JPH0523423U - ケーブルの加圧支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 傾倒操作時に大きな加圧力を必要とするレバ
ーの小型化、及び装置全体の小型化を達成し、レバー操
作を容易化させる。 【構成】 レバー５の操作部５ｂには、ドライバー１７
が挿入自在な丸穴部５ｅが設けられる。これにより操作
部５ｂは、ドライバー１７により延長され、この操作部
５ｂを短く形成することができるとともに、ドライバ１
７を介してレバー５の操作時に大きな加圧力を容易に得
られる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電力ケーブル等の電線同士を接続支持するケーブルの加圧支持構造 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図７は従来のケーブルの加圧支持構造による電線接続装置の断面図である。

【０００３】 この電線接続装置２０は、電力ケーブル２１，２１同士を機械的に固定し、か つ導電線２１ａ，２１ａ同士を電気的に接続するものである。 具体的構造としては、プラスチック等の絶縁材質で成型されたハウジング２２ 内底面に直線状の導電性の通電体２３が設けられ、この通電体２３部分に電力ケ ーブルの導電線２１ａ，２１ａが挿入される。この電力ケーブル２１上部には板 バネ２４が設けられ、この板バネ２４上部にはハウジング２２に軸支された軸部 材２５ａを中心として回動自在なレバー２５が設けられている。このレバー２５ は、板バネ２４との接触部分がカム形状に形成されており、図示の如くレバー２ ５を傾倒させた状態で板バネ２４を介し導電線２１ａが通電体２３方向に押圧さ れる構成である。

【０００４】 したがって、接続しようとする電力ケーブル２１、２１を剥いて導電線２１ａ ，２１ａを表出させておくのみで、この導電線２１ａ，２１ａ部分をハウジング ２２の導入開口部２２ａ，２２ａ部分に挿入させ、レバー２５を回動操作するの みの簡単な操作で電力ケーブル２１、２１同士を接続することができるものであ る。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記電線接続装置２０では、電力ケーブル２１を加圧支持する ためにレバー２５を傾倒操作する構成であり、径が太い電力ケーブル２１を加圧 支持するには強い加圧力を必要とするため、レバー２５に強い加圧力を与えねば ならないので、指で操作する場合には操作性の悪いものであった。この強い加圧 力を必要とする傾倒操作を指で行なうためにレバー２５を長く形成した構造のも のもあるが、レバー２５が長くなると装置全体が大型化する欠点があった。

【０００６】 本考案は上記欠点に鑑みてなされたものであり、電力ケーブル同士を接続する 電線接続装置に設けられる加圧支持構造を改良したものであり、電力ケーブルを 固定支持する際の大きな加圧力を必要とするレバーを小さく形成でき、全体を小 型化できるケーブルの加圧支持構造を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案のケーブルの加圧支持構造は、２本の電力ケー ブル２１，２１端部間を接続するために該電力ケーブルの導電線２１ａに接触し て電気的に導通が図られる通電体２、及び該導電線をばね部材７の弾性力により 通電体方向に押圧するレバー５を有する加圧機構から成る電線接続装置において 、請求項１では、前記レバー５の操作部５ｂには、丸穴部５ｅあるいは平形溝５ ｆが設けられ、該操作部を延長するドライバ−１７，１８が挿入自在な構成とし ても良い。

【０００８】 さらに請求項２記載の如くレバー５には、操作部５ｂに代わる嵌合突起部５ｇ ，５ｈが形成され、該嵌合突起部を延長する穴付き治具１９ａ，１９ｂが嵌合自 在な構成とすることもできる。

【０００９】

【作用】

接続しようとする電力ケーブル２１、２１は、各々の導電線２１ａ部分を表出 させておく。そしてレバー５を傾倒させることにより、各々の電力ケーブル２１ 、２１同士を電気的に安定に接続することができる。 このレバー５の操作部５ｂには、丸穴部５ｅあるいは平形溝５ｆが設けられ、 該操作部を延長するドライバー１７，１８が挿入自在に構成されていて、ドライ バーの操作により容易にレバー５を傾倒操作できる。 また、操作部５ｂに嵌合突起部５ｇ，５ｈを形成した場合には、該嵌合突起部 に穴付き治具１９ａ，１９ｂを嵌合して同様にレバー５を容易に傾倒操作するこ とができる。

