JP3740189B2 - 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置 - Google Patents

位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3740189B2
JP3740189B2 JP18125795A JP18125795A JP3740189B2 JP 3740189 B2 JP3740189 B2 JP 3740189B2 JP 18125795 A JP18125795 A JP 18125795A JP 18125795 A JP18125795 A JP 18125795A JP 3740189 B2 JP3740189 B2 JP 3740189B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
head
target
control input
speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18125795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0935430A (ja
Inventor
正人 小林
吉田  隆
高司 山口
Original Assignee
株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ filed Critical 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ
Priority to JP18125795A priority Critical patent/JP3740189B2/ja
Priority to US08/677,546 priority patent/US5936792A/en
Publication of JPH0935430A publication Critical patent/JPH0935430A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3740189B2 publication Critical patent/JP3740189B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B21/00Head arrangements not specific to the method of recording or reproducing
    • G11B21/02Driving or moving of heads
    • G11B21/08Track changing or selecting during transducing operation
    • G11B21/081Access to indexed tracks or parts of continuous track
    • G11B21/083Access to indexed tracks or parts of continuous track on discs
    • G11B21/085Access to indexed tracks or parts of continuous track on discs with track following of accessed part
    • GPHYSICS
    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05BCONTROL OR REGULATING SYSTEMS IN GENERAL; FUNCTIONAL ELEMENTS OF SUCH SYSTEMS; MONITORING OR TESTING ARRANGEMENTS FOR SUCH SYSTEMS OR ELEMENTS
    • G05B13/00Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion
    • G05B13/02Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric
    • G05B13/0205Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric not using a model or a simulator of the controlled system
    • G05B13/024Adaptive control systems, i.e. systems automatically adjusting themselves to have a performance which is optimum according to some preassigned criterion electric not using a model or a simulator of the controlled system in which a parameter or coefficient is automatically adjusted to optimise the performance
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/08Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers
    • G11B7/085Disposition or mounting of heads or light sources relatively to record carriers with provision for moving the light beam into, or out of, its operative position or across tracks, otherwise than during the transducing operation, e.g. for adjustment or preliminary positioning or track change or selection
    • G11B7/08505Methods for track change, selection or preliminary positioning by moving the head
    • G11B7/08529Methods and circuits to control the velocity of the head as it traverses the tracks
    • G11B7/08535Methods and circuits to control the velocity of the head as it traverses the tracks to maintain constant velocity during the traverse

