JPH05290850A - リチウム電池 - Google Patents
リチウム電池Info
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- JPH05290850A JPH05290850A JP4115395A JP11539592A JPH05290850A JP H05290850 A JPH05290850 A JP H05290850A JP 4115395 A JP4115395 A JP 4115395A JP 11539592 A JP11539592 A JP 11539592A JP H05290850 A JPH05290850 A JP H05290850A
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- JP
- Japan
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- lithium
- positive electrode
- active material
- electrode active
- discharge
- Prior art date
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Abstract
(57)【要約】
【目的】 正極活物質としてCu4 O(PO4 )2 を用
い、負極にリチウムまたはリチウムを含む物質を用い、
電解液として有機電解液を用いるリチウム電池におい
て、放電初期の電圧低下を抑制する。 【構成】 Cu4 O(PO4 )2 にTiS2 などのリチ
ウムに対して2V以上の電位域を持つリチウム二次電池
用正極活物質をそれらの総量中2〜30重量%になるよ
うに添加する。
い、負極にリチウムまたはリチウムを含む物質を用い、
電解液として有機電解液を用いるリチウム電池におい
て、放電初期の電圧低下を抑制する。 【構成】 Cu4 O(PO4 )2 にTiS2 などのリチ
ウムに対して2V以上の電位域を持つリチウム二次電池
用正極活物質をそれらの総量中2〜30重量%になるよ
うに添加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、正極活物質としてCu
4 O(PO4 )2 を用い、負極にリチウムまたはリチウ
ムを含む物質を用い、電解液として有機電解液を用いる
リチウム電池に係わり、さらに詳しくはその正極の改良
に関する。
4 O(PO4 )2 を用い、負極にリチウムまたはリチウ
ムを含む物質を用い、電解液として有機電解液を用いる
リチウム電池に係わり、さらに詳しくはその正極の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】Cu4 O(PO4 )2 を正極活物質とし
て用い、負極にリチウムまたはリチウムを含む物質を用
い、電解液として有機電解液を用いるリチウム電池は、
正極活物質のCu4 O(PO4 )2 が単位重量当りの容
量が大きいことから、放電容量が大きいという優れた特
徴を有している。
て用い、負極にリチウムまたはリチウムを含む物質を用
い、電解液として有機電解液を用いるリチウム電池は、
正極活物質のCu4 O(PO4 )2 が単位重量当りの容
量が大きいことから、放電容量が大きいという優れた特
徴を有している。
【0003】しかしながら、このCu4 O(PO4 )2
を正極活物質として用いたリチウム電池は、M.BRO
USSELYらが報告しているように〔たとえば、M.
BROUSSELY etal.,J.Power S
ources,20,111(1987)〕、放電初期
において電圧(閉路電圧)が低くなるという現象が見ら
れる。そして、放電容量の約10%程度を放電した時点
で電圧が回復する。
を正極活物質として用いたリチウム電池は、M.BRO
USSELYらが報告しているように〔たとえば、M.
BROUSSELY etal.,J.Power S
ources,20,111(1987)〕、放電初期
において電圧(閉路電圧)が低くなるという現象が見ら
れる。そして、放電容量の約10%程度を放電した時点
で電圧が回復する。
【0004】上記のようにCu4 O(PO4 )2 を正極
活物質として用いたリチウム電池が放電初期において電
圧低下を生じる理由は、現在のところ必ずしも明確では
ないが、正極活物質のCu4 O(PO4 )2 と有機電解
液との反応によって電極表面に被膜が形成されたり、C
u4 O(PO4 )2 に電子伝導性がないことなどがその
原因であると考えられる。
活物質として用いたリチウム電池が放電初期において電
圧低下を生じる理由は、現在のところ必ずしも明確では
ないが、正極活物質のCu4 O(PO4 )2 と有機電解
液との反応によって電極表面に被膜が形成されたり、C
u4 O(PO4 )2 に電子伝導性がないことなどがその
原因であると考えられる。
【0005】いずれにせよ、放電初期に電圧が低下する
と、使用する機器によってはその機器の作動電圧以下に
なり、放電初期において機器が停止してしまうという問
題がある。
と、使用する機器によってはその機器の作動電圧以下に
なり、放電初期において機器が停止してしまうという問
題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
