JPH05322482A - Ａｌ製熱交換器の製造方法 - Google Patents
Ａｌ製熱交換器の製造方法Info
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- JPH05322482A JPH05322482A JP15286192A JP15286192A JPH05322482A JP H05322482 A JPH05322482 A JP H05322482A JP 15286192 A JP15286192 A JP 15286192A JP 15286192 A JP15286192 A JP 15286192A JP H05322482 A JPH05322482 A JP H05322482A
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- JP
- Japan
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- tube
- alloy
- brazing
- clad
- fin
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- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ラジエーター、パラレルフロータイプのコン
デンサー等、フィンとチューブの外面にろう材層を有す
るチューブとの組合せからなるＡｌ製熱交換器のチュー
ブ外面の耐食性を向上させる。 【構成】 熱媒体が流れるチューブと放熱フィンとを主
要部として構成される熱交換器の製造方法において、フ
ィン材としてチューブ外表面の電位より５０mV以上卑な
Ａｌ又はＡｌ合金のフィン材を用い、チューブ材として
Ｃｕを０．３％〜０．８％含んだＡｌ合金芯材の片面
に、Ａｌ−Ｓｉ系ろう材をクラッドし、他面には芯材よ
り電位の卑なＡｌまたはＡｌ合金犠牲材をクラッドした
３層のクラッドのブレージングシートを用いて熱交換器
を組付け、弗化物系フラックスを塗布、乾燥し、非酸化
性雰囲気中でろう付することを特徴とするＡｌ製熱交換
器の製造方法。
デンサー等、フィンとチューブの外面にろう材層を有す
るチューブとの組合せからなるＡｌ製熱交換器のチュー
ブ外面の耐食性を向上させる。 【構成】 熱媒体が流れるチューブと放熱フィンとを主
要部として構成される熱交換器の製造方法において、フ
ィン材としてチューブ外表面の電位より５０mV以上卑な
Ａｌ又はＡｌ合金のフィン材を用い、チューブ材として
Ｃｕを０．３％〜０．８％含んだＡｌ合金芯材の片面
に、Ａｌ−Ｓｉ系ろう材をクラッドし、他面には芯材よ
り電位の卑なＡｌまたはＡｌ合金犠牲材をクラッドした
３層のクラッドのブレージングシートを用いて熱交換器
を組付け、弗化物系フラックスを塗布、乾燥し、非酸化
性雰囲気中でろう付することを特徴とするＡｌ製熱交換
器の製造方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はＡｌ製熱交換器の製造方
法に関するものであり、特にラジエーターやパラレルフ
ロータイプのコンデンサー等の外面の耐食性を向上させ
るものである。
法に関するものであり、特にラジエーターやパラレルフ
ロータイプのコンデンサー等の外面の耐食性を向上させ
るものである。
【０００２】
【従来の技術】自動車用のＡｌ製熱交換器としてはラジ
エーターを始めとして、種々のものが用いられている。
例えば、図１に示す構成のラジエーターでは、一般的な
