JPH05286936A - ホルムアミド誘導体の製造法及び新規ホルムアミド誘導体 - Google Patents

ホルムアミド誘導体の製造法及び新規ホルムアミド誘導体

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JPH05286936A
JPH05286936A JP12786192A JP12786192A JPH05286936A JP H05286936 A JPH05286936 A JP H05286936A JP 12786192 A JP12786192 A JP 12786192A JP 12786192 A JP12786192 A JP 12786192A JP H05286936 A JPH05286936 A JP H05286936A
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JP12786192A
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English (en)
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Hideki Uneme
英樹 采女
Isao Minamida
勲 南田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】下記式[I] Het−CHX [I] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を、Xは脱
離基を示す。)で表される化合物またはその塩とホルム
アミドとを反応させることにより下記式[II] Het−CHNHCHO [II] (式中Hetは前記と同意義の基を示す。)で表される
化合物またはその塩が得られる。 得られた下記式[I
I]の化合物またはその塩を加水分解することにより下
記式[III] Het−CHNH [III] (式中Hetは前記と同意義の基を示す。)で表される
化合物が得られる。 【効果】温和な条件下、好収率で且つ良好な反応速度で
最終目的物たる複素環で置換されたメチルアミンが得ら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬、農薬等の中間体
として有用なホルムアミド誘導体またはその塩の製造
法、新規ホルムアミド誘導体よびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】式: Het−CHNH [III] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を示す。)
で表されるメチルアミン(以下単に化合物[III]と
称することがある)またはその塩が医薬、農薬等の中間
体として有用であることは一般によく知られている。例
えば、式:
【化3】 の5−(アミノメチル)−2−クロロピリジン(以下単
に化合物[IIIa]と称することがある)や式
【化4】 の5−(アミノメチル)−2−クロロチアゾール(以下
単に化合物[IIIb]と称することがある)等が殺虫
剤の中間体として重要であることは、既に日本国公開特
許公報平2−171号や同平3−157308号等に開
示されている。
【0003】一般に、化合物[III]またはその塩の
製造法としては、式: Het−CHX [I] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を、Xは脱
離基を示す。)で表される複素環化合物(以下単に化合
物[I]と称することがある)とフタルイミドカリウム
とを反応させ、生成したフタルイミド誘導体を加水分解
またはヒドラジン分解する、ガブリエル(Gabrie
l)反応
【化5】 や、化合物[I]とヘキサメチレンテトラミンとを反応
させ、生成した四級アンモニウム塩を加水分解する、デ
リピン(Delepine)反応
【化6】 等が知られている(例えば、ヨーロッパ特許公開第44
6913号(EP No.446913 A1)参
照)。しかしこれらの方法も用いる試薬が比較的高価で
あったり反応の収率が必ずしもよくないことや後処理の
煩雑さ等のため、特に工業的にはさらに優れた方法の開
発が望まれている。
【0004】また数種類のスルホンアミド類やカルボン
酸アミド類がハロゲン化物と反応して置換アミドを与
え、これに加水分解することにより相当する置換アミン
が得られるという報告がある(例えば、新実験化学講座
第14−III巻1344頁(丸善)参照)。しかしな
がら、これらはハロゲン化物から置換アミドへの反応と
置換アミドから置換アミンへの反応のどちらかあるいは
その両方の条件がきついかまたは特殊である場合が多い
ばかりか、これらの反応のほとんどが第二アミンの合成
法に関するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はこのよ
うな現状において、安価で工業的に入手容易なホルムア
ミドを用いて式: Het−CHX [I] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を、Xは脱
離基を示す。)で表される化合物またはその塩から、穏
和な条件下簡便な反応操作で、収率よく、式: Het−CHNHCHO [II] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を示す。)
で表される化合物(以下単に化合物[II]と称するこ
とがある)またはその塩を製造する新規な方法及び新規
なホルムアミド誘導体を提供することにある。また、該
化合物[II]またはその塩を経て式: Het−CHNH [III] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を示す。)