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Artificial Intelligence (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、高精度な位置決めを可能とする適応制御方法および装置に関するもので、さらに詳しくは、情報記憶装置においてヘッドを特定の位置に高精度に位置決めする適応制御方法および装置、さらにこの装置を用いた情報記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
情報記憶装置、例えば磁気ディスク装置では、高記録密度の達成のためデータ記録面のセクタの先頭に記録されたサーボ情報に基づいてデータヘッドの位置決めを行うセクタサーボ方式、あるいはそれに準拠したサーボ方式が一般に用いられている。サーボ情報に基づいたこれらのサーボ方式は、ヘッドを目標のトラックへ高速に移動させるシーク動作や、目標のトラック中心に高精度に追従させるフォロイング動作を行うのに適している。
【0003】
通常、シーク動作は所定の目標速度カーブに従って速度制御で加速・減速してヘッドを移動させる。ヘッドが目標のトラック近傍に到達するとフォロイング動作に切り換え位置制御で目標のトラック中心に追従させる。目標速度信号は、ヘッドの現在位置と目標の位置との差(残距離)に基づいて目標速度カーブより算出される。ヘッドを駆動するボイスコイルモータには、目標速度信号とヘッドの速度信号との偏差である速度誤差信号を増幅し、フィードバック制御入力として印加する。さて、減速時に目標速度カーブをランプ状に与えた場合(一定加速度で減速した場合)、上記のフィードバック制御では、一定の速度偏差を生じる。この速度偏差を減少させるためには、第一の手法としては速度ループの制御帯域を広く取る方法、第二の手法としては目標速度カーブの傾きを緩くする方法などが考えられる。しかし、第一の手法は、ヘッドを支持駆動する支持機構系の機械的振動要素等により限界があり、また、第二の手法は、所定のアクセス時間を達成させることが困難になる。
【0004】
そこで、例えば、特開昭58−182169号公報に記載されているように、速度制御の減速過程の目標速度カーブを前もって微分または差分した目標加速度カーブに基づいた加速度フィードフォワード信号を速度誤差信号に加え制御入力とする手法が提案されている。これは、安定性を補償するフィードバック制御に応答の改善を行うフィードフォワード制御を組み合わせた手法である。これによると、速度制御ループの制御帯域を広く取ることなく、また、目標速度カーブの傾きを緩やかにすることなく、正確に目標速度カーブにヘッドを追従させることが可能となる。したがって、位置制御へ切り換える際の速度誤差が少なく、ヘッドが目標のトラック位置を越えて移動するオーバー・シュート現象や、目標のトラック位置の手前で停止してしまうアンダー・シュート現象を防止できるので、アクセス時間の短縮が可能となる。
【0005】
一方、シーク動作とフォロイング動作を別々の制御系で構成するのではなく、位置制御のみで加速・減速して移動し目標のトラック中心に追従させることも可能である。制御系の切り換えがないため、スムーズに目標のトラック中心に整定させることができるので、アクセス時間の短縮が可能となる。例えば、計測自動制御学会論文集Vol.29, N0.1, pp.71/77, (1993)に平田らが「H∞制御理論を用いたハードディスクのヘッド位置決め制御」と題した論文を発表している。その論文には、ヘッド支持機構系の共振や外乱等を抑圧するためにフィードバック制御補償器にH∞制御理論により導出した補償フィルタを用い、高速にヘッドを移動させるためにフィードフォワード制御入力としてなめらかな正弦波状の加速度信号を印加する手法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一般に、制御系の設計は、与えられた設計仕様を満足するように制御対象の動特性を基にして制御系を構成することにより行われる。
【0007】
例えば、磁気ディスク装置の速度制御系において、速度ループの速度ゲインの設計は、開ループ特性における零クロス周波数が設計仕様を満足するように制御対象のループゲインを用いて決定される。また、加速度フィードフォワード補償器のループゲインは、制御対象のループゲインの逆ゲインを用いて決定される。ここで、制御対象のループゲインとは、制御入力からヘッドの速度信号までのループゲインで、アンプの増幅ゲイン、ボイスコイルモータの力定数、ヘッドの等価質量、速度検出ゲイン等で与えられる。ここで、速度の検出は、位置信号の後退差分で算出する手法や、位置信号とアンプの電流信号とから速度オブザーバにより算出する手法などが一般に用いられる。
【0008】
しかし、制御対象のループゲインは、製造公差、動作条件、動作環境、経時変化等によりばらつく。
【0009】
例えば、ボイスコイルモータは、ボイスコイル両端の磁束のもれが原因でヘッドの動作トラック位置によりその力定数が変化する。すなわち、ディスクの内周と外周で力ゲインが小さくなり、中央の周で力ゲインが大きくなる。そのゲイン差は、一般に10%程度存在する。
【0010】
また、例えば、ヘッドの位置検出ゲインはヘッドの製造公差に依存し、ヘッドのコア幅のばらつきによりそのゲインが変化する。すなわち、ヘッドのコア幅が設計値の基準値より大きければ読み取り電圧が大きくなり位置検出ゲインが大きくなり、逆にヘッドのコア幅が設計値の基準値より小さければ読み取り電圧が小さくなり位置検出ゲインが小さくなる。そのゲイン差は、一般にデータヘッドで20%程度存在する。ヘッドの速度検出ゲインの変動は、ヘッド位置信号の検出ゲインの変動に依存するため、同程度の変動が見込まれる。
【0011】
また、例えば、装置内の温度や湿度等による環境の影響により、ボイスコイルモータの機械的特性や駆動回路等の電気的特性がばらつく。
【0012】
また、例えば、長年の使用により、ヘッドの支持駆動機構の回転部における、ベアリング特性が磨耗やオイルの特性変動等により徐々に変化し、制御対象の特性が出荷時における特性と異なる。
【0013】
すなわち、ヘッドを駆動する機械的特性のばらつき、駆動回路等の電気的特性のばらつき、ヘッドの検出ゲインのばらつき等によって、制御系全体としての特性が最適点からずれてしまう。このため、高速なシーク動作や高精度なフォロイング動作が行われず、装置性能の低下が問題となる。フィードバック制御のみでシーク動作を行わせる場合には、制御対象のゲイン変動はフィードバック特性によって抑圧され、ヘッドの応答のばらつきはある程度抑圧することができる。
【0014】
しかし、従来技術の特開昭58−182169号公報や計測自動制御学会論文集Vol.29, N0.1, pp.71/77, (1993)に記載されているようなフィードフォワード制御を用いて高速にシーク動作を行わせる場合には、制御対象のゲインのばらつきは、直接ヘッドの応答のばらつきとなって現れるため、大きな問題となる。
【0015】
さらに、シーク動作時には、静的および動的な外力がヘッドに加わる。
【0016】
例えば、ヘッドの記録・再生信号を回路基板に伝送する信号線に通常FPC(フレキシブル・プリンテット・サーキット)と呼ばれる軟質媒体に貼付た銅箔で形成したケーブルが用いられるが、これは、ヘッド支持機構に対してばね力として作用する。すなわち、力外乱がヘッドに作用する。この外力のため、速度制御によるシーク動作中ヘッドの速度応答が目標速度信号からずれる。また、位置制御によるシーク動作中には、ヘッドの位置が目標位置信号からずれる。
【0017】
また、例えば、ヘッドはヘッド支持機構部の回転軸を中心にして回転するが、シーク動作時には支持機構部にモーメント力が発生し、支持機構部を支えるベースが振動する。このベース振動によりベースに取り付けられたディスクが振動して、結果としてディスクとヘッドの相対的な位置誤差が生ずる。すなわち、ヘッド位置に対する位置外乱として現れる。
【0018】
上記問題は、ディスク装置の高記録密度化、高精度位置決め化、高速位置決め化を図るために解決されるべき重要な課題である。
【0019】
上記課題に鑑み、本発明の一つの目的は、位置決め機構系や電気系を構成する部品のばらつき等による制御特性の最良点からのずれを自動補正して、常にヘッドの位置決め特性を良好に保持することができる適応制御系を提供することにある。
【0020】
本発明の他の一つの目的は、速度制御によるシーク動作中に、速度の応答のばらつきを減少するように適応調整器によって加速度フィードフォワードのゲインをリアルタイムに調整する適応制御系を提供することにある。
【0021】
本発明の他の一つの目的は、位置制御によるシーク動作中に、位置の応答のばらつきを減少するように適応調整器によって加速度フィードフォワードのゲインをリアルタイムに調整する適応制御系を提供することにある。
【0022】
本発明の他の目的は、制御対象のゲイン変動を推定する時に一般に用いられる例えば正弦波状のトレーニング信号を必要としないリアルタイムの適応制御系を提供することである。
【0023】
本発明の他の目的は、上記目的を達成する位置決め適応制御装置を備える情報記憶装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、(1)として、 ディスクに記録されている情報又はディスクに記録する情報を読み書きするためのヘッドを、前記ディスク上のトラックへ位置決めするシーク動作と、トラック上での位置決めを行うフォローイング動作とにより目標トラックへ位置決めする位置決め適応制御方法において、前記ヘッドは、シーク動作に続くフォローイング動作中に目標トラックへの高速・高精度の位置決めが可能と成るように、前記シーク動作中にシーク動作に係る制御系を逐次調整することを特徴とする。
【0025】
また、上記目的を達成するために、目標速度とヘッドの速度との速度誤差に基づいたフィードバック制御入力と、目標加速度に基づいたフィードフォワード制御入力とを加算してヘッドを目標の位置へ移動させる位置決め制御方法において、フィードフォワード制御入力を逐次調整することを特徴とするが、この方法には次に示す態様がある。
【0026】
(2) ヘッドの移動中、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い速度誤差が減少するようにフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0027】
(3) ヘッドの速度が減速を開始した後、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い速度誤差の2乗が最小値になるようにフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0028】
(4) (3)において、フィードフォワード制御入力を逐次調整する方法は、フィードバック制御入力をuv(k)とし、フィードフォワード制御入力をsa(k)とし、学習ゲインをηとすると、フィードフォワード制御入力sa(k)に、
θ(k+1)=θ(k)+η・uv(k)・sa(k)
によって逐次更新される調整ゲインθ(k)を乗算することでフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0029】
(5) ヘッドの速度が減速を開始した後、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い速度誤差の2乗値を逐次加算した値が最小値になるようにフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0030】
(6) (5)において、フィードフォワード制御入力を逐次調整する方法は、フィードバック制御入力をuv(k)とし、フィードフォワード制御入力をsa(k)とし、学習ゲインをγ(k)とし、学習ゲインをsa(k)に基づいてγ(k+1)に更新すると、フィードフォワード制御入力sa(k)に、
θ(k+1)=θ(k)+γ(k+1)・uv(k)・sa(k)
によって逐次更新される調整ゲインθ(k)を乗算することでフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0031】
また、上記目的を達成するために、目標位置とヘッドの位置との位置誤差に基づいたフィードバック制御入力と、目標加速度に基づいたフィードフォワード制御入力とを加算してヘッドを目標の位置へ移動させる位置決め制御方法において、フィードフォワード制御入力を逐次調整することを特徴とするが、この方法には次に示す態様がある。
【0032】
(7) ヘッドの移動中、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い位置誤差が減少するように前記フィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0033】
(8) ヘッドが移動を開始した後、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い位置誤差の2乗が最小値になるようにフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0034】
(9) (8)において、フィードフォワード制御入力を逐次調整する方法は、フィードバック制御入力をuf(k)とし、フィードフォワード制御入力をsa(k)とし、学習ゲインをηとすると、フィードフォワード制御入力sa(k)に、
θ(k+1)=θ(k)+η・uv(k)・sa(k)
によって逐次更新される調整ゲインθ(k)を乗算することでフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0035】
(10) ヘッドが移動を開始した後、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い位置誤差の2乗値を逐次加算した値が最小値になるようにフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0036】
(11) (10)において、フィードフォワード制御入力を逐次調整する方法は、フィードバック制御入力をuf(k)とし、フィードフォワード制御入力をsa(k)とし、学習ゲインをγ(k)とし、学習ゲインをsa(k)に基づいてγ(k+1)に更新すると、フィードフォワード制御入力sa(k)に、
θ(k+1)=θ(k)+γ(k+1)・uv(k)・sa(k)
によって逐次更新される調整ゲインθ(k)を乗算することでフィードフォワード制御入力を逐次調整する。
【0037】
また、上記目的を達成するために、目標速度とヘッドの速度との速度誤差に基づいたフィードバック制御入力と、目標加速度に基づいた第一のフィードフォワード制御入力と、加速度外乱信号に基づいた第二のフィードフォワード制御入力とを加算してヘッドを目標の位置へ移動させる位置決め制御方法において、フィードフォワード制御入力を逐次調整することを特徴とするが、この方法には次に示す態様がある。
【0038】
(12) ヘッドの移動中、フィードバック制御入力と第一のフィードフォワード制御入力と第二のフィードフォワード制御入力を用い、速度誤差が減少するように第一のフィードフォワード制御入力と第二のフィードフォワード制御入力とを逐次調整する。
【0039】
(13) ヘッドの移動中、フィードバック制御入力と第一のフィードフォワード制御入力と第二のフィードフォワード制御入力を用い、位置誤差が減少するように第一のフィードフォワード制御入力と第二のフィードフォワード制御入力とを逐次調整する。
【0040】