リチウム電池が持っていた放電初期に電圧が低下すると
いう問題点を解決し、放電電圧の平坦性が優れたリチウ
ム電池を提供することを目的とする。
リチウム電池が持っていた放電初期に電圧が低下すると
いう問題点を解決し、放電電圧の平坦性が優れたリチウ
ム電池を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、Cu4 O(P
O4 )2 にTiS2 、MoS2 などのリチウムに対して
2V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物質
を添加することによって、上記目的を達成したものであ
る。
O4 )2 にTiS2 、MoS2 などのリチウムに対して
2V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物質
を添加することによって、上記目的を達成したものであ
る。
【0008】Cu4 O(PO4 )2 に上記のようなリチ
ウム二次電池用正極活物質を添加することによって放電
初期の電圧低下を抑制し得る理由を、負極にリチウムを
用い、リチウム二次電池用正極活物質としてTiS
2 (二硫化チタン)を用いた場合を例にあげて説明する
と、次の通りである。
ウム二次電池用正極活物質を添加することによって放電
初期の電圧低下を抑制し得る理由を、負極にリチウムを
用い、リチウム二次電池用正極活物質としてTiS
2 (二硫化チタン)を用いた場合を例にあげて説明する
と、次の通りである。
【0009】すなわち、負極にリチウムを用い、正極活
物質としてCu4 O(PO4 )2 を用い、電解液として
有機電解液を用いたリチウム電池を作製し、このリチウ
ム電池をある条件下で放電させると、電圧が平坦になる
ところでは2.3V程度の電圧を示すが、放電初期には
2.0V近くまで電圧が低下する。また、この電圧低下
は、電圧が平坦となった領域でさえも放電を一旦休止す
ると再び現れる。
物質としてCu4 O(PO4 )2 を用い、電解液として
有機電解液を用いたリチウム電池を作製し、このリチウ
ム電池をある条件下で放電させると、電圧が平坦になる
ところでは2.3V程度の電圧を示すが、放電初期には
2.0V近くまで電圧が低下する。また、この電圧低下
は、電圧が平坦となった領域でさえも放電を一旦休止す
ると再び現れる。
【0010】そこで、リチウムに対して2.5V〜1.
8Vの電位域を持つTiS2 をCu4 O(PO4 )2 に
添加して、それ以外は上記と同様にリチウム電池を作製
し、この電池を放電すると、Cu4 O(PO4 )2 の放
電電圧が低下したところではTiS2 が放電するので、
電圧低下が抑制される。また、Cu4 O(PO4 )2の
放電電圧が2.3V程度の電圧平坦部まで回復すれば、
一旦放電したTiS2が再び2.3V程度まで充電され
る。
8Vの電位域を持つTiS2 をCu4 O(PO4 )2 に
添加して、それ以外は上記と同様にリチウム電池を作製
し、この電池を放電すると、Cu4 O(PO4 )2 の放
電電圧が低下したところではTiS2 が放電するので、
電圧低下が抑制される。また、Cu4 O(PO4 )2の
放電電圧が2.3V程度の電圧平坦部まで回復すれば、
一旦放電したTiS2が再び2.3V程度まで充電され
る。
【0011】その結果、放電休止後に再放電しても、C
u4 O(PO4 )2 の放電電圧が低下すると先に充電さ
れたTiS2 が再び放電するので、電圧低下が抑制され
るようになる。
u4 O(PO4 )2 の放電電圧が低下すると先に充電さ
れたTiS2 が再び放電するので、電圧低下が抑制され
るようになる。
【0012】本発明において、Cu4 O(PO4 )2 に
添加するためのリチウムに対して2V以上の電位域を持
つリチウム二次電池用正極活物質としては、上記のTi
S2以外にも、たとえばMoS2 、VSe、MoS3 、
Fe0.25V0.75S2 、NbSe3 などのカルコゲナイド
やLi2 MoO3 、V6 O13、アモルファスV2 O5、
LiMn3 O6 などのリチウム複合酸化物などを用いる
ことができる。特にカルコゲナイドは電子伝導性が高い
ことから好適に使用される。
添加するためのリチウムに対して2V以上の電位域を持
つリチウム二次電池用正極活物質としては、上記のTi
S2以外にも、たとえばMoS2 、VSe、MoS3 、
Fe0.25V0.75S2 、NbSe3 などのカルコゲナイド
やLi2 MoO3 、V6 O13、アモルファスV2 O5、
LiMn3 O6 などのリチウム複合酸化物などを用いる
ことができる。特にカルコゲナイドは電子伝導性が高い
ことから好適に使用される。
【0013】また、これらのリチウム二次電池用正極活
物質において、そのリチウムに対する電位域が2V以上
であることを要件にしているのは、放電条件により若干
の相違があるものの、放電初期の電圧低下が2.0V近
くにまでなり、この2.0Vから平坦部の電圧(2.3
V)までを補う必要があるという理由によるものであ
る。また、この理由からも明らかであるように、リチウ
ム二次電池用正極活物質としては、2.0〜2.3V間
で大きな容量を持つものが特に好ましい。
物質において、そのリチウムに対する電位域が2V以上
