JPH05275146A - 回路パネル用ソケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 標準ソケットと共に使用され、異なるピッチ
又は許容誤差の回路トレースを有する回路パネル用補助
ソケットを提供すること。 【構成】 補助ソケット１は、少なくとも１個の回路パ
ネル受容スロット11及び所定ピッチの端子３を有する標
準（主）ソケット９に連続して配置される。この補助ソ
ケット１は、一端にパネル支持部材６を有し、他端へ連
続する回路パネル受容スロット５及びこれに沿う端子受
容スロット４を有し、この端子受容スロット４に複数の
端子３が挿入保持される。補助ソケット１の端子３のピ
ッチは標準ソケット９の端子３のピッチより粗い。これ
ら両ソケット１、９の回路パネル受容スロット５、11に
回路パネル15を挿入し、対応する回路トレース17、21と
係合する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はソケット、特にＳＩＭＭ
（シングル インライン メモリー モジュール）等の
回路パネル用ソケット及び補助ソケットに関する。

【０００２】

【従来の技術と問題点】米国特許第4,973,270 号にはＳ
ＩＭＭの回路パネルの両面に形成された回路トレースと
係合（接触）するよう構成された電気端子用ＳＩＭＭソ
ケットを開示している。ＳＩＭＭソケットの端子はＳＩ
ＭＭ回路パネルの両面の冗長回路と相互接続するよう設
計されている。

【０００３】ＳＩＭＭの技術が進歩するにつれて、従来
の冗長回路トレースが独立となり、ＳＩＭＭ回路パネル
の一面の回路トレースが他面の回路トレースと独立し
（切り離され）た。これら技術進歩に応じて、デュアル
（両面）リードアウトＳＩＭＭソケットが開発された。

【０００４】米国特許出願第572,196 号の明細書にはＳ
ＩＭＭ回路パネルの両面に設けられた独立した回路トレ
ースと係合する２列の電気端子付きデュアルリードアウ
ト（以下単にＤＲという）ＳＩＭＭソケットを開示して
いる。ＳＩＭＭの回路パネルは低背である。ソケットの
パネル支持部材が上方に突出し、このパネルがソケット
に受容されるとパネルを支持する。回路パネルの回路ト
レースは比較的高密度である。ＳＩＭＭソケットの端子
は比較的高密度であり、ＳＩＭＭ回路トレースとソケッ
トが取付けられる回路カードの高密度相互接続を行う。

【０００５】更に、ＳＩＭＭの技術が進歩すると、能動
回路トレースの中には高周波及び高速信号伝送の要求が
増加し、これは能動回路トレースが近接する他の回路ト
レースに影響を生じることとなる。近接する回路トレー
スは電気インピーダンスに悪い変化を生じ、これにより
伝送される信号の速度及び減衰に影響を及ぼす。

【０００６】能動回路からの放射は、他の回路が放射範
囲外にあれば回路トレースへの影響は少ないので、能動
回路トレースは他の回路トレースから十分離れている。
能動回路はＤＲ ＳＩＭＭソケットの高密度端子間のス
ペースより広く離れている必要がある。斯る能動回路ト
レースは端子の斯る高密度を許容し得ない。特に、他の
回路トレースＤＲ ＳＩＭＭソケットの隣接端子へ引き
回されている場合に顕著である。

【０００７】最近のＳＩＭＭの進歩により、能動回路ト
レースに半田付けされたワイヤを使用し、ワイヤをワイ
ヤ受容コネクタへ接続し、ＤＲ ＳＩＭＭソケットが取
付けられる回路カード上に取付けられる必要がある。

【０００８】

【課題解決の為の手段及び作用】本発明はＤＲ ＳＩＭ
Ｍソケットのコンタクトが比較的広いスペースの能動回
路トレースのスペース要求に適合し得ないことを認識し
て開発された。本発明は更に、ＳＩＭＭがＤＲ ＳＩＭ
Ｍに発展し、ＤＲ ＳＩＭＭソケットを使用するコネク
タシステムと補助コネクタとなり、システムが補助コネ
クタへ変化することを認識する。

