JP2001210032A - ディスク装置におけるアクチュエータ制御装置 - Google Patents

ディスク装置におけるアクチュエータ制御装置

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JP2001210032A
JP2001210032A JP2000015335A JP2000015335A JP2001210032A JP 2001210032 A JP2001210032 A JP 2001210032A JP 2000015335 A JP2000015335 A JP 2000015335A JP 2000015335 A JP2000015335 A JP 2000015335A JP 2001210032 A JP2001210032 A JP 2001210032A
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gain
disturbance observer
signal
actuator
transfer function
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JP2000015335A
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English (en)
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Koji Fujiyama
晃治 藤山
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、外乱オブザーバの精度の向上化
が図れるディスク装置におけるアクチュエータ制御装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 第2ゲインG2を、G2=G21×G2
2の関係を満たすように、2つのサブゲインG21、G
22に分割し、一方の第1サブゲインG21の付与手段
を加算手段の前段に、他方の第2サブゲインG22の付
与手段を加算手段の後段に配置させることにより、第2
外乱オブザーバ演算部の伝達関数を、Qフィルタ、第1
ゲインG1および第3ゲインG3の他、第2サブゲイン
G22にも依存させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスク装
置、磁気ディスク装置等のディスク装置におけるアクチ
ュエータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク装置または磁気ディスク装置
(以下、単にディスク装置という)の技術発達により、
ディスク装置が様々な状況で用いられるようになり、室
内だけでなく屋外で持ち運びながらディスク装置が使用
されることが多くなっている。それに伴い、ディスク装
置と外部からプレーヤに加わる振動や衝撃の問題が重要
になってきた。
【0003】従来のディスク装置では、振動や衝撃とい
った外乱によってサーボ外れを起こしやすかった。例え
ば、携帯型、或いは車載用CDプレーヤといったプレー
ヤ自体が静止していない状況で使用される装置では、そ
の移動に伴って発生する種々の外乱によって焦点制御で
あるフォーカスサーボやトラック追従制御であるトラッ
キングサーボが外れるといったことが起こっていた。
【0004】そこで、本出願人は、振動、及び衝撃とい
った外乱に強いアクチュエータ制御装置を開発した。以
下、本出願人が開発したアクチュエータ制御装置につい
て、詳しく説明する。
【0005】〔1〕光ディスク装置の制御系 図1は、光ディスク装置におけるトラッキングアクチュ
エータ制御装置の一般的な構成を示している。
【0006】制御器1には、光ピックアップ内の対物レ
ンズが目標値から左右方向に相対的にどれだけずれてい
るかを示す位置誤差信号が入力される。制御器1として
は、DSPが用いられている。
【0007】制御対象2は、光ピックアップ内の対物レ
ンズを左右方向に駆動させるトラッキングアクチュエー
タからなり、光ピックアップ内部に設けられている。制
御対象2は、制御器1からの駆動電圧を受けて対物レン
ズを左右方向に移動させる。
【0008】制御器1から制御対象2に送られた駆動電
