JPH05210321A - 転写装置 - Google Patents

転写装置

Info

Publication number
JPH05210321A
JPH05210321A JP1629192A JP1629192A JPH05210321A JP H05210321 A JPH05210321 A JP H05210321A JP 1629192 A JP1629192 A JP 1629192A JP 1629192 A JP1629192 A JP 1629192A JP H05210321 A JPH05210321 A JP H05210321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
transfer
wire
wires
transfer device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1629192A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiya Aisaka
晴也 逢坂
Yoshiaki Tabata
義明 田端
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
Priority to JP1629192A priority Critical patent/JPH05210321A/ja
Publication of JPH05210321A publication Critical patent/JPH05210321A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】転写装置において、その放電分布を、用紙搬送
方向に沿って変化させる。 【構成】転写装置としての転写チャージャ30に、複数
の転写用放電ワイヤ32,33を設ける。そして転写用
放電ワイヤ32は上流側に、転写用放電ワイヤ33は下
流側に配置する。また、転写用放電ワイヤ32,33の
ワイヤ径を異ならせる。そして、定電流型直流高圧トラ
ンス35に2つの転写用放電ワイヤ32,33を並列接
続する。 【効果】ワイヤ径の細い太いにより、各放電ワイヤ3
2,33の放電特性が異なる。ワイヤ径が細い放電ワイ
ヤほど強い放電を行うので、放電ワイヤのワイヤ径、本
数および配置を選択することにより、所望の転写放電分
布を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真方式を用い
て画像を形成する装置、たとえば電子写真複写機、レー
ザビームプリンタ等における転写装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば電子写真複写機においては、感
光体ドラムが備えられている。コピー時には、感光体ド
ラムの表面は所定の電位に帯電される。そして帯電され
た感光体ドラムの表面は、原稿像に応じた光で露光さ
れ、帯電電荷が選択的に除去されて原稿像の静電潜像が
形成される。次いで、静電潜像はトナーにより現像され
る。つまり、露光により選択的に静電電荷が除去された
感光体ドラム表面にトナーが与えられ、静電電荷が残っ
ている部分にだけトナーが静電吸着される。
【0003】その後、記録用紙が感光体ドラムに密着さ
れ、用紙の裏面側(感光体ドラムに密着した面と反対面
側)から転写放電が与えられる。たとえば感光体ドラム
が感光体層にセレンを用いて、正規現像を行うものの場
合、最初プラス帯電している。一方、トナーはマイナス
帯電しており、感光体ドラム表面に存在するプラス電荷
に静電吸着される。そしてこの場合、転写放電はプラス
の直流放電が行われる。この転写放電により、用紙には
強いプラス電荷が与えられ、感光体ドラムのプラス電荷
に静電吸着されていたマイナス帯電のトナーは用紙側の
プラス電荷に静電吸引される。
【0004】転写後、用紙の裏面側から分離放電が与え
られる。分離放電は、感光体ドラム、用紙、およびトナ
ーの各々の電荷を中和して除電し、感光体ドラム表面に
静電吸着している用紙およびトナーを感光体ドラムから
剥離するために行われる。分離放電には、通常、オフセ
ット値がマイナス側に設定された交流放電が用いられ、
より効果的には用紙のプラス電荷が中和される。
【0005】このような電子写真方式を用いた画像形成
