JPH05291134A - エピタキシャル層の形成方法 - Google Patents

エピタキシャル層の形成方法

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JPH05291134A
JPH05291134A JP11979792A JP11979792A JPH05291134A JP H05291134 A JPH05291134 A JP H05291134A JP 11979792 A JP11979792 A JP 11979792A JP 11979792 A JP11979792 A JP 11979792A JP H05291134 A JPH05291134 A JP H05291134A
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JP
Japan
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concentration
epitaxial layer
impurities
epitaxial
conductivity type
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JP11979792A
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English (en)
Inventor
Atsushi Asai
淳 浅井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高濃度エピタキシャル層と低濃度
エピタキシャル層とよりなるエピタキシャル層の形成方
法において、濃度の異なるエピタキシャル層の界面にお
ける不純物の濃度勾配を改善し、急峻な濃度勾配を得る
とともに、低濃度エピタキシャル層の実行的な厚さを厚
くする。 【構成】 不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相
エピタキシャル成長によって、高濃度エピタキシャル層
13を形成した後、不純物を含まない反応ガスを用いた気
相エピタキシャル成長によって、不純物を含まないエピ
タキシャル層14を形成する。または不純物を僅かに含む
反応ガスを用いた気相エピタキシャル成長によって、不
純物を僅かに含むエピタキシャル層(図示せず)を形成
する。その後不純物を低濃度に含む反応ガスを用いた気
相エピタキシャル成長によって、低濃度エピタキシャル
層15を形成し、基板11上にエピタキシャル層12を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置を形成する
エピタキシャル層の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】濃度勾配を有するエピタキシャル層を形
成する方法を、図19の製造工程図により説明する。図
19の(1)に示すように、不純物を高濃度に含む反応
ガスを用いた通常の気相エピタキシャル成長法によっ
て、半導体基板91上に、当該半導体基板91に導入さ
れている不純物濃度よりも高い濃度の不純物〔例えばリ
ン(P)を1×1016/cm3 程度〕を含む高濃度エピ
タキシャル層92を形成する。
【0003】次いで図19の(2)に示すように、不純
物を低濃度に含む反応ガスを用いた通常の気相エピタキ
シャル成長法によって、上記高濃度エピタキシャル層9
2上に、当該高濃度エピタキシャル層92に導入されて
いる不純物濃度よりも低い濃度の不純物〔例えばリン
(P)を1×1014/cm3 程度〕を含む低濃度エピタ
キシャル層93を形成する。
【0004】上記気相エピタキシャル成長時には、エピ
タキシャル成長雰囲気が1100℃程度に加熱されてい
るので、低濃度エピタキシャル層93を形成していると
きに、高濃度エピタキシャル層92中の不純物は形成さ
れる低濃度エピタキシャル層93中に拡散される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法によりエピタキシャル層を形成した場合には、高濃度
エピタキシャル層中の不純物の一部分が、形成される低
濃度エピタキシャル層中に拡散される。このため、図2
0に示すように、高濃度エピタキシャル層(92)中の
不純物濃度は設計値(2点鎖線の斜線で示す範囲)より
も低くなり、低濃度エピタキシャル層(93)中の不純
物濃度は設計値(1点鎖線の斜線で示す範囲)よりも高
くなる。しかも高濃度エピタキシャル層(92)と低濃
度エピタキシャル層(93)との間の不純物濃度曲線の
勾配はなだらかな状態になる。なお高濃度エピタキシャ
ル層(92)中の不純物は基板(91)中にも拡散され
る。このように一定の濃度になる領域が厚さ方向に狭い
低濃度エピタキシャル層(93)に、例えばCCD素子
を形成した場合には、当該CCD素子の電子シャッター
特性が低下する。また光量に対するCCD素子の出力特
性が低くなる。
【0006】エピタキシャル成長工程を低温化した場合
には、低濃度エピタキシャル層と高濃度エピタキシャル
層との間の濃度勾配は急峻になるが、良質のエピタキシ
ャル層を得ることができない。このようなエピタキシャ
ル層に半導体装置を形成した場合には、半導体装置の電
気的特性が非常に低下する。
【0007】本発明は、高濃度エピタキシャル層と低濃
度エピタキシャル層との界面における不純物濃度曲線の
勾配を急峻性にして、低濃度エピタキシャル層の厚さを
実行的に厚く形成するのに優れたエピタキシャル層の形
成方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するためになされた方法である。すなわち第1の方法
としては、第1の工程で、不純物を高濃度に含む反応ガ
スを用いた気相エピタキシャル成長法によって、高濃度
エピタキシャル層を形成した後、第2の工程で、不純物
を含まない反応ガスを用いた気相エピタキシャル成長法
によって、高濃度エピタキシャル層上に不純物を含まな
いエピタキシャル層を形成するか、または不純物を僅か
に含む反応ガスを用いた気相エピタキシャル成長法によ
って、高濃度エピタキシャル層上に不純物を僅かに含む
エピタキシャル層を形成し、その後第3の工程で、不純
物を低濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタキシャル
成長法によって、低濃度エピタキシャル層を形成する。
あるいは第1の工程と第2の工程とを複数回繰り返して
行った後、第3の工程を行う。
【0009】第2の方法としては、上記第1の工程を行
った後に、第2の工程で、エピタキシャル成長に用いる
反応ガス中に含まれる不純物の濃度を、ほとんど含まな
い状態より低濃度に含む状態に変化させて気相エピタキ
シャル成長を行うことによって、表面側に向かうにした
がって不純物をほとんど含まない状態より低濃度に含む
状態に変化するエピタキシャル層を形成する。
【0010】第3の方法としては、上記第1の工程で形
成する高濃度エピタキシャル層を成膜する際に、エピタ
キシャル成長に用いる反応ガス中に含まれる不純物の濃
度を、高濃度状態よりやや低い濃度状態に変化させて再
び高濃度状態に戻してエピタキシャル成長を行う気相エ
ピタキシャル成長法によって、表面側に向かうにしたが
って不純物濃度が高濃度状態より低濃度状態になって再
び高濃度状態になるエピタキシャル層を形成した後に、
上記第2の工程以後の工程を行う。
【0011】第4の方法としては、第1の工程で、第1
導電形の不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エ
ピタキシャル成長法によって、第1導電形の高濃度エピ
タキシャル層を形成した後、第2の工程で、第2導電形
の不純物を含む反応ガスを用いた気相エピタキシャル成
長法によって、第2導電形の不純物を含むエピタキシャ
ル層を形成し、その後第3の工程で、第1導電形の不純
物を低濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタキシャル
成長法によって、第1導電形の低濃度エピタキシャル層
を形成する。