であることを要件にしているのは、放電条件により若干
の相違があるものの、放電初期の電圧低下が2.0V近
くにまでなり、この2.0Vから平坦部の電圧(2.3
V)までを補う必要があるという理由によるものであ
る。また、この理由からも明らかであるように、リチウ
ム二次電池用正極活物質としては、2.0〜2.3V間
で大きな容量を持つものが特に好ましい。
【0014】これらのリチウムに対して2V以上の電位
域を持つリチウム二次電池用正極活物質のCu4 O(P
O4 )2 に対する添加量は、特に限定されるものではな
いが、リチウムに対して2V以上の電位域を持つリチウ
ム二次電池用正極活物質がCu4 O(PO4 )2 との総
量中において2〜30重量%になるようにするのが好ま
しい。
域を持つリチウム二次電池用正極活物質のCu4 O(P
O4 )2 に対する添加量は、特に限定されるものではな
いが、リチウムに対して2V以上の電位域を持つリチウ
ム二次電池用正極活物質がCu4 O(PO4 )2 との総
量中において2〜30重量%になるようにするのが好ま
しい。
【0015】すなわち、リチウムに対して2V以上の電
位域を持つリチウム二次電池用正極活物質の添加量が2
重量%より少ない場合は、放電初期における電圧低下を
充分に抑制することができない。一方、リチウムに対し
て2V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物
質の添加量が多くなっても格別の欠点は生じないが、リ
チウムに対して2V以上の電位域を持つリチウム二次電
池用正極活物質の添加量が多くなりすぎるとCu4 O
(PO4 )2 の利点である放電容量の大きさが充分に発
揮できなくなるので、前記のように、リチウムに対して
2V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物質
がCu4 O(PO4 )2 との総量中で30重量%を超え
ないようにするのが好ましい。ちなみに、放電容量につ
いて説明すると、Cu4 O(PO4 )2 の理論放電容量
は470mAh/gであるが、前述のTiS2 の理論放
電容量は240mAh/gであり、Cu4 O(PO4 )
2 の単位重量当りの放電容量はTiS2 に比べて2倍近
く大きい。
位域を持つリチウム二次電池用正極活物質の添加量が2
重量%より少ない場合は、放電初期における電圧低下を
充分に抑制することができない。一方、リチウムに対し
て2V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物
質の添加量が多くなっても格別の欠点は生じないが、リ
チウムに対して2V以上の電位域を持つリチウム二次電
池用正極活物質の添加量が多くなりすぎるとCu4 O
(PO4 )2 の利点である放電容量の大きさが充分に発
揮できなくなるので、前記のように、リチウムに対して
2V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物質
がCu4 O(PO4 )2 との総量中で30重量%を超え
ないようにするのが好ましい。ちなみに、放電容量につ
いて説明すると、Cu4 O(PO4 )2 の理論放電容量
は470mAh/gであるが、前述のTiS2 の理論放
電容量は240mAh/gであり、Cu4 O(PO4 )
2 の単位重量当りの放電容量はTiS2 に比べて2倍近
く大きい。
【0016】負極にはリチウムまたはリチウムを含む物
質が用いられるが、そのリチウムを含む物質としてはリ
チウム合金やリチウム・カーボンなどがあげられる。そ
して、上記リチウム合金としては、たとえばリチウム−
アルミニウム、リチウム−鉛、リチウム−インジウム、
リチウム−ガリウム、リチウム−インジウム−ガリウム
などがあげられる。
質が用いられるが、そのリチウムを含む物質としてはリ
チウム合金やリチウム・カーボンなどがあげられる。そ
して、上記リチウム合金としては、たとえばリチウム−
アルミニウム、リチウム−鉛、リチウム−インジウム、
リチウム−ガリウム、リチウム−インジウム−ガリウム
などがあげられる。
【0017】電解液には、たとえばLiCF3 SO3 、
LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiC4 F9
SO3 などの電解質の1種または2種以上を、たとえば
1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタ
ン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジ
オキソランなどの単独または2種以上の混合溶媒に溶解
した有機電解液が用いられる。
LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiC4 F9
SO3 などの電解質の1種または2種以上を、たとえば
1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタ
ン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジ
オキソランなどの単独または2種以上の混合溶媒に溶解
した有機電解液が用いられる。
【0018】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明する。
