JPH05278316A - オフセット印刷用不織布 - Google Patents

オフセット印刷用不織布

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JPH05278316A
JPH05278316A JP4076540A JP7654092A JPH05278316A JP H05278316 A JPH05278316 A JP H05278316A JP 4076540 A JP4076540 A JP 4076540A JP 7654092 A JP7654092 A JP 7654092A JP H05278316 A JPH05278316 A JP H05278316A
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JP
Japan
Prior art keywords
printing
nonwoven fabric
ink
offset printing
compatibility
Prior art date
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Pending
Application number
JP4076540A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Maki
捷治 牧
Akira Kono
晃 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オフセット印刷用不織布の印刷面のインキと
の親和性を良くすることにより,従来より問題となって
いた印刷上り不良の発生をなくする。 【構成】 オフセット印刷用不織布の加工工程の最後に
コロナ放電処理を行うことによって,印刷面の表面自由
エネルギーを向上させ,印刷インキとの親和性を向上さ
せた。 【効果】 従来のオフセット印刷用不織布よりも印刷イ
ンキとの親和性が向上し,印刷上りが良くなり印圧も小
さくて済むようになった。水分の高すぎ低すぎ又は地合
による面質不良は従来は印刷上り不良となったが,印刷
インキとの親和性向上によって,これらのマイナス要因
は補足され,印刷上り不良をなくすることが出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,印刷適正の向上したオ
フセット印刷用不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カレンダー用途をはじめとして,オフセ
ット印刷用不織布が印刷用原反として広く利用されてい
る。オフセット印刷用不織布とは,嵩高で重量感があり
且つ柔軟性を備え,紙とは全く異なる独特な風合と印刷
適性が主な要求品質で,製法は乾式又は湿式法によりウ
エブをつくり,含浸加工などの方法により合成ゴムラテ
ックスなどのバインダー,硬化剤,及び柔軟仕上剤など
を付与して成る。繊維組成はポリエステル,ポリプロピ
レン,ポリエチレン,レーヨン,パルプ等から成り,軟
かい風合を出すため繊維を適当な比率で混ぜて,用途に
適した品質を持った加工用原布に含浸加工などの方法で
各薬剤を付与してオフセット印刷用不織布がつくられ
る。
【0003】このオフセット印刷用不織布の最も重要な
要求品質は印刷上りが良いことである。即ち印刷の画線
及び色彩が鮮明であることが必要である。そのためには
オフセット印刷用不織布のインキ受容性が重要である。
インキ受容性を良くするためには,印圧を均一に受ける
ための不織布の面質即ち平滑性,厚さに関与する水分の
コントロール,インキタックに負けない表面強度の付与
が主な要因になる。面質と水分のコントロールは特に重
要である。面質は繊維の均質な分布が重要であり,抄紙
工程で繊維の配向が微妙に変化すれば,繊維の分布の均
質さが崩れるからである。水分は製造直後で目標値が得
られていてもその後の保管時の温度・湿度により吸湿あ
るいは脱湿で変化してしまうからである。従来より通常
に行われてきたウエブの製造・加工技術だけでは現状の
品質レベルを一段と向上させることは至難であり,何か
画期的な手段が望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では,上述の様
な状況に鑑み,オフセット印刷用不織布が,製造工程や
製造後の保管の過程で一定の基準に厳密に保つのが難し
いとされる面質又は水分に依存することなく,印刷イン
キに対する親和性を向上させ,印刷上りを良くする手段
はないかと検討した。即ち,面質や水分を従来よりも厳
しく一定基準にコントロールしようとすることではな
く,又,加工薬品やマシンカレンダーなどの条件変更で
面質を向上させようとすることでもない手段を創案する
ことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では,オフセット
印刷用不織布の加工工程の最後に,印刷される不織布表
