JPH05219922A - 煮付け食品の保存方法 - Google Patents

煮付け食品の保存方法

Info

Publication number
JPH05219922A
JPH05219922A JP5620692A JP5620692A JPH05219922A JP H05219922 A JPH05219922 A JP H05219922A JP 5620692 A JP5620692 A JP 5620692A JP 5620692 A JP5620692 A JP 5620692A JP H05219922 A JPH05219922 A JP H05219922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
retort
food
soy
pouch
boiled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5620692A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Yanai
亘 谷内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TANIKEI SEISAKUSHO YUGEN
Original Assignee
TANIKEI SEISAKUSHO YUGEN
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TANIKEI SEISAKUSHO YUGEN filed Critical TANIKEI SEISAKUSHO YUGEN
Priority to JP5620692A priority Critical patent/JPH05219922A/ja
Publication of JPH05219922A publication Critical patent/JPH05219922A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 煮付け食品の保存方法において、煮付け後の
風味の変質を伴わずにその賞味保存期間を大幅に延長さ
せる方法を提供する。 【構成】 素材1を煮付けして、その素材1と煮汁1a
をアルミ箔を含まないレトルトパウチ3に脱気雰囲気下
で密封シールしてレトルトパック状態とし、その状態の
まま缶本体4内に投入すると共に沸騰水5を充填し、脱
気雰囲気下で缶蓋6を巻締めする。そして、その缶詰状
態で高温のレトルト加熱処理を施す。 【効果】 レトルトパウチ3が空気の透過性と境界濃度
差による浸透性を有し、内容物の不要な臭気を水5へ移
動させ、逆に缶側の缶臭さが内容物(煮付け食品)へ移
ることを防止する。この2重包装方式により、缶詰とし
ての食品の長期保存性を確保しながら、煮付け食品の新
鮮な風味を保持させる。また、レトルト加熱段階での焦
げつきや、缶のERVの悪化も防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は煮付け食品の保存方法に
係り、魚肉類等の煮付け食品を保存する場合に、風味の
変質を伴わずにその賞味保存期間を延長させる方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、レトルト殺菌による食品の保
存方法については、一般的な缶詰による方法とレトルト
パウチによる方法があり、双方とも缶又はレトルトパウ
チに包装された後に加熱によるレトルト殺菌処理が施さ
れて保存食製品となる。そして、缶詰食品については1
10〜135°Cで、レトルトパウチ詰め食品について
は通常100°C以下でのレトルト加熱が施されてい
る。
【0003】前記の各保存方法を比較した場合、一般的
に次のような長所と短所を有している。缶詰について
は、その内容物を外気と完全に遮断して品質の劣化を防
ぐために食品の長期的保存に適している。しかし、特有
の缶臭さや風味の劣化等を避けがたく、味覚上に各種の
問題がある。一方、レトルトパウチについては、アルミ
箔を含むまないものと含むものがあり、何れも包装工程
が簡単で、包装部材による風味や香味の変質もない。し
かし、食品の長期的保存には適さず、特に、アルミ箔を
含まないレトルトパウチについては、透明な樹脂製シー
トであることから光、酸素、水蒸気を完全に遮断でき
ず、そのままでは常温保存ができないために要冷蔵また
は要冷凍流通食品として取扱われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近の食品
の多様化に伴い、需要者の保存食品に対する品質や味覚
についての要求も高度になり、加工食品業者に対して
は、原材料の風味を損なわないこと、その嫌われる味覚
や臭気の要素を取り除くこと、一年を通じて原材料の新
鮮な風味をそのまま味わえること等の多種多様な要望が
寄せられている。そのような要求に対して、缶詰食品は
長期的保存の要求には対応できても、缶臭さによって味
覚や風味が損なわれるという短所を解消できず、逆にレ
トルトパウチ詰め食品は味覚上の問題はなくても長期保
存に適さず、何れの方法方法も前記の多様な要望に応え
るには問題点が残る。
【0005】また、魚肉類の煮付け食品を缶詰にする場
合には、一般に魚肉類については甘露煎又は甘味付煎と
して缶内に封入されることが多いため、これを高熱レト
ルト殺菌処理する際に缶の内面に焦げついてしまうとい
う問題がある。更に、缶詰食品一般について指摘される
ことであるが、缶の内面に食品が直接触れることにより
缶内の塗膜に欠陥が発生する可能性があり、ERV(Ena
mel Rater Value)の検査と管理を厳密に行わねばならな
いという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、煮付け食品の保存に関
して、缶詰による包装とレトルトパウチによる包装を複
合化して両者の長所を生かすと共に、レトルトパウチの
透過性と浸透性による脱臭作用を利用でき、また加熱の
際の焦げつきや缶内塗膜に欠陥が生じることを防止でき
る方法を提供することを目的として創作された。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、煮付け食品を
脱気しながらアルミ箔を含まないレトルトパウチで密封
詰めにし、レトルトパウチ詰め後の前記製品を缶内に収
納させてその周囲に沸騰水を充填し、その状態で脱気し