装置における分離装置に関しては、従来より種々の提案
がされており、構成上の改良点が述べられている。たと
えば、特開昭55−115068号公報および特開昭5
5−115069号公報には、分離チャージャに少なく
とも2本の放電ワイヤを設け、各放電ワイヤが大小異な
る除電効果を発揮するようにした分離装置や、分離チャ
ージャを少なくとも2個設け、各チャージャが大小異な
る除電効果を発揮するようにした分離装置が提案されて
いる。
【0006】また、実開昭59−194759号公報に
は、分離チャージャが2本の放電ワイヤを備えており、
2本の放電ワイヤは、互いにシールドケースの底面から
の高さが変えられていて、各放電ワイヤの用紙に対する
放電特性が変えられた分離装置が開示されている。さら
に、特開昭62−56978号公報には、分離チャージ
ャに複数の放電電極を配置し、各電極をいずれも感光体
ドラム表面から等距離に配置した分離装置が開示されて
いる。
【0007】このように、従来より、放電を用いる分離
装置に関しては、種々の改良が提案されている。この理
由は、使用条件や環境の変化等により、感光体ドラムか
ら用紙を分離する際に分離不良が発生する頻度が高かっ
たからである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、転写装置に
関しては、分離装置のように、放電ワイヤを2本にする
等の発想はなく、改良案もあまり提案されていない。し
かしながら、トナー像を転写する場合、転写装置による
放電分布を種々変化させて、瞬間的なかつ画一的な転写
放電ではなく、転写の開始から転写の終了に至るまでの
間に転写放電特性を変化させる方が、画像乱れが少な
く、トナー像の転写が良好に行えるのではないかと本願
の発明者は着目して、この発明を完成した。
【0009】すなわちこの発明は、転写装置による放電
分布に変化を与えて、従来全く提案されていなかった構
成により、画像に乱れを生じさせることなく、良好にト
ナー像の転写を行える転写装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、感光体表面
に静電電荷による潜像を形成し、その静電潜像をトナー
で現像し、トナー像をシート状記録媒体に転写し、トナ
ー像が転写された記録媒体を感光体表面から分離するよ
うにした電子写真方式の画像形成装置に用いられる上記
トナー像を記録媒体に転写するための転写装置であっ
て、シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的
に上流側および下流側にそれぞれに配置された第1放電
手段および第2放電手段を備え、第1放電手段および第
2放電手段は、互いに、その放電能力に差が設けられて
いることを特徴とするものである。
【0011】またこの発明は、前記転写装置において、
第1放電手段と第2放電手段とは、互いに、放電のしや
すさが異なる形状にされていることを特徴とするもので
ある。さらにまたこの発明は、前記転写装置は、さら
に、第1放電手段および第2放電手段に共通的に接続さ
れ、両放電手段に放電電力を供給するための直流電力供
給手段を含むことを特徴とするものである。
【0012】またこの発明は、前記転写装置において、
第1放電手段および第2放電手段は、互いに異なるワイ
ヤ径の放電ワイヤを含むことを特徴とするものである。
さらにまたこの発明は、前記転写装置は、さらに、第1
放電手段および第2放電手段に対して並列的に設けられ
た第3放電手段を備えることを特徴とするものである。
【0013】
【作用】図1は、直流電力の供給によって直流放電を行
う転写用放電ワイヤのワイヤ径〔μm〕(横軸に表わさ
れている)と放電量(縦軸に表わされている)との関係
を表わすグラフである。図1に示すように、直流放電に
おいては、ワイヤ径が細いほど放電しやすく放電量が多
くなり、逆に、ワイヤ径が太いほど放電しにくく放電量
が少なくなる。このように放電ワイヤは、ワイヤ径に応
じて放電量が変化するので、一定の直流高圧電力を出力
する直流高圧トランス等に対して、並列に、相対的にワ
イヤ径の太い放電ワイヤと相対的にワイヤ径の細い放電
ワイヤとを接続すれば、ワイヤ径の細い放電ワイヤの方
が放電量が多いので、ワイヤ径の細い放電ワイヤに多量
の直流電流が供給され、一方、ワイヤ径の太い放電ワイ
ヤに少量の直流電力が供給される。それゆえ、ワイヤ径
