JPH05298842A - 磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置 - Google Patents

磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置

Info

Publication number
JPH05298842A
JPH05298842A JP34585792A JP34585792A JPH05298842A JP H05298842 A JPH05298842 A JP H05298842A JP 34585792 A JP34585792 A JP 34585792A JP 34585792 A JP34585792 A JP 34585792A JP H05298842 A JPH05298842 A JP H05298842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control signal
magnetic disk
positioning
magnetic head
controller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34585792A
Other languages
English (en)
Inventor
Takehito Yamada
健仁 山田
Shinji Takakura
晋司 高倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JPH05298842A publication Critical patent/JPH05298842A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置情報に含まれている偏心成分に追従して
磁気ヘッドを正しく位置決めすることができる磁気ディ
スク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置を提供す
ることを目的としている。 【構成】 減算器2は、位置情報に基づき第1の制御信
号を生成する。数学モデル4は、位置情報に含まれる回
転駆動機構の回転周期に同期した周波数成分の特定周波
数と等しい周波数に共振特性を有する共振制御信号を生
成する。減算器5は、共振制御信号から第1の制御信号
を減算して差制御信号を生成する。ローパスフィルタ6
は、差制御信号を帯域制限して第2の制御信号を生成す
る。そして、加算器9により第1の制御信号と第2の制
御信号とを加算して位置決め制御信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク上に設け
られたサーボ情報に従って、磁気ヘッドを目標とするデ
ータトラック上に位置決めする磁気ディスク装置におけ
る磁気ヘッド位置決め制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、磁気ディスク装置において
は、トラック密度を上げるために磁気ディスク上に磁気
ヘッドの位置決めのためのサーボ情報を予め設けてお
き、サーボ情報を基準に磁気ヘッドを位置決めする方式
が知られている。このような方式の一つとして、セクタ
サーボ方式がある。
【0003】セクタサーボ方式では、サーボセクタと呼
ばれるトラック上のセクタの一部に、所定の周期で繰り
返すパターンからなるサーボ情報を内外周に亙って予め
設けておく。
【0004】このサーボ情報を磁気ヘッドにより読取
り、セクタ数とディスクの回転数で決まるサンプリング
周期でサンプリングすることで、所望トラックに対する
磁気ヘッドの位置誤差を示す位置誤差信号を生成する。
そして、位置誤差信号が最小となるように磁気ヘッドの
位置を制御する。
【0005】ところで、第1の問題点として、上記磁気
ディスク装置において高精度の磁気ヘッドの位置決めを
実現するためには、上述した位置誤差信号に含まれる、
磁気ディスクが回転することにより生じる偏心成分に対
し、磁気ヘッドが正確に追従しなければならない。
【0006】そこで、従来は、サーボセクタからの情報
のみを用いるものの、サーボ情報をデータ記録部分との
兼ね合いで可能な限り多く得られるような構成とするこ
とでサーボ帯域を上げて、偏心成分に対する追従特性を
向上させ、位置決め精度の確保を目指していた。
【0007】しかしながら、従来の例えばサーボセクタ
方式を使用する磁気ディスク装置では、サーボセクタの
数を記録データ量との兼ね合いで定めなければならない
