JPH05252600A - 立体音場生成装置 - Google Patents

立体音場生成装置

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Publication number
JPH05252600A
JPH05252600A JP3242282A JP24228291A JPH05252600A JP H05252600 A JPH05252600 A JP H05252600A JP 3242282 A JP3242282 A JP 3242282A JP 24228291 A JP24228291 A JP 24228291A JP H05252600 A JPH05252600 A JP H05252600A
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JP
Japan
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sound field
signal
field generation
speakers
output
Prior art date
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Application number
JP3242282A
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English (en)
Inventor
Shoji Tawara
庄二 田原
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KOSEI GIKEN KK
Original Assignee
KOSEI GIKEN KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ある程度の音像定位感,音像移動感及び臨場
感を容易に実現することのできる特に小規模の劇場や家
庭などの使用に好適な立体音場生成装置を提供するこ
と。 【構成】 再生機器10によって音場生成信号の記録さ
れている記録媒体を再生すると、レベルコントローラー
20によってその信号に基づく出力レベルで各スピーカ
ーS1〜S8が音響信号を再生する。任意の音場を作り
出す場合には、再生機器10から音響信号のみを出力さ
せてスティック12を動かす。このスティック12から
出力された音場生成信号は音響信号と共に記録機器18
に記録される。このようにして両信号が記録された記録
媒体を再生機器10で再生すると記録時の音場が再現さ
れる。 【効果】 任意の音場を容易に作り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばVTR等の記録
媒体に記録されている音響信号から立体音場を容易に生
成することができ、また、立体音場を生成するための立
体音場生成信号を前記記録媒体に音響信号と共に簡便に
記録させることができる立体音場生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の映像再生技術の進歩と共に音響技
術も飛躍的な進歩を続けている。一般家庭において使用
されている音響再生機器は、モノラルからステレオに、
ステレオから4チャンネルステレオに、そして、現在で
はサラウンドステレオが採用されるに至り、臨場感豊か
な立体音響を再生できるようになった。また、各種のイ
ベントが開催される劇場やホール等においては、より臨
場感のある音場を得るために最新の音響技術が駆使さ
れ、その音場特性を制御する音場制御が行われるに至っ
ている。この音響技術としては、例えば、映画館におい
て迫力のある音を再現するために採用されているドルビ
ーサウンドやステージ上の高度な演出を実現するための
コンピュータを駆使したサウンド等を挙げることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の音響技術にあって、一般家庭で使用されてい
る音響再生機器においては、広がりのある音場が得られ
るようになってはいるものの、その音場は主に再生音の
位相を変化させて生成しているために、音像の定位感が
あまりなく、当然のことながら音像の移動感もあまりな
い。換言すれば、この一般家庭において使用されている
音響再生機器は、音像の定位感及び移動感を犠牲にして
広がりのある音場を得ているといえる。一方、大きな劇
場等で採用されているドルビーサウンドやコンピュータ
を駆使したサウンドを再現できる音響再生機器において
は、確かに迫力があり、音像の定位感及び移動感もしっ
かりとした音場が実現できるが、それは簡易に得られる
ものではなく、そのサウンドを生成するためには多大な
作業時間と費用を要する。ところで、将来一般家庭で
は、映像と音響とが一体となった,いわゆるホームシア
ターが普及し、さらに立体映像である3Dの採用が予想
されるところ、この映像技術に似合った音場の実現,す
なわち、音像の定位感,移動感及び臨場感にあふれる音
場を低コストで再現できる装置の開発が現在急務とされ
ている。しかしながら、現存する音響再生機器の技術開
発の延長線上では将来要求されることになるであろうこ
のような音場を再現できる機器の開発は困難である。つ
まり、現在一般家庭に普及している音響再生機器のグレ
ードアップをしても音像の定位感及び移動感のある音場
は容易には得られないと思われるし、劇場などで使用さ
れている音響再生機器の家庭用のものを開発するとして
も、再生するソフトウエアの普及及びそれに伴う当該機
器の普及を勘案すれば、低コスト化は非常に困難である
と思われるからである。
【0004】本発明は、以上のような従来の問題点を解
決するために成されたものであり、ある程度の音像定位
感,音像移動感及び臨場感を容易に実現できる,特に小
規模の劇場や家庭などの使用に好適な立体音場生成装置
の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、音響に関する再生信号を出力する再生信号
出力手段と、立体音場を生成するための音場生成信号を
