JPH05210311A - 分離装置 - Google Patents

分離装置

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JPH05210311A
JPH05210311A JP1628792A JP1628792A JPH05210311A JP H05210311 A JPH05210311 A JP H05210311A JP 1628792 A JP1628792 A JP 1628792A JP 1628792 A JP1628792 A JP 1628792A JP H05210311 A JPH05210311 A JP H05210311A
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JP
Japan
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discharge
wire
separation
transfer
separating
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JP1628792A
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English (en)
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Seiya Aisaka
晴也 逢坂
Yoshiaki Tabata
義明 田端
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】分離装置による放電分布を、転写装置に隣接し
た上流側で弱くし、下流側で強くして、転写放電から分
離放電への移行を除々に行う。 【構成】分離チャージャ40に、第1の分離用放電ワイ
ヤ42と、第2の分離用放電ワイヤ43とを設ける。第
1の分離用放電ワイヤ42は上流側に配置し、第2の分
離用放電ワイヤ43は下流側に配置する。また、第1の
分離用放電ワイヤ42のワイヤ径はたとえば100μm
にし、第2の分離用放電ワイヤ43のワイヤ径はたとえ
ば60μmにする。そして定電流差型交流高圧トランス
46に並列に第1および第2の分離用放電ワイヤ42,
43を接続する。 【効果】ワイヤ径が細く、放電しやすい第2分離用放電
ワイヤ43へ交流高圧トランス46から多量のマイナス
電流成分が流れ込み、目的に記載の放電分布が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真方式を用い
て画像を形成する装置、たとえば電子写真複写機、レー
ザビームプリンタ等における分離装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】たとえば電子写真複写機においては、感
光体ドラムが備えられている。コピー時には、感光体ド
ラムの表面は所定の電位に帯電される。そして帯電され
た感光体ドラムの表面は、原稿像に応じた光で露光さ
れ、帯電電荷が選択的に除去されて原稿像の静電潜像が
形成される。次いで、静電潜像はトナーにより現像され
る。つまり、露光により選択的に静電電荷が除去された
感光体ドラム表面にトナーが与えられ、静電電荷が残っ
ている部分にだけトナーが静電吸着される。
【0003】その後、記録用紙が感光体ドラムに密着さ
れ、用紙の裏面側(感光体ドラムに密着した面と反対面
側)から転写放電が与えられる。たとえば感光体ドラム
が感光体層にセレンを用いて、正規現像を行うものの場
合、最初プラス帯電している。一方、トナーはマイナス
帯電しており、感光体ドラム表面に存在するプラス電荷
に静電吸着される。そしてこの場合、転写放電はプラス
の直流放電が行われる。この転写放電により、用紙には
強いプラス電荷が与えられ、感光体ドラムのプラス電荷
に静電吸着されていたマイナス帯電のトナーは用紙側の
プラス電荷に静電吸引される。
【0004】転写後、用紙の裏面側から分離放電が与え
られる。分離放電は、感光体ドラム、用紙、およびトナ
ーの各々の電荷を中和して除電し、感光体ドラム表面に
静電吸着している用紙およびトナーを感光体ドラムから
剥離するために行われる。分離放電には、通常、オフセ
ット値がマイナス側に設定された交流放電が用いられ、
