JPH05214291A - コーティング樹脂組成物及びその製造法 - Google Patents

コーティング樹脂組成物及びその製造法

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JPH05214291A
JPH05214291A JP4222692A JP4222692A JPH05214291A JP H05214291 A JPH05214291 A JP H05214291A JP 4222692 A JP4222692 A JP 4222692A JP 4222692 A JP4222692 A JP 4222692A JP H05214291 A JPH05214291 A JP H05214291A
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JP
Japan
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aromatic
epoxy resin
resin composition
polysulfone
coating
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Application number
JP4222692A
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English (en)
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Yuji Tanaka
祐二 田中
Kiyotoshi Iwafune
聖敏 岩船
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SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Cosmo Oil Co Ltd
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Cosmo Oil Co Ltd
Petroleum Energy Center PEC
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】耐熱・耐食性、接着性等に優れたコーティング
樹脂組成物とその製造法を提供する。 【構成】芳香族ポリイミド(以下、ポリイミド)と芳
香族ポリスルホン(以下、ポリスルホン)の緊密混合樹
脂組成物に、エポキシ樹脂(以下、エポキシ)とイミダ
ゾール系化合物(以下、硬化剤)を混合した樹脂組成
物、有機溶媒中、ポリイミドの前駆体であるポリアミ
ド酸とポリスルホンの均一分散状態に、エポキシと硬化
剤を混合するか、有機溶媒中、 の繰返単位を持つポリスルホンの存在下、 (Ar:芳香族基)のジアミンと (R:単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基が直接又は
架橋員により相互に連結された非縮合多環式芳香族基か
らなる群より選ばれる基)のテトラカルボン酸二無水物
を超音波照射下で反応させて得られるポリイミドの前駆
体である のポリアミド酸に、エポキシと硬化剤を混合して、樹脂
組成物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐食性、耐ス
チーム性、接着性、機械的強度等に優れた、芳香族ポリ
イミド、芳香族ポリスルホン、エポキシ樹脂及びその硬
化剤からなる、コーティング用の樹脂組成物(以下、コ
ーティング樹脂組成物という)及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】石油精
製や石油化学等のプラントにおいては、各所に様々の防
食対策が講じられている。例えば、原油の常圧蒸留塔等
では、含有されている塩分、硫黄分、あるいは有機酸に
よる腐食が起きることは良く知られており、この防食対
策として、アンモニアやアミン等の注入が行われてい
る。しかし、この対策では、塔頂部等に使用される炭素
鋼を完全に腐食から守ることはできない。
【0003】このような部分にチタンを溶射ライニング
するといった対策も行われる場合があるが、コストが高
いばかりか、チタンの溶射膜が多孔質であり、必ずしも
好ましい対策とはいえない。
【0004】また、従来から、このような部分に有機材
料をコートして防食するという対策も行われており、こ
の有機材料として、フェノール樹脂、不飽和ポリエステ
ル、エポキシ樹脂が良く使われている。しかし、これら
のポリマーは、耐熱温度が低いため、たとえガラス繊
維、無機粉体(シリカ、アルミナ、カーボンブラック
等)、その他の耐熱温度の高い適宜のフィラーを混合し
たとしても、200℃ものプラントの運転環境下では使
用することはできない。
【0005】このような樹脂に代えて耐熱性に優れたフ