ため、フォーマット効率向上の観点からサーボセクタの
数を極力抑える必要がある。
【0008】このような場合に、サーボセクタからの情
報のみを用いると、1つのセクタから次のセクタの期間
に亙って位置信号が得られないため、サーボ帯域をサン
プリング周波数の1/7以下程度に制限する必要があ
る。このため、偏心成分が存在する周波数帯域での利得
が低下し、十分な位置誤差抑圧特性が実現できないとい
う問題点がある。
【0009】また、第2の問題点として、上記磁気ディ
スク装置において磁気ヘッドを所望のトラックまで移
動、すなわちシーク動作させるためには、現在の磁気ヘ
ッドの位置から行き先の目標トラックまでの距離を求
め、残り距離に応じた目標速度を演算により求め、磁気
ヘッドの移動速度との速度差に比例した制御入力を移動
機構に加える速度制御により磁気ヘッドを目標トラック
近傍まで送り、目標トラックに整定させる過渡制御を経
た後、目標トラックに高精度で追従させるトラック追従
制御を行わせるという方法を一般に使用する。しかしな
がら、セクタサーボ方式を使用する磁気ディスク装置に
おいて、短い距離のシークを行う際、従来の速度制御、
過渡制御、トラック追従制御という手順をふんだシーク
法を使用した場合、サーボセクタからの離散的な位置情
報を使用する方式という特性上、速度制御で高精度に所
望トラックまで磁気ヘッドを移動させることは非常に困
難であり、そのためトラック追従制御に移行するまでの
過渡制御に時間がかかり、シーク時間が伸びてしまうと
いう問題点がある。
【0010】この他、1トラック等の短いシークではト
ラック追従制御のまま目標位置情報を行き先のトラック
の位置情報に切り換えることにより、位置決めする方式
すなわちステップ応答させることにより隣接トラックに
ヘッドを移動させる方式が使われている。しかしなが
ら、この方式でもサーボセクタからの離散的な位置情報
を使用する方式という特性上ステップ応答させた場合、
大きくオーバシュートを起こすため整定時間がかかって
しまうという問題点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように従来のセク
タサーボ方式の磁気ディスク装置において、第1の問題
点として、フォーマット効率向上の観点からサーボセク
タの数を極力抑える必要があるが、サーボセクタからの
情報のみを用いる従来の方式では、サーボセクタの数を
抑えると、サーボ帯域をサンプリング周波数1/7以下
程度に制限する必要があるため、偏心成分が存在する周
波数帯域での利得が低下し、十分な位置誤差抑圧特性が
実現できないという問題点がある。
【0012】また、第2の問題点として、セクタサーボ
方式で従来の様な方法でシーク動作をさせた場合、サー
ボセクタからの離散的な位置情報を使用する方式という
特性上、シーク時間が長くかかるという問題点がある。
【0013】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、位置情報に含まれている偏心成分に追
従して磁気ヘッドを正しく位置決めすることができる磁
気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置を
提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ディスク装
置における磁気ヘッド位置決め制御装置は、上述した目
的を達成するために、第1の発明として、予め磁気ヘッ
ドを位置決めするための位置情報が記録された磁気ディ
スクを回転駆動する回転駆動機構と、位置決め制御信号
に基づき前記磁気ヘッドを前記磁気ディスクの径方向に
移動させる移動機構とを有する磁気ディスク装置におい
て、前記磁気ディスク上に記録された位置情報を読取る
読取手段と、前記位置情報に基づき第1の制御信号を生
成する第1の信号生成手段と、前記位置情報に含まれる
前記回転駆動機構の回転周期に同期した周波数成分の特
定周波数と等しい周波数に共振特性を有する共振制御信
号を生成する共振制御信号生成手段と、前記共振制御信
号から前記第1の制御信号を減算して差制御信号を生成
する減算手段と、前記差制御信号を帯域制限して第2の
制御信号を生成する第2の信号生成手段と、前記第1の
制御信号と前記第2の制御信号とを加算して前記位置決
め制御信号を生成する加算手段とを具備することを特徴
としている。
【0015】また、第2の発明として、予め磁気ヘッド
を位置決めするための位置情報が記録された磁気ディス
クを回転駆動する回転駆動機構と、位置決め制御信号に
基づき磁気ヘッドを磁気ディスクの径方向に移動させる
