JPH05202529A - ショベルローダの可傾シリンダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 平行四辺形運動をする可傾シリンダをコスト
的に有利に提供し、ショベルの投捨て動作を引込み動作
とほぼ同じ速度にする。 【構成】 ショベルロ−ダの荷役ショベルまたはフオ−
クの可傾シリンダであって、該シリンダは少なくとも引
込み動作と同じ速さの投捨て動作を得るためと、シリン
ダの簡単な取り付けと保守を目的にシリンダ基部４３の
閉じた穿孔内に導入されるピストンロッド延長部を有
し、該延長部の直径は少なくともピストンロッド（４
６）のそれに相当し、シリンダとシリンダ基部の支承目
（５０）がピストンロッド延長部（４６ａ）の最大行程
長を越えて伸びる連結リンクにより一体に連結されてお
り、シリンダ基部内への導入とパッキング（４４、４
５）の取り付けまたは交換のため側面が開いたリピスト
ンロッド延長部（４６ａ）の受入れ空間（５１）を有す
る（図４ａ）構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、土建作業車におけるシ
ョベルロ−ダの可傾シリンダ（掻取り−投捨てジャッ
キ）に関するものである。これは、シリンダ基部が支承
目（ベアリング・アイ）により旋回可能なブ−ム上のロ
−ダ架台に連結され、ピストンロッドが支承目によりブ
−ムに連結している駆動レバ−に旋回可能に連結され、
荷役ショベルが可傾シリンダに間接的に連結され、シリ
ンダの長さが一定のとき、ブ−ムの全旋回範囲を越えて
上方に開いた旋回姿勢に止まっている。

【０００２】

【従来の技術】荷役ショベルの旋回運動は平行四辺形運
動によって調整されることは周知である。この場合、可
傾シリンダは、ブ−ム、固定連結点をもつ架台、および
ブ−ムに沿って移動できる駆動レバ−とで少なくともシ
リンダの長さの平行四辺形を形成する。荷役ショベルの
旋回範囲を拡大するため、駆動レバ−は連結リンクを介
して荷役ショベルと結合している。平行四辺形の特定サ
イズでは、廃土で満たされる荷役ショベルは、その上方
へ開いた旋回姿勢をブ−ムの全旋回範囲を越えて保持す
る。積み込み装置によって荷役ショベルを代替する場合
にも、荷役フオ−ク上の廃土は最初の積み込み姿勢にほ
ぼ平行である。

【０００３】平行四辺形運動は、荷役ショベルを引き込
み（高旋回）または積み込み土砂を投捨てるとき、シリ
ンダ−ピストンの差動範囲のみに油圧荷重がかかるとい
う欠点がある。その上、荷役ショベルを傾けて土砂を投
捨てるとき、シリンダ−全側面に油圧荷重をかけなけれ
ばならないから、それ自体は引き込みよりも時間がかか
る。

【０００４】この違いは、いわゆる「Ｚ運動」におい
て、その両端間に軸支された可傾シリンダ−の１端と他
端が荷役ショベルの連結リンクによって接続されている
ことである。連結リンクは、シリンダ−運動の反転に役
立ち、荷役ショベルの積み込みのためにピストンの前表
面が、排出のためにピストンの差動表面が用いられる。
このようなシリンダ−の力の有利な利用は、荷役ショベ
ルまたはフオ−クがブ−ムの旋回に平行に保持されず、
したがって可傾シリンダをたびたび調整しなければなら
ないという欠点に対立している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、始めに述べ
たような平行四辺形運動に使用される可傾シリンダをコ
スト的に有利な方法で提供することを課題とするのであ
って、荷役ショベルの傾斜排出運動を従来よりも速く
し、少なくとも積み込み運動と同じ速さで実施でき、そ
の際使用する構造的変化は、シリンダの特に簡単で安全
な組み立てと保守を可能とし、その曲折応力に対する安
定度を高めることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題は本発明による −可傾シリンダは、シリンダ基部のシールされた穿孔内
に導入されたピストンロッド延長部を有し、延長部の直
径は少なくともピストンロッドのそれに相当し、その長
さは少なくともピストンの全行程の長さに相当し、 −シリンダの支承目とシリンダ基部とは、ピストンロッ
ド延長部の最大行程長を越えて伸び、かつシリンダの力
に引張りであっても圧縮であっても対抗する連結リンク
により一体に結合され、 −連結リンクは、ピストンロッド延長部を受け入れる中
央の受入れ空間を与えられ、シリンダ基部内のピストン
ロッドパッキンの取り付けまたは交換のための側方に開
いた口を有することによって解決される。

