JPH05265879A - 携帯型電子機器のメモリ保護装置 - Google Patents

携帯型電子機器のメモリ保護装置

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JPH05265879A
JPH05265879A JP4065983A JP6598392A JPH05265879A JP H05265879 A JPH05265879 A JP H05265879A JP 4065983 A JP4065983 A JP 4065983A JP 6598392 A JP6598392 A JP 6598392A JP H05265879 A JPH05265879 A JP H05265879A
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flop
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Abstract

(57)【要約】 【目的】CPUが暴走してもメモリ保護を確実にし、ま
た、その後は電池交換等により電池電圧が充分に回復し
ない限りメモリ保護機能を解除させない。 【構成】メイン電池8の電圧VMAINが所定値を下回った
ときバックアップ電池9によりRAM3の内容を保持す
るメモリ保護装置で、RAMセレクト信号S6を通過させ
るNANDゲート27と、CPU1に対する電源ON信号
S8を通過させるANDゲート26と、メイン電池8の電圧
検出器7と、その検出出力信号S1をラッチするフリップ
フロップ21を有し、フリップフロップ21は検出出力信号
S1が“H”(正常)のとき通過許可信号(S10 =
“H”)を出力し、“L”(異常)のとき通過禁止信号
(“L”)を出力する。その制御信号S10 を電圧検出器
7に帰還して電圧検出器7の検出出力信号S1が反転する
ときの電圧にヒステリシスをもたせる分圧用抵抗器R1,R
2 からなるヒステリシス回路28を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メイン電池の電圧が所
定値を下回ったときにバックアップ電池によってメモリ
(RAM)の内容を保持するように構成した電子手帳の
ような携帯型電子機器におけるメモリ保護装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図3は携帯型電子機器の代表的な電気的
構成を示すブロック線図である。図3において、1はC
PU(中央演算処理装置)、2はROM(リードオンリ
ーメモリ)、3はRAM(ランダムアクセスメモリ)、
4はキーボード、5は表示ドライバ、6は液晶の表示装
置、7は電圧検出器、8はメイン電池、9はバックアッ
プ電池である。
【0003】図4は上記の携帯型電子機器の回路構成を
電源接続の面から見たものである。
【0004】メイン電池8からダイオードD1を介して
CPU1,ROM2および表示ドライバ5に電源が供給
されている。また、RAM3に対しては、メイン電池8
からダイオードD2を介して電源供給されているととも
に、バックアップ電池9からもダイオードD3を介して
電源供給されるようになっている。電圧検出器7はメイ
ン電池8の両端間に接続され、メイン電池8の電圧を検
出する。電圧検出器7は、検出電圧が所定値以上のとき
にはCPU1に対して検出出力信号S1として“H”レ
ベルを出力し、所定値を下回ったときには検出出力信号
S1として“L”レベルを出力するように構成されてい
る。10はCPU1とRAM3との間に介挿されたメモ
リ保護回路である。
【0005】図5はメモリ保護回路10の具体的な回路
構成を示す。11はD型フリップフロップ、12はAN
Dゲート、13,14はNANDゲートである。
【0006】このメモリ保護回路10の動作を図6のタ
イミングチャートに従って説明する。
【0007】〔1〕平常動作期間(図のT1) メイン電池8の電圧が所定値以上のときは、ダイオード
D2は導通するが、ダイオードD3は非導通の状態に保
たれ、RAM3に対してはメイン電池8から電源が供給
される。バックアップ電池9からRAM3に対しては電
源供給は行われない。
【0008】メイン電池8の電圧が所定値以上のとき、
電圧検出器7による検出出力信号S1は“H”レベルで
あり、これがCPU1に入力される。CPU1は、
“H”レベルの検出出力信号S1を入力している間は、
メモリ保護回路10に対しては何も行わない。すなわ
ち、フリップフロップ11への書き込み信号S3が
“H”レベルを維持しているため、フリップフロップ1