で表される化合物またはその塩を製造する新規な方法を
も提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するため、化合物[I]を出発物質とする化合物
[II]またはその塩の製造方法、更には、化合物〔I
II〕またはその塩の製造方法を鋭意検討した。その結
果、以外にもホルムアミドが化合物[I]またはその塩
と穏和な条件下で収率よく反応し、化合物[II]また
はその塩が得られること及び化合物[II]またはその
塩が同様に化合物[III]またはその塩に導けること
を発見し、これらに基づいて本発明を完成した。驚くべ
きことに、この二段階の反応を、ホルムアミドの代わり
に同じく工業的に使用可能なアミドであるアセトアミド
を用いた場合に比べ、どちらの段階も本発明のホルムア
ミドを用いた製造方法の方が格段に反応が速くかつ目的
物の収率も高く、実用的にも優れた製造法であるこが判
明した。従って、本発明の方法は、従来の知見からは全
く予想のできなかった優れた化合物[III]またはそ
の塩の製造方法である。
【0007】すなわち本発明は、(1) 化合物[I]
またはその塩とホルムアミド、所望に応じて塩基の存在
下で反応させること特徴とする化合物[I]またはその
塩の製造法、(2) 化合物[I]またはその塩とホル
ムアミドとを、所望に応じて塩基の存在下で反応させ、
生成する化合物[II]またはその塩を加水分解するこ
と特徴とする化合物[III]またはその塩の製造法、
(3) 新規化合物であるN−(6−ハロゲノ−3−ピ
リジルメチル)ホルムアミド(化合物[IIa])並び
にN−(2−ハロゲノ−5−チアゾリルメチル)ホルム
アミド(化合物[IIb])及びそれらの塩に関する。
【0008】上記式〔I〕、〔II〕および〔III〕
中、Hetで定義される複素環基としては、例えば酸素
原子、硫黄原子、窒素原子などのヘテロ原子を1〜5個
含む5〜8員環またはその縮合環などが用いられる。そ
の具体例としては、2−または3−チエニル、2−また
は3−フリル、2−または3−ピロリル、2−,3−ま
たは4−ピリジル、2−,4−または5−オキサゾリ
ル、2−,4−または5−チアゾリル、3−,4−また
は5−ピラゾリル、2−,4−または5−イミダゾリ
ル、3−,4−または5−イソオキサゾリル、3−,4
−または5−イソチアゾリル、3−または5−(1,
2,4−オキサジアゾリル)、1,3,4−オキサジア
ゾリル、3−または5−(1,2,4−チアジアゾリ
ル)、1,3,4−チアジアゾリル、4−または5−
(1,2,3−チアジアゾリル)、1,2,5−チアジ
アゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−ト
リアゾリル、1H−または2H−テトラゾリル、N−オ
キシド−2−,3−または4−ピリジル、2−,4−ま
たは5−ピリミジニル、N−オキシド−2−,4−また
は5−ピリミジニル、3−または4−ピリダジニル、ピ
ラジニル、N−オキシド−3−または4−ピリダジニ
ル、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾ
リル,トリアジニル、オキソトリアジニル、テトラゾロ
[1,5−b]ピリダジニル、トリアゾロ[4,5−
b]ピリダジニル、オキソイミダジニル、ジオキソトリ
アジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピラニル、チ
オピラニル、1,4−オキサジニル、モルホリニル、
1,4−チアジニル、1,3−チアジニル、ピペラジニ
ル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、シ
ンノリル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニ
ル、インドリジニル、キノリジニル、1,8−ナフチリ
ジニル、プリニル、プテリジニル、ジベンゾフラニル、
カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニル、フ
ェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニルなど
が用いられる。上記のなかでも芳香族複素環基が好まし
い。
【0009】この複素環基は同一または相異なる置換基
を1〜5個有していてもよく、このような置換基として
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウン
デシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタ
デシル等の炭素数1〜15のアルキル基;シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等
の炭素数3〜10のシクロアルキル基:ビニル、アリ
ル、2−メチルアリル、2−ブテニル、3−ブテニル、
3−オクテニル等の炭素数2〜10のアルケニル基;エ
チニル、2−プロピニル、3−ヘキシニル等の炭素数2
〜10のアルキニル基;シクロプロペニル、シクロペン
テニル、シクロヘキセニル等の炭素数3〜10のシクロ
アルケニル基;フェニル、ナフチル等の炭素数6〜10
のアリール基;ベンジル、フェニルエチノル等の炭素数
7〜11のアラルキル基;ニトロ基;水酸基;メルカプ
ト基;オキソ基;チオキソ基;シアノ基;カルバモイル
基;カルボキシル基;メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル等の炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基;
スルホ基;
【0010】フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲン
原子;メトキシ、エトキス、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブト
キシ等の炭素数1〜4のアルコキシ基;フェノキシ等の
炭素数6〜10のアリールオキシ基;メチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチ
オ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ
等の炭素数1〜4のアルキルチオ基;フェニルチオ等の
炭素数6〜10のアリールチオ基;メチルスルフィニ
ル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソ
プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチ
ルスルフィニル、s−ブチルスルフィニル、t−ブチル
スルフィニル等の炭素数1〜4のアルキルスルフィニル
基;フェニルスルフィニル等の炭素数6〜10のアリー
ルスルフィニル基;メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブ
チルスルホニル、イソブチルスルホニル、s−ブチルス
ルホニル、t−ブチルスルホニル等の炭素数1〜4のア
ルキルスルホニル基;フェニルスルホニル等の炭素数6
〜10のアリールスルホニル基;
【0011】アミノ基;アセチルアミノ、プロピオニル
アミノ、ベンゾイルアミノ等の炭素数1〜11のアシル
アミノ基;メチルアミノ、エチルアミノ、、プロピルア
ミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、ジメチルア
ミノ、ジエチルアミノ等の炭素数1〜4のモノまたはジ
アルキルアミノ基;シクロヘキシルアミノ等の炭素数3
〜6のシクロアルキルアミノ基;アニリノ等の炭素数6
〜10のアリールアミノ基;ホルミル、アセチル、ベン
ゾイル等の炭素数1〜11のアシル基;2−または3−
チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロ
リル、2−,3−または4−ピリジル、2−,4−また
は5−オキサゾリル、2−,4−または5−チアゾリ
ル、3−,4−または5−ピラゾリル、2−,4−また
は5−イミダゾリル、3−,4−または5−イソオキサ
ゾリル、3−,4−または5−イソチアゾリル、1,
2,3−または1,2,4−トリアゾリル、2−,4−
または5−ピリミジニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオ
キサゾリル、トリアジニル、ピロリジニル、ピペリジニ
ル、モルホリニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イ
ソキノリル等の酸素原子、硫黄原子、窒素原子などのヘ
テロ原子を1〜5個含む5〜6員複素環基またはその縮
合環基から選ばれる基などが用いられる。
【0012】これらの置換基が、アリール、アラルキ
ル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリールオキ
シ、アリールチオ、アリールスルフィニル、アリールス
ルホニル、アリールアミノ、複素環基等である場合に
は、さらに上記のハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シ
アノ基、炭素数1〜4のアルキル基(メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブ
チル、t−ブチル等)、炭素数2〜4のアルケニル基
(ビニル、アリル等)、炭素数2〜4のアルキニル基
(エチニル、2−プロピニル等)、フェニル基、炭素数
1〜4アルコキシ基、フェノキシ基、炭素数1〜4のア
ルキルチオ基、フェニルチオ基等で1〜5個置換されて
いてもよい。また置換基が、アルキル、、アルケニル、
アルキニル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスル
フィニル、アルキルスルホニル、アミノ、アルキルアミ
ノ、シクロアルキルアミノ等である場合には、さらに上
記のハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のアルコキシ
基、炭素数1〜4のアルキルチオ基等で1〜5個置換さ
れていてもよい。
【0013】Xで定義される脱離基は、アミノ化反応に
用いられるものであればよい。具体例としては、ハロゲ
ン(塩素、臭素、ヨウ素等)、ハロゲン等で1〜3個置
換されていてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル
オキシ基(メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニル
オキシ、ブタンスルホニルオキシ、トリフルオロメタン
スルホニルオキシ等)、低級アルキル(メチル、エチル
等)やハロゲン等で1〜4個置換されていてもよい炭素
数6〜10のアリールスルホニルオキシ基(ベンゼンス
ルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、p−
ブロモベンゼンスルホニルオキシ、メシチレンスルホニ
ルオキシ等)等があげられる。Xとしは塩素及び臭素が
好ましい。
【0014】化合物[I]、[II]及び[III]の
塩としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン
酸、硫酸、過塩素酸等の無機酸との塩やギ酸、酢酸、酒
石酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息
香酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンス
ルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
【0015】特に、農薬殺虫剤の製造中間体として有用
な製造法は、式:
【化7】 (式中、
【化8】 はハロゲノピリジル基またはハロゲノチアゾリル基を、
X′は塩素または臭素を示す)で表される化合物または
その塩と、ホルムアミドを反応させ、式:
【化9】 (式中、
【化10】 は前記と同意義の基を示す)で表される化合物またはそ
の塩を製造する方法である。この時、X′としては塩素
が、
【化11】 としては6−ハロゲノ−3−ピリジル基または2−ハロ
ゲノ−5−チアゾリル基が好ましくは用いられる。
【化12】 としては6−クロロ−3−ピリジル基または2−クロロ
−5−チアゾリル基が特に好ましい。また、炭酸ナトリ
ウムまたは炭酸カリウム等アルカリ金属炭酸塩の存在下
に反応させるのが好ましい。次いで、得られたホルムア
ミド誘導体〔II′〕を加水分解に付し、式:
【化13】 (式中、
【化14】 は前記と同意義の基を示す)で表される化合物またはそ
の塩を製造する。
【0016】本発明の製造法は代表的には下記記載の反
応条件に従って実施することができる。 (A) 化合物[I]またはその塩とホルムアミドとを
反応させて化合物[II]またはその塩を製造する。次
に、得られた化合物[II]またはその塩を加水分解す
ることにより化合物[III]またはその塩が製造でき
る。
【化15】 本反応を一段目反応(化合物[I]またはその塩から
[II]またはその塩の製造)と二段目反応(化合物
[II]またはその塩から化合物[III]またはその
塩の製造)に分けて説明する。
【0017】一段目の反応:
【化16】 化合物[I]またはその塩に対しホルムアミドは0.8
当量〜大過剰量用いることができるが、好ましくは1.
0〜2.0当量である。反応は無溶媒で行ってもよい
が、通常適当な溶媒中で行われる。このような溶媒とし
ては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン炭化水素類、ヘキ
サン、ヘプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素類、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル
類、ジメチルスルホキシド(以下DMSOと略称す
る。)等のスルホキシド類、N,N−ジメチルホルムア
ミド(以下DMFと略称する)、N,N−ジメチルアセ
トアミド等の酸アミド類、酢酸エチル、酢酸ブチル等の
エステル類等が好ましい。これら溶媒は単独で用いるこ
ともできるし、また必要に応じて二種またはそれ以上の
多種類を適当な割合例えば1:1〜1:10の割合で混
合して用いてもよい。この反応は、所望に応じて塩基の
存在下で行うことにより、反応をさらに有利に進行させ
ることができる。塩基は化合物[I]またはその塩に対
して0.8〜10当量、好ましくは1.0〜2.0当量
用いることができる。
【0018】用いることのできる「塩基」は、得られる
ホルムアミド誘導体に対し、悪影響を及ぼさないもので
あればよい。たとえば、無機塩基や有機塩基が用いられ
る。該無機塩基の具体例としては、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等
の金属水酸化物(特に、アルカリ金属水酸化物)、水素
化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属の水酸
化物、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
カリウムt−ブトキシド等のアルコキシド、金属ナトリ
ウム、金属カリウム等のアルカリ金属、フェニルリチウ
ム、ブチルリチウムなどが挙げられる。該有機塩基とし
ては、3級アミンが好ましく、具体例としては、トリエ
チルアミン、トリブチルアミン等のアルキルアミン、
N,N−ジメチルアニリン等のアリールアルキルアミ
ン、ピリジン、ルチジン、コリジン、4−(ジメチルア
ミノ)ピリジン等芳香族環状アミン、1,8−ジアザビ
シクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7などがあげられ
る。反応上及び工業上の両面で有利なのは、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩である。反
応混合物が均一相でない場合には、トリエチルベンジル
アンモニウムクロリド、トリn−オクチルメチルアンモ
ニウムクロリド、トリメチルデシルアンモニウムクロリ
ド、テトラメチルアンモニウムブロミド等の四級アンモ
ニウム塩やクラウンエーテル類等の相間移動触媒の存在
下に反応を行ってもよい。反応温度は通常、−20〜2
00℃好ましくは20〜120℃、反応時間は通常、1
0分〜50時間、好ましくは1〜10時間の範囲であ
る。得られた化合物[II]またはその塩は単離精製し
た後、後半の反応に付してもよいが、精製操作を省くこ
ともできる。
【0019】二段目の反応: [II] → [III] 前記のようにして得られた化合物[II]またはその塩
は酸性またはアルカリ性、場合によっては中性条件下で
加水分解され、化合物[III]またはその塩を与え
る。好ましい反応条件を以下に述べる。酸加水分解で
は、化合物[II]またはその塩に対して1.0〜1
0.0当量(さらに好ましくは1.0〜3.0当量)の
塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無機酸の存在下、水もしく
は水と有機溶媒との混合溶媒(比率1:100〜10
0:1)中か、場合によっては無機溶媒で行う。混合溶
