JPH05246580A - ワークピースの転回装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な設計で、かつ、できるだけコン
パクトな、平らな位置で、前方に動かされるワークピー
スの転回装置を提供することを目的とする。 【構成】 ワークピース４０を、一点で、偏心的に係合
させるとともに、前方に動かすコンベアベルト対１４，
１６と、コンベアベルト対１４，１６より短く、これら
と平行に動くコンベアベルト２０を有し、前記コンベア
ベルト対１４，１６および前記平行なコンベアベルト２
０が、同一の速度で動かされるとともに、少なくとも一
つの移送ベルト２２，２４が、コンベアベルト対１４，
１６および前記平行なコンベアベルト２０と平行に動
く。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、平らな位置で、前方に
動かされるワークピースの転回装置に関するものであ
り、さらに詳細には、ワークピースを、一点で、偏心的
に、係合させるとともに、前方に動かすコンベアベルト
対と、該コンベアベルト対よりも短く、かつ、それと平
行に動くコンベアベルトとを備えたワークピースの転回
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】平らな位置で、前方に動かされるワーク
ピースの転回装置は、ドイツ特許第 23 04 642号によっ
て、すでに知られている。この従来技術にかかる装置に
おいては、ワークピースは、側縁の近くの位置で、もと
の前縁に平行な中央線において、この点で転回可能に、
係合させられ、摩擦による係止によって、優先的に、も
との前縁と垂直方向に、９０°の転回が完了するまで、
支持面と一緒に動かされる。このために、垂直面に、同
期して循環する二つのコンベアチェーンが設けられ、こ
れらは、移動面に直交する軸まわりを回転可能であると
ともに、ワークピースを係合させるように作用する離間
して配置された、相互に作用するクランプ要素を備えて
いる。この装置によれば、ワークピースは、所定の位置
に、横方向に動かされ、次いで、転回させられる点に保
持される。テーブルの支持面に対する摩擦のために、コ
ンベアチェーンによって、係合させられ、前方に動かさ
れる転回させられる点の後ろに、ワークピースの横方向
に突起した領域が引かれるため、ワークピースは、搬送
方向に、縦に整列させられる。

【０００３】同種の装置が、ドイツ特許明細書PS 14 36
856号に記載されている。この装置においては、まず、
ワークピースは、そのより短い側縁を前縁として搬送さ
れ、９０°転回されて、装置を通過した後には、そのよ
り長い側縁を、前縁として搬送される。この従来技術に
よれば、ワークピースは、垂直面内において、一方を他
方の上方で循環させるコンベアチェーンの対応するクラ
ンプ要素によって、把持され、さらに移送されるため
に、前隅部の近傍で保持される。コンベアチェーンに隣
接して、これと平行な複数のコンベアベルトが動いてお
り、これら平行なコンベアベルトは、各々、コンベアチ
ェーンからの距離が増大するにともなって、循環速度が
増大するようになっている。このように、単に、コンベ
アチェーン上にピボット回転可能に取り付けられている
クランプ要素の間に保持されているにすぎないワークピ
ースが、平行なコンベアベルトの差速によって、前方に
移送されている間、同時に、優先的に９０°転回させら
れるため、最終的に、より長い側縁が、搬送方向におい
て先頭となる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドイツ
特許第 23 04 642号に開示された装置を用いるときは、
平らな位置で、前方に動かされているワークピースを、
９０°の角度で転回させるために、このワークピースを
移動すべき距離が、かなり長くなる。また、ドイツ特許
明細書PS 14 36 856号に開示された装置を用いるとき
は、コンベアチェーン対に対して相対的な速度で駆動さ
れるコンベアベルトは、それぞれ、対応して設計された
ギアユニットを介して作動させられる必要がある。その
ような装置は、複雑なだけではなく、高レベルのメンテ
ナンスを必要とし、かつ、故障を起こしやすい。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、ワークピースを、一点で、偏
心的に、係合させるとともに、前方に動かすコンベアベ
ルト対と、該コンベアベルト対よりも短く、かつ、それ
と平行に動くコンベアベルトとを備えたワークピースの
転回装置において、比較的簡単な設計で、かつ、できる
だけコンパクトな、平らな位置で、前方に動かされるワ
ークピースの転回装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【発明の構成および作用】本発明のかかる目的は、コン
ベアベルト対およびこれらと平行なコンベアベルトが、
同じ速度で作動させられるとともに、前記コンベアベル
ト対および前記コンベアベルトに平行して動く少なくと
も一つの付加的な移送ベルトが設けられることによって
達成される。

