JPH05230586A - Mo焼結体及びその製造方法 - Google Patents

Mo焼結体及びその製造方法

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JPH05230586A
JPH05230586A JP3078364A JP7836491A JPH05230586A JP H05230586 A JPH05230586 A JP H05230586A JP 3078364 A JP3078364 A JP 3078364A JP 7836491 A JP7836491 A JP 7836491A JP H05230586 A JPH05230586 A JP H05230586A
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JP
Japan
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powder
sintered body
sintered
present
sintered compact
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JP3078364A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Tsuchiya
満 土屋
Kunio Amitani
国夫 網谷
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Tokyo Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Tungsten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイジング時のクラックの発生を防止でき,
焼結体の強度を向上させることができる靱性のあるMo
焼結体及びその製造方法を提供すること。 【構成】 Mo焼結体は,比重が9.85〜10.15
であり,平均粒径20μm以下のMo粒子を含み,抗折
力及びたわみ量がそれぞれ900MPa及び0.8mm以
上である。また,Mo焼結体は,BET粒度測定法で測
定されたときの2.0m2 /g以上の比表面積を有する
原料Mo粉末を粉末冶金法により1800℃以下で1〜
10時間焼結することにより製造される。この原料Mo
粉末の多くとも40wt%をFsss 粒度測定法で測定さ
れたときの6μm以下のMo粉で置換混合することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,電子部品等に用いられ
る靱性のあるMo焼結体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,この種のMo焼結体は,原料Mo
粉末として,粒度{Fsss (μm)}で2.8〜3.2
μmの粉末を用い,粉末冶金法によって,1800℃で
10時間焼結して製造されている。しかし,このような
製造方法によって焼結されたMo焼結体は,9.60〜
9.85程度の比重を有するものしか得られず,焼結品
強度が低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記方法によって製造
されたMo焼結体は,比重が比較的低く,焼結品強度も
低い。したがって,小物Mo焼結体の寸法精度を出すた
めに,サイジングを行うと,サイジング時にクラックが
入るという欠点があった。一方,Mo焼結品は,抗折
力,たわみ量等が低いため,低い靭性を有する材料とし
て知られている。しかしながら,Mo焼結品の靱性にお
ける改善の要求は非常に高く,靱性の改善ができれば,
Mo焼結品の用途は,飛躍的に広がるものと考えられ
る。
【0004】そこで,本発明の技術的課題は,サイジン
グ時のクラックの発生を防止でき,且つ焼結体の靱性を
向上させることができるMo焼結体及びその製造方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,比重が
9.85〜10.15のMo焼結体であって,前記焼結
体は,平均粒径20μm以下のMo粒子を含み,抗折力
及びたわみ量がそれぞれ900MPa及び0.8mm以上
であることを特徴とするMo焼結体が得られる。
【0006】本発明によれば,BET粒度測定法で測定
されたときの2.0m2 /g以上の比表面積を有する原
料Mo粉末を粉末冶金法により1800℃以下で1〜1
0時間焼結することを特徴とするMo焼結体の製造方法
が得られる。
【0007】本発明によれば,前記原料Mo粉末の多く
とも40wt%をFsss 粒度測定法で測定されたときの
6μm以下のMo粉で置換混合したことを特徴とするM
o焼結体の製造方法が得られる。
【0008】ここで,本発明において,Mo焼結体の靱
性を高めるには,原料Mo粉の粒度を細かくすれば,良
いと考え行ったが,微粒粉は凝集するためFsss 粒度測
定法での規定が難しく,BET粒度測定法で規定した。
【0009】本発明において,酸化モリブデン粉を用い
て,水素還元によりこの種の原料モリブデン粉を得る方
法があるが,BET値で5.0m2 /gを有する原料粉
末しか得ることができない。というのは,それ以上の粒
度を有するものを得ようとすれば,還元温度を低下しな
ければならず,その結果,Mo粉末の表面が活性にな
り,大気中に取り出すと表面酸化が急激に起こり,発熱
し,粉末に着火し燃え始めるからである。
【0010】
【作用】本発明においては,Mo粉の粒度及び焼結温
度,焼結時間を制御し,焼結時の粒成長を抑えることが
できるようにし,これによって粒界の面積を増やすこと
ができた。この結果,粒界における不純物濃度を高めず
に済むことから,不純物による粒界が脆くなるのを防ぐ
ことができ,従って,高比重で高強度で靱性のある焼結
体が得られる。
【0011】
【実施例】以下,本発明の実施例について説明する。図
1(a)は本発明の実施例に係るMo焼結体の示す曲げ
の強さ試験片の破断面の走査電子顕微鏡写真(以下,S
EM)である。また,図1(b)は図1(a)と比較す
るために,従来例に係るMo焼結体の同様のSEM写真
を示している。 図1(a)から判るように,本発明の
実施例に係るMo焼結体は,粒内破壊を起こしており,
図1(b)で示す従来のMo焼結体のように,粒界破壊
を起こしているものとくらべ,高強度が得られる。
【0012】次に本発明の実施例に係るMo焼結体の製
造方法について説明する。本発明の実施例に係るMo焼
結体は,原料Mo粉として,BET粒度測定法で3.4
6m2 /gのMo粉80wt%と,Fsss 粒度測定法で
4.5μmのMo粉を20wt%の割合で混合した粉末
を用いて製造された。一方,比較のための従来方法で
は,Fsss 粒度測定法で測定された時に,3.1μmの
値を示す原料のMo粉を使用した。これら2種の原料M
o粉を294MPsでプレスし,1700℃,1800
℃で2時間〜100時間焼結した。得られた焼結体を超
硬工具協会規格CIS026−1983に基づき,サン
プルの厚みを3.10〜3.20,幅を7.10〜7.