圧は、最終的に力となってアクチュエータに印加される
が、その過程で外部から振動やショックといった外乱が
加わると、その外乱によって制御対象2の出力する駆動
量が狂ってしまう。
【0009】各光ディスクは、偏心(中心位置のずれ)
を持つため、制御対象をそれに追従させるようにするの
がトラッキングサーボの目標である。この追従させるべ
き信号は目標値と呼ばれている。
【0010】トラッキングサーボ系の制御装置による制
御とは、”外乱の影響を極力抑えながら、偏心に適切に
追従できるようにアクチュエータを駆動させて、対物レ
ンズからの反射信号を正しく読み取れるようにするこ
と”である。具体的には、”光ピックアップ内で位置誤
差信号を検出し、位置誤差信号をできるだけ0に近づけ
るように、制御器1で駆動信号を生成させる”ことを指
す。より具体的には、次の、、の一連の動作を繰
り返して行っていく。
【0011】 位置誤差信号を用いて制御器1で駆動
電圧信号を計算し、得られた駆動電圧信号を制御対象2
であるアクチュエータへ送る。 駆動電圧信号を受けたアクチュエータは、目標とする
位置とのずれを小さくするように移動する。 その結果、新たに位置誤差信号が検出され、次の駆動
電圧信号を計算するために用いられる。
【0012】〜の動作は命令があるまで途切れるこ
となくループを描いているので、クローズドループ系(C
losed Loop System)と呼ばれている。
【0013】クローズドループ系は、一般的に図2に示
すようなブロックで表現されることが多い。
【0014】大まかな制御性能を調べるには、図3に示
すように、ループを切ったオープンループ系(Open Loop
System)を想定して評価する。
【0015】〔2〕従来サーボ制御技術の問題点 従来の制御系であれば、”偏心追従性能を上げれば、外
乱抑圧性能が下がる”、あるいは”外乱抑圧性能を上げ
れば、偏心追従性能が下がる”というように、”偏心追
従性能”と”外乱抑圧性能”とはトレードオフの関係に
あるため、両方の性能を共に高めることは困難である。
【0016】このため、外乱の影響を大きく受ける携帯
機器用光ディスク装置では、次ののように、電機的
あるいは機械的に”外乱の影響を表面上表れにくくす
る”ような処理が施されている。
【0017】メモリ蓄積法(MD法) 再生信号を高速でメモリに蓄積した後、通常速度で再生
信号を読み出す。これによって、外乱でサーボが外れた
際に、サーボが復帰するまでの時間を稼ぐ方法である。
【0018】しかしなから、この方法では、1)限られ
た期間(10秒程度)しか効果がない、2)再生信号の
み扱うので、記録型のドライブには適用できない可能性
がある、3)追加メモリが必要である、といった問題が
ある。
【0019】衝撃吸収材でプレーヤを包む方法 車載用プレーヤでは、プレーヤを衝撃吸収材で包むこと
によって、外乱を吸収しようとしている。しかしなが
ら、この方法では、1)サイズ的に大きくなるとともに
重くなるので、携帯機器には向かない、2)記録型には
使えない、といった問題がある。
【0020】最近では、高速回転のCD−ROMが普及
しているが、この高速回転モータの発生する振動がアク
チュエータに外乱として加わり、偏心成分が大きくなる
ことが分かっている。また、CD−Rに代表される記録
型では、データ記録時にアクチュエータに微振動が発生
し、偏心成分が大きくなることが分かっている。上記
の方法では、このような外乱を吸収することができな
い。
【0021】〔3〕外乱オブザーバの基本的な考え方 オブザーバとは、直接測定できない信号を、測定できる
信号や入手可能な信号を用いて、計算(アルゴリズム)
によって導出する機能を持つものの総称を指す。
【0022】外乱オブザーバとは、加速度センサなどを
用いないと測定できないショック・振動といった外乱成
分を計算によって導出し、得られた推定外乱信号を用い
て入力外乱を打ち消す(キャンセルする)役割を持つも
のをいう。外乱オブザーバは、制御器として位置付けら
れる。
【0023】〔3−1〕 外乱オブザーバのない通常の
制御系 図4は、外乱オブザーバのない通常の制御装置の構成を
示している。
【0024】図4において、C(s)は制御器1の伝達
関数を、Pa(s)は制御対象( アクチュエータ) 2の
モデルを、e(s)は制御器1への入力(電圧信号)
を、y(s)は制御対象2の出力( 位置信号) を、d