【０００７】この提案される構成では、簡単に量産でき
るシリンダは、シリンダ基部を貫通するピストンロッド
延長部をもつており、荷役ショベルの投捨て時間は、ピ
ストンロッド延長部により制限されたシリンダ容積によ
って有利に短縮される。荷役ショベルの投捨て速度の上
昇は、所望の合理的作業、たとえば採掘場で待っている
トラックに所望の合理的作業を可能にする。ピストンロ
ッド延長部を外部作用に対して保護する連結リンクは、
シリンダ基体と溶接されているか、別の方法で一体にな
っているから、直径とスペ−スを拡大する厄介なフラン
ジ結合が避けられ、その安全はシリンダ運動で交互に現
れる引張り力と圧縮力に対するフランジボルトの抵抗
性、綿密な固定に依存する。

【０００８】シリンダの圧力および曲折に対するピスト
ンロッドの抵抗性は、ピストンの両側がシリンダ頭部と
シリンダ基部に導入されるため顕著に高まる。連結リン
クの側方の開口は多くの点で有利である。シリンダ基部
内の正常な案内、パッキングおよびワイパリングの取付
けおよび保守が問題なく可能になる。さらに側方開口に
よってピストンロッド延長部が目に見えるので、運転者
は荷役ショベルの旋回姿勢をそのつど観察することがで
きる。そのうえピストンロッド延長部は、付加的に設け
られた姿勢制御の機能を受け、センサと制御を利用して
荷役ショベルの自動的移動に役立つことができる。

【０００９】ひとつの実施態様では、連結リンクは支承
目とともに平鋼またはプロフイル鋼からなる音叉の形を
とることができ、支承目とシリンダ基部は結合し、音叉
の脚の間にピストンロッド延長部が保持される。別の態
様では、連結リンクは焼き入れ、鍛造または鋳造して作
られ、シリンダ端部に溶接され、場合によってはシリン
ダ底部と一体化される。連結リンクには、表面加工の点
から、またピストンロッド延長部を余裕をもって囲むそ
の受入れ空間にも特別な仕様はされない。

【００１０】連結リンクの解放空間に取りはずし可能な
蓋を設けると好都合である。例えば、旋回フオ−ク形式
の場合、カバ−プレ−トが少なくとも取りはずしでき、
シリンダ内への導入と密閉が可能になる。

【００１１】ピストンロッド延長部は、ピストンロッド
とは異なる直径をもつことができる。ピストンロッドの
直径が小さい場合は、一体で旋回するか、この延長部と
たとえばネジ止めされる。直径を適当に選ぶことによっ
て荷役ショベルの投捨て速度を任意に上げることができ
る。

【００１２】ピストンロッド延長部のひとつの変形で
は、ピストンロッドは電気油圧調整装置の姿勢制御セン
サを形成する。これによりシリンダの変位（荷役ショベ
ルの旋回運動）を一方向および／または他の方向のある
決まった位置に停止させる。この位置は、特に掻取り姿
勢が一般に走行地面に平行になる（掻取り縁が示す）シ
ョベル底面に相当する。これにより運転者は、荷役ショ
ベルを任意の掻取り姿勢または上方への投捨て姿勢へと
自動的に迅速に、再び規則的に掻取り姿勢に旋回させる
とき、電気油圧制御装置を常に利用できる。シリンダに
対する電気油圧制御装置の実施態様は、本発明の請求項
８〜１１に記載がある。

