JPH05179439A - 酸化インジウム−酸化錫焼結体からなるスパッタリング用ターゲット - Google Patents

酸化インジウム−酸化錫焼結体からなるスパッタリング用ターゲット

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JPH05179439A
JPH05179439A JP4018312A JP1831292A JPH05179439A JP H05179439 A JPH05179439 A JP H05179439A JP 4018312 A JP4018312 A JP 4018312A JP 1831292 A JP1831292 A JP 1831292A JP H05179439 A JPH05179439 A JP H05179439A
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JP
Japan
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target
sputtering
tin oxide
indium oxide
sintered compact
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Pending
Application number
JP4018312A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Machino
毅 町野
Tadashi Sugihara
忠 杉原
Takuo Takeshita
拓夫 武下
Yukihiro Ouchi
幸弘 大内
Akio Takahashi
昭雄 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Publication of JPH05179439A publication Critical patent/JPH05179439A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表
示装置の透明電極、帯電防止導電膜コーティング、ガス
センサーなどに用いられるインジウム−錫酸化物透明導
電膜を短時間のスパッタリングにより形成することので
きるスパッタリング用ターゲットを提供する。 【構成】 結晶粒の平均粒径が1μm以下の組織を有
し、かつ相対密度が85%以上の酸化インジウム−酸化
錫焼結体からなるスパッタリング用ターゲット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液晶表示装置、エレ
クトロルミネッセンス表示装置の透明電極、帯電防止導
電膜コーティング、ガスセンサーなどに用いられるイン
ジウム−錫酸化物(以下、ITOという)透明導電膜を
高電圧をかけながらスパッタリングを行なうことのでき
るターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ITO膜は、透明でありかつ導
電性を有するために、透明電極、透明導電膜として幅広
く使用されており、上記ITO膜を形成する方法の1つ
としてスパッタリング法がある。上記スパッタリング法
には、In−Sn合金ターゲットを用いる方法とITO
ターゲットを用いる方法があり、上記In−Sn合金タ
ーゲットを用いる方法は、安定した成膜を得るためには
酸素量の厳しい制御を必要とするために、比較的成膜が
容易なITOターゲットを用いる方法が主流になってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ITOターゲット
は難焼結性であり、混合→粉砕→成形→常圧焼結という
通常のセラミックス焼結体製造法で得られたITOター
ゲットの相対密度はせいぜい60%程度しか上がらず、
またITOターゲットの平均結晶粒径も4μm以上とな
り、かかるITOターゲットを用いて高速成膜を達成す
るするために高電圧をかけながらスパッタリングを実施
すると、異常放電が発生しやすく、放電状態が不安定で
ターゲットが不均一に消耗し、一方、投入電力を小さく
して電圧を低くすると成膜速度が遅くなり、十分なIT
O成膜速度を得ることはできなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
高電圧をかけても異常放電が発生せず、高速成膜を行う
ことのできるスパッタリング用ITOターゲットを得る
べく研究を行なった結果、高密度でかつ組織の結晶粒径
を可及的に微細化したITOターゲットを用いることに
より、従来よりも高い電圧をかけても異常放電が発生せ
ず、投入電力を増加させることができ、したがって高速
成膜を行うことのできるという知見を得たのである。
【0005】この発明は、かかる知見に基づいて成され
たものであって、結晶粒の平均粒径が1μm以下の組織
を有し、かつ相対密度が85%以上の酸化インジウム−
酸化錫焼結体からなるITOターゲットに特徴を有する
ものである。
【0006】この発明の結晶粒の平均粒径が1μm以下
でかつ相対密度が85%以上のITOターゲットを製造
するには、原料粉末として、平均粒径:0.01〜1μ
mの酸化錫を固溶した酸化インジウム粉末または酸化錫
粉末と酸化インジウム粉末の混合粉末を用意し、これら
原料粉末を温度:850〜1100℃でホットプレスす
ることにより製造される。酸化インジウムに対する酸化
錫の割合は、通常、重量%で11%程度とされている
が、30%以下の範囲が透明導電膜が形成できる許容範
囲である。
【0007】この原料粉末の平均粒径は1μmより大き
いと焼結性が悪く、焼結密度が上昇せず、得られたIT
Oターゲットの平均結晶粒径も1μmより大きくなるの
で好ましくなく、逆に平均結晶粒径が0.01μmより
小さいと、凝集を抑制することが難しく、焼結性の高い
粉末とすることは極めて困難である。したがって、この
ITOターゲット製造に用いる原料粉末の平均粒径は、
0.01〜1μmの範囲内にあることが好ましく、さら
に0.02〜0.5μmの範囲内にあることが一層好ま
しい。
【0008】また、この発明のITOターゲットの製造
に用いる原料粉末は、酸化錫を固溶した酸化インジウム
粉末または酸化錫粉末と酸化インジウム粉末の混合粉末