【0012】第5の方法としては、第1の工程で、第1
導電形の不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エ
ピタキシャル成長法によって、第1導電形の高濃度エピ
タキシャル層を形成し、続いて第1の工程が終了する前
に、第1の工程で用いている反応ガスを、第2導電形の
不純物を含む反応ガスと入れ換えながら気相エピタキシ
ャル成長法を行うことによって、高濃度エピタキシャル
層上に第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層を形
成し、次いで第3の工程で、上記第2の工程が終了する
前に、第2の工程で用いている反応ガスを、第1導電形
の不純物を低濃度に含む反応ガスと入れ換えて気相エピ
タキシャル成長法を行うことによって、第2導電形の不
純物を含むエピタキシャル層上に第1導電形の低濃度エ
ピタキシャル層を形成する。
【0013】
【作用】上記第1の方法では、低濃度エピタキシャル層
を形成中に、高濃度エピタキシャル層中の不純物の一部
分が当該不純物を含まないエピタキシャル層中または不
純物を僅かに含むエピタキシャル層中に拡散される。こ
のため、不純物を含まないエピタキシャル層中または不
純物を僅かに含むエピタキシャル層中には、ほぼ低濃度
エピタキシャル層と同等の濃度の不純物が拡散されるの
で、高濃度エピタキシャル層より低濃度エピタキシャル
層に拡散する不純物量は大幅に低減する。この結果、高
濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層との間
の不純物濃度分布の勾配は急峻な勾配になる。
【0014】上記第2の方法では、低濃度エピタキシャ
ル層形成中に、高濃度エピタキシャル層中の不純物の一
部分が不純物をほとんど含まない状態より低濃度に含む
状態に変化する部分のエピタキシャル層中に拡散され
る。このため、不純物をほとんど含まない状態より低濃
度に含む状態に変化する部分のエピタキシャル層中の不
純物濃度はほぼ低濃度に平均化されるので、高濃度エピ
タキシャル層より低濃度エピタキシャル層に拡散する不
純物量は大幅に低減する。この結果、高濃度エピタキシ
ャル層と低濃度エピタキシャル層との間の不純物濃度分
布の勾配は急峻な勾配になる。
【0015】第3の方法では、高濃度状態よりやや低い
濃度状態になって再び高濃度状態になるように不純物濃
度を分布させて高濃度エピタキシャル層を形成する。こ
のため、その後に低濃度エピタキシャル層を形成した際
には、高濃度エピタキシャル層中の不純物の一部が、低
濃度エピタキシャル層中に拡散されるとともに、高濃度
エピタキシャル層の不純物濃度がやや低い部分にも拡散
される。この結果、高濃度エピタキシャル層より低濃度
エピタキシャル層に拡散される不純物の量が少なくなる
ので、低濃度エピタキシャル層中の不純物濃度の上昇は
低くなる。したがって、高濃度エピタキシャル層と低濃
度エピタキシャル層との間の不純物濃度分布の勾配は急
峻な勾配になる。
【0016】第4の方法では、第1導電形の高濃度エピ
タキシャル層を形成した後に、第2導電形の不純物を含
むエピタキシャル層を形成することにより、当該第2導
電形の不純物を含むエピタキシャル層を形成する際に、
高濃度エピタキシャル層中の第1導電形の不純物が第2
導電形の不純物を含むエピタキシャル層中に拡散する。
また第1導電形の低濃度エピタキシャル層を形成する際
にも、この低濃度エピタキシャル層より第2導電形の不
純物を含むエピタキシャル層中に第1導電形の不純物が
拡散する。このため、第2導電形の不純物を含むエピタ
キシャル層中において、第1導電形の不純物と第2導電
形の不純物とが互いに打ち消し合う。この結果、第2導
電形の不純物を含むエピタキシャル層は、第1導電形の
低濃度エピタキシャル層と同等の第1導電形の不純物を
含みかつ当該低濃度エピタキシャル層と同程度の不純物
濃度を有するエピタキシャル層になる。したがって、高
濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層との間
の不純物濃度分布の勾配は急峻な勾配になる。
【0017】第5の方法では、第1導電形の高濃度エピ
タキシャル層を形成中に、第2導電形の不純物を含む反
応ガスを導入してエピタキシャル成長を行うことによ
り、このときに形成されるエピタキシャル層では、第1
導電形の不純物と第2導電形の不純物とが互いに打ち消
し合う。さらに第1導電形の高濃度エピタキシャル層中
の第1導電形の不純物の一部分は、第1導電形の不純物
と第2導電形の不純物とが互いに打ち消し合った部分に
拡散される。また第1導電形の低濃度エピタキシャル層
を形成する際にも、第1導電形の不純物と第2導電形の
不純物とが互いに打ち消し合った部分に、低濃度エピタ
キシャル層より第1導電形の不純物の一部分が拡散され
る。このため、第1導電形の不純物と第2導電形の不純
物とが互いに打ち消し合った部分は、第1導電形にな
り、その不純物濃度は、第1導電形の低濃度エピタキシ
ャル層の不純物濃度と同等になる。したがって、高濃度
エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル層との間の不
純物濃度分布の勾配は急峻な勾配になる。
【0018】
【実施例】本発明の第1の実施例として、単結晶シリコ
ンよりなる基板にシリコンエピタキシャル層を形成する
方法を、図1および図2により説明する。図1の(1)
〜(3)に製造工程図を示し、図2に設定不純物濃度と
エピタキシャル成長時間との関係図を示す。図1の
(1)に示すように、第1の工程を行う。この工程で
は、不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタ
キシャル成長法によって、基板11に含まれる不純物濃
度よりも高い濃度の不純物を含む高濃度エピタキシャル
層13を、当該基板11上に形成する。
【0019】上記気相エピタキシャル成長法では、反応
ガスに例えばジシラン(Si2 6)を用い、搬送ガス
に水素(H2 )を用いる。また不純物を供給する不純物
ガスには、例えばn形エピタキシャル層を形成する場合
に、ホスフィン(PH3 )またはアルシン(AsH3
等を用い、その濃度は、形成される高濃度エピタキシャ
ル層13の不純物濃度が例えば1×1016/cm3 にな
るように設定する。またp形エピタキシャル層を形成す
る場合には、不純物ガスに例えばジボラン(B2 6
を用いる。そしてエピタキシャル成長時の温度を例えば
1050℃〜1150℃程度に設定する。またエピタキ
シャル成長速度を、例えば1μm/分に設定する。上記
条件による気相エピタキシャル成長法では、図2に示す
如く、まず形成されるエピタキシャル層の設定不純物濃
度が例えば1×1016/cm3 になるエピタキシャル成
長を、例えば3分間行う。
【0020】次いで図1の(2)に示す第2の工程を行
う。この工程では、不純物を含まない反応ガスを用いた
気相エピタキシャル成長法によって、上記高濃度エピタ
キシャル層13上に、不純物を含まないエピタキシャル
層14を形成する。
【0021】上記気相エピタキシャル成長法では、反応
ガスに例えばジシラン(Si2 6)を用い、搬送ガス
に水素(H2 )を用いる。また不純物は導入しないの
で、不純物ガスは用いない。そしてエピタキシャル成長
時の温度を例えば1050℃〜1150℃程度に設定す
る。またエピタキシャル成長速度を、例えば1μm/分
に設定する。上記条件による気相エピタキシャル成長法
では、図2に示す如く、設定不純物濃度が0/cm3
なるエピタキシャル成長を、例えば1.2分間行う。
【0022】その後図1の(3)に示す第3の工程を行
う。この工程では、不純物を低濃度に含む反応ガスを用
いた気相エピタキシャル成長法によって、不純物を含ま
ないエピタキシャル層14上に、高濃度エピタキシャル
層13に含まれる不純物濃度よりも低い濃度の不純物を
含む低濃度エピタキシャル層15を形成する。
【0023】上記気相エピタキシャル成長法では、反応
ガスに例えばジシラン(Si2 6)を用い、搬送ガス
に水素(H2 )を用いる。また不純物ガスには、例えば
n形エピタキシャル層を形成する場合にホスフィン(P