また、上記目的を達成するために、目標速度とヘッドの速度信号との速度誤差に基づいたフィードバック制御入力と、目標加速度に基づいたフィードフォワード制御入力とを加算してヘッドを目標の位置へ移動させる制御入力を発生する位置決め制御方法において、フィードフォワード制御入力を逐次調整することを特徴とするが、この方法には次に示す態様がある。
【0041】
(14) ヘッドを目標の位置へ移動させる制御入力からヘッドの速度信号までの任意の箇所に可変ゲインを設け、ヘッドの移動中、可変ゲインを増大もしくは減少させても、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い速度誤差が減少するようにフィードフォワード制御入力を逐次調整し、可変ゲインのゲイン変化によって増大した速度誤差が直ちに減少するようにする。
【0042】
(15) ヘッドを目標の位置へ移動させる制御入力からヘッドの速度信号までの任意の箇所に可変ゲインを設け、予めこの可変ゲインを増大もしくは減少させても、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い速度誤差が減少するようにフィードフォワード制御入力を逐次調整し、可変ゲインのゲイン変化によって変動したヘッドの速度信号が可変ゲインのゲイン変化前の状態に直ちに等しくするようにする。
【0043】
(16) ヘッドを目標の位置へ移動させる制御入力からヘッドの位置信号までの任意の箇所に可変ゲインを設け、ヘッドの移動中、この可変ゲインを増大もしくは減少させても、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い位置誤差が減少するようにフィードフォワード制御入力を逐次調整し、可変ゲインのゲイン変化によって増大した位置誤差が直ちに減少するようにする。
【0044】
(17) 目標の位置へ移動させる制御入力からヘッドの位置信号までの任意の箇所に可変ゲインを設け、予めこの可変ゲインを増大もしくは減少させても、フィードバック制御入力とフィードフォワード制御入力を用い位置誤差が減少するようにフィードフォワード制御入力を逐次調整し、可変ゲインのゲイン変化によって変動したヘッドの位置信号が可変ゲインのゲイン変化前の状態に直ちに等しくなるようにする。
【0045】
また、上記目的を達成するために、(4)、(6)、(9)、(11)において、調整ゲインθ(k)の初期値をθ(0)=1.0としてもよい。
【0046】
また、上記目的を達成するために、(4)、(6)、(9)、(11)において、調整ゲインθ(k)の初期値として前回の前記ヘッドの移動中に調整した最終の調整ゲインの値を用いてもよい。
【0047】
また、上記の各位置決め適応制御方法は、この方法で取扱う信号がディジタル信号若しくはアナログ信号のいずれであってもよい。
【0048】
また、上記目的を達成するために、(1)、(2)、(3)、(5)、(7)、(8)、(10)、(12)〜(17)において、逐次調整は、セクタサーボにおける位置情報を読み取る時間間隔と同期して行うとよい。
【0049】
さらに、上記目的を達成するために、(18)として、位置情報が予め記録されている記録媒体と、位置情報を読みとるヘッドと、このヘッドによって再生された位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、位置信号に基づいてヘッドの速度信号を生成する速度信号演算器と、ヘッドの目標位置と現在位置との残距離に基づいて目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、残距離に基づいて目標速度信号を生成する目標速度発生器と、この目標速度信号と前記ヘッドの速度信号との偏差の速度誤差信号を増幅しフィードバック制御入力信号を生成する速度誤差増幅器と、目標加速度信号に調整可能な可変ゲインを乗算しフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、フィードバック制御入力信号とフィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号によりヘッドをヘッドの目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め制御装置において、速度誤差信号が最小になるように調整可能な前記目標加速度信号の可変ゲインを逐次調整する適応調整器を具備する。
【0050】
また、(19)として、(18)において、適応調整器は、速度誤差信号の二乗が最小になるように、速度誤差信号と目標加速度信号と所定の学習ゲインとを乗算した値に基づいて、調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを逐次調整する。
【0051】
また、(20)として、(18)において、適応調整器は、速度誤差信号の二乗を逐次加算した値が最小になるように、速度誤差信号と目標加速度信号と所定の学習ゲインに基づいて、調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを逐次調整する。
【0052】
さらに、上記目的を達成するため、(21)として、位置情報が予め記録されている記録媒体と、位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された位置情報より位置信号を生成する位置信号演算器と、目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、目標位置信号と位置信号との偏差の位置誤差信号をフィルタ処理しフィードバック制御入力信号を生成する位置制御器と、目標加速度信号に調整可能な可変ゲインを乗算しフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、フィードバック制御入力信号とフィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号によりヘッドを目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め制御装置において、位置誤差信号が最小になるように調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを逐次調整する適応調整器を具備する。
【0053】
また、(22)として、(21)において、適応調整器は、位置誤差信号の二乗が最小になるように、位置誤差信号と目標加速度信号と所定の学習ゲインとを乗算した値に基づいて、調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを逐次調整する。
【0054】
また、(23)として、(21)において、適応調整器は、位置誤差信号の二乗の総和が最小になるように、位置誤差信号と目標加速度信号と所定の学習ゲインに基づいて、調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを逐次調整する。
【0055】
さらに、上記目的を達成するため、(24)として、位置情報が予め記録されている記録媒体と、位置情報を読みとるヘッドと、このヘッドによって再生された位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、位置信号に基づいてヘッドの速度信号を生成する速度信号演算器と、ヘッドの目標位置と現在位置との残距離に基づいて目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、残距離に基づいて目標速度信号を生成する目標速度発生器と、目標速度信号と速度信号との偏差の速度誤差信号を増幅しフィードバック制御入力信号を生成する速度誤差増幅器と、加速度外乱信号に調整可能な第一の可変ゲインを乗算した第一のフィードフォワード制御入力信号と、目標加速度信号に調整可能な第二の可変ゲインを乗算した第二のフィードフォワード制御入力信号と、第一のフィードフォワード制御入力信号と第二のフィードフォワード制御入力信号とを加算して得られるフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、フィードバック制御入力信号とフィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号によりヘッドを目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め制御装置において、速度誤差信号が最小になるように調整可能な加速度外乱信号の第一の可変ゲインと調整可能な目標加速度信号の第二の可変ゲインとを逐次調整する適応調整器を具備する。
【0056】
さらに、上記目的を達成するため、(25)として、位置情報が予め記録されている記録媒体と、位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、目標位置信号と位置信号との偏差の位置誤差信号をフィルタ処理しフィードバック制御入力信号を生成する位置制御器と、加速度外乱信号に調整可能な第一の可変ゲインを乗算した第一のフィードフォワード制御入力信号と、目標加速度信号に調整可能な第二の可変ゲインを乗算した第二のフィードフォワード制御入力信号と、第一のフィードフォワード制御入力信号と第二のフィードフォワード制御入力信号とを加算して得られるフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、フィードバック制御入力信号とフィードフォワード制御信号とを加算した制御入力信号によりヘッドを目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め制御装置において、位置誤差信号が最小になるように調整可能な加速度外乱信号の第一の可変ゲインと調整可能な目標加速度信号の第二の可変ゲインとを逐次調整する適応調整器を具備する。
【0057】
また、(26)として、(18)、(21)、(24)及び(25)において、逐次調整は、セクタサーボにおける位置情報を読み取る時間間隔と同期して行うとよい。
【0058】
さらに、上記目的を達成するため、(27)として、位置情報が記録されている記録媒体と、位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドを記録媒体のトラックへ位置決めする位置決め制御装置とを備えて成る情報記憶装置において、位置決め制御装置は、請求項(18)乃至(26)のいずれかに記載のものである。
【0059】
【作用】
本発明によれば、次の作用により上記目的が達成される。
【0060】
すなわち、シーク動作を速度制御で、フォロイング動作を位置制御で実施する位置決め制御系において、速度制御中の加速もしくは定速の状態から減速の状態に移行した後、目標速度に対するヘッドの速度誤差が減少するように加速度フィードフォワード信号を速度減速中リアルタイムで調整することにより、制御対象のゲイン変動や外乱等によって生じる速度誤差を最小にすることが可能となる。この結果として、目標トラック近傍において、速度制御から位置制御に切り換えた後のヘッド位置とヘッド速度の応答のばらつきを十分に抑圧することができ、良好な整定応答が得られ、アクセス時間の短縮が図られる。
【0061】
この結果、シーク時に逐次上述の調整を行うことにより、制御対象のゲイン変動に係らずシーク動作とそれに続くフォローイング動作で、常に高速にかつ高精度に位置決めが完了する。
【0062】
また、シーク動作とフォロイング動作を位置制御で実施する位置決め制御系において、シーク動作開始から目標位置に対するヘッドの位置誤差が減少するように加速度フィードフォワード信号をリアルタイムで調整することにより、制御対象のゲイン変動や外乱等によって生じる位置誤差を最小にすることが可能となる。この結果として、目標トラックへの到達後の良好な整定応答が得られ、アクセス時間の短縮が図られる。
【0063】
このような本発明の構成によれば、従来用いていたトレーニング信号を排除できる。即ち、本発明の制御系の中に従来のトレーニング信号に相当する速度誤差信号が組み込まれ、かつこの信号を最小にするようにしていることによって高速、高精度の制御ができる。
【0064】
また、適応演算器により加速度フィードフォワード信号の調整をシーク動作中リアルタイムで行うことにより、高精度に目標軌道に追従させることが可能となる。したがって、従来緩やかに設定していた目標軌道をより急峻に設定することができ、これによってアクセス時間の短縮が図られる。
【0065】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面により詳細に説明する。
【0066】
《第一実施例》
図1は、本発明の第一の実施例を示す磁気ディスク装置の位置決め適応制御回路のブロック線図である。図において、制御対象1は、磁気ディスク装置のヘッド駆動系を示し、パワーアンプ、ボイスコイルモータ、ヘッド支持機構、位置信号復調系等から構成される。制御対象の具体的な構成は、図3において詳細に説明する。この実施例は、目標のトラックへヘッドを移動させる際に、速度制御系で目標のトラック近傍へ移動させ、目標のトラック近傍で位置制御系にスイッチ14で制御系を切り換えるモード切り換え型の制御系である。
【0067】
一般に磁気ディスク装置においては、2相の位置信号が採用されている。復調回路は、セクタの先頭に記録されたサーボ情報を復調して、互いに90°位相がずれた三角波状の不連続な2相の位置信号を生成する。各トラックの中心は、この位置信号が零をクロスする位置である。連続化位置信号演算器2は、2相の位置信号から線形な部分を切り出して連続な位置信号を生成する。これをヘッド位置信号と呼びy(k)で表す。ここで、kはシーク開始時点からのステップ数を示す。
【0068】
ヘッド速度信号v(k)は、速度信号演算器5により、ヘッド位置信号y(k)から後退差分等により算出される。目標速度発生器4は、加算器3により生成されたヘッドの現在位置y(k)と目標位置tyとの残距離(y(k)−ty)に基づいて、あらかじめROM(読み出し専用メモリ)に書き込まれてる対応表から目標速度信号tv(k)を生成する。同様に、目標加速度発生器8は、ヘッドの現在位置y(k)と目標位置tyとの残距離(y(k)−ty)に基づいて、あらかじめROMに書き込まれている対応表から目標加速度信号ta(k)を、速度制御の減速時に生成する。
【0069】
加算器7により加算した目標速度信号tv(k)とヘッド速度信号v(k)の偏差を、速度誤差信号と呼びev(k)で表す。速度ループの速度ゲイン(調整)器のゲイン値kvは、開ループの零クロス周波数が設計値になるように制御対象1のループゲインに基づいて決定される。フィードバック制御信号は、速度誤差信号tv(k)に速度ゲインkvを乗算したフィードバック制御入力信号uv(k)を用いる。
【0070】
従来技術では、フィードフォワード制御信号は、目標加速度信号ta(k)に加速度ゲイン(調整)器9のゲイン値kaを乗算したフィードフォワード加速度制御信号sa(k)を用いる。ここで、加速度ゲインkaは、制御対象の制御入力からヘッド加速度までのゲイン値をkmとしたとき、このkmに基づき、その逆ゲインに設定する。実際のゲインkmに対するあらかじめ設定したのゲインをkmhとすると、加速度ゲインkaは、既知のあらかじめ設定したゲインkmhの逆ゲイン1/kmhに設定する。制御対象1への制御入力u(k)は、フィードバック速度制御入力uv(k)とフィードフォワード制御入力ua(k)を加算器13により加算した信号とする。
【0071】
これによって、制御対象のゲイン変動や外乱等のない理想状態においては、kmh=kmとなり、目標速度に対する定常速度偏差を理論的に零にすることができる。しかし、制御対象1にゲイン変動が存在する場合には、すなわち、kmh≠kmの場合には、ヘッドの加速度が目標加速度からずれ、それによって、速度誤差が生じ、位置制御系へ切り換えた後の整定が悪くなり、アクセス時間が長くなるなどの問題が生じる。
