JPH0519713U - 機械油圧式変速機 - Google Patents

機械油圧式変速機

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JPH0519713U
JPH0519713U JP6749691U JP6749691U JPH0519713U JP H0519713 U JPH0519713 U JP H0519713U JP 6749691 U JP6749691 U JP 6749691U JP 6749691 U JP6749691 U JP 6749691U JP H0519713 U JPH0519713 U JP H0519713U
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JP
Japan
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clutch
hydraulic unit
shaft
rotation
gear
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JP6749691U
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English (en)
Inventor
弘 岡田
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 後進での高速運転が可能な機械油圧式変速機
を提供すること。 【構成】 低速運転では、前後進とも、第1クラッチ2
0および第2クラッチ23が「切」、第3クラッチ26
が「入」の状態にあり、入力軸1の回転はHST4、ク
ラッチ26を介して出力軸10に伝達される。前進高速
運転では、第3クラッチ26が「切」、第1クラッチ2
0が「入」の状態となり、出力軸10の速度は入力軸1
から第1クラッチ20を介して遊星キャリア43に伝達
された速度と、HST4を介してリングギア41に伝達
された速度との合成されたものとなり、固定油圧ユニッ
ト32の回転数を下げると出力軸速度が増大し、固定油
圧ユニット32の回転を逆にすると出力軸速度が更に増
大する。後進高速運転では、第3クラッチ26を
「切」、第2クラッチ23を「入」にすることにより、
前進の場合と同様に高速運転ができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、後進を高速で行うことができるようにした機械油圧式変速機に関 する。
【0002】
【従来の技術】
変速機(トランスミッション)には動力を油圧的に伝達するハイドロ・スタティ ック・トランスミッション(HST)があるが、一般に動力の伝達を油圧的に行う よりは機械的に行う方が効率がよいため、HSTに機械的差動装置を加えて見掛 けの油圧馬力を小さくし効率を改善したハイドロ・メカニカル・トランスミッシ ョン(HMT)が開発されている。しかし、このHMTは低速回転域で不安定であ り動力伝達効率も悪く、また、ゼロ回転付近の制御が困難であり、逆転は可能で あるが、不安定で、動力伝達効率は更に悪いといった欠点がある。そこで、この ようなHMTの欠点を補うものとして、低速域はハイドロ・スタティック・モー ド(HSモード)により動力を伝達し、中高速域ではハイドロ・メカニカル・モー ド(HMモード)により動力を伝達するようにしたデュアル・モード・トランスミ ッション(DMT)が開発されている。
【0003】 このようなDMTとしては、従来、第7図にしめすようなものがある(特公昭 46−25208)。 このDMTは、入力軸71にギア72,73を介して連結されたHST74と 、このHST74にギア75を介して接続され出力軸76を連結する差動装置7 7と、入力軸71を動力軸78に連結するクラッチ79と、動力軸78を差動装 置77に連結するクラッチ80を備えている。 上記HST74は、可変油圧ユニット81と固定油圧ユニット82とを備え、 可変油圧ユニット81の回転斜板83の角度を制御ハンドル84で制御して、可 変油圧ユニット81から配管85,86を通って固定油圧ユニット82に出力さ れる流体の流れの方向と流量を変えることにより、固定油圧ユニット82の回転 方向及び回転速度を制御するようになっている。すなわち、制御ハンドル84を 中立位置から第1最大行程位置87まで動かすことで固定油圧ユニット82の回 転速度を上げ、制御ハンドル87を中立位置から第2最大行程位置88まで動か すことで固定油圧ユニット82を逆方向に回転速度を上げるようになっている。 