【０００７】本発明によれば、そのより短いエッジを先
に前方に動かされるワークピースが、コンベアベルト対
によって、その後部の一点で、偏心的に係合させられ、
同じ速度で作動させられているコンベアベルト対および
これらと平行なコンベアベルトによって、初期の距離に
わたって、転回されることなく、前方に動かされる。し
かしながら、ワークピースの先端部が、平行なコンベア
ベルトが終端している支持テーブルの領域に到達する
と、支持テーブルとの摩擦の結果、このワークピース
は、いまだに前方に動いている係合点まわりに、トルク
を受け、この係合点まわりに、いまだに前方に動いてい
るワークピースは、すばやく転回させられる。所望の角
度、例えば９０°転回させられた後、ワークピースの後
側縁は、移送ベルトによって係合させられるため、ワー
クピースは、新たに得られた位置で、装置の端部に向か
って移送され得る。この作用の説明によって、ワークピ
ースを、９０°の角度だけでなく、あらゆる所望の角度
に転回させ得ることが、明らかである。この角度は、ワ
ークピースが、移送ベルトに係合させられる際のワーク
ピースの位置にのみ依存する。

【０００８】本発明の好ましい実施態様においては、ク
ランプピンは、頂部コンベアベルトに沿って、ある間隔
で配置され、ワークピースを係合させる。本発明の更に
好ましい実施態様においては、少なくとも一つの移送ベ
ルトは、予め決められた間隔で配置された機械的なスト
ップを備え、移送ベルトは、テーブルの頂部の下で動く
とともに、ストップが、それぞれ、間隙を通じて、テー
ブルの表面の上に突出している。

【０００９】また、平行して動く二つの移送ベルトによ
って、良好な結果を得ることが可能である。

【００１０】

【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例に
つき詳細に説明を加える。本発明の実施例にかかる転回
装置１０は、テーブル１２を備えている。テーブル１２
の上には、上部コンベアベルト１６が動いており、テー
ブル１２の下には、コンベアベルト１４が動いている。
コンベアベルト１４の上側のストランドは、開口部３
２，３４を通って、テーブルの頂部の上に、上向きに案
内されている。一対のコンベアベルト１４，１６は、同
じ周速で動いている。一対のコンベアベルト１４，１６
の配置は、図２（Ａ）に明確に示されている。複数のク
ランプピン１８が、予め決められた間隔で、上部コンベ
アベルト１６の上に配置されている。一対のコンベアベ
ルト１４，１６は、図２（Ａ）の矢印の方向に動いてい
る。

【００１１】一対のコンベアベルト１４，１６に隣接し
て、コンベアベルト１４，１６と同じ循環速度で作動す
る比較的短い平行なコンベアベルト２０が動いている。
また、図１および図２（Ｂ）から明らかなように、コン
ベアベルト２０は、基本的にテーブル１２の下を動き、
コンベアベルト２０の上側のストランドは、開口部３
６，３８を通って案内されて、テーブル１２の表面の上
を動く。

【００１２】図１に示されるように、二つの移送ベルト
２２，２４が、一対のコンベアベルト１４，１６および
コンベアベルト２０と平行に、オフセットされて配置さ
れている。移送ベルト２２，２４は、一対のコンベアベ
ルト１４，１６からオフセットされた点から始まり、テ
ーブル１２の同じエリアで終端している。移送ベルト２
２，２４は、完全にテーブルの頂部の下側で動いてい
る。移送ベルト２２，２４は、予め決められた間隔に配
置されたストップ２６を備えており、これらストップ２
６は、対応する間隙２８，３０を通って、テーブル１２
の表面に突出している。

