JPH05286804A - 懸濁剤 - Google Patents

懸濁剤

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JPH05286804A
JPH05286804A JP11535892A JP11535892A JPH05286804A JP H05286804 A JPH05286804 A JP H05286804A JP 11535892 A JP11535892 A JP 11535892A JP 11535892 A JP11535892 A JP 11535892A JP H05286804 A JPH05286804 A JP H05286804A
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water
suspension
hlb
clay mineral
nonionic surfactant
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JP11535892A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Sawamura
正壽 澤村
Masahiko Koike
正彦 小池
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基剤として有機溶剤を用いることなく、油状
農園芸用活性成分を乳化、懸濁してなる水中油型懸濁剤
を提供すること。 【構成】 (a)油状農園芸用活性成分、(b)粒度分布が0.
5〜50μmの例えばモンモリロナイト微粉末のような2:
1構造型粘土鉱物微粉末、(c)HLB4〜7のノニオン系界
面活性剤、(d)HLB8〜20のノニオン系界面活性剤及び
(e)水を含有する懸濁剤。 【効果】 20〜300cpsという低粘度を有し、希釈時
においても水中分散性が良好であ り、且つ、長期にわ
たって製剤安定性の良好な懸濁剤を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油状農園芸用活性成分
を含有する新規懸濁剤に関し、特に、基剤として有機溶
剤を用いることなく、油状農園芸用活性成分を乳化し、
懸濁してなる新規な水中油型懸濁剤に関する。
【0002】
【従来の技術】油状農園芸用活性成分を含有する製剤
は、希釈散布に使用される高含有量製剤として(1)乳剤
又は(2)水和剤の形態の製剤が知られている。
【0003】従来の上記(1)の乳剤形態の製剤は、基剤
として多量の有機溶剤を含むため、「有機溶剤の引火
性」という点から、運搬上又は保管上の問題があり、ま
た、「有機溶剤の毒性」の観点から、散布時における作
業者やその他の動物、環境に対する安全性の問題及び作
物に対する薬害などの問題点を有している。
【0004】更に、従来から頻用されているキシレン、
トルエンなどの溶剤は、EPA(Environmental Protec
tion Agency)リストの2類「Fed.Reg.,Vol.52,No.7
7,13305(1987)」に収載されており、今後使用規制の対
象となりつつあること等により、基剤として有機溶剤を
用いない上記製剤の開発が望まれている。また、上記
(2)の水和剤形態の製剤は、散布のための希釈時に粉立
ちし、取扱いが不便であるなどの欠点を有している。
【0005】上記問題点、欠点を解消するため、基剤と
して有機溶剤を用いず、該溶剤に代えて水を基剤とし、
油状農園芸用活性成分(必要に応じこの活性成分を溶解
する有機溶剤との液状混合物)を微粒子状に分散させた
製剤、即ち、水中油型懸濁剤とすることが提案されてい
る。この水中油型形態とすることにより、非危険物化す
ることができ、また、この水中油型懸濁剤は、液状であ
るため、水で希釈して散布する場合、従来の乳剤形態の
製剤と同様、定量的な取扱いが可能である。
【0006】しかし、有効成分が油状の上記水中油型懸
濁剤では、製剤後長時間経過すると、いったん分散した
有効成分の粒子が合一したり、水相が分離するなど製剤
の物理的安定性について種々の問題を生じる。
【0007】上記物理的安定性に対する問題点を解消す
る手段として、通常、分散媒に増粘剤などを添加するこ
とで対処されてきている。代表的な増粘剤としては、ザ
ンタンガム、トラガカントガム、キサンタンガム、アラ
ビアガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒ
ドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール等が従来より使用されている。
【0008】上記増粘剤などを分散媒に添加して該分散
媒を増粘することにより製剤の安定性は向上するが、こ
の製剤を長期に安定化するためには、500〜1000cps
或いはそれ以上の製剤粘度とする必要があり、このよう
な高粘度では、流動性が悪くなり、このため容器からの
排出等が困難となるという問題点を有している。また、
水に希釈したときの水中分散性も悪くなり、希釈された
散布液を調製するのに長時間を要し、また、取扱いにく
いという欠点を有している。