上記差動装置77は、ギア75と連結されクラッチ80との連結部を有する環 状ギア91と、この環状ギア91に連結された遊星ギア92と、この遊星ギア9 2に連結されると共に出力軸76を連結した太陽ギア93と、動力軸78とスプ ライン結合し、上記遊星ギア92を回転自在に支持する遊星キャリア94を備え ている。 上記クラッチ79,80は、上記制御ハンドル84によってスイッチ95を操 作することにより制御される。すなわち、制御ハンドル84がスイッチ95に当 接していない低速度領域では、図8に示すように、ソレノイド79sは非励磁、 ソレノイド80sは励磁状態にあり、クラッチ79が外れ、クラッチ80が係合 した状態にある。制御ハンドル84でスイッチ95を押すと、ソレノイド79s は励磁され、ソレノイド80sは非励磁状態になり、クラッチ79が係合し、ク ラッチ80が外れる。制御ハンドル84で再びスイッチ95を押すと、ソレノイ ド80sが再び励磁され、ソレノイド79sが非励磁状態になり、クラッチ80 が係合し、クラッチ79がはずれる。
【0004】 上記構成からなるDMTの動作は以下のようになる。 入力軸71が原動機(図示せず)により定格速度で回転され、制御ハンドル84 が中立位置にある状態では、クラッチ79が外れた状態、クラッチ80は係合し た状態にあり、固定油圧ユニット82は回転しないために、出力軸76は回転せ ず、車両は停止した状態にある。 制御ハンドル84を中立位置から第1最大行程位置87に向けて動かし始める と、可変油圧ユニット81はポンプとして作用し、固定油圧ユニット82は同方 向に回転するモータとして作用する。モータ82はギア75、環状ギア91、ク ラッチ80、遊星キャリア94を介して出力軸76を駆動する。このHSモード では、図9に示すように、出力軸76の速度は可変油圧ユニット81の行程およ び固定油圧ユニット82の速度に比例する。 速度を連続的に増加するときには、制御ハンドル84をスイッチ95を押す位 置まで動かす。そうするとソレノイド79sが励磁され、ソレノイド80sが非 励磁状態となって、クラッチ79が係合し、クラッチ80が外れる。このHMモ ードにおいて、その後、制御ハンドル84を中立位置の方向に動かして可変油圧 ユニット81の容量を減少させる。この可変油圧ユニット81は、固定油圧ユニ ット82に対するモータあるいは制御装置として作用し始め、固定油圧ユニット 82は環状ギア91、ギア75によって駆動されるポンプとして作用する。クラ ッチ79が係合し、クラッチ80が外れていると、遊星キャリア94と環状ギア 91とが同方向に回転し、環状ギア91の速度が低下する。可変油圧ユニット8 1の容量は、制御ハンドル84が中立位置に近づくにつれて減少するので固定油 圧ユニット82と環状ギア91の速度が減少して、差動装置94から差し引かれ る速度の量が徐々に減少し、出力軸76の速度が更に速くなる。 制御ハンドル84が中立位置に達すると、可変油圧ユニット81の容量が零と なり、固定油圧ユニット82は回転を止め、環状ギア91の回転が止まる。制御 ハンドル84を第2最大行程位置88に向かって更に動かすと、可変油圧ユニッ ト81は再びポンプとして作用し、固定油圧ユニット82を逆転方向に駆動する 。すると、環状ギア91の回転方向が逆になり、遊星キャリア94と反対方向に 回転し始め、差動装置77に速度を付加して出力軸76の速度を更に速くする。 出力軸76の逆転駆動は、クラッチ79を外し、クラッチ80を係合したHS モードにおいて、制御ハンドル84を中立位置から第2最大行程位置88に向か って動かすことにより行う。 このように、上記従来のDMT装置では、出力軸76を正転させて車両を前進 させる場合には、低速度領域ではHSモードで駆動し、高速度領域ではHMモー ドで駆動することにより、低速回転領域での安定性を増大すると共に、高速回転 領域での動力伝達効率を向上させている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、出力軸76を逆転させて車両を後進させる場合には、HSモー ドだけで駆動するようになっているため、後進での高速が得られにくいという問 題がある。 一般の自動車等では前進だけが高速になればよく、後進での高速は必要ないが 、ホイルローダやフォークリフト等多くの作業用の建設機械や荷役運搬機械は前 進も後進も高速が要求される。 