JPH05301930A - 透明耐熱樹脂 - Google Patents

透明耐熱樹脂

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JPH05301930A
JPH05301930A JP4109864A JP10986492A JPH05301930A JP H05301930 A JPH05301930 A JP H05301930A JP 4109864 A JP4109864 A JP 4109864A JP 10986492 A JP10986492 A JP 10986492A JP H05301930 A JPH05301930 A JP H05301930A
Authority
JP
Japan
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group
weight
resistant resin
indene
transparent heat
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Pending
Application number
JP4109864A
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English (en)
Inventor
Masaya Adachi
眞哉 足立
Masaki Maekawa
正樹 前川
Masahiro Mitsunaga
昌弘 三永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH05301930A publication Critical patent/JPH05301930A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F222/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a carboxyl radical and containing at least one other carboxyl radical in the molecule; Salts, anhydrides, esters, amides, imides, or nitriles thereof
    • C08F222/36Amides or imides
    • C08F222/40Imides, e.g. cyclic imides
    • C08F222/402Alkyl substituted imides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性、離型性の優れた透明耐熱樹脂を提供す
ることを目的とする。 【構成】一般式(1)で表される単量体を20〜98重
量%、およびインデンを含有し、かつ一般式(1)で表
される単量体とインデンとの合計重量割合が30重量%
以上である組成物を重合してなることを特徴とする透明
耐熱樹脂。 【化1】 (式中のR1 、R2 は水素、メチル基およびエチル基か
ら選ばれる置換基を表す。R3 は炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基、アラルキル基およびシクロアルキ
ル基から選ばれる置換基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明耐熱樹脂に関し、
表示装置用光学フィルターや液晶表示素子用基板、光デ
ィスク基板、光学レンズ等に好適に使用される。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチック材料は軽量で、耐衝
撃性、加工性、および大量生産性に優れていることか
ら、近年、表示装置用光学フィルター、光ディスク基
板、光学レンズ等の光学素子用材料としての需要が拡大
しつつある。これらの光学素子用プラスチック材料とし
ては、現在、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、
ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィン、およ
びポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート等
の透明性樹脂が主に用いられている。
【0003】中でも、耐熱性に優れた材料として、マレ
イミド化合物を用いたポリマが特開平1−79208号
公報などにおいて知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−79208号公報において知られているポリマにお
いても、まだその耐熱性が不充分である、また、モール
ドからの離型性が不十分であるといった問題点を有して
いた。
【0005】本発明は、上記問題を解決しようとするも
のであり、透明性、離型性に優れた透明耐熱樹脂を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、下記の構成を有する。
【0007】「一般式(1)で表される単量体を20〜
98重量%、およびインデンを含有し、かつ一般式
(1)で表される単量体とインデンとの合計重量割合が
30重量%以上である組成物を重合してなることを特徴
とする透明耐熱樹脂。
【0008】
【化2】 (式中のR1 、R2 は水素、メチル基およびエチル基か
