JPH05301465A - 昇華型熱転写用受像体 - Google Patents

昇華型熱転写用受像体

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JPH05301465A
JPH05301465A JP4248679A JP24867992A JPH05301465A JP H05301465 A JPH05301465 A JP H05301465A JP 4248679 A JP4248679 A JP 4248679A JP 24867992 A JP24867992 A JP 24867992A JP H05301465 A JPH05301465 A JP H05301465A
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JP
Japan
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thermal transfer
receiving layer
dye
image receptor
sublimation
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JP4248679A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kamimura
浩之 上村
Chiharu Nogawa
千春 野川
Hidehiro Mochizuki
秀洋 望月
Hironori Kuboyama
浩紀 久保山
Yutaka Ariga
ゆたか 有賀
Naoya Morohoshi
直哉 諸星
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高画質の印画像が得られ、カールの伴わない
昇華型熱転写用受像体を安価に提供する。 【構成】 天然繊維紙、化学繊維紙、もしくはこれらの
積層体からなる基体(好ましくは密度0.7g/cm3
以上)上に、JIS−K−6301に規定される100
%モジュラスが300kg/m2以下の有機高分子化合
物を主成分とする材料、または多孔性樹脂(好ましくは
塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の微細多孔質組織)
から形成された染料受容層を設けたことを特徴とす昇華
型熱転写用受像体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、昇華性染料を含有する
転写層を設けた熱転写記録媒体と組合わせて使用される
昇華型熱転写用受像体に関する。
【0002】
【従来の技術】昇華型熱転写記録は、図1に示されるよ
うに、合成紙又は普通紙による基体(印画原紙)1上に
染料受容層(染着樹脂層)2を有する昇華型熱転写用受
像体(受像紙)3と、ベースフィルム4上に昇華性の染
料転写層5を有する熱転写体(昇華熱転写用転写体)6
とを重ね合わせ、これをサーマルヘッド7とプラテンロ
ーラー8とで挾圧し、前記染料転写層5をサーマルヘッ
ド7で加熱、気化させることにより前記受像体3に転写
するものである。
【0003】しかしながら、従来の合成紙又は普通紙に
よる基体1を使用する昇華型熱転写用受像体において
は、以下のような問題点があった。すなわち、一般に合
成紙は強度を増すために延伸加工してあり、印画の際に
染料受容層を設けた側のみサーマルヘッドで加熱される
と収縮が起って受像体の表裏で歪みが生じてカールが生
じるという欠点があり、更に合成紙はセルロース繊維紙
と比較して印画の際サーマルヘッドとの摩擦により著し
い静電気が発生し、受像体にシワが発生するため画像に
シワが生じることがしばしばであった。一方、天然繊維
や化学繊維からなる繊維紙を使用した場合には、印画後
カールの生じない長所を有してはいるが合成紙と比較し
て色濃度が低くサーマルヘッドの電圧を高くしなければ
ならなかったり、繊維紙表面の凹凸が大きいために色濃
度にムラが生じるなどの欠点があった。
【0004】上記繊維紙に伴う欠点について更に具体的
に考察すると、受像体(受像紙)3の基体(印画原紙)
1として繊維紙を用いた場合、その表面に多くの凹凸が
存在し、また紙全体として見た場合にも大きな波状のム
ラや、くぼみがあり、この上に染料受容層(染着樹脂
層)2を積層すると、小さな凹凸を平滑にすることは可
能であるが大きなムラや、くぼみを完全に平滑化するこ
とは極めて難しく、またたとえ平滑化ができたとしても
基体1の裏面即ちプラテンローラー8と接する表面にも