そこで、この考案の目的は、前進の場合も後進の場合もHMモードで高速運転 ができるようにしたDMTを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この考案の機械油圧式変速機は、入力軸1と、出力 軸10と、動力伝達軸12と、上記入力軸1によってその回転方向と同一方向に 駆動される第1駆動軸18と、上記入力軸1によってその回転方向と逆方向に駆 動される第2駆動軸22と、上記第1駆動軸18と上記動力伝達軸12を連結す る第1クラッチ20と、上記第2駆動軸22と上記動力伝達軸12を連結する第 2クラッチ23と、上記入力軸1によって回転駆動される可変油圧ユニット31 と、上記可変油圧ユニット31の吐出流によって回転駆動される固定油圧ユニッ ト32と、上記出力軸10に嵌合した太陽歯車44と、上記太陽歯車44に歯合 した遊星歯車42と、上記動力伝達軸12に嵌合すると共に上記遊星歯車42を 回転自在に支持する遊星キャリア43と、上記固定油圧ユニット32によって駆 動されると共に上記遊星歯車42と歯合する制御歯車6,41と、上記制御歯車 6,41を上記出力軸10に連結する第3クラッチ26と、上記可変油圧ユニッ ト31のストロークを制御するストローク制御手段35と、前後進切換手段50 と、上記前後進切換手段50が前進位置にあるときに、上記ストローク制御手段 35が正転最大ストローク位置36に達したときに上記第3クラッチ26を開放 し、続いて上記第1クラッチ20を結合する第1クラッチ制御手段51と、上記 前後進切換手段50が後進位置にあるときに、上記ストローク制御手段35が逆 転最大ストローク位置37に達したときに上記第3クラッチ26を開放し、続い て上記第2クラッチ23を結合する第2クラッチ制御手段52とを備えたことを 特徴としている。
【0007】
【作用】
上記構成において、前後進切換手段50が前進位置にあり、ストローク制御手 段35が中立位置にある状態においては、第1クラッチ20および第2クラッチ 23が開放、第3クラッチ26が結合の状態にある。この状態において、ストロ ーク制御手段35を正転最大ストローク位置36に向けて動かすと、可変油圧ユ ニット31のストロークが増大し、固定油圧ユニット32が正方向に回転速度を 増大し、出力軸10が正転する。この出力軸10の回転速度は固定油圧ユニット 32の回転速度に比例する。ストローク制御手段35が正転最大ストローク位置 36に達すると、第1クラッチ制御手段51が第3クラッチ26を開放し、続い て第1クラッチ20を結合する。そうすると、入力軸1の回転が、第1駆動軸1 8、第1クラッチ20、動力伝達軸12を介して遊星キャリア43に機械的に伝 達されると共に、可変油圧ユニット31、固定油圧ユニット32を介して制御歯 車6,41に油圧的に伝達され、太陽歯車44が上記遊星キャリア43の回転速 度と上記制御歯車41の回転速度の合成された速度で回転する。従って、上記ス トローク制御手段35を正転最大ストローク位置36から中立位置に向けて動か すと、固定油圧ユニット32の回転速度が低下するため、太陽歯車44の回転速 度が増大し、出力軸10の回転速度が増大する。ストローク制御手段35を中立 位置を越えて逆転最大ストローク位置37に向けて動かすと、固定油圧ユニット 32は逆回転するため、太陽歯車44の回転速度が更に増大し、出力軸10の回 転速度が更に増大して、逆転最大ストローク位置37において最大回転速度に達 する。 前後進切換スイッチ50を後進位置に切り換え、ストローク制御手段35を中 立位置から逆転最大ストローク位置37に動かすと、入力軸1の回転は前進の場 合と同様、可変油圧ユニット31、固定油圧ユニット32、制御歯車6、第3ク ラッチ26を介して出力軸10に伝えられ、出力軸10が逆転する。ストローク 制御手段35が逆転最大ストローク位置37に達すると、第2クラッチ制御手段 52が第3クラッチを開放し、続いて第2クラッチ23を結合する。そうすると 、入力軸1の回転が、第2駆動軸22、第2クラッチ23、動力伝達軸12を介 して遊星キャリア43に機械的に伝達されると共に、可変油圧ユニット31、固 定油圧ユニット32を介して制御歯車6,41に油圧的に伝達され、太陽歯車4 4が上記遊星キャリア43の回転速度と上記制御歯車41の回転速度の合成され た速度で回転する。従って、上記ストローク制御手段35を逆転最大ストローク 位置37から中立位置に向けて動かすと、固定油圧ユニット32の逆方向の回転 速度が低下するため、太陽歯車44の回転速度が増大し、出力軸10の回転速度 が増大する。ストローク制御手段35を中立位置を越えて正転最大ストローク位 置36に向けて動かすと、固定油圧ユニット32は正回転するため、太陽歯車4 4の回転速度が更に増大し、出力軸10の回転速度が更に増大して、正転最大ス トローク位置36において逆方向の最大回転速度に達する。 このように、入力軸1によってその回転方向と逆方向に駆動される第2駆動軸 22を動力伝達軸12に連結する第2クラッチを設けて、後進の場合においても 、入力軸1の回転を機械的および油圧的に出力軸10に伝達するようにしている ので、後進での高速運転が可能となる。