【００１３】以下、本発明の実施例にかかる転回装置の
作用を、図１に基づいて説明する。好ましくはサックの
ような矩形のワークピース４０が、まず、一対のコンベ
アベルト１４，１６およびこれらに平行に動いているコ
ンベアベルト２０によって係合させられる。ここで、こ
のワークピース４０は、その縦方向の位置から、横方向
の搬送位置に、９０°転回させられる必要がある。一対
のコンベアベルト１４，１６およびこれらに平行に動い
ているコンベアベルト２０は、同じ循環速度で作動する
ため、ワークピース４０は転回させられない。より狭い
後側縁の近くで、ワークピース４０は、上部コンベアベ
ルト１６のクランプピン１８によって、偏心的に固定さ
れ、その結果、ピボット中心が画定される。図１には、
ワークピース４０の第１の搬送段階が示され、ワークピ
ース４０は、テーブル１２の縁部に平行に整列させられ
ている。この搬送状態におけるピボット中心は、点１に
よって示されている。ワークピース４０の前縁が、より
短い、平行なコンベアベルト２０を離れると、直ちに、
テーブル１２の支持面に、摩擦が発生するため、クラン
プピン１８によって画定されたピボット中心まわりに、
転回が生じる。図１には、矢印の方向に前向きに動かさ
れているワークピース４０の転回の開始状態が示され、
対応するピボット中心は、点２で示されている。ひとた
び、クランプピン１８が、点３に到達すると、ワークピ
ース４０は、さらにより大きい角度に転回させられる。
最終的に、９０°の転回が完了した際、ワークピース４
０の後縁は、一対のコンベアベルト１４，１６と同じ循
環速度で動いている移送ベルト２２，２４の二つのスト
ップ２６によって、係合させられ、したがって、ワーク
ピース４０が、さらに転回させられることはない。この
搬送状態は、図１において、ピボット中心４のまわりの
位置に保持されたワークピース４０とともに示されてい
る。上述した作用の説明から、ワークピース４０は、必
ずしも９０°転回させられる必要がないことは明らかで
ある。ワークピース４０が、その初期の位置に対して、
９０°より大きく、或いはそれより少なく転回させられ
るように、転回がなされることも可能である。対応する
所望の位置は、循環する移送ベルトの位置を決定するこ
とによって、特に簡単に、得ることができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、比較的簡単な設計で、
かつ、できるだけコンパクトな、平らな位置で、前方に
動かされるワークピースの転回装置を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例にかかる装置の略平面図であ
る。

【図２】 種々のコンベアベルトおよび移送ベルトを示
す図１の略横断面図である。

【符号の説明】

１０ 転回装置 １２ テーブル １４ コンベアベルト １６ 上部コンベアベルト １８ クランプピン ２０ コンベアベルト ２２，２４ 移送ベルト ２６ ストップ ２８，３０ 間隙 ３２，３４ 開口部 ４０ ワークピース

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワークピース（４０）を、一点で、偏心
   的に係合させるとともに、前方に動かすコンベアベルト
   対（１４，１６）と、該コンベアベルト対（１４，１
   ６）より短く、それと平行して動くコンベアベルト（２
   ０）を有する平らな位置で前方に動かされるワークピー
   ス（４０）の転回装置であって、 前記コンベアベルト対（１４，１６）および前記平行な
   コンベアベルト（２０）が、同一の速度で駆動され、か
   つ、 前記コンベアベルト対（１４，１６）および前記平行な
   コンベアベルト（２０）と平行して動く少なくとも一つ
   の移送ベルト（２２，２４）を備えたことを特徴とする
   ワークピースの転回装置。
2. 【請求項２】 上側の前記コンベアベルト（１６）に、
   予め定められた間隔で、クランプピン（１８）が配置さ
   れ、前記ワークピースを係合させることを特徴とする請
   求項１に記載のワークピースの転回装置。
3. 【請求項３】 少なくとも一つの移送ベルト（２２，２
   ４）が、予め定められた間隔で配置されたストップ（２
   ６）を備え、前記移送ベルト（２２，２４）が、テーブ
   ル（１２）の頂部の下で動くとともに、前記ストップ
   （２６）が、それぞれ、間隙（２８，３０）を通じて、
   前記テーブル（１２）の表面の上に突出していることを
   特徴とする請求項１または２に記載のワークピースの転
   回装置。
4. 【請求項４】 平行して動く前記移送ベルト（２２，２
   ４）が二つ設けられたことを特徴とする請求項１乃至３
   に記載のワークピースの転回装置。