JPH05238969A - フッ素含有エタン誘導体の製造法、ならびに該方法を実施するための触媒および調剤 - Google Patents

フッ素含有エタン誘導体の製造法、ならびに該方法を実施するための触媒および調剤

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JPH05238969A
JPH05238969A JP4240260A JP24026092A JPH05238969A JP H05238969 A JPH05238969 A JP H05238969A JP 4240260 A JP4240260 A JP 4240260A JP 24026092 A JP24026092 A JP 24026092A JP H05238969 A JPH05238969 A JP H05238969A
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Johannes Eicher
アイヒャー ヨハネス
Karl-Heinz Fazniewscy
ファツニーフスキー カール−ハインツ
Werner Dr Rudolph
ルードルフ ヴェルナー
Hans-Walter Swidersky
シュヴィデルスキー ハンス−ヴァルター
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Solvay Fluor und Derivate GmbH
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 環境を侵害しないフッ素含有エタン誘導体
を、技術的に簡易で、かつ高い変換率および高い選択性
をもって製造する方法を提供する。 【構成】 FkmCl2-k-mC=CX12knCl3-k-nC−CY123 で示される、アルケンまたはハロゲン含有アルカンを出
発化合物として、液体相中で0〜250℃の温度でフッ
化水素と反応させ、この場合この反応をタンタル−フル
オルスルホン酸塩化合物および/またはニオブ−フルオ
ルスルホン酸塩化合物を含有する触媒活性調剤を用いて
促進させ、一般式: FknCl3-k-nC−CZ12F [X1,X2,Y1,Y2,Z1,Z2はH,F,Cl,B
r、Y3はCl,Br、Kは0〜2、mは0〜2、nは
1〜3。]で示されるフッ素含有エタン誘導体を製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式:FkCHnCl
3-k-nCZ12F、但し式中、k、n、Z1およびZ2
下記の意味を表わす、フッ素を含有するエタン誘導体を
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】環境に認容性のハロゲン化炭化水素がま
すます必要になっている。そのようなものとして、例え
ば、少なくとも1つの水素原子を有するようなフッ素含
有エタン誘導体、例えばCF3CH3(R143a)、C
3CH2Cl(R133a)およびCF3CHCl2(R
123)ならびにCF3CH2F(R134a)が判明し
た。しかしまた相応する1−フッ素化合物または1.
1.−ジフルオル化合物、例えば環境に融和性であると
見なされ、冷却剤、溶剤または発射火薬として使用でき
る化合物CFCl2CHCl2またはCF2ClCHCl2
も重要である。
【0003】工業的にはこのような化合物は、接触反応
で分解されたハロゲン−フッ素交換によって、特に塩素
−フッ素交換によって、相応するハロゲン化された誘導
体から製造される。しかしこの場合に使用されるハロゲ
ン化された出発化合物はハロゲン−フッ素交換に対して
著しく反応不活発である。
【0004】特に高級フッ素化化合物の製造には強く作
用する処理条件が必要である。このような強く作用する
処理条件、例えばガス相中の作業にも拘らず、通常変換
は僅かである。その他の公知方法による不利な点は、使
用される屡々著しく高価な触媒が十分な寿命を有してい
ないことである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、技術
的に容易に実施でき、かつ高い変換率を有するフッ素含
有エタン誘導体を製造する方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題は、本発明の方
法により解決される。
【0007】本発明による方法は、一般式(I): FknCl3-k-nC−CZ12F (I) [式中、Z1およびZ2は同一かまたは異なっていてよ
く、かつ水素、フッ素、塩素または臭素を表わし、およ
びkは0、1または2を表わし、およびnは1、2また
は3を表わす]で示されるフッ素含有エタン誘導体を製
造する方法を包含し、アルケンまたはハロゲン含有アル
カンを出発化合物として、液体相中で0〜250℃の温
度でフッ化水素と反応させ、この場合反応は、本質的に
五ハロゲン化タンタルおよび/または五ハロゲン化ニオ
ブ不含、有利に本質的に五塩化タンタルおよび/または
五塩化ニオブおよび五臭化タンタルおよび/または五臭
化ニオブ不含で、タンタル−フルオルスルホン酸塩−化
合物含有および/またはニオブ−フルオルスルホン酸塩
−化合物を含有する触媒活性調剤によって促進され、フ
ッ化水素は出発化合物に対して少なくとも等モル量で使
用され、出発化合物対触媒活性化合物のモル比は10:
1〜1:100であり、但し a)アルケンとして一般式(II): FkmCl2-k-mC=CX12 (II) [式中、X1およびX2は同一かまたは異なっていてよ