1へのデータ信号S2の“H”,“L”のいかんにかか
わらず、フリップフロップ11の/Q出力端子(表記の
都合上、各符号の上に付けるべきローアクティブを示す
バーに代えて『/』を用い、/Qのように表す)から出
力される制御信号S4は“H”レベルを保っていること
になる。この制御信号S4はローアクティブであり、
“H”レベルのときは許可状態を意味する。つまり、フ
リップフロップ11は、ANDゲート12およびNAN
Dゲート14に対して通過許可信号(S4=“H”)を
与える。
【0009】この通過許可状態で、“H”レベルのON
信号S7が入力されてくると、ANDゲート12にはす
でに通過許可信号(S4=“H”)が与えられているか
ら、ANDゲート12の2入力がともに“H”レベルと
なって、ANDゲート12からCPU1に対してハイア
クティブの電源ON信号S8が出力され、CPU1がア
クティブとなる。
【0010】また、CPU1が“H”レベルのメモリセ
レクト信号S5を出力すると、NANDゲート14には
すでに通過許可信号(S4=“H”)が与えられている
から、NANDゲート14の2入力がともに“H”レベ
ルとなって、NANDゲート14からRAM3に対して
は、ローアクティブのRAMセレクト信号S6として
“L”レベルが出力され、RAM3が書き込みまたは読
み出しに対してアクティブとなる。
【0011】〔2〕メモリ保護期間(図のT2) メイン電池8の電圧が所定値を下回ったとき、電圧検出
器7による検出出力信号S1は“L”レベルに反転し、
これがCPU1に入力される。CPU1は、“L”レベ
ルの検出出力信号S1を入力すると、データ信号S2と
して“H”レベルを出力するとともに、書き込み信号S
3として“L”レベルのパルス信号を出力する。このC
PU1の動作はソフト的なものである。上記の結果、書
き込み信号S3の立ち上がりのタイミングで、フリップ
フロップ11の/Q出力である制御信号S4が“H”レ
ベルから“L”レベルに反転する。すなわち、フリップ
フロップ11からANDゲート12およびNANDゲー
ト14に対して通過禁止信号(S4=“L”)が与えら
れる。
【0012】このようにNANDゲート14に通過禁止
信号(S4=“L”)が与えられているので、NAND
ゲート14に対してたとえCPU1から“H”レベルの
メモリセレクト信号S5が出力されても、NANDゲー
ト14からのRAMセレクト信号S6は“H”レベルを
保つ。RAMセレクト信号S6はローアクティブである
から、RAM3はインアクティブな状態となり、書き込
みまたは読み出しのアクセスは不能となる。
【0013】ただし、メイン電池8の電圧が所定値を下
回ると、バックアップ電池9の電圧の方が打ち勝つよう
になり、ダイオードD2が非導通となる代わりにダイオ
ードD3が導通状態となって、RAM3に対してはバッ
クアップ電池9から電源が供給されることとなる。した
がって、RAM3に記憶されている内容はそのまま保持
されることとなる。
【0014】また、ANDゲート12に通過禁止信号
(S4=“L”)が与えられているから、ANDゲート
12に対してたとえ“H”レベルのON信号S7が入力
されてきても、ANDゲート12からの電源ON信号S
8は“L”レベルを保つ。このようにCPU1の動作を
禁止するのは、次の理由による。
【0015】もしCPU1が動作した場合、その電源は
メイン電池8からのものであって、メイン電池8の電圧
が所定値を下回っているために、CPU1が暴走するお
それがある。CPU1が暴走した場合、メモリ保護回路
10におけるフリップフロップ11をクリアして制御信
号S4を不測に“H”レベルに戻し、さらに“H”レベ
ルのメモリセレクト信号S5を出力してRAM3に不測
の書き込み(メモリ化け)を起こしたり、不測にオール
クリアしてしまったりするおそれがある。このようなR
AM3の不測のメモリ化けやオールクリアを防止するた
めに、電源ON信号S8を“L”レベルに保ってCPU
1の動作を禁止しているのである。
【0016】〔3〕メモリ保護回路10のリセット(時
刻t1 ) 出力電圧が所定値を下回ったメイン電池8を新しい電池
と交換する。交換後のメイン電池8の電圧は所定値以上
に回復するため、電圧検出器7は“H”レベルの検出出
力信号S1をCPU1およびNANDゲート13に対し
て出力する。この状態となった後に“H”レベルのパル
ス状のリセット信号S9を印加すると、フリップフロッ
プ11がクリアされ、制御信号S4が“L”レベルから
“H”レベルへと戻る。すなわち、フリップフロップ1
1からANDゲート12およびNANDゲート14に対
して与えられる信号が通過禁止信号(S4=“L”)か
