JP3236770B2 - Cvケーブル線路の部分放電測定方法 - Google Patents

Cvケーブル線路の部分放電測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はCVケーブル線路の
部分放電を間接校正により測定する方法に関し、特に間
接校正方式において定量測定を行う際に重要となる部分
放電検出信号の増幅周波数の選定方法に関するものであ
る。
【0002】
【発明の背景】CVケーブル線路の絶縁状態を試験する
方法の一つとして、従来から部分放電測定法が採用され
ている。部分放電測定には、ケーブルの導体と遮蔽層と
の間に直接電荷を注入し絶縁体中の微小欠陥に基づく放
電を検出するいわゆる直接校正方式と、前記のように充
電部に直接接触することなく例えばケーブル線路の絶縁
接続部の外周部に箔電極を設置し既知の電荷を静電結合
を利用して注入すると共に部分放電を検出する間接校正
方式とがある。この間接校正方式は、線路の解体が不要
である、活線状態での測定が可能である等の利点があ
る。
【0003】上記間接校正方式により部分放電を定量測
定するには一定の条件が要求される。図2は部分放電測
定回路を示しており、aは試料の静電容量(試験すべき
ケーブル線路絶縁体の静電容量)、kは結合コンデンサ
の静電容量、Zdは検出インピーダンスを表している。
直接校正の場合は電荷Qを試料に直接注入し、間接校正
の場合は電荷qを検出インピーダンスZdの両端に注入
することになるのであるが、両校正方式の電荷は、Q=
(1+a/k)qの関係式で表わすことができる。ここ
でa=kのときQ=2qとなり、即ちかかる条件を満た
す限りは間接校正の電荷qを直接校正の際の電荷Qの半
分に設定すれば定量測定が可能であることとなる。
【0004】この条件を直接校正と間接校正との比率
(以下直間比という)=2の条件といい、CVケーブル
線路においてもこの条件、即ち直間比=2の条件が分か
れば、間接校正方式においても部分放電の定量測定を行
うことができる。例えばCVケーブル線路の絶縁接続部
において間接校正による部分放電測定を行う場合、直間
比は絶縁接続部の一方の側のケーブルインピーダンスZ
1と、他方の側のケーブルインピーダンスZ2との分圧
比で定まり、Z1=Z2のとき直間比=2となることか
ら、このZ1=Z2を成立させれば間接校正方式が適用
できる。しかしながら、Z1=Z2の成立には絶縁接続
部両側のケーブル長が等しいことが要件となるが、一般
的にケーブル長は同一ではない。
【0005】そこで、Z1=Z2を実質的に成立させる
ために、検出した部分放電信号の増幅周波数をケーブル
インピーダンスの収束特性を基にして選択することが試
みられている。即ち、増幅周波数をケーブルインピーダ
ンスがサージインピーダンスZ0に収束する周波数と
し、Z1=Z2=Z0とすることで直間比=2を達成す
るものである。
【0006】図3は長さ250mと350mの6.6k
VのCVケーブル絶縁接続部を設けて模擬線路を構築
し、検出した部分放電信号を2MHzから20MHzま
での周波数で狭帯域共振増幅し、応答の極大と極小を確
認しつつ変化させ、各周波数ごとに計算で求めた直間比
を示している。図示する通り、13MHz以上の高周波
領域では直間比=2であり、それより低い周波数領域で
は等差級数の極大を有している。13MHz以上の直間
比=2の状態はケーブルインピーダンスの収束動作に対
応しており、この場合は13MHz以上の適宜な周波数
にて検出信号を増幅すれば、定量性を持った間接校正に
よる測定が行い得ることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような高周波領域において増幅周波数を選定した場合、
伝搬減衰が高周波になる程顕著になることから、ケーブ
ル線路の長手方向での測定感度が低下してしまうという
問題があった。例えば実線路において、ある絶縁接続部
において部分放電測定を行う場合、当該絶縁接続部にお
ける部分放電測定は高精度に行えても、そこから数百m
程度離れた直線接続部の部分放電信号は減衰が大きく実
質的な測定ができなくなる。この線路の長手方向での減
衰の問題は、増幅周波数として数MHz程度の周波数を
選択すれば解決できるのであるが、かかる低周波領域は
直間比=2の安定状態ではなく、間接校正の定量性の点
で問題が生じてしまう。
【0008】従って本発明は上記の問題を解消し、間接
校正方式によるCVケーブル線路の部分放電測定におい
て、定量性を損なうことなく、伝搬減衰の影響を受けず
に線路の長距離間の部分放電測定を行い得る方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のCVケーブル線