の異なる複数の放電ワイヤ(2本とは限らない)を直流
電源に対して並列接続するだけで、各放電ワイヤから放
電される直流放電量を変えることができる。そしてその
設定値を採用する放電ワイヤのワイヤ径を選択すること
により所望の範囲に調整することで、転写するトナー像
を乱すことなく良好な転写放電を行うことができる。
【0014】転写放電特性は、上述のように放電ワイヤ
のワイヤ径を変えるというやり方以外に、たとえば放電
ワイヤが備えられたシールドケースの底面に対して放電
ワイヤの高さを変えることによっても実現できる。ま
た、複数の放電ワイヤに対して、それぞれ個別の直流高
圧トランスを接続し、各直流高圧トランスの出力電力を
変えることによっても実現できる。
【0015】
【実施例】以下には、電子写真方式の複写機を例にとっ
て、その転写装置の構成について詳しく説明する。図2
は、この発明の一実施例が適用された電子写真方式の複
写機10の概略構成を示す断面図である。
【0016】複写機10の上面には原稿載置台11およ
び載置台11上の原稿14を覆うための原稿カバー12
が設けられており、内部上方には光学系13が備えられ
ている。光学系13は、矢印A1方向へ移動して、原稿
載置台11上に載置された原稿14を照明し、原稿14
で反射された光を感光体ドラム15へ導いて、感光体ド
ラム15の表面を露光するためのものである。
【0017】感光体ドラム15は、感光体としてたとえ
ばセレンが用いられたドラム状体で、コピー動作時には
矢印A2方向に一定速度で回転される。感光体ドラム1
5の周囲には、感光体ドラム15の回転方向A2に沿っ
て、感光体ドラム15の表面を一定電位に帯電させるた
めの帯電チャージャ16、露光後の感光体ドラム15表
面にトナーを付着して静電潜像を現像するための現像装
置17、感光体ドラム15表面のトナー像を用紙に転写
するための転写チャージャ30、トナー像が転写された
用紙を感光体ドラム15から分離するための分離チャー
ジャ40、感光体ドラム15表面の残留トナーを除去す
るためのクリーナ19および感光体ドラム15表面の残
留電荷を除去するための除電ランプ20等が備えられて
いる。
【0018】また、複写機10には着脱自在な給紙カセ
ット21が装着されており、給紙カセット21に収納さ
れている用紙は給紙ローラ22で取り出され、レジスト
ローラ23へ与えられる。レジストローラ23は、光学
系13で導かれる光によって感光体ドラム15が露光さ
れて原稿像が形成されることに連動して、所定のタイミ
ングで用紙を感光体ドラム15へ与えるためのものであ
る。さらに、複写機10には、分離チャージャ40によ
って分離された用紙を搬送するための搬送ベルト24、
用紙上のトナー像を定着するための定着装置25、およ
び、トナー像が定着されてコピーが終了した用紙を排出
するための排出トレイ26等が備えられている。
【0019】図3は、上記複写機10に備えられたこの
発明の一実施例にかかる転写装置の構成を説明するため
の図解図である。図3の構成は、この実施例を長手方向
に直角な平面で切断した図解図となっている。図3にお
いて、15は感光体ドラム、29は送られてくる用紙を
導くためのガイド板、30は転写装置としての転写チャ
ージャ、40は分離チャージャである。転写チャージャ
30は、用紙の移送方向A3に対して相対的に上流側に
配置されており、転写チャージャ30に隣接して、用紙
の移送方向下流側に分離チャージャ40が配置されてい
る。
【0020】転写チャージャ30は、シールドケース3
1ならびにシールドケース31内に張設された2本の転
写用放電ワイヤ32および33を備えている。シールド
ケース31は、たとえば導電性の良い金属薄板が舟形に
折曲して形成されている。2本の転写用放電ワイヤのう
ち、第1の転写用放電ワイヤ32は、用紙の移送方向A
3に対して相対的に上流側に配置され、第2の転写用放
電ワイヤ33は相対的に下流側に配置されている。そし
てこの実施例の特徴は、第1の転写用放電ワイヤ32の
ワイヤ径が相対的に細く、たとえば60μmであるのに
対し、第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径が相対的
に太く、たとえば100μmにされていることである。
また第1の転写用放電ワイヤ32および第2の転写用放
電ワイヤ33には直流電源として直流高圧トランス35
が接続されている。つまり、直流高圧トランス35に対