【0009】逆に、水中分散性の良い製剤を得るために
は、低粘度でなくてはならず、この場合、製剤の安定性
が不十分となる。このように、製剤の安定性の向上と希
釈時の水中分散性の向上とは、相反する要因であり、従
って、分散媒を増粘しない方がより望ましい。
【0010】この解決手段として、油滴の凝集防止剤
(不溶性の固体微粒子)を添加することも従来より提案
されている。例えば、特開平2-306903、特開昭57-16940
6、特開平1-319402等が存在し、また、外国特許として1
972年フランス特許第1,604,687号がある。また、(1) 水
難溶性農薬原体を水中に均一に分解させ、保存安定性を
良好にするため、この農薬原体に界面活性剤及びコロイ
ド状含水ケイ酸アルミニウム微粉末を添加した懸濁状農
薬散布剤(特開昭51−79729)、(2) モンモリロナイト
群粘土鉱物を添加し、この粘土鉱物の層間格子間に殺菌
乃至殺虫成分を安定に介在させた農薬組成物(特開昭60
−142902)、(3) 水難溶性農薬活性成分、微粒子状酸化
アルミニウム、ベントナイト鉱物質を含有する懸濁状農
薬組成物(特開平1−258603)、(4) 水難溶性農薬有効
成分に界面活性剤、スメクタイト系粘土鉱物、水を含有
する水中懸濁状農薬組成物(特開平1−283201)、など
が提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た油滴の凝集防止剤(不溶性固体微粒子)を添加した従
来の製剤においても、また、前記(1)〜(4)のものにおい
ても、低粘度であり、希釈時に水中分散性が良好であ
り、しかも、長期にわたって製剤安定性の良い水中油型
懸濁剤が得られていない。
【0012】本発明者等は、油状農園芸用活性成分を含
む懸濁剤について、種々の不溶性固体微粒子を添加して
種々の製剤を調整し、凝集防止剤としてより優れた作用
効果を有する上記微粒子について鋭意研究を重ねた結
果、低粘度でありながら優れた製剤の安定性を示し、希
釈時の水中分散性も良好である懸濁剤が得られることを
見いだし、本発明を完成したものである。即ち、本発明
の技術的課題(目的)は、油状農園芸用活性成分を含有
する水中油型懸濁剤において、低粘度を有し、希釈時に
おいても水中分散性が良好であり、かつ、長期にわたっ
て製剤安定性の良い上記懸濁剤を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そして、本発明は、不溶
性固体微粒子として特定の2:1構造型粘土鉱物微粉末を
用い、かつ、HLBの異なるノニオン系界面活性剤を併
用することを特徴とし、これによって本発明の目的とす
る上記技術的課題を達成したものである。
【0014】即ち、本発明は、(a) 油状農園芸用活性成
分、(b) 粒度分布が0.5〜50μmの2:1構造型粘土鉱物
微粉末、(c) HLB4〜7のノニオン系界面活性剤、(d)
HLB8〜20のノニオン系界面活性剤及び(e) 水、を含
有することを特徴とする懸濁剤、を要旨とするものであ
る。
【0015】以下、本発明を詳細に説明すると、本発明
の懸濁剤で使用できる油状農園芸用活性成分としては、
油状農園芸用活性成分及び必要に応じこの活性成分を溶
解する有機溶剤との液状混合物を1種もしくは2種以上
含む混合物である。溶剤としては、上記油状農園芸用活
性成分を溶解することができる任意の溶剤を使用するこ
とができるが、水との乳化状態を安定化させるため、後
に詳記するとおり、疎水性で不揮発性のものが好まし
い。例えば芳香族或いは脂肪族炭化水素系の市販の溶剤
を使用するのが好ましい。
【0016】本発明で使用する油状農園芸用活性成分と
しては、特に限定するものではないが、殺虫剤、殺菌
剤、除草剤を挙げることができる。これらの農薬の実例
として一部ではあるが、以下にその農薬(油状農園芸用
活性成分)の具体例をその溶解度及び融点を含めて列記
する。なお、溶解度(ppm,水)の項中の“g”は、溶媒
1リットル中のグラム数であり、“%”は溶媒中の重量
%を示し、また、“M”は「混合」、“SS”は「微
溶」、“IS”は「不溶」、“R.T.”は「室温(15〜25
℃)」をそれぞれ示す。
【0017】 −殺虫剤− (カ−バメイト系) 溶解度(ppm,水) 融点(℃) PHC,プロポキスル(propoxur) 2000/20℃ 84〜87 MIPC,イソプロカルブ(isoprocarb) “SS” 88〜93 BPMC,フェノブカルブ(fenobucarb “SS” 32 MPMC,キシリルカルブ(xylylcarb) 580/20℃ 71〜78 MTMC,メトルカルブ(metolcarb) 2600/30℃ 76〜77 XMC, “IS” 99 エチオフェンカルブ(ethiofencarb) 1900/20℃ 33.4 NAC,カルバリル(carbaryl) 40/30℃ 142 ピリミカーブ(primicarb) 2700/25℃ 90.5 ベンダイオカルブ(bendiocarb) 40 129〜130 カルボフラン(carbofuran) 700 150〜152 フラチオカルブ(furathiocarb) “IS” 液 カルボスルファン(carbosulfan) 0.3 液 ベンフラカルブ(benfuracarb) 8 液