ッ素系ポリマー、例えばテフロン等を使用することもあ
るが、このようなポリマーは、価格が高いことと、接着
性、作業性に劣ることから、特殊な場合のみに適用され
ているに過ぎない。
【0006】これに対し、近年急速に開発が進んでいる
高性能高分子のなかで、300℃近い耐熱性を有する
上、価格も比較的安価なものが数多く提案されている。
従って、このような高性能高分子を主成物とする有機材
料であれば、上記したような耐熱性及び価格の問題は解
決できる。
【0007】このような高性能高分子の中から、腐食に
耐え得る機能を有するポリマーとして複素環を含む芳香
族系高分子を選択すれば、高温腐食環境下で実用に充分
耐え得るコーティング材となることが考えられる。そこ
で、各種芳香族系高分子の物性評価を行ったところ、芳
香族ポリイミドが有望であることが分かった。
【0008】ところで、芳香族ポリイミドは、耐熱性、
耐薬品性に優れているものの、高温酸性条件下ではイミ
ド結合、アミド結合の開裂が起こり、分子量の低下、性
能劣化を引き起こすため、その性能を補うために高温耐
水性を有するエーテル結合をもつ芳香族ポリスルホンを
混合することが好ましい。但し、芳香族ポリイミドと芳
香族ポリスルホンの混合は極めて困難であるため、本発
明者等により先に提案された特願平2−61516号明
細書に記載の超音波照射法により両者を均一に細かく分
散させ混合させることが好ましい。
【0009】しかしながら、芳香族ポリイミドと芳香族
ポリスルホンとを超音波照射法により均一に混合した樹
脂組成物を、このままでコーティング材として用いて
も、芳香族ポリスルホンの接着強度が低いため、十分に
機能しない。それを補うために、従来から接着剤として
広く用いられているエポキシ樹脂、中でも特に耐熱性又
はその指標となるTgが高い芳香族系エポキシ樹脂を混
合することが考えられる。
【0010】エポキシ樹脂は、一般には、イミダゾール
等の硬化剤を添加して結合を生じさせ、高分子化させる
手法が採用される。一方、イミダゾールは、ポリイミド
の前駆体であるポリアミド酸からの閉環反応を低温で起
こす触媒になることが報告されている(特開昭59−2
23725号公報参照)。さらに、イミダゾールは、そ
れ自体が防食機能を有することも知られており、これを
添加することにより、耐食コーティング材としての性能
をさらに高めることができる。
【0011】本発明は、以上の諸点を考慮し、耐熱性、
耐食性、接着性、機械強度等に優れたコーティング樹脂
組成物とその製造法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者等は、
上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、有機
溶媒中で、芳香族ポリイミドの前駆体である芳香族ポリ
アミド酸と、芳香族ポリスルホンとが緊密に混合された
状態に、エポキシ樹脂及びその硬化剤であるイミダゾー
ル系化合物を混合することにより、耐熱性、耐食性、接
着性、機械強度等に優れ、従ってコーティング材として
優れた樹脂組成物を得ることができることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明のコーティング樹脂組成
物は、芳香族ポリイミドと芳香族ポリスルホン、エポキ
シ樹脂及びその硬化剤を含む混合物であって、芳香族ポ
リスルホン約10〜70重量%に、芳香族ポリイミド約
30〜90重量%が緊密に混合された樹脂組成物に、エ
ポキシ樹脂約10〜50wt%、好ましくは約20〜3
0wt%、さらに、硬化剤としてのイミダゾール系化合
物、好ましくは芳香核を持つイミダゾール系化合物を、
エポキシ樹脂の重量に対し約5〜30wt%、好ましく
は約5〜15wt%を添加してなることを特徴とする。
【0014】また、本発明のコーティング樹脂組成物の
製造法は、有機溶媒中で、芳香族ポリイミドの前駆体で
ある芳香族ポリアミド酸と芳香族ポリスルホンとが均一
に分散された状態において、エポキシ樹脂と硬化剤とし
てのイミダゾール系化合物、好ましくは芳香核を持つイ
ミダゾール系化合物を混合することを特徴とする。
【0015】さらに、本発明のコーティング樹脂組成物
の製造法は、有機溶媒中で、化4の一般式(I)で表さ
れる繰り返し単位を有する芳香族ポリスルホンの存在下
において、化5の一般式(II)で表される芳香族ジア
ミンと化6の一般式(III)で表される芳香族テトラ
カルボン酸二無水物とを超音波を照射させながら反応さ
せて得られる芳香族ポリイミドの前駆体である化7の一
般式(IV)で表される芳香族ポリアミド酸に、エポキ
シ樹脂及びその硬化剤であるイミダゾール系化合物、好
ましくは芳香核を持つイミダゾール系化合物を混合する
ことを特徴とする。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】本発明で用いる一般式(I)で表される芳