く、かつ水素、フッ素、塩素または臭素を表わし、kは
0、1または2を表わし、およびmは0、1または2を
表わす]で示される化合物を使用するか、または b)ハロゲン含有アルカンとして、一般式(III): FknCl3-k-nC−CY123 (III) [式中、kおよびnは前記の意味を表わし、Y1、Y2
同一かまたは異なっていてよく、かつ水素、フッ素、塩
素または臭素を表わし、およびY3は塩素または臭素を
表わす]で示される化合物を使用する。
【0008】本発明の範囲において、kとnとの合計は
1、2または3であり、およびkとmとの合計は0、1
または2である。
【0009】好ましくは式IIおよびIIIの出発化合
物中で、kは0を表わし、X1、X2、Y1およびY2はフ
ッ素、塩素または臭素を表わす。
【0010】この方法は、1〜100バールの圧力(絶
対)および0〜250℃、有利に50〜250℃の温度
で行なわれることができる。この場合、圧力および温度
は、変換が液体相中で進行するように、選択される。
【0011】触媒活性調剤として、好ましくは式:MX
n(FSO35-n、但しXはハロゲン化物を表わし、M
はニオブまたはタンタルを表わし、かつnは0〜4であ
る、ニオブ−ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩−化
合物が使用される。この場合、“ハロゲン化物”とは有
利に塩素またはフッ素、特に塩素を意味し、およびnは
好ましくは1〜4、特に2〜4である。
【0012】このような化合物の製造は公知である。
【0013】そして、E.Hayek、J.Pusch
mannおよびA.Czalounは、月刊誌Che
m.85(1954)、359〜363頁に五塩化タン
タルおよびフルオルスルホン酸からのTaCl3(FS
32の製造および過剰フルオルスルホン酸の蒸発を記
載した。また、化合物は五塩化タンタルとフルオルスル
ホン酸誘導体、例えばフルオルスルホン酸エチレンエス
テルとからも製造されることができる。五塩化ニオブと
フルオルスルホン酸とからの反応混合物は粘性またはゼ
リー状である。J.Chem.Soc.1958、19
0〜195頁、特に193頁の中で著者H.C.Cla
rkおよびH.J.Emeleusの見解から、NbC
3(FSO32が問題になっている。
【0014】著者H.C.ClarkおよびH.J.E
meleusは同一箇所で、五フッ化タンタルもしくは
五フッ化ニオブと三酸化硫黄とから室温でのTaF
3(FSO32およびNbF3(FSO32の製造も記載
している。
【0015】著者W.V.CichaおよびF.Aub
keは、J.Fluorine Chem.47(19
90)、317〜332頁にその他のタンタル−フッ化
物−フルオルスルホン酸塩化合物およびニオブ−フッ化
物−フルオルスルホン酸塩化合物の製造を記載してい
る。
【0016】Ta(FSO35およびNb(FSO35
はそれぞれの金属粉末をビス−(フルオロスルフリル)
ペルオキシドを用いてフルオルスルホン酸中で酸化する
ことによって製造されることができる。ニオブ金属粉末
の変換の場合には、副生成物としてNbF2(FSO3
3も生じる。
【0017】TaF4(FSO3)は、例えばTa(FS
35と4等モル量の五フッ化タンタルとの間の配位子
交換反応によって製造されることができる。
【0018】前述のように、有利にタンタル−またはニ
オブ−ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩化合物が使
用される。
【0019】特に有利な実施態様によれば、触媒活性化
合物は、五塩化タンタルまたは五塩化ニオブとフルオル
スルホン酸とを1:1〜1:4のモル比で変換させるこ
とによって得られたタンタル−塩化物−フルオルスルホ
ン酸塩化合物またはニオブ−塩化物−フルオルスルホン
酸塩化合物である。フルオルスルホン酸の代わりに、五
塩化タンタルまたは五塩化ニオブと、フルオルスルホン
酸塩により塩素置換下に反応するフルオルスルホン酸誘
導体、例えばフルオルスルホン酸エステルも使用される
ことができる。
【0020】他の特に有利な実施態様によれば、触媒活
性化合物として、五フッ化タンタルまたは五フッ化ニオ
ブと三酸化硫黄との変換によって得られたタンタル−フ
ッ化物−フルオルスルホン酸塩化合物またはニオブ−フ
ッ化物−フルオルスルホン酸塩化合物が使用される。五
塩化タンタルまたは五塩化ニオブとフルオルスルホン酸
または、五塩化タンタルまたは五塩化ニオブとフルオル
スルホン酸塩による塩素置換下に反応するフルオルスル
ホン酸誘導体、例えばフルオルスルホン酸エステルとを
変換させることによって、1:1〜1:4のモル比およ
び引き続く塩素−フッ素交換で、得られた相応する化合
物が二者択一的に使用される。
【0021】前述のように、本発明による方法は、本質
的に五ハロゲン化タンタルもしくは五ハロゲン化ニオブ
不含であるべき触媒活性調剤によって触媒作用される。
つまり場合により、このような五ハロゲン化物の僅かに
尚、望ましくない量が調剤中に存在する。
【0022】当業者が、当該のニオブ−またはタンタル
金属粉末とビス−(フルオロスルフリル)ペルオキシド
とをフルオルスルホン酸中で反応させることによって製
造された調剤から出発する場合には、調剤は本質的に五
ハロゲン化物不含である。
【0023】当業者が、五ハロゲン化タンタルまたは五
ハロゲン化ニオブと、フルオルスルホン酸か、フルオル
