JPH05264545A - レーザ磁気免疫測定における干渉縞の観察方法およびレーザ磁気免疫測定装置 - Google Patents

レーザ磁気免疫測定における干渉縞の観察方法およびレーザ磁気免疫測定装置

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JPH05264545A
JPH05264545A JP6071092A JP6071092A JPH05264545A JP H05264545 A JPH05264545 A JP H05264545A JP 6071092 A JP6071092 A JP 6071092A JP 6071092 A JP6071092 A JP 6071092A JP H05264545 A JPH05264545 A JP H05264545A
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magnetic pole
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Application number
JP6071092A
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English (en)
Inventor
Tatsuyuki Oohashi
立行 大橋
Sadao Chigira
定雄 千吉良
Kazuo Sanada
和夫 真田
Koichi Fujiwara
幸一 藤原
Koichi Arishima
功一 有島
Mitsutoshi Hoshino
光利 星野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Fujikura Ltd
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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  • Instruments For Measurement Of Length By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザ磁気免疫測定において、レ−ザ光源の
低出力化を図るとともに、測定値の信頼性を高め、処理
時間および処理コストの低減化を実現する。 【構成】 試料液1のメニスカス表面からのレーザ反射
光による像を対物レンズ7を用いてテレビカメラ9の受
光面10上に結像して二つの磁極片像を得る。画像処理
により磁極片像の間隔を算出し、この結果に基づいて試
料容器2の位置を微調整する。試料液1に磁場を印加す
るとともに倍率変換用レンズ11を反射光路中に挿入
し、干渉縞の拡大像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗原抗体反応を利用し
たレ−ザ磁気免疫測定における干渉縞の観察方法および
これを用いた免疫測定装置に関するものである。特に、
測定における信頼性の向上、装置の自動化を図ったレー
ザ磁気免疫測定における干渉縞の観察方法およびこれを
用いたレーザ磁気免疫測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザ磁気免疫測定法(MIA)は、磁
性微粒子に抗体を結合させた磁気標識試薬とウイルスと
を抗原抗体反応させてウイルスを磁気標識させ、未反応
の磁気標識試薬を取り除いた後、磁気微粒子の量を図7
に示す方法で光学的に測定するものである。すなわち、
図7に示すように、磁気標識されたウイルス浮遊液から
なる試料71を、試料容器72に連続して複数個設けら
れたウエル72a,72b,…内に入れ、測定される試
料71が入ったウエル72aを、電磁石73とこれに磁
気的に接続された磁極片74とによって構成された傾斜
磁場発生装置に対して所定位置となるようにセットす
る。その後、電磁石73を励磁すると、磁極片74直下
の水面の磁場がもっとも高いため、磁気標識されたウイ
ルスはこの部分に濃縮される。濃縮点の磁界が数kG以