【0018】 (その他) ベンスルタップ(bensultap) 0.7〜0.8 83〜84 ブプロフェジン(buprofezin) 0.9/25℃ 106 フルフェノクスロン(flufenoxuron) 0.003/22℃ 169〜172 ジフルベンズロン(diflubenzuron) 0.2/20℃ 210〜230 クロルフルアズロン(chlorfluazuron) 0.016/25℃ 222〜223
【0019】 (合成ピレスロイド系) シフルトリン(cyfluthrin) 1〜2μg 液 ペルメトリン(permethrin) <0.1 34〜39 シペルメトリン(cypermethrin) 0.0087/25℃ 83.2 シハロトリン(cyhalothrin) 0.003/20℃ 液 フェンプロパトリン(fenpropathrin) フェンバレレート(fenvalerate) <20 液 フルシトリネート(flucythrinate) 0.5 液 フルバリネート(flvalinate) 0.002 液 エトフェンプロックス(ethofenprox) <0.001 36.4〜37 シクロプロトリン(cycloprothrin) 0.091/25℃ 液 レスメトリン(resmethrin) 1< 43〜48 アレスリン(allethrin) 500 液
【0020】 (有機リン系) MPP,フェンチオン(fenthion) 54〜56/R.T. 液 MEP,フェニトロチオン(fenitrothion) 14/30℃ 液 プロパホス(propaphos) 125 液 シアノホス(cyanophos) 46 14〜15 プロチオホス(prothiofos) 1.7/20℃ 液 スルプロホス(sulprofos) <5 液 プロフェノホス(profenofos) 20/20℃ 液 EPN “IS” 36 シアノフェンホス(cyanofenphos) 0.6/30℃ 83 エチルチオメトン(disulfoton) 25 液 チオメトン(thiometon) 200/25℃ 液 PAP,フェントエート(phenthoate) 11/24℃ 液 マラソン(malation) 145/R.T. 2.85 ピラクロホス(pyraclofos) 33 液 BRP,ナレッド(naled) “IS” 26 CVP,クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos) 145/23℃ -19(-23) CVMP,テトラクロルビンホス(tetrachlorvinphos) 11/20℃ 97〜98 モノクロトホス(monocrotophos) “M” 54〜55 ホサロン(phosalone) 10/R.T. 48 クロルピリホスメチル(chlorpyrifos-methyl) 4/24℃ 45.5〜46 クロルピリホス(chlorpyrifos) 2/35℃ 42.5〜43 ピリミホスメチル(pirimiphosmethyl) 5/30℃ 15〜18 ダイアジノン(diazinon) 40/20℃ 液 エトリムホス(etrimfos) 40/24℃ −3.35 ピリダフェンチオン(pyridaphenthion) “SS” 54.5〜56 キナルホス(quinalphos) 17.8/24℃ 31〜32 イソキサチオン(isoxathion) 1.9/25℃ 液 DMTP,メチダチオン(methidathion) 240/25℃ 39〜40 サリチオン(dioxabenzofos) 58/30℃ 55〜56
【0021】 (有機塩素系) ベンゾエピン(endosulfan) “IS” 84〜88
【0022】 −殺菌剤− (N-ヘテロ環系エルゴステロール阻害剤) トリフルミゾール(triflumizole) 12.5/pH5.9 63.5 トリホリン(triforine) 27〜29/R.T. 155
【0023】 (カルボキシアミド系) メプロニル(mepronil) 12.7/20℃ 92〜93 フルトラニル(flutolanil) 9.6/20℃ 108 ペンシクロン(pencycuron) 0.5 132〜133 オキシカルボキシン(oxycarboxin) 1000/25℃ 127.5〜130
【0024】 (ジカルボキシイミド系) イプロジオン(iprodione) 13 136 ビンクロゾリン(vinclozolin) <1000 108 プロシミドン(procymidone) 4.5 166〜167
【0025】 (ベンゾイミダゾール系) ベノミル(benomyl) “IS” (ポリハロアルキルチオ系) キャプタン(captan) 3.3/R.T. 178
【0026】 (その他) ジクロメジン(diclomezine) 0.74/25℃ 250.5〜253 トリシクラゾール(tricyclazole) 0.7 183〜189 ピロキロン(pyroquilon) 4000 112> イソプロチオラン(isoprothiolane) 48/20℃ 54.5〜55 プロベナゾール(probenazole) “SS(150)” 138〜139 アニラジン(anilazine) “IS” 159〜160 オキソリニック酸(oxolinic acid) 3.2/25℃ 250> ジメチリモール(dimethirimol) 1200/25℃ 102 フェリムゾン 0.162g/30℃ 175〜176