移動機構とを有する磁気ディスク装置において、磁気デ
ィスク上に記録された位置情報を読み取る読み取り手段
と、位置情報に基づき移動機構を制御する制御信号を生
成する第一の制御器と、磁気ヘッドが移動する際、位置
情報より移動する先のトラックまでの移動距離を演算す
る手段と、磁気ヘッドの移動距離に応じて、移動機構を
制御する際の目標信号を生成する第二の制御器とを具備
することを特徴としている。また、第二の制御器は、移
動する先のトラックによって異なった周波数特性を持っ
た目標信号を生成することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明のうち、第1の発明では、位置情報に含
まれる回転駆動機構の回転周期に同期した周波数成分の
特定周波数と等しい周波数に共振特性を有する共振制御
信号に基づき第2の制御信号を生成し、この第2の制御
信号を本来の位置決め制御信号たる第1の制御信号に重
畳して位置決め制御信号を生成し、この位置決め制御信
号に基づき磁気ヘッドを磁気ディスクの径方向に移動さ
せるようにしている。つまり、第2の制御信号により磁
気ヘッドは位置情報に含まれている偏心成分に追従うす
るように移動の制御がされる。よって、磁気ヘッドを正
しく位置決めすることができる。
【0017】また第2の発明では、位置情報に基づき移
動機構を制御する制御信号を生成する第一の制御器によ
り、トラック追従制御系を構成するとともに、磁気ヘッ
ドが移動する際、位置情報より移動する先のトラックま
での移動距離を演算し、第二の制御器により移動距離に
応じて移動機構を制御する目標信号を生成する。さらに
第二の制御器は、移動する先のトラックによって異なっ
た周波数特性を持った目標信号を生成する。これによ
り、離散的な位置情報だけで磁気ヘッドを短時間・高精
度に目標とするトラックに移動させ位置決めすることが
できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図2は本発明の磁気ヘッド位置決め制御装置が適用
される磁気ディスク装置の構成を示す図である。
【0019】同図において、201は60程度のサーボ
セクタを有する磁気ディスク200を3200rpmで
回転駆動するスピンドルモータ、202,203は回転
駆動される磁気ディスク200より情報を記録再生する
磁気ヘッドを示している。磁気ヘッド202,203
は、移動機構204により磁気ディスク200の径方向
に移動されるようになっている。
【0020】移動機構204は、例えばボイスコイルモ
ータ(VCM)からなり、制御信号に応じて磁気ヘッド
202,203を磁気ディスク200上の径方向に対す
る所望位置に移動させる。ここで、磁気ディスク200
の一面または両面には、公知のセクタサーボ方式対応の
磁気ディスクと同様にサーボセクタが設けられている。
【0021】サーボセクタには、図3に示すように、A
GC部31と、当該サーボセクタを検出するためのイレ
ーズ部32と、当該セクタのスドレスが書き込まれたア
ドレスエリア33と、サーボパターンが書き込まれたポ
ジション部34とが設けられている。なお、ポジション
部34のうち前半部aには、磁気ヘッド202,203
の走行中心より例えば外側のみに所定ピッチで所定の磁
化パターンが形成され、後半部bには、磁気ヘッド20
2,203の走行中心より内側のみに所定ピッチで所定
の磁化パターンが形成されている。
【0022】図2に示す磁気ヘッド202,203によ
り再生された信号のうちポジション部34の信号は、サ
ーボセクタ毎にサンプリングされ、プリアンプ205、
AGCアンプ206、サンプルホールド回路207に入
力される。
【0023】サンプルホールド回路207は、サンプリ
ング毎に、ポジション部34の信号をサンプルホールド
し、前半部aの信号の総量Aから後半部bの信号の総量
Bを減算することで、位置誤差信号(A−B)を生成す
る。位置誤差信号(A−B)は、A/D変換器209を
介してμCPU210に入力される。
【0024】μCPU210は、位置誤差信号(A−
B)を入力する毎に後述する位置決め制御信号を生成
し、位置決め制御信号をD/A変換器211を介してV
CM駆動回路212に送る。VCM駆動回路212は、
位置決め制御信号に応じて移動機構204による磁気ヘ
ッド202,203の径方向に対する移動を制御する。
図1は位置決め制御信号を生成する系の構成を示す図で
ある。同図において、1は図2に示したμCPU210
以外の位置決め機構を示している。
【0025】μCPU210では、減算器2において磁