面にコロナ放電処理を施し,印刷インキとの親和性を向
上させると,印刷上りが良くなることを確認した。以下
にその詳細を述べる。
【0006】本発明では,オフセット印刷用不織布の加
工工程の最後にコロナ放電処理を行う。コロナ放電処理
条件を述べる。高周波インパルス電子照射法によって,
30kVの電圧で20〜100kHz の周波数の下で行っ
た。先ず30kVに近い1.0マイクロ秒以下の点孤電圧
をかけシートの印刷面と最初の接触をした後,6〜10
kVの比較的低い電圧が続き,印刷面の内部に一定の高周
波電流を形成する事を可能にしている。このシステムで
1秒当たり数百万回という小さく,しかし有効なスパー
クが生じる。処理効果について,印刷インキとの親和性
を上げるにはその表面自由エネルギーを高くする必要が
あり,コロナ放電処理前の40エルグ/cm2から,46
エルグ/cm2以上に上げる様に,処理基準を決めた。と
ころで参考までに,印刷インキと接着するためには印刷
面の表面自由エネルギーが印刷インキの持つ表面自由エ
ネルギーよりも高くなければならず,印刷インキのそれ
は35〜37エルグ/cm2である。印刷面が処理基準の
表面自由エネルギー46エルグ/cm2を持つ様にするた
めに,被処理能W/m2/分を決めた。即ちこれは時間
当たり面積当たりのワット数であるので,電力と加工巾
と加工速度で決められ,加工巾2m,加工速度20m/
分,電力280W,即ち被処理能7.0W/m2/分の
ときに印刷面が処理基準の表面自由エネルギー46エル
グ/cm2に達した。従って処理基準を得るための被処理
能を7.0W/m2/分と決めた。この条件でシートに
コロナ放電処理を施すと電流ビームの照射過剰によるピ
ンホールがなく,印刷面の下0.001mmまで電流ビー
ムが浸透し,その部分にシートを構成する組成の分子構
造に変化が起きる。
【0007】コロナ放電処理を施した後はリーラーで巻
取ってワインダー,カッターなどで仕上げて包装し,そ
の後印刷に供されるが,コロナ放電処理を行ってからは
出来る丈時間をおかないことが望ましい。又,吸湿しな
い様包装は厳重に行う必要がある。時間の経過と共に,
表面自由エネルギーを得た処理面から材料が損なわれ,
又,水分を吸収して印刷インキとの親和性が低下する。
コロナ放電処理後から2ケ月以内に印刷を行えば表面処
理度即ち表面自由エネルギーの低下は2〜3エルグ/cm
2で済むので,2ケ月以上はおかないことが効果の実現
のために好ましい。
【0008】
【作用】オフセット印刷用不織布の従来のシートの印刷
面にコロナ放電処理を施すと,高圧・高速度の電流ビー
ムの影響で,シート組成のポリエステル,ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,あるいはセルロース繊維の分子構
造が変化し,イオン化・励起し,分子の鎖が変化して自
由電子をもらってフリーな分子が現れるので,印刷面と
そのやゝ下の内部の表面自由エネルギーが増加し,印刷
インクとの親和力が増し,印刷インキの受容量が増加
し,結果として鮮明度,歩留りなど向上する。また,本
発明はシートの面質,水分という印刷効果に大きく影響
する因子とは全く関係がないので,仮に面質,水分共に
好ましくない状態でシートが出来上ったとしても,本発
明の効果により印刷上りは改善され,不良率が減少す
る。また,本発明でオフセット印刷用不織布の印刷イン
キとの親和力が増すので,これ迄の様な印圧をかけなく
ても所定のインキ量はシートに転移するようになり,印
圧を軽く出来るので,刷版の摩耗が少なくて済む効果が
期待出来る。
【0009】
【実施例】
実施例1 繊維組成ポリプロピレン2d×6mm 30部,ポリエス
テル2d×5mm 20部,NBKP470ml 30部,
レーヨン4d×6mm 20部から成る加工用原布70g
/m2を加工機にかけ,インク受容性の合成ラテックス,
撥水剤,硬化剤,仕上柔軟剤を含浸し,熱処理し,カレ
ンダー処理した後,コロナ放電処理を30kVの電圧,6
0kHz の周波数の高周波インパルス電子照射法で,電力
280Wで行った後,リーラーで巻取った。加工速度2
0m/分,加工巾2m,被処理能は7.0W/m2/分だ
った。表面自由エネルギーはコロナ放電処理前の40エ
ルグ/cm2から46エルグ/cm2に向上した。上の要領で
製造したオフセット印刷用不織布を4色印刷し,刷り上
がりを評価した。印刷はコロナ放電処理後3日で行っ
た。
【0010】実施例2 印刷をコロナ放電処理後1ケ月で行う以外は実施例1と
全く同様に行った。 実施例3 印刷をコロナ放電処理後2ケ月で行う以外は実施例1と
全く同様に行った。 比較例1 コロナ放電処理を行わない以外は実施例1と全く同様に
行った。実施例1〜3及び比較例1の実験内容及び表面
処理度4色印刷の結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】(注)1.4例共加工速度20m/分,加工
巾2m,加工用原布70g/m2,その他原布の繊維組成