媒として使用される有機溶媒は、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール等のアルコール
類、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類または前半の
反応で述べたような有機溶媒が挙げられる。また、アル
カリ加水分解では、化合物[II]またはその塩に対し
て1.0〜10.0当量(さらに好ましくは1.0〜
2.0当量)の無機塩基の存在下、酸加水分解の場合と
同様の溶媒(カルボン酸類を除く)中で反応させる。こ
こで使用される無機塩としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム等の水酸化アルカリや炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩等が挙げられる。ど
ちらの場合も反応混合物均一相でない場合は前半の方法
で述べたような相間移動触媒を用いてもよい。共に反応
温度は通常−20〜150℃、反応時間は10分〜10
0時間であるが、さらに好ましくはそれぞれ10〜80
℃、2〜30時間である。なお、場合によっては化合物
[II]をアンモニアやメチルアミン、ベンジルアミ
ン、ヒドラジン等のアミン類と反応させても化合物[I
II]またはその塩が製造できる。
【0020】また、式:
【化17】 で表される化合物〔IIIa〕またはその塩および式:
【化18】 で表される化合物〔IIIb〕またはその塩は、それぞ
れ、式:
【化19】 で表される化合物〔IIc〕またはその塩および式:
【化20】 で表される化合物〔IId〕またはその塩を加水分解す
ることによって得られる。このようにして得られた化合
物[II]またはその塩及び[III]またはその塩、
さらには、化合物〔IIc〕、化合物〔IId〕、化合
物[IIIa]または化合物[IIIb]あるいはそれ
らの塩は公知の手段、例えば濃縮、減圧濃縮、蒸留、分
留、溶媒抽出、液性変換、転溶、クロマトグラフィー、
結晶化、再結晶等により単離精製することができる。ま
た化合物[III]が遊離の化合物で得られる場合は上
記した様な塩に、また塩の形で得られる場合は遊離の化
合物に、それぞれ常法に従って変換することができる。
更には、化合物〔III〕またはその塩は特開平2−1
71や同3−157308に記載の方法に従って、殺虫
性化合物を製造することができる。
【0021】上記本発明方法の原料物質として使用され
る化合物のうち、化合物[I]またはその塩は一部公知
化合物であり、公知またはそれと類似の反応によって製
造できる。その化合物[I]またはその塩は、例えば、
新実験化学講座第14−I巻307頁−450頁(19
77)(丸善)、同第14−II巻1120頁−113
3頁(1977)(丸善)、同第14−III巻179
3頁−1798頁(1977)(丸善)に記載の方法ま
たはそれと類似の反応によって製造できる。
【0022】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限
定解釈されるべきものではない。実施例及び比較例のカ
ラムクロマトグラフィーにおける溶出はTLC(Thi
n Layer Chromatography、薄層
クロマトグラフィー)による観察下に行われた。TLC
観察においては、TLCプレートとしてメルク(Mer
ck)社製のキーゼルゲル60F254(70〜230
メッシュ)を、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフ
ィーで溶出溶媒として用いた溶媒を、検出法としてUV
検出器を採用した。カラム用シリカゲルは同じくメルク
社製のキーゼルゲル60(70〜230メッシュ)を用
いた。NMRスペクトルはプロトンNMRを示し、内部
基準としてテトラメチルシランを用いて、ブルカー(B
ruker)AC 200P型スペクトロメーターで測
定し、全δ値をppmで示した。展開溶媒として混合溶
媒を用いる場合に括弧内に示した数値は各溶媒の容量混
合比である。なお、下記実施例で用いる略号は、次のよ
うな意義を有する。s:シングレット、br:ブロード
(幅広い)、d:ダブレット、t:トリプレット、d
d:ダブルダブレット、q:クワルテット、m:マルチ
プレット、J:結合定数、Hz:ヘルツ、CDCl
重クロロホルム、CDOD:重メタノール、DMSO
−d重DMSO、%:重量%、Mp:融点。また室温
とあるのは約15〜25℃を意味する。
【0023】[実施例1]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)ピリジン(2.96g,0.0183mol)、
炭酸カリウム(3.79g,0.0274mol)、ホ
ルムアミド(1.23g,0.0274mol)、DM
F(9ml)の混合物を80℃で3時間撹拌した。ジク
ロロエタン20mlを反応混合物に加え、不溶物を濾別
した。濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラム(ジクロ
ロメタン−メタノール 20:1−10:1)で精製
し、N−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)ホルムア
ミドを2.33g(74.6%)得た。 mp 77−77.5℃(イソプロピルエーテル−アセ
トニトリルより再結晶)。 NMR(CDCl)δ=4.45(2H,d,J=
6.2Hz),6.95(1H,br.s),7.29
(1H,d,J=8.2Hz),7.63(1H,d
d,J=8.2,2.5Hz),8.22−8.27
(2H,m);IR(ヌジョール)3270,304
0,1655,1585,1565,1545. 元素分析 計算値(COCl):C,4
9.28;H,4.14;N,16.42. 実測値 :C,49.43;H,4.2
2;N,16.36.