発生する音場生成信号発生手段と、当該音場生成信号に
基づいて、複数のスピーカーのそれぞれに対応する前記
再生信号の出力レベルを設定する出力レベル設定手段と
を有することを特徴とする。音響に関する再生信号を出
力する再生信号出力手段と、立体音場を生成するための
音場生成信号を発生する音場生成信号発生手段と、前記
音場生成信号を単独であるいは前記再生信号と共に記憶
する記憶手段とを有することを特徴とする。音響に関す
る再生信号を出力する再生信号出力手段と、立体音場を
生成するための音場生成信号を発生する音場生成信号発
生手段と、当該音場生成信号を前記再生信号と共に送信
する送信手段とを有することを特徴とする。
【0006】聴取者の周囲に配設されている複数のスピ
ーカーと、音響に関する再生信号を出力する再生信号出
力手段と、前記複数のスピーカーによって立体音場を生
成するための音場生成信号を発生する音場生成信号発生
手段と、当該音場生成信号に基づいて、前記複数のスピ
ーカーのそれぞれの出力レベルを設定する出力レベル設
定手段と、当該出力レベル設定手段によって設定された
出力レベルに基づいて前記再生信号を増幅し、前記複数
のスピーカーのそれぞれを駆動する増幅手段とを有する
ことを特徴とする。前記複数のスピーカーは、前記聴取
者が左右方向,前後方向及び上下方向の三次元の音象移
動が認識されうるように当該聴取者の周囲に配設されて
いることを特徴とする。
【0007】前記複数のスピーカーは、前記聴取者の聴
取位置に対して少なくとも前後左右方向に4台以上配置
され、さらに上下方向の音像移動が可能なように当該聴
取位置の上方向あるいは下方向のいずれか一方または双
方に少なくとも1台以上配置されていることを特徴とす
る。前記複数のスピーカーは、前記聴取者の聴取位置よ
り上方向において前後左右方向の音象移動が、かつ当該
聴取位置よりも下方向において前後左右方向の音象移動
が、それぞれ認識されうるように上下前後左右方向に少
なくとも8台以上配置されていることを特徴とする。前
記複数のスピーカーは、音象の定位感が明確になるよう
に、前記聴取者の前後方向,左右方向,上下方向にそれ
ぞれ複数台配置されていることを特徴とする。 前記複
数のスピーカーは、前記聴取者が左右方向及び前後方向
の平面的な音象移動が認識されうるように当該聴取者の
周囲に配設されていることを特徴とする。 前記複数の
スピーカーは、前記聴取者の聴取位置に対して少なくと
も前後左右方向に4台以上配置されていることを特徴と
する。
【0008】前記複数のスピーカーは、音象の定位感が
明確になるように、前記聴取者の前後方向,左右方向に
それぞれ複数台配置されていることを特徴とする。前記
再生信号出力手段は、記録媒体に記録されている音響信
号を再生する再生手段または電波を介して受信した音響
信号を出力する受信手段あるいはマイクロフォンからの
音響信号を出力する微少信号増幅手段のいずれかが含ま
れていることを特徴とする。
【0009】前記記録媒体は、音響信号を磁化の変化と
して記録している磁気テープ状のものであるか、当該音
響信号をデジタルデータとして記憶してある光ディスク
状または磁気テープ状あるいはICチップ状のものであ
ることを特徴とする。前記音場生成信号発生手段は、前
記再生信号の出力割合をそれぞれのチャンネルについて
任意の時間毎に指定する機能を有することを特徴とす
る。前記音場生成信号発生手段は、前記それぞれのチャ
ンネルの出力割合を手動で指令する手段か、予め記憶さ
れている各種のパターンを呼び出してそのパターン通り
の出力割合を自動で指令する手段かのいずれかが含まれ
ていることを特徴とする。
【0010】前記音場生成信号発生手段は、前記記録媒
体に前記音響信号と共に記録されている音場生成信号を
読取る読取手段または電波を介して音響信号と共に受信
した音場生成信号を分離する分離手段のいずれかが含ま
れ、さらにこれらの手段によって読み取られあるいは分
離された音場生成信号を前記出力レベル設定手段が読み
取れる信号に変換する変換手段を有することを特徴とす
る。前記記録媒体は、音響信号及び音場生成信号を磁化
の変化として記録している磁気テープ状のものである
か、当該音響信号及び音場生成信号をデジタルデータと
して記憶してある光ディスク状または磁気テープ状ある
いはICチップ状のものであることを特徴とする。前記
出力レベル設定手段は、前記音場生成信号発生手段から
出力される音場生成信号に基づいて、前記複数のスピー
カーのそれぞれに分配される再生信号の信号レベルを設
定する設定手段と、当該設定手段によって設定された信
号レベルで前記再生信号を前記複数のスピーカーのそれ
ぞれを独立して駆動する増幅手段のそれぞれに出力する
出力手段とから構成されることを特徴とする。
【0011】前記増幅手段は、前記複数のスピーカーの
それぞれに独立して接続されているメインアンプである
ことを特徴とする。前記記憶手段は、前記音場生成信号
発生手段から出力される音場生成信号を独立して、又は
前記再生信号出力手段から出力される再生信号と共に、
磁化の変化として磁気テープ状のものに記憶させる手段
であるか、デジタルデータとして光ディスク状または磁
気テープ状あるいはICチップ状のものに記憶させる手
段であることを特徴とする。
【0012】
【作用】以上の第1の構成において、再生信号出力手段
は音響に関する再生信号を出力し、音場生成信号発生手
段は音響に関する再生信号を出力する。そして、出力レ
ベル設定手段は、音場生成信号に基づいて複数のスピー
カーのそれぞれに対応する前記再生信号の出力レベルを
設定する。従って、複数のスピーカーのそれぞれに対し
ては、この出力レベルに応じた再生信号が与えられるこ
とになる。この再生信号出力手段は、記録媒体に記録さ
れている音響信号を再生する再生手段または電波を介し
て受信した音響信号を出力する受信手段あるいはマイク
ロフォンからの音響信号を出力する微少信号増幅手段の
いずれかが含まれている。そして、前記記録媒体は、音
響信号を磁化の変化として記録している磁気テープ状の
ものであるか、当該音響信号をデジタルデータとして記
憶してある光ディスク状または磁気テープ状あるいはI
Cチップ状のものである。前記音場生成信号発生手段