ら選ばれる置換基を表す。R3 は炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基、アラルキル基およびシクロアルキ
ル基から選ばれる置換基を表す。)一般式(1)で表さ
れるマレイミド系単量体について説明する。
【0009】R1 、R2 については、それぞれが同種で
あっても異種であってもよい。
【0010】R3 の具体例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、オクチル基、オクタデシル基などの直
鎖状アルキル基、イソプロピル基、sec-ブチル基、tert
- ブチル基、イソペンチル基などの分岐状アルキル基、
シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基などのシク
ロアルキル基、フェニル基、メチルフェニル基などのア
リール基、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル
基など各種の例を挙げることができる。
【0011】さらに、R1 、R2 、およびR3 は、フッ
素、塩素、臭素などのハロゲン基、シアノ基、カルボキ
シル基、スルホン酸基、ニトロ基、ヒドロキシ基、アル
コキシ基などの各種置換基で置換されたものであっても
よい。
【0012】一般式(1)で表される単量体の具体例と
しては、N−メチルマレイミド、N−n−ブチルマレイ
ミド、N−フェニルマレイミド、N−o−メチルフェニ
ルマレイミドマレイミド、N−m−メチルフェニルマレ
イミド、N−p−メチルフェニルマレイミド、N−o−
ヒドロキシフェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフ
ェニルマレイミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイ
ミド、N−o−メトキシフェニルマレイミド、N−m−
メトキシフェニルマレイミド、N−p−メトキシフェニ
ルマレイミド、N−o−クロロフェニルマレイミド、N
−m−クロロフェニルマレイミド、N−p−クロロフェ
ニルマレイミド、N−o−カルボキシフェニルマレイミ
ド、N−m−カルボキシフェニルマレイミド、N−p−
カルボキシフェニルマレイミド、N−o−ニトロフェニ
ルマレイミド、N−m−ニトロフェニルマレイミド、N
−p−ニトロフェニルマレイミド、N−エチルマレイミ
ド、N−イソプロピルマレイミド、N−イソブチルマレ
イミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミドなどが挙げられる。
【0013】これらの単量体は、1種、あるいは2種以
上の混合物として用いてもよい。また、前記マレイミド
単量体の中でも、無色透明性、加熱黄変、耐候性の点か
ら、特にアルキルマレイミド、シクロアルキルマレイミ
ドが好ましく、特にN−イソプロピルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミドが好ましい。さらには、塊状
重合時のモノマー調整の容易さ、および前記特性を満足
させ得るという点から、N−イソプロピルマレイミド、
N−シクロヘキシルマレイミドの併用が最も好ましく、
高い耐熱性が要求される用途、例えば液晶ディスプレイ
用基板用途には、N−イソプロピルマレイミド、N−シ
クロヘキシルマレイミドの併用が好適である。塊状重合
時のモノマー調整の容易さの点からは、N−イソプロピ
ルマレイミド単独のほうが好ましいと言えるが、高い耐
熱性が要求される用途には、耐熱性が不十分となる傾向
にある。耐熱性の点からは、N−シクロヘキシルマレイ
ミドが可能な限り多いほうが好ましいが、N−シクロヘ
キシルマレイミドは、常温では固体であるため、溶解性
に限界があり、モノマー調整の容易さ、耐熱性のバラン
スからN−シクロヘキシルマレイミドの含有量が、全組
成の30重量%以下であることが好ましい。これより多
いと、キャスト重合時のモノマー調整が困難となる傾向
にある。好ましくは5〜25重量%、さらに好ましくは
10〜23重量%が、モノマー調整の容易さ、耐熱性の
バランスの点で良い。
【0014】本発明の透明耐熱樹脂において、マレイミ
ド系単量体のほかにインデンの共重合が必須である。特
に高い耐熱性の必要な用途、例えば液晶ディスプレイ用
基板用樹脂には、透明性、およびその他の特性を著しく
低下させることなく耐熱性向上させるのために、インデ
ンを共重合することが有効である。インデンは、ハロゲ
ン基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、ニト
ロ基、ヒドロキシ基、アルコキシ基などの各種置換基で
置換されたものであってもよい。
【0015】インデン共重合系は、耐熱性が向上し、ま
た、2枚のガラスモールドを用いたキャスト重合により
樹脂成形体を成形する場合において、重合完了後、ガラ
スモールド間から樹脂成形体を取り出す際、なんら人為
的操作することなしに自然にガラスモールド間で樹脂成
形体がガラスと剥離し、作業性が著しく向上する点が大
きな特徴である。しかし、インデンを含有する系では、
熱処理後に黄変する可能性があるため、この現象を起こ
させずに上記の効果を発揮させるためには、組成物中の
インデンが1重量%以上、20重量%以下であることが
好ましい。1重量%未満では耐熱性が不十分となる。さ
らに好ましくは5〜15重量%が耐熱性、透明性、加熱
黄変の点から良い。
【0016】本発明の樹脂としては、前述の一般式
(1)で表される単量体が20〜98重量%含有されて
いることが必要である。20重量%未満の場合には、十