大小の凹凸と共に全体的に大きな厚みムラ或いはくぼみ
が存在することから、印字の際サーマルヘッド7とプラ
ンテンローラー8により圧着された状態において、受像
体3にはかなりの凹凸が生じる。更に、繊維紙は素材が
繊維なので堅く、サーマルヘッド7面即ち熱転写体6表
面に対する追従性に乏しく密着性が悪くなる。このため
に昇華性染料の拡散は阻害されて全体的に色濃度が低
く、色濃度にムラ(トッドの色の欠けや白抜けなど)が
生じるものと考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記繊維紙
からなる基体を使用した場合の問題点を解決しようとす
るもので、その目的は、印画の色濃度が高く、色濃度の
ムラが大幅に減少され、しかもカールの生じない昇華型
熱転写用受像体を簡単な構成により安価に提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、基体上
に昇華性染料が染着可能な染料受容層を有する昇華型熱
転写用受像体において、前記基体は、天然繊維紙もしく
は化学繊維紙、またはこれらの紙にラミネートもしくは
コーティングにより樹脂を積層したものであり、前記染
料受容層は、JIS−K−6301に規定される100
%モジュラスが300kg/m2以下である有機高分子
化合物を主成分として含有することを特徴とする昇華型
熱転写用受像体が提供され、特に、前記有機高分子化合
物のJIS−K−6301で規定される100%モジュ
ラスが、200kg/m2以下であること、また前記有
機高分子化合物が熱可塑性エラストマーであることをそ
れぞれ特徴とする前記昇華型熱転写用受像体が提供され
る。
【0007】また、本発明によれば、基体上に昇華性染
料が染着可能な染料受容層を有する昇華型熱転写用受像
体において、前記基体は、天然繊維紙もしくは化学繊維
紙、またはこれらの紙にラミネートもしくはコーティン
グにより樹脂を積層したものであり、前記染料受容層
は、多孔性樹脂を主成分とすることを特徴とする昇華型
熱転写用受像体が提供され、特に前記染料受容層が、塩
化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の微細多孔質組織から
成ることを特徴とする前記昇華型熱転写受像体が提供さ
れる。
【0008】更に、本発明によれば、前記昇華型熱転写
受像体の染料受容層の層厚が、乾燥塗布量で1〜100
g/m2、特に10〜100g/m2であること、また前
記昇華性熱転写受像体の基体が、密度0.7g/cm3
以上の紙であることをそれぞれ特徴とする前記昇華型熱
転写受像体が提供される。
【0009】本発明では、基体(印画原紙)として従来
から使用されてきた繊維紙がいずれも使用でき、たとえ
ば、上質紙、中質紙等の普通紙をはじめ、再生繊維紙、
半合成繊維紙、合成繊維紙、無機繊維紙などの化学繊維
紙も使用でき画像におけるドットの欠けや白抜けのない
優れた画質が得られる。また、基体には、プラスチック
フィルムにラミネートを施すか、もしくは顔料や白色剤
等とともに樹脂をコーティングすることにより、樹脂コ
ーティングの積層体基体としても好適に使用される。こ
れらの基体の繊維紙としては、特に密度が0.7g/c
3以上のものが好ましく、それ以下の紙では平滑度、
均一性、塗工性等の点で好ましくない。
【0010】一方、染料受容層は、昇華染料に対して充
分な染着性を有することが必要であることは勿論である
が、本発明の染料受容層は、100%モジュラスが30
0kg/m2以下、特に200kg/m2以下の有機高分
子化合物を主成分として含有するものから形成されたも
の、または多孔性樹脂から形成されたものであり、これ
ら染料受容層を設けたことにより、色濃度がより高く、
色濃度ムラがより少ない印画が得られる。
【0011】このような有機高分子化合物としては、共
有結合架橋型エラストマー、高温で可塑化されてプラス
チック加工機にて成形できる熱可塑性エストラマー及び
弾性率の低い一部の熱可塑性プラスチックを挙げること
ができる。天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ウレ
タンゴム等に代表される共有結合架橋型エラストマーは
一般に耐熱性に優れ、逆に熱可塑性エラストマーは加工
性に優れ薄膜化し易いといった特徴があるが、いずれも
本発明における染料受容層形成材料として良好な結果が
得られる。
【0012】熱可塑性エラストマーは、分子中にエント
ロピー弾性を有するゴム成分と塑性変形を防止する分子
高速成分の両成分を必要とするが、分子拘束成分として