は、前記再生信号の出力割合をそれぞれのチャンネルに
ついて任意の時間毎に指定する機能を有している。そし
てこの手段は、前記それぞれのチャンネルの出力割合を
手動で指令する手段か、予め記憶されている各種のパタ
ーンを呼び出してそのパターン通りの出力割合を自動で
指令する手段かのいずれかが含まれている。さらに詳し
くは、前記記録媒体に前記音響信号と共に記録されてい
る音場生成信号を読取る読取手段または電波を介して音
響信号と共に受信した音場生成信号を分離する分離手段
のいずれかが含まれ、さらにこれらの手段によって読み
取られあるいは分離された音場生成信号を前記出力レベ
ル設定手段が読み取れる信号に変換する変換手段を有す
る。そしてこの記録媒体は、音響信号及び音場生成信号
を磁化の変化として記録している磁気テープ状のもので
あるか、当該音響信号及び音場生成信号をデジタルデー
タとして記憶してある光ディスク状または磁気テープ状
あるいはICチップ状のものである。前記出力レベル設
定手段は、前記音場生成信号発生手段から出力される音
場生成信号に基づいて、前記複数のスピーカーのそれぞ
れに分配される再生信号の信号レベルを設定する設定手
段と、当該設定手段によって設定された信号レベルで前
記再生信号を前記複数のスピーカーのそれぞれを独立し
て駆動する増幅手段のそれぞれに出力する出力手段とか
ら構成される。
【0013】第2の構成において、再生信号出力手段,
音場生成信号発生手段及び音場生成信号発生手段は、上
記第1の構成に記したと同様に作用し、記憶手段は音場
生成信号を単独であるいは再生信号と共に記憶する。こ
の記憶した音場生成信号を呼び出して出力レベル設定手
段に与えれば、自動的に設定された出力レベルに応じた
再生信号が複数のスピーカーのそれぞれに対して与えら
れることになる。この記憶手段は、前記音場生成信号発
生手段から出力される音場生成信号を独立して、又は前
記再生信号出力手段から出力される再生信号と共に、磁
化の変化として磁気テープ状のものに記憶させる手段で
あるか、デジタルデータとして光ディスク状または磁気
テープ状あるいはICチップ状のものに記憶させる手段
である。
【0014】第3の構成において、再生信号出力手段及
び音場生成信号発生手段は、上記第1の構成に記したと
同様に作用し、送信手段は、音場生成信号を再生信号と
共に送信する。この送信された音場生成信号を受信して
出力レベル設定手段に与えれば、自動的に設定された出
力レベルに応じた再生信号が複数のスピーカーのそれぞ
れに対して与えられることになる。
【0015】第4の構成において、複数のスピーカーは
聴取者の周囲に配設されている。再生信号出力手段,音
場生成信号発生手段及び出力レベル設定手段の作用は、
上記の第1の構成に記したと同様である。増幅手段は、
出力レベル設定手段によって設定された出力レベルに基
づいて再生信号を増幅し、前記複数のスピーカーのそれ
ぞれを駆動する。従って、それぞれのスピーカーからは
設定された出力レベルに比例した出力で再生信号が再生
される。この設定レベルを経時的に変化させれば、音像
が移動させることができる。この増幅手段は、前記複数
のスピーカーのそれぞれに独立して接続されているメイ
ンアンプである。
【0016】この複数のスピーカーは、三次元の音象移
動が認識されうるように前記聴取者の周囲,左右方向,
前後方向及び上下方向に配設されるのが好ましい。そし
て、この複数のスピーカーは、具体的には、前記聴取者
の聴取位置に対して少なくとも前後左右方向に4台以上
配置され、さらに上下方向の音像移動が可能なように当
該聴取位置の上方向あるいは下方向のいずれか一方また
は双方に少なくとも1台以上配置されるのが良い。さら
に具体的には、この複数のスピーカーは、前記聴取者の
聴取位置より上方向において前後左右方向の音象移動
が、かつ当該聴取位置よりも下方向において前後左右方
向の音象移動が、それぞれ認識されうるように上下前後
左右方向に少なくとも8台以上配置されるのが好まし
い。音像の定位感を明確にするためには、前記複数のス
ピーカーは、前記聴取者の前後方向,左右方向,上下方
向にそれぞれ複数台配置させる。以上のような配置によ
って、三次元レベルでの音像の移動を実現させることが
できる。例えばジェット機が上昇している情況を実現す
ることができる。また、この複数のスピーカーは、平面
的な音象移動が認識されうるように、前記聴取者の周
囲,左右方向及び前後方向に配設されるのが好ましい。
具体的には、この複数のスピーカーは、前記聴取者の聴
取位置に対して少なくとも前後左右方向に4台以上配置
されているのが良い。このような配置によって二次元レ
ベルでの音像の移動を実現させることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明にかかる立体音場生成装置の一
実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発
明装置の基本構成ブロック図である。図中、音場生成信
号発生手段1は、立体音場を作り出すための音場生成信
号を発生する手段である。この音場生成信号とは、聴取
者の周囲に配置されているスピーカーのそれぞれから出
力される音量を制御する信号である。具体的には、レー
シングカーが聴取者の前面左側から右側に高速で走り去
る情況を再現させる場合には、モノラル録音されたこの
効果音の左側と右側との再生音量のバランスを左側から
右側に経時的に大きくなるように制御させる信号であ
る。この変化割合を速くすれば、聴取者はレーシングカ
ーの通過速度が高速である感じられることになる。これ
は、従来のステレオ録音でも再現可能な非常に簡単な例
であるが、音場生成信号を特殊なものにすれば、音像を
スピーカーの前面に浮き出させるようなことも容易にで
きる。音場生成信号発生手段として機能する具体的な機
器の一例としては、楽器のキーボードやコンピュータの
入力装置として使用されているキーボードさらにはコン
ピュータディスプレイ上のカーソルを移動させるマウス
やスティック等のような手動操作によるものや、磁気テ
ープや光ディスク等に予め記録されている音場生成信号
を自動的に読み取るビデオテープレコーダーやCDプレ