使用材料はチューブ材としては板厚が０．４mm程度の３
層のブレージングシートで、チューブ外面になる層には
ＪＩＳＡ４３４３（Ａｌ−７．５％Ｓｉ）、ＪＩＳＡ４
０４５（Ａｌ−１０％Ｓｉ）等のＡｌ−Ｓｉ系ろう材
を、チューブ内面になる層にはＪＩＳＡ７０７２（Ａｌ
−１％Ｚｎ）、純Ａｌ等の芯材を犠牲防食する、芯材よ
り電位の卑な犠牲材を、芯材にはＪＩＳＡ３００３（Ａ
ｌ−０．１５％Ｃｕ−１．１％Ｍｎ）が用いられてい
る。またフィン材にはコア外面の耐食性を考慮してチュ
ーブを保護するためＡｌ−１．１％Ｍｎ−１．５％Ｚ
ｎ、Ａｌ−０．１％Ｉｎ等のチューブ外表面の電位より
卑な電位を有する板厚０．１mm程度の犠牲フィンが用い
られている。またヘッダー材も板厚１．６mm程度の３層
のブレージングシートが使用されており、芯材にはＪＩ
ＳＡ３００３、熱媒体が流れる側にはＡｌ−１％Ｚｎ−
０．５％Ｍｇ合金、コア外面側にはＪＩＳＡ４３４３や
ＪＩＳＡ４０４５等のろう材が用いられている。これら
の材料を所定形状に成形して組立て、治具により固定
し、一般的にはトリクロロエタンやフロン等の有機溶剤
により脱脂する。そしてＫＡｌＦ4 、Ｋ2ＡｌＦ5 ・Ｈ
2 Ｏ、Ｋ3 ＡｌＦ6 等からなる弗化物系のフラックスの
５％程度の水懸濁液をスプレー等により組立物に塗布
し、水を蒸発させるために２００℃程度で乾燥する。そ
の後窒素ガス等により置換された非酸化性雰囲気のろう
付炉に挿入して、６００℃程度に加熱してろう付を行っ
ている。そして冷却後に、プラスチック製のタンクをヘ
ッダーにかしめ方式で取付けてラジエーターが完成す
る。なお本明細書においてＡｌ合金組成の説明はすべて
wt％を意味するがこれを略して単に％と記すこととす
る。
エーターを始めとして、種々のものが用いられている。
例えば、図１に示す構成のラジエーターでは、一般的な
使用材料はチューブ材としては板厚が０．４mm程度の３
層のブレージングシートで、チューブ外面になる層には
ＪＩＳＡ４３４３（Ａｌ−７．５％Ｓｉ）、ＪＩＳＡ４
０４５（Ａｌ−１０％Ｓｉ）等のＡｌ−Ｓｉ系ろう材
を、チューブ内面になる層にはＪＩＳＡ７０７２（Ａｌ
−１％Ｚｎ）、純Ａｌ等の芯材を犠牲防食する、芯材よ
り電位の卑な犠牲材を、芯材にはＪＩＳＡ３００３（Ａ
ｌ−０．１５％Ｃｕ−１．１％Ｍｎ）が用いられてい
る。またフィン材にはコア外面の耐食性を考慮してチュ
ーブを保護するためＡｌ−１．１％Ｍｎ−１．５％Ｚ
ｎ、Ａｌ−０．１％Ｉｎ等のチューブ外表面の電位より
卑な電位を有する板厚０．１mm程度の犠牲フィンが用い
られている。またヘッダー材も板厚１．６mm程度の３層
のブレージングシートが使用されており、芯材にはＪＩ
ＳＡ３００３、熱媒体が流れる側にはＡｌ−１％Ｚｎ−
０．５％Ｍｇ合金、コア外面側にはＪＩＳＡ４３４３や
ＪＩＳＡ４０４５等のろう材が用いられている。これら
の材料を所定形状に成形して組立て、治具により固定
し、一般的にはトリクロロエタンやフロン等の有機溶剤
により脱脂する。そしてＫＡｌＦ4 、Ｋ2ＡｌＦ5 ・Ｈ
2 Ｏ、Ｋ3 ＡｌＦ6 等からなる弗化物系のフラックスの
５％程度の水懸濁液をスプレー等により組立物に塗布
し、水を蒸発させるために２００℃程度で乾燥する。そ
の後窒素ガス等により置換された非酸化性雰囲気のろう
付炉に挿入して、６００℃程度に加熱してろう付を行っ
ている。そして冷却後に、プラスチック製のタンクをヘ
ッダーにかしめ方式で取付けてラジエーターが完成す
る。なお本明細書においてＡｌ合金組成の説明はすべて
wt％を意味するがこれを略して単に％と記すこととす