3 )またはアルシン(AsH3 )等を用い、その濃度
は、形成される高濃度エピタキシャル層13の設定不純
物濃度が例えば1×1014/cm3 になるように設定す
る。またp形エピタキシャル層を形成する場合には、例
えばジボラン(B2 6 )を用いる。そしてエピタキシ
ャル成長時の温度を例えば1050℃〜1150℃程度
に設定する。またエピタキシャル成長速度を、例えば1
μm/分に設定する。上記条件による気相エピタキシャ
ル成長法では、図2に示す如く、まず設定不純物濃度が
例えば1×1014/cm3 になるエピタキシャル成長
を、例えば4.8分間行う。上記の如くして、高濃度エ
ピタキシャル層13と不純物を含まないエピタキシャル
層14と低濃度エピタキシャル層15とよりなるシリコ
ンエピタキシャル層12を形成する。
【0024】次に上記第1の実施例で形成したエピタキ
シャル層12の不純物濃度分布を、図3に示す不純物濃
度とエピタキシャル層の厚さとの関係図により説明す
る。図に示すように、高濃度エピタキシャル層(13)
を形成したときの不純物濃度曲線は破線で示す線にな
る。その後、不純物を含まないエピタキシャル層(1
4)を形成することにより、高濃度エピタキシャル層
(13)中の不純物の一部分が当該不純物を含まないエ
ピタキシャル層(14)中に拡散される。このときの不
純物濃度曲線は1点鎖線で示す線になる。
【0025】その後、低濃度エピタキシャル層(15)
を形成することにより、低濃度エピタキシャル層(1
5)中の不純物の一部分が不純物を含まないエピタキシ
ャル層(14)中に拡散する。このとき、高濃度エピタ
キシャル層(13)中の不純物の一部分も不純物を含ま
ないエピタキシャル層(14)中に、さらに拡散され
る。
【0026】この結果、不純物を含まないエピタキシャ
ル層(14)中には、ほぼ低濃度エピタキシャル層(1
5)と同等の濃度の不純物が拡散されるので、形成され
たエピタキシャル層(12)の不純物濃度曲線は実線で
示す線になる。このように、高濃度エピタキシャル層
(13)と低濃度エピタキシャル層(15)との間の不
純物濃度曲線の勾配は従来のエピタキシャル層の不純物
濃度曲線(2点鎖線で示す線)の濃度勾配よりも急峻な
勾配になる。そして、低濃度エピタキシャル層(15)
の実行的な厚さを厚く形成できる。
【0027】なお上記第1の実施例で説明した不純物を
含まないエピタキシャル層(14)を、例えば1×10
10/cm3 程度の僅かな不純物を含むエピタキシャル層
で形成することも可能である。この場合も、上記同様に
して、僅かな不純物を含むエピタキシャル層に、高濃度
エピタキシャル層中の不純物の一部分と低濃度エピタキ
シャル層中の不純物の一部分とが拡散される。そして僅
かな不純物を含むエピタキシャル層は、ほぼ低濃度エピ
タキシャル層と同等の濃度の不純物が拡散される。この
結果、高濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシャル
層との間の不純物濃度曲線の勾配は、上記第1の実施例
で説明したと同様になる。
【0028】次に上記第1の実施例で説明した高濃度エ
ピタキシャル層と不純物を含まないエピタキシャル層と
を、交互に例えば3回繰り返して形成した例を、第2の
実施例として図4および図5により説明する。図4の
(1)〜(4)に製造工程図を示し、図5に設定不純物
濃度とエピタキシャル成長時間との関係図を示す。
【0029】図4の(1)に示すように、第1の工程を
行う。この工程では、不純物を高濃度に含む反応ガスを
用いた気相エピタキシャル成長法によって、基板11に
含まれる不純物濃度よりも高い濃度の不純物を含む高濃
度エピタキシャル層21を、当該基板11上に形成す
る。さらに、上記高濃度エピタキシャル層21上に、不
純物を含まないエピタキシャル層22を形成する。
【0030】上記気相エピタキシャル成長法では、第1
の実施例で説明したと同様の反応ガスと搬送ガスとを用
い、不純物ガスには、例えばn形エピタキシャル層を形
成する場合には、ホスフィン(PH3 )あるいはアルシ
ン(AsH3 )等を用いる。その濃度は、形成される高
濃度エピタキシャル層21の設定不純物濃度が例えば3
×1016/cm3 になるように設定する。またp形エピ
タキシャル層を形成する場合には、不純物ガスに例えば
ジボラン(B2 6 )を用いる。そしてエピタキシャル
成長時の温度,エピタキシャル成長速度等は、上記第1
の実施例と同様なる条件に設定する。このように設定し
た条件下で気相エピタキシャル成長を行う場合には、図
5に示す如く、まず設定不純物濃度が例えば3×1016
/cm3 になるエピタキシャル成長を、例えば0.3分
間行う。さらに、不純物を含まないエピタキシャル層2
2を形成するには、上記第1の実施例で説明したと同様
のエピタキシャル成長条件に設定する。そして図5に示
す如く、上記条件によって設定不純物濃度が0/cm3
になるエピタキシャル成長を、例えば0.5分間行う。
【0031】次いで図4の(2)に示す第2の工程を行
う。この工程では、不純物を高濃度に含む反応ガスを用
いた気相エピタキシャル成長法によって、上記不純物を
含まないエピタキシャル層22上に、基板11に含まれ
る不純物濃度よりも高い濃度の不純物を含む高濃度エピ
タキシャル層23を形成する。さらに、上記高濃度エピ
タキシャル層23上に、不純物を含まないエピタキシャ
ル層24を形成する。
【0032】上記気相エピタキシャル成長法では、第1
の実施例で説明したと同様の反応ガスと搬送ガスと不純
物とを用いる。不純物の濃度は、形成される高濃度エピ
タキシャル層23の設定不純物濃度が例えば1×1016
/cm3 になるように設定する。そしてエピタキシャル
成長時の温度,エピタキシャル成長速度等は、上記第1
の実施例と同様なる条件に設定する。このように設定し
た条件下で気相エピタキシャル成長を行う場合には、図
5に示す如く、まず設定不純物濃度が例えば1×1016
/cm3 になるエピタキシャル成長を、例えば1.4分
間行う。
【0033】さらに、不純物を含まないエピタキシャル
層24を形成するには、上記第1の実施例で説明したと
同様のエピタキシャル成長条件に設定する。そして図5
に示す如く、上記条件によって設定不純物濃度が0/c
3 になるエピタキシャル成長を、例えば0.5分間行
う。
【0034】次いで図4に示す第3の工程を行う。この
工程では、不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相
エピタキシャル成長法によって、上記不純物を含まない
エピタキシャル層24上に、基板11に含まれる不純物
濃度よりも高い濃度の不純物を含む高濃度エピタキシャ
ル層25を形成する。さらに、上記高濃度エピタキシャ
ル層25上に、不純物を含まないエピタキシャル層14
を形成する。
【0035】上記気相エピタキシャル成長法では、第1
の工程で説明したと同様のエピタキシャル成長条件に設
定する。このように設定した条件下で気相エピタキシャ
ル成長を行う場合には、図5に示す如く、まず設定不純
物濃度が例えば3×1016/cm3 になるエピタキシャ
ル成長を、例えば0.3分間行う。
【0036】さらに、不純物を含まないエピタキシャル
層14を形成するには、上記第1の実施例で説明したと
同様のエピタキシャル成長条件に設定する。そして図5
に示す如く、上記条件によって設定不純物濃度が0/c
3 になるエピタキシャル成長を、例えば1.4分間行
う。
【0037】その後図4の(4)に示す第4の工程を行
う。この工程では、不純物を低濃度に含む反応ガスを用
いた気相エピタキシャル成長法によって、不純物を含ま
ないエピタキシャル層14上に、高濃度エピタキシャル
層13に含まれる不純物濃度よりも低い濃度の不純物を
含む低濃度エピタキシャル層15を形成する。また、高
濃度エピタキシャル成長層21,23,25と不純物を
含まないエピタキシャル層22,24とによって不純物
濃度がほぼ一定の高濃度エピタキシャル層26が形成さ
れる。
【0038】上記気相エピタキシャル成長法のエピタキ
シャル成長条件を、上記第1の実施例で説明したと同様
の条件に設定する。上記条件による気相エピタキシャル
成長法では、図5に示す如く、まず設定不純物濃度が例