スチレン系の凍結相によるもの、オレフィン、エステル
系等の結晶層によるもの、ウレタン系等の水素結合によ
るもの、さらにはアクリル系等のイオン架橋によるもの
などがあり、いずれも良好な結果が得られる。具体例と
してはスチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、ウ
レタン系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリ塩化
ビニル系、フッ素系などが挙げられる。
【0013】本発明で用いられる多孔質樹脂としては、
染料染着性を有する公知の樹脂、例えば、ポリエステ
ル、塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂
などを挙げることができる。この内でも特に塩化ビニル
−酢酸ビニル系共重合体が好ましい。
【0014】微細多孔質構造を形成する方法としては、
溶媒の溶解性及び、発揮性の差を利用する方法や、樹脂
と非相溶性のオイル等を混合する方法等を用いることが
できる。
【0015】染料受容層の層厚は、乾燥塗布量で1〜1
00g/m2、好ましくは10〜100g/m2の範囲で
あり、1g/m2未満では充分な密着性が得られず、色
濃度が低下する。又、乾燥塗布量を100g/m2より
多くしても、色濃度ムラは生じず、良好な色濃度と画質
が得られるが、それ程高い色濃度、画質の向上はみられ
ずコスト的には不利になる。染料受容層は、塗工時に溶
剤に溶解させた溶液を塗液として形成させた場合、約8
g/m2以上の染料受容層成形では、出来上がった受像
体の染料受容層に過度の溶剤が残留する場合があり、残
留溶剤は画像のボケや、受像体ごとの画像濃度のバラツ
キの原因となる。したがって約8g/m2以上の染料受
容層成形では溶剤を使用しないコーティングが望まれる
ので、染料受容層形成材料としては、押出コーティング
のできる熱可塑性エストラマーが特に好適な材料であ
る。
【0016】染料受容層にはその加工性、耐熱性、弾力
性、耐候性及び強度の調製のために必要に応じて従来公
知の無機加硫剤、有機加硫剤、加硫促進助剤、界面活性
剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、素練り促
進剤、軟化剤、補強剤、充填剤、樹脂等を適宜添加する
ことができる。なお、充填剤としては、シリカ、酸化チ
タン、炭酸カルシウム等の白色顔料が挙げられ、その添
加量は、該受容層の有機高分子化合物すなわち受容層形
成樹脂量に対して、5〜60重量%が好ましい。
【0017】また、熱転写体と熱転写用受像体が印画時
に熱融着もしくは接着するのを防止するために、シリコ
ーン系もしくはフッ素系等の離型剤を染料受容層中に含
有させるか、または染料受容層上に離型剤の層もしくは
離型剤を含んだ層を設けてもよい。
【0018】以上の如き染料受容層形成材料は適当な有
機溶剤に溶解、或いはエマルジョン溶液として適当な粘
度に調整後、たとえばロールコーター、キスコーター、
グラビアコーター等の任意の塗工手段により塗布、乾燥
して設けられ、更に熱可塑性物質についてはアキュメー
ター等の押出塗工も利用される。
【0019】
【作用】本発明の昇華型熱転写用受像体においては、受
像体の基体上に弾力性のある染料受容層、即ち、JIS
−K−6301に規定される100%モジュラスが30
0kg/m2以下である有機高分子化合物を主成分とし
て含有する材料から形成された染料受容層を設けること
により基体表面に多少の凹凸や厚みムラ等が存在して
も、これ等を容易に平滑化でき、また熱転写体表面にも
サーマルヘッド圧により容易に追従し優れた密着性が維
持される。従って密着性不良に基づく色濃度の低下や色
濃度のムラ発生という従来の難点も未然に防止できる。
なお、上記100%モジュラスが300kg/m2を超
える染料受容層を設けた場合には、上記平滑化や密着性
向上の作用は得られない。そして、特に100%モジュ
ラスが200kg/m2以下の場合、上記平滑化や熱転
写時の熱転写体との密着性向上の作用が著しいものとな
る。また、熱可塑性エラストマーを用いた場合、溶剤を
使用することなく、低モジュラスの染料受容層を形成す
ることができる。また、染料受容層として、多孔性樹脂
から形成された層を設けた場合は、白ぬけがなく、色濃
度低下、色濃度ムラを防止することができる。更に染料
受容層の膜厚が乾燥塗布量で1〜100g/m2である
場合、熱転写時の熱転写体との密着性が良好となり、特
に該塗布量が10〜100g/m2である場合、塗料受
容層形成用の材料等の無駄使いもなくなる。そして、基