気ヘッドの移動すべき位置を示す信号R(s)より位置
決め機構1により得られた位置誤差信号(A−B)を減
算し、これを離散化された位相進み−遅れフィルタ3に
より基本的な位置決め制御信号を得る。この基本的な位
置決め制御信号を第1の制御信号A1 とする。また、位
置決め機構1と減算器2と位相進み−遅れフィルタ3と
により構成される系を、主制御ループとする。
【0026】また、μCPU210は、位置決め機構1
の数学モデル4を有すると同時に、数学モデル4は、位
置誤差信号に含まれるスピンドモータ201の回転周期
に同期した周波数成分と等しい周波数に共振特性を持つ
制御信号A2 を生成する関数を有する。(以下余白) 具体的な関数は、
【0027】
【数1】 である。
【0028】そして、減算器5において、数学モデル4
により生成された制御信号A2 から位相進み−遅れフィ
ルタ3通過前の第1の制御信号A1 が減算され、差制御
信号A3 が求められる。
【0029】差制御信号A3 は、ローパスフィルタ6に
より帯域制限がされ、加速度変換器7により加速度に変
換され、ゲイン調整器8によりゲイン調整される。この
制御信号を第2の制御信号A6 とする。なお、ローパス
フィルタ6の具体的な関数は、
【0030】
【数2】 であり、加速度変換器7の具体的な関数は、
【0031】
【数3】 である。
【0032】そして、加算器9において、主制御ループ
上の第1の制御信号A1 に第2の制御信号A6 に加算し
てなる位置決め制御信号を、ゼロ次ホールダ10を介し
て位置決め機構1に出力される。
【0033】このように本実施例の磁気ヘッドの位置決
め制御装置は、位置誤差信号に含まれるスピンドモータ
201の回転周期に同期した周波数成分と等しい周波数
に共振特性を持つ制御信号A2 から位置誤差信号に含ま
れているスピンドモータ201の偏心成分とほぼ等しい
第2の制御信号A6 を生成し、この第2の制御信号A6
を主制御ループに重畳しているので、第1の制御信号A
1 と第2の制御信号A6 とを加算してなる位置決め制御
信号により移動が制御される磁気ヘッド202,203
はスピンドモータ201の偏心成分に追従しつつ磁気デ
ィスク200の径方向に移動されることになる。よっ
て、磁気ヘッド202,203は正しく位置決めされ
る。
【0034】具体的には、図4に示すように、破線に示
す位置決め機構1の周波数伝達特性は、実線に示す周波
数特性のようなふるまいをするようになる。つまり、数
学モデル4の特性に位置決め機構1の特性が一致するこ
とになる。この例では、磁気ディスク200が3200
rpmで回転することを想定し、数学モデル4の周波数
伝達特性の53Hz付近に共振特性を持たせている。
【0035】また、図5(a)は本発明を適用した場合
の目標値に対する位置誤差信号の比(抑圧特性)を周波
数を横軸として表したものである。同図より、53Hz
付近での抑圧率が高くなっていることが分かる。一方、
図5(b)は従来の制御方式を適用した場合の例であ
る、53Hz付近での抑圧率が不足していることが分か
る。
【0036】図6は位置決め制御信号を生成する系の構
成を示す図である。なお、図6において、r1:目標ト
ラック装置,e:偏差,n:制御入力,y:磁気ヘッド
の位置を示す。図6において1は図2に示したuCPU
210以外の位置決め機構を示している。
【0037】ここで第2の制御器64が無い場合をまず
考える。uCPU210では、減算器62において磁気
ヘッドの移動すべき位置を示す信号R(s)より位置決
め機構1により得られた位置誤差信号(A−B)また
(B−A)を減算し、これを第一の制御器3の入力とす
る。第一の制御器63は例えば離散化された位相進み−
遅れ補償器からなる。この位置決め機構61と減算器6
2と第一の制御器63からなる閉ループ制御系が従来か
ら用いられているトラック追従制御系の構成となる。こ
のトラック追従制御系で磁気ヘッドを他のトラックに移
動させた場合、すなわちステップ応答させた場合、従来
の磁気ヘッドの動きは図7(b)の740で示すような
動きを示す。図7(b)の様に、磁気ヘッドは目標トラ
ックを一旦大きく通り越した後、振動的な動きを示しな
がら目標のトラックに位置決めされる。従って、シーク
時間が長くかかってしまうことになる。また、この時の
閉ループ制御系の周波数特性を図8の850に示す。次
に、第二の制御器64について説明する。
【0038】(A):例えば第二の制御器64は図10
に示す拡大系に基づいて設計する。なお、図9におい
て、C1 (s)64:直列補償器,P(s)61:制御
対象,r:目標入力,u:制御入力,Z4,Z5:制御