【0027】 (抗生物質剤) カスガマイシン(kasugamycin) 1.25%/25℃ 202〜204
【0028】 (有機リン系) EDDP,エジフェンホス(edifenphos) 5 液 IBP,イプロベンホス(iprobenfos) 1000/18℃ 液 22.5〜23.8
【0029】 (有機塩素系) フサライド(fthalide) 2.49 209〜210 TPN,クロロタロニル(chlorothalonil) 0.6/25℃ 250〜251
【0030】 (硫黄系) ジネブ(zineb) 10/R.T. マンネブ(maneb) “SS” 上記活性成分のなかでも、ピラクロホス含有懸濁剤に本
発明は好適に適用される。
【0031】上記のような活性成分中、常温で油状のも
のは、そのまま使用するか或いは水と相溶しない不揮発
性の有機溶剤に溶解して使用することができる。また、
常温で固状のものは、水と相溶性のない不揮発性の有機
溶剤に溶解せしめ、油状の状態にして使用することがで
きる。
【0032】もちろん、本発明において、上記各活性成
分を単独で使用することができるが、二種以上を併用す
ることもできる。常温で油状のものと常温で固状のもの
とを併用する場合、後者の常温で固状の成分を前者の油
状成分中に溶解して使用することができ、また、両者を
前記のような有機溶剤中に溶解させて使用することもで
きる。これらの態様は、使用する活性成分の種類によっ
て適宜決められる。
【0033】ここで使用される有機溶剤としては、芳香
族系炭化水素類のものが好ましい。具体的には、アルキ
ルベンゼン類を挙げることができ、そして、この一種又
は二種以上の混合物として用いることができる。該混合
物(混合溶剤)としては、部分精留されているもの(数
種類のアルキルベンゼン混合物)を用いてもよく、2種
以上の炭素数の異なるアルキルベンゼンを別々に用意
し、それらを混合・調製したものを用いることもでき
る。このようなアルキルベンゼンやその混合物は市販さ
れており、それを使用することは、経済的見地から好ま
しい。
【0034】該アルキルベンゼンは、ベンゼン環に1〜
数個のアルキル基が置換している化合物である。好まし
くは、1〜4個のアルキル基が置換した、モノ(置換)
アルキルベンゼン、ジ(置換)アルキルベンゼン、トリ
(置換)アルキルベンゼン、テトラ(置換)アルキルベ
ンゼンである。なかでもモノ(置換)アルキルベンゼ
ン、トリ(置換)アルキルベンゼンがより好ましい。
【0035】これらアルキルベンゼンの炭素数(総炭素
数)は、特に限定されるものではないが、無臭性の製剤
を所望する場合、総炭素数20〜26の範囲のアルキルベン
ゼンを主体とする溶剤を使用するのが好ましい。特に、
総炭素数20〜26のモノ(置換)アルキルベンゼンを用い
るのがより好ましい。また、3個の低級アルキル基が置
換したトリ(置換)アルキルベンゼンを用いることもで
きる。この低級アルキル基としては、炭素数1〜4の直鎖
状又は分枝状のものが好ましい。このうちメチル基を有
するものがより好ましい。
【0036】該モノ(置換)アルキルベンゼンの具体例
としては、n-プロピルベンゼン、n-ブチルベンゼンな
どを挙げることができる。また、ジ(置換)アルキルベ
ンゼンの具体例としては、o-エチルトルエンなどが挙
げられる。
【0037】トリ(置換)アルキルベンゼンの具体例と
しては、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリメチル
ベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、m,p-エチルト
ルエン、1,3-ジメチル-5-エチル-ベンゼン、1,4-ジメチ
ル-2-エチルベンゼンなどが挙げられる。テトラ(置
換)アルキルベンゼンの具体例としては、1,2,3,5-テト
ラメチルベンゼン、1,2,4,5-テトラメチルベンゼン、1,
2,3,4-テトラメチルベンゼンなどが挙げられる。
【0038】このようなアルキルベンゼンの混合物の市
販品を示せば、ハイゾール#100(TM;日本石油化学社
製;C3〜C5アルキルベンゼンが主体の混合物;この炭
素数は置換しているアルキル基の総炭素数を示す。以下
同じ)、ハイゾール#150(TM;同社製;C3〜C4アル
キルベンゼンが主体の混合物)等が挙げられる。また、
ペンタデシルベンゼン、アルケン20T(TM;日本石油洗
剤社製;C14〜C16アルキルベンゼンが主体の混合
物)、アルケン100P(TM;同社製;C15〜C20アルキ
ルベンゼンが主体の混合物)等も好都合に用いられる。
更に、トリ(置換)アルキルベンゼン異性体の混合物と
しては、1,2,4-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリメチル
ベンゼン及び1,2,3-トリメチルベンゼンの3種の混合物
なども用いられる。
【0039】有機溶剤の使用量は、活性成分が5〜80重
量%の割合で溶解する程度、好ましくは10〜70重量%の