(s)は外乱信号をそれぞれ表している。
【0025】制御器1は、入力信号eを用いてアクチュ
エータ2を適切に動作させるための信号を計算し、アク
チュエータ2に送る。その結果、アクチュエータ2はy
という移動を行う。
【0026】振動やショックなどの外乱dがない場合の
アクチュエータの出力y(= yno-d ist )は、次の数式
1で表される。
【0027】
【数1】
【0028】しかしながら、制御系に振動やショックな
どの外乱dが加わると、アクチュエータの出力yは、次
の数式2のようになり、外乱dがない場合に比べて、P
a・d分だけ、乱れることになる。このアクチュエータ
の出力yの乱れは、信号読み取り誤差を大きくするだけ
でなく、サーボ外れ(信号が大き過ぎて制御ができなく
なる)の原因ともなる。
【0029】
【数2】
【0030】〔3−2〕 外乱オブザーバの動作原理 図5は、外乱オブザーバの動作原理を示すブロック図で
ある。図5において、破線で囲んだ部分10が外乱オブ
ザーバである。
【0031】図5において、CはPID制御器や位相進
み遅れ補償器などの制御器1の伝達関数を、Paは制御
対象であるアクチュエータ2の現実的なモデルの伝達関
数を、伝達関数1/Pnを有する要素3におけるPnは
Paから非線形的な要素を取り除いた理想的なアクチュ
エータのモデルの伝達関数を、要素4は低域通過フィル
タ(Qフィルタ) を、eは制御器1への入力(電圧信
号)を、yはアクチュエータ2の出力信号( 位置信号)
を、dは外部から加わる振動やショックといった外乱信
号を、d* はオブザーバ10によって推定された推定外
乱信号を、それぞれ表している。
【0032】このような構成では、アクチュエータの出
力yは、次の数式3で表される。
【0033】
【数3】
【0034】したがって、dとd* とがほぼ等しけれ
ば、外乱の影響を打ち消すことができる。
【0035】次に、全体の系としてみた場合の入出力関
係(入力eおよび外乱dと、出力yとの関係式)につい
て調べる。図5から、アクチュエータの出力yは、次の
数式4で表される。
【0036】
【数4】
【0037】ここで、仮に、Q=1 とおくと、数式4
は、次の数式5となり、外乱信号dがいかなる値でも、
出力yに表れない。すなわち、外乱が完全にキャンセル
されることを示す。
【0038】
【数5】
【0039】また、Q=0とおくと、数式4は、次の数
式6となり、外乱オブザーバのない従来の系の応答(数
式2の応答)と等しくなる。
【0040】
【数6】
【0041】以上のことから、Q=1 の範囲内、すなわ
ち、Qフィルタの通過域においては、外乱が抑制され、
制御対象が理想的なモデルとして動作する。Qフィルタ
は外乱オブザーバの外乱抑制特性を決定づける。通常、
Qフィルタとしては低域通過フィルタが用いられる。そ
して、Qの通過域が外乱抑制域となる。
【0042】〔4〕外乱オブザーバの実用化 外乱オブザーバを実際の光ディスク装置のトラッキング
アクチュエータ制御装置に適用する場合について説明す
る。
【0043】〔4−1〕外乱オブザーバを持たない通常
の光ディスク装置のトラッキングアクチュエータ制御装
置(クローズドループ系)の構成の説明
【0044】図6は、外乱オブザーバを持たない通常の
光ディスクサーボ制御装置(クローズドループ系)の構
成を示している。
【0045】図6において、12はアナログ−デジタル
変換器(ADC)を、1は制御器を、13はデジタル−
アナログ変換器(DAC)を、2は制御対象であるアク
チュエータをそれぞれ示している。
【0046】また、11はゲインG1を付与するための
ゲイン付与回路、14はゲインG3を付与するためのゲ
イン付与回路、21はゲインG2を付与するためのゲイ
ン付与手段である。制御器1およびゲイン付与手段21
を含むブロック20が、DSPによる演算で実現される
ブロックである。
【0047】G1はDSP前段ゲイン(第1ゲイン)で
あり、G2はDSP内ゲイン(第2ゲイン)であり、G
3はDSP後段ゲイン(第3ゲイン)である。G1およ
びG3は、ハードウエア的に実現されるゲインであり、
通常、不可変のゲインである。G2は、DSPを用いて
ソフトウエア的に実現されるゲインであり、プログラム
的(ソフトウエア的)に可変なゲインである。
【0048】rは制御対象であるアクチュエータ2が追