スルホン酸誘導体かまたは三酸化硫黄とを反応させるこ
とによって製造された調剤から出発する場合には、フル
オルスルホン酸および五ハロゲン化物は少なくとも1:
1のモル比で使用される。アルケンもしくはアルカンと
フッ化水素との間の反応は、五ハロゲン化タンタルもし
くは五ハロゲン化ニオブとフルオルスルホン酸もしくは
フルオルスルホン酸の誘導体または三酸化硫黄とが相応
するタンタル−もしくはニオブ−ハロゲン化物−フルオ
ルスルホン酸塩化合物の形成下に反応し、かつ調剤が本
質的に五ハロゲン化物不含である時に初めて実施され
る。これは、(ヒドロ)フッ素化アルケンもしくはアル
カンかまたはフッ化水素のいずれかが、五ハロゲン化ニ
オブまたは五ハロゲン化タンタルからニオブ−ハロゲン
化物−フルオルスルホン酸塩化合物もしくはタンタル−
ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩化合物への変換の
前または最中にこの反応混合物中に存在してよいことを
除外しない。例えば五塩化ニオブまたは五塩化タンタル
とフルオルスルホン酸とは、(ヒドロ)フッ素化アルケ
ンまたはアルカンの不在下に互いに反応することができ
る。この場合有機化合物は希釈剤として作用する。アル
ケンまたはアルカンのヒドロフッ素化または塩素−フッ
素−交換に必要なフッ化水素は、この場合、五ハロゲン
化物がハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩化合物の形
成のために本質的に消費されてから初めて導入される。
既にアルケン/アルカンとフッ化水素との交換の初め
に、調剤は本質的に五ハロゲン化タンタルもしくは五ハ
ロゲン化ニオブ不含であるべきである。
【0024】本発明による方法の場合に得られたエタン
誘導体は、少なくとも1つのフッ素原子を多く有する点
で出発化合物と区別される。それぞれこの方法で支持体
分子中に導入されるフッ素原子には、有利にフッ化水素
が少なくとも化学量論的に必要とされる量に相応する量
で使用される。HF−付加もしくはハロゲン−フッ素−
交換のために使用されるフッ化水素の量は、これ以上で
もよい。これらは例えば化学量論的な量の15倍まで、
およびこれ以上であってよい。
【0025】不飽和化合物からなるトリフルオルメチル
基含有誘導体を製造する場合には、既に、使用されたフ
ッ化水素の量が化学量論的に必要な量の1〜15倍に相
応する場合に良好な結果が得られる。
【0026】フッ化水素の使用されるべき量は、アルケ
ンまたはアルカンのフッ化水素付加のため、および/ま
たは塩素−フッ素交換のために必要とされるこれらの量
を越えてよい。即ちタンタル−ハロゲン化物−フルオル
スルホン酸塩化合物が、塩素または臭素を含有する触媒
成分として使用される場合には、これらの金属ハロゲン
化物は場合により、塩素または臭素の、多少ともフッ素
を含有する金属ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩の
形のフッ素との交換によって反応混合物中に存在する。
【0027】従って既に記された使用されるべきフッ化
水素の量の記載の意味は、支持体分子中に導入されたそ
れぞれのフッ素原子に対して、有利にフッ化水素が、少
なくとも化学量論的に必要な量に相応する量で使用され
ることであり、付加的に金属−ハロゲン化物−フルオル
スルホン酸塩の場合にハロゲン化物の場合によるハロゲ
ン−フッ素交換のために必要とされる程に多量のフッ化
水素である。また、更に下記で行なわれた、アルケンま
たはアルカンの場合にフッ化水素付加および/またはハ
ロゲン−フッ素交換に使用されるフッ化水素の化学量論
的記載にも相応して理解されるべきである。簡易化のた
め、付加的なフッ化水素が万一のハロゲン化物のハロゲ
ン−フッ素−交換のため必要でありうることは、前記の
記載中に必ずしも明示されているわけではない。
【0028】フッ化水素のどれだけの量がこのハロゲン
−フッ素−交換に付加的に必要となるかを見積もるた
め、当業者は使用されるべき金属ハロゲン化物−フルオ
ルスルホン酸塩をまず第一にフッ化水素と変換させるこ
とができる。消費されたフッ化水素の量および/または
形成されたハロゲン化水素の量は、フッ化水素のどれだ
けの量が、使用されたハロゲン化炭化水素の変換のため
の量に対してこれ以上に付加的に必要とされるかを計算
することを可能にする。
【0029】特に容易かつ有利であるのは、次ぎの処置
方法である:金属ハロゲン化物、例えば五塩化ニオブま
たは五臭化ニオブ、または五塩化タンタルまたは五臭化
タンタルがフッ素化反応器中で、場合によりフッ素化す
るべき有機出発物質の一部または全部の不在下に、予め
導入され、かつ塩化水素もしくは臭化水素が最早生じな
くなるまで、フルオルスルホン酸が添加される。次に場
合によりフッ素化されるべきハロゲン化炭化水素の残量
およびフッ素化に必要とされるフッ化水素が触媒混合物
中に導入される。
【0030】低級フッ素化化合物、例えばCHCl2
Cl2FをCHCl2CCl3またはCCl2=CCl2
ら、CH2ClCCl2FをCH2ClCCl3またはCH
Cl=CCl2から、またはCH3CCl2FをCH3CC
3またはCH2=CCl2から製造するため、下記の温
度範囲内で、例えば50〜150℃の間で作業すること
が有利である。変換温度は分析的に、例えば試料採取に
よって、およびガスクロマトグラフィーによる実験によ
って追跡されることができる。