範囲である。本発明の懸濁剤における活性成分の配合量
は、製剤全体に対して、0.1〜75重量%、好ましくは3〜
50重量%、更に好ましくは5〜35重量%の範囲である。
【0040】本発明において、固体物質である特定の粘
土鉱物を懸濁助剤として用いることを特徴の1つとする
ものである。この特定の粘土鉱物としては、結晶形態が
2:1構造型の膨潤格子を持つ粘土鉱物であり、具体的に
は、モンモリロナイト−サポナイト群( montmorilloni
te -saponite group)粘土鉱物又はバーミキュライト群
(vermiculite group)粘土鉱物が挙げられる。
【0041】モンモリロナイト−サポナイト群粘土鉱物
の具体例としては、モンモリロナイト(montmorillonit
e)、バイデライト(beidellite)、ノントロナイト(n
ontronite)、サポナイト(saponite)、ヘクトライト
(hectorite)、サウコナイト(sauconite)等が挙げら
れ、いずれも使用することができるが、好ましくはモン
モリロナイトである。また、バーミキュライト群粘土鉱
物の具体例としては、バーミキュライト(vermiculit
e)が挙げられる。
【0042】本発明に好適に用いられるモンモリロナイ
トとは、ソジウム・モンモリロナイトのことを指し、天
然のコロイド性含水ケイ酸アルミニウムの一種で、ベン
トナイトの主成分として知られているものである。これ
は、親水性の強い物質であり、これを水に添加すると、
その結晶層間に水を吸収し、チクソトロピーを示すコロ
イド分散液となることから、本発明において好適な懸濁
助剤であり、市販品としては、クニピアF(TM;クニミ
ネ工業社製)を挙げることができる。
【0043】上記2:1構造型粘土鉱物の粒度分布とし
て、0.5〜50μmのものを使用することも本発明の特徴
とするものである。0.5μm未満では、所望の懸濁剤が
得られ難く、一方、50μmを越えると、その粘土鉱物が
沈澱しはじめ、均一に分散し難くなるので好ましくな
い。特に、0.5〜20μmが好ましく、より好ましくは0.5
〜15μmである。上記粘土鉱物の平均粒径としては、懸
濁油状粒子の分散効果を向上させるため、1〜5μm程度
に微粉砕されたものを使用するのが好ましく、1〜3μm
がより好ましい。
【0044】また、本発明において、良好な懸濁安定性
を得るため、上記粘土鉱物を懸濁剤全体に対して0.1〜
3.0重量部配合するのが好ましく、更に、低粘度懸濁剤
とするため、この配合比を0.1〜1.5重量部の範囲にする
のがより好ましい。
【0045】本発明は、上記したとおり、粒度分布が0.
5〜50μmの2:1構造型粘土鉱物微粉末を配合すること
を特徴とするが、更に、HLB4〜7のノニオン系界面活
性剤及びHLB8〜20のノニオン系界面活性剤を併用す
ることも特徴とするものである。好ましくは、疎水性界
面活性剤のHLBは4〜6、親水性界面活性剤のHLBは
10〜20の範囲である。そして、この併用配合によって、
懸濁安定性に優れた懸濁剤を得ることができ、しかも、
20〜300cps(B型粘度計で測定した20℃における粘
度値)という本発明で意図する低粘度の懸濁剤とするこ
とができる。
【0046】ノニオン系界面活性剤の添加量としては、
混合ノニオン系活性剤の総量として懸濁剤全体に対し5
〜25重量部が好ましく、より好ましくは10〜20重量部で
ある。この範囲内で添加することにより、上記した範囲
内の低粘度であって、希釈時においても水中分散性が良
好であり、且つ、長期にわたって製剤安定性の良好な水
中油型懸濁剤を調製することができる。
【0047】HLB4〜7のノニオン系界面活性剤とHL
B8〜20のノニオン系界面活性剤の混合比としては、H
LB8〜20のもの/HLB4〜7のもの=0.05〜10/1(重
量比)とすることができ、好ましくは0.05〜5/1であ
り、更に好ましくは0.1〜3/1の範囲である。
【0048】また、本発明において、必要に応じアニオ
ン系界面活性剤0.1〜0.5重量部を加えることもできる。
この添加により乳化粒子をより小さくし、懸濁油状粒子
の沈降速度を抑制することができ、安定な水中油型懸濁
剤を得ることができる。
【0049】ノニオン系界面活性剤としては、水中油型
エマルジョンを調製し得る前記親水性/親油性バランス
(HLB)を持つものであれば、どのようなノニオン系
界面活性剤でも使用することができ、また、必要に応じ
添加するアニオン系界面活性剤も任意に使用することが
できる。
【0050】これらのノニオン系界面活性剤を例示する
と、限定するものでないが、次のものを使用することが
できる。 (HLB4〜7のノニオン系界面活性剤) ・ソルビタンモノオレイン酸エステル (HLB 4.3) ・プロピレングリコ−ルモノラウリン酸エステル (HLB 4.5) ・ソルビタンモノステアリン酸エステル (HLB 4.7) ・ジエチレングリコ−ルモノステアリン酸エステル (HLB 4.7) ・グリセロ−ルモノステアリン酸エステル(自己乳化性)(HLB 5.5) ・ジエチレングリコ−ルモノラウリン酸エステル (HLB 6.1) ・ソルビタンモノパルミチン酸エステル (HLB 6.7)