ヤー等が挙げられる。しかしながら、この音場生成信号
を手動であるいは自動で出力しうる機能を有する,例え
ば放送局からの電波を受信する受信機のようなものや音
場生成信号を記憶してあるROM等であっても当該手段
として使用できる。
【0018】再生信号出力手段2は、磁気テープや光デ
ィスク等の記録媒体に記録されている音響信号を再生す
るビデオテープレコーダーやCDプレヤー,さらにはデ
ジタルオーディオテープレコーダー等を挙げることがで
き、又は、放送局からの電波を受信することで得られる
音響信号を出力する受信機さらには、マイクロフォンか
ら出力される音響信号を出力するプリアンプ等を挙げる
ことができる。この手段は、音響信号を出力する機能を
有しているものであればどの様なものでも適用可能であ
る。
【0019】出力レベル設定手段3は、音場生成信号発
生手段1から出力された音場生成信号に基づいて、再生
信号出力手段2から出力される音響信号の出力レベルを
各チャンネル毎に設定するものである。つまり、出力レ
ベル設定手段3は入力した音場生成信号を解読し、その
解読結果に基づく出力レベルの設定をチャンネル毎に行
なう。そして、後段に接続されている装置には、この設
定された出力レベルの音響信号が各チャンネル毎に出力
されることになる。もちろん、この出力レベルの設定は
音場生成信号に追従して経時的に変化することになる。
【0020】増幅手段4は、一般的にメインアンプと称
されているものであり、聴取者の周囲に設けられている
スピーカー5の1ユニットに対して1台の割合で設けら
れているものである。従って、増幅手段4は出力レベル
設定手段3を介して出力される音響信号をそれぞれ同一
の増幅率で増幅し、それぞれのスピーカー5を駆動する
ことになる。
【0021】スピーカー5は、聴取者の周囲に複数台配
置されているが、音像の前後左右の移動を再現するため
には最低4台必要となる。このスピーカーの配置等の詳
細については後述するので、ここでの説明は省略する。
【0022】図2は、本発明の立体音場生成装置を適用
して三次元立体音場を実現できるようにしたものであ
る。同図における再生機器10は、再生信号出力手段2
を構成するものの1つであり、映像信号と音響信号とを
同時に再生する機能を有する例えばビデオテープレコー
ダーや光ディスクプレヤーである。この再生機器10に
よって再生される記録媒体は、ビデオテープあるいは光
ディスクである。この記録媒体に上述の音場生成信号が
記録されている場合には、この再生機器10は音場生成
信号発生手段1としても機能することになる。スティッ
ク12は、外部に倒立している棒を前後左右に動かすこ
とで音場生成信号を発生する音場生成信号発生手段とし
て機能するものであり、その棒の倒れ具合に応じた音場
生成信号が出力されるようになっている。エンコーダー
14は、スティック12から出力される音場生成信号を
後述するレベルコントローラー14が解読可能な信号に
変換する機能と、やはり後述する記録機器が記録可能な
信号に変換する機能とを有しており、音場生成信号発生
手段として機能する。ここで、エンコーダー14からレ
ベルコントローラーに出力される音場生成信号はデジタ
ル信号であり、記録機器に出力される音場生成信号は、
その記録機器の種類に応じてアナログ信号あるいはデジ
タル信号のいずれかが出力されるようになっている。
【0023】デコーダー16は、再生機器10から出力
される音場生成信号をデジタル信号としてレベルコント
ローラーに出力するものであり、音場生成信号発生手段
1として機能する。このデコーダー16は、例えば再生
機器としてビデオテープレコーダーが使用されている場
合には、これによって出力される音響生成信号はアナロ
グ信号であるから、この信号をデジタル信号に変換して
出力する。また、それが光ディスクプレヤーである場合
には、出力される音響生成信号はデジタル信号であるの
で、この信号はそのまま出力するものである。記録機器
18は、再生機器10から出力される音響信号またはこ
れに加えて映像信号を記録する機能と、エンコーダー1
4から出力される音場生成信号を記録する機能とを有し
ているものである。具体的には、音響信号のみを記録す
るものにあっては、この信号を磁気テープに記録するテ
ープレコーダーや光ディスクに記録する光ディスクプレ
ヤー等が考えられ、また音響信号と映像信号とを記録す
る機能を有しているものにあっては、これらの信号を磁
気テープに記録するビデオテープレコーダーや光ディス
クに記録する光ディクスプレヤーが考えられる。なお、
記録時には、上記の信号とともに音場生成信号も記録さ
れるが、この信号は記録媒体に設けてあるそれ専用のト
ラックに記録されるようになっている。
【0024】レベルコントローラー20は、上述のエン
コーダー14又はデコーダー16から出力される音場生
成信号に基づいて再生機器10から出力される音響信号
の出力レベルを設定するものである。この出力レベルの
設定に当たっては、RAM22に記憶されているデータ
が参酌される。RAM22には、デコーダー16あるい
はエンコーダー14から出力されるデジタルデータに対
応したそれぞれのチャンネルの出力レベルの設定に関す
るデータが記憶されている。従って、レベルコントロー
ラー20はデコーダー16あるいはエンコーダー14か
ら出力されるデジタルデータに基づき、RAM22から
そのデータに対応した出力レベル設定に関するデータを
取り出し、そのデータに基づいて後段の増幅器に出力す
る信号のレベルをチャンネル毎に設定する。例えば、再
生機器10から出力された音場生成信号が01100110とい
う8ビットの信号であった場合、レベルコントローラ1
6はRAM22からこのデータに一致する出力レベルの
設定に関するデータを取り出す。このデータが第1チャ
ンネルのみ最大レベルの1/10の出力レベルに設定せよと
いうものであったときには、再生機器10から出力され
ている音響信号をそのレベルに設定して後段の増幅器に
出力することになる。
【0025】8CHアンプ24は8台のメインアンプか
ら構成され、それぞれのアンプはレベルコントローラー
20のそれぞれのチャンネルに独立して接続されてい
る。また、これらのメインアンプの増幅率は全て同一で