して第1の転写用放電ワイヤ32および第2の転写用放
電ワイヤ33が並列に接続されている。
【0021】このような構成にすると、前述した「作
用」の項でも述べたように、直流高圧トランス35から
第1の転写用放電ワイヤ32および第2の転写用放電ワ
イヤ33へ流れ込む電流量に差が生じる。たとえば直流
高圧トランス35が定電流型のトランスであるとし、そ
の出力電流が+100μAであるとする。この場合、出
力電流は常に一定であり、出力電流+100μAのう
ち、+75μAが第1の転写用放電ワイヤ32に、+2
5μAが第2の転写用放電ワイヤ33へ流れ込む。そし
て、第1の転写用放電ワイヤ32の放電量が相対的に多
くなり、第2の転写用放電ワイヤ33の放電量が相対的
に少なくなる。
【0022】つまり、用紙移送方向A3に対して、上流
側で強い転写放電が行われ、下流側ではソフトな転写放
電が行われる。転写チャージャ30による放電分布を上
述のような分布にすると、次のような効果がある。転写
放電の下流側、すなわち分離放電に近い側における放電
が弱いので、転写放電と分離放電との干渉が弱まり、転
写から分離への移行が滑らかになる。そしてその結果、
転写が画像乱れ少なく良好に行えるとともに、その後の
分離放電による分離特性も向上する。一般に、転写放電
から分離放電への移行が除々にかつ滑らかに行われるの
が好ましいといわれている。この実施例によれば、この
ような良好といわれる放電分布を満足することができ、
装置の性能を向上させることができる。
【0023】また、転写チャージャ30における第1の
転写用放電ワイヤ32は、十分に強い転写放電を行うた
め、ガイド板29に案内されて感光体ドラム15へ送ら
れてきた用紙に対して、その裏面側から十分に強い転写
放電を与え、用紙を感光体ドラム15に良好に密着さ
せ、トナー像を乱れ少なく用紙へ転写させることができ
る。なお、従来のように1本の放電ワイヤを用いた転写
チャージャでは、転写放電を強くすると、分離装置に近
い側へも転写放電が強く与えられ、画像乱れを生じ、分
離性能も劣化してしまっていた。
【0024】さらに、転写チャージャ30への供給電源
が1つの直流高圧トランス35でよいので、従来と同
様、簡単でかつ安価な構成である。なお、一般に、放電
ワイヤのワイヤ径は、細いものでも、せいぜい50μm
止まりである。なぜならば、それよりも細いワイヤ径の
放電ワイヤを用いると、放電ワイヤをシールドケースに
張設する場合に、ワイヤ切れが生じやすく、製品を製造
する場合の歩留りが極端に悪くなるからである。
【0025】もちろん、ワイヤ径が50μmというのは
一応の基準であって、それよりも少し細いワイヤ径たと
えば48μmのワイヤ径の放電ワイヤを用いてはいけな
いというものではない。上述の実施例のように、第1の
転写用放電ワイヤ32と第2の転写用放電ワイヤ33と
のワイヤ径を変えることにより、放電特性を異ならせる
構成に変え、等しいワイヤ径、たとえば60μmの放電
ワイヤを用いて、次のようにして放電特性を変えてもよ
い。
【0026】まず第1の構成として、第1の転写用放電
ワイヤ32をシールドケース31底面から高く張設し、
第2の転写用放電ワイヤ33をシールドケース31の底
面から低く張設する。こうすれば、第1の転写用放電ワ
イヤ32の転写放電がより強く感光体ドラム15へ与え
られ、第1の転写用放電ワイヤ32の放電分布を第2の
転写用放電ワイヤ33の放電分布に比べて強くすること
ができる。
【0027】第2の構成として、第1の転写用放電ワイ
ヤ32および第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径を
等しいワイヤ径とし、各放電ワイヤ32,33に対し
て、それぞれ別個の直流高圧トランスを接続する。そし
て各直流高圧トランスの出力電力を変えることにより、
第1の転写用放電ワイヤ32の放電分布および第2の転
写用放電ワイヤ33の放電分布に強弱をつけることがで
きる。
【0028】図3に戻って、分離チャージャ40は、シ
ールドケース41ならびにシールドケース41内に張設
された2本の分離用放電ワイヤ42および43を備えて
いる。シールドケース41は、転写チャージャのシール
ドケース31と同様に、導電性の良い金属薄板が舟形に
折曲して形成されており、転写チャージャ30との間は
仕切板45で仕切られている。