より効果的には用紙のプラス電荷が中和される。
【0005】ところで、分離放電を行う分離チャージャ
は、用紙を感光体ドラムから確実に分離するために、従
来より種々工夫がされている。たとえば、特開昭55−
115068号公報および特開昭55−115069号
公報には、分離チャージャに少なくとも2本の放電ワイ
ヤを設け、各放電ワイヤが大小異なる除電効果を発揮す
るようにした分離装置や、分離チャージャを少なくとも
2個設け、各チャージャが大小異なる除電効果を発揮す
るようにした分離装置が提案されている。
【0006】また、実開昭59−194759号公報に
は、分離チャージャが2本の放電ワイヤを備えており、
2本の放電ワイヤは、互いにシールドケースの底面から
の高さが変えられていて、各放電ワイヤの用紙に対する
放電特性が変えられた分離装置が開示されている。さら
に、特開昭62−56978号公報には、分離チャージ
ャに複数の放電電極を配置し、各電極をいずれも感光体
ドラム表面から等距離に配置した分離装置が開示されて
いる。
【0007】このように、従来より、放電を用いる分離
装置に関しては、種々の改良が提案されている。この理
由は、使用条件や環境の変化等により、感光体ドラムか
ら用紙を分離する際に分離不良が発生する頻度が高かっ
たからである。一方、上記特開昭62−56978号公
報にも説明されているように、分離装置によってあまり
過度の除電を行うと、一旦用紙に転写されたトナー像が
感光体ドラム側に再転写されてしまうことになり好まし
くない。あるいは、再転写が生じないまでも、用紙に転
写されたトナー像に乱れを生じさせることになる。
【0008】それゆえ、分離装置は、転写放電により用
紙に帯電した電荷を中和・除電し、感光体ドラムから用
紙およびトナーを良好に分離させるとともに、用紙に転
写されたトナー像を乱さないように工夫する必要があ
る。この工夫に際し、前者の分離性能を重視し過ぎると
トナー像の乱れを招き、画質を重視すると分離性能が低
下するという相反する条件を満足する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の分離装置は、上
述する相反する条件を満たすため、放電ワイヤを2本設
けるといういわゆるダブルワイヤ構成を採用し、各ワイ
ヤのシールドケースの底面に対する高さを互いに変える
ことにより、各放電ワイヤによる放電特性に変化をつけ
たり(実開昭59−194759号公報記載のもの
等)、2本の放電ワイヤに対してそれぞれ別個の電源を
接続し、互いに異なる放電電圧を印加するようにする
(たとえば特開昭55−115068号公報記載のもの
等)等の工夫がされていた。
【0010】しかしながら、2本の放電ワイヤの高さを
シールドケースの底面に対して変えた構成では、用紙の
通過路と分離装置との位置関係の調整が困難である。な
ぜなら、高さを高くしたワイヤは、当然、感光体ドラム
との距離が近づき、用紙に接触しやすくなるからであ
る。また、放電ワイヤの高さを高くするとシールドケー
スによるシールド性が劣化し、分離放電と転写放電とが
干渉を生じるおそれもある。さらに、安定した放電が得
にくくなり、かつ各ワイヤごとにマイナス・プラスの成
分比を変更することができなかった。
【0011】一方、2本の放電ワイヤにそれぞれ別の電
源から放電電力を供給するものでは、電源が2つ必要に
なり装置の複雑化や製作費用の増加を招くという欠点が
ある。そこでこの発明は、従来より種々提案されている
構成とは全く異なる構成によって、分離装置により所望
の放電特性が得られ、画像に乱れを生じさせることな
く、かつ、用紙およびトナーをより確実に感光体ドラム
から分離することのできる分離装置を提供することを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、感光体表面
に静電電荷による潜像を形成し、その静電潜像をトナー
で現像し、トナー像をシート状記録媒体に転写し、トナ
ー像が転写された記録媒体を感光体表面から分離するよ
うにした電子写真方式の画像形成装置に用いられる上記
記録媒体分離用の分離装置であって、シート状記録媒体
の移送方向を基準にして、相対的に上流側に配置され、
相対的に放電を生じにくい形状にされた第1放電手段
と、シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的