【0024】[実施例2]実施例1で得たN−(6−ク
ロロ−3−ピリジルメチル)ホルムアミド(0.682
g,4.00mmol)、20%水酸化ナトリウム水溶
液(1.6g,8.00mmol)、エタノール(3m
l)の混合物を室温で17時間撹拌した後、クロロホル
ム(15ml)で抽出した。濃縮後シリカゲルカラム
(ジクロロメタン−メタノール5:1)で精製し、0.
513g(89.9%)の5−(アミノメチル)−2−
クロロピリジンを淡黄色液体として得た。 NMR(CDCl)δ=1.57(2H,s),3.
89(2H,s),7.28(1H,d,J=8.1H
z),7.67(1H,dd,J=8.1,2.4H
z),8.32(1H,d,J=2.4Hz). IR(無溶媒)3350,3270,1585,156
5.
【0025】[実施例3]実施例1で得たN−(6−ク
ロロ−3−ピリジルメチル)ホルムアミド(0.682
g,4.00mmol)、濃塩酸(0.5ml,6.0
mmol)、エタノール(0.5ml)の混合物を室温
で4時間、50℃で19時間撹拌した後濃縮し、残った
固体をアセトニトリル(5ml×2)で洗浄した。0.
730gのほぼ純粋な5−(アミノメチル)−2−クロ
ロピリジンの塩酸塩を得た。 mp 202−4℃(エタノールより再結晶)。 NMR(CDOD)δ=4.22(2H,s),7.
55(1H,d,J=8.2Hz),8.01(1H,
dd,J=8.2,2.2),8.52(1H,d,J
=2.2Hz). 元素分析 計算値(CCl):C,40.
25;H,4.50;N,15.65. 実測値 :C,40.37;H,4.72;N,
15.55. この塩酸塩0.677g(3.78mmol)を20%
水酸化ナトリウム水溶液2mlに加え、ジクロロメタン
(3ml×3)で抽出した。乾燥(無水硫酸マグネシウ
ム)後濃縮し、0.482gの5−(アミノメチル)−
2−クロロピリジンを得た。
【0026】[実施例4]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)チアゾール(0.336g,2.0mmol)、
炭酸カリウム(0.553g,4.0mmol)、ホル
ムアミド(0.180g,4.0mmol)、DMF
(1ml)の混合物を100℃で4時間撹拌した。不溶
物を濾別後濾液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
(ヘキサン−アセトン1:1)で精製し、0.280g
(79.3%)のN−(2−クロロ−5−チアゾリルメ
チル)ホルムアミドを淡黄色液体として得た。 NMR(CDCl)δ=4.56(2H,d,J=
6.1Hz),7.06(1H,br.s),7.38
(1H,s),8.21(1H,s). IR(無溶媒)3260,3040,2870,166
0,1515.
【0027】[実施例5]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)チアゾール(0.84g,5.00mmol)、
炭酸カリウム(0.04g,7.50mmol)、ホル
ムアミド(0.338g,7.50mmol)、塩化ベ
ンジルトリエチルアンモニウム(0.114g,0.5
0mmol)、1,2−ジクロロエタン(5ml)の混
合物を加熱還流下で2時間撹拌した。この時点でのガス
クロマトグラフィーによる分析(以下「GC分析」と略
記する)ではN−(2−クロロ−5−チアゾリルメチ
ル)ホルムアミドが88%生成していた。不溶物を濾別
し、瀘液を濃縮した。残渣をシリカゲルカラム(ジクロ
ロメタン−メタノール−20:1)で精製し、N−(2
−クロロ−5−チアゾリルメチル)ホルムアミドを0.