上になると、磁気標識されたウイルスに対する垂直上方
向への磁気吸引力と液体の表面張力のバランスとによっ
て、液面が微視的に***する。この***部(濃縮点)7
1aに斜めからレーザ光75aを入射し、液面からの反
射光をスクリーン76上に受けると、液面と***部71
aで反射した光が重なり干渉することによって干渉縞が
現われる。この干渉縞の画像をテレビカメラで取り込
み、その縞の間隔を測定することによってウイルスと結
合した磁性微粒子の量を知ることができるものである。
【0003】このようなレーザ磁気免疫測定法において
は、干渉縞をスクリ−ン76上に投影した後に、これを
テレビカメラで取り込む方法を行うために、レ−ザ光源
として5MW以上の比較的高出力のものを用いなければ
ならなかった。
【0004】また、試料71に印加される磁場の強さ
は、磁極片74先端と試料71液面との間隔に大きく依
存し、毎回同じ強さの磁場を印加するためには、この間
隔を一定に制御する必要がある。各ウエル72a,72
b,…の位置はあらかじめパーソナルコンピュータ等に
入力し、一つのウエル内の試料71の測定が終わるごと
に、パルスステージ等によって所定位置に試料容器72
を移動することができるようになっている。しかしなが
ら、このような方法によりできるだけ正確に所定位置に
試料容器72を移動しても、試料71の注入量、各ウエ
ル72a,72b,…のわずかな形状の相違によって、
前記磁極片74先端と試料71水面との間隔およびその
位置が大きく異ってしまう。そこで、干渉縞を観察する
際に、まず、磁極片74先端と試料71水面との間隔お
よびその位置の微調整を行うためにスクリーン上の画像
をテレビカメラで取り込み、モニタ画面上で観察して
X,Y方向の位置を修正した後に、干渉縞の測定を行っ
ていた。しかしながら、このためには極めて微妙、かつ
困難な操作が必要であり、測定値の信頼性が低下すると
ともに、処理時間および処理コストの増大をもたらすと
いう問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に鑑
みてなされたもので、レ−ザ光源の低出力化を図るると
ともに、測定値の信頼性を高め、処理時間および処理コ
ストの低減をもたらすことが可能なレーザ磁気免疫測定
における干渉縞の観察方法およびこれを用いたレーザ磁
気免疫測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【問題点を解決するための手段】前記課題を解決するた
めに、本発明のレーザ磁気免疫測定における干渉縞の観
察方法およびレーザ磁気免疫測定装置は、試料容器内の
磁気標識されたウイルス浮遊液に磁場を発生させ、該浮
遊液のメニスカス表面にレーザ光を照射し、その反射光
をレンズを用いて受光素子上に結像するようにしたもの
である。また、反射光を結像して二つの磁極片像を含む
像を撮像し、得られた画像を画像処理して二つの磁極像
の間隔を測定し、この結果に基づいて試料容器を微小移
動させ、反射光を結像して得られる像の大きさを変えて
干渉縞の拡大像を得るようにしたものであり、さらに、
像の大きさの変換に応じて、像の明るさを調整するよう
にしたものである。
【0007】磁気標識されたウイルス浮遊液は、磁性微
粒子に抗体を結合させた磁気標識試薬とウイルスとを抗
原抗体反応させてウイルスを磁気標識させ、未反応の磁
気標識試薬を取り除いた後、これを蒸留水などの液体に
滴下分散させたものである。この磁性微粒子としては、
マグネタイトやγ−フェライト等の各種化合物磁性体あ
るいはFe、コバルト等の金属磁性体等、種々の材料に
よるものがあり、検体に対して安定な標識物質を選択す
ることができる。検体を収容するための試料容器として
は、アルミニウム、プラスチックなど、種々の非磁性の
材料を用いることができる。反射光を結像して得られる
像の大きさを変える方法としては、反射光の光路中に倍
率変換用レンズを挿入する方法、あるいは、テレビカメ
ラの対物レンズを焦点距離を異なるレンズに切替える方
法などを用いることができる。画像処理手段は、前記受
光手段が受けた画像上の、二つの磁極片像を結ぶ方向に