に下流側に配置され、第1放電手段に比べて相対的に放
電を生じやすい形状にされた第2放電手段と、第1放電
手段および第2放電手段に共通的に接続され、両放電手
段に放電電力を供給するための交流電力供給手段と、を
含むことを特徴とするものである。
【0013】またこの発明は、前記分離装置において、
第1放電手段は、相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイ
ヤを含み、第2放電手段は、第1放電手段に含まれる第
1放電ワイヤに比べて相対的に細いワイヤ径の第2放電
ワイヤを含むことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】図1は、交流電力の供給によって交流放電を行
う分離用放電ワイヤのワイヤ径〔μm〕と交流放電中に
含まれるプラス放電成分およびマイナス放電成分との関
係を表わすグラフである。図1に示すように、交流放電
においては、ワイヤ径が細いほど放電中に含まれるマイ
ナス成分が多くなり、逆に、ワイヤ径が太くなれば放電
中に含まれるマイナス成分が少なくなる。また、ワイヤ
径が細い程、総放電量が多い。
【0015】したがって、単一の交流電源(交流高圧ト
ランス等)に対して、並列に、相対的にワイヤ径の太い
放電ワイヤと相対的にワイヤ径の細い放電ワイヤとを接
続すれば、ワイヤ径の細い放電ワイヤによってマイナス
成分の多い交流放電が相対的に多く行われ、ワイヤ径の
太い放電ワイヤによってマイナス成分の少ない交流放電
が相対的に少なく行われる。それゆえ、ワイヤ径の異な
る複数の分離用放電ワイヤを交流電源に対して並列接続
するだけで、各放電ワイヤから放電されるおよびマイナ
ス放電成分の割合を変えるように設定でき、かつ、放電
量も変えることができる。そしてその設定値を採用する
放電ワイヤのワイヤ径を選択することにより所望の範囲
に調整することで、画像乱れを生じさせることなく、分
離性能の向上を図ることができる。
【0016】具体的に、請求項1記載の構成によれば、
シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
流側に設けられた第1放電手段は、マイナス成分の少な
い相対的に弱い交流放電を行う。一方、相対的に下流側
に配置された第2放電手段は、マイナス成分の多い相対
的に強い交流放電を行う。よって、シート状記録媒体の
移送方向上流側においては、ソフトに分離放電が始ま
り、下流側においては上流側に比べて強い放電が行わ
れ、感光体と放電手段との間隙が多少離れても、分離能
力が劣らず、安定した分離を行える。
【0017】また、請求項2記載の発明によれば、第1
放電手段を相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイヤを含
む構成とし、第2放電手段を、第1放電ワイヤに比べて
相対的に細いワイヤ径の第2放電ワイヤを含む構成にし
たので、ワイヤ径の異なる2本の放電ワイヤを用いるだ
けで、この発明にかかる分離装置を簡易に構成すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下には、電子写真方式の複写機を例にとっ
て、その分離装置の構成について詳しく説明する。図2
は、この発明の一実施例が適用された電子写真方式の複
写機10の概略構成を示す断面図である。
【0019】複写機10の上面には原稿載置台11およ
び載置台11上の原稿14を覆うための原稿カバー12
が設けられており、内部上方には光学系13が備えられ
ている。光学系13は、矢印A1方向へ移動して、原稿
載置台11上に載置された原稿14を照明し、原稿14
で反射された光を感光体ドラム15へ導いて、感光体ド
ラム15の表面を露光するためのものである。
【0020】感光体ドラム15は、感光体としてたとえ
ばセレンが用いられたドラム状体で、コピー動作時には
矢印A2方向に一定速度で回転される。感光体ドラム1
5の周囲には、感光体ドラム15の回転方向A2に沿っ
て、感光体ドラム15の表面を一定電位に帯電させるた
めの帯電チャージャ16、露光後の感光体ドラム15表
面にトナーを付着して静電潜像を現像するための現像装
置17、感光体ドラム15表面のトナー像を用紙に転写
するための転写チャージャ30、トナー像が転写された
