JPH0520818B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本発明は光を用いて情報の記録、再生、消去を
行い得る磁気光学記録装置に関する。

＜従来技術＞ 近年、HeNeレーザ、半導体レーザ等を用いて
磁性薄膜上に、光学的に情報を記憶、再生、消去
する方式、即ち、磁気光学記録方式が注目され、
産業界等において重点的に研究開発が推進される
に至つた。

この方式においては、記録ヘツドであるレンズ
と記録媒体との間に約１mm程度の間〓をもうける
ことが可能である為、記憶媒体とレンズとの間に
透明な保護板を設けことにより、記録媒体に直接
塵埃が付着することを確実に防止でき、従来の磁
気ヘツドを用いた記録方式と比較して塵埃の影響
を少なくすることができるという利点がある。

また、透明な保護板の厚みを適宜変化させるこ
とにより、レンズと記憶円板との接触を確実に防
止でき、従来方式では除去し得なかつたヘツドク
ラツシユを完全に防止できるという利点がある。

更に、この方式によれば記録ビツト径を光の波
長程度（約1μｍ以下）に極小化し得ることとな
る為、従来の磁気ヘツド方式と比較して非常に高
密度化し得るという利点もある。

＜発明が解決しようとする問題点＞ 上記した磁気光学記録方式に使用可能な磁性材
料は種々提案されているが、本発明は各種磁性材
料の中でも、特に、ガドリニウム、テルビウム、
ジスプロシウム、ホルミウム等の重希土類と、
鉄、コバルト、ニツケル等の遷移金属とを種々の
組成比で組み合わせて形成されるアモルフアスフ
エリ磁性体を記録材料とする場合における問題点
を解決せんとしたものである。

即ち、これら希土類遷移金属アモルフアスフエ
リ磁性体は再生信号レベルが小さいという難点が
あり、その再生性能を高めるための素子構造が求
められた。

＜問題点を解決するための手段＞ 本発明は上記の問題点を解決するために、ガラ
スあるいは樹脂製の透明な基板上に、希土類と遷
移金属の合金からなる記憶用のアモルフアス磁性
体薄膜を成膜し、該アモルフアス磁性体薄膜上に
紫外線硬化層を形成してなる磁気光学記憶円板
に、前記基板を介してレーザ光を前記アモルフア
ス磁性体薄膜に入射して情報の記録、再生、消去
等を行う構成とした磁気光学記録装置である。ま
た、この構成の中で前記基板の厚みが0.1mm乃至
１mm程度であることが好ましい。

＜作用＞ 本発明は上記構成によつて、希土類と遷移金属
の合金からなる記録用のアモルフアス磁性体薄膜
を用いた磁気光学記録装置における信号品質を向
上するものである。

＜実施例＞ 以下、本発明にかかる実施例について詳細に説
明する。

第１図は、本発明にかかる磁気光学記録装置に
用いられる磁気光学記憶円板の側面図である。

同図の磁気光学記憶円板は、コーニングマイコ
ロシート等のガラス円板、或はCR−39、アクリ
ル、ポリカーボネート等の樹脂製円板１の下面
に、真空蒸着法、スパツタリング法、イオンプレ
ーテイング法等により、GdTbFe、GdDyFe、
TbDyFe、TbFe、DyFe、GdTbFeNi等のアモ
ルフアスフエリ磁性体薄膜２を形成し、更に該ア
モルフアスフエリ磁性体薄膜２の下面にフオート
ボンド、ロツクタイトＸ−853等の紫外線硬化接
着層３を介して、前記と同じ材料のガラス円板或
は樹脂製の円板４を固着して四層構造としてい
る。

第２図は、上記磁気光学記録円板と記録ヘツド
との関係を示す側面略図である。

同図において、第１図の磁気光学記録円板の円
板１の上方に集光レンズ５及び記録消去用磁場発
生用のコイル６を有する記録ヘツド７を図示しな
いフオーカスサーボと連動させ、記録、再生、消
去を行う場合にアモルフアスフエリ磁性体薄膜２
との距離を一定に保持し得るようにしている。
尚、再生の時には記録再生用磁場発生用のコイル
は使用しないが、集光レンズ５のフオーカスサー
ボが行われる。

尚、集光レンズ５の構成を選択することにより
記録ヘツド７とアモルフアスフエリ磁性体薄膜２
との間〓を変化させることができる為、透明な円
板１の厚みを例えば0.1mm乃至１mm位の範囲内で
自由に選択できる。

前記円板１，４の厚み、材質は本発明の要旨を
逸脱しない範囲内で自由に選ぶことができる。

例えば、円板１として0.3〜0.5mmの厚みのコー
ニングマイクロシートを使用した場合には磁気光
学記憶円板の強度を保つ為、円板４として１〜３
mmのアクリル板を使用すれば良い。

又、記録ヘツド７と相対しない円板はアルミニ
ウム等金属板、セラミツク板等でもよい。

＜効果＞ 以上の本発明によれば、成膜を行つた透明基板
を介してレーザ光をアモルフアス磁性体薄膜に入
射して情報の記録、再生、消去等を行う構成とし
たので、レーザ光が照射されるのは、基板に接す
る側のアモルフアス磁性体薄膜の経年変化の生じ
にくく、いつまでも新鮮な面であり、希土類と遷
移金属の合金からなる磁性体という極めて劣化し
たすい材料を用いながらも磁気光学記録装置の信
頼性を長年にわたり維持できるものである。

更に、成膜を行つた透明基板を介してレーザ光
をアモルフアス磁性体薄膜に入射することによつ
て、透明基板がカー効果を増感する効果を有する
ので、良好な信号再生を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は、磁
気光学記憶円板の側面図、第２図は、磁気光学記
憶円板と記録ヘツドとの関係を示す側面略図。 １，４……円板、２……アモルフアスフエリ磁
性体薄膜、３……紫外線硬化剤。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ガラスあるいは樹脂製の透明な基板上に、希
   土類と遷移金属の合金からなる記憶用のアモルフ
   アス磁性体薄膜を成膜し、該アモルフアス磁性体
   薄膜上に紫外線硬化層を形成してなる磁気光学記
   憶円板に、前記基板を介してレーザ光を前記アモ
   ルフアス磁性体薄膜に入射して情報の記録、再
   生、消去等を行う構成とした磁気光学記憶装置。 ２ 前記基板の厚みが0.1mm乃至１mm程度である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の磁
   気光学記憶装置。