香族ポリスルホンは、アリーレン単位がエーテル及びス
ルホン結合とともに無秩序又は秩序正しく位置するポリ
アリーレン化合物であり、固有粘度(0.5g/dl,
ジメチルホルムアミド,30℃)が約0.1〜4.0、
好ましくは約0.3〜2.0のものが好適である。具体
的には、化8の一般式(V)で表され、更に具体的な繰
り返し単位の例として化9に示されるもの等を挙げるこ
とができる。
【0021】
【化9】
【0022】
【化10】
【0023】また、本発明において用いられる芳香族ポ
リイミドの種々の良好な物性を損なわない範囲で用いる
ことのできる一般式(II)で表される芳香族ジアミン
としては、メタフェニレンジアミン、オルトフェニレン
ジアミン、アミノベンジルアミン、p−アミノベンジル
アミン、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニル
スルホン、3,4′−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジ
アミノベンゾフェノン、3,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1
−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、
2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ブタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフ
ルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ベンゼン、4,4′−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4′−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、ビス−〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノ
キシ)フェニル〕ケトン、ビス−〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス−〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス−〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス−
〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、
1,4−ビス−〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾ
イル〕ベンゼン、1,3−ビス−〔4−(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン等が挙げられる。
【0024】更に、本発明において、上記のような芳香
族ジアミンと反応させる一般式(III)で表される芳
香族テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット
酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,
3,3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二
無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニ
ル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキ
シフェニル)メタン二無水物、2,3,6,7−ナフタ
レンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナ
フタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−
ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10
−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,
7,−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,7,8,−フェナントレンテトラカルボン酸二無水
物等を挙げることができる。
【0025】また、本発明で用いるエポキシ樹脂として
は、レゾルシノール、ハイドロキノン、ビスフェノール
A、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−2,2−ブタン、ビス(2−
ジヒドロキシフェニル)メタン、フロログルシノール、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等のポリヒド