【0051】 (HLB8〜20のノニオン系界面活性剤) ・ソルビタンモノラウリン酸エステル (HLB 8.6) ・ポリオキシエチレン(4)ラウリルエ−テル (HLB 9.5) ・ 〃 (4)ソルビタンモノステアリン酸エステル(HLB 9.6) ・ 〃 (5) 〃 モノオレイン酸エステル (HLB10.0) ・ 〃 (4) 〃 トリステアリン酸エステル(HLB10.5) ・ 〃 (4) 〃 トリオレイン酸エステル (HLB11.0) ・ポリオキシエチレングリコ−ル400モノオレイン酸エステル (HLB11.4) ・ 〃 〃 〃 モノステアリン酸エステル(HLB11.6) ・ポリエチレングリコ−ル400モノラウリン酸エステル (HLB13.1) ・ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウリン酸エステル (HLB13.3) ・ 〃 (20) 〃 モノステアリン酸エステル(HLB14.9) ・ 〃 (20) 〃 モノオレイン酸エステル (HLB15.0) ・ 〃 (20)ステアリルエ−テル (HLB15.3) ・ 〃 (20)オレイルエ−テル (HLB15.4) ・ 〃 (20)ソルビタンモノパルミチン酸エステル(HLB15.6) ・ 〃 (20)セチルエ−テル (HLB15.7) ・ 〃 (30)ステアリン酸エステル (HLB16.0) ・ 〃 (40) 〃 (HLB16.9) ・ 〃 (100)ステアリン酸エステル (HLB18.8)
【0052】更に市販されているこの種ノニオン系界面
活性剤を例示すると、次のものを挙げることができ、い
ずれも本発明において使用することができる。 ・ソルビタンアルキレート(例、ニューカルゲンD935;
TM;竹本油脂社製、HLB 4.3) ・ポリオキシエチレンノニールフェニールエーテル
(例、ノニポール85;TM;第一工業製薬社製、HLB 10) ・ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル(例、
ノイゲン・イーエー−142(EA-142);TM;第一工業製薬
社製、HLB 14) ・ショ糖脂肪酸エステル(例、DKエステルF-160;TM;
第一工業製薬社製、HLB15〜16) ・ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例、
ニューカルゲンD941;TM;竹本油脂社製、HLB 16.7) ・特殊高分子非イオン活性剤(例、ニューカルゲンD302
0;TM;竹本油脂社製HLB 19.0)
【0053】本発明では、前記したとおり、必要に応じ
てアニオン系界面活性剤をも配合することができるが、
この種アニオン系界面活性剤を例示すると、次の市販品
を挙げることができる。 ・ジアルキルスルホサクシネートナトリウム塩(例、ニ
ューカルゲンEP-70G;TM;竹本油脂社製) ・ポリオキシエチレンフェニルフェノール硫酸塩(例、
アグリゾールFL2017;TM;花王石鹸社製) ・アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(例、ニュ
ーカルゲンBX-C;TM;竹本油脂社製) ・β−ナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合
物(例、ラベリンFM-L;TM;第一工業製薬社製)
【0054】以上の各成分に加え、本発明の懸濁剤にお
いては、当然のこととして凍結防止剤や消泡剤など一般
的なその他の補助剤を配合することもできる。一例とし
て挙げれば、凍結防止剤としてエチレングリコール(三
菱油化社製)、消泡剤としてアンチホームE-20(TM;花
王アトラス社製)などを添加することができる。
【0055】本発明の懸濁剤は、周知・慣用手段によっ
て製造することができるが、好ましくは、油状農園芸用
活性成分と疎水性のノニオン系界面活性剤(HLB4〜7
のノニオン系界面活性剤)とを混合して油相混合物と
し、次に、この混合物を親水性の活性剤(HLB8〜20
のノニオン系界面活性剤)及び懸濁助剤(2:1構造型粘
土鉱物微粉末)を含有する水相中に混入し、攪拌して水
中油型の懸濁液を形成する。
【0056】得られた懸濁液を各種の方法によりホモジ
ナイズする。一例として挙げれば、ホモミキサーで乳化
系を作った後、ダイノミル(DYNO-MILL)の様なボールミ
ル或いはマイクロフルイダイザー等を用いて微粉砕工程
を行う。これにより十分に小さな粒径(平均粒径0.4〜
1.5μm)を有する油滴を分散させることができ、しか
も、この粒径を自在に調節することができる。
【0057】本発明の懸濁剤は、有効な農薬濃度を得る
ように、使用時に更に水で希釈して用いることができ
る。また、低粘度であり水中分散性が優れている本発明
の重要な利用方法としては、原液直接散布がある。例え
ば、病害虫又は疫病を媒介するぼうふら等が発生してい
る河川に対して、上空からヘリコプターによって河川に
原液を直接投入し、川面で素早く拡散させて効率よく害
虫駆除を行うためにも用いられる。
【0058】本発明は、以上詳記したとおり、特定の
2:1構造型粘土鉱物微粉末を用い、かつ、HLBの異な
るノニオン系界面活性剤を併用することにより、油状農