【0031】この場合有利であるのは本発明による方法
の高い変換率である。
【0032】次の第1表中には、使用できる出発化合物
およびフッ化水素の化学量的に必要な量の記載下に、本
発明により製造できるフッ素含有エタン誘導体のための
数例が記載されている。
【0033】第1表 CCl2=CCl2 + HF→CHCl2CCl2F CCl2=CCl2 +3HF→CHCl2CF3 CHCl2CCl3 +3HF→CHCl2CF3 CHCl2CCl2F+2HF→CHCl2CF3 CHCl2CClF2+ HF→CHCl2CF3 CHCl=CCl2 +3HF→CH2ClCF3 CH2ClCCl3 +3HF→CH2ClCF3 CH2=CCl2 +3HF→CH3CF3 CH3CCl3 +3HF→CH3CF3 CFH=CF2 + HF→CH2FCF3 本発明による方法の利点は、全く特に高級フッ素化生成
物の製造の場合に判明する。高級フッ素化生成物の製造
の場合、例えばCHCl2CCl3、CHCl2CCl
2F、CCl2CClF2、CCl2=CCl2またはこれ
らの混合物からのCHCl2CF3の製造、CH2ClC
Cl3、CH2ClCCL2F、CH2ClCClF2、C
HCl=CCl2またはこれらの混合物からのCHCl
2ClCF3の製造のため、またはCH3CCl3、CH
3CCl2F、CH3CClF2、CH2=CCl2またはこ
れらの混合物からのCH3CF3の製造のため、有利に高
い温度範囲で、例えば70〜220℃の間で、および1
0〜50バールで作業される。またこの場合も、変換率
は反応混合物から取り出された試料からの分析によって
測定されることができる。
【0034】それ故に特に有利であるのは、高級フッ素
化化合物、特に一般式:FknCl3-k-nC−CF3(I
a)[但し式中、kは0、1または2を表わし、nは
1、2または3を表わす]で示されるトリフルオルメチ
ル基含有エタン誘導体の製造のための本発明による方法
である。
【0035】この本発明による方法の好ましい実施態様
は、一般式(Ia): FknCl3-k-nC−CF3 (Ia), [式中、kは0、1または2を表わし、nは1、2また
は3を表わす]で示されるフッ素含有エタン誘導体の製
造のため、0〜250℃の温度および1〜100バール
の圧力(絶対)で a)一般式: FkmCl2-k-mC=CX12 (II) [式中、kおよびmは前述の意味を表わし、X1および
2はフッ素、塩素または臭素を表わす]で示されるハ
ロゲン含有アルケンをフッ化水素と反応させ、この場合
フッ化水素は少なくとも化学量論的にアルケンのフッ化
水素付加のためおよびハロゲン−フッ素交換のために必
要な量で使用されるか、または b)一般式: FknCl3-k-nC−CY123 (II) [式中、kおよびnは前述の意味を表わし、Y1および
2はフッ素、塩素または臭素を表わし、Y3は塩素また
は臭素を表わす]で示されるハロゲン含有アルカンが、
フッ化水素と反応され、但しフッ化水素は少なくともア
ルカンのハロゲン−フッ素交換のため化学量論的に必要
な量で使用されることによって特徴付けられる。
【0036】出発化合物として相応するハロゲン化アル
ケンから出発する場合、本発明による方法の利点が特に
顕著になる。この本来著しく反応不活性な化合物を使用
する場合の変換度は、著しく高い。他の方法の場合に観
察された重合体の形成、もしくは、フッ化水素の付加に
よってではなく、ハロゲンの付加によって生じた化合物
の形成は、本発明による方法の場合には場合により著し
く僅かな量で観察される。
【0037】本発明による方法の有利な変形により、ハ
ロゲン化アルケンが出発化合物として使用される。第一
の反応工程で、まずフッ化水素付加化合物が形成され
る。この種の、全く価値の高い性質、例えば溶剤として
の性質を有する低級フッ素化化合物の製造が所望される
場合には、この化合物は反応混合物から単離される。高
級フッ素化生成物、特にトリフルオルメチル基含有エタ
ン誘導体の製造が所望される場合には、これらの化合物
は単離され、かつ更にフッ素化される。有利にはこれら
の中間に第一反応工程中で生じるフッ化水素付加化合物
は単離されるのではなく、これらの化合物はその場で更
にフッ化水素と、所望の高級フッ素化生成物になるまで
反応する。
【0038】また少なくとも部分的にフッ素化されたア
ルケンから出発することもできる。このように本発明に
よる方法の実施態様により、トリフルオルエチレンとフ
ッ化水素とが金属ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩
の不在下に反応することによって、CH2FCF3が製造
されることができる。以外なことにアルケンの重合は観
察されなかった。
【0039】本発明による方法はCHCl2CF3(R1
23)の製造に傑出して好適である。
【0040】この全く特に有利な本発明による方法の実
施態様は、CHCl2CF3を製造するため、 a)CCl2=CCl2をフッ化水素と反応させ、この場
合フッ化水素は少なくとも、アルケンのフッ化水素付加
および塩素−フッ素交換のために必要な化学量論的な量
で使用されるか、または b)CHCl2CCl3、CHCl2CFCl2、CHCl
2CF2Clまたはこれらの混合物をフッ化水素と反応さ
せ、この場合フッ化水素は少なくともアルカンの塩素−
フッ素交換に必要な化学量論的な量で使用されることに
よって特徴付けられる。
【0041】全く特に有利であるのは、変形a)による
CCl2=CCl2からのCHCl2CF3の製造である。