70g(79.3%)得た。
【0028】[実施例6]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)チアゾール(0.84g,5.00mmol)、
炭酸カリウム(1.04g,7.50mmol)、ホル
ムアミド(0.338g,7.50mmol)、酢酸エ
チル(2.5ml)の混合物を加熱還流下で3.5時間
撹拌した後、酢酸エチル5.0mlを追加し、さらに
2.5時間同温度で撹拌した。この時点でのGC分析で
はN−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)ホルムア
ミドが生成していた。不溶物を濾別し、濾液を濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラム(ジクロロメタン−メタノ
ール20:1)で精製し、N−(2−クロロ−5−チア
ゾリルメチル)ホルムアミドを0.70g(66%)得
た。
【0029】[実施例7]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)チアゾール(0.84g,5.00mmol)、
炭酸カリウム(1.04g,7.50mmol)、ホル
ムアミド(0.338g,7.50mmol)、メチル
エチルケトン(5ml)の混合物を加熱還流下で8時間
撹拌した。GC分析ではN−(2−クロロ−5−チアゾ
リルメチル)ホルムアミドが80%生成していた。
【0030】「実施例8]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)チアゾール(0.84g,5.00mmol)、
炭酸ナトリム(0.795g,7.50mmol)、ホ
ルムアミド(0.338g,7.50mmol)、塩化
ベンジルトリエチルアンモニウム(0.114g,0.
50mmol)、アセトニトリル(5ml)の混合物を
加熱還流下で12時間撹拌した。GC分析ではN−(2
−クロロ−5−チアゾリルメチル)ホルムアミドが80
%生成していた。
【0031】[実施例9]実施例4で得たN−(2−ク
ロロ−5−チアゾリルメチル)ホルムアミド(0.28
0g,1.59mmol)、2N水酸化ナトリウム水溶
液(5ml)、エタノール(2ml)の混合物を室温で
20時間撹拌した後、反応混合物をクロロホルムで三回
抽出した。有機層を乾燥(無水硫酸マグネシウム)後濃
縮し、0.20g(84.6%)の5−(アミノメチ
ル)−2−クロロチアゾールを黄色液体として得た。 NMR(CDCl)δ=1.78(2H,br.
s),4.03(2H,d,J=1.0Hz),7.3
5(1H,t,J=1.0Hz).
【0032】[実施例10]実施例5で得たN−(2−
クロロ−5−チアゾリルメチル)ホルムアミド(0.6
8g,3.85mmol)、濃塩酸(0.64ml,
7.70mmol)、エタノール(0.64ml)の混
合物を室温で20時間撹拌した後濃縮し、残った固体を
アセトニトリル(5ml×2)で洗浄した。0.610
g(86%)の純粋な5−(アミノメチル)−2−クロ
ロチアゾールの塩酸を得た。 mp 172−4℃。 NMR(CDOD) δ=4.40(2H,d,J=
0.8Hz),7.74(1H,t,J=0.8H
z). 元素分析 計算値(CClS):C,
25.96;H,3.27;N,15.14. 実測値 :C,26.09;H,3.3
2;N,15.04.