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このようにして製造さ
れているラジエーターの要求される重要な特性のひとつ
として耐食性がある。そのうち外面側の耐食性に関して
は、一般的にはチューブ表面の電位より５０mV以上卑な
フィンとの組合わせによりフィンを優先的に腐食させて
チューブを保護する、所謂犠牲フィンの考え方である。
ここで問題となるのが腐食環境である。犠牲フィンの考
え方では、フィンとチューブ表面との間で電解質を介し
て防食電流が流れ、はじめてチューブを保護することが
できるのである。例えばフィンとチューブとが導通せ
ず、チューブ表面のみが腐食環境になった時には犠牲フ
ィンの効果は全くない状況になり耐食性が低下してしま
う。
れているラジエーターの要求される重要な特性のひとつ
として耐食性がある。そのうち外面側の耐食性に関して
は、一般的にはチューブ表面の電位より５０mV以上卑な
フィンとの組合わせによりフィンを優先的に腐食させて
チューブを保護する、所謂犠牲フィンの考え方である。
ここで問題となるのが腐食環境である。犠牲フィンの考
え方では、フィンとチューブ表面との間で電解質を介し
て防食電流が流れ、はじめてチューブを保護することが
できるのである。例えばフィンとチューブとが導通せ
ず、チューブ表面のみが腐食環境になった時には犠牲フ
ィンの効果は全くない状況になり耐食性が低下してしま
う。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況
に鑑み、種々検討の結果、犠牲フィンの防食効果が得ら
れないあるいは少ない場合の熱交換器の耐食性を向上さ
せる方法を見出したもので、チューブ芯材にＣｕを添加
することにより、芯材とろう材表面との電位差を利用し
チューブを防食するものである。即ち、本発明は、熱媒
体が流れるチューブと放熱フィンとを主要部として構成
される熱交換器の製造方法において、フィン材としてチ
ューブ外表面の電位より５０mV以上卑なＡｌ又はＡｌ合
金のフィン材を用い、チューブ材としてＣｕを０．３％
〜０．８％含んだＡｌ合金芯材の片面に、Ａｌ−Ｓｉ系
ろう材をクラッドし、他面には芯材より電位の卑なＡｌ
またはＡｌ合金犠牲材をクラッドした３層クラッドのブ
レージングシートを用いて熱交換器を組付け、弗化物系
フラックスを塗布、乾燥し、非酸化性雰囲気中でろう付
することを特徴とするＡｌ製熱交換器の製造方法であ
る。
に鑑み、種々検討の結果、犠牲フィンの防食効果が得ら
れないあるいは少ない場合の熱交換器の耐食性を向上さ
せる方法を見出したもので、チューブ芯材にＣｕを添加
することにより、芯材とろう材表面との電位差を利用し
チューブを防食するものである。即ち、本発明は、熱媒
体が流れるチューブと放熱フィンとを主要部として構成
される熱交換器の製造方法において、フィン材としてチ
ューブ外表面の電位より５０mV以上卑なＡｌ又はＡｌ合
金のフィン材を用い、チューブ材としてＣｕを０．３％
〜０．８％含んだＡｌ合金芯材の片面に、Ａｌ−Ｓｉ系
ろう材をクラッドし、他面には芯材より電位の卑なＡｌ
またはＡｌ合金犠牲材をクラッドした３層クラッドのブ
レージングシートを用いて熱交換器を組付け、弗化物系
フラックスを塗布、乾燥し、非酸化性雰囲気中でろう付
することを特徴とするＡｌ製熱交換器の製造方法であ
る。
【０００５】
【作用】本発明の対象となる熱交換器は、図１に示すラ
ジエーター、図２に示すパラレルフロータイプのコンデ
ンサー、あるいはヒーター（図示せず）等フィンと外面
