JPH0530731B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、印刷機の紙送り装置に印刷用紙を
セツトするために印刷用紙を揃えて一定高さに積
上げることを目的とする用紙の積上げおよび紙揃
え装置に関するものである。

［従来の技術］ 印刷機の紙送り装置に印刷用紙をセツトする場
合、印刷機側の基準面に紙を揃え、かつ、或る一
定の高さに紙を積上げる必要がある。

現在、印刷機への紙積み作業は、印刷機の紙送
り装置部分で作業が直接印刷機側の基準面に揃え
て手作業で紙を積むか、あるいは、別の場所で紙
をフロントゲージやサイドゲージ等のガイドに合
わせて揃えて紙積みした後、これをトロツコ或い
はフオークリフト等の運搬手段により搬送し、印
刷機にセツトする方法が採られている。（一例と
して、実開昭57−103942号公報参照） また、専用紙積み紙揃え装置も開発されてはい
るが、空圧と振動装置等を使用した高価なもので
機械自体大変大きなものとなつているのが実情で
ある。

［この発明が解決しようとする課題］ 前記従来技術のうち手作業による方法は、作業
者に対して無理な姿勢での作業を強いることにな
り、長時間の作業が続くと腰痛や肩の痛みの原因
となるという問題点がある。

また、専用紙積み紙揃え装置は、機械自体が大
型で空圧や振動装置を必要とするため、大規模の
印刷工場には適しているが、中小印刷工場には不
向きであるという問題がある。

この発明は上記問題点を解決することを課題と
し、手作業と機械作業とを併用することにより、
作業者が、常に楽な姿勢で紙積み、紙揃えを正確
かつ容易に行うことができ、しかも、所定高さに
積上げられた積層印刷用紙を他に運搬する際に、
荷崩れすることなく移送できる簡易な印刷用紙の
積上げおよび紙揃え装置を安価に提供しようとす
るものである。

［課題を解決するための手段］ この発明は、上記課題解決の手段を提供するも
のであつて、左右の直立支柱１，１に沿つて昇降
自在のフオーク２に、水平下面及び垂直背面を有
する側面Ｌ字型のゲージ３を着脱自在に搭載する
と共に、前記フオーク２の上方に位置してその幅
方向に移動自在の垂直支承面を有するサイドゲー
ジ４，４を備えて成り、かつ、前記側面Ｌ字型の
ゲージ３の垂直背面部の高さは、印刷用紙６の所
定積上げ高さ以上であることを特徴とする印刷用
紙の積上げおよび紙揃え装置を発明要旨とするも
のである。

［実施例］ 図面に示した実施例により、発明の構成につい
て説明する。

図中、１，１は床面に直立する左右の垂直支柱
であつて、フオーク２はこの支柱に沿つて昇降自
在となつている。

フオーク２の昇降機構は、公知のフオークリフ
トと同一であるから説明を省略する。

このフオーク２には、水平下面及び垂直背面を
有する側面Ｌ字型のゲージ３が着脱自在に搭載さ
れており、前記垂直背面部の高さは印刷用紙６の
所定積上げ高さ以上となつている。

前記フオーク２の上方に位置してその幅方向に
移動自在の垂直支承面を有するサイドゲージ４，
４が備えられている。

このサイドゲージ４，４は、前記直立支柱１，
１間に水平方向に設けられたサイドシフトガイド
バー５に案内されてパンタグラフ方式により移動
自在となつており、用紙の幅に対応するように左
右の垂直支承面の間隔を調整できるようになつて
いる。

６はＬ字型のゲージ３上に積み上げられた印刷
用紙である。

フオーク２は、初期の状態（空荷の際）で床面
に対し僅かに先上がりとなるように或る傾斜角度
をもつてセツトされており、用紙６を積み上げる
に従いその荷重によつて次第に撓んで床面に対す
る傾斜が減少し、所定の高さに用紙を積み上げる
とほぼ水平になるようになつている。

［作 用］ 紙積み作業の開始に当たつては、まず、フオー
ク２にＬ字型ゲージ３を搭載した状態でフオーク
２を上昇させ、印刷用紙６の積み上げ作業に適し
た位置で停止させる。次に、印刷用紙の幅に適合
するようにサイドゲージ４，４を左右に移動させ
てセツトする。

