JPH05307061A - 電力ケーブルおよびその付属品の劣化診断法 - Google Patents

電力ケーブルおよびその付属品の劣化診断法

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JPH05307061A
JPH05307061A JP1954091A JP1954091A JPH05307061A JP H05307061 A JPH05307061 A JP H05307061A JP 1954091 A JP1954091 A JP 1954091A JP 1954091 A JP1954091 A JP 1954091A JP H05307061 A JPH05307061 A JP H05307061A
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JP
Japan
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cable
laser beam
space charge
insulator
insulation
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Application number
JP1954091A
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English (en)
Inventor
Hideo Tanaka
秀郎 田中
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力ケーブルおよびその付属品の劣化診断
を、絶縁体中の空間電荷分布を測定して行う方法におい
て、課電中の正確な劣化診断を実現する。 【構成】 ケーブル表面にレーザービームを照射して、
荷電時と課電中止時の絶縁体中の異なる空間電荷分布を
測定することにより正確に劣化診断をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブルおよびそ
の付属品の絶縁体中の空間電荷分布を測定して劣化を診
断する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電力ケーブルやその接続部等の付
属品の空間電荷を測定する場合や、空間電荷を測定して
劣化診断を行う場合に、試料を解体し電荷に付着するト
ナーをふりかけて空間電荷を測定する方法や、実使用電
圧を印加しない状態で空間電荷を測定する方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、いず
れも実使用電圧が印加されない状態での測定になるため
に、劣化を判定する基準となる信号の試料絶縁体中の蓄
積空間電荷による信号が電圧を切ることによって消滅し
てしまい、正確な測定ができなくなるおそれが大きい。
【0004】そこで本発明は、試料に実際に使用する電
圧を印加した状態で絶縁体中に存在する空間電荷分布を
測定できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め本発明の方法は、空間電荷の検出を行うために、測定
の対象とするケーブルや付属品等の試料の外周にレーザ
ービーム照射用ターゲットを取付け、このターゲットに
レーザービームを源とする圧力波発生器によりレーザー
ビームを照射することによりケーブル絶縁体中に進行す
る圧力波を発生させる。
【0006】絶縁体中に空間電荷が存在する場合、レー
ザービーム照射による圧力波の進行によって空間電荷が
振動し変位する。この変位にともなうパルスがケーブル
の中心導体に到達する。この中心導体に発生する変位電
圧パルスは絶縁体内部に存在する空間電荷に関連した信
号であるので、導体に発生するパルスを測定することに
より空間電荷の測定を行うことができる。
【0007】ケーブルに実使用電圧のような高電圧が印
加されている場合は、ケーブルの中心導体から直接微小
パルスを測定することはできないので、ケーブルの終端
部に直流や商用周波を除去し高周波のパルス分だけを取
り出すような結合コンデンサを接続する。この結合コン
デンサの出力を測定することにより、高電圧が印加され
た状態で空間電荷の測定が可能となり、試料の劣化診断
を行うことができる。
【0008】
【作用】被測定試料に照射するレーザービームは絶縁体
内部に蓄積した空間電荷を振動させるための圧力波源と
なる。試料の外部表面にあるターゲットがレーザービー
ム照射を受けるとその一部が蒸発し、この蒸発の衝撃に
より絶縁体内に圧力波が発生して進行する。この圧力波
の進行にともなってその進行路にある絶縁体自身が局所
的に圧縮、膨張をするので、その絶縁体中に空間電荷が
存在するとこの空間電荷が空間的に振動することにな
る。この空間電荷の振動が変位電圧、電流となりケーブ
ル導体中にパルスとして到達する。このパルスは絶縁体
内部の空間電荷に対応した信号であるので、適宜のコン
ピュータ処理をすることにより空間電荷信号に変換する
ことができる。
【0009】低周波である直流や商用周波の電圧が印加
された状態でこの高周波パルスを測定するには、測定器
が接地電位の状態で測定を行う必要がある。このため結
合コンデンサにより測定器を高電圧から保護し信号であ
る高周波パルスのみを取り出す。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面により説明する。
図1は本発明の1実施例を示し、図2は他の実施例を示
す。図1の実施例において、1は供試ケーブルに電圧を
印加する試験用変圧器、2a、2bはケーブル端末、3
は電力ケーブルで3aは外装、3bは導体である。4は
ケーブル表面に設けたレーザービーム照射用ターゲット
で、ケーブル外周に15mm×15mmの大きさで蒸着した
金属極である。5はレーザー光源で5aはそのレーザー
ビームを示す。
【0011】ケーブル3には試験用変圧器1から端末2
aを経て商用周波の高電圧が印加される。レーザービー
ム5aがケーブル表面のターゲット4を照射すると絶縁
体内に圧力波が発生進行し、絶縁体中に空間電荷が存在
すればこの空間電荷の振動によるパルス信号が生ずる。
【0012】6はケーブル端末2bに接続された信号検
出部であり、6aはその高圧側の容量2000pFの結
合コンデンサ、6bは低圧側の10mHのインダクタン
スである。その間の出力部6cは、商用周波に対しては
ほぼ接地電位となり、高周波パルスに対しては接地電位
に対して高インピーダンスとなる。信号検出部6は測定
に際し商用周波を除去し信号パルスのみを取り出す。増
幅器7は広帯域増幅器であり高周波信号まで充分に増幅
される。信号パルスは6a−6c−測定用信号増幅器7