【0072】
そこで、本実施例では、目標加速度信号ta(k)に加速度ゲインkaを乗算した信号及び速度誤差信号ev(k)に速度ゲインkvを乗算した信号を取り込んでシーク動作時及び減速中において、フィードフォワード制御信号の可変ゲインθ(k):10を速度誤差信号の二乗ev(k)2が最小になるように各サンプリング毎に逐次調整する適応調整器12を設けた。
【0073】
フィードフォワード制御入力信号ua(k)は、目標加速度ta(k)に加速度ゲインkaを乗算した信号sa(k)に、可変ゲイン器10のゲイン値θ(k)を乗算した信号である。速度誤差信号の二乗ev(k)2が零になったとき、ヘッドは加速度フィードフォワード信号のみで移動することになり、フィードフォワード制御信号のループゲインθ(k)・ka(=θ(k)/kmh)は、制御対象1の逆ループゲイン1/kmと等しくなる。
【0074】
すなわち、適応調整器12は、制御対象1のループゲインkmを推定したことになる。また、速度誤差信号の二乗ev(k)2が最小になるように加速度フィードフォワードの可変ゲイン10を調整するため、目標速度とヘッドの速度とが一致し、フォロイング動作へのスムーズな移行が可能となる。しかも、本実施例によると、可変ゲイン10の調整の際に、特別なトレーニング信号を制御ループに印加する必要がない。
【0075】
ヘッドが目標のトラックの近傍に到達するとスイッチ14が切り替わり位置制御器15によるフィードバック制御に移行する。これによって、目標位置tyに高精度に追従することができる。位置制御器は、例えば、リード・ラグ(位相進み・位相遅れ)補償器で構成することができる。
【0076】
以下では、適応調整器12における加速度フィードフォワードの可変ゲイン10のゲイン値θ(k)の調整方法について詳細に説明する。速度誤差信号の二乗ev(k)2を最小にすることを数学的に実現するために、評価関数E(k)を導入する。評価関数E(k)は、uv(k)=kv・ev(k)に考慮して、次に示す式1とする。すなわち、フィードバック制御入力uv(k)を最小にすることで、速度誤差ev(k)の最小化を図る。
【0077】
【数1】
Figure 0003740189
【0078】
加速度フィードフォワードの可変ゲイン値θ(k)は、上記評価関数を最小にするように勾配法を用い次式2に示す適応調整則11によりリアルタイムに調整する。可変ゲインの調整は、ヘッドの加速中は実行しない。
【0079】
【数2】
Figure 0003740189
【0080】
ただし、ηは可変ゲインθ(k)の収束の速度を決定する学習定数である。
【0081】
可変ゲインの初期値θ(0)は、ここでは、この実施例の理解が容易なようにθ(0)=1.0に設定する。尚、θ(0)=1.0が式により更新されなければ1.0が続き、この状態は従来の制御方法と同じとなる。
【0082】
本実施例では、θ(0)=1.0としたが、前回のシーク動作時に調整した最終の可変ゲイン値を今回の可変ゲインの初期値として用いても良い。
【0083】
式2から式3へは、微分の連結法則により導く。
【0084】
式3から式4へは、式1のE(k)をua(k)で偏微分することと、ua(k)=θ(k)・sa(k)の関係式の両辺をθ(k)で偏微分することにより導く。最終的に、勾配法による可変ゲインの更新は、式5で演算する。
【0085】
学習ゲインηの決定は、理論的には、次に示す式6
【0086】
【数3】
Figure 0003740189
【0087】
を満たすように小さな値にする必要がある。減速中から印加する目標加速度信号ta(k)は常に負の値をとるため、sa(k)2≠0である。従って、式6を満足する学習ゲインηを決定することができる。
【0088】
以上により、式7
【0089】
【数4】
Figure 0003740189
【0090】
が達成される。即ち、本アルゴリズムにより速度誤差が零に収束する。
【0091】
図2は、式2による勾配法を用いた可変ゲイン10のゲイン値θ(k)の更新の概念を説明する図である。図において、横軸は加速度フィードフォワード信号の可変ゲイン10のゲイン値θ(k)、縦軸は式2によって与えられる評価関数である。
【0092】
kステップにおいて、可変ゲイン10のゲイン値θ(k)に対し評価関数の値はE(k)とする。評価関数の曲線において、点Aは、正の勾配(傾き)を持つため、マイナス方向に可変ゲイン10のゲイン値θ(k)を修正すれば評価関数の値は減少する。式2では、誤差曲線の点Aにおいて、∂E(k)/∂θ(k)によって勾配を求め、この勾配に学習ゲインηを乗算し、勾配の符号と逆方向に可変ゲイン10のゲイン値θ(k)を修正し、その時の値をθ(k+1)とする。これによりステップk+1において、誤差曲線の点Bに移行する。誤差曲線に対する勾配が大きいほど可変ゲインの更新量が大きくなる。誤差曲線に対する勾配が小さいほど可変ゲインの更新量が小さくなる。以上の操作を逐次実行すると最終的に勾配は零になり点Cに到達する。点Cは、評価関数の最小値である。
【0093】
なお、上記操作を逐次実行する時間間隔は、セクタサーボにおける位置情報を読み取る時間間隔と同期すれば良く、場合によっては式2の更新間隔を位置情報の読み取り間隔に対し、間欠的に実行しても良い。
【0094】
図3は、本発明に係わる磁気ディスク装置の適応制御装置を実現するハードウエアの構成図である。
【0095】
この磁気ディスク装置においては、上位CPUから記録もしくは再生の命令がディスクコントローラ47に送られると、ディスクコントローラ47は、マイクロプロセッサ43に目的のトラックへヘッド30の移動を指令する。スピンドルモータ32で駆動される軸には、磁気ディスク31が取り付けられており、ディスク面上をヘッド30が僅かにすき間をおいて浮上している。ヘッド30は、ヘッド支持系により支持され、ヘッド支持系は、ボイスコイルモータ37に固定されている。ボイスコイルモータ37の移動にともないヘッド30は、ディスク31の外周から内周方向あるいはその逆方向へ移動し、ディスクのトラック上に記録されたデータをヘッドIC33とR/W(Read/Write)回路41を介して、読み取りまたは書き込みをする。
【0096】
この磁気ディスク装置は、高密度記録達成のため、全てのディスク31のトラックのセクタの先頭に記録されたサーボ情報をヘッド30で読み取り位置決めを行うセクタサーボ方式を採用している。したがって、全てのヘッドがデータヘッドとなる。個々のデータヘッドから得られたサーボ情報は、ヘッドIC33で増幅して、位置信号復調回路34で、位置信号に変換される。この信号は、AD(アナログ・ディジタル)変換器でデジタル信号に変換される。また、サーボ情報のなかにはトラック番号を記録した箇所があり、これは、グレーコード復調器36により復調される。位置信号および、トラック番号は、バスライン42を介して、マイクロプロセッサ43に取り込まれる。
【0097】
マイクロプロセッサシステム46は、マイクロプロセッサ43がバスライン42を介して、RAM(ランダムアクセスメモリ)44、ROM(読み出し専用メモリ)45に接続されている。ROM45には、速度制御系、位置制御系、適応調整器12のプログラムを格納する。RAM44は、可変ゲイン10等を一時的に格納する。マイクロプロセッサ43は、制御入力u(k)を演算する。ここで、図1における制御対象1は、DA変換器39からパワーアンプ38、ボイスコイルモータ37、ヘッド30の支持機構系、ヘッド位置信号の検出ゲインを含み、AD変換器35までのダイナミクスを表す。
【0098】
図4は、本発明の第一の実施例のシーク動作の実行手順を説明するフローチャートである。
【0099】
まず、ステップ101で、目標位置tyの設定、式5の学習ゲインηの設定、加速度フィードフォワードの可変ゲイン10のゲインの初期値θ(0)の設定を行う。ここでは、ηは0.01に、θ(0)は1.0に設定する。連続化位置信号演算器2によりヘッド位置y(k)を演算し(ステップ102)、また、ヘッド位置から後退差分法等によりヘッド速度v(k)を演算する(ステップ103)。目標速度発生器4は、目標位置とヘッド位置との差(残距離)に基づいて予めROM45内に格納されている目標速度テーブルから目標速度tv(k)を生成し、また、目標加速度発生器8も、同様に残距離に基づいて目標加速度ta(k)を生成する(ステップ104)。ステップ105では、速度誤差ev(k)を目標速度tv(k)とヘッド速度v(k)との偏差より演算し、ステップ106で、この速度誤差ev(k)に速度ループの速度ゲイン6のゲイン値kvを乗算してフィードバック制御入力uv(k)を演算する。
【0100】
次に、速度誤差ev(k)の状態より、減速状態にあるか、加速または定速状態にあるか判断する(ステップ107)。加速または定速状態にある場合は、フィードフォワード制御入力をua(k)=0.0とする(ステップ111)。減速状態にあるときは、まず、目標加速度ta(k)に加速度フィードフォワードの加速度ゲイン9のゲイン値kaを乗算し、sa(k)を演算する(ステップ108)。
【0101】
次に、信号sa(k)に可変ゲイン10のゲイン値θ(k)を乗算し、フィードフォワード制御入力ua(k)を演算する(ステップ109)。ステップ110で、速度誤差ev(k)を最小にするように式5によって、可変ゲインをθ(k)からθ(k+1)に更新する。θ(k+1)は次のステップのフィードフォワード制御入力の演算(ステップ109)で使用する。
【0102】
そして、制御対象1への制御入力u(k)をステップ106のフィードバック制御入力uv(k)とステップ109またはステップ111のフィードフォワード制御入力ua(k)を加算して演算する(ステップ112)。目標位置の近傍に到達するまでステップ102からステップ112までの上記ステップを繰り返し実行する(ステップ113)。目標位置の近傍に到達すると上記速度制御系から位置制御系に切り換えて目標位置に追従制御を実行する(ステップ114)。
【0103】
本実施例の有効性を確認するために、制御対象1のループゲインkmを+20%増加させたとき、移動可能な全てのトラックの1/3の距離をシークさせたときのシミュレーション結果を示す。
【0104】
図5は、適応調整器12により加速度フィードフォワード信号を調整した時のシーク動作の応答で、図6は、適応調整器を用いずに従来技術のシーク動作の応答である。目標速度カーブと目標加速度カーブは、制御対象のゲイン変動がない状態で、速度制御区間の時間を10msで終了させ、位置制御であるフォロイング動作に移行するように設計した。また、目標のトラックの手前で目標加速度カーブが指数関数的に減衰するように設定した。
【0105】
本実施例におけるシーク動作の応答を示す図5は、上からヘッド位置信号y(k)(a)、ヘッド速度信号v(k)(実線)と目標速度信号tv(k)(破線)(b)、ヘッド加速度a(k)(実線)と目標加速度信号ta(k)(破線)(c)、そして適応調整則11により推定された可変ゲイン10のゲイン値θ(k)(d)をプロットしている。適応調整則は、式1の評価関数を最小にする式5の調整則を用いた。
【0106】
推定は減速時、すなわち、ヘッド速度が目標速度信号に到達した図5(c)に示すP点から開始する。制御対象のループゲインが+20%変動しているため、そのゲイン変動を加速度フィードフォワードの可変ゲインθ(k)で打ち消すように0.833(=1/1.2)にほぼ1msで収束している(図5(d))。このため、ヘッド速度が目標速度に一致し、10msで速度制御から位置制御へ切り替え、ゲイン変動がない状態と等しいヘッド位置の整定応答が得られた。
【0107】
図5(d)に示す推定波形θ(k)を注意深く観察すると、推定を開始した初期の0.3msの間は、プラス側に推定を行っている。これは、ヘッド速度が目標速度に突入したときのオーバーシュートを抑圧するように、加速度フィードフォワード信号の可変ゲインを高めているためである。この様に、式1で表される評価関数は、過去の情報に依存することなく、現在のサンプルにおいて評価関数を最小化することを行う。この為、制御対象のゲイン変動だけでなく、ヘッド速度が加速して目標速度に到達する際のオーバシュートも抑圧することが可能となる。
【0108】
すなわち、シーク時に逐次調整することによって、制御対象のゲイン変動に係らず1回のシーク動作とこれに続くフォローイング動作によって、高速、かつ高精度の位置決めが完了する。
【0109】
一方、図6の加速度フィードフォワード信号の調整を行わない従来技術では、制御対象に+20%のゲイン変動が存在するとき、目標速度信号tv(k)(破線)に対しヘッド速度信号v(k)(実線)がオフセットしていることが分かる。また、目標加速度信号ta(k)(破線)に対しても、ヘッド加速度信号a(k)(実線)が追従しきれていないことが分かる。これによって、速度制御の時間が10.7msになり、位置制御に切り換えた後のヘッド位置の整定応答もオーバーシュートしながら整定するため、アクセス時間が増大する。
【0110】
次に、制御対象のループゲインを20%減少させたとき、移動可能な全てのトラックの1/3の距離をシークさせたときのシミュレーション結果を図7及び図8により説明する。
【0111】
図7は、前述の式5の適応調整則により加速度フィードフォワード信号を調整した時の応答で、図8は、適応調整則を用いずに従来技術でシークさせたときの応答である。目標速度カーブと目標加速度カーブは、図5と図6と同様とした。
【0112】
図7の本実施例によるシーク動作の応答において、(d)の適応調整則により推定された可変ゲイン値θ(k)は、制御対象のループゲインが−20%変動しているため、1.25(=1/0.8)にほぼ1msで収束している。このため、ヘッド速度が目標速度に一致し、10msで速度制御から位置制御へ切り替え、ゲイン変動がないノミナルの状態と等しいヘッド位置の整定応答が得られた。
【0113】
一方、図8の加速度フィードフォワード信号の調整を行わない従来技術では、制御対象に−20%のゲイン変動が存在するとき、目標速度信号ta(k)(破線)に対しヘッド速度信号v(k)(実線)がオフセットしていることが分かる。また、目標加速度信号ta(k)(破線)に対しても、ヘッド加速度信号a(k)(実線)が追従しきれていないことが分かる。これによって、速度制御の時間が約9msと短くなり、位置制御に切り換える際の突入速度と突入加速度が大きく、整定するのに時間がかかるため、アクセス時間が増大する。
【0114】
図9は、回転型のヘッド駆動機構のボイスコイルモータ37の電流をトルクに変換する力定数を表している。力定数は、トラックの位置に対し、外周と内周でゲインが小さくなる傾向がある。今、トラック位置Aから最外周のトラック位置Bに向かってヘッドを移動させるとする。この時、外周ではゲインが小さいためシーク動作終了付近での目標速度や目標加速度に対する追従性が悪化し、目標トラックへの位置決め動作が変動する。
【0115】
このような変動を無くすため、加速度フィードフォワードの可変ゲインは、図10に示すようにボイスコイルモータのゲインの減少分を打ち消すように、調整される。このため、目標のトラックBへの位置決め動作が良好に行われる。
【0116】
また、本実施例の適応調整器12は、シーク動作中リアルタイムに加速度フィードフォワードの可変ゲインの逐次調整を行うため、温度や湿度等の環境の変化に伴う速度誤差の増加を抑圧することができる。
【0117】
式2で演算される適応調整則11は、データ面サーボ方式による離散時間制御系を対象としているため、離散的な可変ゲインの更新を行う。サーボ面サーボ方式による連続時間制御系を対象として適応調整則は、時刻tに対して次に示す式8
【0118】
【数5】
Figure 0003740189
【0119】
