JPH05210909A - ディスク装置及びデュプリケータ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディスク装置の記録，再生速度、及びデュプ
リケータ装置のダビング速度を大幅に向上させること。 【構成】 ディスク装置は、１枚のディスク(1) に対し
て１つのモータサーボ回路(17)と複数の記録再生用ヘッ
ド（2a〜2d),ヘッド用シーク機構(3),記録信号処理回路
（7a〜7d),再生信号処理回路（8a〜8d),シーク制御回路
（6a〜6d）個設け、更にシーク制御回路とモータサーボ
回路に制御信号を供給するシステムコントローラ(10)を
具備し、複数のヘッドをディスクの半径方向上領域を分
割して配置し、各ヘッドが個別の環状領域(A〜D)内にて
独立して信号の記録，再生を行なうよう構成。また、デ
ュプリケータ装置はかかるディスク装置を２台以上備
え、その内１つを再生側，その他を記録側とし、再生側
と記録側を再生／記録信号処理回路（9a〜9d）を介して
接続すると共に、全てのシーク制御回路及びモータサー
ボ回路を１つのシステムコントローラで制御するよう構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、磁気ディスク装置など
円盤状の記録媒体を搭載したディスク装置、及びかかる
ディスク装置を応用したデュプリケータ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】現在実用化されている磁気ディスク装置
では、図５に示すように磁気ヘッド２を保持しているヘ
ッドキャリッジをシーク（移動）させるシーク機構３
は、１つのスピンドル当り１つである。この図５におい
て、１は記録媒体である磁気ディスク（以下単に「ディ
スク」とも記す）、４はスピンドルモータ（以下単に
「モータ」とも記す）、２３はジンバルバネである。か
かる磁気ディスク装置では、図６に示すように、アクセ
ス要求があった場合、まず目的のシリンダまで磁気ヘッ
ド（以下単に「ヘッド」とも記す）２を移動し、次に、
ディスク１の回転により目的のセクタがヘッド２の位置
に来てから記録，再生を行なっている。

【０００３】図５に示したような従来の磁気ディスク装
置では、記録，再生したいセクタがヘッド２の位置に来
るまでの待ち時間は、ディスク１の回転周期によって定
まり、回転周期がその最大値となる。従って、この待ち
時間を短くするにはディスク１の回転速度を上げねばな
らない。また、シーク機構３は１組しかないので、２つ
以上のディスクアクセスが集中した場合には、２番目以
降を待たせて、１つずつ順番に読み書きしなければなら
ない。

【０００４】そこで、ヘッドキャリッジ及びシーク機構
を多数設け、各磁気ヘッド２で平行して記録，再生でき
るよう構成することにより、回転待ち時間を短くした
り、ディスク上の異なるセクタの読み書きを平行して行
なって、ディスクアクセスのスループットを上げること
が考えられる。図７はその構成例で、３組のヘッドキャ
リッジとシーク機構３を設け、キャリッジ毎にヘッド２
を備えて、夫々図示しない記録，再生アンプ，変復調回
路等に接続して、３組のヘッド系で平行して同一ディス
ク１上のデータを同時にも読み書きできるよう構成され
ている。このようにして、回転待ち時間を短くすると共
に、アクセスのスループットを上げることができる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来のディスク装置の
代表格たる上記磁気ディスク装置においては、大容量の
データ情報をヘッド数分に対応して分配し、各ヘッドで
同時に記録，再生できる等、高速化に対応できるので好
ましい。しかるに、入出力のデータ情報をより高速に伝
送し、更に超高速に記録，再生する必要がある場合、上
記従来の磁気ディスク装置では最大限最外周から最内周
までシークさせることもあり、ある程度以上の高速化に
は対応できないという問題点があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のディスク装置
は、１枚のディスクに対して、モータサーボ回路１つ
と、信号記録再生用ヘッド，ヘッド用シーク機構，記録
信号処理回路，再生信号処理回路，シーク機構用シーク
制御回路を複数個設け、更にシーク制御回路と上記モー
タサーボ回路に制御信号を供給するシステムコントロー
ラとを具備し、上記複数のヘッドをディスクの半径方向
上領域を分割して配置し、各ヘッドが個別の環状領域内
にて独立して信号の記録，再生を行なうよう構成した。