体に密度0.7g/cm3の繊維状シートを用いた場
合、均一で平滑な染料受容層を形成することができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。なお、実施例文中、部とあるのは重量部を示し、
また各物性の測定はそれぞれ次の方法によった。 <色濃度>サーマルヘッド記録条件6ドット/mm、印
加電力440mW/ドットで印加パルス幅を3.5ms
ecにしてカラープリンターにて印画し、反射濃度をマ
クベス反射濃度計RD918にて測定した。 <色濃度ムラ>上記印画像において任意に10ヶ所の色
濃度を測定し、色濃度のムラ即ち色濃度の最高値と最小
値の差を測定した。 <カール>前記の如くカラープリンターにて、印加パル
ス幅を変えて階調パターンを印画した受像紙3を、図2
に示すように水平板9上に載せ、カールの度合を高さh
の最高値として測定した。 <画像保存性>上記の印画条件で印字を用い40℃で2
日間記録画像を保存して、ドットのボケを目視評価し
た。
【0021】実施例1 熱転写体(感熱転写紙) バック層としてシリコーン硬度樹脂膜(厚さ約1μm)
を設けた厚さ6μmのPETフィルム(ベースフィル
ム)上に、下記処方のインク層用途液〔B液〕を、約2
μmの厚さに塗布して染料転写層を形成し、感熱転写紙
を得た。 〔B液〕 ポリビニルブチラール樹脂 10部 (商品名BX−1;積水化学社製) シアン用昇華分散染料 6部 (商品名カヤセット714;日本化薬社製) メチルエチルケトン 45部 トルエン 45部 受像紙 アート紙(坪量127.9g/m2、平滑度2000
秒)上に下記溶液〔A−1液〕を乾燥塗布量が6g/m
2となる様にロールコーターにて塗布、乾燥して本発明
に於る染料受容層とし、80℃で1分間乾燥し、更に5
0℃で24時間熟成させて受像紙を作成した。 〔A−1液〕 ポリウレタン樹脂 10部 (ニッポラン2301、日本ポリウレタン製) ポリエステル変性シリコーン樹脂 1部 (AY42−125、東レダウコーニングシリコーン社製) ジメチルホルムアミド(DMF)/メチルエチルケトン(MEK)90部 (容積比1:1) こうして得られた感熱転写紙と受像紙を用いて、サーマ
ルヘッド記録条件6ドット/mm、印加電力0.4W/
ドットでパルス幅を変えてカラープリンターにて階調パ
ターンを印画したところ、表1に示す受像紙の印画特性
を得た。
【0022】実施例2 実施例1に於いて、〔A−1液〕を下記〔A−2液〕に
変えた以外は実施例1と同様にして、アート紙上に、乾
燥塗布量が6g/m2となる様にロールコーターにて塗
布、乾燥して染料受容層とし、受像紙を作成し、カラー
プリンターにて階調パターンを印画したところ、表1に
示す受像紙の印画特性を得た。 〔A−2液〕 熱可塑性エラストマー 10部 (アロンNP4000、東亜合成化学社製) ポリエステル変性シリコーン樹脂 2部 (AY42−125、東レダウコーニングシリコーン社製) DMF/THF 80部 (容積比1:1)
【0023】実施例3 実施例1において、〔A−1液〕を下記〔A−3液〕に
変え、押出コートで塗布量が14g/m2となる様に塗
布し、染料受容層とした以外は実施例1と同様にして受
像紙を作成し、カラープリンターにて階調パターンを印
画したところ、表1に示す受像紙の印画特性を得た。 〔A−3液〕 熱可塑性エラストマー 10部 (アロンNP4000、東亜合成化学社製) ポリエステル変性シリコーン樹脂 1部 (AY42−125、東レダウコーニングシリコーン社製)
【0024】実施例4 実施例3において、〔A−3液〕を下記〔A−4液〕に
変え、アート紙(前出)上に乾燥塗布量が14g/m2
となる様にロールコーターにて塗布、乾燥した以外は実
施例3と同様にして受像紙を作成し、カラープリンター
にて階調パターンを印画したところ、表1に示す受像紙
の印画特性を得た。 〔A−4液〕 熱可塑性エラストマー(アロン NP4000) 10部 ポリエステル変性シリコーン樹脂 1部 (AY42−125、東レダウコーニングシリコーン社製) THF/DMF(容積比1:1) 90部
【0025】比較例1 実施例1において、〔A−1液〕を下記〔A−5液〕に
変えた以外は実施例1と同様にして受像紙を作成し、カ
ラープリンターにて階調パターンを印画したところ、表
1に示す受像紙の印画特性を得た。 〔A−5液〕 塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール共重合体 20部 (デンカビニル#1000GKT、電気化学社製) ポリエステル変性シリコーン樹脂 1部 (AY42−125、東レダウコーニングシリコーン社製) トルエン/MEK(容積比1:1) 80部