従するべき目標値であり、トラッキングサーボ方向の偏
心成分に相当する。なお、フォーカスアクチュエータ制
御装置の場合には、rはフォーカスサーボ方向の面ぶれ
成分に相当する。rとアクチュエータ2の出力との差
(r−y)に当たる信号eが、誤差信号に相当する。D
SP20は、ADC12によって離散化された誤差信号
eを入力として、何らかの演算を行った後、その出力を
DAC13を介してアクチュエータ2へ送る。
【0049】〔4−2〕外乱オブザーバを持つ光ディス
ク装置のトラッキングアクチュエータ制御装置の構成の
説明
【0050】図7は、図6の制御装置に、図5の外乱オ
ブザーバを付加した構成を示している。
【0051】図7においては、制御器1と、ゲイン付与
手段21と、減算手段22と、Qフィルタ4と、減算手
段23とを含むブロックが、DSP20による演算で実
現されるブロックである。また、外乱オブザーバは、Q
フィルタ4と、伝達関数1/Pnを有する要素3と、伝
達関数1/G3を有する要素5と、減算手段23とから
構成されている。
【0052】図7では、Qフィルタ4には、信号aと信
号bとの差信号が入力されているが、Qフィルタ4を各
信号a、bの差が取られる前の時点で乗算されるように
すると、図7は図8に示すように等価的に変形できる。
【0053】図8においては、制御器1と、ゲイン付与
手段21と、減算手段22と、Qフィルタ4と、減算手
段23とを含むブロックが、DSP20による演算で実
現されるブロックである。また、外乱オブザーバは、Q
フィルタ4と、伝達関数Q/(G3・Pn)を有する要
素6と、減算手段23とから構成されている。図8にお
いて、Qフィルタ4の描くループを、等価な1つの伝達
関数で置き換えると、図9を得る。
【0054】図9においては、外乱オブザーバは、アク
チュエータ2の出力yに基づいて第1外乱オブザーバ信
号を生成する第1外乱オブザーバ演算部6と、制御器1
の出力と第1外乱オブザーバ演算部6との差に基づいて
第2外乱オブザーバ信号を生成する第2外乱オブザーバ
演算部7とから構成されている。また、図9において
は、制御器1と、ゲイン付与手段21と、減算手段22
と、第2外乱オブザーバ演算部7とを含むブロックが、
DSP20による演算で実現されるブロックである。
【0055】図6からも明らかなように、DSP20に
入力される信号は誤差信号eのみであり、第1外乱オブ
ザーバ演算部6のようにyを入力とするブロックはシス
テム内において実現することができない。これは、光デ
ィスク装置では、アクチュエータ2の出力信号yを直接
測定できないからである。そこで、第1外乱オブザーバ
演算部6への入力信号yを誤差信号e(=r−y)で代
用できるように図9を変形させると、図10を得る。
【0056】図10においては、外乱オブザーバは、誤
差信号e(正確にはADC12の出力信号)に基づいて
第1外乱オブザーバ信号を生成する第1外乱オブザーバ
演算部6’と、制御器1によって生成される駆動信号
(正確にはゲイン付与手段21の出力信号)と第1外乱
オブザーバ信号との加算結果に基づいて、アクチュエー
タ駆動信号を生成するための第2外乱オブザーバ信号を
生成する第2外乱オブザーバ演算部7とから構成されて
いる。また、制御器1と、ゲイン付与手段21と、加算
手段24と、第1外乱オブザーバ演算部6’と第2外乱
オブザーバ演算部7とを含むブロックが、DSP20に
よる演算で実現されるブロックである。図10では、外
乱オブザーバを構成する第1外乱オブザーバ演算部6’
と第2外乱オブザーバ演算部7との両方を、誤差信号を
入力とするDSP内のブロックとして実現することがで
きる。第1外乱オブザーバ演算部6’の伝達関数B1は
数式7で表され、第2外乱オブザーバ演算ブロック7の
伝達関数B2は数式8で表される。
【0057】
【数7】
【0058】
【数8】
【0059】ここで、数式8で示される伝達関数B2
は、Qフィルタのみに依存する伝達関数であるので、第
2外乱オブザーバ演算部7はシステム中に存在するゲイ
ン値の影響を全く受けない。これに対し、数式7で示さ
れる伝達関数B1は、数式中にゲインG1およびゲイン
G3を含むため、第1外乱オブザーバ演算部6’はシス
テム中に存在するゲイン値の影響を大きく受ける。
【0060】特に、光ディスク制御系の場合、ゲインG
1は大きな値であることが多く、第1外乱オブザーバ演
