JPH0531143U - 防水コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】雌型コネクタハウジング１内に嵌入される雄型
コネクタハウジング１０の筒部１１の開口端部におい
て、その筒部の内側面より、その開口端を経て筒部外側
面に亘って被着される断面略コ字状の防水パッキン１５
を嵌合せしめる。 【効果】雄型コネクタハウジングの筒部開口端部におい
ては、その略コ字状防水パッキンによる弾圧力を、その
筒部の内側面及び外側面の双方から受けるので、雄型コ
ネクタハウジングの筒部開口端部の経時的変形が生じな
い。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、防水型電気コネクタの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の防水型電気コネクタの構造としては、図１及び図２に示す如き構造のも のがある。すなわち、１は雌型コネクタハウジングであって、この雌型コネクタ ハウジング１内の中央部には電線２を接続してなる雌端子３をランス４によって 係止装着する端子収容室５が形成されている。またこの中央部に位置される端子 収容室５の周囲には、後述する雄型コネクタハウジングの嵌合溝部６が形成され ており、この嵌合溝部６の奥部には防水用パッキン７が嵌合されている。８は雌 型コネクタハウジング１内に挿入された雌端子３の抜け止めを行なっているリテ ーナを示す。１０は上記雌型コネクタハウジングに嵌合する雄型コネクタハウジ ングであって、この雄型コネクタハウジング１０には、前記雌型コネクタハウジ ング１に設けた嵌合溝部６内に嵌入される筒部１１が形成され、またこの雄型コ ネクタハウジング１０の中央部には電線２を接続する雄端子１２が装着され、該 雄端子１２は、ランス１３及びリテーナ１４により、その抜け止めがなされてい るものである。

【０００３】 そして上記雌型コネクタハウジング１内に雄型コネクタハウジング１０を嵌入 すると、対の雌端子３と雄端子１２とが接続されることは勿論のこと、雄型コネ クタハウジング１０の筒部１１が雌型コネクタハウジング１の嵌合溝部６内に嵌 入されかつその筒部１１の先端部内側に防水パッキン７が圧接されて、両コネク タハウジング相互間の防水性が可能となる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、かかる構造の電気コネクタにあっては、雌型コネクタハウジング１ と雄型コネクタハウジング１０とを嵌合せしめたとき、雄型コネクタハウジング １０の筒部１１の外側面と、雌コネクタハウジング１の内側面との間に図２及び 図３に示すように、両コネクタハウジングの嵌入を容易ならしめるため僅かな間 隙１４を有するものであるために、雌型コネクタハウジング１内に雄型コネクタ ハウジングが嵌入された状態で、例えば１５０℃を越すエンジンルーム内の高温 度雰囲気中に長時間置かれると、上記筒部１１の辺縁部は、防水パッキン７の弾 圧力を受けて経時的に図４に示すように変形してしまい、その結果、防水パッキ ン７と筒部１１内周面との間の接圧力が弱められ、ひいては、防水性が弱められ るという不具合が生じていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、かかる従来の不具合に着目してなされたもので、雌型コネクタハウ ジング内に嵌入される雄型コネクタハウジングの筒部開口端部において、その筒 部の内側面より、その開口端を経て筒部外側面に亘って被着される断面略コ字状 の防水パッキンを嵌合せしめて、上記雄型コネクタハウジングの筒部開口端部に おいては、その略コ字状防水パッキンによる弾圧力を、その筒部の内側面及び外 側面の双方から受けるようにして、雄型コネクタハウジングの筒部開口端部の経 時的変形を生じないように改良した防水型電気コネクタを提供することにある。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案を図５及び図６に示す実施例に基いて詳細に説明するが、本実施 例の構造と従来例で説明した構造との同一部分は、従来例で使用した符号を付し て、その同一構造部分の説明は省略する。