CCl2=CCl2とフッ化水素とのモル比は有利に1:
3〜1:100の間である。
【0042】出発化合物対金属−ハロゲン化物−フルオ
ルスルホン酸塩のモル比は、前述されたように、10:
1〜1:100の間にある。
【0043】出発化合物対金属−ハロゲン化物−フルオ
ルスルホン酸塩のモル比は好ましくは10:1〜1:1
0の間にあり、特に好ましくは2:1〜1:5の間にあ
る。
【0044】本発明による方法の全く特に好ましい実施
態様は、CHCl2CF3の製造のためCCl2=CCl2
から出発し、これをアルケンのフッ化水素付加のため、
および塩素−フッ素交換のため少なくとも化学量論的に
必要とされるフッ化水素の量と変換させ、この場合触媒
活性調剤として、五ハロゲン化ニオブ、五ハロゲン化タ
ンタルまたはこれらの化合物の混合物と、フルオルスル
ホン酸塩との1:1〜1:3のモル比での変換の反応生
成物を使用することによって示される。
【0045】湿分は本発明による方法では支障のあるよ
うに作用する。従って、反応は有利に、水の好ましくな
い量が反応混合物中に達するのを阻止する条件下で、実
施される。本質的に水不含のフッ化水素が使用される。
フッ化水素の使用された量に依存して、市販のフッ化水
素を使用前に乾燥することが望ましい。更に望ましいの
は、使用される装置をできるだけ乾燥した状態で維持す
ることである。このため導管、反応容器、生成物後加工
および生成物貯蔵のための装置は乾燥ガス、例えば乾燥
空気または乾燥窒素ガスを用いて洗浄されることができ
る。反応はバッチ法でか、または連続的に実施されるこ
とができる。常に反応混合物中には少なくともハロゲン
−フッ素交換のためもしくはフッ化水素付加のために化
学量論的に必要なフッ化水素の量が存在しているべきで
ある。
【0046】後加工は反応混合物のガス洗浄器を通して
の導通および引き続く分留によって行なわれる。
【0047】実施のために使用された装置は、フッ化水
素に対して抵抗性であるべきである。有利にテフロンお
よび特殊な合金、例えば“ハステロイ(Hastell
oy)”、フッ化水素抵抗性ニッケル合金からなる構成
部材が使用される。
【0048】更に本発明の目的は、一般式(IV): MXn(FSO35-n (IV) [式中、Xはハロゲンを表わし、nは0〜4である]で
示される金属−フルオルスルホン酸塩化合物の触媒とし
ての使用である。
【0049】Xは好ましくは塩素またはフッ素を表わ
し、nは好ましくは1〜4であり、特に2〜4である。
【0050】製造は、前述されたように五ハロゲン化物
から、フルオルスルホン酸またはフルオルスルホン酸誘
導体、例えばフルオルスルホン酸エステルを用いて行な
われる。塩化物から出発する場合には、所望の場合には
反応生成物はフッ化水素と反応することができ、かつ相
応するフッ化物−フルオルスルホン酸塩が得られる。フ
ッ化物から出発して、三酸化硫黄と反応する場合にも相
応する金属−フッ化物−フルオルスルホン酸塩が得られ
る。
【0051】更に本発明の目的は、式(V)のタンタル
ハロゲニド−フルオルスルホン酸塩化合物もしくはニオ
ブハロゲニド−フルオルスルホン酸塩化合物および式
(II)のアルケンか、式(III)のアルケンかまた
はフッ化水素のいずれかが得られる本発明による方法中
で使用される調剤であり、この場合成分の合計は100
重量%である。式(IV)の化合物の有利に0.1〜9
9重量%、特に10〜90重量%、および全く特に有利
に30〜70重量%が得られるこの調剤は、個々の成分
の混合によって得られる。所望の場合には万一形成され
た塩化水素または臭化水素が分離されることができる。
【0052】本発明の方法により得られたフッ素含有エ
タン誘導体は、価値の高い環境認容性の溶剤、発射火薬
および化学合成のための中間生成物である。
【0053】本発明による方法は高い変換率および高い
選択性を示し、かつ有利に液体相中で実施されることが
できる。
【0054】本発明による方法の高い効果は、驚異的で
予測不可能なこととして観察されなければならない。従
って、例えば過クロルエチレンが出発化合物として、使
用されかつフルオルスルホン酸塩が触媒として使用され
る場合には、変換率は著しく僅かである。触媒としての
五ハロゲン化ニオブは僅かな変換度を提供する。従っ
て、例えばそれ自体では殆ど使用できない触媒成分の反
応生成物が、本発明による方法において変換率、選択性
および触媒混合物の寿命に関する良好な結果をもたら
し、かつまた高フッ素化生成物、例えば特にR123の
製造を可能にすることは、全く予想外である。
【0055】次の例につき、本発明の方法を、その範囲
に限定することなく詳説する。
【0056】
【実施例】例1: タンタル−ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩化合物
の使用下でのテトラクロルエチレンからのトリフルオル
ジクロルエタン(R123)およびジフルオルトリクロ
ルエタン(R123)の製造。
【0057】1.1.使用した装置:反応をHF−耐性
材料(ハステロイ(Hastelloy)C4TM、合金
鋼)からなる密閉できる反応器中で実施した。反応器は
2リットルの内部容量を有する。この反応器は翼状撹拌
機、還流冷却器、サーモスタットおよび導入管を装備し
ており(サーモスタットを介して内部温度が測定される
ことができる)。還流冷却器を、水を満たしたガス洗浄
器と連結した。ガス洗浄器はその側で、低温冷却凝縮装
置と連結している。