算部6’のゲインを大きく下げる方向に作用する。そう
すると、第1外乱オブザーバ演算部6’の演算結果が桁
落ち等により、十分な演算精度が保証されなくなってし
まう。さらに、ゲインG1およびゲインG3はハードウ
エアによるゲインであるので容易に変更できないため、
第1外乱オブザーバ演算部6’のダイナミックレンジ等
を調整することが困難である。つまり、図10の構成で
は、外乱オブザーバの精度が保証されないという問題が
ある。
【0061】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、外乱オブ
ザーバの精度の向上化が図れるディスク装置におけるア
クチュエータ制御装置を提供することを目的とする。
【0062】
【課題を解決するための手段】この発明によるディスク
装置におけるアクチュエータ制御装置は、アクチュエー
タの目標値までの誤差を示す誤差信号に対してハードウ
エア的に実現される第1ゲインG1を与える第1ゲイン
付与回路、第1ゲイン付与回路の出力信号をAD変換す
るAD変換器、AD変換器の出力信号に基づいて所定の
処理を行なうDSP、DSPの出力信号をDA変換する
DA変換器、DA変換器の出力信号に対してハードウエ
ア的に実現される第3ゲインG3を与える第2ゲイン付
与回路を備え、DSPは、AD変換器の出力信号に基づ
いて駆動信号を生成する制御器、制御器から出力される
駆動信号に対してソフトウエア的に実現される第2ゲイ
ンG2を与えるゲイン付与手段、AD変換器の出力信号
に基づいて第1外乱オブザーバ信号を生成する第1外乱
オブザーバ演算部、ゲイン付与手段の出力信号と第1外
乱オブザーバ演算部によって生成される第1外乱オブザ
ーバ信号とを加算する加算手段、および加算手段の加算
結果に基づいて第2外乱オブザーバ信号を生成する第2
外乱オブザーバ演算部を備えており、第1外乱オブザー
バ演算部は、Qフィルタ、第1ゲインG1および第3ゲ
インG3に依存する伝達関数を有しており、第2外乱オ
ブザーバ演算部は、Qフィルタに依存する伝達関数を有
しいる第1のアクチュエータ制御装置と等価なアクチュ
エータ制御装置であって、第2ゲインG2を、G2=G
21×G22の関係を満たすように、2つのサブゲイン
G21、G22に分割し、一方の第1サブゲインG21
の付与手段を加算手段の前段に、他方の第2サブゲイン
G22の付与手段を加算手段の後段に配置させることに
より、第2外乱オブザーバ演算部の伝達関数を、Qフィ
ルタ、第1ゲインG1および第3ゲインG3の他、第2
サブゲインG22にも依存させるようにしたことを特徴
とする。
【0063】アクチュエータの現実的なモデルの伝達関
数から非線形的な要素を取り除いた理想的なアクチュエ
ータのモデルの伝達関数をPnとし、Qフィルタの伝達
関数をQとすると、第1外乱オブザーバ演算部の伝達関
数が{Q/(G1・G22・G3・Pn)}であり、第
2外乱オブザーバ演算部の伝達関数が{1/(1−
Q)}である。
【0064】アクチュエータとしては、たとえば、トラ
ッキングアクチュエータ、フォーカスアクチュエータが
ある。アクチュエータがトラッキングアクチュエータで
ある場合には、誤差信号としてトラッキング誤差信号が
用いられる。アクチュエータがフォーカスアクチュエー
タである場合には、誤差信号としてフォーカス誤差信号
が用いられる。
【0065】
【発明の実施の形態】以下、図11および図12を参照
して、この発明を、CDプレーヤ等のディスク装置のト
ラッキングアクチュエータの制御装置に適用した場合の
実施の形態について説明する。
【0066】上述した図10のトラッキングアクチュエ
ータの制御装置において、ソフトウエア的に可変なゲイ
ンは、DSP20中に存在するゲインG2だけである。
そこで、DSP20中の可変なゲインG2を付与するた
めのゲイン付与手段21を、2つのサブゲインG21,
G22(ただし、G21×G22=G2)をそれぞれ付
与するためのサブゲイン付与手段21a、21bに分割
すると、図11に示すようなのような構成を得る。
【0067】図11において、外乱オブザーバは、誤差
信号e(正確にはADC12の出力信号)に基づいて第
1外乱オブザーバ信号を生成する第1外乱オブザーバ演
算部6’と、制御器1によって生成される駆動信号(正
確にはサブゲイン付与手段21bの出力信号)と第1外