用紙を感光体ドラム15から分離するための分離チャー
ジャ40、感光体ドラム15表面の残留トナーを除去す
るためのクリーナ19および感光体ドラム15表面の残
留電荷を除去するための除電ランプ20等が備えられて
いる。
【0021】また、複写機10には着脱自在な給紙カセ
ット21が装着されており、給紙カセット21に収納さ
れている用紙は給紙ローラ22で取り出され、レジスト
ローラ23へ与えられる。レジストローラ23は、光学
系13で導かれる光によって感光体ドラム15が露光さ
れて原稿像が形成されることに連動して、所定のタイミ
ングで用紙を感光体ドラム15へ与えるためのものであ
る。さらに、複写機10には、分離チャージャ40によ
って分離された用紙を搬送するための搬送ベルト24、
用紙上のトナー像を定着するための定着装置25、およ
び、トナー像が定着されてコピーが終了した用紙を排出
するための排出トレイ26等が備えられている。
【0022】図3は、上記複写機10に備えられたこの
発明の一実施例にかかる分離装置の構成を説明するため
の図解図である。図3の構成は、この実施例を長手方向
に直角な平面で切断した図解図となっている。図3にお
いて、15は感光体ドラム、30は転写チャージャ、4
0は分離チャージャである。転写チャージャ30は、用
紙の移送方向A3に対して上流側に配置されており、転
写チャージャ30に隣接して、用紙の移送方向下流側に
分離チャージャ40が配置されている。
【0023】転写チャージャ30は、シールドケース3
1とその中に張設された放電ワイヤ32とを有してい
る。シールドケース31は、たとえば導電性の良い金属
薄板が舟形に折曲して形成されている。放電ワイヤ32
は、たとえば直径60μmのタングステンワイヤまたは
ステンレスワイヤが使用されている。放電ワイヤ32に
は直流高圧トランス35が接続されていて、転写放電時
には、直流高圧トランス35から直流電圧が供給され、
放電ワイヤ32はプラスの直流放電を行う。
【0024】一方、分離チャージャ40は、シールドケ
ース41ならびにシールドケース41内に張設された2
本の分離用放電ワイヤ42および43を備えている。シ
ールドケース41は、転写チャージャのシールドケース
31と同様に、導電性の良い金属薄板が舟形に折曲して
形成されており、転写チャージャ30との間は仕切板4
5で仕切られている。
【0025】第1の分離用放電ワイヤ42と、第2の分
離用放電ワイヤ43とは、用紙の移送方向A3に対して
相対的に上流側および相対的に下流側に配置されてい
る。そしてこの実施例の特徴は、第1の分離用放電ワイ
ヤ42のワイヤ径が相対的に太く、たとえば100μm
であるのに対し、第2の分離用放電ワイヤ43のワイヤ
径が相対的に細く、たとえば60μmにされていること
である。また第1の分離用放電ワイヤ42および第2の
分離用放電ワイヤ43には交流電源として交流高圧トラ
ンス46が接続されている。つまり、交流高圧トランス
46に対して第1の分離用放電ワイヤ42および第2の
分離用放電ワイヤ43が並列に接続されている。
【0026】このような構成にすると、前述した「作
用」の項でも述べたように、交流高圧トランス46から
第1の分離用放電ワイヤ42および第2の分離用放電ワ
イヤ43へ流れ込む交流電流の成分に差が生じる。たと
えば交流高圧トランス46から出力される交流電流のオ
フセット値が−20μAとマイナス側に設定されている
とする。そして、交流高圧トランス46が定電流型のト
ランスであるとする。この場合、定電流差型交流高圧ト
ランス46からの出力電流のうちのプラス成分とマイナ
ス成分との成分差は常に一定であり、たとえば−20μ
Aであるとすると、ワイヤ径が太い第1の分離用放電ワ
イヤ42へ流れ込むマイナス電流成分はたとえば−5μ
Aとなり、ワイヤ径の細い第2の分離用放電ワイヤ43
へ流れ込むマイナス電流成分はたとえば−15μAとな
る。このため、第1の分離用放電ワイヤ42からの放電
にはマイナス成分が少なくなり、一方、第2の分離用放
電ワイヤ43からの放電には、マイナス成分が多くな
る。また、第1の分離用放電ワイヤ42の放電は相対的
に弱く、第2の分離用放電ワイヤ43の放電は相対的に
強くなる。
【0027】つまり、用紙移送方向A3に対して、上流
側でマイナス成分が少ないソフトな交流放電が行われ、