園芸用活性成分を含有する水中油型懸濁剤において、低
粘度であって、希釈時においても水中分散性が良好であ
り、且つ、長期にわたって製剤安定性の良好な上記懸濁
剤を得ることができる。
【0059】より詳細には、本発明は、粒度分布が0.5
〜50μmの2:1構造型粘土鉱物微粉末であって、その平
均粒径1〜5μmの微粉末の使用及びその配合量(0.1〜
3.0重量部)並びに上記界面活性剤の併用及びその添加
量(5〜25重量部)を有機的に組合せることにより、水
中分散性が良好であるばかりでなく、20〜300cps(2
0℃においてB型粘度計で測定した粘度値)という低粘
度の水中油型懸濁剤が得られる。そして、このように低
粘度のものであるから、容器からの排出が極めて容易で
あり、しかも、これを例えばヘリコプターによって河川
に直接投入しても、水中に沈降し、油滴が凝集し合一す
ることなく、川面に素早く拡散し、広範囲にわたって効
率よく害虫駆除を行うことができる。
【0060】また、本発明の懸濁剤には、他の水溶性の
有効成分を分散媒である水に溶解して併用することがで
き、これも本発明に包含されるものである。そのような
有効成分の例を次に挙げる。なお、溶解度の項中の
“g”は、溶媒1リットル中のグラム数を示し、また、
“S”は「溶解」、“VS”は「易溶」、“R.T.”は「室
温(15〜25℃)」をそれぞれ示す。
【0061】 −殺虫剤− (カ−バメイト系) 溶解度 融点(℃) メソミル(methomyl) 58g/20℃ 78〜79 (その他) チオシクラム(thiocyclam) 84g/20℃ 125〜128 カルタップ(cartap) 200g/20℃ 179〜181 ニテンピラム(nitenpyram) 300g/20℃ 85
【0062】 (有機リン系) アセフェ−ト(acephate) 650g/20℃ 91〜92 ESP、オキシデプロポス(oxdeprofos) “S” 液 ジメトエ−ト(dimethoate) 25000g/21℃ 51〜52 バミドチオン(vamidothion) 4000g/20℃ 46〜48 DEP、トリクロルホン(trichlorfon) 154g/25℃ 83〜84 DDVP、シクロルボス(dichlorvos) 10000/R.T. 液
【0063】 −殺菌剤− (抗生物質剤) バリダマイシンA(validamycin A) “VS” 135 ミルデオマイシン(mildiomycin) >1g >250 上記のような併用可能な水溶性の有効成分は、各成分の
有効量に基づいて、適宜、その配合量を決めることがで
きる。
【0064】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明をより詳細に説明する。 (実施例1) 次のエマルジョンを調製した。(重量部) ピラクロホス 35部 ソルビタンアルキレート(NK D935;TM;HLB4.3) 13.5部 特殊高分子非イオン活性剤(NK D3020;TM;HLB19.0) 1.5部 モンモリロナイト(クニピアF;TM;粒度分布0.5〜10μm; 平均粒径:2μm) 0.4部 凍結防止剤 5部 消泡剤 0.2部 水 全100部
【0065】まず、ピラクロホスと特殊高分子非イオン
活性剤(ニューカルゲンD935)を容器中で十分に混合
し、均質な油性混合物を得た。同様に、他の容器内に水
を入れ、その中にソルビタンアルキレート(ニューカル
ゲンD3020)とモンモリロナイト(クニピアF)、凍結
防止剤及び消泡剤を溶解或いは分散させ、よく混合して
均質な水性混合物を得、これを乳化直前に70℃に加温し
た。
【0066】次いで、油性混合物を70℃に加温された水
性混合物中にホモミキサーで攪拌しながら入れ、添加が
完了してからその後5分間、7000回転で乳化した。得ら
れた懸濁剤について、後記する試験例に従って製剤粘
度、水中分散性、製剤安定性を評価し、その結果を表1
に示した。
【0067】(実施例2) 次のエマルジョンを調製した。(重量部) ピラクロホス 5部 ソルビタンアルキレート(NK D935;TM;HLB4.3) 13.5部 特殊高分子非イオン活性剤(NK D3020;TM;HLB19.0) 1.5部 モンモリロナイト(クニピアF;TM;粒度分布0.5〜10μm; 平均粒径:2μm) 1.0部 凍結防止剤 5部 消泡剤 0.2部 水 全100部 これを上記実施例1と同一方法で懸濁剤を得た。得られ
た懸濁剤について、上記実施例1と同様、製剤粘度、水
中分散性、製剤安定性を評価し、その結果を表1に示し
た。
【0068】(比較例1〜2)モンモリロナイトを除い
た処方で、上記実施例1及び2と同一方法でそれぞれ比
較例1及び2のエマルジョンを調製した。得られた懸濁
剤について、上記実施例1と同様、製剤粘度、水中分散
性、製剤安定性を評価し、その結果を表1に示した。
【0069】(比較例3) 次のエマルジョンを調製した。(重量部) ピラクロホス 35部 ソルビタンアルキレート(NK D935;TM;HLB4.3) 22.5部 特殊高分子非イオン活性剤(NK D3020;TM;HLB19.0) 2.5部 凍結防止剤 5部 消泡剤 0.2部 水 全100部 これを上記実施例1と同一方法で懸濁剤を得た。得られ