によって更新する。
【0120】
また、本磁気ディスク装置による実施例では、目標加速度は速度減速時に加えるため常に負の値を持つ。このため、推定値θの収束性を保証する学習ゲインηの決定式6を常に満たすが、一般の装置においては、sa(k)が零になる可能性があるので、学習ゲインη(固定ゲイン)を可変ゲインη(k)として、次式9
【0121】
【数6】
Figure 0003740189
【0122】
で演算することも可能である。ここで、λは正の定数とする。明らかに、式9は式6を満足する。
【0123】
さらに、本実施例の適応調整則11は、式2に示した評価関数を最小化する式5のみ限って構成されるのではなく。例えば、以下に示すものなどを用いることができる。これは、次式10の速度誤差信号の二乗和を最小にするように加速度フィードフォワードの可変ゲインθ(k)をリアルタイムで調整することによって達成される。
【0124】
【数7】
Figure 0003740189
【0125】
式10の最小値は、
【0126】
【数8】
Figure 0003740189
【0127】
となるθ(k)を求めることによって得られる。これは、図2において、点Cにおけるθ(k)を直接求める手法である。式11をθ(k)に関して解くと、式12に示すように
【0128】
【数9】
Figure 0003740189
【0129】
となる。
【0130】
式11は、逐次計算には不向きなのでこれをシーク動作中に、リアルタイムで逐次計算ができるように変更する。最終的に式9を最小化する適応調整則11は、次式13及び14となる。
【0131】
【数10】
Figure 0003740189
【0132】
可変ゲインの初期値は、ここでは、θ(0)=1.0に設定する。収束の速度を決定する学習ゲインの初期値γ(0)は正の定数に設定する。
【0133】
本発明の第一の実施例は、上記2つの例の評価関数に限定されるものではなく、速度誤差信号を減少させる種々の調整則を用いることも可能である。
【0134】
本実施例の適応調整則における加速度フィードフォワードの可変ゲインの初期値θ(0)は、前回のシーク動作時に調整した最終のゲイン値に設定してもよい。これにより、前回のシーク動作時と今回のシーク動作時とで、制御対象のゲイン変動が変化しなければ、可変ゲインの調整の過渡的な応答がなくなり、調整の開始時点から制御系の最適な状態を維持することが可能となる。
【0135】
また、シーク動作中にリアルタイムで加速度フィードフォワードの可変ゲインの調整を行うのではなく、試行シークによるオフラインのゲイン調整を行うことも可能である。電源立ち上げ時に、ボイスコイルモータの力定数kfのだれのない箇所で試行シークを行い、加速度フィードフォワードの可変ゲインの値θsをメモリに格納する。また、kfのだれが存在する幾つかの箇所へシーク動作を行い、その最終の可変ゲインの値θfをそれぞれ移動先のトラックと可変ゲインとを対応させてメモリに記憶する。kfのだれのない区間でシークを行う時は、θsをメモリから呼び出し、加速度フィードフォワードのゲインに設定する。kfのだれの存在する区間へシークを行う時は、移動先のトラック近傍における加速度フィードフォワードの可変ゲインの値θfを用いてシーク動作を行う。
【0136】
また、本実施例では、加速度フィードフォワードのゲインのみを調整する構成となっているが、加速度フィードフォワードにダイナミクスを有するフィルタが存在する場合には、そのフィルタの各ゲインを速度誤差が最小になるように逐次調整することも可能である。
【0137】
《第2実施例》
図11は、本発明による位置決め適応制御装置の第二の実施例の構成を示すブロック線図である。
【0138】
本実施例が第一実施例と異なる点は、加速度フィードフォワード制御入力ua(k)を目標加速度ta(k)と加速度外乱sd(k)とから構成していることである。前述の第1実施例の適応調整器12に対し、加速度調整器を2個設け、加速度外乱sd(k)にも対応できるようにした。即ち、目標加速度の他に加速度外乱も制御入力に加えている。この時の適応調整則も2個を設定している点が第1の実施例と異なる。
【0139】
加速度外乱信号は、加速度ピックアップ等をベース等に装着しシーク時のベースの加速度振動等を測定することにより得られる。また、ヘッドの記録・再生信号を回路基盤に伝送するFPCの力外乱を測定して加速度外乱sd(k)として入力してもよい。また、加速度外乱が測定不可能の時は、一定値の加速度外乱が作用すると仮定して、sd(k)=1.0としてもよい。
【0140】
以下では、加速度外乱sd(k)に対する可変ゲイン調整器22のゲイン値θ1(k)と、目標加速度ta(k)に対する可変ゲイン調整器21のゲイン値θ2(k)の調整方法について詳細に説明する。速度誤差ev(k)を最小化する評価関数は、次式15とする。
【0141】
【数11】
Figure 0003740189
【0142】
可変ゲインθ1(k)およびθ2(k)は、式15に示す評価関数を最小にするように勾配法を用い式16及び17に示す適応調整則20によりそれぞれリアルタイムに調整する。なお可変ゲインの調整は、ヘッドの加速中は実行しない。
【0143】
【数12】
Figure 0003740189
【0144】
【数13】
Figure 0003740189
【0145】
ただし、ηは可変ゲインθ1(k)とθ2(k)の収束の速度を決定する学習定数である。
【0146】
可変ゲインの初期値θ1(0)とθ2(0)は、ここでは、ともにθ1(0)=1.0、θ2(0)=1.0に設定する。
【0147】
以上に示した構成に明らかなように、外乱に対し対応する可変ゲインを別途設けているため、制御対象1に加わる外乱をシーク動作中に高速、高精度に抑圧することが可能となる。これによって、ヘッドのアクセス時間の短縮が図られる。
【0148】
《第3実施例》
第12図は、本発明によるヘッド位置決め適応制御装置の第三実施例の構成を示すブロック線図である。
【0149】
本実施例が第一実施例と異なる点は、速度制御系を用いず位置制御系のみで目標のトラックへヘッドを移動させる制御系であることである。
【0150】
目標加速度発生器50は、例えば、制御入力u(k)の時間変化が最小となるような滑らか次式18の3次の加速度軌道を発生する。
【0151】
【数14】
Figure 0003740189
【0152】
ここで、Lはシーク移動距離、Tはサンプリング時間、Tdは移動に要する時間である。
【0153】
図12において、目標加速度ta(k)は、制御対象の数学モデル55に印加され、目標位置信号ym(k)を生成する。例えば、数学モデルが二重積分で表されるならば、目標位置は次式19の5次の軌道となる。
【0154】
【数15】
Figure 0003740189
【0155】
位置制御器57は、ヘッド位置y(k)と目標位置ym(k)の位置偏差ye(k)を抑圧するように位相補償フィルタ等から構成されており、フィードバック制御入力uf(k)が生成される。
【0156】
一方、目標加速度ta(k)は、制御対象1のループゲインの逆ゲインからなる加速度ゲイン調整器51のゲイン値kaを乗算し、信号sa(k)として適応調整器54に入力する。加速度フィーフォワードの可変ゲイン調整器52のゲイン値θ(k)は、フィードバック制御入力uf(k)が最小となるように、調整される。フィードバック制御入力uf(k)が零に収束すれば、位置偏差ye(k)も零に収束する。すなわち、次式20の評価関数の最小化を行う。
【0157】
【数16】
Figure 0003740189
【0158】
加速度フィードフォワードの可変ゲインθ(k)は、上記評価関数を最小にするように勾配法を用い次式21の適応調整則53によりリアルタイムに調整する。
【0159】
可変ゲインの調整は、シーク動作開始時点から実行する。
【0160】
【数17】
Figure 0003740189
【0161】
ただし、ηは可変ゲインθ(k)の収束の速度を決定する学習定数である。可変ゲインの初期値θ(0)は、ここでは、θ(0)=1.0に設定する。また、式21の学習ゲインηは、式9に示す可変ゲインη(k)で更新しても良い。
【0162】
ここで、仮に制御対象1と制御対象の数学モデル55が等しく、ヘッド位置y(k)と目標位置ym(k)が等しいならば、位置制御器57は働かないため、フィードバック制御入力uf(k)は零である。この時、適応調整則53は働かない。フィードフォワード制御入力ua(k)はダイレクトに制御対象1を駆動する制御入力u(k)となる。しかし、制御対象1と制御対象の数学モデル55が等しくない場合は、位置偏差ye(k)が生じ、位置制御器57はこれを抑圧するフィードバック制御入力uf(k)を生成する。
【0163】
適応調整則53は、このフィードバック制御入力uf(k)を最小化するように、式21により加速度フィードフォワードの可変ゲインθ(k)を逐次調整する。加速度フィードフォワードの可変ゲインの調整が進むにつれてフィードバック制御入力uf(k)は零に収束し、したがって、位置偏差ye(k)がなくなる。以上により、従来の方法では制御対象にゲイン変動が存在した場合には、ヘッド位置決め時間がゲイン変動に影響されて遅くなるが本実施例では、制御対象にゲイン変動が存在しても高速・高精度に目標位置へ移動することができる。このように本実施例によれば、前記第1実施例に対し、速度制御系がなくても同じ効果が得られる。
【0164】
本発明の実施例の有効性を確認するために、制御対象1のループゲインを+20%増加させたとき、移動可能な全てのトラックの1/3の距離をシークさせたときのシミュレーション結果を示す。図13は、本発明第3の実施例による適応調整器54により加速度フィードフォワード信号を調整した時のシーク動作応答で、図14は、適応調整器54を用いずに従来技術のシーク動作のシーク動作応答である。目標加速度カーブは、制御対象のゲイン変動がないノミナルの状態で、シーク動作の時間を10msで終了させるように設計した。
【0165】
図13の上述した実施例による適応制御において、図13は上からヘッド位置信号y(k)(a)、ヘッド加速度a(k)(実線)と目標加速度信号ta(k)(破線)(b)、そして適応調整則53により推定された可変ゲインθ(k)(c)をプロットしている。適応調整則は、式20の評価関数を最小にする式21の調整則を用いた。推定はヘッドの移動したときから開始する。制御対象のループゲインが+20%変動しているため、そのゲイン変動を加速度フィードフォワードの可変ゲインθ(k)で打ち消すように0.833(=1/1.2)にほぼ1msで収束している。このため、ヘッド加速度が目標加速度に一致し、10msでシーク動作を終了させフォロイング動作への移行するゲイン変動がないノミナルの状態と等しいヘッド位置の整定応答が得られた。
【0166】
一方、図14の加速度フィードフォワード信号の調整を行わない従来技術では、制御対象に+20%のゲイン変動が存在するとき、目標加速度信号ta(k)(破線)に対しヘッド加速度信号a(k)(実線)がオフセットしていることが分かる(b)。
【0167】
これによって、シーク動作の時間が11msになり、位置制御に切り換えた後のヘッド位置の整定応答もオーバーシュートしながら整定するため、アクセス時間が増大する。
【0168】
第三の実施例に第二の実施例の加速度外乱を補償するように、フィードフォワード制御入力を目標加速度と加速度外乱とから構成し、それぞれに可変ゲインを設け、上記アルゴリズムによって調整することも可能である。
【0169】
また、上記の実施例は、磁気ディスク装置を取り上げて説明したが、本発明は、他の情報記憶装置、例えば、CD−ROM装置や光ディスク装置のヘッドの位置決め制御系にも容易に実現が可能である。
【0170】
さらに、本発明は速度制御系から位置制御系へ切り換えて位置決め動作を行う位置決め制御系に対して実現が可能である。また、位置制御系のみで位置決めを行う位置決め制御系に対して実現が可能である。
【0171】
【発明の効果】
本発明によれば、シーク動作を速度制御で、フォロイング動作を位置制御で実施する位置決め制御系において、速度制御中の加速もしくは定速の状態から減速の状態にヘッドの速度が移行した時からの、目標速度に対するヘッドの速度誤差信号が減少するように加速度フィードフォワード信号を速度減速中リアルタイムで調整することにより、制御対象のゲイン変動や外乱等によって生じる速度誤差を最小にすることが可能となる。この結果として、目標トラック近傍において、速度制御から位置制御に切り換えた後のヘッド位置とヘッド速度の応答のばらつきを十分に抑圧することができ、良好な整定応答が得られる。
【0172】
また、本発明によれば、シーク動作とフォロイング動作を位置制御で実施する位置決め制御系において、シーク動作開始から目標位置に対するヘッドの位置誤差信号が減少するように加速度フィードフォワード信号をリアルタイムで調整することにより、制御対象のゲイン変動や外乱等によって生じる位置誤差を最小にすることが可能となる。この結果として、目標トラックへの到達後の良好な整定応答が得られる。
【0173】
また、本発明による加速度フィードフォワード信号の調整を行うことにより、高精度に目標軌道に追従させることが可能となり、従来緩やかに設定していた目標軌道をより厳しく設定することが可能となる。
【0174】
また、高速なヘッドの移動やヘッドの位置決め動作のばらつきの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の位置決め適応制御系のブロック線図である。
【図2】加速度フィードフォワード信号の可変ゲインθ(k)と評価関数E(k)との関係図である。
【図3】本発明の第一実施例に係る磁気ディスク装置のハードウエアの構成を示す図である。
【図4】本発明の第一実施例のシーク動作の手順を示すフローチャート図である。
【図5】本発明の第一実施例の制御対象のゲイン変動が+20%存在する場合のシーク動作の応答図である。
【図6】従来技術の制御対象のゲイン変動が+20%存在する場合のシーク動作を示す応答図である。
【図7】本発明の第一実施例の制御対象のゲイン変動が−20%存在する場合のシーク動作を示す応答図である。
【図8】従来技術の制御対象のゲイン変動が−20%存在する場合のシーク動作を示す応答図である。
【図9】トラック位置に対するボイスコイルモータの力定数の関係を示す図である。
【図10】本発明の第一実施例のボイスコイルモータの力定数に変動が存在する場合の加速度フィードフォワードの可変ゲインの応答図である。
【図11】本発明の第二実施例のヘッド位置決め適応制御系のブロック線図である。
【図12】本発明の第三実施例のヘッド位置決め適応制御系のブロック線図である。
【図13】本発明の第三の実施例の制御対象のゲイン変動が+20%存在する場合のシーク動作を示す応答図である。
【図14】従来技術の制御対象のゲイン変動が+20%存在する場合のシーク動作を示す応答図である。
【符号の説明】
1…制御対象、2…連続化位置信号演算器、3…加減算器、4…目標速度発生器、5…速度信号演算器、6…速度ゲイン、7…加減算器、8…目標加速度発生器、9…加速度ゲイン、10…可変ゲイン、11…適応調整則、12…適応調整器、13…加算器、14…スイッチ、15…位置制御器、20…適応調整則、21…可変ゲイン、22…可変ゲイン、23…加算器、24…適応調整器、30…ヘッド、31…ディスク、32…スピンドルモータ、33…ヘッドIC、34…位置信号復調回路、35…AD変換器、36…グレーコード復調回路、37…ボイスコイルモータ、38…パワーアンプ、39…DA変換器、40…制御対象、41…R/W回路、42…バスライン、43…マイクロプロセッサ、44…RAM、45…ROM、46…マイクロプロセッサシステム、47…ディスクコントローラ、50…目標加速度発生器、51…加速度ゲイン、52…可変ゲイン、53…適応調整則、54…適応調整器。