下流側ではマイナス成分が多い強い交流放電が行われ
る。分離チャージャ40による放電分布を上述のような
分布にすると、次のような効果がある。用紙移送方向A
3の上流側において、分離放電が始まる時、転写チャー
ジャ30による転写放電から除々に分離放電に切換わっ
ていくのが好ましい。そのため、この実施例では、第1
の分離用放電ワイヤ42によりマイナス成分が少なく、
かつ放電量の少ないソフトな分離放電がまず行われる。
そしてその後、下流側において、第2の分離用放電ワイ
ヤ43により、分離のための強い除電、すなわちマイナ
ス成分が多く、かつ放電量の多い交流放電が行われる。
また一般に、下流側においては、分離チャージャ40が
感光体ドラム15から離れるので、上流側に比べて分離
放電による分離作用が劣化する。この実施例では、下流
側における分離放電が強くされているので、上記下流側
における分離作用の劣化を補い、良好な分離を実現でき
る。
【0028】特にこの実施例においては、従来の分離装
置のように、交流高圧トランス46の出力電圧を高くし
たり、第2の分離用放電ワイヤ43をシールドケース4
1の底面から高くして、感光体ドラム15へ近づけたり
することなく、第2の分離用放電ワイヤ43にマイナス
成分の多い交流放電を行わせることができ、分離性能の
向上を図ることができる。つまり、単に電圧を高くした
に等しい従来技術では、火花放電が発生したり、リーク
が生じたり、転写放電が影響したりして、画像乱れを招
きやすいが、本発明によれば電圧を高くすることなく、
中和による除電作用を強くできるので、実質的に第2の
分離用放電ワイヤ43の放電分離能力を高めることがで
き、しかも画像乱れを生じないという効果が得られる。
【0029】さらに、分離チャージャ40への供給電源
が1つの交流高圧トランス46でよいので、従来と同
様、構成を簡単にかつ安価にできる。なお、一般に、放
電ワイヤのワイヤ径は、細いものでも、せいぜい50μ
m止まりである。なぜならば、それよりも細いワイヤ径
の放電ワイヤを用いると、放電ワイヤをシールドケース
に張設する場合に、ワイヤ切れが生じやすく、製品を製
造する場合の歩留りが極端に悪くなるからである。
【0030】もちろん、ワイヤ径が50μmというのは
一応の基準であって、それよりも少し細いワイヤ径、た
とえば48μmのワイヤ径の放電ワイヤを用いてはいけ
ないというものではない。つまりこの発明の特徴は、相
対的に細いワイヤ径の放電ワイヤと、相対的に太いワイ
ヤ径の放電ワイヤとを組合せることにより、相対的に細
いワイヤ径の放電ワイヤによる放電においてはマイナス
成分が増加し、かつ放電量も多く、中和による除電能力
の高い放電を得、かつ、相対的に太いワイヤ径の放電ワ
イヤによる放電は、マイナス成分が少なく、かつ放電量
も少なく、画像乱れを生じにくい、いわゆるソフトな放
電を得ることである。分離放電に関する理論において
は、用紙が感光体ドラム15から分離される際、常に同
じ条件の分離放電が加えられるのではなく、用紙と感光
体ドラム15との接触状態に応じて、除電用放電の成分
や強さを除々に変化させるのが好ましいとされている。
この発明によれば、上述の要求を満足し、分離放電にお
ける放電特性を用紙の移送方向A3に沿って除々に変え
ていくことができるのである。
【0031】なお、2本の分離用放電ワイヤ42,43
と交流高圧トランス46との接続関係において、図4
(a)のように、第1の分離用放電ワイヤ42および第
2の分離用放電ワイヤ43の各一端42a,43aに交
流高圧トランス46が共通的に接続され、第1の分離用
放電ワイヤ42および第2の分離用放電ワイヤ43の各
他端42b,43bは、それぞれ、開放された状態であ
ってもよい。あるいは、図4(b)に示すように、第1
の分離用放電ワイヤ42および第2の分離用放電ワイヤ
43の各他端42b,43bは、接続線47で電気的に
接続された状態であってもよい。
【0032】図5は、この発明の他の実施例にかかる分
離チャージャ50の構成を説明するための図解的な断面
図である。図3に示す実施例では、分離用放電ワイヤが
2本設けられた例を示したが、図5に示すように、分離
用放電ワイヤが3本張設された構成でもよい。より具体
的に、図5を参照して説明すると、用紙移送方向A3に
対して転写チャージャ30の下流側に分離チャージャ5
0が配置されている。分離チャージャ50は、導電性の