た懸濁剤について、上記実施例1と同様、製剤粘度、水
中分散性、製剤安定性を評価し、その結果を表1に示し
た。
【0070】(試験例−製剤粘度)粘度の測定は、B型
粘度計でNo.2ローターを用いて20℃で行った。 (試験例−水中分散性)水中分散性は、3度硬水を入れ
た250mlメスシリンダーに製剤の液滴約250μlを上方
から静かに投下し、 ・底部に達するまでに液滴が完全に分散する場合を○、 ・分散はするが底部に達するまでに液滴が完全に分散し
ないものを△、 ・全く分散せずに液滴がそのまま底部に達するものを
×、 とした。
【0071】(試験例−製剤安定性)製剤の安定性は、
製剤を調製した後直ちに試験管に液高が10cmになるよ
うに入れ、そのまま室温で1カ月間静置し、そのときの
水相分離度を%で表した。
【0072】
【表1】
【0073】表1から明らかなように、モンモリロナイ
トを添加した処方(実施例1、2)では、粘度が低いに
も関わらず相分離の程度が非常に小さく、また、水中分
散性は良好であることが理解できる。この処方は、凝集
現象が抑えられているため再分散性に優れており、緩い
攪拌により均一な状態に戻るので取扱いも容易であっ
た。
【0074】これに対して、モンモリロナイトを添加し
ない処方(比較例1、2)では、粘度が低く、水中分散
性は良好であるが、経時的に大きく2相に分離した。こ
の時、液滴が凝集し、合一が進むために、分離した2つ
の相は、攪拌しても不可逆で均一にはならず使用には不
適であった。また、活性剤を増量した処方(比較例3)
では、粘度が高くなった。そのため、相分離は殆ど起こ
さないが、水中分散性が悪く取扱いが困難であった。同
様の現象は、増粘剤を用いたときにもみられた。
【0075】(比較例4)上記実施例1において、ソル
ビタンアルキレート(NK D935;TM;HLB4.3)の代わりに
特殊高分子非イオン活性剤(NK D3020;TM;HLB19.0)の
みを15部配合して同一方法でエマルジョンを調製し
た。
【0076】(比較例5)上記実施例1において、特殊
高分子非イオン活性剤(NK D3020;TM;HLB19.0)の代り
にソルビタンアルキレート(NK D935;TM;HLB4.3)のみ
を15部配合して同一方法でエマルジョンを調製した。
【0077】(試験例)HLBの異なる2種類のノニオ
ン系界面活性剤を併用せずにそれぞれ1種類のみを配合
して調製した比較例4及び5のエマルジョンは、油状活
性成分(ピラクロホス)の乳化が不十分で著しく製剤安
定性に欠け、調製直後から油相と水相に分離してしま
い、製剤化は困難であった。
【0078】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、特定の
2:1構造型粘土鉱物微粉末を用い、かつ、HLBの異な
るノニオン系界面活性剤を併用することにより、油状農
園芸用活性成分を含有する水中油型懸濁剤において、20
〜300cps(B型粘度計で20℃で測定した粘度値)と
いう低粘度であって、希釈時においても水中分散性が良
好であり、かつ、長期にわたって製剤安定性の良好な上
記懸濁剤を得ることができる効果が生ずる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 油状農園芸用活性成分、(b) 粒度分
    布が0.5〜50μmの2:1構造型粘土鉱物微粉末、(c) H
    LB4〜7のノニオン系界面活性剤、(d) HLB8〜20の
    ノニオン系界面活性剤及び(e) 水、を含有することを特
    徴とする懸濁剤。
  2. 【請求項2】 2:1構造型粘土鉱物がモンモリロナイト
    −サポナイト群粘土鉱物である請求項1に記載の懸濁
    剤。
  3. 【請求項3】 B型粘度計で測定された粘度が20℃で20
    〜300cpsである請求項1に記載の懸濁剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0702896A1 (de) * 1994-09-21 1996-03-27 Hoechst Schering AgrEvo GmbH Thixotrope wässrige Pflanzenschutzmittel-Suspension
WO2001076365A1 (fr) * 2000-04-10 2001-10-18 Kao Corporation Composition d'agents mouillants pour produits chimiques destines a l'agriculture
JP2003523321A (ja) * 1999-10-29 2003-08-05 アベンティス・クロップサイエンス・エス・アー 特定の非イオン界面活性剤を含む新規な殺有害生物剤および/または生長調節剤組成物
JP2008037845A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Sumitomo Chemical Co Ltd 水性懸濁状農薬組成物

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