【0008】
【実施例】
以下、この考案を図示の実施例により詳細に説明する。 図1はこの考案の一実施例の概略構成図である。この機械油圧式変速機は、 入力軸1にギア2,3を介して連結されたHST4と、このHST4にギア5,6 、環状ギアアーム7を介して接続されると共に、ギア8,9を介して出力軸10 を連結した遊星歯車機構11と、この遊星歯車機構11に動力を伝達する動力伝 達軸12と、上記HST4の可変ユニット軸15に嵌合したギア16によってギ ア17を介して上記入力軸1と同一回転方向に駆動される第1駆動軸としてのク ラッチアーム18と、このクラッチアーム18と動力伝達軸12を連結する第1 クラッチ20と、入力軸1によってギア2,ギア21を介して上記入力軸1と逆 回転方向に駆動される第2駆動軸としてのクラッチ軸22と、このクラッチ軸2 2と動力伝達軸12を連結する第2クラッチ23と、上記ギア6を上記遊星歯車 機構11の太陽ギア軸25に連結する第3クラッチ26を備えている。 上記HST4は、可変油圧ユニット31と固定油圧ユニット32とを備え、可 変油圧ユニット31の斜板33の角度をストローク制御手段としての制御ハンド ル35で制御して、可変油圧ユニット31から固定油圧ユニット32に出力され る流体の流れの方向と流量を変えることにより、固定油圧ユニット32の回転方 向及び回転速度を制御するようになっている。すなわち、制御ハンドル35を中 立位置から正転最大ストローク位置36まで動かすことで固定油圧ユニット32 の正転方向の回転速度を上げ、制御ハンドル35を中立位置から逆転最大ストロ ーク位置37まで動かすことで固定油圧ユニット32の逆方向の回転速度を上げ るようになっている。 上記遊星歯車機構11は、環状ギアアーム7と連結した環状ギア41と、この 環状ギア41と歯合する遊星ギア42と、上記動力伝達軸12に嵌合すると共に 上記遊星ギア42を回転自在に支持する遊星キャリア43と、上記遊星ギア42 に歯合すると共に上記太陽ギア軸25に嵌合した太陽ギア44を備えている。上 記ギア6と環状ギアアーム7と環状ギア41とで制御歯車を構成している。 上記第1クラッチ20、第2クラッチ23、第3クラッチ26は、上記制御ハ ンドル35がそれぞれ正転最大ストローク位置36,逆転最大ストローク位置3 7において第1リミットスイッチ51,第2リミットスイッチ52を押すことに よって制御される。 すなわち、図5に示すように、前後進切換スイッチ50が前進側50aに入っ た状態では、制御ハンドル35が中立位置から第1クラッチ制御手段としての第 1リミットスイッチ51を押すまでの間は、ソレノイド20sは非励磁、ソレノ イド26sは励磁状態にあり、第1クラッチ20,第2クラッチ23が「切」、 第3クラッチ26が「入」の状態にある。制御ハンドル35が第1リミットスイ ッチ51を押すと、ソレノイド20sは励磁され、ソレノイド26sは非励磁状 態になり、第1クラッチ20が「入」、第2クラッチ23,第3クラッチ26が 「切」の状態となる。制御ハンドル35で再び第1リミットスイッチ51を押す と、ソレノイド26sが再び励磁され、ソレノイド20sが非励磁状態になり、 第1クラッチ20が「切」、第3クラッチ26が「入」の状態となる。 一方、前後進切換スイッチ50が後進側50bに入った状態では、制御ハンド ル35が中立状態から第2クラッチ制御手段としての第2リミットスイッチ52 を押すまでの間は、ソレノイド23sは非励磁、ソレノイド26sは励磁状態に あり、第1クラッチ20,第2クラッチ23が「切」、第3クラッチ26が「入 」の状態にある。制御ハンドル35が第2リミットスイッチ52を押すと、ソレ ノイド23sは励磁され、ソレノイド26sは非励磁状態になり、第2クラッチ 23が「入」、第1クラッチ20,第3クラッチ26が「切」の状態となる。制 御ハンドル35が再び第2リミットスイッチ52を押すと、ソレノイド26sが 再び励磁され、ソレノイド23sが非励磁状態になり、第2クラッチ23が「切 」、第3クラッチ26が「入」の状態となる。