量を示す。すなわち、目標値追従偏差と制御入力を評価
指標とし、式(4)に示す評価関数を最小にするように
制御器64(C2 )を求める。
【0039】
【数4】 ここでW3 (s)100、W4 (s)101は適当な重
み関数、W5 102は適当な重み係数である。また、‖
…‖2 はH2 ノルムを示す記号である。さらに、Gry
PC1 2 /(1+PC1 )の関係にある。
【0040】この結果として、第二の制御器64の周波
数特性は図8の851で示すような特性となる。さらに
いうと、図8の851で示す周波数特性となるように重
み関数W3 (s)、W4 (s)及び重み係数W5 を設定
して、制御器64(C2 )を求める。
【0041】この結果、第二の制御器64を前述の閉ル
ープ制御系の前段に設けた場合の目標トラックから磁気
ヘッドの動きまでの周波数特性は図8の852で示すよ
うな特性となる。また、目標トラックがステップ状に変
化した場合の本願発明の磁気ヘッドの動きは図7(a)
の741で示すような動きをする。すなわちオーバシュ
ートを起こさず高速・高精度に目標トラックに位置決め
される。この第二の制御器4は、例えば、前述の閉ルー
プ制御系の周波数特性の逆関数を持ち、またその高域の
特性にローパス特性を付与した構成でも実現される。
【0042】また、この第二の制御器64のパタメータ
は磁気ヘッドが移動する距離に応じて変化する。すなわ
ち、目標トラックが現在のトラックから離れるに従っ
て、例えば、前述のローパス特性のカットオフ周波数を
変化させる構成となっている。 (B):これはまた、式(1)で重み関数W3 (s),
4 (s),重み係数W5 の設定を変化させることによ
り求めることもできる。これにより、磁気ヘッドの移動
距離が大きい場合に於いても、制御器63(C1 )を飽
和させないで動作させることも可能となる。
【0043】また、第二の制御器64の入力は前述の演
算法で求めた目標トラックまでの距離であり、出力は前
述の閉ループ制御系の目標入力である。従って、目標ト
ラックが変化した場合、従来例では目標入力がステップ
上に変化することになるが本発明では、図9の960で
示すようになだらかに変化する。また、そのときの磁気
ヘッドの動きは、図9の961で示すようにオーバシュ
ートなしで短時間で目標トラックに到達する。
【0044】さらに述べると、図9に示したように、第
二の制御器64からの出力は前述の閉ループ制御系の入
力となってはいるが磁気ヘッドがこの目標入力に追従す
る制御構成とはなっていない。すなわち、磁気ヘッドが
オーバシュートを起こさずに、最短の時間で(目標入力
より早く)目標トラックに達するような目標入力が第二
の制御器4から出力される制御構成となっている。
【0045】(C):これは、式(1)に示す評価関数
を最小にするという条件を満たす制御器64を設定する
ことにより、図6に示す目標入力γ2 が図9の960の
ような時間応答特性を持つことによる。また、これを目
標として動作する磁気ヘッドは、図9の961に示すご
とく、目標入力γ2 60を追い越し、且つ目標トラック
に対しオーバシュートなしで、オントラックすることに
なる。
【0046】図11は速度制御系の構成を示す図であ
る。なお、図11において、γtは目標トラックであ
る。図11において81は図2に示したuCPU210
以外の位置決め機構を示している。
【0047】ここでは図11の速度制御系の一実施例に
ついて説明する。まず図11で制御器83が無い場合を
考える。uCPU210では目標ヘッド位置と現在ヘッ
ド位置から目標速度発生器115によって目標速度曲線
を発生させる。そして、現在ヘッド位置から速度演算器
114によってヘッド速度を計算して、目標速度との差
を減算器117によって計算して制御器112への入力
とする。従来の方法では制御器112が加速時・減速時
共にゲイン定数になっており、加速時には電流が飽和す
るようにしていた。このような従来の方法では、目標へ
の追従特性を良くするために制御器112に周波数特性
をもたせた場合、加速時に電流が飽和すると制御器11
2が飽和してしまうことになり、減速時の目標速度曲線
への追従特性を劣化させる。そこで本発明では、制御器
112は加速時には電流が飽和するようなゲイン定数と
し、減速時に制御器112に周波数特性を持たせる。例
えば制御器112はオブザーバを用いた状態フィードバ
ック、H∞制御器等のロバスト制御器等などが考えられ
る。この場合、制御器112は本質的に積分特性を持つ
ことになる。従って、この速度制御系の構成では、加速
から減速に変化するときの制御器112の切り替え時に