リックフェノールと、エピクロロヒドリン等のエピハロ
ヒドリンとから得られるグリシジルポリエーテル等が挙
げられる。
【0026】このようなエポキシ樹脂の硬化剤として
は、アミン末端ポリアミド、メルカプタン、三フッ化ホ
ウ素、モノエチルアミンの他、芳香族アミンとして、メ
タフェニレンジアミン、4,4’−メチレンジアミン、
p−アミノフェニルスルホン、ベンジルジメチルジアミ
ン、酸無水物としてヘキサヒドロフタル酸無水物、フタ
ル酸無水物、ピロメリット酸無水物、マレイン酸無水
物、トリメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、イミダゾール系化合物等が使用でき
る。
【0027】但し、本発明においては、後述するように
芳香族ポリアミド酸から芳香族ポリイミドへの環化反応
の際の触媒としても機能し、さらに成膜後には防食剤と
しても機能するために、イミダゾール系化合物、特に芳
香核を持つイミダゾール系化合物を使用する。このイミ
ダゾール系化合物としては、化10の一般式(VI)又
は/及び化11の一般式(VII)で表されるイミダゾ
ール類が好適に使用される。
【0028】
【化11】
【0029】
【化12】
【0030】その代表例としては、N−シアノエチル−
2−エチル−4−メチル−イミダゾール、N−シアノエ
チル−2−メチルイミダゾール、N−シアノエチル−2
−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−
5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−
4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、イミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチル
イミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−ウンデシ
ルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾー
ル、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、5−メチルイミダゾール、N−フェニルイミダゾー
ル、2−ベンジルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾ
ール、N−ベンジル−2−メチルイミダゾール、ベンズ
イミダゾール、4,5,6,7−テトラクロルベンズイ
ミダゾール、5−メチルベンズイミダゾール、2−メチ
ルベンズイミダゾール、6−ベンジルベンズイミダゾー
ル等が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるもの
ではない。また、これらのイミダゾールは、単独で、あ
るいは2種以上を混合して使用してもよい。
【0031】以上の芳香族ポリスルホン、芳香族ポリイ
ミド、エポキシ樹脂及びその硬化剤、また該芳香族ポリ
イミドの前駆体である芳香族ポリアミド酸、該ポリアミ
ド酸の原料である芳香族ジアミン及び芳香族テトラカル
ボン酸二無水物のいずれをも溶解する有機溶媒として
は、アミド系溶媒、エーテル系溶媒、フェノール系溶媒
等が使用され、具体的には、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メ
チル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダ
ゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメ
トキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、
1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス
〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テ
トラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオ
キサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、
ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホ
スホルアミド、フェノール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、o−クレゾール、アニソール、p−クロロフェ
ノール、ヘキサフルオロイソプロピルアルコール等が挙
げられる。これらの有機溶媒は、単独でも、あるいは2
種以上を混合して用いることもできる。