【0009】 上記構成において、入力軸1が原動機(図示せず)により定格速度で回転され、 制御ハンドル35が中立位置にあり、前後進切換スイッチ50が前進側50aに ある状態では、図2に示すように、第1クラッチ20,第2クラッチ23が「切 」、第3クラッチ26が「入」の状態にあり、固定油圧ユニット32は回転しな いために、出力軸10は回転せず、車両は停止した状態にある。 この状態から制御ハンドル35を正転最大ストローク位置36に向けて動かし 始めると、固定油圧ユニット32は正方向に回転し、その回転はギア5,6、第 3クラッチ26、太陽ギア軸25、ギア8,9を介して出力軸10に伝達される 。このHSモードでは、図6に示すように、出力軸10の速度は固定油圧ユニッ ト32の速度に比例する。 制御ハンドル35を第1リミットスイッチ51を押す位置まで動かすと、ソレ ノイド20sが励磁され、ソレノイド26sが非励磁状態となって、図3に示す ように、第1クラッチ20が「入」、第2,第3クラッチが「切り」の状態とな る。このHMモードにおいては、エンジン出力は第1クラッチ20、動力伝達軸 12を介して遊星歯車機構11の遊星キャリア43に機械的に伝達されると共に 、HST4を介して環状ギア41に油圧的に伝達される。そして、太陽ギア44 の回転速度は、遊星キャリア43の回転速度と、環状ギア41の回転速度の合成 された速度となる。この状態から制御ハンドル35を中立位置の方向に動かすと 、可変油圧ユニット31の容量が減少し、固定油圧ユニット32の速度が低下し 、従って環状ギア41の回転速度が低下し、太陽ギア44の回転速度が増加し、 出力軸10の回転数が増加していく。制御ハンドル35が再び中立位置にくると 、固定油圧ユニット32の速度はゼロとなり、原動機の動力は殆ど全て、第1ク ラッチ20から遊星歯車機構11を経て機械的に出力軸10に伝達され、最高の 効率が得られる。次に、制御ハンドル35を中立位置から逆転最大ストローク位 置37に向けて動かすと、可変油圧ユニット31のストロークが逆方向に増加し 、固定油圧ユニット32が逆方向に回転して、出力軸10の回転速度は更に増加 していくのである。固定油圧ユニット32の速度が逆方向に最大になったとき、 車両は最大の速度に達する。
【0010】 車両を後進させる場合は、前後進切換スイッチ50を後進側50bに入れ、制 御ハンドル35を中立位置から逆転最大ストローク位置37に向けて動かす。こ の状態では、図2の場合と同様、第1クラッチ20および第2クラッチ23が「 切」、第3クラッチ26が「入」の状態にあるHSモードにあり、固定油圧ユニ ット32が逆方向に回転し、この固定油圧ユニット32の回転速度に比例した出 力軸の回転速度が得られる(図6)。 制御ハンドル35が逆転最大ストローク位置37に達して第2リミットスイッ チを押すと、ソレノイド23sが励磁、ソレノイド20s,26sが非励磁の状 態となって、図4に示すように、第2クラッチ23が「入」、第1クラッチ20 および第3クラッチ26が「切」の状態のHMモードに切り替わる。 この状態で制御ハンドル35を中立位置に向けて動かすと、可変油圧ユニット 31のストロークが低下し、固定油圧ユニット32の回転速度が低下して、出力 軸10の回転速度が増大し、車両の後進方向の速度が増大する。そして、制御ハ ンドル35を更に動かして、中立位置から正転最大ストローク位置に向けて動か すと、固定油圧ユニット32は正方向に回転し、出力軸10の回転速度が更に増 大する。固定油圧ユニット32の速度が正方向に最大になったときに、出力軸1 0の逆方向に最大となり、車両は最大後進速度に達する。
【0011】 このように、入力軸1によってその回転方向と逆方向に駆動されるギア17お よびクラッチアーム18と、このクラッチアーム18と動力伝達軸12を連結す る第2クラッチ20を設け、制御ハンドル35が逆転最大ストローク位置37に 達して第2リミットスイッチ52を押したときに、第3クラッチを開放し、続い て上記第2クラッチ20を結合するようにしているので、後進の場合においても HMモードで駆動でき、後進における高速運転が可能となる。
【0012】
【考案の効果】
以上より明らかなように、この考案の機械油圧式変速機は、入力軸によってそ の回転方向と同一方向に駆動される第1駆動軸と、上記入力軸によってその回転 方向と逆方向に駆動される第2駆動軸と、上記第1駆動軸と動力伝達軸を連結す る第1クラッチと、上記第2駆動軸と上記動力伝達軸を連結する第2クラッチと 、上記入力軸によって回転駆動される可変油圧ユニットと、上記可変油圧ユニッ トの吐出流によって回転駆動される固定油圧ユニットと、上記出力軸に嵌合した 太陽歯車と、上記太陽歯車に歯合した遊星歯車と、上記動力伝達軸に嵌合すると 共に上記遊星歯車を回転自在に支持する遊星キャリアと、上記固定油圧ユニット によって駆動されると共に上記遊星歯車と歯合する制御歯車と、上記制御歯車を 上記出力軸に連結する第3クラッチと、上記可変油圧ユニットのストロークを制 