ら通過許可信号(S4=“H”)に復帰する。
【0017】これによって、ANDゲート12およびN
ANDゲート14の各1入力が“H”レベルとなるた
め、ON信号S7を有効化してCPU1にハイアクティ
ブの電源ON信号S8を印加することができるととも
に、メモリセレクト信号S5を有効化してRAM3にロ
ーアクティブのRAMセレクト信号S6を加えることが
できるようになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のメモリ
保護装置にあっては、メモリ保護回路10を働かせるた
めには、CPU1が電圧検出器7からの検出出力信号S
1を読み込み、かつ、メモリ保護回路10におけるフリ
ップフロップ11に対して、データ信号S2と書き込み
信号S3とによって検出状況を書き込むというソフトウ
ェアの介在を必要としている。
【0019】そのため、もし、CPU1が暴走を起こし
ている状況下においてメイン電池8の電圧が所定値を下
回った場合には、メモリ保護回路10は本来の機能を全
く果たさなくなってしまうおそれがある。
【0020】また、電池は、その特性上、消費電流の減
少ないし電流消費の停止に伴って電池電圧が回復して上
昇することがある。メモリ保護回路10が働いて機器の
動作を停止させた場合でも、もし、メイン電池8の電圧
が所定値以上に回復したときにリセット信号S9が入力
されてメモリ保護回路10がリセットされると、電源O
N信号S8が出力されてCPU1が暴走するおそれがあ
る。
【0021】あるいは、メモリ保護回路10が働く前に
メイン電池8の電圧が極端に低下しているときは、検出
出力信号S1が“L”レベルとなることでメモリ保護回
路10が機能すべきであるにもかかわらず、CPU1が
正常に機能しないためにメモリ保護回路10の機能が不
安定になる可能性も出てくる。
【0022】以上のように従来のメモリ保護装置の場合
には、メモリ保護の機能が不充分で、不測のメモリ化け
やオールクリアを生じるおそれがあった。
【0023】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたものであって、ソフトウェアが暴走を起こしていて
もメイン電池が所定値を下回ったときは所期通りメモリ
保護機能を働かせるとともに、メモリ保護機能が働いた
後は電池交換等により電池電圧が充分に上昇して確かな
レベルまで回復しない限りメモリ保護機能を解除させな
いようにして、メモリ保護を確実なものにすることを目
的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、メイン電池の
電圧が所定値を下回ったときバックアップ電池によって
RAMの内容を保持するように構成された携帯型電子機
器のメモリ保護装置であって、CPUからのRAMセレ
クト信号を通過させるゲートと、CPUに対する電源O
N信号を通過させるゲートと、前記メイン電池の電圧を
検出する電圧検出器と、この電圧検出器の検出出力をラ
ッチするもので前記両ゲートに対して検出出力が正常の
ときは通過許可信号を、異常のときは通過禁止信号を与
えるフリップフロップと、このフリップフロップの出力
を前記電圧検出器に帰還してこの電圧検出器の検出出力
が反転するときの電圧にヒステリシスをもたせるヒステ
リシス回路とを備えたことを特徴とするものである。
【0025】
【作用】メイン電池の電圧が所定値を下回ったときにR
AMに対する書き込み,消去を禁止するとともにCPU
の動作を停止させるための方式として、ソフトウェアを
介在させることなくハードウェアだけで実現するように
構成してあるので、たとえソフトウェアが暴走している
状態でメイン電池が所定値を下回ったとしても、所期通
り確実にメモリ保護機能を働かせることができる。ま
た、電圧検出器の検出出力を反転させるときの電圧にヒ
ステリシスをもたせてあるから、電池の特性上、メイン
電池からの出力停止に伴ってその電圧が多少回復するよ
うなことがあっても、電圧検出器の検出出力が不安定的
に反転することはなく、上記のメモリ保護機能は解除さ
れない。
【0026】メモリ保護機能を解除するのは、すなわ
ち、検出出力が反転してCPUの起動やRAMへのアク
セスを許可するようになるのは、電池交換やACアダプ
タの使用などを行ってメイン電池の電圧が確かなレベル
まで充分に上昇回復したときに限る。したがって、メモ
リ保護を確かなものにすることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明に係る携帯型電子機器のメモリ