えば1×1014/cm3 になるエピタキシャル成長を、
例えば4.6分間行う。上記の如くして、高濃度エピタ
キシャル層21,23,25と不純物を含まないエピタ
キシャル層22,24,14と低濃度エピタキシャル層
15とよりなるエピタキシャル層12を形成する。
【0039】次に上記第2の実施例で形成したエピタキ
シャル層12の不純物濃度分布を、図6に示す不純物濃
度とエピタキシャル層の厚さとの関係図により説明す
る。図に示すように、高濃度エピタキシャル層を形成し
た時点では、高濃度エピタキシャル層(21,23,2
5)中の不純物の一部分が、当該高濃度エピタキシャル
成長層(21,23,25)に隣接する不純物を含まな
いエピタキシャル層(22,24)中に拡散される。こ
の結果、高濃度エピタキシャル成長層(21,23,2
5)と不純物を含まないエピタキシャル層(22,2
4)とによって高濃度エピタキシャル層(26)が形成
される。このときの不純物濃度曲線は破線で示す線にな
る。。
【0040】その後、不純物を含まないエピタキシャル
層(14)を形成することにより、高濃度エピタキシャ
ル層(26)中の不純物の一部分が、当該不純物を含ま
ないエピタキシャル層(14)に拡散される。このとき
の不純物濃度曲線は1点鎖線で示す線になる。
【0041】続いて低濃度エピタキシャル層(15)を
形成することにより、低濃度エピタキシャル層(15)
中の不純物の一部分も、低濃度エピタキシャル層(1
5)に隣接する不純物を含まないエピタキシャル層(1
4)中に拡散する。このとき、高濃度エピタキシャル層
(26)の不純物の一部分も不純物を含まないエピタキ
シャル層(14)中に拡散される。
【0042】この結果、低濃度エピタキシャル層(1
5)に隣接する不純物を含まないエピタキシャル層(1
4)中には、ほぼ低濃度エピタキシャル層(15)と同
等の濃度の不純物が拡散されるので、形成されたエピタ
キシャル層(12)の不純物濃度曲線は実線で示すよう
になる。このように、高濃度エピタキシャル層(25)
と低濃度エピタキシャル層(15)との間の不純物濃度
曲線の勾配は、従来のエピタキシャル層の不純物濃度曲
線(2点鎖線で示す線)の濃度勾配よりも急峻な勾配に
なる。そして、低濃度エピタキシャル層(15)の実行
的な厚さを厚く形成することができる。
【0043】なお上記第2の実施例で説明した不純物を
含まないエピタキシャル層(22,24,14)を、例
えば1×1010/cm3 程度の僅かな不純物を含むエピ
タキシャル層で形成することも可能である。この場合
も、上記同様にして、各高濃度エピタキシャル層中の不
純物の一部分と低濃度エピタキシャル層中の不純物の一
部分とが、それぞれに隣接する僅かな不純物を含むエピ
タキシャル層に拡散される。そして低濃度エピタキシャ
ル層に隣接する僅かな不純物を含むエピタキシャル層に
は、ほぼ低濃度エピタキシャル層と同等の濃度の不純物
が拡散される。この結果、高濃度エピタキシャル層と低
濃度エピタキシャル層との間の不純物濃度曲線の勾配
は、上記第2の実施例で説明したと同様になる。
【0044】次に上記第3の実施例を、図7および図8
により説明する。図7の(1)〜(2)に製造工程図を
示し、図8に設定不純物濃度とエピタキシャル成長時間
との関係図を示す。図7の(1)に示すように、第1の
工程を行う。この工程では、上記第2の実施例で説明し
たと同様の方法によって、基板11上に、高濃度エピタ
キシャル層21,不純物を含まないエピタキシャル層2
2,高濃度エピタキシャル層23,不純物を含まないエ
ピタキシャル層24,高濃度エピタキシャル層25を順
に形成する。
【0045】上記気相エピタキシャル成長法では、図8
に示すように、第1の工程のエピタキシャル成長条件
を、前記第2に実施例中の図5で説明した高濃度エピタ
キシャル層21,23,25と不純物を含まないエピタ
キシャル層22,24とを形成するエピタキシャル成長
条件と同様に設定する。
【0046】その後、図7の(2)に示す如く、第2の
工程を行う。この工程では、反応ガス中に含まれる不純
物の濃度を、例えば0より徐々に高くしてエピタキシャ
ル成長させることにより、前記第1の工程で形成した最
上層の高濃度エピタキシャル層25上に、不純物濃度が
0より徐々に高くなって所定の濃度で一定の不純物濃度
になる低濃度エピタキシャル層31を形成する。このと
き、高濃度エピタキシャル層21,23,25と不純物
を含まないエピタキシャル層22,24とによって、不
純物濃度がほぼ一定の高濃度エピタキシャル層26が形
成される。上記の如くして、高濃度エピタキシャル層2
1,23,25と不純物を含まないエピタキシャル成長
層22,24と不純物濃度が0より徐々に高くなって所
定の濃度で一定の不純物濃度になる低濃度エピタキシャ
ル層31とよりなるエピタキシャル層12を形成する。
【0047】上記第2の工程における気相エピタキシャ
ル成長法は、例えば図8に示すような条件にて行う。反
応ガスには、例えばジシラン(Si2 6 )を用い、搬
送ガスには水素(H 2 )を用いる。また不純物ガスに
は、例えばn形エピタキシャル層を形成する場合に、ホ
スフィン(PH3 )あるいはアルシン(AsH3 )等を
用いる。またp形のエピタキシャル層を形成する場合に
は、不純物ガスには、例えばジボラン(B2 6 )を用
いる。その不純物ガスの濃度を、エピタキシャル成長開
始時には0に設定し、エピタキシャル成長が進むにつれ
て反応ガス中の不純物濃度を徐々に高め、やがて設定不
純物濃度が例えば1×1014/cm3 程度のエピタキシ
ャル層を形成する不純物濃度にまで高めるように設定す
る。その間を、例えば1.5分間で行う。続いて例えば
不純物濃度が1×1014/cm3 程度のエピタキシャル
層を形成する濃度になるように不純物ガスを調節する。
そして不純物ガスを調節した状態でエピタキシャル成長
を、例えば4.5分間行う。また上記各エピタキシャル
成長時の温度を、例えば1050℃〜1150℃程度に
設定し、エピタキシャル成長速度を、例えば1μm/分
に設定する。
【0048】次に上記第3の実施例で形成したエピタキ
シャル層12の不純物濃度分布を、図9に示す不純物濃
度とエピタキシャル層の厚さとの関係図により説明す
る。図に示すように、高濃度エピタキシャル層を形成し
た時点では、高濃度エピタキシャル層(21,23,2
5)中の不純物の一部分が、当該高濃度エピタキシャル
成長層(21,23,25)に隣接する不純物を含まな
いエピタキシャル層(22,24)中に拡散され、不純
物濃度がほぼ一定の高濃度エピタキシャル層(26)が
形成される。このときの不純物濃度曲線は破線で示す線
になる。その後、低濃度エピタキシャル層(31)を形
成することにより、低濃度エピタキシャル層(31)中
の不純物濃度が高い部分の不純物の一部分が当該低濃度
エピタキシャル層(31)の不純物濃度が低い部分に拡
散する。このとき、高濃度エピタキシャル層(26)の
不純物の一部分も不純物濃度が低い部分に拡散する。
【0049】この結果、低濃度エピタキシャル層(3
1)の不純物濃度が低い部分は、ほぼ低濃度エピタキシ
ャル層(31)の不純物濃度が高い部分と同等の濃度の
不純物になるので、形成されたエピタキシャル層(1
2)の不純物濃度曲線は実線で示すようになる。このよ
うに、高濃度エピタキシャル層(26)と低濃度エピタ
キシャル層(31)との間の不純物濃度曲線の勾配は従
来のエピタキシャル層の不純物濃度曲線(2点鎖線で示
す線)の濃度勾配よりも急峻な勾配になる。そして、低
濃度エピタキシャル層(31)の実行的な厚さを厚く形
成することができる。
【0050】なお上記第3の実施例で説明した不純物を
含まないエピタキシャル層(22,24)を、例えば1
×1010/cm3 程度の僅かな不純物を含むエピタキシ
ャル層で形成することも可能である。また第3の実施例
における各高濃度エピタキシャル層(21,23,2
5)は、前記第1の実施例で説明したと同様に、1層の
高濃度エピタキシャル層で形成することも可能である。
この場合も上記同様の効果が得られる。
【0051】次に上記第1の実施例において、高濃度エ
ピタキシャル層13の不純物濃度に変化を持たせた例を
第4の実施例として、図10および図11により説明す
る。図10の(1)〜(3)に製造工程図を示し、図1