ヘッド速度が目標速度曲線に対し大きくオーバーシュー
トしてしまう。そのため、本発明では切り替え時の過渡
現象を抑え、また目標速度曲線への追従を良くする為に
制御器113を図11のように挿入する。すなわち、減
速時の目標速度からヘッド移動速度までの閉ループ伝達
関数の共振値を小さくし、フラットな特性を持つように
する。このような減速制御系を構成することによって、
最終速度のバラツキを小さくすることができ、整定動作
まで含んだトータルのシーク時間を短くする事ができ
る。
【0048】図12に図11による結果の一例を示す。
120が目標速度発生器115の出力であり、121が
速度演算器114の出力である。目標速度にヘッド速度
が良く追従している為に、最終速度のバラツキが抑えら
れ、目標位置の近くまで速度制御シークすることがで
き、安定したヘッド位置決めが実現されている。
【0049】上記の実施例では図11に示す速度制御系
の構成について述べたが、速度制御系の構成は、上記構
成に限定されるものではなく、図13、図14、図15
のような速度制御系も同様に構成できる。なお、図1
3、図14、図15におけるそれぞれの制御器は下記に
示す変換式によって図11の制御器から容易に求めるこ
とができる。 C3 =C1 2 、C4 =C2 −C1 2 (図11から
図13への変換) C5 =C1 2 、C6 =1/C2 (図11から
図14への変換) C7 =C1 、C8 =C1 2 −C1 (図11から
図15への変換)
【0050】図11の速度制御系では目標速度の制御器
113の出力とヘッド速度との差が制御器112に与え
られ、その出力が位置決め機構に与えられる制御構成と
なっている。これに対して、他の制御構成の例である。
【0051】図13の速度制御系は、目標速度とヘッド
速度の差が制御器132に与えられ、ヘッド速度が制御
器133に与えられる。そして、制御器132の出力か
ら制御器133の出力を引いたものが位置決め機構に与
えられる。
【0052】また、図14の速度制御系は、ヘッド速度
が制御器143に与えられ、その出力と目標速度の差が
制御器142に与えられる。そして、制御器142の出
力が位置決め機構に与えられる。
【0053】さらに、図15の速度制御系は、目標速度
とヘッド速度の差が制御器152に与えられ、目標速度
が制御器153に与えられる。そして、制御器152の
出力と制御器153の出力が足されて位置決めの機構に
与えられる。このような図11以外の制御構成を組んで
も、図11に記載した実施例と同じ効果が実現できる。
なお、本発明は上述した実施例には限定されない。
【0054】例えば、上述した実施例では、セクタサー
ボ方式に本発明を適用した場合について説明したが、5
0程度のサーボセクタを有する磁気ディスク200を4
00rpmで回転させた例でも良く、専用サーボ面を持
つ方式でも専用サーボ面から得られる位置信号を使用し
て本発明を実現することができる。また、実施例では第
一の制御器として位相進み−遅れ補償器で実現した場合
について説明したが、オブザーバを用いた状態フィード
バックで実現しても良いし、H無限大制御器等のロバス
ト制御器で実現することもできる。また、実施例では第
二の制御器を可変型のフィルタで構成する場合について
説明したが、移動距離を幾つかの群に分け、各移動距離
群ごとの第二の制御器の出力をテーブルとして持ってお
き、各移動距離群内では、移動距離に比例した出力をテ
ーブルから求めるということもできる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、位置情報に含まれる回転駆動機構の回転周期に同期
した周波数成分の特定周波数と等しい周波数に共振特性
を有する共振制御信号に基づく制御信号を含めた位置決
め制御信号に基づき磁気ヘッドを磁気ディスクの径方向
に移動させるようにしているので、磁気ヘッドは位置情
報に含まれている偏心成分に追従するように移動の制御
がされ、正しく位置決めされる。
【0056】また、第2の発明によれば、位置情報に基
づき移動機構を制御する制御信号を生成する第一の制御
器により、トラック追従制御系を構成するとともに、磁
気ヘッドが移動する際、第二の制御器により移動距離に
応じて移動機構を制御する目標信号を生成する。さらに
第二の制御器は、移動する先のトラックによって異なっ
た周波数特性を持った目標信号を生成する。これによ
り、離散的な位置情報だけで磁気ヘッドを短時間・高精
度に目標とするトラックに移動させ位置決めすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の位置決め制御信号を生成