おける輝度分布を取り出せるようなものであればどのよ
うなものでも用いることができる。前記試料容器を微小
移動するとは、試料容器を磁場発生手段に対して相対的
に、水平方向および垂直方向に微小移動すればよく、試
料容器および磁場発生手段のいずれを移動させてもよ
い。
【0008】
【作用】測定されるべき試料を収容した試料容器が磁極
片に対向させられた後、磁極片およびこれに対向した試
料容器内の試料液メニスカス表面にレーザ光が照射され
る。その反射光をレンズを用いて受光素子上に結像する
ことによって、レーザ光が直接磁極片によって遮られて
生じる像と、試料液メニスカス表面に反射して生じる像
の二つの磁極片像を含む像が得られる。この像はテレビ
カメラにより撮像された後、画像処理手段により処理さ
れ、前記二つの磁極片像の間隔が測定される。制御手段
は、この測定された二つの磁極片像の間隔と前もって設
定された所定値との差を算出し、この差に基づいて前記
容器移動手段に対し容器を所定量移動させるよう指示を
与える。試料容器はこの容器移動手段により所定量移動
させられ、その結果、磁極片先端と試料液面との間隔お
よびその位置の微調整がなされる。さらに、磁場発生手
段により試料容器内に磁場を発生させると、前記二つの
磁極片像の間に干渉縞の像が現れるが、このときに倍率
変換手段によって、受光素子上に結像される像の大きさ
を変えることによって、干渉縞の像を含む拡大画像が得
られ、この画像によって干渉縞の測定が行われる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を具
体的に説明する。図1は、本発明のレーザ磁気免疫測定
装置の一実施例を示す概略構成図である。この図におい
て、磁気標識されたウイルス浮遊液からなる試料1は、
試料容器2に連続して複数個設けられたウエル2a,2
b,…内にそれぞれ所定量注入されており、その水面は
中央がくぼんだメニスカス形状をなしている。この試料
容器2は、パルスモータ(図示せず)によって水平横方
向、水平縦方向、垂直方向に微動可能な微動台19に取
り付けられている。また、試料容器2は、その上面に形
成されたウエル2a,2b,…が下部の電磁石3と上部
の磁極片4とによって挟まれた構造となっている。磁極
片4は、その尖った形状の先端部4aが測定すべき試料
の入ったウエル2aの中央部に対向するように配置され
ているとともに、電磁石3とによって磁気回路を構成
し、前記ウエル2a内の試料1に磁場を発生させること
ができるようになっている。
【0010】また、測定すべき試料の入ったウエル2a
の中央部に、斜め(入射角約30°)からレーザ光を照
射することができるような位置に、He−Neレーザ5
(波長632.8nm、出力1MW)が設けられてい
る。そして、このレーザ光の試料液1による反射光を受
ける位置に光路変更用ミラ−6が取り付けられ、さら
に、光路が変更された反射光を受ける位置に、対物レン
ズ7およびレンズ鏡筒8を備えたテレビカメラ9が設け
られている。この対物レンズ7は、反射光による像をテ
レビカメラ9の受光面10に結像するように構成されて
いる。
【0011】さらに、ミラ−6および対物レンズ7の間
には、反射光の光路中に挿入、離脱可能に倍率変換用レ
ンズ11が設けられている。この倍率変換用レンズ11
は、レンズ用ソレノイド12によって光路中に挿入さ
れ、前記反射光による像を倍率変換用レンズ11および
対物レンズ7によって、受光面10に結像するように構
成されている。ここで、対物レンズ7の焦点距離をf、
倍率変換用レンズ11の焦点距離をf1とすると、これ
らを間隔dで組み合わせて用いた場合の合成焦点距離f
2は、下記(I)式で得られ、f2>fの場合は狭角とな
り、f2<fの場合は広角となる。 f2=(f+f1)/(f+f1−d)…(I) よって、倍率変換用レンズ11の焦点距離を適宜設定す
ることによって、受光面10で所望の大きさの像を得る
ことができる。
【0012】また、受光面10上に結像された像は、テ
レビカメラ9で撮像されるとともに、映像信号が画像処
理装置17(C2741,DVS3000,浜松ホトニ