保護装置の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0028】図1は携帯型電子機器(電子手帳)のメモ
リ保護装置の主要部の構成を示すブロック回路図であ
る。
【0029】図1において、20はメモリ保護回路、2
1はD型フリップフロップ、22はバッファ、23,2
4,25はインバータ、26はANDゲート、27はN
ANDゲート、R1,R2は分圧用抵抗器である。28
は分圧用抵抗器R1,R2から構成されたヒステリシス
回路である。
【0030】メイン電池8とダイオードD2との接続点
と、フリップフロップ21の/Q出力端子との間に分圧
用抵抗器R1,R2が挿入されている。ヒステリシス回
路28を構成する分圧用抵抗器R1,R2の抵抗分割点
に電圧検出器7の電源端子が接続されている。電圧検出
器7に対する入力電圧をVD 、入力電流をID とする。
電圧検出器7における検出出力信号S1の出力端子がバ
ッファ22およびインバータ23を介してフリップフロ
ップ21のクロック入力端子に接続されているととも
に、同じ出力端子がインバータ24を介してフリップフ
ロップ21のリセット端子に接続されている。
【0031】フリップフロップ21のデータ入力端子は
2つのダイオードD2,D3のカソード共通接続点に接
続されている。フリップフロップ21における制御信号
S10を出力する/Q出力端子は、ANDゲート26の
一方の入力端子とNANDゲート27の一方の入力端子
に接続されている。ANDゲート26の他方の入力端子
には電源ON信号S8(図5参照)が入力されるように
なっている。また、NANDゲート27の他方の入力端
子にはインバータ25を介してRAMセレクト信号S6
(図5参照)が入力されるようになっている。そして、
ANDゲート26によって作られる新たな電源ON信号
S8′がCPU1のストップ端子に入力されるように構
成され、NANDゲート27によって作られる新たなR
AMセレクト信号S6′がRAM3のイネーブル端子に
接続されている。
【0032】以上のように、メモリ保護回路20は、分
圧用抵抗器R1,R2(ヒステリシス回路28)、電圧
検出器7、フリップフロップ21、バッファ22、イン
バータ23,24,25、ANDゲート26およびNA
NDゲート27をもって構成されている。
【0033】その他の構成は従来例と同様である。すな
わち、図3,図4,図5の回路構成はそのまま本発明の
実施例にも適用されるものである。換言すれば、本実施
例は、従来例の図3〜図5の回路構成に加えて図1の回
路構成を有するものとして構成されたものである。メイ
ン電池8の電圧が所定値を下回ったときにRAM3に対
する書き込み,消去を禁止するとともにCPU1の動作
を停止させるための方式として、従来例がソフトウェア
のみに頼っていたのに対し、本実施例ではソフトウェア
に加えて図1に示すハードウェアによっても制御するよ
うに構成したのである。
【0034】電圧検出器7は、それの電源端子が分圧用
抵抗器R1,R2の抵抗分割点に接続され、フリップフ
ロップ21の/Q出力端子が分圧用抵抗器R1,R2に
帰還接続されていることから、その検出出力信号S1が
反転するときの電圧にヒステリシスがもたらされてい
る。すなわち、分圧用抵抗器R1,R2がヒステリシス
回路28を構成している。
【0035】電圧検出器7が本来的に有しているスレッ
ショルド電圧をVH とする。図2に示すように、電圧検
出器7は、図5に示すメモリ保護回路10において制御
信号S4を通過許可信号(S4=“H”)から通過禁止
信号(S4=“L”)に反転するときのソフト式保護電
圧VS よりも僅かに低いハード式保護電圧VH1と、ソフ
ト式保護電圧VS よりも充分に高いハード式保護解除電
圧VH2との間でヒステリシスをもつ。なお、このヒステ
リシスはメイン電池8の出力電圧VMAINに換算してのも
のである。
【0036】すなわち、いま、フリップフロップ21の
/Q出力である制御信号S10が“H”レベルであると
する。すると、分圧用抵抗器R2には電流が流れないか
ら、電圧検出器7に印加される入力電圧VD は、 VD =VMAIN−R1・ID となる。しかし、入力電流ID は充分に小さいから無視
することができ、結局、 VD =VMAIN となる。そして、これは、電圧検出器7のスレッショル
ド電圧VH と実質的に等しくなる。これをVH1とおき、
ハード式保護電圧とする。ただし、このハード式保護電
圧VH1は、(−R1・ID )の分だけソフト式保護電圧
S よりも僅かに小さくなる。
【0037】以上のことから、メイン電池8の出力電圧
MAINが次第に低下してきた場合に、電圧検出器7の検