と流れ、レーザービーム照射により絶縁体中に発生した
空間電荷によるパルス信号は、信号検出部6で検出さ
れ、増幅器7で増幅され、測定系8の信号記録部8a、
波形計算処理コンピュータ8bにより処理される。
【0013】前記のレーザービーム照射用ターゲットを
ケーブルの外周に取付ける位置は、レーザービーム照射
によりケーブル絶縁体中の空間電荷に圧力波が波及する
ような位置であればよく、必要に応じてケーブルの長さ
方向に取付け位置を順次変えてレーザービームを照射す
る。また、ケーブルに水トリー等の欠陥部があるとそこ
に空間電荷が蓄積することが考えられるので、管路のケ
ーブルに水没部分等がある場合にはその箇所のケーブル
外周に取付ける。
【0014】前記の供試ケーブル3には、試験場におい
て約1年3か月間、交流50HZ 、12.7KVの電圧
を印加し、ケーブルを水中に浸す浸水課電試験を行った
22KVのCVケーブルを用い、これに交流50HZ
12.7KVの電圧を印加したままで、図1のシステム
により空間電荷の測定を行った。その結果得られた空間
電荷分布は図3のとおりであった。図の横軸方向のP1
の位置は導体側、P2の位置は接地側を示し、P1−P
2間は絶縁体域であり、縦軸は空間電荷である。これに
よれば絶縁体外周部より約1.7mmの部位にプラスの
空間電荷の存在が検出されていることが読み取れる。ま
たこの課電を中止し電圧を切った状態にして同一の測定
を行った結果の空間電荷分布は図4のとおりになり、空
間電荷分布が課電中とは異なることがわかる。したがっ
て電圧印加中にのみ存在し、電圧を遮断することで空間
電荷の分布が変化することから、電圧印加中の真の空間
電荷分布を測定することが可能となる。
【0015】図2の第2の実施例において、11は試験
用変圧器、12a、12bはケーブル端末、13は供試
CVケーブルである。これはケーブル絶縁体外周の遮蔽
層13cに縁切り部19を設けてケーブル半部13a、
13bの二つに電気的に分割する。この縁切り部19は
遮蔽層13cを円周方向に切って左右に切り離して形成
する。19aは遮蔽層13cを左右に切り離した間のケ
ーブル絶縁体部分である。14はその遮蔽層13cを切
り離した一方のケーブル半部13aの外部表面に設けた
ターゲット、15はレーザー光源、15aはそのレーザ
ービームである。前記の縁切り部19により電気的に分
割されたケーブル半部13aと13bは、レーザービー
ムをターゲット14に照射することにより絶縁体内の空
間電荷の存在により生ずるパルス信号を検出する回路の
結合コンデンサを形成する。一方のケーブル半部13b
はインダクタンス10mHの検出インピーダンス16を
通して接地し、この部分に測定用増幅器17を接続し、
その出力側に測定系18の信号記録部18a、波形計算
処理コンピュータ18bを接続する。
【0016】この図2の構成によっても前記図1の実施
例と同様に測定することができ、前記第1の実施例と同
様の測定を行った結果、課電中は図3の空間電荷分布が
発生し、課電中断時には図4の空間電荷分布が発生して
いることが確認された。
【0017】前記の実施例はケーブル試料について測定
した例であるが、試料にはその付属品の押出しモールド
ジョイントが含まれており、この付属品部分にも前記と
同様にレーザービームを照射することにより絶縁体中の
空間電荷分布を測定することができる。この接続部の場
合も、図示を省略したが、その外周の金属シースの中間
部分を円周方向に切り離して図2の縁切り部19と同様
に縁切り部を設ける。この接続部の金属シースにレーザ
ービーム照射用ターゲットを取付け、前記と同様にレー
ザービームを照射して絶縁体中の空間電荷分布を測定す
る。
【0018】なお、以上の測定結果を基にして、空間電
荷の有無を基準にして劣化診断を行う場合も、課電の有
無により空間電荷分布が異なるため電圧印加中に正確に
劣化診断を行うことができる。
【0019】
【発明の効果】前記前記のように本発明は、課電を行っ
ている時と課電を中止した時の空間電荷分布が異なるこ
とを正確に検出することができ、したがって空間電荷分
布による電力ケーブルおよびその付属品の劣化診断を正
確に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法における1実施例の回路図
【図2】 本発明の方法における他の実施例の回路図
【図3】 課電中の空間電荷分布図
【図4】 課電中断時の空間電荷分布図
【符号の説明】
3、13 ;ケーブル 5a、15a;レーザービーム 6a、19a;結合コンデンサ 19 ;縁切り部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチック等の絶縁体を有する電力ケ
    ーブルおよびその付属品に対し、交流または直流を印加
    した状態で、レーザービームを照射することにより絶縁
    体中に圧力波を発生させ、前記絶縁体中に生ずる信号を
    結合コンデンサを介して測定して絶縁体中の空間電荷分
    布を測定することを特徴とする電力ケーブルおよびその
    付属品の劣化診断法。
  2. 【請求項2】 ケーブル遮蔽層に縁切り部を設けて結合
    コンデンサを形成することを特徴とする請求項1の電力
    ケーブルおよびその付属品の劣化診断法。
JP1954091A 1991-01-19 1991-01-19 電力ケーブルおよびその付属品の劣化診断法 Pending JPH05307061A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104833868A (zh) * 2015-04-30 2015-08-12 南京南瑞集团公司 高信噪比压力波法模型电缆空间电荷测试***
CN104833866A (zh) * 2015-04-30 2015-08-12 南京南瑞集团公司 压力波法模型电缆空间电荷测试***
CN104833859A (zh) * 2015-04-30 2015-08-12 南京南瑞集团公司 一种平板试样空间电荷分布压力波法测量装置

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CN104833866B (zh) * 2015-04-30 2017-09-12 南京南瑞集团公司 压力波法模型电缆空间电荷测试***
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CN104833859B (zh) * 2015-04-30 2018-03-27 南京南瑞集团公司 一种平板试样空间电荷分布压力波法测量装置

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