【０００７】また、デュプリケータ装置は、かかるディ
スク装置を２台以上備え、そのうち１つを再生側，それ
以外を記録側とし、再生側と記録側を再生／記録信号処
理回路を介して電気的に接続すると共に、全てのシーク
制御回路及びモータサーボ回路を１つのシステムコント
ローラで制御するよう構成することにより上記課題を解
決し、大容量のデータのダビング及び記録，再生の一層
の高速化を図った。

【０００８】

【実施例】図１を参照し乍ら、本発明のディスク装置の
第１実施例について説明する。図１は本発明の第１実施
例装置１１の模式的なブロック図であり、図中、６ａ〜
６ｄはアクチュエータサーボ回路、７ａ〜７ｄは記録信
号処理回路、８ａ〜８ｄは再生信号処理回路、１０はシ
ステムコントローラ、１１〜１３は磁気ディスク装置、
１５は信号分配回路、１６は信号選択回路、１７はディ
スクモータサーボ回路、１８はヘッドSw切換え回路、Sw
1 〜Sw4 は切換えスイッチである。

【０００９】ディスク１上には情報信号を記録，再生す
るための複数（例えば４個）のヘッド２ａ〜２ｄを互い
に衝突しない位置で配置している。各ヘッド２ａ〜２ｄ
は夫々個別に動作するシーク機構（アクチュエータ；図
示せず）を備え、各ヘッド毎に独立してラジアル（方
線）方向にスライド可能となっており、ステッピングモ
ータ等により駆動される。

【００１０】本発明装置１１の最大の特徴，即ち図７に
示した従来技術との最大の相違点は、各ヘッド２ａ〜２
ｄがディスク１の半径方向上、領域を分割して配置され
ており、各ヘッド２ａ〜２ｄが個別の領域（記録エリ
ア）を担当していることである。即ち、ディスク１の半
径方向上、内側から外側に同心円状の４つの環状領域Ａ
〜Ｄに分け、各環状領域Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに夫々ヘッド２
ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄを配置し、各々の領域内において
各ヘッドが独立して信号の記録，再生を行なうよう構成
されていることである。

【００１１】ディスク回転制御及びヘッド移動制御は、
夫々ディスクモータ制御（サーボ）回路１７及びアクチ
ュエータサーボ回路（シーク制御回路）６ａ〜６ｄを介
して、システムコントローラ（以下「シスコン」と略記
することもある）１０にて制御される。これにより、各
ヘッド２ａ〜２ｄは夫々各環状領域Ａ〜Ｄ内で移動制御
され、記録又は再生動作を行なう。

【００１２】次に信号系について説明する。まず記録時
には、利用者が記録操作ボタン（図示せず）を押すと、
シスコン１０からの制御信号によって、ヘッドSw（スイ
ッチ）切換え回路１８が全切換えスイッチSw1 〜Sw4 を
端子ｒ側に接続する。入力端子Inからの信号は、信号分
配回路１５にて４つに分割（シリ−パラ変換）された
後、夫々記録信号処理回路（変調回路を含む）７ａ〜７
ｄに供給され、ここで所定の信号処理を施される。更
に、夫々切換えスイッチSw1 〜Sw4 を介して任意のヘッ
ド２ａ〜２ｄに供給され、ディスク１上の各領域Ａ〜Ｄ
に同時に記録される。

【００１３】また、再生時にはヘッドSw切換え回路１８
からの切換え制御信号によって、切換えスイッチSw1 〜
Sw4 が端子ｒ側に接続される。しかる後、各ヘッド２ａ
〜２ｄは各領域Ａ〜Ｄ内を走査して、既記録信号を略同
時に再生する。各再生信号は夫々スイッチSw1 〜Sw4 を
介して再生信号処理回路（復調回路を含む）８ａ〜８ｄ
に供給され、ここで所定の再生処理を施された後、信号
選択回路１６にて元の信号に戻され（パラ−シリ変
換）、出力端子Out より出力される。