1に不純物濃度とエピタキシャル成長時間との関係図を
示す。
【0052】図10の(1)に示すように、第1の工程
を行う。この工程では、不純物の濃度をエピタキシャル
成長の時間経過とともに変化させるエピタキシャル成長
法によって、基板11に含まれる不純物濃度よりも十分
に高い濃度の不純物を含む高濃度エピタキシャル層41
を形成する。この高濃度エピタキシャル層41は、基板
11側より、不純物を高濃度に含む状態より徐々に低い
濃度の不純物を含む状態になる層42と、低い濃度の不
純物を含む状態より徐々に不純物を高濃度に含む状態に
なる層43とよりなる。
【0053】上記気相エピタキシャル成長法では、第1
の実施例で説明したと同様の反応ガスと搬送ガスとを用
い、不純物ガスには、n形エピタキシャル層を形成する
場合に、例えばホスフィン(PH3 )あるいはアルシン
(AsH3 )等を用いる。またp形のエピタキシャル層
を形成する場合に、例えばジボラン(B2 6 )を用い
る。そして図11に示すように、形成される高濃度エピ
タキシャル層(41)の設定不純物濃度が例えば、3×
1016/cm3 より1×1016/cm3 に徐々に変化す
るように、反応ガス中の設定不純物濃度を例えば1.5
分間で徐々に低くし、再び形成される高濃度エピタキシ
ャル層(41)の設定不純物濃度が例えば、1×1016
/cm3 より3×1016/cm3 に徐々に変化するよう
に、反応ガス中の設定不純物濃度を例えば1.5分間で
徐々に高めるように設定する。またエピタキシャル成長
時の温度,エピタキシャル成長速度等は、例えば上記第
1の実施例と同様なる条件に設定する。
【0054】または、形成される高濃度エピタキシャル
層(41)の設定不純物濃度が、例えば、5×1016
cm3 ,1×1016/cm3 ,1×1015/cm3 ,1
×1016/cm3 ,5×1016/cm3 のように段階的
に変化するように、反応ガス中の設定不純物濃度を段階
的に変えるように設定することも可能である。
【0055】次いで図10の(2)に示す第2の工程を
行う。この工程では、不純物を含まない反応ガスを用い
た気相エピタキシャル成長法によって、上記高濃度エピ
タキシャル層41上に、不純物を含まないエピタキシャ
ル層14を形成する。上記気相エピタキシャル成長法
は、前記第1の実施例で説明したと同様の方法によって
行われる。上記条件による気相エピタキシャル成長法で
は、図11に示す如く、不純物を含まないエピタキシャ
ル成長を、例えば1.2分間行う。
【0056】次いで図10の(3)に示す第3の工程を
行う。この工程では、不純物を低濃度に含む反応ガスを
用いた気相エピタキシャル成長法によって、不純物を含
まないエピタキシャル層14上に、高濃度エピタキシャ
ル層41に含まれる設定不純物濃度よりも低い濃度の不
純物を含む低濃度エピタキシャル層15を形成する。
【0057】上記気相エピタキシャル成長法のエピタキ
シャル成長条件を、上記第1の実施例で説明したと同様
の条件に設定する。上記条件による気相エピタキシャル
成長法では、図11に示す如く、まず設定不純物濃度が
例えば1×1014/cm3 になるエピタキシャル成長
を、例えば4.8分間行う。上記の如くして、高濃度エ
ピタキシャル層41と不純物を含まないエピタキシャル
層14と低濃度エピタキシャル層15とよりなるエピタ
キシャル層12を形成する。
【0058】次に上記第4の実施例で形成したエピタキ
シャル層12の不純物濃度分布を、図12に示す不純物
濃度とエピタキシャル層の厚さとの関係図により説明す
る。図に示すように、高濃度エピタキシャル層(41)
を形成した時点では、高濃度エピタキシャル層(41)
中の濃度の高い部分の不純物の一部分が、当該高濃度エ
ピタキシャル層(41)の濃度の低い部分に拡散する。
このため、不純物濃度曲線は破線で示す線になる。その
後不純物を含まないエピタキシャル層(14)を形成す
ることにより、高濃度エピタキシャル層(41)中の不
純物の一部分が当該不純物を含まないエピタキシャル層
(14)中に拡散される。このときの不純物濃度曲線は
1点鎖線で示す線になる。その後、低濃度エピタキシャ
ル層(15)を形成することにより、低濃度エピタキシ
ャル層(15)中の不純物の一部分が、不純物を含まな
いエピタキシャル層(14)に拡散される。このとき、
高濃度エピタキシャル層(41)中の不純物の一部分も
不純物を含まないエピタキシャル層(14)中に、さら
に拡散される。
【0059】この結果、不純物を含まないエピタキシャ
ル層(14)には、ほぼ低濃度エピタキシャル層(1
5)と同等の濃度の不純物が拡散されるので、形成され
たエピタキシャル層(12)の不純物濃度曲線は実線で
示す線になる。このように、高濃度エピタキシャル層
(41)と低濃度エピタキシャル層(15)との間の不
純物濃度曲線の勾配は従来のエピタキシャル層の不純物
濃度曲線(2点鎖線で示す線)の濃度勾配よりも急峻な
勾配になる。そして、低濃度エピタキシャル層(15)
の実行的な厚さを厚く形成することができる。
【0060】なお上記第2の実施例で説明した不純物を
含まないエピタキシャル層(14)を、例えば1×10
10/cm3 程度の僅かな不純物を含むエピタキシャル層
で形成することも可能である。この場合も、上記同様に
して、各高濃度エピタキシャル層中の不純物の一部分と
低濃度エピタキシャル層中の不純物の一部分とが、僅か
な不純物を含むエピタキシャル層に拡散される。そして
僅かな不純物を含むエピタキシャル層には、ほぼ低濃度
エピタキシャル層と同等の濃度の不純物が拡散される。
この結果、高濃度エピタキシャル層と低濃度エピタキシ
ャル層との間の不純物濃度曲線の勾配は、上記第4の実
施例で説明したと同様になる。
【0061】上記第4の実施例で説明した高濃度エピタ
キシャル層41の形成方法によって、前記第2の実施例
または第3の実施例で説明した高濃度エピタキシャル層
を形成することも可能である。
【0062】次に第5の実施例として、導電形の異なる
不純物を導入する方法を、図13により説明する。図1
3の(1)〜(3)に製造工程図を示し、図14に設定
不純物濃度とエピタキシャル成長時間との関係図を示
す。図13の(1)に示すように、まず、第2導電形の
不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタキシ
ャル成長法によって、基板11に含まれる不純物濃度よ
りも高い濃度の第2導電形の不純物を含むエピタキシャ
ル層51を、当該基板11上に形成する。
【0063】次いで第1の工程を行う。この工程では、
第1導電形の不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気
相エピタキシャル成長法によって、基板11に含まれる
不純物濃度よりも高い濃度の第1導電形の不純物を含む
第1導電形の高濃度エピタキシャル層52を、上記第2
導電形の不純物を含むエピタキシャル層51上に形成す
る。
【0064】上記気相エピタキシャル成長法では、反応
ガスに例えばジシラン(Si2 6)を用い、搬送ガス
に水素(H2 )を用いる。また不純物ガスには、例えば
n形エピタキシャル層を形成する場合には、一例として
ホスフィン(PH3 )あるいはアルシン(AsH3 )等
を用いる。またp形エピタキシャル層を形成する場合に
は、不純物ガスに例えばジボラン(B2 6 )を用い
る。その濃度は、形成される第2導電形の不純物を含む
エピタキシャル層51の設定不純物濃度が例えば1×1
16/cm3 になるように設定する。また形成される第
1導電形の高濃度エピタキシャル層52の設定不純物濃
度が例えば1×1016/cm3 になるように設定する。
そしてエピタキシャル成長時の温度を例えば1050℃
〜1150℃程度に設定する。またエピタキシャル成長
速度を、例えば1μm/分に設定する。上記条件による
気相エピタキシャル成長法では、図14に示す如く、ま
ず第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層51を形
成するエピタキシャル成長を、例えば0.45分間行
う。その後、上記第1導電形の高濃度エピタキシャル層
52を形成するエピタキシャル成長を、例えば3.5分
間行う。