分な耐熱性、透明性が得られない傾向がある。98重量
%を越えると機械的強度が不十分となる傾向がある。さ
らに、30〜80重量%であることが好ましく、さらに
好ましくは40〜60重量%である。また、耐熱性の点
から一般式(1)で表される単量体とインデンの合計重
量割合は、30重量%以上必要であり、好ましくは40
〜90重量%、さらに好ましくは50〜80重量%であ
る。
【0017】さらに、本発明の樹脂には、機械的強度の
向上、低複屈折化、高屈折率化、低吸水率化、染色性向
上、耐衝撃性向上、耐熱性向上、耐薬品性向上、耐溶剤
性向上などを目的として各種の重合可能な単量体が共重
合成分として好ましく使用される。これらの特性の中で
も、耐薬品性、耐溶剤性、低複屈折性の向上が、液晶表
示素子用基板、光ディスク基板などの用途において効果
的である。
【0018】耐薬品性、耐溶剤性を付与するため、多官
能単量体を用い三次元架橋するのが好ましい。
【0019】かかる多官能単量体について説明する。す
なわち、多官能単量体とは、一般式(1)で表される単
量体、およびインデンなどと共重合可能な不飽和官能基
を2個以上有する単量体であり、共重合可能な不飽和官
能基としては、ビニル基、メチルビニル基、アクリル
基、メタクリル基、アリル基などが挙げられる。また、
1分子中に共重合が可能な異なる官能基を2個以上有し
ていても良い。
【0020】以上のような多官能単量体の好ましい具体
例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセ
ロール(ジ/トリ)(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパン(ジ/トリ)(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトール(ジ/トリ/テトラ)(メタ)アクリ
レートなどの多価アルコールのジ−、トリ−、テトラ−
(メタ)アクリレート類、o−ジビニルベンゼン、m−
ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどの芳香族
多官能単量体、(メタ)アクリル酸ビニルエステル、
(メタ)アクリル酸アリルエステルなどのエステル類、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、ジアリ
ルフタレートなどのジアリル化合物、ブタジエン、ヘキ
サジエン、ペンタジエンなどのジエン類、ジクロロホス
ファゼンを原料として重合性多官能基を導入したホスフ
ァゼン骨格を有する単量体、トリアリルジイソシアヌレ
ートなどの異原子環状骨格を有する多官能単量体、ビス
マレイミド類などが挙げられる。
【0021】以上の多官能単量体は1種、あるいは2種
以上の混合物として用いてもよい。また、前記多官能単
量体の中でも、耐熱性、透明性、低複屈折性、加熱着色
の点から芳香族多官能単量体が好ましく、特にジビニル
ベンゼンが好ましい。
【0022】多官能単量体は樹脂中に2〜30重量%含
有されていることが好ましい。2重量%未満の場合に
は、三次元架橋が十分に進行せず、耐熱性、耐溶剤性な
どが不十分となる傾向にある。また、20重量%を越え
ると、耐衝撃性などの機械的特性が低下する傾向にあ
る。好ましくは、5〜15重量%が、耐熱性、耐溶剤性
および機械的特性のバランスの点で良い。
【0023】三次元架橋せしめる目的でジビニルベンゼ
ンを使用することが最も好ましいが、これにより透明
性、耐熱性、耐溶剤性、機械的特性の優れたものが得ら
れる傾向がある。ジビニルベンゼンは各種異性体が混在
していてもさしつかえない。
【0024】その他の共重合成分として使用可能な単量
体としては、芳香族ビニル単量体、オレフィン系ビニル
単量体、(メタ)アクリル酸およびそのエステル系単量
体、多価カルボン酸無水物等が挙げられる。かかる芳香
族ビニル単量体の具体例としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレ
ン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、p−t
ert−ブチルスチレン、クロロスチレン、ビニルナフ
タレンなどが挙げられる。通常は、性能、および工業的
に入手しやすいなどの点から、スチレン、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン等が用いられる。
【0025】前記以外の好ましく使用される単量体の具
体例として、メチルメタクリレート、シクロヘキシルメ
タクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、アダマ
ンチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリ
レート等のホモポリマーが高いガラス転移温度を与える
アクリル系単量体、無水マレイン酸などが挙げられる。
これらの、重合可能な単量体は、1種、あるいは2種以
上の混合物であっても良い。各種の重合可能な単量体の
使用量としては、特許請求の範囲内であれば制限がな
い。
【0026】さらに、耐候性、耐酸化劣化性、帯電防止
性を向上させる目的から、各種紫外線吸収剤、酸化防止
剤、帯電防止剤を添加してもさしつかえない。
【0027】本発明の透明耐熱樹脂の重合方法に関して
は、特に制限はなく、通常公知の方法で重合することが
できる。例えば、エポキシ樹脂を適用する場合にはアミ
ン系、酸無水物系、イミダゾール系、各種金属化合物系