【００１３】次に、本発明の実施例を図面に基づいて述
べる。図１から図３に示すように、ショベルロ−ダ１の
前部キャリッジ上に架台２がある。ブ−ム３は、架台２
に支承目９で固定され、押し上げシリンダ３ａにより垂
直に旋回できる。可傾シリンダ４は、その後端が架台２
の支承目10に、その前端は４ａで駆動レバ−５に接続
し、駆動レバ−５は5aでブ−ム３に連結し、他端は連結
リンク６により荷役ショベル７に接続されている。

【００１４】図２は、ショベル底部８が走行面または走
行面上に平行する荷役ショベル７を示している。この姿
勢では可傾シリンダ４のピストンロッドはほぼ中間位置
まで出ている。図３は、押し上げシリンダ３ａで作動さ
れるブ−ム３の２つの異なる旋回姿勢を示している。荷
役ショベル７は、可傾シリンダ４が引き出されると旋回
して投捨て姿勢になる。比較すると、引き込み状態では
図１に示すように荷役ショベル７は上方に開き、可傾シ
リンダ４が、ブ−ム３の支承目５ａと９とを結ぶ想定線
にほぼ平行に伸びていることがわかる。同時に、支承目
９と10および支承目４ａと５ａの間を結ぶ線も互いに実
質的に平行であるので、前記平行四辺形関係に基づいて
荷役ショベル７の掻取り状態は、ブ−ム３の全旋回領域
にわたって保持される。図２または図３におけるショベ
ル位置は、この平行四辺形関係が存在しない。これは図
２では可傾シリンダ４の方向がブ−ムの方向から偏つて
おり、図３の4a−5aを結ぶ線は、架台２の９−10を結ぶ
線よりも他の方向を示すからである。

【００１５】ショベルロ−ダに使用される可傾シリンダ
は、図４ａ〜図４ｃに示される。シリンダ管41は、シリ
ンダ頭部42と通常のパッキングからなつている。シリン
ダ頭部４２は、シリンダ管41に分離可能に結合され、シ
リンダ基部43はシリンダ管すなわち、ケ−スをなす41の
他端と溶接され、支承目50をもつ連結リンク49の強固な
成分となる。シリンダ基部43には、延長されたピストン
ロッド46a を密閉するためパッキング44とワイパリング
45、場合によっては図示しないガイドが設けられる。

【００１６】シリンダ基部43を貫通するピストンロッド
延長部46a と一体となっているピストンロッド46に、ピ
ストン47は密封して組み立てられる。シリンダ頭部42を
突き出るピストンロッド端には、支承目48をネジ止めま
たは溶接する。これはピストン４７がピストンロッド46
に取りはずし可能とするか否かによって決まる。ピスト
ンロッド延長部46a の自由端は、図５で詳しく示したす
べり斜面46b になっている。ピストンロッド46とピスト
ンロッド延長部46a は、同一または異なる直径をもつこ
とができる。シリンダ頭部42とピストンロッド延長部46
a で区切られる油圧シリンダは、油圧管接続口11および
12をもっている。

【００１７】シリンダ基部43の片側のシリンダ４を延長
した連結リンク49は、シリンダまたは架台２中の圧力の
伝達と同時にピストンロッド延長部46a を保護する。こ
の目的のため、フオ−ク状の連結リンク49はその平行脚
52、53の間に受入れ空間51を有し、これは図４ａに示さ
れるよう余裕をもってピストンロッド延長部46a を囲ん
でいる。図４ａ，４ｂに示すように受入れ空間51は、少
なくとも片側が解放されているので、この解放口を通じ
てパッキング44やワイパリング45をシリンダ内に組み込
みまたは取り替えることができる。支承目50をもつ連結
リンク49は、平らなフオ−クの形状をしており、受入れ
空間51は両側が開き、取りはずしできる蓋によって、ピ
ストンロッド延長部46a とその案内およびパッキングを
保護するため密閉される。焼き入れ、鍛造または鋳造部
材として作られた連結リンク49は、たとえば管またはび
んの形でもよく、少なくとも片側が切断または平らにさ
れ、そこに受入れ空間51の開き口が形成される。図に示
すように加工されたシリンダ基部43は、脚52、53と溶接
または他の手段でユニットを形成する。