路の部分放電測定方法は、CVケーブル線路の検出端か
ら既知の電荷を静電結合を利用してケーブル線路に注入
し、このときに検出インピーダンスにて検出される信号
を増幅して部分放電を測定する方法において、検出信号
を線路内の反射パルスの重なりに影響されない分解能で
増幅し、この増幅信号をケーブルインピーダンスが非収
束となる低周波領域において周波数スペクトルを解析す
ると共に、前記スペクトルの中から線路のケーブル長に
依存する共振周波数を避けて特定の周波数を選択し、当
該周波数を前記検出信号の増幅周波数として部分放電測
定を行うことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、第一に検出信号を線路
内の反射パルスの重なりに影響されない分解能で増幅す
る点に大きな意義がある。本発明者らの研究によれば、
ケーブル線路に測定パルスを注入すると接続部等でパル
スの反射が発生するのであるが、一般的なケーブル線路
の接続部間のケーブルスパンは数百m程度であり、この
距離に対応するケーブル内の反射パルスの重なりによっ
て、直間比は数百kHz程度の周期で大きく変動するこ
とを見出した。しかも、当該変動は直間比=2付近を変
動下限としていることも判明した。
【0011】従来、この種の部分放電測定方法において
は、測定の便宜性もあって検出信号を1MHz程度の分
解能で増幅していたが、かかる分解能では数百kHz程
度の繰り返しは読み取れない。従って、ケーブルインピ
ーダンスが非収束となる低周波領域は伝搬減衰が少ない
という利点があるのに拘らず、直間比が概ね2となる周
波数が明定できないために定量性が担保できず、検出信
号の増幅周波数から除外されていたのである。
【0012】そこで本発明では上記の知見に鑑み、検出
信号を線路内の反射パルスの重なりに影響されない分解
能で増幅することとした。該分解能は線路のスパン等を
基にして決定されるが、上述の接続部間のケーブルスパ
ンが数百m程度の線路では、100kHz以下、好まし
くは10〜50kHz程度の分解能で増幅すれば、直間
比の数百kHz程度の周期を十分読み取れるので好まし
い。
【0013】次いで、このようにして増幅された信号
の、ケーブルインピーダンスが非収束となる低周波領域
において周波数スペクトルを解析する。これにより直間
比の変動状態を正確に把握するのである。ケーブルイン
ピーダンスが非収束となる低周波領域とは、図3からも
明らかな通り概ね10数MHz程度以下を指すが、本発
明にあっては伝搬減衰が生じる高周波領域を対象としな
い趣旨より、10MHz以下の低周波領域のスペクトル
解析を行えば実質上は足りる。
【0014】そして該スペクトルの中から適宜な周波数
を検出信号の増幅周波数として選択するのであるが、こ
れは直間比=2の条件が概ね成立している周波数を選定
することに他ならない。既述の通り、低周波領域では直
間比は2付近を変動下限として数百kHz程度の周期で
変動する。その極大点は、線路のケーブル長に依存する
共振周波数である。本発明ではこの共振周波数を避け
て、ほぼ直間比=2である周波数を検出信号の増幅周波
数として部分放電測定を行うものである。なお、10M
Hz以下の低周波領域でも直間比=2の状態が成立する
周波数は複数あるが、周波数が高いほど上述の伝搬減衰
の問題が生ずるのでなるべく低い周波数を選定すること
が望ましく、好ましくは0.5〜7MHz、とくには1
〜5MHzの範囲で選定すれば良い。低すぎる周波数領
域では、通常は直間比=2のポイントが存在しないた
め、この領域での増幅周波数の選定は不可である。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき詳細に説明す
る。図1は本発明にかかる部分放電測定方法を、CVケ
ーブル11,12の絶縁接続部IJにおいて適用した場
合を示す回路図である。絶縁接続部IJは、ケーブル導
体の接続部上に補強絶縁体を被せ、その上に遮蔽層、防
食層等が設けられ、さらに遮蔽層の絶縁筒3が設けられ
て構成されている。21,22、及び61,62は絶縁
接続部IJの防食層上に貼付される箔電極であり、遮蔽
層絶縁筒3を挟んでそれぞれ一組配置されている。
【0016】前記箔電極21,22からはリード線2
3,24が引き出され、他端側はそれぞれ検出インピー
ダンスZdに接続されている。またPGはパルス発生器
を示しており、リード線63,64を介して別の箔電極
61,62からCVケーブル11,12に静電結合を利
用して既知の電荷を注入し得るように構成されている。
本実施例では、検出用箔電極21,22と、パルス注入