20mmに研磨し,試験片として焼結品の曲げの強さ(抗
折力)を測定した。
【0013】図2は,得られた焼結体の比重を示す図で
ある。図2において,曲線1,2で示される本発明の実
施例に係る焼結体は,曲線3,4で示される従来例に係
る焼結体よりも,短時間で大きな比重を得ることができ
ることが判明した。
【0014】図3,図4は,図2の焼結体の曲げの強さ
(抗折力)及びたわみの量の値を夫々示している。図3
に示すように,曲線31,32で示される本発明の実施
例に係る焼結体は,曲線33,34で示される従来例に
係る焼結体よりも,短時間で大きな曲げの強さを得るこ
とができることが判明した。また,図4に示すように,
曲線41,42示される本発明の実施例に係る焼結体
は,曲線43,44で示される従来例に係る焼結体より
も,焼結時間30までは,大きなたわみ量を得ることが
できることが判明した。
【0015】尚,図5(a)及び(b)は曲げの強さを
測定する方法を示す図である。図5(a)において,支
持台50中において,試験片51を支点52,53で2
点支持するとともに,荷重Pを支点54及び治具55を
介して加圧している。図5(b)において,荷重Pを印
加した試験片は折れ曲がり,その支点54の位置から撓
量lが計算される。尚,測定時に図5(b)のように,
試験片51が治具55に接触したものについては,接触
する直前の荷重を破断値として計算した。
【0016】図6は,サイジングテストに用いられる小
物Mo焼結体の形状を示す図である。このMo焼結体に
ついて,サイジングテストを行った。その結果を第1表
に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1に示すように,試料数300に対し
て,クラックが発生したものが従来例では24個あるに
対して,上記実施例で得られた焼結体は全くクラックが
発生していないことが判る。
【0019】以上,本発明の実施例においては,Mo粉
の粒度及び焼結温度,焼結時間をコントロールすること
により,焼結時の粒成長を抑え,粒界に不純物が溜まり
粒界がもろくなるのを防ぐことにより,高比重で高強度
で靱性のある焼結体が得られた。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によれば,
焼結品で,高比重,高強度,高靱性のMo焼結体が得ら
れる。また,本発明によれば,焼結時間が今までより短
縮でき,生産性の向上になる。さらに,本発明によれ
ば,焼結品で高比重,高靱性が得られることにより,今
まで加工材しか適用されなかった部分に焼結品の適用が
可能になった。本発明によれば,従来焼結品より高比
重,高強度,高靱性になることにより,焼結部品として
の信頼性の向上が得られた。さらに,本発明によれば,
今までの焼結レベルに比べ,低温度.短時間での焼結が
可能になり,生産性の向上が計れ,また,コストの低減
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施例に係るMo焼結体の示
す曲げの強さ試験片の破断面の走査電子顕微鏡写真(以
下,SEM)である。(b)は従来例に係るMo焼結体
の(a)と同様のSEM写真を示している。
【図2】本発明の実施例に係るMo焼結体の比重を示す
図である。
【図3】図2の焼結体の曲げの強さ(抗折力)値を示す
図である。
【図4】図2の焼結体のたわみ量の値を示す図である。
【図5】(a)及び(b)は曲げの強さを測定する方法
を示す図である。
【図6】サイジングテストに用いられる小物Mo焼結体
の形状を示す図である。
【符号の説明】
50 支持台 51 試験片 52 支点 53 支点 54 支点 55 治具
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】(a)は本発明の実施例に係るMo焼結体の曲
げの強さ試験片の破断面の金属組織を示す走査電子顕微
鏡写真である。(b)は従来例に係るMo焼結体の
(a)と同様の破断面の金属組織を示す走査電子顕微鏡
写真である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比重が9.85〜10.15のMo焼結
    体であって,前記焼結体は,平均粒径20μm以下のM
    o粒子を含み,抗折力及びたわみ量がそれぞれ900M
    Pa及び0.8mm以上であることを特徴とするMo焼結
    体。
  2. 【請求項2】 BET粒度測定法で測定されたときの
    2.0m2 /g以上の比表面積を有する原料Mo粉末を
    粉末冶金法により1800℃以下で1〜10時間焼結す
    ることを特徴とするMo焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2のMo焼結体の製造方法におい
    て,前記原料Mo粉末の多くとも40wt%をFsss 粒
    度測定法で測定されたときの6μm以下のMo粉で置換
    混合したことを特徴とするMo焼結体の製造方法。
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