JPH0524007B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、果実・そ菜類（以下果実類という）
を箱詰め包装出荷する集、出荷場又は選果場にお
いて、果実類を自動的にパツクに詰める方法に関
するものである。

［従来の技術］ 従来、果実類を自動的にパツクに詰める装置と
して、特公昭55−28930号公報のものが公知であ
る。

上記公知のものは、果実を不整列で移送するコ
ンベアのエンドレスベルト上に斜めに設けられた
そらし板により果実を方向転換させ、該コンベア
の側方に設けられた滑降路（シユート）上に多数
の果実を押せ押せ方式で巾一杯に拡がるように導
き、該シユート（滑降路）の先端に下方からパツ
クを送り出すとともに、上記シユート上を転がつ
てその先端から複数ずつ落ちる果実がパツク上で
一部重り合つてパツクの穴にはまり込む如くなし
て自動的にパツクに詰めるものである。

［発明が解決しようとする課題］ 上記公知のものは、そらし板により果実を方向
転換させるものであると共にシユートの先端から
複数ずつ落ちる果実がパツク上で一部重り合うも
のであるので、果実がそらし板に衝突し転動接触
したり、果実と果実が衝突したりして果実を傷め
る欠点があつた。

さらに、上記公知のものは、シユートの巾一杯
に果実を並べこの並んだ果実を後続の果実により
押す方式である為に、後続の果実が少ない側は殆
んど押されず、後続の果実の多く流れる側だけが
強く押されるので、複数列の穴を有するパツクに
対して巾方向に均一に詰めることができないばか
りでなく、特に、強く押される側はパツクの穴と
穴の間にも果実が押し出されて乗り上げる等の不
良現象が発生し、パツクの各穴に１個ずつ確実に
詰めるということができない欠点があつた。

本発明は、上記の欠点を解消し、パツクの穴列
（尚、列とは、本発明においては、パツクの進行
方向に沿つた一列状の穴の並びをいう。）が奇数
行（尚、行とは、本発明においては、パツクの進
行方向と直行する方向に沿つた一列状の穴の並び
をいう。）と偶数行とで異なるパツクに対して、
果実類を傷めることなく詰めることができると共
に、その各穴に１個ずつ確実に詰めることができ
る果実類の自動パツク詰め方法を提供することを
目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明は、上記目的を達成するために以下の技
術手段を講じたものである。

即ち、本発明は、搬送コンベアにより果実類を
一列で且つ相互に離隔して搬送し、該搬送コンベ
アの終端に接続する自動配列コンベアにより、該
搬送コンベアから順次１個ずつ供給される果実類
を、パツクの穴列が奇数行と偶数行とで異なるパ
ツクの各穴列に夫々対応させた各分岐路に、該穴
の配列パターンに応じて予め設定した順序で順次
進路を切り替えて移送し、一方、該パツクの送り
コンベアにより、空のパツクを自動配列コンベア
の下方を通して該自動配列コンベアの終端にパツ
クの穴を臨ませるように送り込み、自動配列コン
ベアから該パツクの穴に合わせて供給される果実
類を順次１個ずつ受入れ、前記行方向の各穴に満
たされる毎にパツクを寸動送りして次々と果実類
をパツクに詰める果実類の自動パツク詰め方法の
構成としたものである。

こうして、本発明は、果実類を搬送コンベア上
及び自動配列コンベア上で相互に離隔して搬送
し、パツクの穴列が奇数行と偶数行とで異なる空
のパツクを自動配列コンベアの終端に臨ませるよ
うに送り込み、該パツクの穴に合わせて果実類を
順次１個ずつ入れることにより、果実類と果実類
とが衝突するということがないと共に、従来のも
のにおけるそらし板等の部材に果実類が衝突し転
動接触するということがなく、果実類を傷めずに
パツクに詰めることができるようにしたものであ
り、且つ、この自動配列コンベアでは、順次１個
ずつ供給される果実類を、穴列が奇数行と偶数行
とで異なるパツクの各穴列に夫々対応させた各分
岐路に、該穴の配列パターンに応じて予め設定し
た順序で順次進路を切り替えて移送し、パツクの
穴に合わせて順次１個ずつ供給することにより、
果実類をパツクの各穴に１個ずつ確実に詰めるこ
とができるようにしたものである。

尚、本発明においては、好ましくは、前記搬送
コンベアは、果実類を選別する選別機の排出部か
ら仕分け排出される果実類を搬送し、前記パツク
送りコンベアは、該選別機を横断する方向におい
て選別機を越えた外側から供給される空のパツク
を選別機及び前記搬送コンベアの下方を通つて搬
送するようにするのがよい。

［実施例］ 以下、本発明を実施するための装置の一実施例
を示す図面に基づいて本発明を説明する。

１は選別機であり、該選別機１は、果実類２を
１個づつその重量又は形状寸法を測定して階級を
判定し、階級別に所定の排出部３から仕分け排出
する。

４は搬送コンベアとしての引出しコンベアであ
り、該引出しコンベア４は、前記排出部３から仕
分け排出された果実類２を選別機１の側方に一列
で相互に離隔して搬送する。