ながら前記缶に缶蓋を巻締めし、巻締め後の前記缶にレ
トルト加熱処理を施すことを特徴とした煮付け食品の保
存方法に係る。
【0008】
【作用】本発明によれば、煮付け食品は脱気雰囲気下で
レトルトパウチに包装されて缶内の沸騰水中に収納さ
れ、その包装状態のまま脱気雰囲気下で缶内に密封され
る。ここで、レトルトパウチ詰めを脱気雰囲気下で行う
こと、及び充填させる水を沸騰させておくのは、煮付け
食品や水の中に含まれる気体を除去しておいてレトルト
加熱処理の際に缶内の気圧が異常に増大することを防止
するためであり、同様の目的から缶蓋を巻締めする際に
も脱気雰囲気下で行われる。
【0009】その結果、食品はレトルト加熱されたとき
にレトルトパウチと水を介して間接的に加熱されること
になり、煮付け食品自体が缶の内面に焦げつくことがな
く、高熱での長時間のレトルト加熱が可能になる。
【0010】更に、レトルトパウチはアルミ箔を含んで
いない樹脂性シートが適用されているため、空気の透過
性と液体の濃度差に伴う浸透性を有しており、加熱の際
にレトルトパウチ内に微量に残留している空気がレトル
トパウチを透過して水に溶込むと共に、内部の煮付け食
品に含まれる溶液のモル濃度が外部に充填されている水
より高いため、浸透圧によってフレーバの移動が生じて
煮付け食品の臭気を外部に充填された水の中に溶け込ま
せる。また、樹脂性の柔軟なレトルトパウチは缶の内面
の塗膜を傷付けることもなく、缶内の塗膜に欠陥が発生
することを防止できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図1を用いて詳細
に説明する。この実施例は、淡水魚である鯉の甘煎煮付
け食品を保存する場合の方法に関するものであり、図1
は素材の準備から保存状態に至るまでの加工手順を示し
ている。先ず、自然魚又は養殖魚として採取された鯉
は、その臓腑や鱗が除去された後、骨はそのままにして
所謂ブツ切り状態に加工され、更に洗浄されて調理素材
としての切身1とされる[図1(A)]。
【0012】次に、前記の鯉の切身1は、調整された甘
煎用煮汁1aを満たした鍋2に投入され、一定時間煮込
まれることにより甘煎煮付け処理がなされる。この段階
で、切身1からも鯉特有の出汁がでて、煮汁1aには特
有の風味が備わる[図1(B)]。
【0013】そして、前記の煮付け処理が完了すると、
各切身1と所定量の煮汁1aとをアルミ箔を含まないレ
トルトパウチ3の中に封入する[図1(C)]。但し、こ
の封入工程は、レトルトパウチ3の中に切身1と煮汁1
aを投入した後、脱気雰囲気下でその開口部を高周波シ
ールすることにより行われ、これにより甘煎煮付けされ
た鯉の切身1は通常のレトルトパック状態となる。
【0014】次に、前記のレトルトパック状態になった
中間製品は缶詰工程へ移される。この缶詰工程では、前
記の中間製品を缶本体4内に投入し、更にその状態で缶
本体4に沸騰水5を充填し、脱気雰囲気下で缶蓋6を缶
本体4に巻締めする。
【0015】そして、巻締め後の缶詰に対してレトルト
釜で法定基準に合致したレトルト高熱加熱を施す。この
とき、缶本体4内に収容されているレトルトパック状態
の中間製品も当然に加熱されるが、レトルトパウチ3は
合成樹脂シートとして空気の透過性及び溶液の濃度差に
伴う浸透性を有しており、その性質がこのレトルト加熱
段階で有効に作用する。即ち、前記のようにレトルトパ
ック状態にする際に脱気雰囲気下でシールを行っている
が、煮付け後の切身1と煮汁1aには微量に空気が含ま
れており、その空気がレトルト加熱の際に外部の水5の
中へ透過し、更にレトルトパウチ3を境界としてその内
容物1,1aは周囲に充填されている水5より当然にそ
のモル濃度が高いため、その濃度差によって浸透現象が
発生する。そして、前記の透過現象と浸透現象は相乗的
に発生し、レトルトパウチ3内の切身1と充填状態にあ
る煮汁1aに含まれている鯉特有の泥臭さ等の臭気が水
5の中へ移動して除去される。その結果、最終製品とし
ての缶詰を開缶して、更にレトルトパウチ3の中の切身
1を食すると、泥臭さがなく口当たりの良い風味だけが
残されていることになる。
【0016】また、レトルト加熱段階では100°C以
上の温度で数十分の加熱が施されるが、切身1と煮汁1
aはレトルトパウチ3と缶の内壁との間に充填されてい
る水5を介して間接的に加熱されるため、缶の内壁に切
身1や煮汁1aが焦げつくことはなく、またその加熱に
よって鯉の切身1の骨までやわらかくなり、肉部分だけ
でなく栄養に富んだ骨の部分まで食することが可能にな
る。更に、内容物である切身1は缶の内壁に直接触れる
ことがなく、缶の内壁が傷付いてERVが悪化するとい
う可能性もなくなる。
【0017】一方、この保存方法による賞味保存期間に
関しては、通常の缶詰製品と同様に常温状態で半永久的
なものとすることができ、レトルトパウチ詰め食品では
冷凍状態にしておかなければ短期間で細菌の繁殖が見ら
れたのに対して、飛躍的に期間を延長させることができ
る。また、味覚に関しても、前記のようにレトルトパウ
チ3を介しての間接包装方式になっているため、缶詰特
有の缶臭さによって鯉の切身1や煮汁の風味が滅殺され
ることもない。即ち、レトルトパウチ3は缶側の臭気等
が内容物に移ることを防止している。
【0018】
【発明の効果】本発明の煮付け食品の保存方法は以上の
構成を有していることにより、次のような効果を奏す
る。煮付け食品をレトルトパウチと水を介して缶詰包装
させた2重の包装方式を採用しているため、缶詰包装に
よる賞味保存期間の飛躍的延長が図れると共に、レトル
トパウチ包装によって缶詰特有の缶臭さが食品の風味を
滅殺することを防止でき、更にレトルト加熱段階でレト
ルトパウチが発揮する空気の透過性と境界濃度差による
浸透性によって食品の不要な臭さを除去させることがで
きる。これにより、缶詰食品の短所を解消させながらそ
の長所を生かすことができ、季節を問わずに煮付け食品
の新鮮な風味を保持させることが可能になる。また、レ
トルト加熱の際の焦げつきや、食品が缶内壁に直接触れ
ることで缶内の塗膜に欠陥が生じることも有効に防止で
きるという利点も有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る鯉の煮付け食品の保存方
法を示す工程図である。
【符号の説明】
1 素材(鯉の切身) 1a 煮汁 2 鍋 3 レトルトパウチ 4 缶本体 5 沸騰水又は水 6 缶蓋