【0029】分離チャージャ40における2本の分離用
放電ワイヤ42および43は、共に、たとえば60μm
の放電ワイヤが用いられている。そして、2本の分離用
放電ワイヤ42、43には、交流電源として交流高圧ト
ランス46が接続されている。なお、分離チャージャ4
0の上述の2本の放電ワイヤ42,43のワイヤ径を異
ならせて分離放電分布を所望の分布にしてもよい。ある
いはまた、2本の放電ワイヤを有するものを用いず、1
本の放電ワイヤだけを用いたものであってもよい。
【0030】図4は、この発明の他の実施例にかかる転
写装置の構成を説明するための図解図であり、図3の構
成に対応させて描いたものである。したがって、図4に
おいて図3の構成と同一または対応する部分には、同一
番号が付されている。図4における転写チャージャ30
の特徴は、第1の転写用放電ワイヤ32のワイヤ径が相
対的に太く、たとえば100μmであるのに対し、第2
の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径が相対的に細く、た
とえば60μmにされていることである。
【0031】このような構成にすると、直流高圧トラン
ス35の出力電流+100μAのうち、+25μAが第
1の転写用放電ワイヤ32に、+75μAが第2の転写
用放電ワイヤ33へ流れ込む。そして、第1の転写用放
電ワイヤ32の放電量が相対的に少なくなり、第2の転
写用放電ワイヤ33の放電量が相対的に多くなる。つま
り、用紙移送方向A3に対して、上流側でソフトな転写
放電が行われ、下流側では強い転写放電が行われる。
【0032】転写チャージャ30による放電分布を上述
のような分布にすると、次のような効果がある。転写放
電の上流側においては、ガイド板29によって送られて
きた用紙が理想的な進路をとらずに、感光体ドラム15
の表面に密着せず、感光体ドラム15の表面との間に隙
間があることが多い。そこで転写放電の上流側において
は、相対的に弱いソフトな転写放電を行い、感光体ドラ
ム15表面のトナー像を乱さない程度に用紙にプラス電
荷を与えて転写前補助帯電を実施しておく。そしてその
後、転写放電の下流側において、第2の転写用放電ワイ
ヤ33によって十分に強い転写放電を行うことにより、
トナー像を乱すことなく、トナー像を用紙へ転写させる
ことができる。
【0033】この図4に示す構成およびその作用の説明
は、先に述べた図3の構成および作用と全く逆のことが
述べられており、ともすると図3に示す構成の説明と矛
盾しているように見える。しかしながら、実際、転写放
電の特性を考慮しながら電子写真複写機等を製造する際
には、電子写真複写機における感光体ドラム15のドラ
ム径、転写チャージャ30の配置位置、分離チャージャ
40の配置位置、転写チャージャ30の放電出力等によ
り、理想的な転写放電分布が装置ごとに全く異なること
が、発明者等の経験により判明した。それゆえ、図3に
示す構成の転写チャージャ30が最も好ましい電子写真
複写機もあれば、ここで説明した図4に示す構成の転写
チャージャ30が最も好ましい電子写真複写機も存在す
るのである。
【0034】したがって、この発明の発明者は、転写装
置において複数の放電手段を設け、放電手段の放電特性
を変化させるこということを発明の技術的内容とするこ
とにした。そして、以下に、上記実施例とは異なるこの
発明の範囲に含まれる種々の異なる構成について説明を
する。なお、図4に示す実施例においても、第1の転写
用放電ワイヤ32および第2の転写用放電ワイヤ33の
ワイヤ径を等しいワイヤ径として、シールドケース31
に対する張設高さを変えることにより、2つの転写用放
電ワイヤ32,33の放電特性を変えてもよい。あるい
は、各転写用放電ワイヤ32,33にそれぞれ個別の直
流高圧トランスを接続して、各直流高圧トランスの出力
電力を変えるようにしてもよい。
【0035】図5は、この発明のさらに他の実施例にか
かる転写チャージャ30の構成を説明するための図解図
である。図5も、図3の構成と対応して描かれており、
図3に示す構成と同一または対応する部分には同一の番
号が付されている。図5に示す転写チャージャ30の特
徴は、シールドケース31内に3本の転写用放電ワイヤ
32,33および34が張設されていることである。そ
して、3本の転写用放電ワイヤのうち、第1の転写用放
電ワイヤ32のワイヤ径は相対的に太く、たとえば80