ある。そして、このメインアンプには、それぞれ1つづ
つスピーカーが接続されている。従って、それぞれのス
ピーカーからはレベルコントローラー20で設定された
出力レベルに応じた出力の音響信号が再生されることに
なる。シアタールーム30には、再生機器10から出力
される映像信号を再生する液晶投射型ディスプレー32
と8つのスピーカーS1〜S8が設けてある。液晶投射
型ディスプレー32は最近普及し始めたものであり、天
井に取り付けられ、映写機のように画像をスクリーン上
に投射して大画面を実現するものである。スピーカーS
1からS8のうちS1〜S4は、図に示すように、聴取
者の耳の高さよりも低い位置の4隅にそれぞれ設置さ
れ、スピーカーS5〜S8は、それよりも高い位置の4
隅にそれぞれ設置されている。このような位置にそれぞ
れのスピーカーを設置することによって上下左右前後方
向の音像移動が可能となる。例えば、再生機器10によ
ってヘリコプターが飛び立つ効果音を再生した場合、聴
取者の中央前面位置から右上上空に移動させるような音
場生成信号がその効果音と共に記録されていたとする
と、各スピーカーはその情況が再現されるような音量で
経時的に駆動されることになる。聴取者は同時にその情
況に合致した映像を見ているので、かなりの臨場感が得
られることになる。
【0026】図3は、本発明の立体音場生成装置の他の
実施例を示したものである。図中の再生機器10,デコ
ーダー16,記録機器18,レベルコントローラー2
0,RAM22及び8CHアンプ24は、図2で記した
ものと全く同一の機能を有しているものであるから、図
2と同一符号を付してその説明は省略する。図3の操作
キー13は、作り出したい音場のパターンを呼び出すた
めのものであり、音場生成信号発生手段1として機能す
るものである。この操作キー13としては、通常の押釦
スイッチ,楽器のキーボード,コンピューターのキーボ
ード等、音場のパターンを選択するための接点信号を出
力し得るものであればどのようなものでも良い。エンコ
ーダー15は、操作キー13のどのキーが押されたのか
を判別し、押されたキーに対応した選択信号をデジタル
で出力する機能を有しているものである。パターン選択
部17は、エンコーダー15から出力された選択信号に
基づいて、その選択された音場のパターンに相当するデ
ータをRAM19から取り出して、レベルコントローラ
ー20に送る機能を有しているものである。RAM19
には音場のパターンが多種類記憶されている。例えば、
音像を回転移動させるとか、前から後ろに移動させると
か、通常用いるであろう各種のパターンである。本実施
例の装置は、このような機能を有しているから、演出効
果が期待されるディスコ等に最適なものである。なお、
エンコーダー15,パターン選択部17及びRAM19
も音場生成信号出力手段1として機能する。
【0027】図4は、さらに本発明の立体音場生成装置
の他の実施例を示したものである。放送用機器35は、
例えば放送局に設置されるものであって、従来と同様の
音響信号あるいはこれに加えて映像信号及び音場生成信
号を出力するものである。従って、送信器36は音響信
号,映像信号及び音場生成信号の3つが1つの電波に乗
るようにそれらを合成する機能を有することになる。こ
れらの信号は共に送信器36に出力され、送信アンテナ
37によって電波として放射される。そして、この電波
は、受信アンテナ38を介して専用に設けられている受
信アンテナ38を介して受信器39によって受信され、
ここで、1つの電波として送られてきた信号を3つの信
号に分離する。この分離された3つの信号は再生機器1
0によって再生され、これに接続されている液晶投射型
ディスプレー32,デコーダー16及びレベルコントロ
ーラー20にそれぞれ出力されることになる。
【0028】次に、上記のような音場生成装置のそれぞ
れの動作をフローチャートに基づいて説明する。図5
(A)は、図2に示した装置において音場生成信号が記
録されている記録媒体を再生する場合に処理される動作
を示したものであり、同図の(B)は、同様の装置で、
所望の立体音場を記録媒体に記録させる場合に処理され
る動作を示したものである。なお、この動作の説明に当
たって、再生機器10及び記録機器18にはビデオテー
プレコーダーを使用するものとし、両機器に使用される
記録媒体は磁気テープである。立体音場を実現するため
の音場生成信号が音響信号及び映像信号と共に記録され
ている磁気テープをビデオテープレコーダーで再生する
と、これらの3つの信号が同時に入力され、その内部で
それぞれの信号が分離されて出力される。つまり、音場
生成信号はデコーダー16に向けて、音響信号はレベル
コントローラー20に向けて、さらに映像信号は液晶投
射型ディスプレイ32に向けてそれぞれ出力される(S
1,S2)。液晶投射型ディスプレイ32は、この出力
された映像信号に基づいてスクリーン33上に記録され
ていた映像を再現する。一方、デコーダー16は出力さ
れる音場生成信号をデジタルデータとしてレベルコント
ローラー20に出力する。レベルコントローラー20で
は、この音場生成信号に合致した出力レベルに関するデ
ータを取り出し、そのデータに基づいて各チャンネル毎
の出力レベルを設定する(S3)。レベルコントローラ
ー20は、入力している音響信号を、この設定したレベ
ルで各チャンネル同時に出力する。8CHアンプ24
は、各チャンネル毎に出力されている音響信号を一定の
増幅率で増幅して各スピーカーS1〜S8に出力する。
スピーカーS1〜S8のそれぞれは、設定されたレベル
に比例した音量で音響信号を再生することになる(S
4)。以上の処理は、ビデオテープレコーダーによる再
生が完了するまで繰り返し行われることになる。なお、
以上の処理は、非常に高速で行われるようにしてあり、
上記の3種類の信号の読み込みとそれに伴う音場形成は
リアルタイムで行われる(S5)。
【0029】上記の処理は経時的に連続して行われるよ
うにしてあるから、例えば、アクション映画を記録した
磁気テープに最適の立体音場を生成する音場生成信号を
記録しておけば、想像できないほどの臨場感のある映画
を自宅で見ることができることになる。つまり、映像に
おいてヘリコプターからこちら側に向けてミサイルを発