【０００９】本発明は補助第２コネクタ及びソケットシ
ステムであって、補助第２コネクタが一部分をなす。こ
のソケットシステムは回路トレースを有する回路パネル
を受ける第１及び第２ソケットを具える。各ソケットは
端子受容スロットに多数の電気端子を有し、回路パネル
の両側の回路に係合する。第１ソケットのスロットは比
較的高密度であり、第２ソケットのスロットは第１ソケ
ットのスロットに対して比較的広いスペースを有する。
また、第１及び第２ソケットは相互に長手方向にアライ
メントされたパネル受容スロットを有し、比較的高密度
を許容する第１回路トレースが回路パネル上に引き回さ
れ第１ソケットの比較的高密度のスロットとアライメン
トされるようにした回路パネルを受ける。また、第２回
路トレースは他の回路トレースと比較的高密度スペース
が許容し得ず比較的広いスペースを有し、第１回路トレ
ースから離れて回路パネルに引き回され、第２ソケット
の比較的スペースの広い（低密度）のスロットとアライ
メントする。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の回路パネル用ソケットの好適
実施例を添付図を参照して詳述する。

【００１１】図１乃至図４を参照して、補助ソケット１
は絶縁ハウジング２を具える。この絶縁ハウジング２は
長手方向に延びる１以上のパネル受けスロット５及びこ
のスロット５と直交する多数の端子受容スロット４に保
持される多数の端子３（図４参照）を有する。この補助
ソケット１は更にハウジング２の一端にパネル支持部材
６を具え、パネル受容スロット５から上方へ突出する。
補助ソケット１の他端８にはパネル支持部材６等がな
く、図５に示す主ソケット９に比較的接近して配置可能
にする。

【００１２】主ソケットの詳細は米国特許出願572,196
号の明細書に開示されている。この主ソケット９はＤＲ
ＳＩＭＭソケットであって、図５に示す如く絶縁ハウ
ジング10、パネル受容スロット11、及びハウジング10の
両端13にポスト６と同様構成のパネル支持部材12を具え
る。パネル支持部材３、12内の２個の溝14の各々は対応
する回路パネル15、特にＳＩＭＭ回路パネルを受容保持
する。電気端子３は図１の端子３と同じであり、端子受
容スロット16に挿入されている。この端子受容スロット
16はパネル受容スロット11と交差し且つ突出して回路パ
ネル15の両側の回路トレース17と係合する。図５に示す
如く、端子３はハウジング10から下方へ突出し回路カー
ド20の穴19に挿入され半田付けされる。この回路カード
20上に主ソケット９と補助ソケット１が取付けられる。
端子３は隣接端子受容スロット16内に挿入される。図５
及び図６に示す如く、隣接端子受容スロット16は比較的
高密度であり、例えば中心間ピッチは約1.27mmである。

【００１３】補助ソケット１は図５に示す如く、端子受
容スロット４内の電気端子３と同じであって、対応する
パネル受容スロット５と交差し且つ突出し、図５に示す
如く回路パネル15の両側の回路トレース21と係合する。
端子受容スロット４は比較的高密度であって、隣接端子
スロット４は例えば1.27mm中心間ピッチである。端子３
は端子受容スロット４より少なく、主ソケット９の端子
３に比して比較的低密度である。これは図５に示されて
おり、補助ソケット１の端子３の電気リードは主ソケッ
ト１の端子３の電気リードの間隔より広い。例えば、補
助ソケット１のスロット４には１個おきに端子３が挿入
され、中心間ピッチは2.54mm（0.1 インチ）となる。各
パネル受容スロット５は主ソケット９のスロット11と長
手方向にアライメントされており、主ソケット９から延
出する対応回路パネル15の部分22を受ける。この回路パ
ネル15の部分22には他の回路トレース17よりも低密度且
つ寸法許容差の大きい回路トレース21が比較的大ピッチ
の端子３とアライメントされている。

【００１４】主ソケット９は対応するパネル15のノッチ
23と係合して上方に突出するパネル支持部材12の１つを
有する。パネル15の部分22はノッチ23を超え且つ補助ソ
ケット１の対応するパネル受容スロット５に沿って延び
る。回路トレース17より大ピッチ（低密度）の回路トレ
ース21はパネル15の部分22に沿って延び、主ソケット９
の端部13を超えて補助ソケット１のパネル受容スロット
５内に延びる。ここで、回路トレース21は補助ソケット
１の端子３とアライメントされる。

【００１５】更に、補助ソケット１のハウジング２は回
路カード20の開口25に挿入する取付ポスト24を具えてい
る（図４参照）。モールドにより取付ポスト24を一体形
成して（図１参照）、ハウジング２は端部８に各ポスト
24に対応する位置に下向きの凹部26を有する。

【００１６】補助ソケット１のハウジング２は図４に示
す如く一体構成され、端子受容スロット４はハウジング
２の長手方向側壁27で囲まれ、中央壁28がパネル受容ス
ロット５の底に沿って長手方向に延び、直交（トランス
バース）壁29が対応する中央壁28と側壁27間をブリッジ
して端子３を相互に隔離し、端子保持バー30が端子受容
スロット４を横切って端子受容スロット４の直交壁29間
をブリッジする。