【０００７】 図５及び図６において、この実施例においては、雌型コネクタハウジング１を 樹脂成形するとき、その雌型コネクタハウジング１に形成される嵌合溝部６の溝 幅Ａを、従来例よりも大きく設定すると共に、その嵌合溝部６の奥端部に、断面 略コ字状である防水パッキン１５を嵌入せしめ、この雌型コネクタハウジング１ に嵌入される雄型コネクタハウジング１０の筒部１１開口縁部を断面略コ字状パ ッキン１５の溝１６内に嵌入せしめる構造となしたものである。

【０００８】 つまり、本実施例においては、雌型コネクタハウジング１に形成した、雄型コ ネクタハウジング筒部１１の嵌合溝部６の奥端部に、断面が略コ字状であって、 その中央部に筒部嵌入溝１６を形成し、さらに全体形状では環状（リング形状） に形成されているパッキン１５を使用するものである。

【０００９】 そしてこの形状のパッキン１５を、前記雄型コネクタハウジング１０に形成さ れている筒部１１の開口端縁部において、その開口端縁部の内側面から端面を経 て外側面に亘るようにして被着し、すなわち筒部１１の開口端縁部をパッキン１ ５の溝１６内に嵌入し、次いで、このパッキン１５が被着される雄型コネクタハ ウジング１０の筒部１１を、雌型コネクタハウジング１の嵌合溝部６内に、その パッキン１５の弾圧力に抗して圧入することにより雄型コネクタハウジングと、 雌型コネクタハウジングとは防水結合されるものである。

【００１０】 従ってこの実施例によれば、その雌型コネクタハウジング１に雄型コネクタハ ウジング１０を嵌入するとき、その雄型コネクタハウジング１０における筒部１ １の先端開口端縁部には、その開口端縁部を包むようにして、パッキン１５が被 着されていることから、その筒部１１の開口端縁部におけるパッキン１５の弾圧 力は、その開口端縁部の内側及び外側の双方から略等しく受けることとなり、そ の結果、開口端縁部において変形方向の弾圧力を受けることがなく、コネクタハ ウジングの経時的変形が回避されて有効な防水性が維持できる。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように本考案は、雄型コネクタハウジング１０に形成されている筒部１ １と雌型コネクタハウジング１に形成されている嵌合溝部６との間に防水パッキ ンを嵌入して双方コネクタハウジングの防水を維持する防水コネクタにおいて、 上記筒部１１の開口縁部に、その開口縁部の内側面より端面を経て外側面に亘っ て被着される断面略コ字状のパッキン１５を嵌着し、該パッキン１５を介して前 記筒部１１を嵌合溝部６内に嵌入せしめた防水コネクタであるから、これによれ ば、雌型コネクタハウジング１の嵌合溝部６内に嵌入されている雄型コネクタハ ウジングの筒部１１の開口縁部にあっては、その開口縁部の内側面と外側面双方 から、略等価のパッキン弾圧力を受けているために、その筒部開口縁部における 経時的変形が未然に防止でき、優れた防水性が確保できるという効果が得られる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来例の説明図。

【図２】従来例の説明図。

【図３】従来例の説明図。

【図４】従来例の作用説明図。

【図５】本考案実施例のコネクタ構造を示した断面図。

【図６】本考案実施例の要部拡大断面図。

【符号の説明】

１５…パッキン １６…筒部嵌入溝

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 雄型コネクタハウジング（１０）に形成
   されている筒部（１１）と雌型コネクタハウジング
   （１）に形成されている嵌合溝部（６）との間に防水パ
   ッキンを嵌入して双方コネクタハウジングの防水を維持
   する防水コネクタにおいて、上記筒部（１１）の開口縁
   部に、その開口縁部の内側面より端面を経て外側面に亘
   って被着される断面略コ字状のパッキン（１５）を嵌着
   し、該パッキン（１５）を介して前記筒部（１１）を嵌
   合溝部（６）内に嵌入せしめたことを特徴とする防水コ
   ネクタ。