のうちいずれを用いても良いが、酸化錫を固溶した酸化
インジウム粉末の方が一層好ましい。その理由は、混合
粉末だと微視的な混合度が低く、得られたターゲットの
Snの分散性が悪いため、成膜して得られた膜のSnの
分散性も悪く、さらに導電性も悪くなるからである。
【0009】上記酸化錫を固溶した酸化インジウム粉末
は、In塩とSn塩の水溶液に蓚酸を加え、pHを0〜
2として蓚酸スズ/インジウムを共沈させ、400〜8
00℃で焼成後、凝集粒子をほぐし、十分な分散性を持
たせることにより得ることができる。その他にも一般に
市販されている酸化錫粉末と酸化インジウム粉末を混合
したのち、1350℃以上で焼成して固溶させた後、機
械的粉砕を施すことによっても得ることができる。
【0010】ホットプレスにおける焼結温度は、850
〜1300℃が良く、850℃より低いと、高い焼結密
度が得られず、逆に高いと錫の凝集が激しくなったり、
金属が析出したりするので好ましくない。
【0011】平均結晶粒径が1μmを越えかつ相対密度
が85%を越えるITO焼結体をターゲットにしてスパ
ッタリングを行なうと最高スパッタリング電圧が低くな
り、したがって、投入電力を高くすることができないの
で高速成膜を行なうことができない。
【0012】
【実施例】この発明を実施例に基づいて具体的に説明す
る。In2 3 粉末とSnO2 粉末を9:1の割合で混
合した後、大気中で焼成し、完全に固溶させた後、粉砕
し、表1に示される平均粒径の原料粉末を製造した。
【0013】これら原料粉末を、表1に示される温度お
よび圧力で真空ホットプレスを行ない、表1に示される
平均結晶粒径および相対密度を有する直径:80mm、
厚さ:7mmの円盤状の本発明ターゲット1〜7および
比較ターゲット1〜2を製造した。さらに比較のために
表1に示される条件の常圧焼結法により従来ターゲット
を製造した。
【0014】これらターゲットを直流マグネトロンスパ
ッタリング装置にセットし、基板温度:250℃、圧
力:5×10-3torrの条件に保持し、電流を1mA
に一定に保持し、成膜速度を早めるために投入電力を増
加させるべく異常放電が発生するまで電圧を上昇せし
め、異常放電が発生する直前の電圧(以下、最高スパッ
タリング電圧という)を測定し、その結果を表1に示し
た。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】表1に示される結果から、平均結晶粒
径:1μm以下でかつ相対密度が85%以上の本発明タ
ーゲット1〜7の最高スパッタリング電圧はいずれも従
来ターゲットより高いので、スパッタリング法により成
膜するに際し、投入電力を増加させることができ、した
がって、成膜速度を早めることができるが、この発明の
条件から外れた値を持つ(この発明の条件から外れてい
る値に*印を付して示した)比較ターゲット1〜2およ
び従来ターゲットの最高スパッタリング電圧が低いので
投入電力を増加させることができず、したがって、高速
成膜を行なうことができないことがわかる。
【0017】この発明のターゲットは、最高スパッタリ
ング電圧が高いので、投入電力を増加させて成膜速度を
早めることができ、製造コストを下げて産業上優れた貢
献を成し得るものである。
フロントページの続き (72)発明者 大内 幸弘 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内 (72)発明者 高橋 昭雄 埼玉県大宮市北袋町1−297 三菱マテリ アル株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶粒の平均粒径が1μm以下の組織を
    有し、かつ相対密度が85%以上の酸化インジウム−酸
    化錫焼結体からなることを特徴とするスパッタリング用
    ターゲット。
JP4018312A 1992-01-06 1992-01-06 酸化インジウム−酸化錫焼結体からなるスパッタリング用ターゲット Pending JPH05179439A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4018312A JPH05179439A (ja) 1992-01-06 1992-01-06 酸化インジウム−酸化錫焼結体からなるスパッタリング用ターゲット

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JP4018312A Pending JPH05179439A (ja) 1992-01-06 1992-01-06 酸化インジウム−酸化錫焼結体からなるスパッタリング用ターゲット

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003050322A1 (fr) * 2001-12-10 2003-06-19 Nikko Materials Company, Limited Cible de pulverisation ito presentant un nombre reduit de nodules
JP2006069882A (ja) * 2004-08-05 2006-03-16 Mitsubishi Materials Corp 微細な酸化スズ粉末とその製造方法および用途
JP2009221589A (ja) * 2008-03-19 2009-10-01 Tosoh Corp 酸化物焼結体からなるスパッタリングターゲット
US8785924B2 (en) 2011-12-12 2014-07-22 Korea Institute Of Science And Technology High-sensitivity transparent gas sensor and method for manufacturing the same
US9285332B2 (en) 2011-12-12 2016-03-15 Korea Institute Of Science And Technology Low power consumption type gas sensor and method for manufacturing the same

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Effective date: 20001114