JPH05275273A - 積層型セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

積層型セラミック電子部品の製造方法

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JPH05275273A
JPH05275273A JP4066766A JP6676692A JPH05275273A JP H05275273 A JPH05275273 A JP H05275273A JP 4066766 A JP4066766 A JP 4066766A JP 6676692 A JP6676692 A JP 6676692A JP H05275273 A JPH05275273 A JP H05275273A
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JP
Japan
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multilayer ceramic
electronic component
binder
ceramic electronic
heat treatment
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Pending
Application number
JP4066766A
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English (en)
Inventor
Kaori Shiraishi
香織 白石
Keiichi Noi
慶一 野井
Yoichi Ogose
洋一 生越
Yasuo Wakahata
康男 若畑
Iwao Ueno
巌 上野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バリスタ機能を有する積層型セラミックコン
デンサ等の積層型セラミック電子部品の製造方法におい
て、クラックの発生がなく電気特性が安定して得られる
製造方法を提供する。 【構成】 表面に内部電極を印刷したセラミックスを主
成分とするグリーンシートを複数枚積層し切断してグリ
ーンチップを作製し、このグリーンチップにバインダー
除去の熱処理を施した後焼成および外部電極形成を行う
積層型セラミック電子部品の製造方法において、バイン
ダー除去の熱処理を減圧下で行うことにより、グリーン
チップの中央部分におけるバインダーの残存がなくなっ
て焼成時のクラック発生がなく、均一な焼結体チップが
得られて電気特性のばらつきの小さい積層型セラミック
電子部品が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異常電圧から半導体や
電子回路を保護するために使用されるバリスタ機能を併
せもつ積層型セラミックコンデンサ等の積層型セラミッ
ク電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープレコーダ等各種電子
機器の小型化に伴い、チップタイプの積層型セラミック
電子部品が多用されてきている。このような積層型セラ
ミック電子部品の代表的な一例に積層型セラミックコン
デンサがあり、以下、これでもって従来の技術を説明す
る。
【0003】図2は従来の積層型セラミックコンデンサ
の一部切欠斜視図、図3はその製造工程図である。図2
において、1は焼結された誘電体からなるセラミック
ス、2はセラミックス1と交互に積層されたNi等の導
電材料からなる内部電極で、この内部電極2は一層毎に
セラミックス1の異なる端面まで引き出されている。3
は内部電極2と接続するようにセラミックス1の端面に
形成したNi等の内側外部電極、4は内側外部電極3を
覆うように形成したAg等の外側外部電極である。
【0004】次に、このような積層型セラミックコンデ
ンサの製造方法について図3を参照しながら説明する。
まず、各種原材料を所定量秤量した後、これらを混合し
粉砕する。この粉体を仮焼した後粉砕し、これにバイン
ダ等を加えてスラリーを作成する。このスラリーを用い
てドクターブレード法等によりシートに成形し、所定の
大きさに切断してグリーンシートを作製する。そして、
このグリーンシートに内部電極用の導電材料を印刷した
後多数枚を積層し、この積層体をチップ状に切断してグ
リーンチップを得る。
【0005】次に、得られたグリーンチップを電気炉内
に搬入して熱処理し、バインダーを除去する。このバイ
ンダーを除去するための熱処理は、通常大気中でバイン
ダーの燃焼温度まで5〜30℃/hのゆっくりした速度
で昇温する熱処理条件下で行われる。そして、この熱処
理後のグリーンチップを焼成して焼結した後、この焼結
体チップに面取りを施し、さらにその対向する端面に内
側外部電極用および外側外部電極用の導電材料を塗布し
焼き付けて外部電極を形成する。このようにして積層型
セラミックコンデンサは製造されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の積