【００１４】このように、本発明装置では、各環状領域
Ａ〜Ｄに夫々割当てられた各ヘッド２ａ〜２ｄで略同時
に夫々記録，再生するので、各ヘッド２ａ〜２ｄの移動
量も僅か｛従来例の約４（ヘッド数）分の１｝となり、
その分高速にデータ情報を記録，再生することが可能と
なる。

【００１５】次に、図２を参照し乍ら、本発明のディス
ク装置の第２実施例について説明する。図２は本発明の
第２実施例装置１２のブロック図であり、この図におい
て図１に示した第１実施例装置１１と同一構成部分には
同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。この第
２実施例装置１２では、図２に示すように、各ヘッド２
ａ〜２ｄに対応して個別の入出力端子 In1〜In4 及びOu
t1〜Out4を夫々設け、互いに異なる最大４種類の信号を
記録，再生できるよう構成されている。従って、第１実
施例装置１１における信号分配回路１５及び信号選択回
路１６が存在せず、複数の情報信号を同時的又は任意に
記録，再生できるという特徴を有する。

【００１６】次に、図３のブロック図を参照し乍ら、本
発明第３実施例のディスク装置について説明する。な
お、この図においても、図１，図２に夫々示した第１，
第２実施例装置１１，１２と同一構成部分には同一符号
を付して、その詳細な説明を省略する。この第３実施例
装置１３では、図３に示されるように、各入力端子 In1
〜In4 にチューナ５ａ〜５ｄが接続されており、各チュ
ーナに設定された任意のチャンネルの番組を、各ヘッド
２ａ〜２ｄにて各環状領域Ａ〜Ｄに、自由に記録，再生
できるよう構成されている。

【００１７】そして、再生する場合は、各ヘッド２ａ〜
２ｄのうち所望の１つだけを選択シークさせるか、若し
くは全ヘッド２ａ〜２ｄにて同時に再生された信号のう
ち、所望の１つだけを信号選択回路１６で選択させて出
力するよう構成すれば良い。

【００１８】具体的な使用例としては、例えば家庭にお
いて、夫婦，子供の各自で各自で個別に各チューナのチ
ャンネルを選定し、夫々個人用に使用領域を持たせて、
各自が見たいときに自由に自分の記録領域（他人の記録
領域でも構わない）に記録されれた番組を選択し、出力
端子Out にモニタＴＶを接続して、視聴する等が考えら
れる。

【００１９】最後に、図４に示す第４実施例装置１４
は、デュプリケータ装置（複製機）として構成したもの
である。即ち図示の如く、ディスク装置を２台使用し、
一方をマスタ（再生）側、他方をスレーブ（記録）側と
し、両者を再生／記録信号処理回路９ａ〜９ｄで電気的
に接続すると共に、１つのシステムコントローラ１０で
制御するよう構成している。この図においても、図１〜
図３に夫々示した第１〜第３実施例装置１１〜１３と同
一構成部分には同一符号を付して、その詳細な説明を省
略する。

【００２０】デュプリケータとは、周知の如く、記憶媒
体の任意の記憶場所からデータを読取り、そのデータを
同一の物理的形式で他の記憶場所に原型通りに書込む複
製装置である。従って、マスタ側14ａの各ヘッド２ａ〜
２ｄ及びディスク１の各環状領域Ａ〜Ｄと、スレーブ側
14ｂの各ヘッド２ａ〜２ｄ及び各環状領域とは、互いに
対応している。