作業者は、用紙の先端をＬ字型ゲージ３の垂直
背面（立上がり部）に合わせ、かつ、左右をサイ
ドゲージ４，４の垂直支承面に合わせながら印刷
用紙の積上げ作業を行う。

この場合、前記したように、予めフオーク２を
上昇させＬ字型ゲージを積み込み作業に適した位
置に停止させてあるので、作業者は、腰を屈めて
の作業や背伸び作業等の無理な姿勢をとることな
く、自然な姿勢で作業することができる。

しかも、初期の状態（空荷の状態）ではフオー
ク２の先端が先上がりに傾斜しているので、Ｌ字
型ゲージ３も床面に対し或る角度をもつて先上が
りに傾斜することになる。

作業者は、この傾きを利用してＬ字型ゲージ３
の垂直背面（立ち上がり部）に容易に紙の先端を
揃えることができ、印刷用紙の積上げ作業が極め
て容易に行われる。

紙が次第に積み上げられ、積み込み位置が上昇
して背伸び作業が必要となつたり、作業がし難く
なつたときは、フオーク２を下降させてＬ字型ゲ
ージ３を作業のし易い位置にまで引き降ろし、常
に最適高さを保つて積上げ作業を行うことができ
る。

順次、印刷用紙が積み上げられるに従い、積上
げられた紙の重量が増えるため、その荷重により
フオーク２が次第に撓み、床面に対する傾斜角度
が小さくなり、規定量の印刷用紙が或る一定の高
さに積み上げられたとき、フオーク２およびＬ型
ゲージ３は水平に近くなり作業が終了する。

このようにして、作業終了時には、規定量の印
刷用紙がほぼ水平に積み上げられるので、必要に
応じ、Ｌ字型ゲージ３に積み上げられた状態で、
そのまま他の運搬装置（フオークリフト、ハンド
リフト等）により印刷機の給紙装置へと搬送する
ことができる。

この場合、積上げられた紙は、既に基準となる
面がＬ字型ゲージ３およびサイドゲージ４，４に
よつて揃えられており、Ｌ字型ゲージ３の垂直立
ち上がり部によつて運搬中の荷崩れが防止される
ので、所要の位置まで移送後そのまま印刷機にセ
ツトすればよい。

なお、上記説明においては、フオーク２の撓み
を利用して傾斜角度を与えるようにしているが、
公知のチルト機構を用いてもよいことはいうまで
もなく、また、フオーク２の昇降装置にはサイド
ゲージ４の下面その他任意の位置にリミツトスイ
ツチまたはセンサを設け所定の位置で自動的に昇
降停止するようにすれば、作業性向上に一層有効
である。

［効 果］ この発明によれば、左右の直立支柱１，１に沿
つて昇降自在のフオーク２に、水平下面及び垂直
背面を有する側面Ｌ字型のゲージ３を着脱自在に
搭載すると共に、前記フオーク２の上方に位置し
てその幅方向に移動自在の垂直支承面を有するサ
イドゲージ４，４を備えて成り、かつ、前記側面
Ｌ字型のゲージ３の垂直背面部の高さは、印刷用
紙６の所要積上げ高さ以上であることにより、手
作業と機械作業とを巧みに併用することができる
ので、作業者に対し、腰を屈めての作業や背伸び
作業等の無理な姿勢での作業を強いることなく、
楽な姿勢によつて容易に印刷用紙の積上げ作業を
達成でき、積上げ作業終了後、必要に応じてＬ字
型ゲージ３に積み上げたままの状態で他に移送す
ることが可能であり、その場合、Ｌ字型ゲージ３
の垂直背面部の高さが印刷用紙の積上げ高さより
高いので、移送中の荷崩れを防止することができ
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施の一例を示す側面図、第
２図は背面図である。 １：直立支柱、２：フオーク、３：Ｌ字型ゲー
ジ、４…サイドゲージ、５：サイドシフトガイド
バー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 左右の直立支柱１，１に沿つて昇降自在のフ
   オーク２に、水平下面及び垂直背面を有する側面
   Ｌ字型のゲージ３を着脱自在に搭載すると共に、
   前記フオーク２の上方に位置してその幅方向に移
   動自在の垂直支承面を有するサイドゲージ４，４
   を備えて成り、かつ、前記側面Ｌ字型のゲージ３
   の垂直背面部の高さは印刷用紙６の所定積上げ高
   さ以上であることを特徴とする印刷用紙の積上げ
   および紙揃え装置。