層型セラミック電子部品においては、その構造あるいは
材料によっては従来のような大気中での熱処理によるバ
インダー除去では完全にバインダーが除去できず、グリ
ーンチップの中央部分に残存することがある。バインダ
ーが残存すると不完全燃焼のため炭素が残存し、その炭
素がセラミックスの還元を促進して再酸化を阻害するた
め焼結性が変化して目的とする電気特性が発現しないと
いう課題があった。また、バインダーが残存すると焼成
後の焼結体チップが不均一になってクラックが発生する
という課題もあった。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、クラ
ックの発生がなく、また安定した電気特性を発現する積
層型セラミック電子部品の製造方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、積層型セラミック電子部品の製造工程にお
いて、グリーンチップからバインダーを除去する熱処理
を減圧下で行うものである。
【0009】
【作用】上記熱処理を用いることにより、減圧下である
ためにバインダーの分解により発生した低分子の粒子が
グリーンチップ内部から吸い出され、バインダーの残存
がなくなる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるバリスタ機
能を有する積層型セラミックコンデンサの製造方法につ
いて、図1のその製造工程図を参照しながら説明する。
【0011】まず主成分であるSrTiO3に、半導体
化物質であるNb25、Ta25、焼結助剤MnO2
SiO2、酸化促進剤Na2SiO3をそれぞれ添加し、
混合粉砕後1000〜1200℃で仮焼し、再び粉砕を
行う。このようにして得られた粉体に酢酸ブチル、トリ
クロルエタンからなる有機溶剤とブチラール樹脂と可塑
剤からなるバインダーおよび分散剤を混合し、スラリー
を作成する。このスラリーを用いてドクターブレード法
でシート成形を行ってグリーンシートを作製し、所定の
大きさに切断する。切断したグリーンシートの表面にN
iOからなる内部電極用材料を印刷し、所定の枚数を積
層する。そして、その積層体をチップ状に切断してグリ
ーンチップを作製する。
【0012】次に、バインダーを除去する熱処理を行
う。この熱処理工程では気密度の保てる真空炉中にグリ
ーンチップを投入し、吸引ポンプで炉内の酸素を除去
し、炉内圧力を10-2Torr以下に保つ。炉内圧力が
10-2Torr以下になったら、低沸点の溶剤を除去す
るために常温で1時間引き続ける。その後使用している
バインダーの分解温度に応じて熱処理温度を設定し昇温
する。バインダー分解中にはガスが発生するが、その時
の真空炉内の最大圧力は50Torr以下であることが
望ましい。設定温度はバインダー中で最も分解温度の高
いものが700℃なので700℃まで所定の昇温速度で
昇温し、所定時間の温度保持を行った。この条件は積層
数や形状によっても変わるが、バインダーが除去しにく
いものなら昇温速度を遅くしたり、バインダーの他の分
解温度で1〜2時間温度を保持しても良い。
【0013】このようなバインダー除去の熱処理を施さ
れたグリーンチップは減圧下の熱処理で不均一に還元さ
れている。したがって、このまま還元焼成を行った場
合、還元が均一に行われず、再酸化後の電気特性にばら
つきが発生し易い。このため、熱処理後に空気中で11
00〜1200℃で酸化処理を行い、グリーンチップを
酸化させることが望ましい。また、酸化処理はグリーン
チップの強度を持たせることにも役立つ。この酸化処理
は、上記熱処理に引き続き真空炉内に空気を入れてさら
に昇温しても良いが、炉の構造に応じて一度冷却してか
ら空気中で酸化処理を行っても電気特性に変わりはな
い。今回の場合比較のため、種々の熱処理条件でバイン
ダー除去後、一度冷却してから酸化処理を行った。
【0014】次に酸化処理後のグリーンチップの面取り
を行い、内部電極と同じペーストで内側外部電極を形成
し、還元焼成を行う。還元焼成は1100〜1300℃
でN 2とH2の混合ガス中で焼成を行う。このとき内部電
極および内側外部電極のNiOが還元されてNiとな
り、導電性を示すようになる。その後、空気中で800
〜1000℃で再酸化を行い、Ag外部電極を内側外部
電極上に塗布した後焼き付けを行う。
【0015】以上のようにして得られたバリスタ機能を
有する積層型セラミックコンデンサの試料について、
0.1mAにおけるバリスタ電圧(V0.1mA)と1kHz
における静電容量(C1kHz)を測定した。その測定結果
を(表1)および(表2)に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】ただし、(表1)はグリーンシートの積層
数が30層および50層のグリーンチップを熱処理条件
を種々変えて熱処理した試料の電気特性を示す。また、
(表2)は積層数が30層のグリーンチップを酸化処理
における処理温度を種々変えた試料の電気特性を示すと
ともに、さらに試料内部を観察して評価したクラックの
