JPH05301775A - 窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材 - Google Patents

窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材

Info

Publication number
JPH05301775A
JPH05301775A JP4110166A JP11016692A JPH05301775A JP H05301775 A JPH05301775 A JP H05301775A JP 4110166 A JP4110166 A JP 4110166A JP 11016692 A JP11016692 A JP 11016692A JP H05301775 A JPH05301775 A JP H05301775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered compact
silicon nitride
sialon
media
pulverizer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4110166A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiji Matano
泰司 俣野
Mitsuo Sugawara
光男 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurosaki Refractories Co Ltd
Original Assignee
Kurosaki Refractories Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurosaki Refractories Co Ltd filed Critical Kurosaki Refractories Co Ltd
Priority to JP4110166A priority Critical patent/JPH05301775A/ja
Publication of JPH05301775A publication Critical patent/JPH05301775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内張材,容器,メディア等の粉砕機用部材と
して、摩耗され難く、かつ粉砕条件等の制約を受けない
粉砕機用部材の材料組成の提供。 【構成】 窒化珪素質焼結体がその要求を満足させるこ
とを見出し完成したもので、第1に、焼結助剤としてA
2 3 、Y2 3 等の酸化物を含み、サイアロンを実
質的に80重量%以上を含有すること、第2はサイアロ
ンのZ値は、0以上,3 .5 未満であること、第3は焼
結体のかさ密度が2.8g/cm3 以上の3つの条件を
必須としている。これによって、強度と耐摩耗性、それ
に靭性において優れ、摩耗量の少ない、微粉砕機の容
器,内張り,メディア用部材用焼結体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式又は湿式で粒状体
を微粉砕するために使用される微粉砕機の容器,内張
材,粉砕用メディア等の粉砕機用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、微粉砕機としては、ボールミ
ル,サンドミル,アトライター,振動ミル,ハンマミ
ル,ジェットミル,ロッドミル,ローラミル,乳鉢と乳
棒との組合せ等が広く使用されている。これらの粉砕機
は、ボール,ローラ等の微粉砕媒体(メディア)を使用
するものとして、主として摩擦と衝撃圧壊力により粉砕
を行なう装置と、粒子を高速運動させてその衝撃力によ
り粉砕を行なう装置に大別される。そして、これらの粉
砕の内張材、メディア等の粉砕機用部材としては、粉砕
すべき対象物の種類に応じて、天然石,磁器,アルミ
ナ,ガラス,プラスチック,スチール,瑪瑙が使用され
ている。
【0003】しかしながら、これらの材料は摩耗しやす
く、被砕物中に摩耗粉が混入しやすく、しかも、微粉砕
物からの混入摩耗粉の分離が困難であるため、製品純度
の点で大きな障害となっている。
【0004】そのため、例えば、粉砕機用部材としてス
チールを使用する場合には、粉砕工程に脱鉄工程を付加
したり、混入摩耗粉を少なくするために硬質のアルミナ
製のものを使用したり、得られた微粉に対してその純度
に実質的な影響が少なく、そのため若干量の摩耗粉の混
入が許容されるゴム,プラスチック等の材料製の部材を
使用する等の手段が採用されている。
【0005】しかしながら、最近のセラミックス,電子
材料,コーティング材料,粉体媒体では、微粉砕工程で
混入する被砕物中の微量成分でもその影響が大きく、か
かる粉砕機用部材として、摩耗量の混入が絶対的に少な
く、また、微粉体の物性に殆ど影響を及ぼすことのない
材質が求められるようになった。
【0006】この意味から、特公平2−20587号公
報には、ジルコニアセラミックスを粉砕機用部材として
使用することが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジルコ
ニアセラミックスは水中100〜300℃で熱劣化が生
じて、表面の正方晶組織が単斜晶に転移して、正方晶特
有の耐摩耗性を維持することが困難となる問題がある。
またジルコニアの熱伝導率は、従来、使用されていたア
ルミナ,スチールに比較すると低い。そのため、超微粉
砕、分散用の媒体撹拌型ミルの容器にジルコニアを使用
すると、水冷効果が従来材に比べて著しく劣り、被粉砕
物を含むスラリー温度を上昇させるため、粉砕条件の制
約が生じて粉砕機の性能を十分生かせないという欠点が
ある。
【0008】本発明の目的は、内張材,容器,メディア
等の粉砕機用部材として、摩耗され難く、かつ粉砕条件
等の制約を受けない部材を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒化珪素質焼
結体がその要求を満足させることを見出し完成したもの
で、以下の3条件を必須の条件として具備する粉砕機用
部材である。
【0010】第1の条件は、焼結助剤としてAl
2 3 、Y2 3 等の酸化物を含み、サイアロンを実質
的に80重量%以上を含有することである。
【0011】窒化珪素とサイアロンは、共有結合性の物
質であるため、アルミナのような他のセラミックスと比
較すると強度, 耐摩耗性等の機械的性質に優れている。
そのため、粉砕機用部材として使用される窒化珪素質焼
結体のサイアロンの含有量が80重量%未満であれば、
焼結体自体の強度と耐摩耗性において劣ったものとな
る。
【0012】第2の条件として、サイアロンのZ値は、
0以上,3 .5 未満であることが必須である。Z値が、
3.5以上であれば、窒化珪素焼結体の強度,靭性,耐
摩耗性として満足するものが得られない。
【0013】また、第3の条件は、焼結体のかさ密度が
2.8g/cm3 以上であることである。かさ密度が
2.8g/cm3 未満の場合は、焼結体中に気孔が多く