良い金属薄板等で形成された舟形のシールドケース51
と、その中に配置された3本の放電ワイヤ52,53,
54とを有している。3本の放電ワイヤ52,53,5
4は、用紙移送方向A3に対して上流側から下流側に順
に所定間隔を隔てて張設されている。3本のワイヤ5
2,53,54のシールドケース51底面からの高さ
は、等しい高さでもよいし、あるいは感光体ドラム15
との間隔が等しくなるように設定されていてもよい。そ
の場合は、下流側に位置するワイヤほどシールドケース
底面から少し高くなることになる。
【0033】この実施例の特徴は、第1の分離用放電ワ
イヤ52、第2の分離用放電ワイヤ53および第3の分
離用放電ワイヤ54の順に、ワイヤ径が細くされている
ことである。たとえば、第1の分離用放電ワイヤ52の
ワイヤ径は100μm、第2の分離用放電ワイヤ53の
ワイヤ径は80μm、第3の分離用放電ワイヤ54のワ
イヤ径は60μmとされている。そして、3本の分離用
放電ワイヤ52,53,54に対して、並列に交流高圧
トランス46から電流が供給される。ここに交流高圧ト
ランス46はたとえば定電流差型のトランスであり、そ
のプラス成分とマイナス成分との成分差は一定であり、
たとえばオフセット値が−20μAとすれば、相対的に
細いワイヤ径の放電ワイヤに対してマイナス成分の電流
が多く流れ込む。たとえば、第1の分離用放電ワイヤ5
2にはオフセット値±0μA、第2の分離用放電ワイヤ
53にはオフセット値−5μA、第3の分離用放電ワイ
ヤ54にはオフセット値−15μAの交流電流が供給さ
れる。
【0034】したがって、図5に示す構成においても、
図3に示す構成と同様に、用紙の移送方向A3に対して
上流側でマイナス成分が少ない、ソフトな除電ができる
交流放電が得られ、下流側ではマイナス成分の多い強い
交流放電が得られる。図5の実施例において、3本の放
電ワイヤのワイヤ径を互いに変えず、たとえば第1の分
離用放電ワイヤ52および第2の分離用放電ワイヤ53
のワイヤ径を相対的に太く(たとえば90μm)して、
第3の分離用放電ワイヤ54のみを、ワイヤ径を相対的
に細いワイヤ径(たとえば60μm)としてもよい。ま
た、4本以上のワイヤで構成してもよい。
【0035】図6は、この発明のさらに他の実施例にか
かる分離チャージャ60の図解図である。図6に示すよ
うに、複数の分離チャージャ60a,60b,60c,
60dを用紙移送方向A3に沿って隣接するように配置
し、分離チャージャ60dの放電ワイヤ61dをたとえ
ば60μmにし、分離チャージャ60cの放電ワイヤ6
1cを80μmにし、分離チャージャ60a,60bの
放電ワイヤ61a,61bを、共に、100μmにし
て、各放電ワイヤ61a,61b,61c,61dに対
して単一の交流電源62から電流を並列に供給してもよ
い。ここで交流電源は定電圧タイプであってもよい。
【0036】また、分離放電は、上述の各実施例のよう
に放電ワイヤを用いず、たとえば図7に示すように針電
極71を用いて行うこともできる。図7に示す針電極7
1を用いた放電の場合、用紙移送方向A3に対して相対
的に上流側の針電極71aの径を太くし、相対的に下流
側の針電極71bの径を細くすればよい。なお図7にお
いて72はシールドケースであり、73は絶縁台であ
る。
【0037】さらに、図8に示すように、板状電極81
を用いて分離放電を行うような分離チャージャ80にす
ることもできる。この場合においても、用紙移送方向A
3に対して、相対的に上流側に位置する板状電極81a
の板厚は相対的に厚くし、下流側に位置する板状電極8
1bの板厚は相対的に薄くすればよい。なお図8におい
て、82はシールドケース、83は絶縁台である。
【0038】図9は、他の実施例にかかる分離チャージ
ャの構成を示す図解的な断面図である。図9において、
A3は用紙移送方向であり、90は分離チャージャ、9
1はシールドケース、92,93はそれぞれ分離用放電
ワイヤである。この実施例の特徴は、分離用放電ワイヤ
92,93の上部にグリッドワイヤ94,95,96,
97が設けられていることである。そしてグリッドワイ
ヤ94,95,96,97のワイヤ径が変化され、放電
ワイヤ92,93による放電分布が所望の分布になるよ
うに制御されていることである。放電ワイヤ92,93
のワイヤ径を等しくしても、この実施例のようにグリッ
