JPH0531827U - 部品供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気回路素子などの部品の供給装置の設置ス
ペースを小形化する。 【構成】 昇降駆動手段によって昇降変位可能に第１支
持部材を設け、この第１支持部材は部品を収納したトレ
イを上下に配置して支持する第１位置と、その支持を解
除する第２位置とに変位可能であり、これに対して固定
位置には第２支持部材が設けられ、この第２支持部材は
トレイを上下に配置して支持する第３位置と、その支持
を解除する第４位置とに変位可能であり、最上部のトレ
イから部品を取出して供給し、こうして最上部のトレイ
内の部品が零となって空になったときには、最上部のト
レイを水平軸線まわりに角変位して縦にして、第１およ
び第２支持部材による支持領域から排出する。このよう
にして、最上部のトレイを上下に予め定める位置に変位
し、その予め定められた位置にもたらされた最上部のト
レイから部品を取出して供給することができ、その設置
スペースを小形化できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気回路素子などの部品をたとえば１個ずつ取出して供給すること ができる部品供給装置に関し、もっと詳しくは、その部品を収納したトレイに関 連する構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図７は、典型的な先行技術を示す簡略化した断面図である。部品供給装置本体 １には昇降可能に移動体２が設けられており、この移動体２には、上下に間隔を あけて固定された支持部材３が固定され、この支持部材３によって部品が収納さ れた複数のトレイ４が係止される。図７（１）で示されるように、複数のトレイ ４のうち、最下部のトレイ４ａを、仮想線５で示される固定的な一定の高さを有 する搬出位置に取出し、この位置５に取出されたトレイ４ａからの部品を１個ず つ供給する。この最下部のトレイ４ａ内の部品が零となったときには、移動体２ が下降されて下から２番目のトレイ４ｂが供給位置５に取出され、部品の供給が 続行される。こうして最終的には、図７（２）で示されるように、複数のトレイ ４のうちの最上部のトレイ４ｃが排出位置５に取出されて、その排出位置５に取 出されたトレイ４ｃから部品が供給される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような図７に示される先行技術では、移動体２に収納されているトレイ４ のうちの１つが、順番に、参照符５で示される部品取出し用の排出位置に、一旦 、取出され、部品が供給されるので、その装置の占有スペースＬ１が大きいとい う問題がある。

【０００４】 本考案の目的は、設置スペースが小さくてすむようにした部品供給装置を提供 することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、部品を収納したトレイを上下に配置して支持する第１位置と、その 支持を解除する第２位置とに変位可能であり、上下に間隔をあけて設けられる複 数の第１支持部材と、 第１支持部材を昇降駆動する昇降駆動手段と、 前記トレイを上下に配置して支持する第３位置と、その支持を解除する第４位 置とに変位可能であり、上下に間隔をあけて固定位置に設けられる複数の第２支 持部材と、 最上部のトレイから部品を取出して供給する部品取出し手段と、 最上部のトレイを水平軸線まわりに角変位して第１および第２支持部材による 支持領域から排出するトレイ排出手段とを含むことを特徴とする部品供給装置で ある。

【０００６】

【作用】

本考案に従えば、昇降駆動手段によって昇降駆動される第１支持部材は、上下 に配置されたトレイを第１位置で支持し、第２位置でそのトレイを支持しないよ うに変位可能であり、固定位置には、第２支持部材が設けられ、この第２支持部 材はトレイを支持する第３位置と、その支持を解除する第４位置とに変位可能で あり、最上部のトレイから部品を取出すようにし、この最上部のトレイが空にな ったときには、その最上部のトレイを、水平軸線まわりに角変位して、第１およ び第２支持部材によるトレイの支持領域から排出手段によって排出するようにし たので、前述の図７に関連して説明したように、トレイ４のうちの１つを参照符 ５で示される取出し位置に水平のままで取出す必要がなく、これによって設置ス ペースが小さくてすむようになる。またこの第１および第２支持部材を利用し、 第２支持部材によってトレイを最上部の供給位置にもたらすことができるように なる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案の一実施例の動作を簡略化して示す断面図であり、図２はその図 １に対応した断面図であり、図３は図２の切断面線ＩＩＩ−ＩＩＩから見た断面 図であり、図４はその実施例の簡略化した分解斜視図である。これらの図面を参 照して、電気回路素子などの部品が収納されたＡ１，Ａ２，Ａ３（総括的には参 照符Ａで示すことがある）のうち、最上部のトレイＡ１が予め定めるトレイ置場 Ｂにもたらされた状態で、その上方に設けてあるチャックを備えた部品取出し手 段７によって、部品を１個ずつ取出して外部に供給することができる。トレイ置 場Ｂにもたらされた最上部のトレイＡ１から部品が取出されて、その最上部のト レイＡ１が空になった後には、上から２番目のトレイＡ２が上昇されてトレイ置 場Ｂにもたらされてその最上部となったトレイＡ２から部品が供給される。空と なったトレイＡ１は、後述の図６に関連して説明されるように、水平軸線８のま わりに矢符９のように角変位され、縦にした状態でトレイＡの支持領域１０から 排出される。図４においてトレイＡ１には部品を収納する収納孔４２が設けられ 、各収納孔に１つずつ部品４３が収納される構成となっていてもよい。

