JPH05221890A - 四塩化炭素の処理方法 - Google Patents

四塩化炭素の処理方法

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JPH05221890A
JPH05221890A JP4024509A JP2450992A JPH05221890A JP H05221890 A JPH05221890 A JP H05221890A JP 4024509 A JP4024509 A JP 4024509A JP 2450992 A JP2450992 A JP 2450992A JP H05221890 A JPH05221890 A JP H05221890A
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JP
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carbon tetrachloride
chloroform
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hydrogen sulfide
treating
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JP4024509A
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Ryozo Oda
亮三 織田
Masaji Kinosada
雅二 紀之定
Shingo Tone
伸吾 刀根
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Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
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Toyo Kasei Kogyo Co Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は四塩化炭素を選択的にクロロホルム
に転換せしめる新規な反応による四塩化炭素の処理方法
に関するものである。 【構成】 四塩化炭素と硫化水素アルカリ金属及び/又
は硫化アルカリ金属とを相間移動触媒の存在下又は双極
性非プロトン溶媒の存在下で四塩化炭素からクロロホル
ムを製造する方法。 【効果】 四塩化炭素を選択的にクロロホルムに転換す
ることができるので、副生する塩化メチレンや塩化メタ
ンの対策が不要であること、また四塩化炭素からクロロ
ホルムの製造設備が簡単で容易に実施可能であるため、
少量の四塩化炭素の処理には最適であり、かつ経済的で
ある。かくして今後の環境破壊の防止に大きく寄与す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】四塩化炭素は引火性、可燃性がな
く、化学的にも安定な物質であるため、各種の化学反応
の溶媒として使用されている。しかし四塩化炭素は環境
破壊物質として生産が規制され、西暦2000年には生産で
きなくなる。そのため今後の問題としては既に生産され
た四塩化炭素の処理及びクロロホルム又は塩化メチレン
を使用して塩素化物を生産する場合に副生する四塩化炭
素の処理方法が重要になつた。本発明は四塩化炭素から
クロロホルムを製造することによつて四塩化炭素を処理
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来四塩化炭素を部分的に還元する方法
として、(イ) 塩酸を金属と反応させて生成する発生期の
水素による方法、(ロ) 低級アルカン類(メタン、エタ
ン)との高温反応による方法、(ハ) 鉄族元素又は白金属
元素触媒の存在下に四塩化炭素を水素ガスで還元する方
法(特開平3−133939号)等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記(イ) の方法は多量
の金属化合物例えば塩化鉄の処理が必要であり、(ロ) の
方法は塩化エチレンの副生する問題があり、(ハ) の方法
は塩化メチレン、塩化メチル等がかなりの割合で副生す
るので何れの方法も副生物の有効利用に問題があり、ま
た未反応の四塩化炭素も多い。副生物を有効利用できな
い様なところでは前記(イ),(ロ),(ハ) の方法は経済的に成
り立たないことになる。また部分的に塩化されたメタン
例えばクロロホルム、塩化メチレン、塩化メチルを生産
する設備で四塩化炭素が副生するような場合には、前記
特開平3−133939号発明の方法は優れた方法であるが、
クロロホルム、塩化メチレンを反応溶媒に使用して塩素
化反応を行なわせるような場合においては副生する四塩
化炭素を処理するには上記の先願発明は経済的な方法で