乱オブザーバ信号との加算結果に基づいて、第2外乱オ
ブザーバ信号を生成する第2外乱オブザーバ演算部7と
から構成されている。また、制御器1と、サブゲイン付
与手段21a、21bと、加算手段24と、第1外乱オ
ブザーバ演算部6’と第2外乱オブザーバ演算部7とを
含むブロックが、DSP20による演算で実現されるブ
ロックである。
【0068】図11において、G21×G22=G2の
関係を維持している限り、図10と図11との制御系の
等価性は保たれる。そこで、図11を基に、サブゲイン
G22を付与するためのサブゲイン付与手段21bを、
加算手段24の後段に移動させて、図11と等価な制御
装置を構成すると、本願発明の実施の形態である図12
の構成を得ることができる。
【0069】図12において注目すべき点は、図11の
第1外乱オブザーバ演算部6’が図12の第1外乱オブ
ザーバ演算部6”に置き換えられたという点である。つ
まり、第1外乱オブザーバ演算部6’の置き換え後の第
2外乱オブザーバ演算部6”の伝達関数B1’は次の数
式9で表され、第1外乱オブザーバ演算部6”の伝達関
数B1’の数式中にゲインG1およびゲインG3の他、
ソフトウエア的に可変なサブゲインG22が含まれるよ
うになる。
【0070】
【数9】
【0071】このように、第1外乱オブザーバ演算部
6”の伝達関数B1’の数式中にソフトウエア的に可変
なサブゲインG22が含まれるので、このサブゲインG
22を調節することによって第1外乱オブザーバ演算部
6”のダイナミックレンジを制御系の特性に合わせて調
節することが可能となり、制御系の構成やゲイン値G
1、G3に応じて外乱オブザーバの演算精度を改善する
ことができるようになる。また、G21×G22=G2
を保つようにサブゲインG22に応じてサブゲインG2
1も変化させているので、G2そのものは変化せず、サ
ーボ系全体のDCゲインが変化しないため、ゲインG2
を2つのサブゲインG21、G22に分割したことによ
る性能の低下はない。
【0072】なお、図11におけるゲインG2全体を加
算手段24の後段に移動させることも考えられるが、こ
のようにすると、G2を変化させることによってサーボ
系全体のゲインが変化してしまうので、不適当である。
【0073】上記実施の形態では、この発明をトラッキ
ングアクチュエータの制御装置に適用した場合について
説明したが、この発明はフォーカスアクチュエータの制
御装置にも適用することができる。
【0074】
【発明の効果】この発明によれば、外乱オブザーバの精
度の向上化が図れるディスク装置におけるアクチュエー
タ制御装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ディスク装置におけるトラッキングアクチュ
エータ制御装置の一般的な構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1を、一般的なクローズドループ系で表現し
た場合のブロック図である。
【図3】図2を、オープンループ系で表現した場合のブ
ロック図である。
【図4】外乱オブザーバのない通常の制御装置の構成を
示すブロック図である。る。
【図5】外乱オブザーバの動作原理を示すブロック図で
ある。
【図6】外乱オブザーバを持たない通常の光ディスク装
置のトラッキングアクチュエータ制御装置の構成を示す
ブロック図である。
【図7】外乱オブザーバを持つ光ディスク装置のトラッ
キングアクチュエータ制御装置の構成を示すブロック図
である。
【図8】図7のQフィルタ4を各信号a、bの差が取ら
れる前の時点で乗算されるように、図7を等価的に変形
することによって得られる制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】図8のQフィルタ4の描くループを、等価な1
つの伝達関数で置き換えることによって得られる制御装
置の構成を示すブロック図である。
【図10】図9の第1外乱オブザーバ演算部6への入力
信号yを誤差信号e(=r−y)で代用できるように図
9を変形させることによって得られる制御装置の構成を
示すブロック図である。
【図11】図10のゲインG2を2つのゲインG21,
G22に分割することによって得られる制御装置の構成
を示すブロック図である。
【図12】図11を基に、ゲインG22を加算手段24