μmであり、第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径は
相対的に細く、たとえば60μmであり、第3の転写用
放電ワイヤ34のワイヤ径は相対的に太く、たとえば1
00μmであることである。
【0036】このような構成にすると、直流高圧トラン
ス35から出力される出力電流+100μAのうち、た
とえば+30μAが第1の転写用放電ワイヤ32へ、+
50μAが第2の転写用放電ワイヤ33へ、+20μA
が第3の転写用放電ワイヤ34へ流れ込む。その結果、
第1および第3の転写用放電ワイヤ32,34の放電量
が相対的に少なくなり、第2の転写用放電ワイヤ33の
放電量が相対的に多くなる。つまり、用紙移送方向A3
に対して、上流側および下流側でソフトな転写放電が行
われ、中流域では強い転写放電が行われる。
【0037】転写チャージャ30による放電分布を上述
のような分布にすると、次のような効果がある。転写放
電の上流側においては、ガイド板29によって送られて
きた用紙が必ずしも感光体ドラム15の表面に密着して
いるとは限らず、ガイド板29から送り出されてきた用
紙が理想的な進路をとらずに、感光体ドラム15の表面
との間に隙間があることが多い。そこで転写放電の上流
側においては、相対的に弱いソフトな転写放電を行い、
感光体ドラム15表面のトナー像を乱さない程度に用紙
にプラス電荷を与えて転写前補助帯電を実施しておく。
そしてその後、転写放電の中流域において、第2の転写
用放電ワイヤ33によって十分に強い転写放電を行うこ
とにより、トナー像を乱すことなく、トナー像を用紙へ
転写させることができる。
【0038】また、転写放電の下流側、すなわち分離放
電に近い側における放電を相対的に弱く設定しているた
め、転写放電と分離放電との干渉が少なく、転写から分
離への移行が滑らかになる。そしてその結果、転写が画
像乱れ少なく良好に行えるとともに、その後の分離放電
による分離特性も向上する。この実施例においても、第
1,第2および第3の転写用放電ワイヤ32,33,3
4のワイヤ径を変えず、シールドケース31底面からの
ワイヤの高さを変えるように張設してもよい。あるい
は、3つの転写用放電ワイヤ32,33,34にそれぞ
れ別個の出力電力の直流高圧トランスを接続してもよ
い。
【0039】図6は、この発明のさらに他の実施例にか
かる転写装置の構成を説明するための図解図であり、図
3に対応して描かれている。したがって、図3の構成と
対応する構成または同一部分には同一の番号が付されて
いる。図6の転写チャージャ30の特徴は、シールドケ
ース31内に3本の転写用放電ワイヤ32,33,34
が張設されており、第1の転写用放電ワイヤ32のワイ
ヤ径は相対的に細く、たとえば60μmであり、第2の
転写用放電ワイヤ33のワイヤ径は相対的に太く、たと
えば100μmであり、第3の転写用放電ワイヤ34の
ワイヤ径は相対的に細く、たとえば80μmであること
である。
【0040】このような構成にすると、直流高圧トラン
ス35からの出力電流+100μAのうち、たとえば+
50μAが第1の転写用放電ワイヤ32へ、+20μA
が第2の転写用放電ワイヤ33へ、+30μAが第3の
転写用放電ワイヤ34へ流れ込む。その結果、第1およ
び第3の転写用放電ワイヤ32,33の放電量が相対的
に多くなり、第2の転写用放電ワイヤ33の放電量が相
対的に少なくなる。つまり、用紙移送方向A3に対し
て、上流側および下流側で強い転写放電が行われ、中流
域ではソフトな転写放電が行われる。
【0041】転写チャージャ30による放電分布を上述
のような分布にすると、次のような効果がある。転写放
電の上流側は、ガイド板29やシールドケース31が近
く、放電電荷の多くはそれらガイド板29がシールドケ
ース31へ流れる。そこで転写放電の上流側において
は、相対的に強い転写放電を行い、感光体ドラム15表
面の転写域まで十分にプラス電荷を到達させる。このこ
とにより、用紙と感光体ドラム15との位置合わせが良
好に行われ、画像乱れの発生を防止できる。そしてその
後、転写放電の中流域において、感光体ドラム15と用
紙とは密着しており、かつ第2の転写用放電ワイヤ33
と用紙とが近接しているので、第2の転写用放電ワイヤ
33によるソフトな転写放電でも十分な転写ができ、ト
ナー像を乱すことなく、トナー像を用紙へ転写させるこ