射するシーンでは、本発明装置において図6の実線で示
すように右上から左下に音像(ミサイル)が移動するよ
うな状態を作り出すことで、映像の効果と相俟って、ミ
サールがこちらに飛んでくるような音響の効果により非
常に迫力のある情況を再現することができるようにな
る。もちろんこのような音像の移動は、上記のような処
理によって各スピーカーから出力すべき再生音量割合の
変化を経時的に行なうことによってなされる。同様に、
長点線で示されるようにヘリコプターが上空を通過する
シーンや、一点鎖線で示されるように弾丸がこちら側に
飛んでくるシーンや、点線で示されるように足下に鼠が
近付いてくるシーン等をリアルに作り出すことができ
る。このような音場移動が実現できるのは、8つのスピ
ーカーを図2に示すような位置に配置してあるからであ
る。さらに定位感のある音像移動を実現しようとする場
合には、4隅に配設されるスピーカーに加えて、その中
間に1台あるいは等間隔で複数台のスピーカーを配置さ
せるようにすれば良い。このようにすると、スピーカー
の増加分だけチャンネルが増加し、記録媒体に記録して
おく音場生成信号も複雑となるが、その反面音像の定位
感が向上することになる。通常のホームシアターを想定
すれば実施例のように8つのスピーカーで十分であると
思われるが、部屋が大きくなるに従って音像の定位感が
薄れてくるので、このような場合には、上記のように配
置するスピーカーの台数を定位感が薄れないように適宜
増加させるようにする。将来的に確実に主流となるであ
ろう立体映像が一般家庭に普及した場合、本発明装置は
臨場感を作り出すのになくてはならないものとなるであ
ろう。
【0030】次に、同様の装置によって音場生成信号を
記録させる場合の処理について説明する。まず、音響信
号及び映像信号のみが記録されている磁気テープをビデ
オテープレコーダーで再生すると、これらの2つの信号
のうち音響信号はレベルコントローラー20に、また映
像信号は液晶投射型ディスプレイ32に向けてそれぞれ
出力される(S10,S11)。液晶投射型ディスプレ
イ32は、この出力された映像信号に基づいてスクリー
ン33上に記録されていた映像を再現する。デコーダー
16には音場生成信号が入力されないから、レベルコン
トローラー20は、エンコーダー14から出力されるス
ティック12の動きに対応した音場生成信号を入力する
ことになる(S12)。レベルコントローラー20で
は、スティック12の動作に応じて出力される音場生成
信号に合致した出力レベルに関するデータを取り出し、
そのデータに基づいて各チャンネル毎の出力レベルを設
定することになり、一方、この音場生成信号はビデオテ
ープレコーダーで現在再生されている音響信号及び映像
信号と共に記録機器18として接続してあるビデオテー
プレコーダーに出力されてビデーテープに記録される
(S13)。レベルコントローラー20は、入力してい
る音響信号を、この設定したレベルで各チャンネル同時
に出力する。8CHアンプ24は、各チャンネル毎に出
力されている音響信号を一定の増幅率で増幅して各スピ
ーカーS1〜S8に出力する。スピーカーS1〜S8の
それぞれは、設定されたレベルに比例した音量で音響信
号を再生することになる(S14,15)。以上の処理
は、記録動作が終了するまで繰り返し高速で行われるこ
とになる(S16)。
【0031】このように、スティック12の操作をする
ことで、再現しようとする立体音場を容易に作り出すこ
とができる。つまり、操作者はスクリーン33に写し出
されている映像を見ながらスティック12を操作し、記
録される音場を実際に体験しながら記録させることがで
きることになる。従って、前記のように、ヘリコプター
からこちら側に向けてミサイルを発射するシーンが写さ
れているときには、ミサイルの発射と同時に、スティッ
ク12を図6の実線で示すように右上から左下に音像
(ミサイル)が移動するような状態を作り出すように動
かすことで、このスティック12の動きに応じて発生す
る音場生成信号がビデオテープレコーダーに音響信号及
び映像信号と共に記録される。もちろんこの記録された
磁気テープをビデオテープレコーダーで再生すれば、そ
の記録されている音場生成信号に基づいて、記録時の立
体音場が自動的に再現されることになる。
【0032】図7は、図3に示した装置において所望の
立体音場を記録媒体に記録させる場合に処理される動作
を示したものである。図5(B)のフローチャートと同
様にして、音場生成信号の記録されていない磁気テープ
をビデオテープレコーダーで再生すると、音響信号はレ
ベルコントローラー20に、また映像信号は液晶投射型
ディスプレイ32に向けてそれぞれ出力される(S2
1,S22)。操作キー13が押されていなければ、レ
ベルコントローラー20は、再生された音響信号のみを
予め設定されているレベルで出力し、8CHアンプ24
は、各チャンネル毎に出力されている音響信号を一定の
増幅率で増幅して各スピーカーS1〜S8に出力する。
この場合には、通常は聴取者の前面側のみのスピーカー
を駆動させることになる(S23,S27)。一方操作
キー13が押されていれば、エンコーダー15はその接
点信号に応じた選択信号を出力し、パターン選択部17
はその選択信号に相当するパターンデータをRAM10
から取り出してレベルコントローラー20に与える。こ
のパターンデータとは、音場移動のパターンとして、例
えば、左右移動,前後移動,回転などの各種の定形的な
パターンである。従って操作キーを押すのみで、音像を
回転させたりすることができる(S24)。レベルコン
トローラー20では、パターン選択部17から選択した
パターンに応じて順次経時的に出力される音場生成信号
に合致した出力レベルに関するデータを取り出し、その
データに基づいて各チャンネル毎の出力レベルを設定す
ることになり、一方、この音場生成信号はビデオテープ
レコーダーで現在再生されている音響信号及び映像信号
と共に記録機器18として接続してあるビデオテープレ
コーダーに出力されてビデーテープに記録される(S2
5)。レベルコントローラー20は、入力している音響
信号を、この設定したレベルで各チャンネル同時に出力