などの硬化剤や硬化促進剤を用いて行うことが可能であ
る。また、水酸基などの活性水素を有する重合体、オリ
ゴマー、さらには単量体をイソシアネート化合物で重合
させることも可能である。
【0028】さらには、ラジカル発生性開始剤の存在
下、または非存在下に、前記の単量体混合物を所定の温
度条件下に保つことによって重合することができる。重
合方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化
重合、およびキャスト重合などが挙げられる。ラジカル
発生性開始剤としては、各種パーオキシド化合物、アゾ
化合物などが挙げられる。特に、加熱後の黄変防止の観
点からはアゾ化合物が好ましく使用される。具体例とし
ては、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、1,1
´−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、2,2´−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2´−アゾビス(2−シ
クロプロピルプロピオニトリル)、2,2´−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2´−アゾ
ビス(2−メチルブチロニトリル)、1−[(1−シア
ノ−1−メチルエチル)アゾ]フォルムアミド、2−フ
ェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリルなどのアゾニトリル化合物、2,2´−アゾビス
(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩
基酸塩などのアゾアミジン化合物、2,2´−アゾビス
[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プ
ロパン]二塩基酸塩などの環状アゾアミジン化合物、
2,2´−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピ
オンアミド}などのアゾアミド化合物、2,2´−アゾ
ビス(2,4,4−トリメチルペンタン)などのアルキ
ルアゾ化合物が挙げられる。
【0029】また、重合条件としては、使用する単量
体、および開始剤によって適宜、実験的に定められるべ
きであるが、重合率を高くし、未反応単量体をできる限
り少なくするという観点から、キャスト重合において
は、型内で100℃以上、さらに好ましくは170℃以
上に少なくとも10分間以上加熱されることが好まし
い。また、重合温度を連続的または、半連続的に昇温さ
せることも光学的に均一な樹脂を得るためには好ましい
方法である。
【0030】本発明の透明耐熱樹脂の重合率に関して
は、特に制限はないが、高い方が好ましく、後処理とし
て、ハードーコート、反射防止膜、ガスバリア膜、導電
性膜などを施す場合においては、溶液コーティング、真
空蒸着などを考慮すると90%以上が好ましい。
【0031】本発明の透明耐熱樹脂の成形方法に関して
も特に制限はなく、射出成形、押し出し成形、圧縮成
形、ベルトプレス成形、キャスト成形などが挙げられ
る。効果的な成形方法としては、キャスト成形法が挙げ
られる。
【0032】キャスト成形法において使用されるモール
ドとしてはガラス、中でもフロート法によるガラス板、
あるいは表面研磨されたガラス板が、表面精度に優れた
光学用板状物を得るためには好適である。一方、連続注
型重合として、ベルトプレス成形である金属製ベルトを
用いる方法も生産性と薄板における良好な厚み精度を達
成可能であるなどの観点から好ましい。
【0033】本発明によって得られる樹脂は、透明性、
耐熱性、耐候性、耐衝撃性、グレージング性、耐溶剤
性、耐薬品性、低複屈折性、加熱着色性などに優れるこ
とから、眼鏡用レンズ、サングラスレンズ、カメラ用レ
ンズ、ビデオカメラ用レンズ、コンタクトレンズなどの
光学用レンズ、さらには表示装置用光学フィルターや液
晶ディスプレイ用基板、液晶ディスプレイの光拡散板、
エレクトロルミネッセンス用基板、液晶ライトバルブ用
基板、光ディスク基板、オプティカルフラット用基板、
さらには自動車、航空機、家屋、家庭用電気機器などの
ウィンド用などに好ましく適用されるものである。ま
た、液晶ディスプレイ用基板用においては、TN型、S
TN型、TFT型、強誘電性液晶などいずれにも適用可
能であるが、STN型や強誘電性液晶に好適である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例をもとにさらに具体的
に説明する。
【0035】実施例において用いられるガラス転移温度
は、JIS規格K−7121に従って、Metller
社製DSC 30により測定した。軟化温度は、島津製
作所製TMA 30を用い、針進入モードにより測定し
た。変位曲線の変曲点をもって軟化温度とした。
【0036】複屈折の測定はエリプソメーター法におけ
る633nmの光源を用い、ダブルパスにより行った。
【0037】全光線透過率は、スガ試験機(株)製、S
Mカラーコンピューターを用いて測定した。
【0038】自然離型性は、30セット同時に重合し、
重合完了後ガラスモールド間から板状物を取り出す際、
自然にガラスモールド間で樹脂板が割れずに剥離する現
象が起こった割合が70%以上のものを可と表現し、7
0%未満のものを不可と表現した。
【0039】実施例1 イソプロピルマレイミド40g、シクロヘキシルマレイ
ミド19g、インデン9g、スチレン16g、α−メチ