に説明する。
【0019】実施例1 まず、正極活物質として用いるCu4 O(PO4 )2 を
以下に示すようにして合成した。
以下に示すようにして合成した。
【0020】CuOにH3 PO4 水溶液を加え、攪拌し
ながら、100℃で6時間反応させてCu2 (OH)P
O4 を合成した。H3 PO4 濃度は3.9重量%から1
1重量%で純粋なものが得られた。得られたCu(O
H)PO4 を大気中で加熱して脱水し、目的とするCu
4 O(PO4 )2 を得た。加熱温度は700〜900℃
でCu4 O(PO4 )2 が得られた。
ながら、100℃で6時間反応させてCu2 (OH)P
O4 を合成した。H3 PO4 濃度は3.9重量%から1
1重量%で純粋なものが得られた。得られたCu(O
H)PO4 を大気中で加熱して脱水し、目的とするCu
4 O(PO4 )2 を得た。加熱温度は700〜900℃
でCu4 O(PO4 )2 が得られた。
【0021】得られたCu4 O(PO4 )2 にTiS2
を両者の総量中15重量%になるように添加して混合
し、得られた混合物に電子伝導助剤としてアセチレンブ
ラックと結着剤としてポリテトラフルオロエチレンを8
0:18:2(重量比)の割合で混合して正極合剤を調
製した。
を両者の総量中15重量%になるように添加して混合
し、得られた混合物に電子伝導助剤としてアセチレンブ
ラックと結着剤としてポリテトラフルオロエチレンを8
0:18:2(重量比)の割合で混合して正極合剤を調
製した。
【0022】得られた正極合剤を金型内に充填し、1t
/cm2 で直径10mmの円板状に加圧成形したのち、
250℃で熱処理して正極とした。得られた正極1個当
りの重量は60mgであった。
/cm2 で直径10mmの円板状に加圧成形したのち、
250℃で熱処理して正極とした。得られた正極1個当
りの重量は60mgであった。
【0023】この正極を用い、図1に示すボタン形のリ
チウム電池を作製した。
チウム電池を作製した。
【0024】図1において、1は上記の正極であり、2
は直径14mmの円板状のリチウムからなる負極であ
る。3はポリプロピレン不織布からなるセパレータであ
り、4はステンレス鋼製の正極缶である。5はステンレ
ス鋼製網からなる正極集電体で、上記正極1の加圧成形
時にその一方の面に配設したものであり、6はステンレ
ス鋼製で表面にニッケルメッキを施した負極缶である。
は直径14mmの円板状のリチウムからなる負極であ
る。3はポリプロピレン不織布からなるセパレータであ
り、4はステンレス鋼製の正極缶である。5はステンレ
ス鋼製網からなる正極集電体で、上記正極1の加圧成形
時にその一方の面に配設したものであり、6はステンレ
ス鋼製で表面にニッケルメッキを施した負極缶である。
【0025】7はステンレス鋼製網からなる負極集電体
で、上記負極缶6の内面にスポット溶接されていて、前
記の負極2はこのステンレス鋼製網からなる負極集電体
7に圧着されている。8はポリプロピレン製の環状ガス
ケットであり、この電池にはエチレンカーボネートと
1,2−ジメトキシエタンとの容量比1:1の混合溶媒
にLiCF3 SO3 を0.6mol/l溶解した電解液
が注入されている。
で、上記負極缶6の内面にスポット溶接されていて、前
記の負極2はこのステンレス鋼製網からなる負極集電体
7に圧着されている。8はポリプロピレン製の環状ガス
ケットであり、この電池にはエチレンカーボネートと
1,2−ジメトキシエタンとの容量比1:1の混合溶媒
にLiCF3 SO3 を0.6mol/l溶解した電解液
が注入されている。
【0026】比較例1 Cu4 O(PO4 )2 にTiS2 を添加しなかったほか
は、実施例1と同様にしてリチウム電池を作製した。
は、実施例1と同様にしてリチウム電池を作製した。
【0027】上記実施例1の電池および比較例1の電池
を0.785mAの電流で連続放電させた。その結果を
図2に示す。なお、図2において、横軸は正極の重量あ
たりの容量(mAh/g)である。
を0.785mAの電流で連続放電させた。その結果を
図2に示す。なお、図2において、横軸は正極の重量あ
たりの容量(mAh/g)である。
【0028】図2に示す結果から明らかなように、Cu
4 O(PO4 )2 を単独で用いた比較例1の電池では、
放電開始時から放電容量の約10%に相当する部分まで
の領域において電圧の低下が認められた。特に放電開始
時では2V近くにまで電圧が低下した。これに対し、C
u4 O(PO4 )2 にTiS2 を添加した実施例1の電
池では、比較例1の電池にみられたような電圧低下は認
められず、ほぼ平坦に近い放電特性を示した。
4 O(PO4 )2 を単独で用いた比較例1の電池では、
放電開始時から放電容量の約10%に相当する部分まで
の領域において電圧の低下が認められた。特に放電開始
時では2V近くにまで電圧が低下した。これに対し、C
u4 O(PO4 )2 にTiS2 を添加した実施例1の電
池では、比較例1の電池にみられたような電圧低下は認
められず、ほぼ平坦に近い放電特性を示した。
【0029】なお、本発明では、Cu4 O(PO4 )2
にリチウムに対して2V以上の電位域を持つリチウム二
次電池用正極活物質を添加するが、それに代えて一次電
池用の正極活物質、たとえば二酸化マンガンなどを添加