にろう材層を有するチューブ材との組合わせからなる全
ての熱交換器に適用できる。
ジエーター、図２に示すパラレルフロータイプのコンデ
ンサー、あるいはヒーター（図示せず）等フィンと外面
にろう材層を有するチューブ材との組合わせからなる全
ての熱交換器に適用できる。
【０００６】熱媒体の流れるチューブは、片面にろう材
がクラッドされ、他面には犠牲材がクラッドされている
３層のブレージングシートを用い、コイル状のブレージ
ングシートを連続的にろう材が外面となるように電縫加
工し、成形して偏平形状としたものである。
がクラッドされ、他面には犠牲材がクラッドされている
３層のブレージングシートを用い、コイル状のブレージ
ングシートを連続的にろう材が外面となるように電縫加
工し、成形して偏平形状としたものである。
【０００７】この犠牲材は一般的にはＪＩＳＡ７０７２
（Ａｌ−１％Ｚｎ）であり、その他純Ａｌ、Ａｌ−Ｃａ
合金、Ａｌ−Ｓｎ合金等の芯材より電位の卑な合金を用
いることが出来る。
（Ａｌ−１％Ｚｎ）であり、その他純Ａｌ、Ａｌ−Ｃａ
合金、Ａｌ−Ｓｎ合金等の芯材より電位の卑な合金を用
いることが出来る。
【０００８】また芯材は一般的にはＪＩＳＡ３００３合
金が用いられているが、本発明はＣｕを０．３％〜０．
８％含んだＡｌ合金を使用することにより、ろう材の電
位より芯材の電位を貴にしてチューブ材の耐食性を向上
させたものである。Ｃｕ量を０．３％〜０．８％の範囲
に限定したのは、０．３％未満ではその効果が少なく、
０．８％を超えると電位は貴となるが、自己の耐食性や
材料の加工性が劣るためである。またＣｕを添加するＡ
ｌ又はＡｌ合金とは、９９．７％Ａｌ、ＪＩＳＡ３００
３（Ａｌ−０．１５％Ｃｕ−１．１％Ｍｎ）、ＪＩＳＡ
３２０３（Ａｌ−１．１％Ｍｎ）、ＪＩＳＡ３００５
（Ａｌ−１．１Ｍｎ−０．４％Ｍｇ）、ＪＩＳＡ６０６
３（Ａｌ−０．４Ｓｉ−０．６Ｍｇ）等であり、電位を
卑とするＺｎ、Ｃａ、Ｓｎ、Ｉｎ等の元素が添加されて
いない合金であればどのような合金も使用することが出
来る。
金が用いられているが、本発明はＣｕを０．３％〜０．
８％含んだＡｌ合金を使用することにより、ろう材の電
位より芯材の電位を貴にしてチューブ材の耐食性を向上
させたものである。Ｃｕ量を０．３％〜０．８％の範囲
に限定したのは、０．３％未満ではその効果が少なく、
０．８％を超えると電位は貴となるが、自己の耐食性や
材料の加工性が劣るためである。またＣｕを添加するＡ
ｌ又はＡｌ合金とは、９９．７％Ａｌ、ＪＩＳＡ３００
３（Ａｌ−０．１５％Ｃｕ−１．１％Ｍｎ）、ＪＩＳＡ
３２０３（Ａｌ−１．１％Ｍｎ）、ＪＩＳＡ３００５
（Ａｌ−１．１Ｍｎ−０．４％Ｍｇ）、ＪＩＳＡ６０６
３（Ａｌ−０．４Ｓｉ−０．６Ｍｇ）等であり、電位を
卑とするＺｎ、Ｃａ、Ｓｎ、Ｉｎ等の元素が添加されて
いない合金であればどのような合金も使用することが出
来る。
【０００９】Ａｌ−Ｓｉ系ろう材とは、少なくともＳｉ
量を５〜１５％含む合金で、例えば、ＪＩＳ４３４３、
ＪＩＳ４０４５、ＪＩＳ４０４７等である。なおこれら
ろう材には、ろう材の流動性を向上させるＢｉ等の元
素、融点を低下させるＳｎ等の元素、ろうの耐食性を向
上させるＺｎ等の元素を含んでも差支えない。
量を５〜１５％含む合金で、例えば、ＪＩＳ４３４３、
ＪＩＳ４０４５、ＪＩＳ４０４７等である。なおこれら
ろう材には、ろう材の流動性を向上させるＢｉ等の元
素、融点を低下させるＳｎ等の元素、ろうの耐食性を向
上させるＺｎ等の元素を含んでも差支えない。