【００１０】

【実施例】

図１及び図２は、本考案の実施例を示す部分斜視図である。 レバー５には、所定形状の偏心カム５ｃ，５ｄが設けられ、かつ図に示すよう に操作部５ｂの側部あるいは上部位置部分に丸穴部５ｅが設けられる。 この丸穴部５ｅ部分にプラス等の断面円形状のドライバー１７等を差し入れた 後、ドライバー１７部分でレバー５の回動操作を行なうようにすれば、操作部５ ｂが小さくても大きなモーメント（前記加圧力）を得ることができ、電力ケーブ ル２１の着脱時におけるレバー５の傾倒動作を容易化することができるとともに 、装置の小型化を図れる。

【００１１】 同様に、図３に示すように操作部５ｂの側部、及び上部位置に平形溝５ｆを設 け、この平形溝５ｆにマイナス等の先端が平らなドライバー１８、あるいは金属 板等を挿入することによりレバー５の回動操作を行なう構成としても同様の作用 効果を得ることができる。

【００１２】 さらに、図４に示す如く、前述の操作部５ｂ部分の外径が１段小径に形成され た断面４角柱状の嵌合突起部５ｇとして形成し、この嵌合突起部５ｇに角穴付き 治具１９ａの４角形状の嵌合穴１９ａａを嵌合させ、この角穴付き治具１９ａ部 分でレバー５の回動を行なうようにしても良い他、図５に示す如く、丸形状の嵌 合突起部５ｈを形成し、丸穴状の嵌合穴１９ｂａを有する丸穴付き治具１９ｂを 用いても良い等、嵌合突起部は多角形状に形成し、これに嵌る治具を用いてレバ ー５の回動を行なう構成とすれば良い。

【００１３】 そして、特に上述した如く、小さな長さの操作部あるいは嵌合突起部を有する レバーは、図６の断面図に示す電線接続装置の構造、すなわち接続しようとする 各々の電力ケーブル毎にレバー５が独立して設けられる加圧支持構造の電線接続 装置１において、特にこのレバー５の操作部５ｂの長さを小さくできることによ り装置全体の小型化を図ることができるようになる。

【００１４】 したがって、図６に示す装置では、開口部１ａから電力ケーブル２１を挿入し 、上記操作によりレバー５を傾倒させれば、ばね部材７を所定量撓ませつつ導電 線２１ａを通電体２側に押し付け、各々の電力ケーブル２１を装置に対し機械的 に固定するとともに、導電線２１ａ，通電体２間における電気的接続を行なう。 これにより互いの電力ケーブル２１，２１同士を接続することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案によれば、傾倒操作するレバーの操作部は、一般的に使われているドラ イバー又は治具が装着自在な構成であり、レバーの傾倒操作を軽い力で容易に行 なうことができる。 また、傾倒時のみ治具を用いるため、レバーの長さを短く形成でき、装置を小 型化できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の電力ケーブルの加圧支持構造が適用さ
れるレバー部分の斜視図。

【図２】同構造の変形例を示す図。

【図３】同構造の変形例を示す図。

【図４】同構造の変形例を示す図。

【図５】同構造の変形例を示す図。

【図６】接続される電力ケーブル毎にレバーが各々設け
られる電線接続装置を示す断面図。

【図７】従来のケーブルの加圧支持構造による電線接続
装置の断面図。

【符号の説明】

５…レバー、５ａ…軸部材、５ｂ…操作部、５ｃ，５ｄ
…カム部、５ｅ…丸穴部、５ｆ…平形溝、５ｇ，５ｈ…
嵌合突起部、７…ばね部材、１７，１８…ドライバー、
１９ａ…角穴付き治具、１９ｂ…丸穴付き治具、２１…
電力ケーブル、２１ａ…導電線。

フロントページの続き (72)考案者 田村 恒司 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内 (72)考案者 高下 和紀 東京都千代田区内幸町一丁目１番６号 日 本電信電話株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ２本の電力ケーブル（２１，２１）端部
   間を接続するために該電力ケーブルの導電線（２１ａ）
   に接触して電気的に導通が図られる通電体（２）、及び
   該導電線をばね部材（７）の弾性力により前記通電体方
   向に押圧するレバー（５）を有する加圧機構から成る電
   線接続装置において、 該レバーの操作部（５ｂ）には、丸穴部（５ｅ）あるい
   は平形溝（５ｆ）が設けられ、該操作部を延長するドラ
   イバー（１７，１８）が挿入自在なことを特徴とするケ
   ーブルの加圧支持構造。
2. 【請求項２】 前記請求項１記載のレバー（５）には、
   操作部（５ｂ）に代わる嵌合突起部（５ｇ，５ｈ）が形
   成され、該嵌合突起部を延長する穴付き治具（１９ａ，
   １９ｂ）が嵌合自在なケーブルの加圧支持構造。