【0026】比較例2 比較例1においてアート紙のかわりにポリプロピレン合
成紙(坪量97g/m2、平滑度1000秒以上)を用
いた以外は同様にして受像紙を作成し、カラープリンタ
ーにて階調パターンを印画したところ、表1に示す受像
紙の印画特性を得た。
【0027】
【表1】 (1)「樹脂のM100」は、JIS−K−6301で
規定される100%モジュラスを意味し、単位はkg/
2。 (2)※印は、測定不能を意味する。
【0028】表1から本発明(実施例1〜3)では色濃
度が高く、色度のムラが小さく、カールが殆ど無く、し
かもボケが無く、画像保存性に優れた印画特性を有する
受像紙が得られること、また、実施例3では染料受容層
の層厚を14g/m2とかなり大きくしているが、押出
コーティングにより形成したものであるため画像のボケ
は発生しないことがわかる。また、層厚の大きい染料受
容層を溶剤溶液型の塗液を用いて形成した実施例4で
は、残留する溶剤のために画像にボケが若干発生するこ
とがわかる。これに対し、100%モジュラスの高い有
機高分子化合物を使用して染料受容層を形成した比較例
1では色濃度が低く、色濃度のムラが大きくなること、
基体の材料として合成紙を使用する比較例2ではカール
の度合いが高くなることがわかる。
【0029】実施例5 ボンド紙(密度0.6g/cm3)上に下記〔C液〕を
3μm厚の層を形成し次に〔D液〕で3μm厚の層を形
成した。その後ヘキサン液で表面を処理し、オイル成分
を取り除き、微細多孔質構造をもつ受像体を得た。 〔C液〕 ポリエステル樹脂(XA−7052、ユニチカ製) 20部 メチルエチレンケトン 40部 トルエン 40部 〔D液〕 エポキシ樹脂(エピコート828、シェル化学製) 10部 トリエチレンテトラミン 0.5部 ラノリン脂肪酸オイル 3部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 20部
【0030】実施例6 基体をコート紙(密度0.9g/cm3)にした以外は
実施例5と同様にして受像体を得た。
【0031】実施例7 基体をグラビア紙(密度1.2g/cm3)にした以外
は実施例5と同様にして受像体を得た。
【0032】実施例8 実施例5において〔C液〕を下記〔E液〕に、また〔D
液〕を下記〔F液〕に変え、アート紙(密度1.3g/
cm3)上に5μmの受容層を設けた以外は実施例5と
同様にして受像体を得た。 〔E液〕 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡製) 20部 ラノリン脂肪酸オイル 5部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 〔F液〕 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部 (VYHH、ユニオンカーバイト製) シリコーンオイル(SF8418、東レシリコーン製) 0.4部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部
【0033】実施例5〜8により得られた昇華型熱転写
受像体について、実施例1と同様にして印字し、その結
果を表2に示す。
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上のように、支持体上に昇華性染料が
染着可能な染料受容層を有する受像体において、前記基
体を、天然繊維紙、化学繊維紙、またはそれらにラミネ
ートもしくはコーティングによる樹脂との積層体から構
成し、前記染料受容層を、JIS−K−6301に規定
される100%モジュラスが300kg/m2以下の有
機高分子化合物を主成分とする材料から構成することに
より、該受像体と熱転写体との密着性が改善され、転写
画像の色濃度の低下、色濃度のムラ、画像のボケのいず
れもなくなるうえ、カールも殆ど伴わない、印画特性に
優れた受像体を安価に製造することができる。また、該
モジュラスが200kg/m2以下のとき、更に優れた
印画特性が得られる。また、前記有機高分子化合物が熱
可塑性エラストマーの場合は、溶剤を使用することなく
低モジュラスの染料受容層が形成されるから、層厚の大
きな染料受容層を形成した場合の残留溶剤に起因する画
像のボケや、受像体ごとの画像濃度のバラツキの問題を
完全に解消することができる。更に、染料受容層を、多
孔性樹脂から形成した場合は、白ぬけ、色濃度の低下、
ムラを防止できる。更にまた、染料受容層の層厚を、乾