する系の構成を示す図である。
【図2】 本発明が適用された磁気ディスク装置の構成
を示す図である。
【図3】 磁気ディスク上のサーボセクタの構成を示す
図である。
【図4】 本発明を適用した位置決め機構の周波数特性
を示す図である。
【図5】 (a)は本発明を適用した場合の抑圧特性を
示す図、(b)は本発明を適用しない場合の抑圧特性を
示す図である。
【図6】 本発明のうち、第2の発明の一実施例の位置
決め制御信号を生成する系の構成を示す図。
【図7】 第2の発明を適用した場合と第二の制御器を
使用しない場合の磁気ヘッドの動きを比較した図。
【図8】 第2の発明において、第一の制御器を使った
ヘッド位置決め制御系の閉ループ制御系の周波数特性と
第二の制御器の周波数特性を示す図。
【図9】 第2の発明において、第二の制御器から出力
される目標信号と磁気ヘッドの動きを示す図。
【図10】 第2の発明における第二の制御器の設計の
ための説明に用いる図。
【図11】 本発明の一実施例の速度制御系の構成を示
す図。
【図12】 図11の速度制御系による結果の一例を示
した図。
【図13】 図11に示した速度制御系の第1の変形例
を示した図。
【図14】 図11に示した速度制御系の第2の変形例
を示した図。
【図15】 図11に示した速度制御系の第3の変形例
を示した図。
【符号の説明】
1…位置決め機構、 2…減算器、 3…位相進み−遅れフィルタ、 4…位置決め機構の数学モデル、 5…減算器、 6…ローパスフィルタ、 7…加速度変換器、 8…ゲイン調整器、 9…加算器、 10…ゼロ次ホールダ、 63…第一の制御器、 64…第二の制御器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め磁気ヘッドを位置決めるするための
    位置情報が記録された磁気ディスクを回転駆動する回転
    駆動機構と、位置決め制御信号に基づき前記磁気ヘッド
    を前記磁気ディスクの径方向に移動させる移動機構とを
    有する磁気ディスク装置において、 前記磁気ディスク上に記録された位置情報を読取る読取
    手段と、 前記位置情報に基づき第1の制御信号を生成する第1の
    信号生成手段と、 前記位置情報に含まれる前記回転駆動機構の回転周期に
    同期した周波数成分の特定周波数と等しい周波数に共振
    特性を有する共振制御信号を生成する共振制御信号生成
    手段と、 前記共振制御信号から前記第1の制御信号を減算して差
    制御信号を生成する減算手段と、 前記差制御信号を帯域制限して第2の制御信号を生成す
    る第2の信号生成手段と、 前記第1の制御信号と前記第2の制御信号とを加算して
    前記位置決め制御信号を生成する加算手段とを具備する
    ことを特徴とする磁気ディスク装置における磁気ヘッド
    位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】 予め磁気ヘッドを位置決めするための位
    置情報が記録された磁気ディスクを回転駆動する回転駆
    動機構と、前記位置決め情報に基づき前記磁気ヘッドを
    前記磁気ディスクの径方向に移動させる移動機構とを有
    する磁気ディスク装置において、 前記磁気ディスク上に記録された位置情報を読み取る読
    み取り手段と、 前記位置情報に基づき前記移動機構を制御する制御信号
    を生成する第一の制御手段と、 前記磁気ヘッドが移動する際に、前記位置情報より移動
    する先のトラックまでの移動距離を演算する手段と、 この手段による移動距離に応じて、前記移動機構を制御
    する際の目標信号を生成する第二の制御手段と、 を具備することを特徴とする磁気ディスク装置における
    磁気ヘッド位置決め制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第二の制御手段は、前記移動する先
    のトラックによって異なった周波数特性を持った目標信
    号を生成することを特徴とする請求項2記載の磁気ディ
    スク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置。
JP34585792A 1992-02-18 1992-12-25 磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置 Pending JPH05298842A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3029192 1992-02-18