【0058】1.2.タンタル−ハロゲン化物−フルオ
ルスルホン酸塩化合物の製造 反応器中に導入管を介して五塩化タンタル720gおよ
びフルオルスルホン酸230g(2.3モル)を導入し
た。次に反応器を密閉した。反応混合物を室温で撹拌
し、この場合反応器中の圧力は5バールに上昇した。次
に、更にフッ化水素240g(12モル)を反応器中に
圧縮した。次に反応内容物をもう一度室温で撹拌した。
引続き、室温でガス状である成分を反応器から還流冷却
器を介して排出させ、およびガス洗浄器に導通させた。
ガス状成分は本質的にHClからなる。ガス洗浄器内容
物の分析から明らかなように、洗浄溶液は使用された塩
酸の形の五塩化タンタルの全塩素含量を含有した。従っ
て、反応器中で製造された調剤中のタンタルは本質的に
TaF4(FSO)3としてフッ化水素中に予め装入して
いたと、考えられる。
【0059】1.3.R123およびR122の製造の
実施 1.2.により製造されたフッ化水素およびタンタル−
フッ化物−フルオルスルホン酸塩含有調剤中に、フッ化
水素およびテトラクロルエチレンを導入した。配量は、
毎時フッ化水素50g(2.5モル)およびテトラクロ
ルエチレン50ml(0.5モル)が供給されるように
調節された。反応混合物中の温度を145℃に調節し、
圧力を調節弁を用いて13〜15バールに調節した。全
部でフッ化水素4kgおよび過クロルエチレン4.2k
gを供給した。
【0060】還流冷却器を介して連続的に低沸点物の十
分な量をガス状で反応器から排出させ、洗浄器に導通さ
せ、かつ洗浄器から排出された有機成分を低温冷却凝縮
装置中で凝縮した。全体で有機成分3,300gを低温
冷却凝縮装置中で凝縮した。
【0061】有機相の組成はガスクロマトグラフィーに
より測定した。
【0062】組成: R124(C2HClF4) : 0.1% R123(C2HCl23):38.2% R122(C2HCl32):60.3% R121(C2HCl4F) : 0.2% C2Cl4 : 0.9% (重量%で記載)例2: トリフルオルジクロルエタンの半連続的製造 2.1.使用した装置 使用したのは、V4A−鋼(塩素、ニッケルおよびモリ
ブデンを用いて合金された鋼)からなる実験室オートク
レーブである。このオートクレーブの内容積は0.25
1である。オートクレーブは電磁撹拌機、出発化合物を
供給することができる浸漬管、および内部温度を測定で
きるサーモスタットを装備している。更に、実験室オー
トクレーブは、水で満たしたガス洗浄器と連結している
ガス排出口を有する。ガス洗浄器はその側で、低温冷却
凝縮装置と連結している。
【0063】2.2.ニオブハロゲン化物−フルオルス
ルホン酸塩化合物の製造および試験の実施 五塩化ニオブ27g(0.1モル)およびフルオルスル
ホン酸塩10gをオートクレーブ中に導入した。テトラ
クロルエチレン40g(0.24モル)の添加前に、ニ
オブ−塩化物−フルオルスルホン酸塩化合物の形成の際
に形成する塩化水素を排出した。次に、フッ化水素40
gを3回に分けて供給した。その間に生じる過圧を揮発
性成分の排出によって取り除いた。
【0064】次に、オートクレーブを密閉し、かつ第一
の加熱段階をなした。この場合オートクレーブ内容物を
第二表中に記載の温度にもたらし、かつ第2表に記載の
時間の間この温度に保った。引続きオートクレーブ内容
物を周囲温度にもたらし、かつ生じた塩化水素を排出し
た。引続き周囲温度および常圧で揮発性の化合物の試料
を取って、かつその中に含有される有機化合物に関して
ガスクロマトグラフィー的に分析した。分析値は、重量
%で記載され、第2表中に見い出される。
【0065】引続きオートクレーブ内容物を第二の加熱
段階にした。冷却後、反応器を常圧にもたらし、および
今回は室温および常圧で揮発性の化合物を反応器から排
出し、かつガス洗浄器に導通させた。ガス洗浄器から排
出された粗製生成物をガスクロマトグラフィー的に分析
した。
【0066】次に、難揮発性有機化合物以外に触媒系も
残留する反応器中に、新たにテトラクロルエチレン40
g、およびフッ化水素40gを供給した。次に反応器を
第三の加熱段階にし、冷却し、生じた塩化水素を排出
し、引続き周囲温度および常圧で揮発性の有機化合物の
試料を分析した。それに基づいて反応器を第四の加熱段
階にし、冷却し、かつほぼ室温および常圧で揮発性の化
合物の全含量を反応器からガス洗浄器の中へ導入し、か
つガス洗浄器から排出された粗製生成物を再びガスクロ
マトグラフィー的に分析した。
【0067】この処理法を数回繰り返した。第二(前記
参照)、第四および第六加熱段階の後、それぞれフッ化
水素40gおよびそれぞれテトラクロルエチレン40g
を反応器中に導入した。それぞれの加熱段階で調節され
た最高温度、達成された最大圧力および、最高温度が保
持されていた間の時間の長さ、ならびにそれぞれの加熱
段階に得られたガス相のガスクロマトグラフィー分析に
よるデータを第2表にまとめた。
【0068】
【表1】
【0069】ガスクロマトグラフィー分析の場合にはR
124 0.2〜0.8%の他に、R125 0.2〜
0.5%も見い出された。
【0070】例3: テトラクロルエチレンからのR123およびR122の
半連続的製造 3.1.使用された装置 例2.1.以下に記載された装置を使用した。
【0071】3.2.タンタル−ハロゲン化物−フルオ
ルスルホン酸塩化合物を含有する触媒活性調剤の製造 テトラクロルエチレン40g、五塩化タンタル36g