クス製)に入力されるようになっている。この画像処理
装置17により処理されたデータはパーソナルコンピュ
ータ18に送られ、必要な演算が行われる。パーソナル
コンピュータ18は、その演算結果に応じて、微動台1
9の駆動機構に対し、所定の方向に所定量移動させるよ
う指示を与える。
【0013】また、レ−ザ5と試料容器2の間には、N
Dフィルタ−13が設けられている。このNDフィルタ
−13は、回転板面上に透過率が異なる部位を有し、モ
−タ−14等の駆動手段により回転して、レ−ザ光の透
過率を調整するように構成されている。このNDフィル
タ−13は、対物レンズ7によって結像される像の明る
さと、光路中に倍率変換用レンズ11を挿入した際に結
像される像の明るさとを一定に保つように、予めレンズ
の構成に応じたレ−ザ光の透過率が設定されている。こ
のNDフィルター13は、好ましくは倍率変換用レンズ
11と同期して作動するように構成することができる。
また、このNDフィルタ−13の形状は上述のものに限
らず、モーターの回転軸から等距離の位置に透過率が異
なる複数のフィルタ−を配するなど適宜の構成とするこ
とができる。また、NDフィルタ−13透過後のレ−ザ
光の明るさを測定するセンサ−(図示せず)を適宜の位
置に設け、これによって、レ−ザ光が予め設定された明
るさとなるようにモ−タ−14の回転を自動制御するこ
ともできる。
【0014】さらに、NDフィルタ−13と試料容器2
の間には、レ−ザ光の光路中に挿入、離脱可能に遮蔽板
15が好ましく設けられている。この遮蔽板15は、測
定時以外には、容器移動中の容器2やその他の器具によ
ってレ−ザ光が反射されて、テレビカメラ9に強い光が
入射するのを防ぐために、遮蔽用ソレノイド16によっ
てレーザ光路中に挿入されるように構成されている。
【0015】このようなレーザ磁気免疫測定装置におけ
る干渉縞の観察方法の一実施例について説明する。図2
は、この例の観察方法の手順を示すフローチャート(S
1〜S8)である。図1において、最初に測定されるウ
イルス浮遊液試料1が入ったウエル2aが、電磁石3お
よびこれと磁気回路を構成する磁極片4とによって構成
される傾斜磁場発生装置に対して所定の位置となるよう
に、試料容器2をセットする。このとき試料1の液面は
中央がくぼんだメニスカス形状をなしている。また、遮
蔽板15をレ−ザ光の光路中に挿入させた状態で、レ−
ザ5からレ−ザ光を発振させる。まずNDフィルタ−1
3を、対物レンズを用いて磁極片の間隔を調整する際の
透過率に設定する(S1)。続いて、狭角用の倍率変換
用レンズ11を反射光の光路から離脱させ、レンズを磁
極片間隔調整用のとする(S2)。次いで、遮蔽用ソレ
ノイド16を動かして遮蔽板15をレ−ザ光の光路から
離脱させ、試料容器2のウエル2a内の試料液メニスカ
ス表面にレーザ光を照射する(S3)。このことによ
り、試料液メニスカス表面に反射した光は、ミラ−6で
光路が変えられ、さらに対物レンズ7によって、この反
射光による像が受光面10上に結像される。このとき、
反射光は図3(A)に示すように、レーザ光が直接磁極
片4によって遮られて生じる影4bと、試料液メニスカ
ス表面に反射して生じる影4cの二つの磁極片像を含む
像を受光面10上に形成する。ここで、前記二つの磁極
片像4b,4c間の距離Lは、磁極片4の先端4aと試
料1液面との間の距離に比例している。
【0016】このようにして得られた磁極片像を含む像
をテレビカメラ9で撮像して画像を取り込み、画像処理
装置17で処理した後、その結果に基づいてウエル2a
の位置を調整する(S4)。ここでは、前記二つの磁極
片像4b,4c間の距離Lを求め、これを所定の値に調
整することによって、試料液面の位置を一定にする。こ
の画像処理法としては各種の方法を用いることができる
が、例えば以下のようにして処理することができる。図
4は画像処理の一実施例を示す説明図である。(A)は
テレビモニタ画面を、(B)は選択された測定ライン上
の輝度分布を示している。また、図5は、前記二つの磁
極片像4b,4c間の距離Lを求め、これに基づいて磁
極片先端4aと試料1液面との間隔およびその位置の微