【０００８】 部品供給装置のハウジング１１は、一対の平行な側板１２と、それらの側板１ ２に固定される端板１３とが組合わされて中空の四角柱状に形成される。ハウジ ング１１内で側板１２に沿って昇降可能に一対の移動体１４が設けられ、この移 動体１４には、第１支持部材１５が複動空気圧シリンダ１６によって水平に突出 および引込み可能に設けられる。第１支持部材１５は、シリンダ１６によって図 １（１）〜図１（３）、図１（７）〜図１（８）に示されるように突出してトレ イＡを支持する第１の位置となることができ、また支持を解除して引込んだ第２ 位置とすることができ、この第２の位置になった状態は図１（４）〜図１（６） に示されている。

【０００９】 移動体１４には、上下に延びる一対の案内棒１８が固定片１９，２０によって 固定されており、この案内棒１８が挿通する案内筒２１は、側板１２の相互に対 向する内面に固定される。こうして移動体１４は、案内筒２１に挿通する案内棒 １８によって案内されて上下に昇降変位可能である。この移動体１４には、取付 片２２が固定されており、複動空気圧シリンダ２３によって移動体１４、したが って第１支持部材１５が昇降駆動される。

【００１０】 移動体１４には切欠き２４が形成されており、この切欠き２４には、第２支持 部材２５を駆動するための手段２６ａが設けられる。この駆動手段２６ａは、上 下の連結片２７，２８と、これらの連結片２７，２８に上下の端部が固定される 一対の案内棒２９と、上連結片２７に固定される案内棒３０と、その案内棒３０ の下端部が固定される駆動片３１とを有する。案内棒２９には、図５のように各 第２支持部材２５に対応してラック３２がそれぞれ固定される。このラック３２ は、第２支持部材２５に固定されたピニオン２６に噛合う。案内棒３０は、ハウ ジング１１の一対の側板１２の対向する内面に固定された案内筒３３に沿って昇 降変位可能である。複動空気圧シリンダ３４は、駆動片３１、したがって案内棒 ２９およびラック３２を上下に変位し、これによって第２支持部材２５は、図１ （３）〜図１（８）に示されるようにしてトレイＡを支持する第３位置となり、 またそのラック３２が上方に変位して第２支持部材２５がトレイＡの支持を解除 して矢符３５のように角変位した第４位置となる。この第２支持部材２５は、ハ ウジング１１の側板１２と相対的に上下には変位せず、固定位置に設けられてい る。

【００１１】 最上部のトレイＡ１を第１および第２支持部材１５，２５による支持領域１０ から排出するためのトレイ排出手段４９において、側板１２には一対の空気圧ア クチュエータ３６が設けられる。この空気圧アクチュエータ３６は、その作動片 ３７が最上部のトレイＡ１の両側部３８に近接してその両側部３８を水平な一直 線上で挟持し、次にその水平軸線まわりに駆動片３７、したがって最上部のトレ イＡ１を水平な状態から縦の状態となるように９０度、矢符９で示されるように 角変位し、そこで駆動片３７が相互の離反方向に変位してトレイＡ１の側部３８ から駆動片３７が離れ、これによってトレイＡ１は縦の状態で落下し、排出され ることになる。シリンダ３４に圧縮空気が供給されなくなったときに、トレイＡ の自重で第２支持部材２５が矢符３５の逆方向に再変位して駆動手段２６ａが上 昇するのを防ぐために、シリンダ３４の伸長変位を制限するストッパ４８が側板 １２の内面に突設され、連結片２８に当接することができる。

【００１２】 動作を説明すると、図１（１）に示される状態では、シリンダ２３が縮小し、 またシリンダ３４が縮小した状態となっており、このとき第１支持部材１５は第 １位置となってトレイＡを支持している。

【００１３】 次にシリンダ２３が伸長されることによって、図１（２）で示されるようにト レイＡが上昇される。そこで図１（３）で示されるように、シリンダ３４が伸長 されると、第２支持部材２５が矢符３５の逆方向に角変位して第３位置となり、 こうしてトレイＡは第１および第２支持部材１５，２５によって支持された状態 となる。

【００１４】 図１（４）に示されるように、シリンダ１６によって第１支持部材１５が縮小 されて第２位置とされ、トレイＡの第１支持部材１５による支持が解除される。 このときトレイＡは第２支持部材２５が第３位置となっていることによって、支 持されたままとなっている。そこでシリンダ２３が縮小されて、移動体１４、し たがって第１支持部材１５が下降され、図１（５）の状態とされる。部品取出し 手段７は、最上部のトレイＡ１から部品を１個ずつ取出して供給する。