はない。本発明は副生する四塩化炭素の処理方法として
設備的にも簡単であり、未反応の四塩化炭素の残存も少
なく、他の塩素化メタン類の副生もないので著しく有利
な方法である。
【0004】上記に鑑み、本発明は前記の種々な問題を
解決するために、四塩化炭素を選択的にクロロホルムに
転換せしめる文献的にも全く見当たらない新規な反応に
よる四塩化炭素の処理方法を提供することを目的とする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は四塩化炭素と硫
化水素アルカリ金属及び/又は硫化アルカリ金属を相間
移動触媒の存在下、或は双極性非プロトン溶媒中で常温
又は加熱して反応させてクロロホルムを製造することに
よつて四塩化炭素を処理する方法に関するものである。
硫化水素アルカリ金属には硫化水素ナトリウム又は硫化
水素カリウムが、また硫化アルカリ金属には硫化ナトリ
ウムが好適である。反応時のモル比は四塩化炭素1モル
に対して、硫化水素ナトリウム又は硫化水素カリウム、
1〜3モルが好適である。
【0006】四塩化炭素1モルに対して、硫化水素アル
カリ金属又は硫化アルカリ金属が1モル未満ではクロロ
ホルムの転換率が低く、また3モルを超過して添加して
も添加モル数に相当する効果が得られず、経済的に不利
であるため採用できない。使用される硫化水素アルカリ
金属及び/又は硫化アルカリ金属の水溶液濃度は30重量
%以上が望ましく、更に好適には40重量%以上である。
相間移動触媒には四級アンモニウムイオン化合物触媒が
適している。好適にはテトラブチルアンモニウムブロマ
イド(TBAB)、テトラブチルアンモニウムクロリド
(TBAC)、トリオクチルメチルアンモニウムクロリ
ド(TOMAC)が使用される。相間移動触媒の添加量
は四塩化炭素に対して0.01〜0.05重量比であることが好
ましい。四塩化炭素に対する添加量が0.01重量比未満で
は充分な触媒能力が発揮されず、また0.05重量比を使用
すると触媒効率がほぼ平衡状態に達するので0.05重量比
を超過して使用することは効果の上昇が望めず無意味で
ある。またこれらの相間移動触媒は二種類以上併用して
も差支えない。
【0007】反応温度は常温でもよいが、クロロホルム
の転換率を高めるには常圧反応においては、クロロホル
ムの沸点近傍の60℃から四塩化炭素の沸点(約76℃)の
温度範囲で実施するのが好ましい。反応は非常に早く進
行するので、反応基質の接触時間は1時間で充分であ
る。更に反応時の撹拌速度に関しては、撹拌速度が遅い
ときには相間の物質移動が遅くなり反応速度が小さくな
るので、相間の相互の混合が有効になる撹拌速度以上で
反応基質を撹拌して混合する必要がある。また双極性非
プロトン溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド又
はジメチルスルホキシドが好適である。本発明者等は上
記の様な条件下で四塩化炭素を処理すると、塩化メチレ
ン、塩化メタン等の副生物が生成することが抑制され、
高選択率でクロロホルムに転換可能なことを確認した。
【0008】
【実施例】次に実施例によつて本発明を説明する。 〔実施例1〕 コンデンサ−、撹拌装置、滴下ロ−ト、
温度計を取付けた1立フラスコに39.4%の硫化水素ナト
リウム水溶液426.4g(3モル)と50%の相間移動触媒T
BAB15.4g を仕込み、60℃のオイルバスにセツトし
た。滴下ロ−トに準備した四塩化炭素154g(1モル)を
撹拌しながら1時間かけて滴下し、その後1時間反応を
続けた。反応終了後、反応液を分液ロ−トに移し、水層
と油層とを分離した。暗赤色の油状物78.8g.が得られ
た。更に単蒸留によつてタ−ル状物と低沸点油分とを分
離した。低沸点油分は55.7g であつた。この低沸点油分
をガスクロマトグラフで分析した結果クロロホルム98
%、四塩化炭素2%であつた。
【0009】〔実施例2〕 硫化水素ナトリウム水溶液
濃度を30%にした以外は実施例1と同条件で反応せしめ
た。反応終了後、分液ロ−トに移し、水層と油層とを分
離した。暗赤色の油状物が95.0g 得られた。更に単蒸留
によつてタ−ル状物と低沸点物とを分離した。低沸点油
分は75.0g であつた。低沸点油分をガスクロマトグラフ
で分析した結果、クロロホルム54%、四塩化炭素46%を
得た。
【0010】〔実施例3〕 硫化水素ナトリウムの添加
量を1モルに変更した以外は実施例1と同条件で反応し
た。反応終了後、反応液を分液ロ−トに移し、水層と油
層とを分離した。油層には暗赤色の油状物114.0gが得ら
れた。更に単蒸留によつてタ−ル状物と低沸点油分とに
分離した。低沸点油分は96g であつた。低沸点油分をガ
スクロマトグラフで分析した結果、クロロホルム73%、
四塩化炭素27%を得た。
【0011】〔実施例4〕 相間移動触媒をTOMAC