【００１０】フィンはコルゲート加工して用いられ、ろ
う材クラッドのチューブと組合わせるのでベア材を使用
するのが一般的であるが、ブレージングシートのフィン
材を使用してもかまわない。チューブ外表面より５０mV
以上卑なＡｌ又はＡｌ合金のフィン材とは、９９．７％
Ａｌ、Ａｌ０．１％Ｉｎ合金、熱伝導性の良い合金等の
純Ａｌ系、Ａｌ−Ｍｎ系の例えばＡｌ−０．１５％Ｃｕ
−１．１％Ｍｎ−１．５％Ｚｎ合金、等であり、実質的
にチューブ外表面より５０mV以上卑であればどのような
合金も使用することができる。
う材クラッドのチューブと組合わせるのでベア材を使用
するのが一般的であるが、ブレージングシートのフィン
材を使用してもかまわない。チューブ外表面より５０mV
以上卑なＡｌ又はＡｌ合金のフィン材とは、９９．７％
Ａｌ、Ａｌ０．１％Ｉｎ合金、熱伝導性の良い合金等の
純Ａｌ系、Ａｌ−Ｍｎ系の例えばＡｌ−０．１５％Ｃｕ
−１．１％Ｍｎ−１．５％Ｚｎ合金、等であり、実質的
にチューブ外表面より５０mV以上卑であればどのような
合金も使用することができる。
【００１１】上記コルゲートフィン(1) と電縫加工チュ
ーブ(2) 、更にヘッダー(3) とを組立て、治具により固
定する。そしてフロン等の有機溶剤により脱脂する。そ
して弗化物系のフラックスの５％濃度の水懸濁液をスプ
レー等により塗布する。弗化物系のフラックスとは、一
般的にはＫＡｌＦ4 、Ｋ2 ＡｌＦ5 ・Ｈ2 Ｏ、Ｋ3 Ａｌ
Ｆ6 の少なくとも１種以上が含まれるものを用いるが、
これにろう付性改善や低融点化や耐食性効果を加味する
等の性能改善のために他の弗化物が添加されているフラ
ックスでも良い。その他Ａｌのろう付に使用できる弗化
物系のフラックスであれば何でも良く、特にフラックス
を限定するものではない。そしてフラックス塗布後に水
分を蒸発させるために１００℃〜３００℃程度で乾燥を
行う。フラックスが塗布、乾燥されたコアは、次にろう
付が行われる。ろう付は露点が低く、酸素濃度の少ない
非酸化性雰囲気中で行う。この雰囲気を得るためには一
般的には窒素ガスを用い、露点４０℃、酸素濃度２００
ppm 程度でろう付する。ろう付温度はろう材の融点によ
り、また材料の融点や、その他性能上の問題を考慮して
決められるが大凡５９０℃〜６２０℃の範囲である。な
お材料やフラックスが酸化しろう付性を劣化させるので
昇温速度は速い程良い。
ーブ(2) 、更にヘッダー(3) とを組立て、治具により固
定する。そしてフロン等の有機溶剤により脱脂する。そ
して弗化物系のフラックスの５％濃度の水懸濁液をスプ
レー等により塗布する。弗化物系のフラックスとは、一
般的にはＫＡｌＦ4 、Ｋ2 ＡｌＦ5 ・Ｈ2 Ｏ、Ｋ3 Ａｌ
Ｆ6 の少なくとも１種以上が含まれるものを用いるが、
これにろう付性改善や低融点化や耐食性効果を加味する
等の性能改善のために他の弗化物が添加されているフラ
ックスでも良い。その他Ａｌのろう付に使用できる弗化
物系のフラックスであれば何でも良く、特にフラックス
を限定するものではない。そしてフラックス塗布後に水
分を蒸発させるために１００℃〜３００℃程度で乾燥を
行う。フラックスが塗布、乾燥されたコアは、次にろう
付が行われる。ろう付は露点が低く、酸素濃度の少ない
非酸化性雰囲気中で行う。この雰囲気を得るためには一
般的には窒素ガスを用い、露点４０℃、酸素濃度２００
ppm 程度でろう付する。ろう付温度はろう材の融点によ
り、また材料の融点や、その他性能上の問題を考慮して
決められるが大凡５９０℃〜６２０℃の範囲である。な
お材料やフラックスが酸化しろう付性を劣化させるので