５は自動配列コンベアであり、該自動配列コン
ベア５は、その入口５１が上記引出しコンベア４
の終端４１に接続しており、引出しコンベア４か
ら順次１個ずつ供給され搬入された果実類２１，
２２，２３を、第１図に示す如く、搬送体５２に
上に受けて相互に離隔した状態で且つ順次複数列
になるように出口５３に向けて移送するものであ
るが、パツク６は、第３図Ｃに示す如く、その穴
６１列（パツク６の進行方向に沿つた一列状の穴
６１の並び）が奇数行（図例によれば、イ，ロ，
ハの行やヘ，ト，チの行。尚、行とは、パツク６
の進行方向と直交する方向に沿つた一列状の穴６
１の並びを意味している。）と偶数行（図例によ
れば、ホ，ニの行）とで異なつているので、自動
配列コンベア５には、第３図Ｃに示す如く、各穴
６１列に夫々対応させた分岐路（図例によれば、
実線で示す三つの分岐路と点線で示す二つの分岐
路との五つの分岐路）が設けられており、この各
分岐路に、パツク６の穴６１の配列パターンに応
じて予め設定した順序（図例によれば、イ，ロ，
ハ，ニ，ホ，ヘ［イ］，ト［ロ］，チ［ハ］，…の
順序）で、果実類２１，２２，２３，…を載せた
搬送体５２が果実類２１，２２，２３，…１個毎
に順次進路を切り替えられて出口５３に向かつて
走行し、果実類２１，２２，２３，…は該自動配
列コンベア５の終端としての該出口５３から順次
１個ずつパツク６の穴６１に合わせて供給され
る。

又、自動配列コンベア５の入口５１は、引出し
コンベア４の終端４１から果実類２１，２２，２
３，…がスムーズに受け渡されるようになつてお
り、更に出口５３は、搬送体５１から果実類２
１，２２，２３，…をパツク６の穴６１に１個ず
つ落差小さく且つより一層確実に供給するため
に、パツク６と間隔が小さくなるように構成され
ている。

７はパツク６を載せて寸動送りするためのパツ
ク６の送りコンベアであり、該送りコンベア７
は、引出しコンベア４の下方から自動配列コンベ
ア５の下方を通りつつやや上り傾斜してパツク６
の穴６１を前記自動配列コンベア５の出口５３に
臨ませ、自動配列コンベア５からパツク６の穴６
１に合わせて供給される果実類２１，２２，２
３，…を順次１個ずつ受入れ、行方向の各穴６１
に果実類２１，２２，２３が満たされる毎にパツ
ク６を寸動送りしてパツク６の各穴６１に詰め終
つたあと、更に前方へ水平に搬出する如く構成さ
れている。該送りコンベア７は、選別機１を横断
する方向において始端側７１が更に後方へ選別機
１の下方を通して延長され、選別機１の外側から
空のパツク６が供給される如くなつているが、引
出しコンベア４の下方までとして選別機１を横断
せず短かくしてもよい。

また、送りコンベア７は、引出しコンベア４の
下方の水平部７２と、自動配列コンベア５の下方
の傾斜部７３と、送り出し水平部７４とに夫々区
切つた３本のコンベアで構成してもよい。

８は検出装置であり、該検出装置８は、引出し
コンベア４上により一列で１個ずつ相互に離隔し
て搬送される果実類２４，…を検出する毎に、制
御装置（図示せず）を介して、自動配列コンベア
５内に設けられた所定数の進路切替え装置（図示
せず）のいずれかに切替え信号を出力し、搬送体
５２の進路を果実類２４，…１個毎に各分岐路に
順次切り替えさせるようになつており、こうし
て、果実類２１，２２，２３，２４，…を１個ず
つパツク６の各穴６１列に対応させて順次移送し
自動的にパツク６の穴６１に詰めるようにしてい
る。

前記図示しない制御装置には、検出装置８から
の信号を入力する毎にいずれの進路切替え装置に
切替え信号を出力するかの順序が、パツク６の穴
６１の配列パターンに応じて予め設定されてお
り、この設定された順序で所定数の切替え装置が
順次作動し、搬送体５２の進路が果実類２１，２
２，２３，２４，…１個毎に各分岐路に順次切り
替えられる。又、この制御装置は、送りコンベア
７の駆動装置（図示せず）とも接続して、パツク
６の行方向の各穴６１に果実類２１，２２，２３
が満たされる毎にパツク６を寸動送りするための
信号を出力するようになつており、この信号によ
り送りコンベア７が駆動してパツク６を寸動送り
する。

このパツク送りコンベア７は、該パツク送りコ
ンベア７で搬送される空のパツク６の最初の穴６
１が自動配列コンベア５の出口に臨む所定の位置
に達したとき、これを定位置検出装置（図示せ
ず）が検出して検出信号をパツク送りコンベア７
の駆動装置に送ることにより、パツク送りコンベ
ア７が停止するようになつている。

尚、検出装置８のかわりに、選別機１の排出部
３の排出作動装置３１を作動させて果実類２５を
排出せしめる排出信号を利用し、該排出信号か
ら、排出された果実類２５の移動と同期させて進
路切替え装置に、切替え信号を出力する如くなす
こともできる。