JP4-30291 1992-02-18

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05298842A true JPH05298842A (ja) 1993-11-12

Family

ID=12299629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34585792A Pending JPH05298842A (ja) 1992-02-18 1992-12-25 磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05298842A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6927934B2 (en) 2002-05-14 2005-08-09 Hitachi, Ltd. Magnetic disk apparatus
US7394609B2 (en) 2005-02-08 2008-07-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic disk drive with positioning accuracy

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6927934B2 (en) 2002-05-14 2005-08-09 Hitachi, Ltd. Magnetic disk apparatus
US7394609B2 (en) 2005-02-08 2008-07-01 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Magnetic disk drive with positioning accuracy

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3740189B2 (ja) 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置
JP4947666B2 (ja) 磁気記録のための磁気抵抗型読出しヘッドの滑動モード制御
JP2616746B2 (ja) 磁気ディスク装置
JPH05210419A (ja) 位置決め制御方式
JP2002535795A (ja) 適応フィードフォワード・キャンセル化の方法と装置
KR100518293B1 (ko) 자기 디스크 장치 및 회전 동기 진동의 제어 방법
JP3559209B2 (ja) 記憶装置
US5754358A (en) Head positioning system and method for use in disk recording/reproducing apparatus
US6469861B2 (en) Head positioning apparatus and method therefor
JP2003249045A (ja) ディスク装置
JP2697641B2 (ja) 磁気ディスク装置のマルチレートサンプルレートの共振抑制方式
KR100406453B1 (ko) 디스크 기억 장치 및 헤드 위치 결정 방법
US8488268B2 (en) Disk device
KR100630721B1 (ko) 하드디스크 드라이브의 트랙 탐색 제어 방법, 트랙 탐색제어 장치 그리고 이에 적합한 기록 매체
JP2007233892A (ja) 制御装置、ディスク装置、及びシーク軌道生成方法
JPH05298842A (ja) 磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め制御装置
JPH01119971A (ja) トラッキング制御装置
JP2001210032A (ja) ディスク装置におけるアクチュエータ制御装置
JPH0778432A (ja) 磁気ディスク装置の位置信号再生装置
JPH10269675A (ja) ディスク記憶装置
JP2002352534A (ja) 位置決め制御装置
JP2741930B2 (ja) 磁気デイスク装置
JP2621439B2 (ja) ディスク装置の位置決め装置
JPH09320222A (ja) 磁気ディスク装置におけるヘッド位置決め制御方法およびヘッド位置決め制御システム
JPH0628790A (ja) ヘッド位置制御装置