【００１８】図４ｂに示す可傾シリンダが半分出た状態
は、荷役ショベル７が走行面上にショベル底部８を置い
た図２の掻取り姿勢に相当する。蓋14は、後記するピス
トンロッド延長部46a の途中に突き出ている電気センサ
13の台座となる。図４ｃに示すピストンロッド46が全部
出た状態は、荷役ショベルが投げ捨て姿勢にある図３の
可傾シリンダの姿勢に相当する。きネジ止めできる蓋14
は、図４ｃに示すようにスロットホ−ル19である程度長
さ方向に調整できる。

【００１９】図５に示すように、バネつき電気センサ13
が、ピストンロッド延長部46a のすべり斜面46b に前部
接触ロ−ラ16を当てており、さらに２つの中間位置が図
示されている。電気センサは、２極スイッチ18の可動接
触片17に結合され、示される中間位置においてはスイッ
チ弁15すなわち電磁石30、31を駆動せず、他の位置では
制御する。可傾シリンダの電気油圧制御は、掻取り姿勢
にショベルを自動複帰させ（図２）、スイッチ20によっ
て行われる。通電を中止すれば、スイッチ弁15はバネ3
2、33によって決められた中間のブロッキング姿勢とな
る。荷役ショベルの土砂が排出された（図３，４ｃ）
後、スイッチ20によってショベルが自動複帰すると、電
気センサ13はその下の限界位置にくる。その結果コンタ
クト21、22が閉じ、電磁石30が励磁され、図５のスイッ
チ弁15が左方へ動くので、シリンダ接続部11に圧力油が
供給され、ピストンロッド46は、図５の実線で示す位置
（＝図２及び図４ｂ）にピストンロッド延長部46a が達
するまで引きこまれ電気回路を遮断し、可傾シリンダ４
をブロッキングする。

【００２０】図１に示すように、可傾シリンダが完全に
引き戻され、スイッチ20が閉じると、ピストンロッド延
長部46a の上にある電気センサ13がコンタクト21−23を
閉じ、電磁石31を励磁し、可傾シリンダ４の接続口12
に、スイッチ弁15で圧力油を供給する。

【００２１】この結果、ピストンロッド46は、ピストン
ロッド延長部46a が図５の実線で示す位置に達するまで
前進する。油圧ジャッキ3aは可傾シリンダ４に関係なく
任意に制御される弁によって作動する。可傾シリンダ
は、スイッチ20が開いているかぎり、スイッチ弁15また
はこれに並列に接続された弁を介して制御される。

【００２２】図６で示すように、２つの無接触近接スイ
ッチ25、26が、掻取り姿勢に自動的にショベルを復帰さ
せる電気油圧制御装置の中で、連結リンク49または１個
または相対する２個の蓋14に設けられ、ピストンロッド
延長部46a の制御端面27と協同する。近接スイッチ25
は、解放コンタクト28を含み、閉鎖コンタクト29を含む
近接スイッチ26からシリンダ基部43の方向へわずかに偏
位している。ショベルを図１の引込み姿勢または図３の
投捨て姿勢から図２の掻取り姿勢に自動的に移行させる
制御はスイッチ20を励磁することによって始まる。