出出力信号S1が“H”レベルから“L”レベルへと反
転するときの出力電圧VMAINは、 VMAIN=VD =VH =VH1 となる。
【0038】次に、ハード式保護解除電圧VH2について
見てみる。これは、フリップフロップ21からの制御信
号S10が“H”レベルから“L”レベルに反転すると
きのメイン電池8の出力電圧VMAINである。制御信号S
10が“L”レベルのとき、両方の分圧用抵抗器R1,
R2に電流が流れる。このときの電圧検出器7に印加さ
れる入力電圧VD は、メイン電池8の出力電圧VMAIN
分圧用抵抗器R1,R2で分圧したものとなり、それ
は、 VD ={R2/(R1+R2)}・VMAIN である。そして、このときのメイン電池8の出力電圧V
MAINがハード式保護解除電圧VH2である。つまり、 VD ={R2/(R1+R2)}・VH2 である。
【0039】以上のことから、メイン電池8の出力電圧
MAINの大幅な低下のためにCPU1の動作が一旦停止
した後(このときRAM3はバックアップ電池9によっ
てバックアップされる)、CPU1が再び動作可能とな
るのに必要となるメイン電池8の出力電圧VMAINは、 VMAIN={1+(R1/R2)}・VD =VH2 となる。
【0040】(R1/R2)を比較的大きくするように
分圧用抵抗器R1,R2の抵抗値を調整すれば、ハード
式保護解除電圧VH2をハード式保護電圧VH1に比べて充
分に高くでき、これによって、ハード式保護電圧VH1
ハード式保護解除電圧VH2との間にヒステリシスをもた
せることができるのである。
【0041】ここで、ハード式保護解除電圧VH2を高く
設定するのは、出力電圧VMAINが所定値を下回ったメイ
ン電池8を新しいものと交換したり、あるいは、ACア
ダプタを用いることを想定している。
【0042】〔1〕平常動作期間(図6のT1を参照) メイン電池8の出力電圧VMAINがハード式保護電圧VH1
以上のとき、すなわち、 VMAIN≧VH1 のとき、電圧検出器7の検出出力信号S1は“H”レベ
ルとなる。これがインバータ24で反転され“L”レベ
ルとなってフリップフロップ21のリセット端子に印加
されるから、フリップフロップ21はリセットされ、/
Q出力端子からの制御信号S10は“H”レベルの通過
許可信号(S10=“H”)となる。
【0043】すると、電源ON信号S8がANDゲート
26をそのまま通過し、ハイアクティブの電源ON信号
S8′としてCPU1に伝達される。また、RAMセレ
クト信号S6がNANDゲート27をそのまま通過し、
ローアクティブのRAMセレクト信号S6′としてRA
M3に与えられる。
【0044】〔2〕メモリ保護期間(図6のT2を参
照) メイン電池8の出力電圧VMAINがソフト式保護電圧VS
を下回ったとき、従来例と同様にソフトウェアによるメ
モリ保護機能が働いて、RAM3に対するアクセスを禁
止するとともに、CPU1の動作を停止する。
【0045】しかし、何らかの要因によってCPU1が
暴走し、ソフトウェアによるメモリ保護機能が働かなか
ったとする。すると、メイン電池8の出力電圧VMAIN
ハード式保護電圧VH1を下回るようになる(VMAIN<V
H1)。
【0046】すると、電圧検出器7の検出出力信号S1
が“L”レベルに反転し、フリップフロップ21のリセ
ット端子は“H”レベルになると同時に、クロック入力
端子が“H”レベルに反転する。フリップフロップ21
のデータ入力端子にはバックアップ電池9からの出力電
圧VBak である“H”レベルが印加されているから、ク
ロック入力端子の“H”レベルへの立ち上がりのタイミ
ングで制御信号S10が“L”レベルに反転する。すな
わち、通過禁止信号(S10=“L”)となり、AND
ゲート26およびNANDゲート27が強制的に非導通
状態にロックされる。
【0047】したがって、RAMセレクト信号S6はN
ANDゲート27を通過せず、ローアクティブのRAM
セレクト信号S6′は“H”レベルとなって、RAM3
へのアクセスを禁止する。また、電源ON信号S8はA
NDゲート26を通過せず、ハイアクティブの電源ON
信号S8′は“L”レベルとなって、CPU1の起動を
阻止する。
【0048】つまり、ソフトウェアを介在させることな
く、ハードウェアだけで構成されたメモリ保護回路20
によってメモリ保護機能が所期通り働かせることがで
き、RAM3の内容を正常に保持して、メモリ化けやオ
ールクリアから免れるのである。
【0049】〔3〕メモリ保護回路20のリセット(図
6の時刻t1 参照) 電源供給遮断後のメイン電池8からの電流流出がなくな
るので、電池の特性上、その出力電圧VMAINがハード式