燥塗布量が1〜100kg/m2とした場合、該受像体
と熱転写体との密着性が向上し、10〜100kg/m
2の場合密着性が更に良好となって印画特性に優れた受
像体となり、高画質の転写画像を得ることができるう
え、染料受容層を経済的に形成することができる。そし
て、基体として、密度0.7kg/m2の繊維状シート
を用いた場合、その上に設けた受容層は均一、かつ平滑
な受容層となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇華型熱転写記録の概念ならびに、昇華型熱転
写用受像体及び熱転写体の断面構造を説明するための概
略図である。
【図2】階調パターンを印画した昇華型熱転写用受像体
のカール度合、測定方法の説明断面図である。
【符号の説明】
1 基体(印画原紙) 2 染料受容層(染着樹脂層) 3 昇華型熱転写用受像体(受像紙) 4 ベースフィルム 5 染料転写層 6 熱転写体 7 サーマルヘッド 8 プラテンローラー 9 水平版
フロントページの続き (72)発明者 久保山 浩紀 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 有賀 ゆたか 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 諸星 直哉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に昇華性染料が染着可能な染料受
    容層を有する昇華型熱転写用受像体において、前記基体
    は、天然繊維紙もしくは化学繊維紙、またはこれらの紙
    にラミネートもしくはコーティングにより樹脂を積層し
    たものであり、前記染料受容層は、JIS−K−630
    1に規定される100%モジュラスが300Kg/m2
    以下である有機高分子化合物を主成分として含有するこ
    とを特徴とする昇華型熱転写用受像体。
  2. 【請求項2】 前記有機高分子化合物は、JIS−K−
    6301で規定される100%モジュラスが200kg
    /m2以下であることを特徴とする請求項1記載の昇華
    型熱転写用受像体。
  3. 【請求項3】 前記有機高分子化合物が、熱可塑性エラ
    ストマーであることを特徴とする請求項1または2に記
    載の昇華型熱転写用受像体。
  4. 【請求項4】 基体上に昇華性染料が染着可能な染料受
    容層を有する昇華型熱転写用受像体において、前記基体
    は、天然繊維紙もしくは化学繊維紙、またはこれらの紙
    にラミネートもしくはコーティングにより樹脂を積層し
    たものであり、前記染料受容層は、多孔性樹脂を主成分
    とすることを特徴とする昇華型熱転写用受像体。
  5. 【請求項5】 前記染料受容層が、塩化ビニル−酢酸ビ
    ニル系共重合体の微細多孔質組織から成ることを特徴と
    する請求項4記載の昇華型熱転写用受像体。
  6. 【請求項6】 前記基板上の染料受容層の層厚が、乾燥
    塗布量で1〜100g/m2であることを特徴とする請
    求項1または4に記載の昇華型熱転写用受像体。
  7. 【請求項7】 前記基板上の染料受容層の層厚が、乾燥
    塗布量で10〜100g/m2であることを特徴とする
    請求項6に記載の昇華型熱転写用受像体。
  8. 【請求項8】 前記基体が、密度0.7g/cm3以上
    の紙であることを特徴とする請求項1または4記載の昇
    華型熱転写用受像体。
JP4248679A 1992-02-26 1992-08-25 昇華型熱転写用受像体 Pending JPH05301465A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7215788B2 (en) 1995-03-31 2007-05-08 1 . . . Limited Digital loudspeaker
KR20180110124A (ko) * 2016-11-16 2018-10-08 쉘러 테크노셀 게엠베하 운트 콤파니 카게 접착성 미세다공성 전사 재료

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US7215788B2 (en) 1995-03-31 2007-05-08 1 . . . Limited Digital loudspeaker
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