(0.1モル)およびフルオルスルホン酸塩30g
(0.3モル)をこの順序でオートクレーブ中に装入し
た(この場合テトラクロルエチレンは希釈剤のように作
用する)。オートクレーブを密閉し、かつオートクレー
ブの内容物を撹拌した。撹拌の間約5バールの圧力が生
じた。調節弁を介して放圧を行なった。次に形成された
タンタル−塩化物−フルオルスルホン酸塩化合物および
テトラクロルエチレンを含有する調剤を装入した。
【0072】3.3.試験の実施 例3.2.の中で製造された調剤中にフッ化水素40g
を配量した。圧力は撹拌の際に約12バールに上昇し
た。調節弁を介して放圧を行なった。
【0073】第一加熱段階で反応器内容物を1時間以内
に160℃に加熱しかつ4時間この温度で維持した。こ
の場合圧力は32バールに上昇した。冷却後低沸点物を
ガスクロマトグラフィー分析した。分析結果を第三表に
まとめた。
【0074】第二加熱段階前に、テトラクロルエチレン
20gおよびフッ化水素20gをオートクレーブの中へ
導入した。同様の方法で合計8加熱段階を実施した。加
熱段階の間に低沸点物をガスクロマトグラフィー分析し
(第七加熱段階の分析結果は誤差を生じた)およびそれ
ぞれテトラクロルエチレン20gおよびフッ化水素20
gをオートクレーブの中へ導入した(第六加熱段階の前
は専らフッ化水素20g、しかしテトラクロルエチレン
なし)。合計でテトラクロルエチレン180gおよびフ
ッ化水素200gを使用した。処理パラメータおよび個
々の加熱段階(第七加熱段階まで)の分析結果を第三表
にまとめた。
【0075】最後の加熱段階終了後、オートクレーブ中
に残留した反応混合物を氷上に流し込み、かつ析出した
有機相を分離した。また、この有機相をガスクロマトグ
ラフィー分析した。使用されたテトラクロルエチレン4
0gを回収した。
【0076】分析結果から、半連続的な方法の進行中に
反応したテトラクロルエチレン合計140gが本質的に
R123(70%)、R122(25%)、R121
(5%)に変換されたことを、予測することができる。
【0077】
【表2】
【0078】“%”は“重量%”を表わす a)GC−試料に混ぜ物をした b)さらにR23/CO231%、R22 1.1%、
R1112 0.3% c)さらにR1112 4.5%、R113 0.3% d)さらにテトラクロルエチレン41.6%、R121
27.6% 高級フッ素化エタン、特にトリフルオルジクロルエタン
ならびにジフルオルトリクロルエタンの含分は、また連
続的かまたは半連続的処理方法の場合にも触媒の安定性
により長い反応時間の後にもなお著しく良好である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月7日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】この本発明による方法の好ましい実施態様
は、一般式(Ia): FCl3−k−nC−CF (Ia), [式中、kは0、1または2を表わし、nは1、2また
は3を表わす]で示されるフッ素含有エタン誘導体の製
造のため、50〜250℃の温度および1〜100バー
ルの圧力(絶対)で a)一般式: FCl2−k−mC=CX (II) [式中、kおよびmは前述の意味を表わし、Xおよび
はフッ素、塩素または臭素を表わす]で示されるハ
ロゲン含有アルケンをフッ化水素と反応させ、この場合
フッ化水素は少なくとも化学量諭的にアルケンのフッ化
水素付加のためおよびハロゲン−フッ累交換のために必
要な量で使用されるか、または b)一般式: FCl3−k−nC−CY (III) [式中、kおよびnは前述の意味を表わし、Yおよび
はフッ素、塩素または臭素を表わし、Yは塩素ま
たは臭素を表わすす]で示されるハロゲン含有アルカン
が、フッ化水素と反応され、但しフッ化水素は少なくと
もアルカンのハロゲン−フッ素交換のため化学量諭的に
必要な量で使用されることによって特徴付けられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴェルナー ルードルフ ドイツ連邦共和国 ハノーヴァー 71 オ ーダーシュトラーセ 38 (72)発明者 ハンス−ヴァルター シュヴィデルスキー ドイツ連邦共和国 ハノーヴァー 1 ツ ェッペリンシュトラーセ 5

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): FknCl3-k-nC−CZ12F (I) [式中、Z1およびZ2は同一かまたは異なっていてよ
    く、かつ水素、フッ素、塩素または臭素を表わし、kは
    0、1または2を表わし、nは1、2または3を表わ
    す]で示されるフッ素含有エタン誘導体を製造する方法
    において、アルケンまたはハロゲン含有アルカンを出発
    化合物として、液体相中で0〜250℃の温度でフッ化
    水素と反応させ、この場合反応は、本質的に五ハロゲン
    化タンタルおよび/または五ハロゲン化ニオブ不含、有
    利に本質的に五塩化タンタルおよび/または五塩化ニオ
    ブおよび五臭化タンタルおよび/または五臭化ニオブ不
    含で、タンタル−フルオルスルホン酸塩化合物含有およ
    び/またはニオブ−フルオルスルホン酸塩化合物含有の
    触媒活性調剤によって促進され、フッ化水素は出発化合
    物に対して少なくとも等モル量で使用され、出発化合物
    対触媒活性化合物のモル比は約10:1〜1:100で