ドワイヤ94,95,96,97のワイヤ径を変化させ
ることにより、放電分布を調整することができる。
【0039】なお、グリッドワイヤを用いる場合、グリ
ッドワイヤワイヤのワイヤ間隔を変化させたり、グリッ
ドワイヤへの印加電圧を変化させても、放電ワイヤ9
2,93による放電分布を変化させることができる。以
上説明した実施例においては、分離装置としての分離チ
ャージャ40(図3参照)の上流側に隣接された転写チ
ャージャ30は、1本の転写用放電ワイヤ32を有する
構成としたが、転写チャージャ30の転写用放電ワイヤ
を複数本としてもよい。
【0040】たとえば、図10に示す構成にしてもよ
い。図10を参照して説明すると、転写チャージャ30
は、シールドケース31ならびにシールドケース31内
に張設された2本の転写用放電ワイヤ32および33を
備えている。シールドケース31は、たとえば導電性の
良い金属薄板が舟形に折曲して形成されている。2本の
転写用放電ワイヤのうち、第1の転写用放電ワイヤ32
は、用紙の移送方向A3に対して相対的に上流側に配置
され、第2の転写用放電ワイヤ33は相対的に下流側に
配置されている。そして、第1の転写用放電ワイヤ32
のワイヤ径が相対的に細く、たとえば60μmであるの
に対し、第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径が相対
的に太く、たとえば100μmにされている。また、第
1の転写用放電ワイヤ32および第2の転写用放電ワイ
ヤ33には直流電源として直流高圧トランス35が接続
されている。つまり、直流高圧トランス35に対して第
1の転写用放電ワイヤ32および第2の転写用放電ワイ
ヤ33が並列に接続されている。
【0041】このような構成にすると、直流高圧トラン
ス35から第1の転写用放電ワイヤ32およひ第2の転
写用放電ワイヤ33へ流れ込む電流に差が生じる。たと
えば直流高圧トランス35が定電流型のトランスである
とし、その出力電流が+100μAであるとする。この
場合、出力電流は常に一定であり、出力電流+100μ
Aのうち、+75μAが第1の転写用放電ワイヤ32
に、+25μAが第2の転写用放電ワイヤ33へ流れ込
む。そして、第1の転写用放電ワイヤ32の放電量が相
対的に多くなり、第2の転写用放電ワイヤ33の放電量
が相対的に少なくなる。
【0042】つまり、用紙移送方向A3に対して、上流
側で強い転写放電が行われ、下流側ではソフトな転写放
電が行われる。転写チャージャ30による放電分布を上
述のような分布にすると、次のような効果がある。転写
放電の下流側、すなわち分離放電に近い側における放電
が弱いので、転写放電と分離放電との干渉が弱まり、転
写から分離への移行が滑らかになる。そしてその結果、
転写が画像乱れ少なく良好に行えるとともに、その後の
分離放電による分離特性も向上する。一般に、転写放電
から分離放電への移行が除々にかつ滑らかに行われるの
が好ましいといわれている。それゆえこのような構成に
すれば、良好といわれる上記放電分布を満足することが
でき、装置の性能を向上させることができる。
【0043】また、転写チャージャ30における第1の
転写用放電ワイヤ32は、十分に強い転写放電を行うた
め、ガイド板29に案内されて感光体ドラム15へ送ら
れてきた用紙に対して、その裏面側から十分に強い転写
放電を与え、用紙を感光体ドラム15に良好に密着さ
せ、トナー像を乱れ少なく用紙へ転写させることができ
る。なお、1本の放電ワイヤを用いた転写チャージャで
は、転写放電を強くすると、分離チャージャ40に近い
側へも転写放電が強く与えられ、画像乱れを生じやすか
った。
【0044】さらに、転写チャージャ30への供給電源
が1つの直流高圧トランス35でよいので、1本の転写
用放電ワイヤを用いたものと同様、簡単でかつ安価な構
成である。この実施例にかかる分離装置としての分離チ
ャージャ40と組合せ可能な放電チャージャ30は、上
述のように、第1の転写用放電ワイヤ32のワイヤ径が
相対的に細く、第2の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径
が相対的に太いものでなくてもよい。たとえば、第1の
転写用放電ワイヤ32のワイヤ径が相対的に太く、第2
の転写用放電ワイヤ33のワイヤ径が相対的に細くても
よい。あるいは、転写用放電ワイヤが3本以上備えられ