の後段に移動させて、図11と等価な制御装置(本発明
の実施の形態による制御装置)を構成した場合のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 制御器 2 制御対象(アクチュエータ) 6” 第1外乱オブザーバ演算ブロック 7 第2外乱オブザーバ演算ブロック 11、14 ゲイン付与回路 12 アナログ−デジタル変換器(ADC) 13 デジタル−アナログ変換器(DAC) 20 DSP 24 加算手段 21a、21b サブゲイン付与手段
フロントページの続き Fターム(参考) 5D096 AA02 AA05 GG06 HH01 HH06 HH18 KK12 5D118 AA24 BA01 BB01 BB02 BC07 BD01 BF01 CA02 CA09 CA13 CC12 CD03 5H004 GA07 GA09 GA40 GB20 HA07 HB07 JB22 KA65 KB30 MA11 MA12 5H303 AA22 FF03 KK01 KK02 KK11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチュエータの目標値までの誤差を示
    す誤差信号に対してハードウエア的に実現される第1ゲ
    インG1を与える第1ゲイン付与回路、第1ゲイン付与
    回路の出力信号をAD変換するAD変換器、AD変換器
    の出力信号に基づいて所定の処理を行なうDSP、DS
    Pの出力信号をDA変換するDA変換器、DA変換器の
    出力信号に対してハードウエア的に実現される第3ゲイ
    ンG3を与える第2ゲイン付与回路を備え、 DSPは、AD変換器の出力信号に基づいて駆動信号を
    生成する制御器、制御器から出力される駆動信号に対し
    てソフトウエア的に実現される第2ゲインG2を与える
    ゲイン付与手段、AD変換器の出力信号に基づいて第1
    外乱オブザーバ信号を生成する第1外乱オブザーバ演算
    部、ゲイン付与手段の出力信号と第1外乱オブザーバ演
    算部によって生成される第1外乱オブザーバ信号とを加
    算する加算手段、および加算手段の加算結果に基づいて
    第2外乱オブザーバ信号を生成する第2外乱オブザーバ
    演算部を備えており、 第1外乱オブザーバ演算部は、Qフィルタ、第1ゲイン
    G1および第3ゲインG3に依存する伝達関数を有して
    おり、第2外乱オブザーバ演算部は、Qフィルタに依存
    する伝達関数を有しいる第1のアクチュエータ制御装置
    と等価なアクチュエータ制御装置であって、 第2ゲインG2を、G2=G21×G22の関係を満た
    すように、2つのサブゲインG21、G22に分割し、
    一方の第1サブゲインG21の付与手段を加算手段の前
    段に、他方の第2サブゲインG22の付与手段を加算手
    段の後段に配置させることにより、第2外乱オブザーバ
    演算部の伝達関数を、Qフィルタ、第1ゲインG1およ
    び第3ゲインG3の他、第2サブゲインG22にも依存
    させるようにしたことを特徴とするディスク装置におけ
    るアクチュエータ制御装置。
  2. 【請求項2】 アクチュエータの現実的なモデルの伝達
    関数から非線形的な要素を取り除いた理想的なアクチュ
    エータのモデルの伝達関数をPnとし、Qフィルタの伝
    達関数をQとすると、第1外乱オブザーバ演算部の伝達
    関数が{Q/(G1・G22・G3・Pn)}であり、
    第2外乱オブザーバ演算部の伝達関数が{1/(1−
    Q)}である請求項1に記載のディスク装置におけるア
    クチュエータ制御装置。
  3. 【請求項3】 アクチュエータがトラッキングアクチュ
    エータであり、誤差信号がトラッキング誤差信号である
    請求項1および2のいずれかに記載のディスク装置にお
    けるアクチュエータ制御装置。
  4. 【請求項4】 アクチュエータがフォーカスアクチュエ
    ータであり、誤差信号がフォーカス誤差信号である請求
    項1および2のいずれかに記載のディスク装置における
    アクチュエータ制御装置。
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