【0065】次いで図13の(2)に示す第2の工程を
行う。この工程では、第2導電形の不純物を含む反応ガ
スを用いた気相エピタキシャル成長法によって、上記第
1導電形の高濃度エピタキシャル層52上に、第2導電
形の不純物を含むエピタキシャル層53を形成する。
【0066】上記気相エピタキシャル成長法では、反応
ガスと搬送ガスとには、上記図の(1)で説明したと同
様のものを同様の条件に設定して用いる。第2導電形の
不純物として、例えばn形エピタキシャル層を形成する
場合に、一例としてホスフィン(PH3 )あるいはアル
シン(AsH3 )等を用いる。その濃度は、例えばホス
フィン(PH3 )を用いた場合には、形成される第2導
電形の不純物を含むエピタキシャル層53の設定不純物
濃度が例えば1×1016/cm3 になるように設定す
る。またp形エピタキシャル層を形成する場合には、不
純物ガスに例えばジボラン(B2 6 )を用いる。そし
てエピタキシャル成長時の温度,エピタキシャル成長速
度等は、上記図の(1)で説明したと同様の条件に設定
する。上記条件による気相エピタキシャル成長法では、
図14に示す如く、第2導電形の不純物を含むエピタキ
シャル層53を形成するエピタキシャル成長を、例えば
0.45分間行う。
【0067】その後図13の(3)に示す第3の工程を
行う。この工程では、第1導電形の不純物を低濃度に含
む反応ガスを用いた気相エピタキシャル成長法によっ
て、第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層53上
に、第1導電形の高濃度エピタキシャル層52に含まれ
る不純物濃度よりも低い濃度の不純物を含む低濃度エピ
タキシャル層54を形成する。
【0068】上記気相エピタキシャル成長法では、前記
第1の実施例で説明したと同様の反応ガス,搬送ガスを
用いる。また不純物ガスには、例えばn形エピタキシャ
ル層を形成する場合にはホスフィン(PH3 )あるいは
アルシン(AsH3 )を用い、その濃度は、形成される
低濃度エピタキシャル層54の不純物濃度が例えば1×
1014/cm3 になるように設定する。またp形エピタ
キシャル層を形成する場合には、例えばジボラン(B2
6 )を用いる。そしてエピタキシャル成長時の温度,
エピタキシャル成長速度等は、前記第1の実施例で説明
したと同様に設定される。上記条件による気相エピタキ
シャル成長法では、図14に示す如く、第1導電形の低
濃度エピタキシャル層(54)を形成するエピタキシャ
ル成長を、例えば4.6分間行う。上記の如くして、第
1導電形の高濃度エピタキシャル層52と第2導電形の
不純物を含むエピタキシャル層51,53と第1導電形
の低濃度エピタキシャル層54とよりなるエピタキシャ
ル層12を形成する。
【0069】次に上記第5の実施例で形成したエピタキ
シャル層12の不純物濃度分布を、図15に示す不純物
濃度とエピタキシャル層の厚さとの関係図により説明す
る。図に示すように、第1導電形の高濃度エピタキシャ
ル層(52)を形成した時点では、不純物濃度曲線は破
線で示す線になる。その後、第2導電形の不純物を含む
エピタキシャル層(53)を形成した時点では、第1導
電形の高濃度エピタキシャル層(52)中の第1導電形
の不純物が第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層
(53)中の第2導電形の不純物と相殺しあうので、不
純物濃度曲線は1点鎖線で示す線になる。そして、第1
導電形の低濃度エピタキシャル層(54)を形成した時
点では、第1導電形の低濃度エピタキシャル層(54)
中の不純物の一部分も第2導電形の不純物を含むエピタ
キシャル層(53)中に拡散して、第2導電形の不純物
と相殺しあう。またこのとき、第1導電形の高濃度エピ
タキシャル層(52)中の第1導電形の不純物の一部分
も第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層(53)
中に拡散する。
【0070】この結果、第2導電形の不純物を含むエピ
タキシャル層(53)は、ほぼ第1導電形の低濃度エピ
タキシャル層(54)と同等の不純物濃度になるので、
形成されたエピタキシャル層(12)の不純物濃度曲線
は実線で示すようになる。このように、第1導電形の高
濃度エピタキシャル層(52)と第1導電形の低濃度エ
ピタキシャル層(54)との間の不純物濃度曲線の勾配
は、従来のエピタキシャル層の不純物濃度曲線(2点鎖
線で示す線)の濃度勾配よりも急峻な勾配になる。そし
て、第1導電形の低濃度エピタキシャル層(54)の厚
さを実行的に厚く形成できる。
【0071】なお上記第5の実施例で説明した第1導電
形の高濃度エピタキシャル層(52)を形成する前後に
おいて、不純物を含まないエピタキシャル層(図示せ
ず)または1×1012/cm3 程度またはそれ以下の僅
かな不純物を含むエピタキシャル層(図示せず)を形成
することも可能である。この場合も、上記同様にして、
不純物を含まないエピタキシャル層または僅かな不純物
を含むエピタキシャル層に、高濃度エピタキシャル層中
の不純物の一部分と低濃度エピタキシャル層中の不純物
の一部分とが拡散される。そして不純物を含まないエピ
タキシャル層または僅かな不純物を含むエピタキシャル
層は、ほぼ低濃度エピタキシャル層と同等の濃度の不純
物が拡散される。この結果、高濃度エピタキシャル層と
低濃度エピタキシャル層との間の不純物濃度曲線の勾配
は、上記第1の実施例で説明した方法よりもさらに急峻
になる。
【0072】次に第6の実施例として、上記説明した第
5の実施例とは異なる方法による導電形の異なる不純物
を導入する方法を、図16および図17により説明す
る。図16の(1)〜(3)に製造工程図を示し、図1
7に設定不純物濃度とエピタキシャル成長時間との関係
図を示す。図16の(1)に示すように、まず、第2導
電形の不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エピ
タキシャル成長法によって、基板11に含まれる不純物
濃度よりも高い濃度の第2導電形の不純物を含むエピタ
キシャル層51を、当該基板11上に形成する。
【0073】次いで第1の工程を行う。この工程では、
第1導電形の不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気
相エピタキシャル成長法によって、基板11に含まれる
不純物濃度よりも高い濃度の第1導電形の不純物を含む
第1導電形の高濃度エピタキシャル層52を、上記第2
導電形の不純物を含むエピタキシャル層51上に形成す
る。
【0074】上記気相エピタキシャル成長法は、上記第
5の実施例で説明したと同様の条件にて行う。このよう
な気相エピタキシャル成長法では、図17に示す如く、
まず第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層51を
形成するエピタキシャル成長を、例えば0.45分間行
う。その後、上記第1導電形の高濃度エピタキシャル層
52を形成するエピタキシャル成長を、例えば3.5分
間行う。
【0075】次いで図16の(2)に示す第2の工程を
行う。この工程では、前記第1の工程が終了する前に、
前記第1の工程で用いている第1導電形の不純物を高濃
度に含む反応ガスを、第2導電形の不純物を含む反応ガ
スと入れ換えて気相エピタキシャル成長法を行うことに
よって、上記第1導電形の高濃度エピタキシャル層52
上に、第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層61
を形成する。
【0076】上記気相エピタキシャル成長法では、反応
ガスと搬送ガスとには、上記図の(1)で説明したと同
様のものを同様の条件に設定して用いる。そして第2導
電形の不純物を導入するとともに第1導電形の不純物の
導入を停止する。またエピタキシャル成長時の温度,エ
ピタキシャル成長速度等は、上記図の(1)で説明した
と同様の条件に設定する。上記条件による気相エピタキ
シャル成長法では、図17に示す如く、第2導電形の不
純物を含むエピタキシャル層61を形成するエピタキシ
ャル成長を、例えば0.45分間行う。