御するストローク制御手段と、前後進切換手段と、上記前後進切換手段が前進位 置にあるときに、上記ストローク制御手段が正転最大ストローク位置に達したと きに上記第3クラッチを開放し、続いて上記第1クラッチを結合する第1クラッ チ制御手段と、上記前後進切換手段が後進位置にあるときに、上記ストローク制 御手段が逆転最大ストローク位置に達したときに上記第3クラッチを開放し、続 いて上記第2クラッチを結合する第2クラッチ制御手段とを備えているので、 前進のみならず後進においても、低速回転域ではHSモードにより安定した運転 ができ、高速回転域ではHMモードにより効率のよい運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の一実施例の概略構成図である。
【図2】 上記実施例におけるHSモードでの駆動状態
を示す図である。
【図3】 上記実施例におけるHMモードでの前進駆動
状態を示す図である。
【図4】 上記実施例におけるHMモードでの後進駆動
状態を示す図である。
【図5】 上記実施例における前後進切換とモード切換
を行う回路図である。
【図6】 上記実施例におけるモータ回転数と出力軸回
転数の関係を示す図である。
【図7】 従来例の概略構成図である。
【図8】 上記従来例におけるモード切換回路図であ
る。
【図9】 上記従来例における固定油圧ユニットの速度
と出力軸速度の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…入力軸、4…HST、5,6…ギア、7…環状ギア
アーム、10…出力軸、11…遊星歯車機構、12…動
力伝達軸、18…クラッチアーム、20…第1クラッ
チ、22…クラッチ軸、23…第2クラッチ、25…太
陽ギア軸、31…可変油圧ユニット、32…固定油圧ユ
ニット、33…斜板、35…制御ハンドル、36…正転
最大ストローク位置、37…逆転最大ストローク位置、
41…環状ギア、42…遊星ギア、43…遊星キャリ
ア、44…太陽ギア、50…前後進切換スイッチ、51
…第1リミットスイッチ、52…第2リミットスイッ
チ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸(1)と、出力軸(10)と、動力伝
    達軸(12)と、上記入力軸(1)によってその回転方向と
    同一方向に駆動される第1駆動軸(18)と、上記入力軸
    (1)によってその回転方向と逆方向に駆動される第2駆
    動軸(22)と、上記第1駆動軸(18)と上記動力伝達軸
    (12)を連結する第1クラッチ(20)と、上記第2駆動
    軸(22)と上記動力伝達軸(12)を連結する第2クラッ
    チ(23)と、上記入力軸(1)によって回転駆動される可
    変油圧ユニット(31)と、上記可変油圧ユニット(31)
    の吐出流によって回転駆動される固定油圧ユニット(3
    2)と、上記出力軸(10)に嵌合した太陽歯車(44)
    と、上記太陽歯車(44)に歯合した遊星歯車(42)と、
    上記動力伝達軸(12)に嵌合すると共に上記遊星歯車
    (42)を回転自在に支持する遊星キャリア(43)と、上
    記固定油圧ユニット(32)によって駆動されると共に上
    記遊星歯車(42)と歯合する制御歯車(6,41)と、上
    記制御歯車(6,41)を上記出力軸(10)に連結する第
    3クラッチ(26)と、上記可変油圧ユニット(31)のス
    トロークを制御するストローク制御手段(35)と、前後
    進切換手段(50)と、上記前後進切換手段(50)が前進
    位置にあるときに、上記ストローク制御手段(35)が正
    転最大ストローク位置(36)に達したときに上記第3ク
    ラッチ(26)を開放し、続いて上記第1クラッチ(20)
    を結合する第1クラッチ制御手段(51)と、上記前後進
    切換手段(50)が後進位置にあるときに、上記ストロー
    ク制御手段(35)が逆転最大ストローク位置(37)に達
    したときに上記第3クラッチ(26)を開放し、続いて上
    記第2クラッチ(23)を結合する第2クラッチ制御手段
    (52)とを備えたことを特徴とする機械油圧式変速機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190020212A (ko) * 2017-08-17 2019-02-28 현대자동차주식회사 무단변속기 차량의 후진시 제어방법

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