存在してポーラスな組織となり、強度,靭性,耐摩耗性
の低下が著しい。また、ポーラスな組織であれば、熱伝
導率が低下して、粉砕機によっては前述の窒化珪素の利
点が生かされない。
【0014】なお、本発明の粉砕機用部材は、上記第1
〜第3の条件を充足する場合には、通常窒化珪素中に含
まれるFeのような不純物を1重量%程度まで含有して
いてもよい。
【0015】本発明の粉砕機用部材は、以下のようにし
て製造することができる。
【0016】窒化硅素粉未中に、Al2 3 、Y
2 3 、AlN等を焼結助剤として全体で20重量%以
下添加して、ポットミル中、水あるいは溶剤を含んだボ
ールミル,アトライター等の混合−粉砕装置で調製す
る。この際、スラリーの分散剤、乾式成形用の結合剤等
を添加して成形用スラリーを得る。得られたスラリー
は、乾燥後にアイソスタティックプレス成形するか鋳込
成形等の公知の窯業製品の成形法で、所定形状に成形
し、必要に応じて加工する。成形体は、次工程で脱脂処
理を施すかそのまま焼結工程で脱脂−焼成する。焼成温
度は、窒索雰囲気中1400〜1900℃とする。この
場合、1400℃未満では所定の密度に達せず、190
0℃超では窒化珪素の分解が生ずる。その場合の炉内圧
は、常圧または加圧下で行い、かさ密度2.8g/cm
3 以上の焼結体を得る。焼結体がメディアである場合
は、必要に応じて表面を平滑に仕上げる。内張材の場合
は、被砕物が接触すべき粉砕機の内面に接着剤により張
り合わせるか嵌め合わせる。
【0017】
【作用】上記、第1の条件である焼結助剤を含む共有結
合性の窒化珪素もしくはサイアロンを80重量%以上含
有させることによる強度、耐摩耗性等の優れた機械的性
質と、第2の条件であるサイアロンのZ値を0以上,3
.5 未満とすることによる窒化珪素焼結体の強度,靭
性,耐摩耗性の向上と、第3の条件である焼結体のかさ
密度が2.8g/cm3 以上であることによる緻密性と
が複合して、粉砕機用部材としての摩耗が少なく、きわ
めて微量が混入しても微粉体の特性に悪影響を及ぼすこ
とがない。
【0018】
【実施例】
実施例 1 表1に示す組成の配合物を湿式によって分散粉砕処理し
たのち、成形助剤としてPVA3重量%を加え、アイソ
スタティックプレスでlton/cm2 で圧力成形し
た。成形体を窒素中、1750℃,2 時間、常圧下で焼
結させて直径10mmの粉砕メディアを得た。また、同
一方法で50mm×50mm×5mmの形状の焼結体を
作成し、4mm×3mm×40mmに加工後、JIS規
格に準じて曲げ試験を行なった。試料No.1〜4は、
本発明の実施例によるメディアであり、試料No.5〜
8は比較例である。得られたメディアはアルキメデス法
によってかさ密度を測定後、2リットルのポットミルに
入れ水800ccとメディア1800gを加えて、回転
数100rpmでからずり試験を行った。48時間運転
後、メディアを取り出し、洗浄及び乾燥した後、重量を
測定しその損傷率(%)を算出した。結果を表1に示し
た。同表の物性の損耗率に示すように、本発明の実施例
は比較例に比べて、格段に優れていることがわかる。
【0019】
【表1】 実施例 2 平均粒径0.3μmの窒化珪素粉末と1μm以下のAl
2 3 3%,Y2 35%,AlN21 ポリタイプ2
%を湿式にて分散粉砕処理した後、乾燥処理して成形用
粉末を得た。本粉末を転動成形法にて1.2mm径のボ
ールの素地を造粒して、1750℃,2時間,窒素雰囲
気中で焼成して、かさ密度3.23g/cm3 ,1mm
径のサイアロン製メディアを得た。得られたメディア
を、表2に示す試験条件で400時間からずり摩耗試験
を行なった。なお、比較例として市販のジルコニア製,
アルミナ製のメディアも試験を行なった。本発明に係る
サイアロンメディアの場合、ジルコニアとアルミナに比
べ格段に優れていることがわかる。
【0020】
【表2】 実施例 3 実施例2のサイアロンと同等の焼結体で、上下端の径が
それぞれ25mmと10mm径、長さが40mmの端封
管のキャップを試作して、サンドグラインダーミルの撹
拌アームのカバーとして取り付けた。
【0021】10リットルの粉砕機中に3mm径のジル
コニアメディアを28kg投入して、回転数700rp
m、水中で1000時間運転後、キャップ焼結体の重量
減少率を調べた。比較例として、市販の3mol%Y2
3 −ZrO2 焼結体(密度6.02g/cm3 )と9
5%Al2 3 焼結体(密度、3.70g/cm3 )も
同条件で試験を行なった。結果を表3に示す。なお、粉
砕機にキャップは26個取り付けられているが、それぞ
れのキャップの重量減少率は、サイアロンで±0.05
%以内のばらつき範囲であり、Y2 3 −ZnO2 は、
±1%以内であった。表3中の値は26個キャップの平
均値で示している。
【0022】
【表3】 実施例 4 実施例2のサイアロンと同等の焼結体と3mol%Y2
3 −ZnO2 焼結体210mm外径×195mm内径
×470mm長さのチューブ形状を試作した。各々のチ
ューブをサンドグラインダーミルの内張材としてセット
して、325メッシュのアルミナ粉未の粉砕試験を行な
った。粉砕条件と結果を表4に示す。
【0023】表4に示す結果から、サイアロンを内張材
として使用すると、ジルコニアに比較してスラリー温度
上昇は防止でき、粉砕特性も良好であることが分かる。
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0026】(1)摩耗に対する抵抗が極めて高く、容
器,内張り,粉砕メディア等の粉砕機部材に使用して
も、摩耗量が極めて小さく、微粉体への混入が極めて少
なく、得られた微粉体の純度を低下させることがない。
【0027】(2)従来の焼結法に準じて、比較的簡単
に製造でき、粉砕の基本構造に何等の影響を与えるもの
ではなく、従来の微粉砕機にそのまま適用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼結助剤として酸化物と、窒化珪素もし
    くはZ値が0以上,3 .5 未満のサイアロンを実質的に
    80重量%以上含み、且つ焼結体のかさ密度が2.8g
    /cm3 以上である窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用
    部材。
JP4110166A 1992-04-28 1992-04-28 窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材 Pending JPH05301775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4110166A JPH05301775A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4110166A JPH05301775A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05301775A true JPH05301775A (ja) 1993-11-16