や加工の液処方・付着量など諸条件は同じ。 2.加工工程の最後がカレンダー→コロナ放電処理→リー
ラーの順となっており比較例のみコロナ放電処理を省略
している。コロナ放電処理法は電圧30kV, 周波数60
kHz の高周波インパルスを原布の進行方向に直角に置か
れたバー電極を用いて行った。 3.印刷条件 印刷機……ローランドレコードRVK−3オフセット4
色機 刷版………富士写真フィルム製 FPS 湿し水……富士写真フィルム製 EU−3 インキ……大日本インキ製 GRAFプロセス4色 印刷速度…8000枚/時 印圧………比較例15/100mmを100%とした相対
値。 4.印刷上りの評価 <平均的な鮮明度>のグレード付けは3…やゝ不鮮明,
4…鮮明,5…非常に鮮明の3段階に官能評価した。 <印刷上り不良率>は画線部の切れ,不鮮明箇所の目立
つ印刷物の発生率を示した。 <印圧>は比較例の印圧を100%とした時の相対値で
示した。 5.表面処理度の測定方法 リーラー後の巻取より試料を採取し,巾方向20mmマシ
ン方向220mmに裁断する。これに印刷インキを適度に
稀釈し,ローラーを用いて全体に均一に塗る。付着量は
任意でよい。そして乾燥機で印刷インクを完全に乾した
後,巾18mmのセロテープを全体に貼る。端部のみセロ
テープを剥して,剥した部分のセロテープと試料を各々
クリップで掴んで一方は固定し,他方をゆっくりと引っ
張る。引張速度は30〜50mm/分の範囲が好ましい。
この時の引張強度をペンレコーダーで記録し,適度なと
ころで止める。セロテープに印刷インキが全部とられた
場合のみ,ペンレコーダーに記された引張強度に変位を
乗じ,仕事量〔dyn〕を求めて更にジュールの係数に
より〔エルグ〕に換算し,変位部分のセロテープの面積
で除してこれを表面処理度とする。セロテープに印刷イ
ンキが全部とられない場合にはセロテープに接着剤を追
加して再度同じ要領で測定する。セロテープに印刷イン
キが全部とられるまで何回でも繰り返し行う。
【0013】
【発明の効果】実施例に示された様に,本発明ではオフ
セット印刷用不織布をコロナ放電処理することによって
印刷面の表面自由エネルギーが向上し,印刷インキとの
親和性が向上し,印刷上りの鮮明度が向上した。また,
従来はオフセット印刷用不織布の水分が高すぎるか低す
ぎるとき,又は面質が悪いとき,印刷を行うと印刷上り
不良を起していたが,本発明によって,表面自由エネル
ギーの向上がこれらのインキ付きを阻害する要因を補足
するため,印刷上り不良を起さなくなった。また,イン
ク付きが良くなったので,印圧を従来よりも小さくて済
む様になった。本発明には製造後印刷までの期間をおく
と効果が薄れるという欠点があるが,防湿包装さえ厳重
に行えば2ケ月までは効果を保証出来る。本発明によっ
て,オフセット印刷用不織布の供給品質の安定向上,印
刷物の品質安定に貢献することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 13/10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コロナ放電処理されて成ることを特徴と
    するオフセット印刷用不織布。
JP4076540A 1992-03-31 1992-03-31 オフセット印刷用不織布 Pending JPH05278316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4076540A JPH05278316A (ja) 1992-03-31 1992-03-31 オフセット印刷用不織布

Applications Claiming Priority (1)

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JP4076540A JPH05278316A (ja) 1992-03-31 1992-03-31 オフセット印刷用不織布

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JPH05278316A true JPH05278316A (ja) 1993-10-26

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ID=13608106

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JP4076540A Pending JPH05278316A (ja) 1992-03-31 1992-03-31 オフセット印刷用不織布

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11350393A (ja) * 1998-06-08 1999-12-21 Daio Paper Corp 化繊紙およびバーコード印刷用化繊紙
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