【0032】本発明のコーティング樹脂組成物は、芳香
族ポリイミドと芳香族ポリスルホンとが緊密に混合され
た状態において、エポキシ樹脂とその硬化剤を配合した
ものである。このコーティング樹脂組成物においては、
その有機溶剤溶液を、金属表面上に塗布するのみで、従
来の汎用樹脂を使ったコーティング材よりも、高温で使
用できるのみならず、各種の有機溶媒に溶け難い膜を形
成する。
【0033】このとき、芳香族ポリイミド30〜90w
t%と芳香族ポリスルホン10〜70wt%の混合物の
重量に対し、エポキシ樹脂を10〜50wt%、好まし
くは20〜30wt%、さらにエポキシ樹脂に対しイミ
ダゾール系化合物、好ましくは、芳香核を持つイミダゾ
ール系化合物を5〜30wt%、好ましくは5〜15w
t%混合するのは、上記の作用を効果的に得るためであ
る。すなわち、芳香族ポリイミド、芳香族ポリスルホ
ン、エポキシ樹脂、イミダゾール化合物の配合割合が上
記を満たさない場合は、高温耐食性を有する膜を金属表
面上で形成することができないばかりか、腐食試験によ
り膜の劣化、剥離、分解が起こり易くなる。
【0034】そして、本発明のコーティング樹脂組成物
におけるエポキシ樹脂は、金属表面との密着を良好にす
る作用の外に、芳香族ポリイミドと芳香族ポリスルホン
が均一に分散した状態を保持する作用をもなす。同時
に、エポキシ樹脂の硬化剤としてのイミダゾール系化合
物、特に芳香核を持つイミダゾール系化合物は、後述す
るように芳香族ポリアミド酸から芳香族ポリイミドへの
環化反応の触媒としての作用をもなし、さらに防食剤と
しての作用をもなす。但し、過剰なイミダゾール系化合
物の添加は、本発明のコーティング樹脂組成物の成膜性
を損なう恐れもあるため、先の添加量が適している。
【0035】本発明のコーティング樹脂組成物の製造法
は、前述の有機溶媒中に、芳香族ポリイミドの前駆体で
あるポリアミド酸と芳香族ポリスルホンが緊密に混合
(例えば、走査型電子顕微鏡で直径約10μm以下の島
状芳香族ポリスルホンが均一に分散するまで混合)され
ている状態で、エポキシ樹脂とその硬化剤を添加するも
のである。
【0036】すなわち、先の一般式(I)の繰り返し単
位を有する芳香族ポリスルホンと、芳香族ポリイミドの
前駆体である一般式(IV)の芳香族ポリアミド酸を、
有機溶媒に溶解し、この溶液を約−30℃から約80
℃、好ましくは約−20℃から約30℃の温度に保持す
る。ここに、エポキシ樹脂を、芳香族ポリスルホンと芳
香族ポリアミド酸の重量に対し約10〜50wt%、好
ましくは約20〜30wt%添加し、約30分から約2
4時間、上記の温度範囲で混合操作を行い、さらにエポ
キシ樹脂の硬化剤であるイミダゾール系化合物、好まし
くは芳香核を有するイミダゾール系化合物を、エポキシ
樹脂の重量に対し約5〜30wt%、好ましくは約5〜
15wt%添加し、約10分から約3時間、上記の温度
範囲で混合すればよい。
【0037】このとき、約−30℃未満では、溶解物が
凝固する可能性があり、約80℃を越えると、エポキシ
樹脂が熱及び硬化剤により架橋反応が促進されて、急激
な粘度上昇が起こり、塗布が困難になる。
【0038】以上により得られる樹脂溶液を、例えば、
金属板に塗布し、そのままの状態で約1〜24時間、約
100〜300℃、好ましくは約120〜200℃で加
熱することにより、繰返し単位が含まれる均一な樹脂組
成物が得られる。この際の高温処理は、芳香族ポリアミ
ド酸の閉環による化12に示す一般式(VIII)で表
される芳香族ポリイミド形成と、配合したエポキシ樹脂
の硬化剤による架橋反応とを促進し、3次元的な高分子
を形成させることを主な目的としている。
【0039】
【化13】
【0040】このとき、芳香族ポリアミド酸又は芳香族
ポリイミドの極性部分は、エポキシ樹脂の硬化剤の役目
をも果たす。また、イミダゾール系化合物のうち、芳香
核を持つイミダゾール系化合物は、特に芳香族ポリアミ
ド酸から芳香族ポリイミドへの閉環反応においての触媒
機能をも果たす。
【0041】このように、本発明の製造法では、有機溶
媒中で芳香族ポリイミドの前駆体の芳香族ポリアミド酸
と芳香族ポリスルホンが緊密に混合している状態のもの
に、エポキシ樹脂とその硬化剤であるイミダゾール系化
合物を混合することにより、芳香族ポリイミドと芳香族
ポリスルホンの相分離を押さえ、エポキシ樹脂の架橋に
より均一なコーティング樹脂組成物を提供するのであ
る。例えば、上記のように、例えば、混合物溶液を塗布
した金属板を加熱すると、溶媒の除去に伴い、芳香族ポ
リアミド酸が閉環して芳香族ポリイミドとなると共に、
芳香族ポリイミドと芳香族ポリスルホンに混合された状
態でのエポキシ樹脂が硬化剤により架橋されて高分子量
化して行き、各ポリマーが均一に混合されたコーティン
グ樹脂組成物となると同時に該組成物によるコーティン
グ膜が形成されるのである。
【0042】このとき、前述したように、エポキシ樹脂