する(S26)。8CHアンプ24は、各チャンネル毎
に出力されている音響信号を一定の増幅率で増幅して各
スピーカーS1〜S8に出力する。スピーカーS1〜S
8のそれぞれは、設定されたレベルに比例した音量で音
響信号を再生することになる(S27)。以上の処理
は、記録動作が終了するまで繰り返し高速で行われるこ
とになる(S28)。このように、各種の音場パターン
を定形化して記憶させておき、必要な時にボタン操作の
みでそのパターンを再現できるようにしてあれば、映像
に合致した音像の移動の実現は困難であるものの、手軽
な操作で音場を移動させることができるから、ディスコ
等の遊びとしての音響効果を得る目的としては適切なも
のと言える。もちろん、記憶されている音場パターンの
種類が多ければホームシアターにおいて十分楽しめる立
体音場を得ることができる。また、その音像の移動を記
録する場合にも、比較的容易な操作で行なうことができ
ることになる。
【0033】図8(A),(B)は、図4に示した装置
において音場生成信号を放送局から電波を介して他の信
号と同時に送信及び受信する処理を示したフローチャー
トである。送信する場合には、送信器36は放送用機器
35から出力される映像信号と音響信号を入力すると共
に音場生成信号をも入力し(S30,31)、1つの電
波で送れるように変調して送信アンテナ37を介して送
信する(S32)。受信する場合には、受信器39はこ
の送信されてきた電波を受信アンテナ38を介して受信
し(S40)、再生機器10はこの電波に含まれている
音場生成信号,音響信号,映像信号をそれぞれ分離し
て、音場生成信号は図2に示したデコーダー14に、映
像信号は液晶投射型ディスプレイ32に、音響信号はレ
ベルコントローラー20に向けてそれぞれ出力する(S
41)。この後の立体音場の生成の処理は、図5(A)
に示したフローチャートの処理と同様である。
【0034】以上のように、本発明の立体音場生成装置
によれば、非常に簡単な操作で音場を作り出すことがで
きることになる。なお、以上の実施例においては、図2
のように8つのスピーカを配置して立体的な音場を再現
できるものを例示したが、これに限られず、上下方向の
音像の移動の再現が必要なければ、4隅に設けた4つの
スピーカにおいて平面的な音場を再現するようなもので
あっても本発明は適用可能である。また、映像が必要な
ければ、音響信号のみに基づいて立体音場を再現するよ
うな装置にしても良い。さらに記録媒体としては、主に
磁気テープを例示したが、例えば大容量の半導体チップ
あるいはICカードのようなものであっても適用可能で
ある。さらに、本発明装置を劇場などに適用する場合に
は、再生機器10には、ミキサーが含まれることにな
り、また、当該装置とは関係なく再生機器10から出力
される音響信号を純粋に再生するスピーカーがその劇場
の前面に配置されることになる。
【0035】さらに、本発明の立体音場生成装置のレベ
ルコントローラー20などから得られる信号に基づい
て、照明装置などを同期して作動させることも可能であ
る。このようにすれば、音響効果に加えて照明効果によ
る臨場感の向上をも期待できるようになる。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、任意
の立体音場を非常に簡単な操作で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる立体音場生成装置の基本構成ブ
ロック図である。
【図2】任意の音場が生成できる立体音場生成装置の一
実施例である。
【図3】各種のパターンの音場が簡単に再現できる立体
音場生成装置の一実施例である。
【図4】電波によって任意の音場が生成できる立体音場
生成装置の一実施例である。
【図5】図2に示した装置の動作フローチャートであ
る。
【図6】音像移動の説明に供する図である。
【図7】図3に示した装置の動作フローチャートであ
る。
【図8】図4に示した装置の動作フローチャートであ
る。
【符号の説明】
10…再生機器(音場生成信号出力手段,再生信号出力
手段) 12…スティック(音場生成信号発生手段) 13…操作キー(音場生成信号発生手段) 14,15…エンコーダー(音場生成信号発生手段) 16…デコーダー(音場生成信号発生手段) 17…パターン選択部(音場生成信号発生手段) 18…記録機器 19…RAM(音場生成信号発生手段) 20…レベルコントローラ(出力レベル設定手段) 22…RAM(出力レベル設定手段) 24…8CHアンプ(増幅手段) 30…シアタールーム 32…液晶投射型ディスプレイ 33…スクリーン S1〜S8…スピーカー 35…放送用機器(音場生成信号出力手段,再生信号出
力手段)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】音響に関する再生信号を出力する再生信号
    出力手段と、 立体音場を生成するための音場生成信号を発生する音場
    生成信号発生手段と、 当該音場生成信号に基づいて、複数のスピーカーのそれ
    ぞれに対応する前記再生信号の出力レベルを設定する出
    力レベル設定手段とを有することを特徴とする立体音場
    生成装置。
  2. 【請求項2】音響に関する再生信号を出力する再生信号
    出力手段と、 立体音場を生成するための音場生成信号を発生する音場
    生成信号発生手段と、 前記音場生成信号を単独であるいは前記再生信号と共に
    記憶する記憶手段とを有することを特徴とする立体音場
    生成装置。
  3. 【請求項3】音響に関する再生信号を出力する再生信号
    出力手段と、 立体音場を生成するための音場生成信号を発生する音場
    生成信号発生手段と、 当該音場生成信号を前記再生信号と共に送信する送信手
    段とを有することを特徴とする立体音場生成装置。
  4. 【請求項4】聴取者の周囲に配設されている複数のスピ
    ーカーと、 音響に関する再生信号を出力する再生信号出力手段と、 前記複数のスピーカーによって立体音場を生成するため
    の音場生成信号を発生する音場生成信号発生手段と、 当該音場生成信号に基づいて、前記複数のスピーカーの