Claims (9)

  1. 位置情報が予め記録されている記録媒体から前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された前記位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、前記位置信号に基づいて前記ヘッドの速度信号を生成する速度信号演算器と、前記ヘッドの目標位置と現在位置との残距離に基づいて目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、前記残距離に基づいて目標速度信号を生成する目標速度発生器と、この目標速度信号と前記ヘッドの速度信号との偏差の速度誤差信号を増幅しフィードバック制御入力信号を生成する速度誤差増幅器と、前記目標加速度信号に調整可能な可変ゲインを乗算しフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、前記フィードバック制御入力信号と前記フィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号により前記ヘッドを前記ヘッドの目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め適応制御装置において、
    前記適応調整器は、前記速度誤差信号の二乗が最小になるように、前記速度誤差信号と前記目標加速度信号と所定の学習ゲインとを乗算した値に基づいて、前記調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを調整することを特徴とする情報記憶装置の位置決め適応制御装置。
  2. 位置情報が予め記録されている記録媒体から前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された前記位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、前記位置信号に基づいて前記ヘッドの速度信号を生成する速度信号演算器と、前記ヘッドの目標位置と現在位置との残距離に基づいて目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、前記残距離に基づいて目標速度信号を生成する目標速度発生器と、この目標速度信号と前記ヘッドの速度信号との偏差の速度誤差信号を増幅しフィードバック制御入力信号を生成する速度誤差増幅器と、前記目標加速度信号に調整可能な可変ゲインを乗算しフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、前記フィードバック制御入力信号と前記フィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号により前記ヘッドを前記ヘッドの目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め適応制御装置において、
    前記適応調整器は、前記速度誤差信号の二乗を逐次加算した値が最小になるように、前記速度誤差信号と前記目標加速度信号と所定の学習ゲインに基づいて、前記調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを調整することを特徴とする情報記憶装置の位置決め適応制御装置。
  3. 位置情報が予め記録されている記録媒体から前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された前記位置情報より位置信号を生成する位置信号演算器と、目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、目標位置信号と前記位置信号との偏差の位置誤差信号をフィルタ処理しフィードバック制御入力信号を生成する位置制御器と、前記目標加速度信号に調整可能な可変ゲインを乗算しフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、前記フィードバック制御入力信号と前記フィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号により前記ヘッドを目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め適応制御装置において、
    前記適応調整器は、前記位置誤差信号の二乗が最小になるように、前記位置誤差信号と前記目標加速度信号と所定の学習ゲインとを乗算した値に基づいて、前記調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを調整することを特徴とする情報記憶装置の位置決め適応制御装置。
  4. 位置情報が予め記録されている記録媒体から前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された前記位置情報より位置信号を生成する位置信号演算器と、目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、目標位置信号と前記位置信号との偏差の位置誤差信号をフィルタ処理しフィードバック制御入力信号を生成する位置制御器と、前記目標加速度信号に調整可能な可変ゲインを乗算しフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、前記フィードバック制御入力信号と前記フィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号により前記ヘッドを目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め適応制御装置において、
    前記適応調整器は、前記位置誤差信号の二乗の総和が最小になるように、前記位置誤差信号と前記目標加速度信号と所定の学習ゲインに基づいて、前記調整可能な目標加速度信号の可変ゲインを調整することを特徴とする情報記憶装置の位置決め適応制御装置。
  5. 位置情報が予め記録されている記録媒体から前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された前記位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、前記位置信号に基づいて前記ヘッドの速度信号を生成する速度信号演算器と、前記ヘッドの目標位置と現在位置との残距離に基づいて目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、前記残距離に基づいて目標速度信号を生成する目標速度発生器と、前記目標速度信号と前記速度信号との偏差の速度誤差信号を増幅しフィードバック制御入力信号を生成する速度誤差増幅器と、加速度外乱信号に調整可能な第一の可変ゲインを乗算した第一のフィードフォワード制御入力信号と、前記目標加速度信号に調整可能な第二の可変ゲインを乗算した第二のフィードフォワード制御入力信号と、前記第一のフィードフォワード制御入力信号と前記第二のフィードフォワード制御入力信号とを加算して得られるフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、前記フィードバック制御入力信号と前記フィードフォワード制御入力信号とを加算した制御入力信号により前記ヘッドを目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め適応制御装置であって
    前記速度誤差信号が最小になるように前記調整可能な加速度外乱信号の第一の可変ゲインと前記調整可能な目標加速度信号の第二の可変ゲインとを調整する適応調整器を具備す情報記憶装置の位置決め適応制御装置。
  6. 位置情報が予め記録されている記録媒体から前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドによって再生された前記位置情報から位置信号を生成する位置信号演算器と、目標加速度信号を生成する目標加速度発生器と、目標位置信号と前記位置信号との偏差の位置誤差信号をフィルタ処理しフィードバック制御入力信号を生成する位置制御器と、加速度外乱信号に調整可能な第一の可変ゲインを乗算した第一のフィードフォワード制御入力信号と、前記目標加速度信号に調整可能な第二の可変ゲインを乗算した第二のフィードフォワード制御入力信号と、前記第一のフィードフォワード制御入力信号と前記第二のフィードフォワード制御入力信号とを加算して得られるフィードフォワード制御入力信号を生成するフィードフォワード制御器と、前記フィードバック制御入力信号と前記フィードフォワード制御信号とを加算した制御入力信号により前記ヘッドを前記目標位置に移動せしめる情報記憶装置の位置決め適応制御装置であって
    前記位置誤差信号が最小になるように前記調整可能な加速度外乱信号の第一の可変ゲインと前記調整可能な目標加速度信号の第二の可変ゲインとを調整する適応調整器を具備す情報記憶装置の位置決め適応制御装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記可変ゲインを逐次調整することを特徴とする位置決め適応制御装置。
  8. 請求項7において、
    前記逐次調整は、セクタサーボにおける位置情報を読み取る時間間隔と同期して行うことを特徴とする位置決め適応制御装置。
  9. 位置情報が記録されている記録媒体と、前記位置情報を読み取るヘッドと、このヘッドを前記記録媒体のトラックへ位置決めする位置決め適応制御装置とを備えて成る情報記憶装置において、
    前記位置決め制御装置は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のものであることを特徴とする情報記憶装置。
JP18125795A 1995-07-18 1995-07-18 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置 Expired - Fee Related JP3740189B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18125795A JP3740189B2 (ja) 1995-07-18 1995-07-18 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置
US08/677,546 US5936792A (en) 1995-07-18 1996-07-18 Positioning adaptive control method and positioning device as well as information storage device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18125795A JP3740189B2 (ja) 1995-07-18 1995-07-18 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0935430A JPH0935430A (ja) 1997-02-07
JP3740189B2 true JP3740189B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=16097545