とができる。なお、強く放電しすぎると、用紙に静電破
壊を生じ、かえってトナー像を乱すことになってしま
う。
【0042】また、転写放電の下流側、すなわち分離放
電に近い側における放電は、分離放電との干渉によりト
ナー像が乱されることを防止できるよう、強めの放電に
する。この実施例においても、各転写用放電ワイヤ3
2,33,34のワイヤ径を変えるのに代えて、各ワイ
ヤ径を等しくし、シールドケース31底面からの張設高
さを変えて、各転写用放電ワイヤ32,33,34の放
電特性を変えてもよい。あるいは、各転写用放電ワイヤ
32,33,34にそれぞれ別個の直流高圧トランスを
接続して、その出力を調整することにより各転写用放電
ワイヤ32,33,34による放電特性を変えてもよ
い。
【0043】その他、転写チャージャ30における転写
用放電ワイヤを、所望のワイヤ径の放電ワイヤの組合せ
とすることにより、所望の放電分布を得ることができ
る。転写放電は、また、上述の各実施例のように放電ワ
イヤを用いず、たとえば図7に示すように、針電極71
を用いて行ってもよい。図7に示す針電極71を用いた
放電の場合、放電を強くする針電極71aの径は細く、
放電を弱くする針電極71bの径は太くすればよい。な
お図7において72はシールドケースであり、73は絶
縁台である。
【0044】さらにまた、図8に示すように、板状電極
81を用いて転写放電を行ってもよい。この場合におい
ても、放電を強くする板状電極81aの板厚は相対的に
薄くし、放電を弱くする板状電極81bの板厚は相対的
に厚くすればよい。なお図8において、82はシールド
ケース、83は絶縁台である。以上説明した実施例で
は、主として転写用放電ワイヤのワイヤ径を異なるワイ
ヤ径にすることにより、転写放電の分布が所望の分布に
された転写装置の説明をしたが、このような転写装置に
対し、図3の説明でも最後に述べたように、分離放電が
所望の放電分布にされた分離装置を組合せて用いてもよ
い。分離装置における放電分布を所望の分布にする仕方
の一例は、同時出願の本願出願人の出願に開示されてい
るように、分離装置における分離用放電ワイヤを複数
本、たとえば、2本、3本または4本等設け、それら複
数本のワイヤのワイヤ径を異ならせることによって実現
することができる。あるいは、グリッドワイヤを付加す
ることによっても、分離放電分布を所望の分布にするこ
とができる。
【0045】
【発明の効果】この発明によれば、シート状記録媒体の
移送方向に沿って放電分布に強弱をつけることができ、
画像乱れを少なく保ったまま効率の良い転写放電を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】直流電力の供給によって直流放電を行う転写用
放電ワイヤのワイヤ径と放電量との関係を表わすグラフ
である。
【図2】この発明の一実施例が適用された電子写真方式
の複写機の概略構成を示す断面図である。
【図3】電子写真複写機に備えられたこの発明の一実施
例にかかる転写装置の構成を説明するための図解図であ
る。
【図4】この発明の他の実施例にかかる転写装置の構成
を説明するための図解的な断面図である。
【図5】この発明のさらに他の実施例にかかる転写装置
の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例にかかる転写装置
の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図7】転写装置を針電極で構成する場合の一例を示す
図解的な斜視図である。
【図8】転写装置を板状電極で構成する場合の一例を示
す図解的な斜視図である。
【符号の説明】
30 転写チャージャ 31 シールドケース 32 第1の転写用放電ワイヤ 33 第2の転写用放電ワイヤ 34 第3の転写用放電ワイヤ 35 直流高圧トランス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体表面に静電電荷による潜像を形成
    し、その静電潜像をトナーで現像し、トナー像をシート
    状記録媒体に転写し、トナー像が転写された記録媒体を
    感光体表面から分離するようにした電子写真方式の画像
    形成装置に用いられる上記トナー像を記録媒体に転写す
    るための転写装置であって、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