用箔電極61,62とを別々に絶縁接続部IJに設ける
場合を例示しているが、一組の箔電極に両機能を兼用さ
せることもできる。
【0017】検出インピーダンスZdには、その両端に
発生する電圧(検出信号)を、100kHzの分解能で
増幅する例えば狭帯域共振増幅器等の増幅器4が接続さ
れており、さらに増幅器4には、1〜10MHzの範囲
で増幅された信号を掃引して周波数スペクトルを解析
し、この周波数範囲の中から計算により直間比=2とな
る適宜な周波数を選び出し、その増幅周波数による検出
信号波形を表示する測定器5が接続されている。
【0018】実際に部分放電測定を行うに際しては、先
ずパルス発生器PGにて既知の電荷を箔電極61,62
から静電結合を利用してCVケーブル線路に注入する。
そして注入したパルスを別の箔電極21,22で検出す
る。ここで、絶縁体が健全である場合は注入パルス波形
にほぼ等しい信号が検出インピーダンスZdにて検出さ
れることになるが、ケーブル線路の絶縁体中に、微小空
隙や異物の混入、或いは外導突起などの欠陥が存在して
いるときは、微小な放電が絶縁体中で発生(部分放電の
発生)し、この信号が前記の注入パルス波形に重畳され
た形で検出インピーダンスZdで検出されることにな
る。
【0019】そして検出された部分放電パルスを含む信
号は、既述の通り増幅器4にて線路内の反射パルスの重
なりに影響されない分解能(100kHz)で増幅さ
れ、測定器5にて1〜10MHzの範囲を掃引し、直間
比=2となる適宜な周波数で増幅した検出信号を表示さ
せるものである。この方法によれば、直間比=2の状態
での測定であるので、ケーブル導体や遮蔽層を露出させ
ることなく、注入した電荷の2倍の校正電荷で直接校正
したときと同等の結果を得ることができる。
【0020】また、10MHz以下の低周波領域を使用
するので、ケーブル線路の長手方向の伝搬減衰がほとん
ど生じない。従って、図1に示す絶縁接続部IJから数
百m離れた地点に直線普通接続部や終端部にある場合で
も、これらの地点で発生した部分放電信号をも高感度に
測定することができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明のCVケーブ
ル線路の部分放電測定方法によれば、間接校正方式にお
いて、ケーブル線路の長手方向の伝搬減衰の影響を受け
ない低周波領域内で検出信号の増幅周波数を、測定の定
量性を損なわないように正確に選定することが可能とな
る。従って、CVケーブル線路の長距離間の部分放電測
定を高感度に行うことができるという優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための回路構成の一例
を示す回路図である。
【図2】一般的な部分放電測定回路を示す回路図であ
る。
【図3】直間比の測定結果を示すグラフ図である。
【符号の説明】
11,12 CVケーブル 21,22 検出用箔電極 23,24 リード線 4 増幅器 5 測定器 61,62 バルス注入用箔電極 IJ 絶縁接続部 PG パルス発生器 Zd 検出インピーダンス

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVケーブル線路の検出端から既知の電
    荷を静電結合を利用してケーブル線路に注入し、このと
    きに検出インピーダンスにて検出される信号を増幅して
    部分放電を測定する方法において、検出信号を線路内の
    反射パルスの重なりに影響されない分解能で増幅し、こ
    の増幅信号をケーブルインピーダンスが非収束となる低
    周波領域において周波数スペクトルを解析すると共に、
    前記スペクトルの中から線路のケーブル長に依存する共
    振周波数を避けて特定の周波数を選択し、当該周波数を
    前記検出信号の増幅周波数として部分放電測定を行うこ
    とを特徴とするCVケーブル線路の部分放電測定方法。
  2. 【請求項2】 検出信号を100kHz以下の分解能で
    増幅して周波数スペクトルを解析することを特徴とする
    請求項1記載のCVケーブル線路の部分放電測定方法。
  3. 【請求項3】 周波数スペクトルを解析する範囲が、1
    0MHz以下の低周波領域である請求項1記載のCVケ
    ーブル線路の部分放電測定方法。
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CN105372565A (zh) * 2015-11-28 2016-03-02 陈国涛 一种成盘电缆局放检测装置
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