調整を行なうための手順を示すフローチャート(S41
〜S47)である。図4および図5において、前記二つ
の磁極片像4b,4cの間隔を測定するには、まず、画
像中に前記二つの磁極片像4b,4cを結ぶ直線に平行
な複数の測定ラインG1,G2,…Gnを設定し、画像処
理装置9を用いて、それぞれの測定ラインG1,G2,…
n上の輝度分布を作り、それぞれパーソナルコンピュ
ータ10に入力する(S41)。この輝度分布は、図4
(B)に示すように、中央が明るく、影のある周辺が暗
い台形の形状をなしている。この場合、必要に応じてデ
ータを平均化し、なめらかな曲線とする必要がある。そ
して、輝度に適当なスレッショルドレベルIthを設定
し、前記輝度データをこの値Ithと逐次比較し、輝度が
th以上となるときのx座標をx1、Ith以下となると
きのx座標をx2すると、1本の測定ライン上における
磁極片4b,4cの間隔Lnは、Ln=x2−x1で求める
ことができる(S42)。
【0017】磁極片4b,4cの影はそれぞれ凸形状を
しているため、数本の測定ラインG1,G2,…Gn上の
中で最も小さいLnを二つの磁極片像4b,4cの間隔
とみなす(S43)。測定ラインの本数は、多ければ多
いほど前記磁極片4b,4cの間隔Lの測定精度を高め
ることができるが、あまり多過ぎると画像入力に時間が
かかるため、5〜10本程度が好ましい。
【0018】このようにして二つの磁極片像4b,4c
の間隔Lが算出された後、この数値Lと、あらかじめパ
ーソナルコンピュータ18にメモリさせておいたLの設
定値Lsと比較し、この差を計算する。そして、この差
s−Lを実際の試料容器2の移動量に換算し、この移
動量だけ微動台19を移動させるようパルスモーターに
指示信号を出力する(S46)。パルスモーターはこの
信号に基づいて微動台19を駆動し(S47)、その結
果、前記磁極片先端部4aと前記試料容器内の試料浮遊
液1表面との間の距離が調整されることになる。このよ
うな操作(S41〜S47)をループとして数回繰り返
せば、より精確な調整が可能となる。
【0019】また、試料1上に微小な浮遊異物があり、
測定に支障をきたす場合があるが、この画像処理方法に
よればこのような浮遊異物の判別を行なうことができ
る。図6に示すように、測定ライン上に浮遊異物がある
場合、画面上におけるこの部分の輝度は光学的黒レベル
に近く、二つの磁極片像4b,4cの間の中央部の本来
明るくなるべき領域に、輝度が低下する部分が生じる。
このため、ある測定ライン上における磁極片4b,4c
の間隔L’は、x2−x1とならず、L’=x3−x1(た
だし、x3は浮遊異物により画面上の輝度がIth以下と
なるときのx座標)がその測定値として算出されてしま
う。二つの磁極片像4b,4cの間隔をLsに近づける
ために、パーソナルコンピュータ18はメモリさせてお
いたLの設定値Lsと比較し、この差を計算する。そし
て、この差Ls−L’を実際の試料容器2の移動量に換
算し、この移動量だけ微動台19を移動させるようパル
スモーターに指示信号を出力する。
【0020】しかしながら、微動台19は1回あたりわ
ずかな距離しか動くことができないため、この指示信号
により微動台19を微動させてもなかなか前記設定値L
sに近づくことができない。したがって、測定回数を所
定の回数に設定しておき、その回数以内で設定値Ls
到達しない場合には、浮遊異物があると判別するように
しておけば、浮遊異物の有無を画像処理によって迅速に
決定することができる。また、測定ラインGnの走査位
置は、y座標により設定されるが、磁極片像4b,4c
の間隔の最小値を与える測定ラインGmのy座標Ymと、
画面の中央位置のy座標Ycとの差を算出し、Y方向の
パルスステージにフィードバックすれば 、試料容器内
に磁場を発生させた際に、二つの磁極片像の中心部にあ
らわれる干渉縞の中心位置を画像の中心位置と一致さ
せ、常に干渉縞を画像中の同一位置に得ることができ
る。
【0021】上記のようにして磁極片先端と試料液面と
の間隔およびその位置の微調整を行なった後、モ−タ−
14によってNDフィルタ−13を回転させ、透過率を