【0033】[実施例11]2−クロロ−5−(クロロ
メチル)チアゾール(16.80g,0.10mo
l)、炭酸カリウム(20.73g,0.15mo
l)、ホルムアミド(6.76g,0.15mol)、
塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(2.28g,
0.01mol)、アセトニトリル(100ml)の混
合物を加熱還流下で6時間撹拌した。この時点でのGC
分析ではN−(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)ホ
ルムアミドが87%生成していた。不溶物を濾別し、濾
液を濃縮した。残渣に濃塩酸40mlを加え、室温で2
0時間撹拌後、反応混合物を濃縮した。残った固体をア
セトニトリル(100ml×2)で洗浄した。16.8
0g(91%)の粗製の5−(アミノメチル)−2−ク
ロロチアゾールの塩酸塩を得た。この塩酸塩16.00
gを20%水酸化ナトリウム水溶液40mlに加え、ジ
クロロメタン(50ml×3)で抽出した。乾燥(無水
硫酸マグネシウム)後、濃縮し、純度約90%の5−
(アミノメチル)−2−クロロチアゾールを10.34
g得た。
【0034】[比較例1]2−クロロ−5−(クロロメ
チル)チアゾール(3.36g,0.0200mo
l)、炭酸カリウム(5.53g,0.0400mo
l)、アセトアミド(2.36g,0.0400mo
l)、DMF(10ml)の混合物を80℃で1時間、
100℃で4時間加熱したが、2−クロロ−5−(クロ
ロメチル)チアゾールがまだ少し残っていたので、さら
に120℃で2時間加熱した。TLC上、目的物の他に
多数のスポットがあった。ジクロロエタン20mlを反
応混合物に加え、不溶物を濾別した。濾液を濃縮し残渣
をシリカゲルカラム(ジクロロメタン−メタノール2
0:1)で精製し、粗製のN−(2−クロロ−5−チア
ゾリルメチル)アセトアミドを0.84g(22.0
%)得た。 NMR(CDCl)δ=2.01(3H,s),4.
49(2H,d,J=5.9Hz),6.57(1H,
br.s),7.36(1H,s).
【0035】[比較例2]比較例1で得た粗製のN−
(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)アセトアミド
(0.268g,1.41mmol)、20%水酸化ナ
トリウム水溶液(5ml)、エタノール(2ml)の混
合物を室温で100時間撹拌したが、原料が消失しない
ので、さらに50℃で24時間撹拌した。反応混合物を
ジクロロメタン(10ml×3ml)で抽出し、有機層
を乾燥(無水硫酸マグネシウム)した。濃縮後シリカゲ
ルカラム(ジクロロメタン−メタノール5:1)で精製
したところ、0.064mg(31%)の5−(アミノ
メチル)−2−クロロチアゾールと0.024mg(1
1%)の5−(アミノメチル)−2−エトキシチアゾー
ル[NMR(CDCl)δ=1.42(3H,t,J
=7.1Hz),2.29(2H,br.s),3.9
4(2H,d,J=1.0Hz),4.41(2H,
q,J=7.1Hz),6.94(1H,t,J=1.
0Hz)]の二つの生成物が得られた。
【0036】[比較例3]比較例1で得た粗製のN−
(2−クロロ−5−チアゾリルメチル)アセトアミド
(0.414g,2.17mmol)、濃塩酸(0.3
6ml,4.34mmol)、エタノール(0.36m
l)の混合物を室温で48時間撹拌したが、原料が消失
しないので、濃塩酸(0.36ml)を追加し、60℃
でさらに14時間撹拌した。反応混合物に20%水酸化
ナトリウム水溶液(5ml)を加え、クロロホルムで3
回抽出した。有機層を乾燥、濃縮後、残渣をシリカゲル
カラム(ジクロロメタン−メタノール5:1)で精製
し、0.131g(41%)の5−(アミノメチル)−
2−クロロチアゾールを得た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: Het−CHX [I] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を、Xは脱
    離基を示す。)で表される化合物またはその塩とホルム
    アミドとを反応させることを特徴とする式: Het−CHNHCHO [II] (式中Hetは前記と同意義の基を示す。)で表される
    化合物またはその塩の製造法。
  2. 【請求項2】塩基の存在下に式[I]で表される化合物
    またはその塩とホルムアミドとを反応させるものである
    請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】Hetが6−ハロゲノ−3−ピリジル基ま
    たは2−ハロゲノ−5−チアゾリル基である請求項1記
    載の製造法。
  4. 【請求項4】Xがハロゲンである請求項1記載の製造
    法。
  5. 【請求項5】式: Het−CHX [I] (式中Hetは置換されていてもよい複素環を、Xは脱
    離基を示す。)で表される化合物またはその塩とホルム
    アミドとを反応させ、生成する式: Het−CHNHCHO [II] (式中Hetは前記と同意義の基を示す。)で表される
    化合物またはその塩を加水分解することを特徴とする
    式: Het−CHNH [III] (式中Hetは前記と同意義の基を示す。)で表される
    化合物またはその塩の製造法。
  6. 【請求項6】式: 【化1】 のN−(6−ハロゲノ−3−ピリジルメチル)ホルムア
    ミドまたはその塩。
  7. 【請求項7】式: 【化2】 のN−(2−ハロゲノ−5−チアゾリルメチル)ホルム
    アミドまたはその塩。
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