昇温速度は速い程良い。
【００１２】
【実施例】Ａｌ−０．１％Ｉｎ−０．１５％Ｚｒ合金、
Ａｌ−１．１％Ｍｎ−１．５％Ｚｎ合金よりなる厚さ
０．１mm、幅１６mmのコイル材をコルゲート加工して、
フィン材を製造した。また表１に示す組成の芯材と、Ｊ
ＩＳＡ４０４５合金のろう材、ＪＩＳＡ７０７２合金の
犠牲材とで、ろう材クラッド率が１０％、犠牲材クラッ
ド率が１０％の構成の板厚０．４mmのチューブ用のブレ
ージングシートを常法により製造した。そしてろう材が
外面側になるように、一般的な電縫管製造設備により厚
さ２．２mm×幅１６mmのチューブ材を製造した。更にヘ
ッダー材としてＪＩＳＡ４０４５合金ろう材と、ＪＩＳ
Ａ３００３合金の芯材と、ＪＩＳＡ７０７２合金よりな
る犠牲材とで、ろう材クラッド率が５％、犠牲材クラッ
ド率５％の構成の板厚１．６mmの板材を製造し、プレス
成形してヘッダーに加工した。これら部材を図１に示す
如くのラジエーターに組立て、治具により固定し、そし
てフロンにより脱脂した。そしてＫＡｌＦ4 、Ｋ2 Ａｌ
Ｆ5 ・Ｈ2 Ｏよりなる組成の弗化物系フラックスの５％
水懸濁液をスプレーにより塗布し、その後２００℃に加
熱した炉に挿入して水分を乾燥させた。乾燥後直ちに、
露点−４０℃、酸素濃度１００ppm の窒素ガス雰囲気の
温度６００℃に加熱したろう付炉に挿入し、実体温度が
６００℃に３分間保持してろう付した。そして炉外へ取
り出した。更にヘッダーにオーリングを介してプラスチ
ックタンクをかしめて取付けてラジエーターを製造し
た。このラジエーターについてＣＡＳＳ試験を７２０時
間行いチューブ外表面の孔食深さを測定した。その結果
を表１に併記した。
Ａｌ−１．１％Ｍｎ−１．５％Ｚｎ合金よりなる厚さ
０．１mm、幅１６mmのコイル材をコルゲート加工して、
フィン材を製造した。また表１に示す組成の芯材と、Ｊ
ＩＳＡ４０４５合金のろう材、ＪＩＳＡ７０７２合金の
犠牲材とで、ろう材クラッド率が１０％、犠牲材クラッ
ド率が１０％の構成の板厚０．４mmのチューブ用のブレ
ージングシートを常法により製造した。そしてろう材が
外面側になるように、一般的な電縫管製造設備により厚
さ２．２mm×幅１６mmのチューブ材を製造した。更にヘ
ッダー材としてＪＩＳＡ４０４５合金ろう材と、ＪＩＳ
Ａ３００３合金の芯材と、ＪＩＳＡ７０７２合金よりな
る犠牲材とで、ろう材クラッド率が５％、犠牲材クラッ
ド率５％の構成の板厚１．６mmの板材を製造し、プレス
成形してヘッダーに加工した。これら部材を図１に示す
如くのラジエーターに組立て、治具により固定し、そし
てフロンにより脱脂した。そしてＫＡｌＦ4 、Ｋ2 Ａｌ
Ｆ5 ・Ｈ2 Ｏよりなる組成の弗化物系フラックスの５％
水懸濁液をスプレーにより塗布し、その後２００℃に加
熱した炉に挿入して水分を乾燥させた。乾燥後直ちに、
露点−４０℃、酸素濃度１００ppm の窒素ガス雰囲気の
温度６００℃に加熱したろう付炉に挿入し、実体温度が
６００℃に３分間保持してろう付した。そして炉外へ取
り出した。更にヘッダーにオーリングを介してプラスチ
ックタンクをかしめて取付けてラジエーターを製造し
た。このラジエーターについてＣＡＳＳ試験を７２０時
間行いチューブ外表面の孔食深さを測定した。その結果
を表１に併記した。
【００１３】
【表１】
【００１４】表１より明らかなように、本発明例のNo．
１〜No．４では、腐食試験の結果、孔食深さは０．１mm
以下であり、耐食性は優れていた。これに対して、本発
明例の範囲を外れる比較例No．５〜No．８では孔食深さ