又、自動配列コンベア５の搬送体５２には、そ
の上部に球塊状の果実類２１，２２，２３の座り
を安定させるための凹みを設けると共に緩衝部材
（例えばスポンジ又は立毛部材）を貼設するのが
好ましい。

以上の如き構成に基づく作用について記述する
と、選別機１の排出部３から仕分け排出された果
実類２１，２２，２３，２４，２５，…は、引出
しコンベア４上に一列で受けられて該コンベア４
により一列で且つ相互に離隔して搬送され、該コ
ンベア４の終端に接続する自動配列コンベア５上
に順次１個ずつ離隔して供給される。一方、穴６
１列が奇数行と偶数行とで異なる空のパツク６
は、パツク６の送りコンベア７により、自動配列
コンベア５の下方を通つて、該自動配列コンベア
５の出口５３にパツク６の最初の穴６１に臨ませ
る位置に送り込まれて停止し待機しており、上記
の如く自動配列コンベア上に順次供給される果実
類２１，２２，２３，２４，２５，…は、第３図
Ａ，Ｂ，Ｃに示す如く、パツク６の各穴６１列に
夫々対応させた各分岐路に、該穴６１の配列パタ
ーンに応じて予め設定した順序で、１個毎に例え
ば右、中、左と順次進路を切り替えられ、出口５
３に臨んで待機するパツク６の穴６１のイ，ロ，
ハにこの自動配列コンベア５の該出口５３から順
次供給される。こうして、行方向の各穴６１が満
たされると、送りコンベア７が該パツク６を寸動
送りして次の行の穴６１が自動配列コンベア５の
出口５３に臨んで待機し、果実類２４，２５は上
記右、中、左とは別の分岐路（第３図Ｂに実線で
示される分岐路）に夫々順次進路を切り替えられ
て進行し、該パツク６の穴６１のニ，ホに供給さ
れる。

この動作をくり返して行ない、パツク６に果実
類２１，２２，２３，２４，２５，…が自動的に
詰められるのである。

［発明の効果］ 本発明は、上記の如く、果実類を搬送コンベア
上及び自動配列コンベア上で相互に離隔して搬送
し、パツクの穴列が奇数行と偶数行とで異なる空
のパツクを自動配列コンベアの終端に臨ませるよ
うに送り込み、該パツクの穴に合わせて果実類を
順次１個ずつ入れるので、果実類と果実類とが衝
突するということがないと共に、従来のものにお
けるそらし板等の部材に果実類が衝突し転動接触
するということがなく、果実類を傷めずにパツク
に詰めることができる効果を有するものであり、
且つ、この自動配列コンベアでは、順次１個ずつ
供給される果実類を、穴列が奇数行と偶数行とで
異なるパツクの各穴列に夫々対応させた各分岐路
に、該穴の配列パターンに応じて予め設定した順
序で順次進路を切り替えて移送し、パツクの穴に
合わせて順次１個ずつ供給するので、果実類をパ
ツクの各穴に１個ずつ確実に詰めることができる
効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はいずれも本発明実施するための装置の一
実施例を示す説明図であり、第１図は要部平面
図、第２図は要部側面図、第３図Ａ，Ｂ，Ｃは自
動配列コンベアによるパツクへの供給工程説明図
である。 １……選別機、２……果実類、２１，２２，２
３，２４，２５……果実類、３……排出部、３１
……排出作動装置、４……引出しコンベア、４１
……終端、５……自動配列コンベア、５１……入
口、５２……搬送体、５３……出口、６……パツ
ク、６１……パツクの穴、７……送りコンベア、
７１……始端側、７２……水平部、７３……傾斜
部、７４……送り出し水平部、８……検出装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 搬送コンベアにより果実類を一列で且つ相互
   に離隔して搬送し、該搬送コンベアの終端に接続
   する自動配列コンベアにより、該搬送コンベアか
   ら順次１個ずつ供給される果実類を、パルクの穴
   列が奇数行と偶数行とで異なるパツクの各穴列に
   夫々対応させた各分岐路に、該穴の配列パターン
   に応じて予め設定した順序で順次通路を切り替え
   て移送し、一方、該パツクの送りコンベアによ
   り、空のパツクを該自動配列コンベアの下方を通
   して該自動配列コンベアの終端にパツクの穴を臨
   ませるように送り込み、自動配列コンベアから該
   パツクの穴に合わせて供給される果実類を順次１
   個ずつ受入れ、前記行方向の各穴に満たされる毎
   にパツクを寸動送りして次々と果実類をパツクに
   詰めることを特徴とする果実類の自動パツク詰め
   方法。 ２ 前記搬送コンベアは、果実類を選別する選別
   機の排出部から仕分け排出される果実類を搬送
   し、前記パツク送りコンベアは、該選別機を横断
   する方向において選別機を越えた外側から供給さ
   れる空のパツクを選別機及び前記搬送コンベアの
   下方を通つて搬送することを特徴とする特許請求
   の範囲第１項に記載の果実類の自動パツク詰め方
   法。