が、金属表面との密着性に寄与すると共に、芳香族ポリ
イミドと芳香族ポリスルホンとの均一な分散状態の保持
に寄与し、かつイミダゾール系化合物が、エポキシ樹脂
の硬化剤と芳香族ポリアミド酸から芳香族ポリイミドへ
の環化反応に際しての触媒的な機能を発揮するのであ
る。
【0043】さらに、本発明の製造法は、前述のように
通常の化学ブレンド法でも行うことができるが、芳香族
ポリイミドの前駆体である芳香族ポリアミド酸を、上記
した芳香族ポリスルホンの存在下で、一般式(II)で
表される芳香族ジアミンと一般式(III)で表される
芳香族テトラカルボン酸二無水物とを、超音波を照射さ
せながら反応させて得、この後、エポキシ樹脂と硬化剤
とを混合してコーティング樹脂組成物を得るものをも含
む。
【0044】すなわち、特願平2−61516号明細書
に記載の方法に沿って、先ず、芳香族ポリスルホンと芳
香族ジアミンを有機溶媒に溶解し、約−30℃から約1
00℃、好ましくは約−20℃から約50℃に保持し、
周波数約20KHz〜3MHz、好ましくは約30〜5
00KHzの条件で超音波を照射しつつ芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物を注入し、約1〜24時間反応させ
て、芳香族ポリスルホンと緊密に混合された状態で芳香
族ポリアミド酸を生成する。なお、超音波は、有機溶媒
に芳香族ポリスルホンと芳香族ジアミンを溶解させると
きから連続して照射することも可能である。超音波の周
波数は、約20KHz未満では均一に混合している分子
を破壊する可能性があり、約3MHzを超えると混合効
果が少なくなってしまう。
【0045】次いで、ここにエポキシ樹脂と硬化剤とを
添加し、前述のように、約約−30℃から約80℃、好
ましくは約−20℃から約30℃で混合する。このよう
にすれば、芳香族ポリスルホンと芳香族ポリアミド酸延
いては芳香族ポリイミドとがより緊密に混合した状態の
コーティング樹脂組成物を得ることができる。
【0046】なお、エポキシ樹脂添加前の温度条件の上
限を、添加後の温度条件の上限より高く設定できるの
は、前述のようなエポキシ樹脂の架橋反応の促進による
急激な粘度上昇という不都合がないからである。
【0047】以上のように、本発明の製造法において
は、緊密な混合が極めて困難であるといわれている芳香
族ポリイミドと芳香族ポリスルホンとを、該芳香族ポリ
イミドの前駆体である芳香族ポリアミド酸、あるいは該
芳香族ポリアミド酸の原料である芳香族ジアミン及び芳
香族テトラカルボン酸二無水物を介して緊密に混合し、
この状態において、エポキシ樹脂とその硬化剤を配合す
ることにより、芳香族ポリイミドと芳香族ポリスルホン
の相分離を押さえ、エポキシ樹脂の架橋反応により均一
なコーティング樹脂組成物が提供される。
【0048】
【実施例】以下のようにして調製したコーティング樹脂
組成物につき、蒸留塔内部の腐蝕環境のシミュレートを
前提に、以下のようにして200℃の高温領域での劣化
試験を数ヵ月にわたり行った。
【0049】先ず、表1に示す割合となるように、通常
の化学ブレンド法及び超音波照射法によりコーティング
樹脂組成物を調製した。すなわち、実施例1及び実施例
2では、0℃,N雰囲気下において均一に分散混合さ
せた芳香族ポリアミド酸と芳香族ポリスルホンの樹脂組
成物に、エポキシ樹脂を添加して30分〜24時間攪拌
し、硬化剤を加えて再度攪拌して調製し(化学ブレンド
法)、実施例3〜実施例6では、0℃,N雰囲気下、
40KHzの発信能力を持つ超音波反応槽中で、超音波
を照射した以外は実施例1及び実施例2と同様にしてコ
ーティング樹脂組成物を調製した(超音波照射法)。ま
た、比較のために、表2に示す成分割合で上記と同様の
超音波照射条件下でコーティング樹脂組成物を調製し
た。表2は、硬化剤が存在しないときの例を示すもので
ある。さらに、比較のために、表3に示す各成分割合で
溶液ブレンド法によりコーティング樹脂を調製した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表1〜表3中、 *1:BTDA(4,4′−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物)とODA(4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル)からなるポリアミド酸、 *2:芳香族ポリエーテルスルホン(英国ICI社製商
品名“5003P”を使用)、 *3:油化シェルエポキシ社製商品名“エピコート82
8”を使用 *4:ベンズイミダゾール(油化シェルエポキシ社製商
品名“IBMI−12”を使用) を意味する。
【0054】次いで、表1及び表2に示した各コーティ
ング樹脂組成物を金属(炭素鋼)片〔S50C(組成:
C;0.52%,Si;0.22%,Mn;0.67
%,P;0.018%,S;0.009%,Cu;0.