に変更した以外は実施例1と同条件で反応せしめた。反
応終了後、反応液を分液ロ−トに移し、水層と油層とを
分離した。油層として暗赤色の油状物79.0g が得られ
た。更に単蒸留によつてタ−ル状物と低沸点油分を分離
して低沸点油分52.0g を得た。低沸点油分をガスクロマ
トグラフで分析した結果、クロロホルム97%、四塩化炭
素3%を得た。
【0012】〔実施例5〕 硫化水素ナトリウムを硫化
水素カリウムに変更した以外は実施例1と同条件で反応
せしめた。反応終了後、反応液を分液ロ−トに移し、水
層と油層とを分離した。暗赤色の油状物81.5g が得られ
た。更に単蒸留によつてタ−ル状物と低沸点油分とに分
離し、低沸点油分58.5g を得た。この低沸点油分をガス
クロマトグラフで分析した結果、クロロホルム99%、四
塩化炭素1%を得た。
【0013】〔実施例6〕 硫化水素ナトリウムを硫化
ナトリウムに変更した以外は実施例1と同条件で反応せ
しめた。反応終了後、反応液を分液ロ−トに移し、水層
と油層とを分離して、暗赤色の油状物82.8g が得られ
た。更に単蒸留にてタ−ル状物と低沸点油分とに分離し
た。低沸点油分は42.3g であつた。この低沸点油分をガ
スクロマトグラフで分析した結果、クロロホルム67%、
四塩化炭素33%を得た。
【0014】〔比較例1〕 相間移動触媒を使用するこ
となく、硫化水素ナトリウムと四塩化炭素とを実施例1
と同条件で反応せしめた。反応終了後、反応液を分液ロ
−トに移し、水層と油層とを分離した。油層として無色
透明の油分152gを得た。ガスクロマトグラフで分析した
結果四塩化炭素が100 %であつた。
【0015】〔実施例7〕 コンデンサ−、撹拌装置、
滴下ロ−ト、温度計を取り付けた300ミリ立フラスコに
フレ−ク状硫化水素ナトリウム(70%品)26g(0.325m
ol)とN,Nジメチルホルムアミド100 gを仕込み、65
℃の油槽中で撹拌しながら硫化水素ナトリウムを溶解し
た。滴下ロ−トに準備した四塩化炭素50g(0.325mol)を
撹拌しながら4.5 時間かけて滴下し、その後0.5 時間反
応した。反応液をガスクロマトグラフで分析した結果は
クロロホルム12.2%、四塩化炭素18.8%、N,Nジメチ
ルホルムアミド69.0%であつた。
【0016】〔実施例8〕 N,Nジメチルホルムアミ
ドをジメチルスルホキシドに変更した以外は実施例7と
同じ条件で反応した。反応液をガスクロマトグラフで分
析した結果はクロロホルム11.5%、四塩化炭素19.6%、
ジメチルスルホキシド68.9%であつた。
【0017】〔比較例2〕 実施例7の実験装置にフレ
−ク状硫化水素ナトリウム(70%品)26g(0.325mol)
を仕込み、滴下ロ−トに準備した四塩化炭素50g(0.32
5mol)を撹拌しながら4.5 時間かけて滴下し、その後0.
5 時間反応した。反応液をガスクロマトグラフで分析し
た結果はクロロホルム0%、四塩化炭素100 %であつ
た。
【0018】
【発明の効果】本発明の効果を纏めると下記の通りであ
る。 (1) 四塩化炭素を選択的にクロロホルムに転換すること
ができるので、副生する塩化メチレンや塩化メタンの対
策が不要である。 (2) 四塩化炭素からクロロホルムを製造するための設備
が簡単であり、容易に実施可能であるため、四塩化炭素
の少量の処理には最適な方法であり、かつ経済的であ
る。 (3) クロロホルムを溶媒として塩素化物を製造する場
合、副生する四塩化炭素の有効な処理方法が本発明によ
つて見い出され、今後の環境破壊の防止に対して大きく
寄与することが可能になつた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四塩化炭素と硫化水素アルカリ金属及び
    /又は硫化アルカリ金属を相間移動触媒の存在下で、反
    応させることを特徴とする四塩化炭素からクロロホルム
    を製造する四塩化炭素の処理方法。
  2. 【請求項2】 四塩化炭素と硫化水素アルカリ金属及び
    /又は硫化アルカリ金属を双極性非プロトン溶媒存在下
    で反応させる請求項1記載の四塩化炭素の処理方法。
JP4024509A 1992-01-14 1992-01-14 四塩化炭素の処理方法 Pending JPH05221890A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100395208B1 (ko) * 2000-11-06 2003-08-21 학교법인 포항공과대학교 비균등화반응을 이용한 사염화탄소의 처리 방법
CN108147943A (zh) * 2018-01-19 2018-06-12 江苏理文化工有限公司 一种四氯化碳转氯仿生产工艺

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