【００２３】制御端面27が図６において左方にあると、
電磁石30は、スイッチ25の普段は閉じている解放コンタ
クト28を介して励磁される。電磁石30はそのセンタリン
グばね32、33の力に対抗してスイッチ弁15を左方へ引く
ので、実線で示すスイッチ25の位置（２、４（ｂ）の可
傾シリンダの位置）で解放コンタクト28により制御端面
がパワ−を遮断するまでシリンダ接続口11に圧力油が供
給される。図６で右に示す位置からピストンロッド延長
部46a が復帰する場合、近接スイッチ26の普段開放され
た閉止コンタクト29が閉じるので、電磁石31が励磁され
スイッチ弁15がセンタリングばね32、33の力に対抗して
右方へ引かれ、その際制御端面27がスイッチ26の領域か
ら遠ざかり、そのコンタクト29が開き、スイッチ弁15が
図の中心の休止位置に達するまで、シリンダ４の接続口
12に圧力油が供給される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の可傾シリンダをもつ荷役ショベルが、
引込み姿勢にあるショベルロ−ダの側面図。

【図２】図１のショベルロ−ダが走行面で掻取り姿勢に
あるときのショベルロ−ダの側面図。

【図３】作業中ある高さの投捨て姿勢にある、図１のシ
ョベルロ−ダの側面図。

【図４】（ａ）は引込み姿勢にあるピストンロッドをも
つ本発明の可傾シリンダの部分断面図、（ｂ）は図２の
ショベルロ−ダの掻取り姿勢に対応して中間まで引き出
したピストンロッドをもつ図１の可傾シリンダの断面
図、（ｃ）は、連結リンク側面を蓋で閉じた、荷役ショ
ベルの投捨て姿勢に対応する全出のピストンロッドをも
つ可傾シリンダの断面図。

【図５】電気センサを使用したところの可傾シリンダの
ための電気油圧回路を示すダイヤグラム。

【図６】近接スイッチの使用により設計が変更された可
傾シリンダのための電気油圧制御回路を示すダイヤグラ
ム。

【符号の説明】

１…ショベルローダ、 ２…架台、 ３…ブーム、
４…可傾シリンダ、５…駆動レバー、 ６…連結リ
ンク、 ７…荷役ショベル、８…ショベル底部、
１３…電気センサ、 １４…蓋、１５…スイッチ弁、
１７…接触片、 １８…２極スイッチ、１９…ス
ロット、 ２５、２６…近接スイッチ、 ２７…制
御端面、２８…開放コンタクト、 ２９…閉止コンタク
ト、 ３０、３１…電磁石、４１…シリンダ管、 ４
３…シリンダ基部、 ４４…パッキング、４５…ワイ
パリング、 ４６…ピストンロッド、４６ａ…ピスト
ンロッド延長部、 ４６ｂ…すべり斜面、 ４８…支
承目、４９…連結リンク、 ５０…支承目、 ５１
…受入れ空間、５２、５３…平行脚、