【0077】その後図16の(3)に示す第3の工程を
行う。この工程では、前記第2の工程が終了する前に、
前記第2の工程で用いている反応ガスを、第1導電形の
不純物を低濃度に含む反応ガスと入れ換えて気相エピタ
キシャル成長法を行うことによって、前記第2導電形の
不純物を含むエピタキシャル層61の上層に第1導電形
の低濃度エピタキシャル層62を形成する。
【0078】上記気相エピタキシャル成長法では、前記
第1の実施例で説明したと同様の反応ガス,搬送ガスを
同様の条件に設定して用いる。そして第1導電形の不純
物を導入するとともに第2導電形の不純物の導入を停止
する。またエピタキシャル成長時の温度,エピタキシャ
ル成長速度等は、上記図の(1)で説明したと同様の条
件に設定する。上記条件による気相エピタキシャル成長
法では、図17に示す如く、第1導電形の低濃度エピタ
キシャル層(62)の設定不純物濃度が例えば1×10
14/cm3 になるエピタキシャル成長を、例えば4.6
分間行う。上記の如くして、第1導電形の高濃度エピタ
キシャル層52と第2導電形の不純物を含むエピタキシ
ャル層61と第1導電形の低濃度エピタキシャル層62
とよりなるエピタキシャル層12を形成する。
【0079】次に上記第6の実施例で形成したエピタキ
シャル層12の不純物濃度分布を、図18の不純物濃度
とエピタキシャル層の厚さとの関係図により説明する。
図に示すように、第1導電形の高濃度エピタキシャル層
(52)を形成した時点では、不純物濃度曲線は破線で
示す線になる。その後、第2導電形の不純物を含むエピ
タキシャル層(61)を形成した時点では、第1導電形
の高濃度エピタキシャル層(52)中の第1導電形の不
純物が第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層(6
1)中の第2導電形の不純物と相殺しあうので、不純物
濃度曲線は1点鎖線で示す線になる。そして、第1導電
形の低濃度エピタキシャル層(62)を形成した時点で
は、第1導電形の低濃度エピタキシャル層(62)中の
不純物の一部分も第2導電形の不純物を含むエピタキシ
ャル層(61)中に拡散して、第2導電形の不純物と相
殺しあう。またこのとき、第1導電形の高濃度エピタキ
シャル層(52)中の第1導電形の不純物の一部分も第
2導電形の不純物を含むエピタキシャル層(61)中に
拡散する。
【0080】この結果、第2導電形の不純物を含むエピ
タキシャル層(61)は、ほぼ第1導電形の低濃度エピ
タキシャル層(62)と同等の不純物濃度になるので、
形成されたエピタキシャル層(12)の不純物濃度曲線
は実線で示すようになる。このように、第1導電形の高
濃度エピタキシャル層(52)と低濃度エピタキシャル
層(62)との間の不純物濃度曲線の勾配は、従来のエ
ピタキシャル層の不純物濃度曲線(2点鎖線で示す線)
の濃度勾配よりも急峻な勾配になる。そして、第1導電
形の低濃度エピタキシャル層(62)の厚さを実行的に
厚く形成できる。
【0081】なお上記第6の実施例で説明した第1導電
形の高濃度エピタキシャル層(52)を形成する前後に
おいて、不純物を含まないエピタキシャル層(図示せ
ず)または1×1012/cm3 程度またはそれ以下の僅
かな不純物を含むエピタキシャル層(図示せず)を形成
することも可能である。この場合も、上記同様にして、
不純物を含まないエピタキシャル層または僅かな不純物
を含むエピタキシャル層に、高濃度エピタキシャル層中
の不純物の一部分と低濃度エピタキシャル層中の不純物
の一部分とが拡散される。そして不純物を含まないエピ
タキシャル層または僅かな不純物を含むエピタキシャル
層は、ほぼ低濃度エピタキシャル層と同等の濃度の不純
物が拡散される。この結果、高濃度エピタキシャル層と
低濃度エピタキシャル層との間の不純物濃度曲線の勾配
は、さらに急峻な勾配になる。
【0082】上記第1〜第6の実施例の説明では、気相
エピタキシャル成長法を用いたが、例えば分子線エピタ
キシャル成長法によって、各エピタキシャル層を形成す
ることも可能である。
【0083】また第1〜第6の実施例の説明では、エピ
タキシャル層としてシリコンよりなるエピタキシャル層
について説明したが、他のエピタキシャル層〔例えばガ
リウムヒ素(GaAs)エピタキシャル層〕についても
上記同様のことが言える。なお上記各実施例で説明した
不純物濃度,エピタキシャル成長時間等の数値は、形成
しようとするエピタキシャル層の種類,エピタキシャル
層の厚さ、不純物濃度等によって、適宜選択される。
【0084】
【発明の効果】以上、説明したように請求項1ないし請
求項4の発明によれば、高濃度エピタキシャル層を形成
した後に、不純物を含まないエピタキシャル層を形成す
るか、または不純物を僅かに含むエピタキシャル層を形
成するか、あるいは不純物をほとんど含まない状態より
低濃度に不純物を含む状態に変化するエピタキシャル層
を形成したので、その後に形成する低濃度エピタキシャ
ル層に高濃度エピタキシャル層中の不純物が見かけ上拡
散しにくくなる。この結果、高濃度エピタキシャル層と
低濃度エピタキシャル層との間の不純物濃度曲線の勾配
は急峻な勾配になる。また低濃度エピタキシャル層の実
行的な厚さを厚く形成することができる。よって、低濃
度エピタキシャル層に半導体装置を形成した場合には、
動作設計とほぼ同等の動作値が得られる素子を製造する
ことができるので、その電気的特性の向上が図れる。ま
たプロセス設計が容易になる。
【0085】また請求項5の発明によれば、高濃度状態
よりやや低い濃度状態になって再び高濃度状態になるよ
うに不純物濃度を分布させた高濃度エピタキシャル層を
形成したので、その後に低濃度エピタキシャル層を形成
した際には、高濃度エピタキシャル層中の不純物の一部
が、高濃度エピタキシャル層の不純物濃度がやや低い部
分にも拡散される。この結果、高濃度エピタキシャル層
と低濃度エピタキシャル層との間の不純物濃度分布の勾
配は急峻な勾配になる。よって、低濃度エピタキシャル
層に半導体装置を形成した場合には、上記同様に、その
電気的特性の向上が図れる。
【0086】請求項6または請求項7の発明によれば、
第1導電形の高濃度エピタキシャル層を形成した後に、
第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層を形成し、
その後第1導電形の低濃度エピタキシャル層を形成した
ので、第1導電形の不純物と第2導電形の不純物とが相
殺しあう。この結果、第2導電形の不純物を含むエピタ
キシャル層は、第1導電形の低濃度エピタキシャル層と
同等の第1導電形の不純物を含みかつ当該低濃度エピタ
キシャル層と同程度の不純物濃度を有するエピタキシャ
ル層になる。このため、高濃度エピタキシャル層と低濃
度エピタキシャル層との間の不純物濃度曲線の勾配は急
峻な勾配になる。よって、低濃度エピタキシャル層に半
導体装置を形成した場合には、上記同様に、その電気的
特性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の製造工程図である。
【図2】第1の実施例における設定不純物濃度とエピタ
キシャル成長時間との関係図である。
【図3】第1の実施例における不純物濃度とエピタキシ
ャル層の厚さとの関係図である。
【図4】第2の実施例の製造工程図である。
【図5】第2の実施例における設定不純物濃度とエピタ
キシャル成長時間との関係図である。
【図6】第2の実施例における不純物濃度とエピタキシ
ャル層の厚さとの関係図である。
【図7】第3の実施例の製造工程図である。
【図8】第3の実施例における設定不純物濃度とエピタ
キシャル成長時間との関係図である。
【図9】第3の実施例における不純物濃度とエピタキシ
ャル層の厚さとの関係図である。
【図10】第4の実施例の製造工程図である。
【図11】第4の実施例における設定不純物濃度とエピ
タキシャル成長時間との関係図である。
【図12】第4の実施例における不純物濃度とエピタキ
シャル層の厚さとの関係図である。
【図13】第5の実施例の製造工程図である。
【図14】第5の実施例における設定不純物濃度とエピ
タキシャル成長時間との関係図である。
【図15】第5の実施例における不純物濃度とエピタキ
シャル層の厚さとの関係図である。