た転写チャージャ30をこの発明にかかる分離装置に組
合せてもよい。
【0045】なお、この実施例では、マイナス成分の放
電により除電効果が高まるタイプについて説明したが、
これとは逆のプラス成分の放電で除電を行うタイプにお
いても、この発明は適用可能である。この場合は、高圧
トランスのオフセット値をプラス側に設定しておけば、
第1の分離ワイヤ42は第2の分離ワイヤ43より放電
量が少なくなり、プラス成分の放電量が少なくなる。
【0046】
【発明の効果】この発明によれば、シート状記録媒体の
移送方向に沿って放電分布に強弱をつけることができ、
上流側では画像乱れを生じないようにマイナス成分を少
なくすることにより転写放電から分離放電への移行を除
々に行うことができ、下流側においては除電効果の高い
マイナス成分を多くすることにより、画像乱れを少なく
保ったまま効率の良い分離放電を行うことができる。
【0047】また、この発明の構成は、請求項2記載の
ように細い放電ワイヤおよび太い放電ワイヤを用いた構
成にするだけで、所望の分離用放電分布を得ることがで
き、2本の放電ワイヤの高さを変える必要がなく、組立
てや調整が簡易な分離装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】交流電力の供給によって交流放電を行う分離用
放電ワイヤのワイヤ径と交流放電中に含まれるプラス放
電成分およびマイナス放電成分との関係を表わすグラフ
である。
【図2】この発明の一実施例が適用された電子写真方式
の複写機の概略構成を示す断面図である。
【図3】電子写真複写機に備えられたこの発明の一実施
例にかかる分離装置の構成を説明するための図解図であ
る。
【図4】2本の分離用放電ワイヤと交流高圧トランスと
の接続関係を示す図である。
【図5】この発明の他の実施例にかかる分離装置の構成
を示す図解的な断面図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
の構成を示す図解的な断面図である。
【図7】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
を説明するための図である。
【図8】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
の構成を説明するための図である。
【図9】この発明のさらに他の実施例にかかる分離装置
の構成を示す図解的な断面図である。
【図10】この発明の一実施例にかかる分離装置を放電
ワイヤを2本備える転写チャージャと組合せた図解図で
ある。
【符号の説明】
40 分離チャージャ 41 シールドケース 42 第1の分離用放電ワイヤ 43 第2の分離用放電ワイヤ 46 交流高圧トランス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体表面に静電電荷による潜像を形成
    し、その静電潜像をトナーで現像し、トナー像をシート
    状記録媒体に転写し、トナー像が転写された記録媒体を
    感光体表面から分離するようにした電子写真方式の画像
    形成装置に用いられる上記記録媒体分離用の分離装置で
    あって、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に上
    流側に配置され、相対的に放電を生じにくい形状にされ
    た第1放電手段と、 シート状記録媒体の移送方向を基準にして、相対的に下
    流側に配置され、第1放電手段に比べて相対的に放電を
    生じやすい形状にされた第2放電手段と、 第1放電手段および第2放電手段に共通的に接続され、
    両放電手段に放電電力を供給するための交流電力供給手
    段と、を含むことを特徴とする分離装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の分離装置において、 第1放電手段は、相対的に太いワイヤ径の第1放電ワイ
    ヤを含み、 第2放電手段は、第1放電手段に含まれる第1放電ワイ
    ヤに比べて相対的に細いワイヤ径の第2放電ワイヤを含
    むことを特徴とするものである。
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