Family

ID=14528729

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4110166A Pending JPH05301775A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05301775A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000319071A (ja) * 1999-05-06 2000-11-21 Nitsukatoo:Kk 粉砕・分散用メディアとその製造方法
JP2008212904A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Kyoorin Food Kogyo Kk ジェットミル
JP2010100442A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Nozawa Corp コーディエライトの製造方法
JP2017080655A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 日本電気硝子株式会社 ガラス粉砕装置及びガラス粉末の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000319071A (ja) * 1999-05-06 2000-11-21 Nitsukatoo:Kk 粉砕・分散用メディアとその製造方法
JP4576007B2 (ja) * 1999-05-06 2010-11-04 株式会社ニッカトー 粉砕・分散用メディアとその製造方法
JP2008212904A (ja) * 2007-03-08 2008-09-18 Kyoorin Food Kogyo Kk ジェットミル
JP2010100442A (ja) * 2008-10-21 2010-05-06 Nozawa Corp コーディエライトの製造方法
JP2017080655A (ja) * 2015-10-26 2017-05-18 日本電気硝子株式会社 ガラス粉砕装置及びガラス粉末の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4009339B2 (ja) アルミナ−ジルコニア系焼結体、その製造法及びアルミナ−ジルコニア系焼結体を用いた衝撃式粉砕機
JP3154313B2 (ja) セラミックス焼結体の製造方法及び製造装置
WO2021049530A1 (ja) 耐摩耗性アルミナ質焼結体
JPH05301775A (ja) 窒化珪素質焼結体からなる粉砕機用部材
JP2900118B2 (ja) 耐摩耗性アルミナ質セラミックス
JP2532024B2 (ja) 耐摩耗性ジルコニア質焼結体
JP2587767B2 (ja) 粉砕機用部材
JPH0813704B2 (ja) 粉砕機用部材
JP3694583B2 (ja) 粉砕機用部材
JP4576007B2 (ja) 粉砕・分散用メディアとその製造方法
JP2676008B2 (ja) 耐摩耗性ジルコニア焼結体及びその製造方法
JP3237965B2 (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JP2557290B2 (ja) 耐摩耗性ジルコニア質焼結体
JP2000070745A (ja) 粉砕機用部材
JP2557291B2 (ja) ジルコニア質焼結体からなる粉砕機用部材
JP3137405B2 (ja) 窒化珪素基セラミックスの製造法
JPH04305064A (ja) セラミツク組成物
JPH0696471B2 (ja) ジルコニアセラミックスの製造方法
JP4773709B2 (ja) 粉砕機用部材
JPS61256963A (ja) 高強度アルミナ焼結体及びその製造方法
JPH0825798B2 (ja) 耐摩耗性ジルコニア質焼結体
JPH06239662A (ja) 高強度ジルコニア質焼結体及びその製造方法並びに粉砕用部品材料及びセラミックスダイス
JP3566323B2 (ja) 粉砕機用部材
JP2004137128A (ja) 部分安定化ジルコニア焼結体
JPS61117153A (ja) アルミナ焼結体の製造法