【図16】第6の実施例の製造工程図である。
【図17】第6の実施例における設定不純物濃度とエピ
タキシャル成長時間との関係図である。
【図18】第6の実施例における不純物濃度とエピタキ
シャル層の厚さとの関係図である。
【図19】従来例の製造工程図である。
【図20】課題の説明図である。
【符号の説明】
11 基板 12 エピタキシャル層 13 高濃度エピタキシャル層 14 不純物を含まないエピタキシャル層 15 低濃度エピタキシャル層 21 高濃度エピタキシャル層 22 不純物を含まないエピタキシャル層 23 高濃度エピタキシャル層 24 不純物を含まないエピタキシャル層 25 高濃度エピタキシャル層 31 低濃度エピタキシャル層 41 高濃度エピタキシャル層 51 第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層 52 第1導電形の高濃度エピタキシャル層 53 第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層 54 第1導電形の低濃度エピタキシャル層 61 第2導電形の不純物を含むエピタキシャル層 62 第1導電形の低濃度エピタキシャル層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に不純物濃度が異なる複数層のエ
    ピタキシャル層を形成するエピタキシャル層の形成方法
    であって、 不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタキシ
    ャル成長法によって、前記基板に含まれる不純物濃度よ
    りも高い濃度の不純物を含む高濃度エピタキシャル層を
    当該基板上に形成する第1の工程と、 不純物を含まない反応ガスを用いた気相エピタキシャル
    成長法によって、前記高濃度エピタキシャル層上に、不
    純物を含まないエピタキシャル層を形成する第2の工程
    と、 不純物を低濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタキシ
    ャル成長法によって、前記不純物を含まないエピタキシ
    ャル層上に、前記高濃度エピタキシャル層に含まれる不
    純物濃度よりも低い濃度の不純物を含む低濃度エピタキ
    シャル層を形成する第3の工程とを行うことを特徴とす
    るエピタキシャル層の形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエピタキシャル層の形成
    方法において、 第1の工程を行った後に、第2の工程で、不純物を僅か
    に含む反応ガスを用いた気相エピタキシャル成長法によ
    って、高濃度エピタキシャル層上に、不純物を僅かに含
    むエピタキシャル層を形成し、その後第3の工程を行う
    ことを特徴とするエピタキシャル層の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のエピタキ
    シャル層の形成方法において、 第1の工程の高濃度エピタキシャル層を形成する工程
    と、第2の工程の不純物を含まないエピタキシャル層を
    形成する工程あるいは不純物を僅かに含むエピタキシャ
    ル層を形成する工程とを複数回繰り返して行った後に、
    第3の工程を行うことを特徴とするエピタキシャル層の
    形成方法。
  4. 【請求項4】 基板上に不純物濃度が異なる複数層のエ
    ピタキシャル層を形成するエピタキシャル層の形成方法
    であって、 不純物を高濃度に含む反応ガスを用いた気相エピタキシ
    ャル成長法によって、前記基板に含まれる不純物濃度よ
    り高い濃度の不純物を含む高濃度エピタキシャル層を当
    該基板上に形成する第1の工程と、 エピタキシャル成長に用いる反応ガス中に含まれる不純
    物を、ほとんど含まない状態より低濃度に含む状態に変
    化させながらエピタキシャル成長を行う気相エピタキシ
    ャル成長法によって、前記高濃度エピタキシャル層上
    に、表面側に向かうにしたがって不純物をほとんど含ま
    ない状態より低濃度に含む状態に変化するエピタキシャ
    ル層を形成する第2の工程とを行うことを特徴とするエ
    ピタキシャル層の形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1,請求項2または請求項4記載
    のエピタキシャル層の形成方法において、 第1の工程で形成する高濃度エピタキシャル層を成膜す
    る際に、エピタキシャル成長に用いる反応ガス中に含ま
    れる不純物の濃度を、高濃度状態よりやや低い濃度状態
    に変化させた後再び高濃度状態に戻してエピタキシャル
    成長を行う気相エピタキシャル成長法によって、表面側
    に向かうにしたがって不純物濃度が高濃度状態より低い
    濃度状態になって再び高濃度状態になるエピタキシャル
    層を形成した後、前記第2の工程以後の工程を行うこと
    を特徴とするエピタキシャル層の形成方法。
  6. 【請求項6】 第1導電形の不純物を高濃度に含む反応
    ガスを用いた気相エピタキシャル成長法によって、基板
    上に、当該基板に含まれる不純物濃度よりも高い濃度の
    不純物を含む第1導電形の高濃度エピタキシャル層を形
    成する第1の工程と、 第2導電形の不純物を含む反応ガスを用いた気相エピタ
    キシャル成長法によって、前記第1導電形の不純物を高
    濃度に含むエピタキシャル層上に第2導電形の不純物を
    含むエピタキシャル層を形成する第2の工程と、 第1導電形の不純物を低濃度に含む反応ガスを用いた気
    相エピタキシャル成長法によって、前記第2導電形の不
    純物を含むエピタキシャル層上に、第1導電形の低濃度
    エピタキシャル層を形成する第3の工程とを行うことを
    特徴とするエピタキシャル層の形成方法。
  7. 【請求項7】 第1導電形の不純物を高濃度に含む反応
    ガスを用いた気相エピタキシャル成長法によって、基板
    上に、当該基板に含まれる不純物濃度よりも高い濃度の
    第1導電形の不純物を含む第1導電形の高濃度エピタキ
    シャル層を形成する第1の工程と、 前記第1の工程が終了する前に、前記第1の工程で用い
    ている反応ガスと第2導電形の不純物を含む反応ガスと
    を入れ換えて気相エピタキシャル成長を行うことによっ
    て、前記第1導電形の高濃度エピタキシャル層上に第2
    導電形の不純物を含むエピタキシャル層を形成する第2
    の工程と、 前記第2の工程が終了する前に、前記第2の工程で用い
    ている反応ガスと、第1導電形の不純物を低濃度に含む
    反応ガスとを入れ換えて気相エピタキシャル成長を行う
    ことによって、前記第2導電形の不純物を含むエピタキ
    シャル層上に第1導電形の低濃度エピタキシャル層を形
    成する第3の工程とを行うことを特徴とするエピタキシ
    ャル層の形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997033305A1 (fr) * 1996-03-09 1997-09-12 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Monocristal de silicium et processus de production d'un film fin de silicium monocristallin
JP2008010827A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Magnachip Semiconductor Ltd エピタキシャルシリコンウェーハ及びその製造方法
KR20150107104A (ko) * 2014-03-13 2015-09-23 엘지이노텍 주식회사 탄화 규소 에피택셜층의 성장 방법 및 전력 소자

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