14%,Cr;0.15%,Ni;0.006%)、寸
法:50×50×3mm〕に刷毛塗りで塗布した後、減
圧加熱乾燥機で減圧後、徐々に温度を上げて行き200
℃×3hの加熱処理を行い、減圧のまま室温まで自然冷
却し、厚さ約100μmのコーティング膜を有する試料
を得た。
【0055】これらの試料を、図1に示す腐食試験装置
により、次の要領で腐食試験を行い、各試料の耐腐食性
を評価した。なお、この試験装置は、空気又は窒素気流
中で、HS,NH,HClの各腐食性ガスを単独又
は混合して流すことができ、ガス濃度はppmオーダー
で制御できる特徴を有しており、蒸留塔内部等の各種の
プラントの腐食環境をシミュレートできると共に、25
0℃までの高温領域での材料の加速劣化試験をも行うこ
とができる。
【0056】上記の試料をチタン製の金具(図示省略)
に取り付け、図1の腐食試験室1内に設けられているガ
ラス製の台(図示省略)に吊り下げた。なお、1つの台
に6〜8個の試料を吊り下げることができ、この台が3
つ設けられている。次に、腐食試験室1内にガス供給ポ
ンプPNを作動させてNガスを流し、加湿槽2の温
度を90℃にして、該室1内を加湿Nガス雰囲気す
る。
【0057】そして、ガス混合槽3の温度を69.4℃
に各々設定し、ガス供給ポンプPHS、PHCl、P
NHを作動させて、HS,HCl,NH(各ガス
濃度200ppm)を該混合槽3に供給して混合し、腐
食試験室1内に流した。この混合ガスからなる腐食性ガ
スを流し始めてから3時間後に、腐食試験室1内温度を
200℃に昇温した。なお、腐食試験室1内の全体ガス
流量(排ガス洗浄槽41,42を介して排気される排気
ガスの容量)は200リットル/hとした。
【0058】この状態で、ガス供給ポンプPHS、P
HCl、PNHの運転を試験期間(2か月間)中続け
た。試験終了後、これらのポンプPHS、PHCl、
PNHの運転を停止し、腐食試験室1内温度を100
℃まで降下させた。窒素は加湿槽2を経ないで直接腐食
試験室1に流し続けた。他の部分はOFFとし、腐食試
験室1内温度が室温になるまで自然冷却した。
【0059】腐食試験室1から取り出した試料につき、
コーティング表面の劣化を定量化するために、表面性評
価試験器〔新東科学(株)製型式HEIDON−14
D〕による引掻抵抗を測定した。なお、この試験器は、
試料を測定台に固定させ、その上に引掻針を載置し、該
引掻針の上部に付いている分銅皿に重りを乗せ、測定運
転をスタートさせると、測定台が移動するようになって
おり、試験(引掻)荷重に対する抵抗値は、塗膜の硬さ
や接着強度、さらに金属表面の粗さと関係しているた
め、コーティング材料と金属面との両者の劣化の指標と
して用いられる。測定条件は、表4の通りとした。測定
結果は、表5〜表7及び図2〜図6に示した。
【0060】
【表4】
【0061】なお、図2は実施例3の、図3は比較例6
の、図4は比較例8の、図5は比較例10の結果であ
り、図6は後述するコーティングなしの場合の結果であ
る。また、図2〜6において、縦軸が抵抗値〔スケー
ル:400(200g荷重の時スケールは400)〕
で、横軸が時間〔スケール:10sec.〕であり、
(A)が腐食試験前の、(B)が腐食試験後の結果であ
る。
【0062】図2〜6から明らかなように、腐食試験後
のコーティング表面には波形の周期的変動が観察され、
コーティング膜の劣化が確認された。また、この周期的
変動の振幅(ΔF)とコーティング膜の劣化との間には
相関が認められ、ΔFの小さなもの程コーティング膜
(コーティング樹脂組成物)の劣化が少なかった。
【0063】さらに、図2〜6から明らかなように、2
成分系の樹脂組成物〔芳香族ポリアミド酸/エポキシ樹
脂(硬化剤含む)〕によるコーティング膜(図5の比較
例10)と3成分系の樹脂組成物〔芳香族ポリエーテル
スルホン/芳香族ポリイミド/エポキシ樹脂(硬化剤含
む)〕によるコーティング膜(図2の実施例3)は、試
験後も膜の劣化は認められなかったため、性能的には大
差がない。しかしながら、前者は施工時に300℃近い
高温を要するのに対し、後者は200℃処理で十分とい
うことを考え合わせると、本発明の3成分系の方が優れ
ていると言える。
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【表7】
【0067】表5〜表7によれば、実施例3の試料が最
も優れていることが読み取れる。
【0068】また、上記のコーティング樹脂組成物によ
るコーティングを施さない場合の金属(炭素鋼)の腐食
レベルを把握するために、上記の実施例,参考例及び比
較例の各試料の腐食試験を行う際に、コーティングを施
さない炭素鋼をも、チタン製の金具に取り付けて図1の
腐食試験室1内のガラス製の台に吊り下げ、腐食試験を