発生率も併せて示す。
【0019】この(表1)から明らかなように、バイン
ダー除去中の最大圧力が50Torrより大きい場合、
バインダーが残存し内部が半導体のままで特性が発現し
ない。しかし最大圧力を50Torr以下にするとバイ
ンダーが完全に除去でき、目標とする電気特性を得るこ
とができた。さらに圧力を小さくしていくと、電気特性
がより大きくなり、その効果が顕著になってくる。また
積層数が増えることによって、バインダーが抜けにくく
なったものについても昇温速度をおとすことによりバイ
ンダーの除去が可能になった。バインダーのような有機
物は空気中では分解、燃焼するが、グリーンチップの内
部のように燃焼に充分な酸素が供給できない場合、炭素
として残存してしまい、特性に悪影響を及ぼしてしま
う。しかし減圧下でバインダーの除去を行うと低分子に
分解したものがグリーンチップ内部から吸引され昇華し
てしまうものと考えられる。
【0020】また、(表2)から明らかなように、バイ
ンダー除去の熱処理後、直接還元焼成を行ったり、11
00℃より低い温度で酸化処理後、還元焼成を行うと焼
結体が割れたり、バリスタ電圧のばらつきが大きくなっ
ている。しかし1100〜1200℃で酸化処理すると
焼結体の強度も強くなってクラック発生もなくなり、バ
リスタ電圧のばらつきも低減している。しかし1200
℃を越えると内部電極とグリーンチップとが反応して静
電容量の著しい低下が見られる。
【0021】なお、本実施例ではセラミックスにSrT
iO3を主成分とするものの例を示したが、SrTiO3
のSrの一部をCaまたはBaまたはその両方で置換し
たものを用いても本実施例と同様の効果が得られる。ま
た、本実施例では内部電極および内側外部電極にNi
を、外側外部電極にAgを用いた例を示したが、これら
の電極材料としてはAg,Pd,Ni,CuおよびZn
のうち一種以上の単体金属またはこれらを主成分とする
合金であってもよく、またNa,KおよびLiのうち一
種以上を主成分とする合金であっても良い。
【0022】さらに、本実施例ではバリスタ機能を有す
る積層型セラミックコンデンサの製造方法の例を示した
が、減圧下で熱処理する製造方法は誘電体セラミックス
を用いた積層型セラミックコンデンサなど、他の積層型
セラミック電子部品にも適用できるものである。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の積層型セラミック電子部品の製造方法は、バインダー
除去の熱処理を減圧下で行うことにより、グリーンチッ
プの中央部分のバインダー残存がなくなってクラックの
発生がない安定した電気特性を得ることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるバリスタ機能を有す
る積層型セラミックコンデンサの製造工程図
【図2】従来の積層型セラミックコンデンサの一部切欠
斜視図
【図3】従来の積層型セラミックコンデンサの製造工程
【符号の説明】
1 セラミックス 2 内部電極 3 内側外部電極 4 外側外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若畑 康男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 上野 巌 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に内部電極を形成したセラミックスを
    主成分とするグリーンシートを複数枚積層する工程と、
    この積層体を切断してグリーンチップを作製する工程
    と、このグリーンチップを熱処理してバインダーを除去
    する工程と、前記熱処理後焼成および外部電極形成を行
    う工程とを備え、前記熱処理を減圧下で行う積層型セラ
    ミック電子部品の製造方法。
  2. 【請求項2】50Torr以下の減圧下で熱処理を行う
    請求項1記載の積層型セラミック電子部品の製造方法。
  3. 【請求項3】熱処理した後引き続き1100〜1200
    ℃の大気中で酸化処理を行う請求項1記載の積層型セラ
    ミック電子部品の製造方法。
JP4066766A 1992-03-25 1992-03-25 積層型セラミック電子部品の製造方法 Pending JPH05275273A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100378872C (zh) * 2002-02-28 2008-04-02 株式会社村田制作所 迭层型陶瓷电子元件的制造方法
JP2014187102A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Tdk Corp バリスタ機能付き積層型半導体セラミックコンデンサ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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