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18125795A Expired - Fee Related JP3740189B2 (ja) 1995-07-18 1995-07-18 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5936792A (ja)
JP (1) JP3740189B2 (ja)

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6084742A (en) * 1994-04-06 2000-07-04 Fujitsu Limited Drive control apparatus for a disk drive
JP3871085B2 (ja) * 1997-05-12 2007-01-24 富士通株式会社 ディスク装置及びディスク装置の校正方法
KR100506262B1 (ko) * 1997-12-29 2005-10-07 삼성전자주식회사 액츄에이터 언래칭 제어방법
JPH11317035A (ja) * 1998-04-30 1999-11-16 Toshiba Corp ディスク記憶装置及び同装置に適用するヘッド位置決め制御システム
US6441988B2 (en) * 1998-10-07 2002-08-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for reducing acoustic noise in a hard disk drive
US6510019B1 (en) * 1999-11-12 2003-01-21 Maxtor Corporation Acceleration tracking position controller
JP2001249702A (ja) * 1999-12-27 2001-09-14 Hitachi Ltd 位置決め制御方法
US7372660B1 (en) 2000-02-07 2008-05-13 Seagate Technology Llc Disc storage system with adaptive PID control
US6618631B1 (en) * 2000-04-25 2003-09-09 Georgia Tech Research Corporation Adaptive control system having hedge unit and related apparatus and methods
DE10023690A1 (de) * 2000-05-16 2001-11-22 Philips Corp Intellectual Pty Gerät mit einem Regelkreis
US6744590B2 (en) 2000-09-14 2004-06-01 Samsung Electronics Co., Inc. Seek trajectory adaptation in sinusoidal seek servo hard disk drives
US6762902B2 (en) 2000-12-15 2004-07-13 Samsung Electronics Co., Ltd. Time-varying, non-synchronous disturbance identification and cancellation in a rotating disk storage device
JP4174972B2 (ja) * 2001-02-09 2008-11-05 三菱電機株式会社 位置決め制御方法
KR100400036B1 (ko) * 2001-02-22 2003-09-29 삼성전자주식회사 하드 디스크 드라이브의 탐색 서보 장치 및 방법
US6762571B2 (en) * 2001-09-21 2004-07-13 Seagate Technology Llc Sinusoidal feed-forward seek with adaptive acoustic level constraint
JP2003173639A (ja) * 2001-11-30 2003-06-20 Toshiba Corp 記録再生装置
US6798608B2 (en) 2002-01-18 2004-09-28 International Business Machines Corporation Active detection and acquisition of a servo track subject to lateral motion
GB2423377B (en) 2002-12-09 2007-04-18 Georgia Tech Res Inst Adaptive Output Feedback Apparatuses And Methods Capable Of Controlling A Non-Minimum Phase System
US7209219B2 (en) * 2003-03-06 2007-04-24 Asml Netherlands B.V. System for controlling a position of a mass
JP4378456B2 (ja) * 2003-05-30 2009-12-09 株式会社日立グローバルストレージテクノロジーズ 磁気ディスク装置
US20040246833A1 (en) * 2003-06-05 2004-12-09 Ehrlich Richard M. Disk drive system model for determining a threshold to perform disturbance rejection
JP4552227B2 (ja) * 2005-01-24 2010-09-29 ヤマハ株式会社 位置検出装置
US7782003B2 (en) * 2005-11-03 2010-08-24 Seagate Technology Llc Positional indicia misplacement compensation
US7660070B2 (en) * 2007-03-08 2010-02-09 Esgw Holdings Limited Quiet high performance seek procedure for disk drives
DE102007050026B4 (de) * 2007-10-17 2021-09-30 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zum Überwachen von Steuer- und Regelkreisen in einem Motorsystem
FR2922695A1 (fr) * 2007-10-22 2009-04-24 St Microelectronics Grenoble Circuit de commande de moteur a bobine mobile
JP5609214B2 (ja) 2010-04-02 2014-10-22 セイコーエプソン株式会社 プロジェクターおよびその制御方法
JP5312688B2 (ja) * 2010-04-26 2013-10-09 三菱電機株式会社 サーボ制御装置
DE112012004848B9 (de) * 2011-11-22 2018-03-22 Mitsubishi Electric Corporation Motorregelungsvorrichtung
JP7178561B2 (ja) * 2018-01-09 2022-11-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動機の制御装置
CN112197803B (zh) * 2020-09-29 2022-04-15 北京环境特性研究所 船载光电传感器控制方法和装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58182169A (ja) * 1982-04-16 1983-10-25 Hitachi Ltd 磁気デイスク装置
US4697127A (en) * 1986-06-09 1987-09-29 International Business Machines Corporation Adaptive control technique for a dynamic system
US5426545A (en) * 1991-05-09 1995-06-20 Sidman; Michael D. Active disturbance compensation system for disk drives