【００２１】かかる構成において、マスタ側14ａの各ヘ
ッド２ａ〜２ｄでディスク１ａより信号を再生し、再生
／記録信号処理回路９ａ〜９ｄで所定の信号処理を施し
た後、スレーブ側14ｂの各ヘッド２ａ〜２ｄでディスク
１ｂに記録するので、各環状領域Ａ〜Ｄで同時に迅速な
ダビング動作を行なうことができ、これにより、ダビン
グに要する時間を大幅に短縮することができる。なお、
スレーブ側14ｂの構成は、１台のディスク装置に限ら
ず、ディスク装置を複数台備えて構成しても良い。

【００２２】ところで、本発明装置は前記の如く、１枚
のディスクの記録エリアを複数の環状領域に分割するに
当り、以上の実施例においては、環状領域，ヘッド及び
シーク機構の個数を４個としたが、５個以上でも良く、
或いは２，３個であっても、各ヘッドがディスクを夫々
の環状領域に分割して担当するよう構成されていれば、
本発明装置の思想を満たすものである。

【００２３】また、特に従来技術の説明においては、デ
ィスク１を磁気ディスクとし、ヘッドを磁気ヘッドとし
たが、ディスクを光ディスク又は光磁気ディスクとし、
磁気ヘッドの代りに光ピックアップ等を備えて構成して
も構わない。なお、磁気ディスクとしてハードディスク
を用いる場合、スタート，ストップ・コンタクト用のエ
リア（領域）は、各環状領域Ａ〜Ｄの境界部分に設定す
ると便利である。

【００２４】

【発明の効果】本発明のディスク装置は以上のように構
成したので、大容量のデータ情報の記録，再生におい
て、更なる高速化を実現でき、デュプリケータ装置とし
て構成した場合には、大容量のデータ情報の一層の高速
ダビングを実現できるという優れた特長を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のディスク装置の第１実施例を示すブロ
ック構成図。

【図２】本発明のディスク装置の第２実施例を示すブロ
ック構成図。

【図３】本発明のディスク装置の第３実施例を示すブロ
ック構成図。

【図４】本発明装置をデュプリケータとして構成した実
施例を示すブロック構成図。

【図５】従来の磁気ディスク装置の主要部の側面図。

【図６】磁気ディスクのアクセス時間を説明するための
図。

【図７】磁気ディスク装置の他の従来例の平面図。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ ディスク ２，２ａ〜２ｄ 磁気ヘッド ３ シーク機構 ４ スピンドルモータ ５ａ〜５ｄ チューナ ６ａ〜６ｄ アクチュエータサーボ回路 ７ａ〜７ｄ 記録信号処理回路 ８ａ〜８ｄ 再生信号処理回路 ９ａ〜９ｄ 再生／記録信号処理回路 １０ システムコントローラ １１〜１３ 磁気ディスク装置 １４ デュプリケータ装置 １５ 信号分配回路 １６ 信号選択回路 １７ ディスクモータサーボ回路 １８ ヘッドSw切換え回路 Ａ〜Ｄ 環状領域 Sw1 〜Sw4 切換えスイッチ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】１枚のディスクに対して複数のヘッドと、
   各々のヘッドをシークさせる複数のシーク機構と、各々
   のヘッド毎に各信号を夫々記録及び再生する複数の記録
   信号処理回路及び再生信号処理回路と、各シーク機構の
   動作及びディスク用モータの回転を夫々制御する複数の
   シーク制御回路及びモータサーボ回路と、これらのシー
   ク制御回路及びモータサーボ回路に制御信号を供給する
   システムコントローラとを備え、 上記各ヘッドをディスクの半径方向上互いに異なる位置
   に領域を分割して配置し、各ヘッドが個別の環状領域内
   において、独立して信号の記録，再生を行なうよう構成
   したことを特徴とするディスク装置。
2. 【請求項２】請求項１記載のディスク装置を２台以上備
   え、そのうち１つを再生側，それ以外を記録側とし、再
   生側と記録側を再生／記録信号処理回路を介して電気的
   に接続すると共に、全てのシーク制御回路及びモータサ
   ーボ回路を１つのシステムコントローラで制御するよう
   構成したことを特徴とするデュプリケータ装置。