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 土建作業車のショベルロ−ダの、シリン
   ダ基部（43）が支承目（50）により旋回可能なブ−ム
   （3 ）上部のロ−ダ架台（2 ）に連結され、ピストンロ
   ッド（43）が支承目（48）によりブ−ムに連結している
   駆動レバ−（５）に旋回可能に連結され、駆動レバーと
   間接的に連結された荷役ショベル（7 ）が、シリンダの
   長さが一定のとき、ブ−ム（3 ）の全旋回範囲を越えて
   上方に開いた旋回姿勢のままでいる、荷役ショベルにお
   いて、 −可傾シリンダ（4 ）は、シリンダ基部（43）の密封さ
   れた穿孔内に導入されたピストンロッド延長部（46a ）
   を有し、延長部の直径は少なくともピストンロッド（4
   6）のそれに相当し、その長さは少なくともピストンの
   全行程の長さに相当し、 −シリンダの支承目（50）とシリンダ基部（43）とは、
   ピストンロッド延長部（46a ）の最大行程長を越えて伸
   び、かつシリンダの力に引張りであっても圧縮であって
   も対抗する連結リンク（49）により一体に結合され、 −連結リンク（49）は、ピストンロッド延長部（46a ）
   を受け入れる中央の受入れ空間（51）を与えられ、シリ
   ンダ基部（43）内のピストンロッドパッキン（44）、
   （45）の取り付けまたは交換のための側方に開いた口を
   有することを特徴とする荷役ショベル（７）の可傾シリ
   ンダ。
2. 【請求項２】 連結リンク（49）は、その支承目（50）
   から出る２個の平行脚（52、53 ）で音叉状を形成し、そ
   の脚の間にピストンロッド延長部（46a ）の受入れ空間
   （51）を設け、その端部はシリンダ基部（43）に溶接さ
   れていることを特徴とする請求項１に記載の可傾シリン
   ダ。
3. 【請求項３】 支承目（50）をもつ連結リンク（49）
   が、焼入れ、鍛造または鋳造で一体に形成された部材で
   あることを特徴とする請求項１または２に記載の可傾シ
   リンダ。
4. 【請求項４】 シリンダ基部（43）と支承目（50）との
   間の少なくとも連結リンク（49）の片側の開いた受入れ
   空間（51）に、取りはずし可能な蓋（14）を設けたこと
   を特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の可傾シリ
   ンダ。
5. 【請求項５】 ピストンロッド延長部（46a ）が、ピス
   トンロッド（46）よりも大きい直径であることを特徴と
   する請求項１〜４のいずれかに記載の可傾シリンダ。
6. 【請求項６】 連結リンク（49）は、それに結合するシ
   リンダ基部（43）ともにシリンダ−ケ−ス（41）に溶接
   されていることを特徴とする請求項１〜５のいずれかに
   記載の可傾シリンダ。
7. 【請求項７】 ピストンロッド延長部（46a ）が、電気
   油圧制御の姿勢センサとなり、荷役ショベルの可傾運動
   のための制御運動を起こして特定位置に停止させ、それ
   が好ましくは走行地面に平行になるショベル底部（8 ）
   を置くショベル掻取り姿勢と一致することを特徴とする
   請求項１〜６のいずれかに記載の可傾シリンダ。
8. 【請求項８】 連結リンク（49）の電気センサ（13）が
   ピストンロッド延長部（46a ）の通路の所定位置に突き
   出ており、その延長部の自由端はすべり斜面（46b ）を
   有し、これが電気センサを中央位置に保ち、電気センサ
   は２極スイッチ（18）の接触片（17）と連結し、それが
   ２極スイッチの中央位置にスイッチを開にして留まる
   が、両端位置でシリンダ（4 ）を一方または反対方向の
   運動のために電気スイッチ弁（15）を介して稼動させる
   ことを特徴とする請求項７に記載の可傾シリンダ。
9. 【請求項９】 姿勢変換の作用として、可傾シリンダを
   制御するスイッチ弁（15）を反転させるための１つまた
   は数個の無接触近接スイッチ（25、26 ）が、連結リンク
   （49）の中の移動路に沿ってピストンロッド延長部（46
   a ）と協同することを特徴とする請求項７に記載の可傾
   シリンダ。
10. 【請求項１０】 連結リンク（49）における、ピストン
    ロッド延長部（46a）の制御端面（27）が、解放コンタ
    クト（28）を含む近接スイッチ（25）とスイッチ弁（1
    5）の２個の電磁石の１つを制御するため、およびさら
    に閉鎖コンタクト（29）を含む近接スイッチ（26）と他
    の電磁石を制御するために協同し、その際近接スイッチ
    が制御端面の移動方向に互いに少し偏位していることを
    特徴とする請求項９に記載の可傾シリンダ。
11. 【請求項１１】 電気油圧回路の姿勢スイッチが、連結
    リンク（49）の蓋（14）に取りつけられ、この蓋は長方
    形スロット（19）に取りはずし自在に固定されているこ
    とを特徴とする請求項７に記載の可傾シリンダ。