してもよい。ただし、その場合は、Cu4 O(PO4 )
2 の電位が2.3V付近に回復しても二酸化マンガンな
どが充電されることがないので、一旦放電して休止した
後に再放電した時にその放電初期の電圧低下を防止する
ことができず、本発明のような効果を奏し得ない。ま
た、本発明はCu4 O(PO4 )2 の特性を改善した
が、それ以外にも、CuO−P2 O5 系の化合物、たと
えばCu3 (PO4 )2 、Cu5 O2 (PO4 )2 を正
極活物質として用いる場合に、TiS2 などのリチウム
二次電池用正極活物質を添加しても放電初期の電圧低下
を抑制し得る。
にリチウムに対して2V以上の電位域を持つリチウム二
次電池用正極活物質を添加するが、それに代えて一次電
池用の正極活物質、たとえば二酸化マンガンなどを添加
してもよい。ただし、その場合は、Cu4 O(PO4 )
2 の電位が2.3V付近に回復しても二酸化マンガンな
どが充電されることがないので、一旦放電して休止した
後に再放電した時にその放電初期の電圧低下を防止する
ことができず、本発明のような効果を奏し得ない。ま
た、本発明はCu4 O(PO4 )2 の特性を改善した
が、それ以外にも、CuO−P2 O5 系の化合物、たと
えばCu3 (PO4 )2 、Cu5 O2 (PO4 )2 を正
極活物質として用いる場合に、TiS2 などのリチウム
二次電池用正極活物質を添加しても放電初期の電圧低下
を抑制し得る。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、Cu
4 O(PO4 )2 にTiS2 などのリチウムに対して2
V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物質を
添加することによって、Cu4 O(PO4 )2 を単独で
使用した場合にみられたような放電初期の電圧低下を抑
制することができた。
4 O(PO4 )2 にTiS2 などのリチウムに対して2
V以上の電位域を持つリチウム二次電池用正極活物質を
添加することによって、Cu4 O(PO4 )2 を単独で
使用した場合にみられたような放電初期の電圧低下を抑
制することができた。
【図1】本発明に係るリチウム電池の一例を示す断面図
である。
である。
【図2】実施例1の電池および比較例1の電池の放電特
性を示す図である。
性を示す図である。
1 正極 2 負極 3 セパレータ
Claims (2)
- 【請求項1】 正極活物質としてCu4 O(PO4 )2
を用い、負極にリチウムまたはリチウムを含む物質を用
い、電解液として有機電解液を用いるリチウム電池にお
いて、リチウムに対して2V以上の電位域を持つリチウ
ム二次電池用正極活物質をCu4 O(PO4 )2 に添加
したことを特徴とするリチウム電池。 - 【請求項2】 上記リチウム二次電池用正極活物質がT
iS2 、MoS2 などのカルコゲナイドであることを特
徴とする請求項1記載のリチウム電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4115395A JPH05290850A (ja) | 1992-04-07 | 1992-04-07 | リチウム電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4115395A JPH05290850A (ja) | 1992-04-07 | 1992-04-07 | リチウム電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05290850A true JPH05290850A (ja) | 1993-11-05 |
Family
ID=14661500
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4115395A Withdrawn JPH05290850A (ja) | 1992-04-07 | 1992-04-07 | リチウム電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05290850A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003242981A (ja) * | 2002-02-14 | 2003-08-29 | Hitachi Maxell Ltd | 非水電解液電池およびその製造方法 |
JP2006344395A (ja) * | 2005-06-07 | 2006-12-21 | Toyota Motor Corp | リチウム二次電池用正極及びその利用と製造 |
JP2007214147A (ja) * | 1996-04-23 | 2007-08-23 | Board Of Regents Univ Of Texas System | 2次(再充電)リチウム電池用正極材料 |
-
1992
- 1992-04-07 JP JP4115395A patent/JPH05290850A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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