干渉縞観察用に設定する(S5)。続いて、レンズ用ソ
レノイド12を動かして倍率変換用レンズ11を反射光
の光路中に挿入し、レンズを倍率変換用レンズ11およ
び対物レンズ7を組合せた干渉縞観察用とする(S
6)。この状態で、ウエル2a内に磁場を印加して干渉
縞を発生させ、これを計測する(S7)。まず電磁石3
を励磁すると、磁極片先端部4a直下の水面の磁場がも
っとも高いため、磁気標識されたウイルスがこの部分に
濃縮される。すると、磁気標識されたウイルスに対する
垂直上方向への磁気吸引力と液体の表面張力のバランス
とによって、試料1液面が微視的に***する。この***
部(濃縮点)1aに斜めからレーザ光が入射されると、
試料液の反射光は狭角用の倍率変換用レンズ11および
対物レンズ7によって受光面に結像される。ここで得ら
れる像は、図3(A)中、符号IIBで示したような、画
像の中心部分が拡大されたものとなり、図3(B)に示
すような、試料1のメニスカス面と***部1aで反射し
た光が重なり干渉することによって前記二つの磁極片像
4b、4cの間に現れる干渉縞の拡大像が得られる。さ
らに、この拡大像はテレビカメラ9によって撮像され、
得られた干渉縞の画像情報に対して、周知の手法により
最大光強度を測定することによって、ウイルスと結合し
た磁性微粒子の量が得られる。このウイルスと結合した
磁性微粒子の量を知る方法としては、干渉縞の間隔を測
定する方法によっても行なうことができるが、抗原が微
量であると0次の干渉縞しか生じないため、上記の方法
により行なうのが好ましい。
【0022】測定終了後、遮蔽用ソレノイド16を動か
して、遮蔽板15をレ−ザ光路中に挿入して、レ−ザ光
を遮蔽する(S8)。さらに、試料容器2を移動させて
次に測定される試料1が入ったウエル2bを磁極片4下
の所定位置にセットして、同様にして測定を行うことが
でき、これらの操作を繰り返して連続的に測定を行うこ
とができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ磁
気免疫測定における干渉縞の観察方法およびレーザ磁気
免疫測定装置によれば、干渉縞の画像をスクリ−ンを用
いずに、直接、受光素子上に結像するので、低出力のレ
−ザ光源を用いて測定を行うことができるとともに、装
置の小型化を図ることができる。また、画像処理によ
り、磁極片と試料液面の間隔及び位置を一定に制御する
ことができるため、測定の自動化を図ることが可能とな
るとともに、処理時間および処理コストの低減をもたら
すことが可能となる。そして、試料液面上の磁場の強さ
を一定とすることができるため、測定値の信頼性が向上
する。さらに、倍率変換手段を用いることによって、試
料位置を調整した後、処理画面の一定位置に再現性よく
干渉縞の画像が得られ、精度よく測定を行うことができ
る。また、像の倍率に応じて、像の明るさを調整するこ
とによって、画像処理を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレーザ磁気免疫測定装置の一実施例
を示す概略構成図である。
【図2】 本発明の干渉縞の観察方法の例を示すフロー
チャートである。
【図3】 レーザ光を試料液メニスカス表面に照射し反
射光を結像して得られる像の説明図であり、(A)は磁
極片像、(B)は干渉縞の拡大像である。
【図4】 二つの磁極片像間の距離Lを画像処理によっ
て求める方法の一実施例を示す説明図である。
【図5】 二つの磁極片像間の距離Lを求め、これに基
づいて磁極片先端と試料液面との間隔およびその位置の
微調整を行なうための手順を示すフローチャートであ
る。
【図6】 測定ライン上に浮遊異物がある場合に、これ
を判別する方法の一実施例を示す説明図である。
【図7】 電磁石を励磁し、試料のメニスカス面と***
部1aで反射した光によりスクリーンに形成される画像
の説明図である。
【符号の説明】
1…試料、2…試料容器、3…電磁石、4…磁極片、5
…レーザ、7…対物レンズ、9…テレビカメラ、10…
受光面、11…倍率変換用レンズ、13…NDフィルタ