行なったところ、1ヵ月後に2〜3%の重量減少があ
り、著しく腐食されることが分かった。また、腐食試験
後の炭素鋼の表面の劣化を、上記の実施例,参考例及び
比較例と同様に、表面性評価試験器〔新東科学(株)製
型式HEIDON−14D〕による引掻抵抗を測定して
定量化した。この結果を、図6に示した。
【0069】さらに、比較例1にあるように市販のエポ
キシ系コーティング材を使用した試料についても、同様
にして腐食試験を行ったが、コーティングを施さない炭
素鋼と同様の結果となり、全く機能しないことが分かっ
た。
【0070】なお、実施例3の試料につき、上記の腐食
試験の前と後の赤外線吸収スペクトルを測定し、この結
果を図7に示した。図7から明らかなように、実施例3
のコーティング樹脂組成物は、腐食試験後においても、
C=OやC−O等の特有のピークが残っており、腐食試
験により変質しないことが分かる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
従来から緊密な混合が極めて困難であるとされていた、
芳香族ポリスルホンと芳香族ポリイミドとの緊密な混合
が実現できたことにより、この緊密な混合体にエポキシ
樹脂を特定の硬化剤と共に配合すれば、従来のコーティ
ング材では充分な防食効果を得ることができなかった高
温腐食環境下においても、充分実用できるコーティング
材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の効果を立証するための腐食試験に使用
した腐食試験装置を示す概略図である。
【図2】本発明のコーティング樹脂組成物(実施例3)
をコーティングした金属片の腐食試験前後における表面
性評価試験結果を示す図で、(A)が試験前、(B)が
試験後の結果である。
【図3】比較のためのコーティング樹脂組成物(比較例
6)をコーティングした金属片の腐食試験前後における
表面性評価試験結果を示す図で、(A)が試験前、
(B)が試験後の結果である。
【図4】比較のためのコーティング樹脂組成物(比較例
8)をコーティングした金属片の腐食試験前後における
表面性評価試験結果を示す図で、(A)が試験前、
(B)が試験後の結果である。
【図5】比較のためのコーティング樹脂組成物(比較例
10)をコーティングした金属片の腐食試験前後におけ
る表面性評価試験結果を示す図で、(A)が試験前、
(B)が試験後の結果である。
【図6】コーティングを施さない金属片の腐食試験前後
における表面性評価試験結果を示す図で、(A)が試験
前、(B)が試験後の結果である。
【図7】本発明のコーティング樹脂組成物(実施例3)
をコーティングした金属片の腐食試験前後における赤外
線吸収スペクトルを示す図で、(A)が試験前、(B)
が試験後のスペクトルである。
【符号の説明】
1 腐食試験室 2 加湿槽 3 ガス混合槽 4,4 ガス浄化槽 PN,PHS,PHCl,PNH ガス供給ポ
ンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 179/08 PLX 8830−4J 181/06 PML 7167−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリイミド90〜30wt%に芳
    香族ポリスルホン10〜70wt%が緊密に混合された
    樹脂組成物に、エポキシ樹脂を10〜50wt%混合
    し、さらにイミダゾール系化合物をエポキシ樹脂の重量
    に対し5〜30wt%混合してなるコーティング樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 有機溶媒中で、芳香族ポリアミド酸と芳
    香族ポリスルホンが均一に分散された状態において、エ
    ポキシ樹脂と硬化剤としてのイミダゾール系化合物を混
    合することを特徴とするコーティング樹脂組成物の製造
    法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒中で、一般式 【化1】 で表される繰り返し単位を有する芳香族ポリスルホンの
    存在下において、一般式 【化2】 で表される芳香族ジアミンと一般式 【化3】 で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物とを超音波
    を照射させながら反応させて得られる芳香族ポリイミド
    の前駆体である一般式 【化4】 で表される芳香族ポリアミド酸に、エポキシ樹脂及びイ
    ミダゾール系化合物を混合することを特徴とするコーテ
    ィング樹脂組成物の製造法。
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