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煮付け食品を脱気しながらアルミ箔を含
    まないレトルトパウチで密封詰めにし、レトルトパウチ
    詰め後の前記製品を缶内に収納させてその周囲に沸騰水
    を充填し、その状態で脱気しながら前記缶に缶蓋を巻締
    めし、巻締め後の前記缶にレトルト加熱処理を施すこと
    を特徴とした煮付け食品の保存方法。
JP5620692A 1992-02-06 1992-02-06 煮付け食品の保存方法 Pending JPH05219922A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5620692A JPH05219922A (ja) 1992-02-06 1992-02-06 煮付け食品の保存方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5620692A JPH05219922A (ja) 1992-02-06 1992-02-06 煮付け食品の保存方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05219922A true JPH05219922A (ja) 1993-08-31

Family

ID=13020645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5620692A Pending JPH05219922A (ja) 1992-02-06 1992-02-06 煮付け食品の保存方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05219922A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015130893A (ja) * 1998-10-28 2015-07-23 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 スクラロースを含有する組成物及びその応用

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50145538A (ja) * 1974-05-14 1975-11-21
JPH0420260A (ja) * 1990-05-11 1992-01-23 Ninben:Kk だし素材入り液体だしパック

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50145538A (ja) * 1974-05-14 1975-11-21
JPH0420260A (ja) * 1990-05-11 1992-01-23 Ninben:Kk だし素材入り液体だしパック

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015130893A (ja) * 1998-10-28 2015-07-23 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 スクラロースを含有する組成物及びその応用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6210730B1 (en) Method for treatment of containerized foods
US4389424A (en) Production of semiprocessed fried potato pieces for preservation at room temperature
CA3052804A1 (en) Process for maintaining freshness of vegetable pieces
US11064708B2 (en) Process to produce safe pasteurized shrimp and other shellfish of high sensory quality and extended refrigerated shelf-life
EP0721743A1 (en) Improved process for preparing a shellfish product and product obtained
EP3583046B1 (en) Packaged food product with vegetable components
US20180279632A1 (en) Process to produce pasteurized shrimp and shellfish
US20060034980A1 (en) Packaged pasteurized fresh fruits and a method for production
EP0201266B1 (en) Preservation of vegetable foodstuffs
EP1526091B1 (en) Method for packaging crabmeat
US20010046539A1 (en) Process for preparing a shellfish product and product obtained
EP0276284A1 (en) Method of thermally processing foodstuffs
JPH05219922A (ja) 煮付け食品の保存方法
JP2018153099A (ja) 米飯の製造方法、かやく御飯の製造方法、及びおにぎりの製造方法
US1146709A (en) Method of canning foods.
JP2001299202A (ja) 真空調理とうもろこし、およびとうもろこしの真空調理方法
JP2005126095A (ja) 鮮度保持包装袋及び鮮度保持包装体
JP3038369B2 (ja) カットフルーツの品質保持方法
JP2005073617A (ja) 栗加工食品およびその製造方法
JP4038141B2 (ja) 食材の加工方法
JP3087708U (ja) 大 豆
JP2024078392A (ja) 味付け半熟ゆで卵
JPH0383566A (ja) 食品の処理方法
JPH0448411B2 (ja)
WO1998052421A1 (en) Method and apparatus for preserving food