Also Published As

Publication number Publication date
US5936792A (en) 1999-08-10
JPH0935430A (ja) 1997-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3740189B2 (ja) 位置決め適応制御装置並びに情報記憶装置
US5469414A (en) Positioning control system
JP3248220B2 (ja) ディスク装置及びその制御方法
US4697127A (en) Adaptive control technique for a dynamic system
JP3089709B2 (ja) 磁気ディスク装置のアクセスサーボ機構
JP4947666B2 (ja) 磁気記録のための磁気抵抗型読出しヘッドの滑動モード制御
JP2002501652A (ja) 可変パラメータを持つ離散滑りモード制御を用いる対象の位置決め
JP3589876B2 (ja) ディスク装置
KR100212988B1 (ko) 액츄에이터의 외란 보상방법 및 장치
JPH0831263B2 (ja) 磁気記録再生装置の磁気ヘッド駆動制御装置
US5912782A (en) System and method for adjusting actuator control current for directional torque variance in a disk drive
US7145745B1 (en) Multi-stage actuator disk drives, methods, and computer program products that compensate for repeatable runout based on estimated secondary actuator position
JP4109812B2 (ja) 位置決め制御装置
JP3679956B2 (ja) 磁気ディスク装置
JP2928631B2 (ja) 磁気ディスク記憶装置の制御方法及び装置
Onuki et al. Repeatable runout compensation for disk drives using multi-loop adaptive feedforward cancellation
JP3091984B2 (ja) ディスク記憶装置
JP2917539B2 (ja) ヘッド位置決め適応制御装置及び制御方法
JPH10199168A (ja) ディスク記憶装置
JP2001338477A (ja) ディスク装置
JP2615521B2 (ja) 位置決め制御方法
JP3089836B2 (ja) ヘッド位置決め適応制御装置および制御方法
JP3663298B2 (ja) 磁気ディスク装置
JP2006147116A (ja) ヘッド位置決め制御装置、ディスク装置
JPH056635A (ja) 磁気デイスク装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050928

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091111

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101111

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111111

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111

Year of fee payment: 7

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121111

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees