JPH05294004A - 光書き込み装置 - Google Patents

光書き込み装置

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Publication number
JPH05294004A
JPH05294004A JP4125425A JP12542592A JPH05294004A JP H05294004 A JPH05294004 A JP H05294004A JP 4125425 A JP4125425 A JP 4125425A JP 12542592 A JP12542592 A JP 12542592A JP H05294004 A JPH05294004 A JP H05294004A
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JP
Japan
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laser beam
electro
optical element
optical
scanning
Prior art date
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Pending
Application number
JP4125425A
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English (en)
Inventor
Minoru Koshimizu
実 小清水
Toru Teshigahara
亨 勅使川原
Takeo Kakinuma
武夫 柿沼
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Publication of JPH05294004A publication Critical patent/JPH05294004A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好なコントラストを有する潜像を得るため
のエッジがシャープな露光プロファイルを形成すること
ができるとともに、この露光プロファイルのスポット径
を1ピクセルごとに高速に変調して階調の安定性に優れ
た階調画像の光書き込みが可能な光書き込み装置を提供
することを目的とする。 【構成】 レーザービームの光路中にあって、該レーザ
ービームが通過する空間領域の少なくとも一部に配置さ
れ、レーザービームの光路に沿って配列された複数の電
極を有する電気光学素子と、前記複数の電極に画像情報
の階調信号に応じて選択的に電圧を印加する電圧印加手
段と、前記電気光学素子を通過したレーザービームを、
感光体上に走査露光する走査手段とを備えるように構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、デジタル複写機やプ
リンタ等の画像記録装置に使用され、感光体上に画像情
報に応じて選択的に光を照射し、静電潜像を形成するた
めの光書き込み装置に関し、特に、良好な潜像コントラ
ストを得ることができるとともに階調表現が可能な光書
き込み装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記光書き込み装置としては、例
えば、図9に示すようなものがある。この光書き込み装
置は、半導体レーザー100から出射されたレーザービ
ームを、コリメータレンズ101によって平行光に変換
した後、シリンドリカルレンズ102によって走査ミラ
ー103上に副走査方向に一旦集光する。そして、この
集光されたビームを、走査ミラー103によって感光体
ドラム104の回転軸方向に沿って走査し、fθレンズ
105及びシリンドリカルミラー106からなるfθ結
像光学系によって、感光体ドラム104上で均一な径の
スポットとして主走査および副走査方向に集光し、感光
体ドラム104上に画像の書き込みを行うように構成さ
れている。
【0003】上記スポットによる感光体ドラム104上
の露光プロファイルは、良好な静電潜像のコントラスト
を得るという点からすれば、図10に示すような矩形状
が望ましく、特開昭62−257268号公報に開示さ
れている方法のように、複数の発光部を有する半導体レ
ーザーを用いてこれらを集束面上で合成することにより
これを達成している例もある。しかし、通常の単一レー
ザービームによる露光プロファイルは、図11に示すよ
うに、ほぼガウス分布で近似できる形となっている。
【0004】また、このような光書き込み装置を用いた
画像記録装置においては、画像の高画質化を図るために
階調記録が行われる。その方法として代表的なものは、
図12に示すように、半導体レーザーの点灯時間をパル
ス幅を制御することによって変化させ、レーザービーム
による記録の一画素における露光面積を制御するものが
挙げられる。
【0005】このような技術としては、例えば、特開昭
62−39972号公報に開示されているものがある。
この特開昭62−39972号公報に係る画像処理装置
は、デイジタル入力信号に応答する画像処理装置であっ
て、一連の連続した走査ラインを発生するためのラスタ
走査プリント部と、該装置へのデイジタル入力信号から
パルス幅変調信号を発生するための手段と、該パルス幅
変調信号を該プリント部に供給し、該プリント部からラ
インセグメントの連続として前記各走査ラインを発生せ
しめる手段とを具備し、該ラインセグメントの長さが該
パルス幅変調信号に従って制御されて、該ラインセグメ
ントから、濃度の可変で該ラインセグメント複数個から
なるスクリーンを生じさせるように構成したものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記従来の光書き込み装置は、感光体ドラム104
上の集光スポットの露光プロファイルが、図11に示す
ように、ほぼガウス分布で近似できる形となっているた
め、感光体ドラム104上に形成される静電潜像の電位
も、ほぼガウス分布を逆さにした形で近似できる。その
ため、スポット径に近い幅を持つ細線などを書き込む場
合には、潜像のエッジがシャープにならなかったり、現
像レベルの変動によって線幅にむらが生じたりする虞れ
があるという問題点を有するものであった。
【0007】また、ガウス型プロファイルを持つビーム
を用いた従来の露光時間変調による階調記録方法として
は、上述した特開昭62−39972号公報において開
示されているように、基準の三角波と画像階調信号を比
較してパルス幅の変調信号を生成するものが知られてい
る。このパルス幅変調されたスポットによる露光は、そ
のスポット径以上の範囲を露光する場合、電子写真プロ
セスに対して安定した2値による面積階調に近い潜像を
形成することができる。ところが、パルス幅がごく短く
なると、光源である半導体レーザの駆動回路の応答特性
や電子写真プロセスにおけるスレッショルド近辺の変動
に対する不安定性を反映して、スポットによる露光は、
面積変調的挙動よりむしろ強度変調的挙動を示すように
なり、階調再現が不安定性を示すようになるという問題
点がある。この電子写真プロセスにおけるアナログ的な
階調再現における不安定性は、露光のスポットサイズを
無限小にすることにより解消することができるが、実際
には光学系の限界があるため、これを無限小にすること
は不可能であるという問題点を有している。
【0008】上述した潜像のエッジのシャープさや現像
レベルの変動による線幅のむらを防止するためには、前
記したような複数の発光部を有する半導体レーザー光源
を用いてプロファイルを矩形状に合成することが考えら
れる。
【0009】しかし、この場合には、半導体レーザーに
形成された発光部の位置は一定であるため、一旦、結像
光学系を定めて位置合わせをすると、感光体ドラム上に
おける集光スポットの位置も特定される。そのため、任
意に合成プロファイルの形を変更することができず、合
成プロファイルのスポット幅を調節して階調記録を行う
ことができないという問題点が新たに生じる。
【0010】また、高画質化や安定性に優れた階調記録
を行うための方法としては、特開昭60−68317号
公報や特開平1−262519号公報等に開示されてい
るように、レーザービームのスポット径を変える技術も
いくつか提案されている。
【0011】特開昭60−68317号公報に開示され
たレーザービームプリンタの光学走査装置は、映像信号
によって変調された発散レーザビームを発射する光源
と、該光源から発射された該発散レーザビームを平行レ
ーザビームに変換する光束変換手段と、該光束変換手段
からの該レーザビームを偏向する偏向手段と、該偏向手
段からの該レーザビームを結像させるための結像光学系
と、該結像光学系によって該レーザビームが結像する像
担持体とを備えたレーザビームプリンタの光学走査装置
において、該偏向手段に入射される該平行レーザビーム
の径を制御するビーム径制御手段を備えるように構成し
たものである。
【0012】また、特開平1−262519号公報に開
示された画像形成装置は、レーザービームの照射により
感光体上に潜像を形成する画像形成装置に於いて、前記
レーザービームの光路中に所定の周期で光路を遮断する
可動スリットを配設するように構成したものである。
【0013】しかし、これらの提案に係るものは、コリ
メータレンズを移動させたり、光路中に可動スリットを
設けてビーム径を切り替えたりするといったメカニカル
な駆動方法を必要とするため、1ピクセルごとを変調す
る数十MHzの高速動作には適さないといった問題点を
有している。
【0014】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、良好なコントラストを有する潜像を得るための
エッジがシャープな露光プロファイルを形成することが
できるとともに、この露光プロファイルのスポット径を
1ピクセルごとに高速に変調して階調の安定性に優れた
階調画像の光書き込みが可能な光書き込み装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明の上記目的は、
次の構成によって達成される。
【0016】すなわち、この発明は、画像情報によって
オン/オフ制御されるレーザービームを感光体上に走査
露光し、当該感光体上に画像情報に応じた静電潜像を形
成するための光書き込み装置において、上記レーザービ
ームの光路中にあって、該レーザービームが通過する空
間領域の少なくとも一部に配置され、レーザービームの
光路に沿って配列された複数の電極を有する電気光学素
子と、前記複数の電極に画像情報の階調信号に応じて選
択的に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電気光学素
子を通過したレーザービームを、感光体上に走査露光す
る走査手段とを備えるように構成したものである。
【0017】上記電気光学素子には、その電極に電圧印
加手段によって所定のパターンで電圧を印加することに
より、電気光学素子中に屈折率の周期的変化を利用した
位相格子が形成される。
【0018】また、前記位相格子として作用する電気光
学素子に入射するビームは、電気光学素子の端部から内
部に入射し、位相格子が形成されている結晶の内面で全
反射し、再び素子外部に出射するようにそのビーム経路
が形成される。
【0019】さらに、前記位相格子として作用する電気
光学素子に入射するビームは、電気光学素子の基板上に
形成された導波路内に導かれ、導波路上に形成された位
相格子を通過するようにそのビーム経路を構成するよう
にしても良い。
【0020】
【作用】この発明では、レーザービームの光路中にあっ
て、該レーザービームが通過する空間領域の少なくとも
一部に配置され、レーザービームの光路に沿って配列さ
れた複数の電極を有する電気光学素子と、前記複数の電
極に画像情報の階調信号に応じて選択的に電圧を印加す
る電圧印加手段と、前記電気光学素子を通過したレーザ
ービームを、感光体上に走査露光する走査手段とを備え
るように構成されているので、前記電気光学素子の電極
に電圧印加手段によって所定のパターンで電圧を印加す
ることにより、電気光学素子中に屈折率の周期的変化を
利用した位相格子を形成することができる。そのため、
上記電気光学素子中に入射したレーザービームは、屈折
率が周期的に変化する位相格子によって回折され、電気
光学素子からは、多次の回折光と0次光ビームが出射さ
れる。そして、これらの多次の回折光と0次光ビーム
は、走査手段によって感光体上に走査露光されるため、
感光体上には、所定の角度回折された多次の回折光と0
次光ビームが重ね合わされたレーザービームを照射する
ことができ、ビームの露光プロファイルをエッジがシャ
ープな形状に形成することができる。
【0021】また、電気光学素子の電極に印加する電圧
のパターンを、画像情報の階調信号に応じて変化させる
ことにより、露光プロファイルのスポット径を1ピクセ
ルごとに高速に変調して階調の安定性に優れた階調画像
の光書き込みを行なうことができる。
【0022】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0023】図1はこの発明に係る光書き込み装置の一
実施例を示すものである。
【0024】図において、1はレーザー光源としての半
導体レーザーを示すものであり、この半導体レーザー1
としては、例えば、発光波長が780nm程度のものが
用いられる。この半導体レーザー1から出射されたレー
ザービームは、コリメータレンズ2によって平行光に変
換された後、シリンドリカルレンズ3によってビームの
副走査方向に集光される。この集光されたレーザービー
ムは、電気光学素子4の鏡面研磨された側面4aからあ
る角度を持って入射し、電気光学素子4内部の後述する
位相格子が形成される領域にあたる内面4bで最もビー
ム径が絞られ、この内面4bで全反射した後、やはり鏡
面研磨された他方の側面4cから出射されるようになっ
ている。
【0025】上記電気光学素子4から出射されたレーザ
ービームは、集光レンズ5によって集光されて走査ミラ
ー6上に照射され、この走査ミラー6によって感光体ド
ラム9の回転軸方向に沿って走査露光される。その際、
レーザービームは、fθレンズ7及びシリンドリカルミ
ラー8からなるfθ結像光学系によって、感光体ドラム
9上で所定形状のスポットとして主走査および副走査方
向に集光され、感光体ドラム9上に走査露光され、感光
体ドラム9上には、画像情報に応じた光書き込みが行わ
れる。
【0026】ところで、この実施例では、上記レーザー
ビームの光路中にあって、該レーザービームが通過する
空間領域の少なくとも一部に配置され、レーザービーム
の光路に沿って配列された複数の電極を有する電気光学
素子と、前記複数の電極に画像情報の階調信号に応じて
選択的に電圧を印加する電圧印加手段と、前記電気光学
素子を通過したレーザービームを、感光体上に走査露光
する走査手段とを備えるように構成されている。
【0027】すなわち、上記シリンドリカルレンズ3と
集光レンズ5との間には、レーザービームの光路中にあ
って、レーザービームが通過する空間領域を全て含むよ
うに電気光学素子4が配置されている。この電気光学素
子4の材料としては、例えば、1次の電気光学効果(ポ
ッケルス効果)を有する結晶であるLiNbO3 の結晶
が用いられる。しかし、これ以外にも、電気光学素子4
の材料としては、1次の電気光学効果(ポッケルス効
果)を有するLiTaO3 、BaTiO3 、KH2 PO
4 (KHP)、KD2 PO4 (KDP)、ZnO等の結
晶が用いられる。
【0028】上記電気光学素子4を形成する結晶は、図
2に示すように、比較的薄い直方体状に形成されてい
る。そして、この電気光学素子4は、その長手方向がレ
ーザービームの光路と直交するように配置されている。
上記電気光学素子4には、上述したように、シリンドリ
カルレンズ5によって集光されたレーザービームが、鏡
面研磨された側面4aからある角度を持って入射され、
電気光学素子4内部の後述する位相格子が形成される領
域にあたる内面4bで最もビーム径が絞られ、この内面
bで全反射した後、やはり鏡面研磨された他方の側面c
から出射されるようになっている。
【0029】上記電気光学素子4を形成する結晶の主面
方位は、図3に示すように、Y面であり、電気光学素子
4のY面に相当する下側の外面4b’上には、Z軸方向
に沿って電界を形成するための櫛形のアルミニウム電極
10、10…が複数形成されている。これらのアルミニ
ウム電極10、10…は、レーザービームの光路方向に
沿って形成されており、互いに所定の間隔をおいて平行
に配列されている。上記アルミニウム電極10、10…
は、例えば、幅が10μmで20μmのピッチで配列さ
れる。いま、入射するレーザービームの直径を約2.5
mmとすると、位相格子を形成する領域の幅をこれに合
わせるため、電極10、10…の総数は、128本に設
定される。
【0030】上記アルミニウム電極10、10…は、電
気光学素子4を形成するLiNbO3 基板上にアルミニ
ウム薄膜を一様な厚さに着膜した後、この着膜したアル
ミニウム薄膜をフォトリソグラフィ技術によりパターニ
ングし、エッチングすることによって作製される。この
作製されたアルミニウム電極10、10…は、個別に電
圧が印加できるように、図3に示すように、引き出し線
11、11…を介してそれぞれ独立に引き出されてい
る。これらの引き出し線11、11…は、熱圧着等の手
段によって図示しないFPC(Flexible Pr
inted Circuit)と接続されており、図示
しないFPCを介して電圧印加手段12に接続されてい
る。そして、上記各アルミニウム電極10、10…に
は、電圧印加手段12によって画像情報の階調信号に従
ったパターンの電圧が選択的に印加されるようになって
いる。
【0031】以上の構成において、この実施例に係る光
書き込み装置では、次のようにして感光体ドラムへの光
書き込みが行われる。すなわち、半導体レーザー1から
出射されたレーザービームは、図1に示すように、コリ
メータレンズ2によって平行光に変換された後、シリン
ドリカルレンズ3によってビーム副走査方向に集光され
る。この集光されたビームは、電気光学素子4中を通過
した後、集光レンズ5によって集光されて走査ミラー6
上に照射され、走査ミラー6によって感光体ドラム9の
回転軸方向に沿ってfθレンズ7及びシリンドリカルミ
ラー8からなるfθ結像光学系を介して走査露光され、
感光体ドラム9上には、画像情報に応じた光書き込みが
行われる。
【0032】その際、上記電気光学素子4には、図2に
示すように、結晶のX軸方向に沿ってレーザービームが
入射した後、このレーザービームは、アルミニウム電極
10、10…が形成されている結晶のX−Z軸平面と平
行な一方の表面の丁度内側の面4bで全反射する。この
電気光学素子4を形成する結晶に入射するビームの偏光
方向は、Z軸方向に平行になっている。
【0033】以下に、電気光学素子4中におけるレーザ
ービームの挙動について述べる。電気光学素子4に入射
したレーザービームがその内面4bで全反射するための
角度条件は、LiNbO3 の屈折率(n=2.2)から
決められる。この場合、電気光学素子4の内部反射面4
bへの入射角θが、θ=sin-1(1/2.2)=27
deg以上であれば、光損失がなく全反射することにな
る。従って、電気光学素子4の内部反射面4bへの入射
角θは、27deg以上に設定される。
【0034】上記電気光学素子4の下側外面4b’上に
形成されたアルミニウム電極10、10…には、電圧印
加手段12によってそれぞれに現在光書き込みを行って
いるピクセルの階調信号に対応したパターンの電圧が選
択的に印加される。
【0035】いま、上記アルミニウム電極10、10…
に、図4に示すように、交互にプラス(+)、マイナス
(−)の電圧を印加すると、電気光学素子4には、アル
ミニウム電極10、10…の配列ピッチPと等しい間隔
で、Z方向に向かって電界Eが形成される。この電気光
学素子4の電界Eが形成された部分は、1次の電気光学
効果によってZ方向に沿って屈折率の変化を生じる。こ
の屈折率の変化は、電界のかからない電極面上には起こ
らず、電極間のみで起こるため、電界の形成された格子
のピッチに応じた周期で電界による屈折率変化の格子が
形成され、ここを通過するレーザービームにこの周期を
持った位相の変化を生じさせる。即ち、上記電気光学素
子4は、位相格子として作用する。
【0036】そのため、この電気光学素子4を通過した
レーザービームには、回折が生じる。レーザービームが
電極10、10…に沿って平行に入射した場合は、ラマ
ン・ナス回折が生じ、レーザービームは、直進する0次
光の両側に、1次光、2次光、…m次光の回折光が発生
する。その際、光源として半導体レーザ1を用いた場合
には、多次光の殆どは1次光成分である。これらのm次
回折光の回折角θは、位相格子のピッチΛとの間に次の
ような関係がある。 sinθ=mλ/Λ(mは光の次数) (1)
【0037】ここで、λはレーザー光の波長である。
今、電極10、10…に印加する電圧パターンを図4の
ように+の電圧と0Vを交互に印加するように設定した
とすると、形成された位相格子のピッチΛは、電極1
0、10…のピッチ20μmと等しくなる。このときの
1次光の回折角θを求めてみると、 θ=sin-1(0.78/20) が得られる。さらに、電圧パターンを図5に示すように
隣接する2本の電極ずつ交互に+の電圧と0Vを加えた
場合、形成される位相格子のピッチΛは、電極ピッチの
2倍の40μmになる。このときの1次光の回折角θを
(1)式から同様に求めると、1.12degになる。
同じようにして、電極に印加する電圧パターンを制御
し、形成する位相格子のピッチを可変することができ
る。
【0038】レーザービームが通過する領域全てに於い
て等しいピッチの位相格子を形成する場合、具体的に
は、電極ピッチ20μmを基本としてその整数倍のピッ
チを有する位相格子が作成可能であり、最大、電極総数
128本を3つの領域に分割してそれぞれの領域に+の
電圧と0Vを交互に割りつけた場合、ピッチ850μm
程度までの位相格子を得ることができる。
【0039】この場合の1次光の回折角は、(1)式か
ら約0.0526degと求まる。本実施例において形
成可能な位相格子のピッチとそれによって得られる1次
光の回折角の関係を図6に示す。位相格子のピッチが8
50μm近辺で20μm程度変化した場合の回折角の変
化は、非常に微妙であり、例えば、ピッチ840μmで
回折角は0.0532deg、ピッチ860μmで回折
角は、0.0520degとなる。この回折角の違い
は、例えば、感光体ドラム9上に集光された0次光と1
次光のスポット位置の差としては、集光系の焦点距離に
よって異なるがだいたい数μm程度のオーダーとなる。
良好なコントラストを得るための矩形に近い露光プロフ
ァイルは、0次光と1次光の重なり方を同様に微妙に変
化させることによって得ることができる。
【0040】以上のような方法で、1次光の回折角を電
極への入力電圧パターン、つまり位相格子のピッチを制
御することで、デジタル的に微妙に変化できることが明
らかである。
【0041】その結果、感光体ドラム9上において、0
次光と1次光の集光される位置は、図7(a)に模式的
に表したように、回折光の回折角θと集光光学系の焦点
距離によって決まる。このとき、回折角θが大きい程、
感光体ドラム9上では0次光と1次光のプロファイルが
離れた合成プロファイルが、矩形に近い形になるように
回折の度合いと回折角を調節する。また、階調信号に従
って図7(b)〜(e)に示すように0次光と1次光の
重なり方を制御し、合成された露光プロファイルのスポ
ット径を変えることができる。このとき、電子写真プロ
セスに対して安定した面積階調的な階調表現を得ること
ができる。
【0042】なお、前記実施例の電気光学素子4におい
ては、その外側面4b’上に電極10、10…を形成
し、位相格子として機能する領域の幅を、レーザビーム
径に合わせて2.5μm程度に定めている。従って、得
ることのできる格子ピッチの最大値は、全ての電極1
0、10…を3つの領域に分割した場合であって、全幅
のの1/3である850μm程度に制限されているが、
入射するビームをビームエクスパンダーなどで拡大して
使用する場合、それに合わせて電極の形成する領域の幅
を広げたデバイスを作成し、より大きなピッチの位相格
子を形成することもできる。こうした場合には、電気光
学素子4によるレーザービームの1次光の回折角を大幅
に小さくできる。
【0043】また、前記実施例では、電極10、10…
のピッチを20μmとしたが、これをさらに小さくする
ことにより、ピッチの制御に関する分解能を高め、回折
角のより微妙な制御を可能にすることもできる。
【0044】第二実施例 図8はこの発明の第二実施例を示すものであり、前記実
施例と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、
前記第一の実施例で説明した位相格子となる電気光学素
子4は、バルク状態のLiNbO3 単結晶中にビームを
入射し、電極面近傍における位相格子が形成されている
領域での全反射を利用して回折を起こさせるものがある
が、基本的に格子のピッチが可変できる位相格子によっ
て回折を起こすことが可能な電気光学素子の素材と構造
であればこれに限定されるものではない。
【0045】例えば、図8に示すように、LiTaO3
基板の上にLiTaO3 にNbを拡散して作った光導波
路20にビームを導き、光導波路上にフォトリソグラフ
ィ技術によってアルミニウム薄膜をパターニングして作
製した交差指電極10、10…に階調信号に従った電極
パターンで電圧を印加することにより、位相格子のピッ
チを制御し、所望の回折角を得て、0次光と1次光の合
成プロファイルのビーム径を変化させるように構成して
も良い。
【0046】その他の構成及び作用は前記第一の実施例
と同様であるので、その説明を省略する。
【0047】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、良好なコントラストを有する潜像を得るため
のエッジがシャープな露光プロファイルを形成すること
ができるとともに、この露光プロファイルのスポット径
を1ピクセルごとに高速に変調して階調の安定性に優れ
た階調画像の光書き込みが可能な光書き込み装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る光書き込み装置の一実
施例を示す構成図である。
【図2】 図2は電気光学素子を示す斜視図である。
【図3】 図3は電気光学素子を示す裏面図である。
【図4】 図4は電気光学素子の作用を示す説明図であ
る。
【図5】 図5は電気光学素子の作用を示す説明図であ
る。
【図6】 図6は電気光学素子に形成される位相格子の
ピッチと1次光の回折角との関係を示すグラフである。
【図7】 図7(a)〜(e)は電気光学素子によって
回折されたレーザービームの照射状態をそれぞれ示す光
路説明図及び合成プロファイルの説明図である。
【図8】 図8はこの発明に係る光書き込み装置の他の
実施例を示す電気光学素子の構成図である。
【図9】 図9は従来の光書き込み装置を示す構成図で
ある。
【図10】 図10は露光プロファイルを示す説明図で
ある。
【図11】 図11は露光プロファイルを示す説明図で
ある。
【図12】 図12は従来の階調表現方法を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 半導体レーザー、2 コリメータレンズ、3 シリ
ンドリカルレンズ、4電気光学素子、5 集光レンズ、
6 走査ミラー、7 fθレンズ、8 シリンドリカル
ミラー、9 感光体ドラム、10 電極、12 電圧印
加手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/03 503 H04N 1/04 104 A 7251−5C 1/23 103 B 9186−5C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像情報によってオン/オフ制御される
    レーザービームを感光体上に走査露光し、当該感光体上
    に画像情報に応じた静電潜像を形成するための光書き込
    み装置において、上記レーザービームの光路中にあっ
    て、該レーザービームが通過する空間領域の少なくとも
    一部に配置され、レーザービームの光路に沿って配列さ
    れた複数の電極を有する電気光学素子と、前記複数の電
    極に画像情報の階調信号に応じて選択的に電圧を印加す
    る電圧印加手段と、前記電気光学素子を通過したレーザ
    ービームを、感光体上に走査露光する走査手段とを備え
    たことを特徴とする光書き込み装置。
JP4125425A 1992-04-20 1992-04-20 光書き込み装置 Pending JPH05294004A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002303837A (ja) * 2000-12-16 2002-10-18 Lissotschenko Vitalij 変調された光線を発生させる照射システム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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