    それぞれの出力レベルを設定する出力レベル設定手段
    と、 当該出力レベル設定手段によって設定された出力レベル
    に基づいて前記再生信号を増幅し、前記複数のスピーカ
    ーのそれぞれを駆動する増幅手段とを有することを特徴
    とする立体音場生成装置。
  5. 【請求項5】前記複数のスピーカーは、前記聴取者が左
    右方向,前後方向及び上下方向の三次元の音象移動が認
    識されうるように当該聴取者の周囲に配設されているこ
    とを特徴とする請求項4に記載の立体音場生成装置。
  6. 【請求項6】前記複数のスピーカーは、前記聴取者の聴
    取位置に対して少なくとも前後左右方向に4台以上配置
    され、さらに上下方向の音像移動が可能なように当該聴
    取位置の上方向あるいは下方向のいずれか一方または双
    方に少なくとも1台以上配置されていることを特徴とす
    る請求項5に記載の立体音場生成装置。
  7. 【請求項7】前記複数のスピーカーは、前記聴取者の聴
    取位置より上方向において前後左右方向の音象移動が、
    かつ当該聴取位置よりも下方向において前後左右方向の
    音象移動が、それぞれ認識されうるように上下前後左右
    方向に少なくとも8台以上配置されていることを特徴と
    する請求項4に記載の立体音場生成装置。
  8. 【請求項8】前記複数のスピーカーは、音象の定位感が
    明確になるように、前記聴取者の前後方向,左右方向,
    上下方向にそれぞれ複数台配置されていることを特徴と
    する請求項4記載の立体音場生成装置。
  9. 【請求項9】前記複数のスピーカーは、前記聴取者が左
    右方向及び前後方向の平面的な音象移動が認識されうる
    ように当該聴取者の周囲に配設されていることを特徴と
    する請求項4に記載の立体音場生成装置。
  10. 【請求項10】前記複数のスピーカーは、前記聴取者の
    聴取位置に対して少なくとも前後左右方向に4台以上配
    置されていることを特徴とする請求項9に記載の立体音
    場生成装置。
  11. 【請求項11】前記複数のスピーカーは、音象の定位感
    が明確になるように、前記聴取者の前後方向,左右方向
    にそれぞれ複数台配置されていることを特徴とする請求
    項9に記載の立体音場生成装置。
  12. 【請求項12】前記再生信号出力手段は、記録媒体に記
    録されている音響信号を再生する再生手段または電波を
    介して受信した音響信号を出力する受信手段あるいはマ
    イクロフォンからの音響信号を出力する微少信号増幅手
    段のいずれかが含まれていることを特徴とする請求項1
    乃至請求項4に記載の立体音場生成装置。
  13. 【請求項13】前記記録媒体は、音響信号を磁化の変化
    として記録している磁気テープ状のものであるか、当該
    音響信号をデジタルデータとして記憶してある光ディス
    ク状または磁気テープ状あるいはICチップ状のもので
    あることを特徴とする請求項12に記載の立体音場生成
    装置。
  14. 【請求項14】前記音場生成信号発生手段は、前記再生
    信号の出力割合をそれぞれのチャンネルについて任意の
    時間毎に指定する機能を有することを特徴とする請求項
    1乃至請求項4に記載の立体音場生成装置。
  15. 【請求項15】前記音場生成信号発生手段は、前記それ
    ぞれのチャンネルの出力割合を手動で指令する手段か、
    予め記憶されている各種のパターンを呼び出してそのパ
    ターン通りの出力割合を自動で指令する手段かのいずれ
    かが含まれていることを特徴とする請求項14に記載の
    立体音場生成装置。
  16. 【請求項16】前記音場生成信号発生手段は、前記記録
    媒体に前記音響信号と共に記録されている音場生成信号
    を読取る読取手段または電波を介して音響信号と共に受
    信した音場生成信号を分離する分離手段のいずれかが含
    まれ、さらにこれらの手段によって読み取られあるいは
    分離された音場生成信号を前記出力レベル設定手段が読
    み取れる信号に変換する変換手段を有することを特徴と
    する請求項1乃至請求項4に記載の立体音場生成装置。
  17. 【請求項17】前記記録媒体は、音響信号及び音場生成
    信号を磁化の変化として記録している磁気テープ状のも
    のであるか、当該音響信号及び音場生成信号をデジタル
    データとして記憶してある光ディスク状または磁気テー
    プ状あるいはICチップ状のものであることを特徴とす
    る請求項16に記載の立体音場生成装置。
  18. 【請求項18】前記出力レベル設定手段は、前記音場生
    成信号発生手段から出力される音場生成信号に基づい
    て、前記複数のスピーカーのそれぞれに分配される再生
    信号の信号レベルを設定する設定手段と、当該設定手段
    によって設定された信号レベルで前記再生信号を前記複
    数のスピーカーのそれぞれを独立して駆動する増幅手段
    のそれぞれに出力する出力手段とから構成されることを
    特徴とする請求項1又は請求項4に記載の立体音場生成
    装置。
  19. 【請求項19】前記増幅手段は、前記複数のスピーカー
    のそれぞれに独立して接続されているメインアンプであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の立体音場生成装
    置。
  20. 【請求項20】前記記憶手段は、前記音場生成信号発生
    手段から出力される音場生成信号を独立して、又は前記
    再生信号出力手段から出力される再生信号と共に、磁化
    の変化として磁気テープ状のものに記憶させる手段であ
    るか、デジタルデータとして光ディスク状または磁気テ
    ープ状あるいはICチップ状のものに記憶させる手段で
    あることを特徴とする請求項2に記載の立体音場生成装
    置。
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