【００１７】図４に示す如く、補助ソケット１の各端子
３は例えば金属ストリップを打抜き加工して形成される
一体構造であり、基部31、離間した保持ポスト34、35及
び弾性ばね部36を具える。基部31の下方には回路カード
20のスルーホール33に挿通半田付けされる電気リード32
がハウジング２を貫通して下方へ延びる。保持ポスト3
4、35は基部31から上方へ突出し、一方のポスト34はハ
ウジング２のバー30と側壁27間に摩擦係合され、他方の
ポスト35は中央壁28に対して押圧係合される。弾性ばね
部36は基部31から上方へ延びる。このばね部36は２回反
転して曲げられて略Ｓ字状に形成されて電気的ばね接点
となり、対応するパネル受容スロット５内に延びて回路
パネル15の対応する回路トレース21と弾性的な電気的接
触をする。端子受容スロット４はパネル受容スロット５
の両側にあり、パネル受容スロット５の一側の端子３は
パネル受容スロット５の他側の端子３と電気的に独立し
ている。

【００１８】補助ソケット１と主ソケット９の端子３は
相互に同一構造であって、回路パネル15の回路トレース
17、21を同一設計とし且つ各端子３へ接続する為のエン
ジニアリング考慮を可能にする。端子３の詳細は米国特
許出願572,196 号の明細書に開示されている。

【００１９】以上、本発明の回路パネル用ソケットを好
適実施例に基づいて説明した。しかし、本発明は斯る実
施例のみに限定されるべきではないこと勿論である。例
えばハウジング及び端子の形状構造は用途に応じて種々
に変形変更することが可能である。

【００２０】

【発明の効果】本発明は一端のみに回路パネル支持部材
を有し、この支持部材から他端へ連続する回路パネル受
容スロット及びこれに沿って所定ピッチで形成された複
数の端子受容スロット内に挿入保持された端子を有する
補助ソケットを、両端に回路パネル支持部材を有する標
準の回路パネル用ソケットと共に使用する。その為に、
標準回路パネル用ソケットよりも幅が広く、且つ回路の
必要上異なるピッチで配列形成された回路トレースを有
する回路パネルを設計して他の回路板（例えばマザーボ
ード）と相互接続することが可能となる。

【００２１】また、本発明の回路パネル用ソケットによ
ると、異なる密度又はピッチ（及び許容誤差）で形成さ
れた回路トレースを有する回路パネルをマザーボードに
相互接続することが可能な回路パネル用ソケットが得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の補助ソケットの斜視図。

【図２】図１に示す補助ソケットの正面図。

【図３】図１に示す補助ソケットの平面図。

【図４】図１に示す補助ソケットの端子を示す横断面
図。

【図５】図１の補助ソケットと共に使用される標準
（主）ソケット及び回路カードを示す一部切欠いた側面
図。

【図６】図５の回路カード用ソケットの平面図。

【符号の説明】

１ 補助ソケット ２、10 絶縁ハウジング ３ 端子 ４、16 端子受容スロット ５、11 パネル受容スロット ６、12 パネル支持部材 ９ 主（標準）ソケット 15 回路パネル 17、21 回路トレース

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 長手方向に少なくとも１個の回路パネル
   受容スロット及び該スロットに沿って直交方向に形成さ
   れた複数の端子受容スロット内に挿入保持される複数の
   端子を有し、回路パネルの端縁に形成された回路トレー
   スと前記各端子とを電気的に係合させる第１ソケット
   と、 該第１ソケットに連続して配置され、前記回路パネル受
   容スロットに対応する回路パネル受容スロット及び前記
   第１ソケットの前記端子と異なる間隔で配置可能な複数
   の端子を有する第２ソケットとを具え、 前記第１及び第２ソケットの前記回路パネル受容スロッ
   トに一体形成された１枚の回路パネルを挿入可能に構成
   したことを特徴とする回路パネル用ソケット。
2. 【請求項２】 長手方向に形成された少なくとも１個の
   回路パネル受容スロットと、 該回路パネル受容スロットに沿い且つ該スロットに連通
   形成された複数の端子受容スロットと、 一端に形成された回路パネル支持部材と、 前記端子受容スロット内に挿入保持された複数の端子と
   を具え、 両端に回路パネル支持部材を有する標準回路パネル用ソ
   ケットに連続的に配置され、一体として使用可能にする
   補助ソケット。