    流側および下流側にそれぞれに配置された第1放電手段
    および第2放電手段を備え、 第1放電手段および第2放電手段は、互いに、その放電
    能力に差が設けられていることを特徴とする転写装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の転写装置において、 第1放電手段と第2放電手段とは、互いに、放電のしや
    すさが異なる形状にされていることを特徴とするもので
    ある。
  3. 【請求項3】請求項2記載の転写装置は、さらに、 第1放電手段および第2放電手段に共通的に接続され、
    両放電手段に放電電力を供給するための直流電力供給手
    段を含むことを特徴とするものである。
  4. 【請求項4】請求項3記載の転写装置において、 第1放電手段および第2放電手段は、互いに異なるワイ
    ヤ径の放電ワイヤを含むことを特徴とするものである。
  5. 【請求項5】請求項1ないし5のいずれかに記載の転写
    装置は、さらに、第1放電手段および第2放電手段に対
    して並列的に設けられた第3放電手段を備えることを特
    徴とするものである。
JP1629192A 1992-01-31 1992-01-31 転写装置 Pending JPH05210321A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1629192A JPH05210321A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 転写装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1629192A JPH05210321A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 転写装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05210321A true JPH05210321A (ja) 1993-08-20

Family

ID=11912444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1629192A Pending JPH05210321A (ja) 1992-01-31 1992-01-31 転写装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05210321A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2603120B2 (ja) 画像形成装置
US4739363A (en) Image forming apparatus
US5742888A (en) Transfer apparatus for an image forming apparatus
JP2665290B2 (ja) 分離装置
JPH09204107A (ja) 画像形成装置
JPS59119373A (ja) 画像形成装置
JPH05210321A (ja) 転写装置
US4974032A (en) Paper separation charger for use in electrophotographic copier and the like
JPH05210323A (ja) 転写装置
JPH05210324A (ja) 転写装置
JPH05210320A (ja) 転写装置
JPH05210313A (ja) 分離装置
JPH05210311A (ja) 分離装置
JPH05210312A (ja) 分離装置
JPH05210322A (ja) 転写装置
JP3587955B2 (ja) 静電画像形成方法
JP3251491B2 (ja) 画像形成装置
JP2714171B2 (ja) 画像形成装置
JPS62262059A (ja) 像転写記録装置
JP3253849B2 (ja) 画像形成装置
JP2559255Y2 (ja) 画像形成装置
JPS6114664A (ja) 画像形成装置の現像剤飛散防止装置
JPH10333388A (ja) 画像形成装置
JP3157569B2 (ja) 転写装置
JPH04101567U (ja) 転写装置