保護電圧VH1以上に回復したとする。ただし、ハード式
保護解除電圧VH2よりも低いとする。このときは、フリ
ップフロップ21からの制御信号S10は“L”レベル
の状態を保ち、メモリ保護機能が継続する。すなわち、
メモリ保護機能が不安定要素を含んだ状態で解除される
ことを禁じることができる。
【0050】もし、不安定要素を含んだまま解除される
と、制御信号S10が“H”,“L”,“H”,“L”
を繰り返すので、RAM3の内容が化けたり消失してし
まったりするが、このような危険性を回避しているので
ある。
【0051】さて、電圧降下したメイン電池8を新しい
ものと交換したり、メイン電池8の代わりにACアダプ
タを使用した結果、出力電圧VMAINがハード式保護解除
電圧VH2以上になったとする(VMAIN≧VH2)。
【0052】すると、電圧検出器7の検出出力信号S1
が“L”レベルから再び“H”レベルに反転し、フリッ
プフロップ21にリセットがかかって、/Q出力端子か
らの制御信号S10が“H”レベルに復帰する。これに
よって、CPU1の起動およびRAM3へのアクセスが
可能となる。出力電圧VMAINがハード式保護解除電圧V
H2以上となっているので何ら支障がないからである。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、メイン
電池電圧が所定値を下回ったときのメモリ保護機能を、
ソフトウェアを介在させることなくハードウェアだけで
実現したので、たとえCPUが暴走していてもメモリ保
護機能を所期通り良好に働かせることができる。また、
電圧検出器の出力反転にヒステリシスをもたせたので、
電池交換やACアダプタの使用などを行ってメイン電池
の電圧が確かなレベルまで充分に上昇回復するまでは、
メモリ保護機能を解除することがなく、したがって、メ
モリ保護をより完全な状態に近づけることができるよう
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る携帯型電子機器(電子
手帳)のメモリ保護装置の主要部の構成を示すブロック
回路図である。
【図2】実施例における電圧検出器のヒステリシスを示
す動作電位図である。
【図3】携帯型電子機器の代表的な電気的構成を示すブ
ロック線図である。
【図4】携帯型電子機器の回路構成を電源接続の面から
みたブロック回路図である。
【図5】従来例に係るメモリ保護回路の具体的な回路構
成図である。
【図6】従来例の動作説明に供するタイミングチャート
である。
【符号の説明】
1 CPU 3 RAM 7 電圧検出器 8 メイン電池 9 バックアップ電池 20 メモリ保護回路 21 フリップフロップ 26 ANDゲート 27 NANDゲート 28 ヒステリシス回路 R1,R2 分圧用抵抗器 S1 検出出力信号 S6,S6′ RAMセレクト信号 S8,S8′ 電源ON信号 S10 制御信号 (S10=“H”:通過許可信号) (S10=“L”:通過禁止信号) VMAIN メイン電池の出力電圧 VBak バックアップ電池の出力電圧 VD 電圧検出器の入力電圧 VH1 ハード式保護電圧 VH2 ハード式保護解除電圧

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メイン電池の電圧が所定値を下回ったと
    きバックアップ電池によってRAMの内容を保持するよ
    うに構成された携帯型電子機器のメモリ保護装置であっ
    て、 CPUからのRAMセレクト信号を通過させるゲート
    と、 CPUに対する電源ON信号を通過させるゲートと、 前記メイン電池の電圧を検出する電圧検出器と、 この電圧検出器の検出出力をラッチするもので前記両ゲ
    ートに対して検出出力が正常のときは通過許可信号を、
    異常のときは通過禁止信号を与えるフリップフロップ
    と、 このフリップフロップの出力を前記電圧検出器に帰還し
    てこの電圧検出器の検出出力が反転するときの電圧にヒ
    ステリシスをもたせるヒステリシス回路とを備えたこと
    を特徴とする携帯型電子機器のメモリ保護装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11272369A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Seiko Instruments Inc 携帯用電子機器の誤動作防止方法及び該誤動作防止方法を採用した携帯用電子機器

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