ルスチレン6g、ジビニルベンゼン10g、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.5gを混合溶解させ、調合モノマ
をキャスト重合により成形した。キャスト重合は次のよ
うに行った。
【0040】大きさ150mm×150mm、厚さ5m
mの2枚のガラス板の外周辺部を、軟質塩化ビニル製ガ
スケットで貼り、2枚のガラス板の間の距離が0.8m
mになるように組み立てた。この組み立てたガラス板の
中へ、前記の単量体混合物を注入し、70℃にて8時
間、180℃にて1時間重合し、透明な板状の重合体を
得た。この板状重合体の特性値を表1に示した。
【0041】実施例2 イソプロピルマレイミド40g、シクロヘキシルマレイ
ミド21g、インデン33g、ジビニルベンゼン6g、
アゾビスイソブチロニトリル0.5gを混合溶解させ、
モノマを調整した以外は実施例1と同様にキャスト重合
を行い透明な板状の重合体を得た。特性値を表1に示し
た。
【0042】実施例3 イソプロピルマレイミド55g、フェニルマレイミド1
0g、インデン9g、スチレン25g、ジビニルベンゼ
ン11g、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを混合
溶解させ、モノマを調整した以外は実施例1と同様にキ
ャスト重合を行い透明な板状の重合体を得た。特性値を
表1に示した。
【0043】比較例1 ジエチレングリコールビスアリルカーボネート50g、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート0.01gを
混合溶解させ、以下の条件でキャスト重合を行った。
【0044】大きさ150mm×150mm、厚さ5m
mの2枚のガラス板の外周辺部を、軟質塩化ビニル製ガ
スケットで貼り、2枚のガラス板の間の距離が0.8m
mになるように組み立てた。この組み立てたガラス板の
中へ、前記の単量体混合物を注入し、40℃にて3時
間、60℃にて1時間、80℃にて1時間重合し、透明
な板状の重合体を得た。この板状重合体の特性値を表1
に示した。
【0045】比較例2 イソプロピルマレイミド53g、スチレン37g、ジビ
ニルベンゼン10g、アゾビスイソブチロニトリル0.
5gを混合溶解させ、モノマを調整した以外は実施例1
と同様にキャスト重合を行い透明な板状の重合体を得
た。特性値を表1に示した。
【0046】比較例3 インデン57g、スチレン37g、ジビニルベンゼン6
g、アゾビスイソブチロニトリル0.5gを混合溶解さ
せ、モノマを調整した以外は実施例1と同様にキャスト
重合を行い透明な板状の重合体を得た。特性値を表1に
示した。
【0047】比較例4 イソプロピルマレイミド37g、シクロヘキシルマレイ
ミド10g、メチルメタクリレート51g、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート2g、アゾビスイソブ
チロニトリル0.5gを混合溶解させ、モノマを調整し
た以外は実施例1と同様にキャスト重合を行い透明な板
状の重合体を得た。特性値を表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明により得られる透明耐熱樹脂は、
耐熱性、離型性および光学特性等が優れる。そのため、
高い耐熱性が必要な用途、例えば表示装置用光学フィル
ターや液晶ディスプレイ用基板、光ディスク基板等に適
した素材を与えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02C 7/02 G02F 1/1337 525 9225−2K G11B 7/24 526 7215−5D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)で表される単量体を20〜9
    8重量%、およびインデンを含有し、かつ一般式(1)
    で表される単量体とインデンとの合計重量割合が30重
    量%以上である組成物を重合してなることを特徴とする
    透明耐熱樹脂。 【化1】 (式中のR1 、R2 は水素、メチル基およびエチル基か
    ら選ばれる置換基を表す。R3 は炭素数1〜20のアル
    キル基、アリール基、アラルキル基およびシクロアルキ
    ル基から選ばれる置換基を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1において、組成物中のインデン
    が、1重量%以上、20重量%以下であることを特徴と
    する透明耐熱樹脂。
  3. 【請求項3】請求項1において、一般式(1)で表され
    る単量体がN−イソプロピルマレイミドとN−シクロヘ
    キシルマレイミドの混合物であることを特徴とする透明
    耐熱樹脂。
  4. 【請求項4】請求項3において、N−シクロヘキシルマ
    レイミドの含有量が、全組成の30重量%以下であるこ
    とを特徴とする透明耐熱樹脂。
  5. 【請求項5】請求項1において、多官能単量体で三次元
    架橋されていることを特徴とする透明耐熱樹脂。
  6. 【請求項6】請求項5において、多官能単量体がジビニ
    ルベンゼンであることを特徴とする透明耐熱樹脂。
  7. 【請求項7】請求項6において、ジビニルベンゼンの含
    有量が、全組成物中20重量%以下であることを特徴と
    する透明耐熱樹脂。
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