【００１５】 最上部のトレイＡ１に収納されている部品がすべて供給されて、残りの部品が 零となったときには、図６（１）の状態で、トレイ排出手段４９のアクチュエー タ３６の駆動片３７がその最上部のトレイＡ１の側部３８に近接して、そのトレ イＡ１を挟持し、次に図６（２）で示されるように、その水平軸線８まわりに矢 符９のように約９０度角変位し、図６（３）の状態となる。この状態で駆動片３ ７が相互の離反方向に変位して縮小されることによって、立てた状態となったト レイＡ１は下方に矢符３９で示されるようにして下降する。こうして、最上部の 空になったトレイＡ１は、支持領域１０から端板１３と案内板４０とによって囲 まれた排出路４１に排出されることになる。空になった最上部のトレイＡ１が排 出された後の状態は、図１（６）に示されている。

【００１６】 次のトレイＡ２を、トレイ置場Ｂにもたらすために、図１（７）に示されるよ うにするために、第１支持部材１５は、トレイＡ２を支持可能となるように第１ 位置に突出され、次にシリンダ２３が伸長されて、第１支持部材２５において支 持されているトレイＡ２を最上部の第１支持部材１５によって支持する。そこで シリンダ３４を縮小して第２支持部材２５を、トレイＡが支持されない第４位置 とし、この状態でシリンダ２３をさらに上昇してトレイＡ２をトレイ置場Ｂにも たらし、この状態で、シリンダ３４を伸長して第２支持部材２５を第３位置とし てトレイ置場ＢにあるトレイＡ２を支持し、これとともに、新たなトレイＡ４， Ａ５を図１（７）で示されるように支持する。その後、図１（４）および図１（ ５）に示される動作が行われることになる。このようにして最上部のトレイＡ１ が空になった後には、次のトレイＡ２を最上部のトレイ置場Ｂにもたらして、そ のトレイＡ２からの部品を供給し、以下同様にして、トレイＡ３，Ａ４，Ａ５， …の順序でトレイ置場Ｂから部品取出し手段７によって部品を供給することがで きる。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、部品を収納した上下に複数のトレイを、第１支 持部材によって支持し、昇降駆動手段によって昇降変位可能とし、また固定位置 には第２支持部材を設けてトレイを支持することができるようにし、最上部のト レイから部品を取出して供給し、その最上部のトレイが空になったときには、そ の最上部のトレイを水平軸線まわりに角変位して第１および第２支持部材による 支持領域からトレイを排出することができるようにしたので、図７に示される先 行技術に比べて設置スペースを小形化することができるようになる。また第１支 持部材は昇降駆動手段によって昇降可能であり、第２支持部材は固定位置に設け られ、これらの各第１および第２支持部材は、トレイを支持しまた支持を解除す ることができるので、最上部のトレイが空になって前記支持領域から排出された 後、希望する位置に部品が収納されたトレイを上昇してもたらすことができ、こ うして予め定めた位置にトレイをもたらして、部品の供給を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の動作を説明するための簡略
化した断面図である。

【図２】図１に示される実施例の具体的な構成を示す正
面から見た断面図である。

【図３】図２の切断面線ＩＩＩ−ＩＩＩから見た断面図
である。

【図４】図１〜図３に示される実施例の簡略化した分解
斜視図である。

【図５】第２支持部材２５を角変位して図５に示される
第３位置と仮想線２５ａで示される第４位置とに角変位
するための構造を示す一部の断面図である。

【図６】最上部のトレイＡ１を支持領域１０から排出す
るときの状態を示す断面図である。

【図７】先行技術の簡略化した断面図である。

【符号の説明】

７ 部品取出し手段 １０ 支持領域 １１ ハウジング １４ 移動体 １５ 第１支持部材 １６ 複動空気圧シリンダ ２５ 第２支持部材 ２６ ピニオン ２６ 駆動手段 ３２ ラック ３４ 複動駆動シリンダ ４９ トレイ排出手段 Ａ１〜Ａ５ トレイ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 部品を収納したトレイを上下に配置して
   支持する第１位置と、その支持を解除する第２位置とに
   変位可能であり、上下に間隔をあけて設けられる複数の
   第１支持部材と、 第１支持部材を昇降駆動する昇降駆動手段と、 前記トレイを上下に配置して支持する第３位置と、その
   支持を解除する第４位置とに変位可能であり、上下に間
   隔をあけて固定位置に設けられる複数の第２支持部材
   と、 最上部のトレイから部品を取出して供給する部品取出し
   手段と、 最上部のトレイを水平軸線まわりに角変位して第１およ
   び第２支持部材による支持領域から排出するトレイ排出
   手段とを含むことを特徴とする部品供給装置。