は０．２５〜０．３２mmであり、耐食性は劣っていた。
１〜No．４では、腐食試験の結果、孔食深さは０．１mm
以下であり、耐食性は優れていた。これに対して、本発
明例の範囲を外れる比較例No．５〜No．８では孔食深さ
は０．２５〜０．３２mmであり、耐食性は劣っていた。
【００１５】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によればラジ
エーター等の熱交換器の外面側の耐食性を著しく向上さ
せることができ、工業上顕著な効果を奏するものであ
る。
エーター等の熱交換器の外面側の耐食性を著しく向上さ
せることができ、工業上顕著な効果を奏するものであ
る。
【図１】ラジエーターの概略図。
【図２】パラレルフロータイプのコンデンサーの概略
図。
図。
１ フィン ２ チューブ ３ ヘッダー ４ プラスチックタンク ５ ヘッダーパイプ
Claims (1)
- 【請求項１】 熱媒体が流れるチューブと放熱フィンと
を主要部として構成される熱交換器の製造方法におい
て、フィン材としてチューブ外表面の電位より５０mV以
上卑なＡｌ又はＡｌ合金のフィン材を用い、チューブ材
としてＣｕを０．３％〜０．８％含んだＡｌ合金芯材の
片面に、Ａｌ−Ｓｉ系ろう材をクラッドし、他面には芯
材より電位の卑なＡｌまたはＡｌ合金犠牲材をクラッド
した３層クラッドのブレージングシートを用いて熱交換
器を組付け、弗化物系フラックスを塗布、乾燥し、非酸
化性雰囲気中でろう付することを特徴とするＡｌ製熱交
換器の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15286192A JPH05322482A (ja) | 1992-05-19 | 1992-05-19 | Ａｌ製熱交換器の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15286192A JPH05322482A (ja) | 1992-05-19 | 1992-05-19 | Ａｌ製熱交換器の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05322482A true JPH05322482A (ja) | 1993-12-07 |
Family
ID=15549729
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15286192A Pending JPH05322482A (ja) | 1992-05-19 | 1992-05-19 | Ａｌ製熱交換器の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05322482A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013231579A (ja) * | 2012-04-04 | 2013-11-14 | Denso Corp | 熱交換器 |
-
1992
- 1992-05-19 JP JP15286192A patent/JPH05322482A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013231579A (ja) * | 2012-04-04 | 2013-11-14 | Denso Corp | 熱交換器 |
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