    あり、但し a)アルケンとして一般式(II): FkmCl2-k-mC=CX12 (II) [式中、X1およびX2は同一かまたは異なっていてよ
    く、かつ水素、フッ素、塩素または臭素を表わし、kは
    上記の意味を表わし、およびmは0、1または2を表わ
    す]で示される化合物を使用するか、または b)ハロゲン含有アルカンとして、一般式(III): FknCl3-k-nC−CY123 (III) [式中、kおよびnは前記の意味を表わし、Y1、Y2
    同一かまたは異なっていてよく、かつ水素、フッ素、塩
    素または臭素を表わし、Y3は塩素または臭素を表わ
    す]で示される化合物を使用することを特徴とする、一
    般式(I)のフッ素含有エタン誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(Ia): FknCl3-k-nC−CF3 (Ia) [式中、kは0、1または2を表わし、nは1、2また
    は3を表わす]で示されるフッ素含有エタン誘導体を製
    造するため、50〜250℃の温度および1〜100バ
    ールの圧力で、 a)一般式: FkmCl2-k-mC=CX12 (II) [式中、kおよびmは前記の意味を表わし、X1および
    2はフッ素、塩素または臭素を表わす]で示されるハ
    ロゲン含有アルケンを、フッ化水素と反応させ、この場
    合フッ化水素は少なくとも、アルケンの場合にフッ化水
    素付加およびハロゲン−フッ素交換のために必要な化学
    量論的量で使用されるか、または b)一般式: FknCl3-k-nC−CY123 (III) [式中、kおよびnは前記の意味を表わし、Y1、Y2
    フッ素、塩素または臭素を表わし、Y3は塩素または臭
    素を表わす]で示されるハロゲン含有アルカンをフッ化
    水素と反応させ、この場合フッ化水素は少なくとも、ア
    ルカンの場合にハロゲン−フッ素交換のために必要な化
    学量論的量で使用される、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 CHCl2CF3を製造するため、 a)CCl2=CCl2をフッ化水素と反応させ、この場
    合フッ化水素は少なくとも、アルケンのフッ化水素付加
    および塩素−フッ素交換のために必要な化学量論的量で
    使用されるか、または b)CHCl2CCl3、CHCl2、CFCl2、CHC
    2CF2Clまたはこれらの混合物をフッ化水素と反応
    させ、この場合フッ化水素は少なくともアルカンの塩素
    −フッ素交換に必要な化学量論的量で使用される、請求
    項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 触媒活性化合物がタンタル−ハロゲン化
    物−フルオルスルホン酸塩化合物またはニオブ−ハロゲ
    ン化物−フルオルスルホン酸塩化合物である、請求項1
    から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 触媒活性化合物が、五塩化タンタルまた
    は五塩化ニオブと、フルオルスルホン酸塩による塩化物
    の置換下に五塩化タンタルまたは五塩化ニオブと反応す
    るフルオルスルホン酸またはフルオルスルホン酸誘導体
    との反応によって、モル比1:1〜1:4で得られた塩
    化タンタル−フルオルスルホン酸塩化合物またはニオブ
    −塩化物−フルオルスルホン酸塩化合物である、請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】 触媒活性化合物が、五フッ化タンタルま
    たは五フッ化ニオブと三酸化硫黄との反応によるか、ま
    たは五塩化タンタルまたは五塩化ニオブとフルオルスル
    ホン酸または、フルオルスルホン酸塩による塩化物の置
    換下に五塩化タンタルまたは五塩化ニオブと反応するフ
    ルオルスルホン酸誘導体との反応によって、モル比1:
    1〜1:4および引き続く塩素−フッ素交換で得られた
    タンタル−フッ化物−フルオルスルホン酸塩化合物また
    はニオブ−フッ化物−フルオルスルホン酸塩化合物であ
    る、請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1から6までのいずれか1項記載
    の方法を実施するための触媒において、一般式(I
    V): MXn(FSO35-n (IV) [式中、Xはハロゲンを表わし、Mはタンタル、ニオブ
    を表わし、nは0〜4である]で示される金属−フルオ
    ルスルホン酸塩化合物を使用することを特徴とする、請
    求項1から6までのいずれか1項記載の方法を実施する
    ための触媒。
  8. 【請求項8】 請求項1から6までのいずれか1項記載
    の方法に使用するための調剤において、タンタル−ハロ
    ゲン化物−フルオルスルホン酸塩化合物または式(I
    V)のニオブ−ハロゲン化物−フルオルスルホン酸塩化
    合物および式(II)のアルケンか、式(III)のア
    ルカンまたはフッ化水素のいずれかを含有する、請求項
    1から6までのいずれか1項記載の方法を実施するため
    の調剤。
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