ー、17…画像処理装置、19…微動台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真田 和夫 千葉県佐倉市六崎1440番地 藤倉電線株式 会社佐倉工場内 (72)発明者 藤原 幸一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 有島 功一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 星野 光利 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料容器内の浮遊液に磁場を発生させ、
    該浮遊液のメニスカス表面にレーザ光を照射し、その反
    射光をレンズを用いて受光素子上に結像することを特徴
    とするレーザ磁気免疫測定における干渉縞の観察方法。
  2. 【請求項2】 磁極片およびこれに対向した試料容器内
    の浮遊液メニスカス表面にレーザ光を照射する工程と、
    その反射光をレンズを用いて受光素子上に結像して、二
    つの磁極片像を含む像を撮像する工程と、前記撮像され
    た二つの磁極片像の間隔を測定する工程と、この測定さ
    れた二つの磁極片像の間隔と前もって設定された所定値
    との差を算出する工程と、この差に基づいて前記試料容
    器を前記磁極片に対して所定量移動させる工程と、前記
    試料容器内の浮遊液に磁場を発生させる工程と、前記反
    射光を受光素子上に結像するレンズの倍率を変換させ
    て、干渉縞の像を含む拡大像を該受光素子上に結像して
    撮像する工程からなることを特徴とするレーザ磁気免疫
    測定における干渉縞の観察方法。
  3. 【請求項3】 開口を有し、磁気標識されたウイルス浮
    遊液を収容するための試料容器と、電磁石と前記試料容
    器上に設けられた磁極片とから構成され、前記試料容器
    内に傾斜磁場を発生させる磁場発生手段と、レーザ光を
    前記試料容器に収容されたウイルス浮遊液表面に導くた
    めのレーザ光源と、前記試料容器内のウイルス浮遊液表
    面からの反射光を受けるレンズと、前記レンズで結像さ
    れる像を撮像するテレビカメラとを有することを特徴と
    するレーザ磁気免疫測定装置。
  4. 【請求項4】 開口を有し、磁気標識されたウイルス浮
    遊液を収容するための試料容器と、電磁石と前記試料容
    器上に設けられた磁極片とから構成され、前記試料容器
    内に傾斜磁場を発生させる磁場発生手段と、前記試料容
    器を微小移動できる容器移動手段と、レーザ光を前記試
    料容器に収容されたウイルス浮遊液表面に導くためのレ
    ーザ光源と、試料容器内のウイルス浮遊液表面からの反
    射光を受けるレンズと、前記レンズで結像される像を撮
    像するテレビカメラと、前記結像される像の大きさを変
    える倍率変換手段と、前記テレビカメラが撮像した像に
    画像処理を施す画像処理手段と、この処理された画像情
    報に基づいて前記磁極片と前記試料容器内の浮遊液表面
    との間の距離を算出し、これに基づいて前記容器移動手
    段に対して容器の移動に関する指示を与える制御手段と
    を有することを特徴とするレーザ磁気免疫測定装置。
  5. 【請求項5】 テレビカメラの受光面に結像される像の
    倍率に応じて、この像の明るさを変化させうる光量制御
    手段を有することを特徴とする請求項4記載のレーザ磁
    気免疫測定装置。
JP6071092A 1992-03-17 1992-03-17 レーザ磁気免疫測定における干渉縞の観察方法およびレーザ磁気免疫測定装置 Pending JPH05264545A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022106721A (ja) * 2015-11-17 2022-07-20 韓國科學技術院 混沌波センサを利用した試料特性探知装置

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