JPH05163294A - 2−置換アデノシン誘導体および循環器疾患用薬 - Google Patents

2−置換アデノシン誘導体および循環器疾患用薬

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JPH05163294A
JPH05163294A JP3034249A JP3424991A JPH05163294A JP H05163294 A JPH05163294 A JP H05163294A JP 3034249 A JP3034249 A JP 3034249A JP 3424991 A JP3424991 A JP 3424991A JP H05163294 A JPH05163294 A JP H05163294A
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Yoko Watanabe
辺 洋 子 渡
Toyofumi Yamaguchi
口 十四文 山
Akira Matsuda
田 彰 松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】血圧降下作用などの循環改善薬理作用に優れ、
受容体に対して高い選択性を有する反面、心臓抑制
作用などの副作用の少ない新規な化合物および該化合物
を含有する循環器疾患用薬を提供する。 【構成】下記式(I) 〔式中、Rは水素原子または水酸基を示し、mは2〜7
の整数を示し、nは0または1〜3の整数を示し、
1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子、水酸基の保
護基またはりん酸残基を示し、R1 、R2 およびR3
同一であっても相異なっていてもよい〕で表わされる2
−置換アデノシン誘導体およびその塩。また、上記式
(I)で表わされる2−置換アデノシン誘導体またはそ
の薬学的に許容される塩を有効成分として含有する循環
器疾患薬。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な2−置換アデノ
シン誘導体および該化合物を有効成分として含有する循
環器疾患用薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、アデノシンは、強い血圧降下作用および血小板凝集
阻害作用を有することが知られているが、これらの作用
に持続性がなく、一方、心臓に対する抑制作用(心拍数
の低下作用など)、中枢抑制作用などの副作用も併せ持
っている。したがって、アデノシンまたはその誘導体を
高血圧症、狭心症などの疾患の治療薬として使用する場
合にはこれらの問題点を解決する必要がある。
【0003】このような問題点を解決するために種々の
2−置換アデノシン誘導体が合成されているが(Chem.
Pharm. Bull., 23(4),759-774(1975) ;特開平1−26
5100号公報)、これらの誘導体では上記の問題点が
十分には解決されておらず、未だ医薬品としては実用化
されていない。
【0004】本発明者らは先にアデノシンの2位に特定
のアルキニル基を導入した化合物を合成することに成功
し(例えば、Chem. Pharm. Bull., 33(4), 1766-1769(1
985))、これらの化合物のうち特にアルキニル基として
直鎖状の炭素鎖を有する化合物が顕著で、かつ持続的な
血圧降下作用を示すとともに、心拍数に対する影響が少
ないことを見い出した(例えば、Nucleic Acids Resear
ch,SymposiumSeries No .16, 97-100(1985);特公平1
−33477号公報;特公平2−17526号公報)。
【0005】このような直鎖状の炭素鎖を有する2−ア
ルキニルアデノシンは、従来の他のアデノシン誘導体と
比較すれば、その循環器官に対する薬理作用は強力かつ
持続的で副作用も弱いものであるが、さらにこれらの特
長が増強された化合物の出現が待望されていた。
【0006】近年、血圧降下作用、血小板凝集阻害作用
などはアデノシンA2 受容体(以下、A2 受容体とい
う)を介して発現し、一方心臓に対する抑制作用、中枢
抑制作用などはアデノシンA1 受容体(以下、A1 受容
体という)を介して発現することが報告されている。例
えば、5’−N−エチルカルボキサミドアデノシン(N
ECA)(Archs.Pharmacodyn.,230 ,140-149(1977))
は、A2 受容体に高親和性を有する化合物として知られ
ており、バインディング・アッセイのリガンドとしてす
でに使用されている(Mol. Pharmacol.,29,331-346(198
6))。しかしながら、A1 受容体に対しても高い親和性
を有するため、前記したような副作用が発現しやすく、
よって、治療薬としては使用されていない。
【0007】したがって、A2 受容体に対して高い親和
性を有し、一方A1 受容体に対しては親和性の低いアデ
ノシン誘導体が開発されるならば、それらは高血圧、虚
血性心疾患、虚血性脳疾患などの循環器疾患の治療また
は予防に使用する医薬品として有用であろう。
【0008】すなわち、本発明の目的は、血圧降下作
用、冠血管拡張作用、末梢血管拡張作用、脳循環改善作
用、末梢循環改善作用、血小板凝集阻害作用、抗動脈硬
化作用などの薬理作用が強力かつ持続的で、A2 受容体
に対する選択性が高く、一方において心臓抑制作用、中
枢抑制作用などの副作用の少ない2−置換アデノシン誘
導体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規アデ
ノシン誘導体の開発、ならびにそれらの薬理活性を種々
検討する過程において、ある特定のアデノシン誘導体が
2 受容体に対して高い親和性を示し、一方でA1 受容
体に対しては低い親和性を示すこと、すなわち、A2
容体に対する選択性が高い化合物であることを見出し、
さらにそれらが循環器疾患用薬として有用であることを
確認して本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、下記の一般式〔I〕
【化2】 で表わされる2−置換アデノシン誘導体〔式中、Rは水
素原子または水酸基を示し、mは2〜7の整数を示し、
nは0または1〜3の整数を示し、R1 、R2 およびR
3 はそれぞれ水素原子、水酸基の保護基またはりん酸残
基を示し、R1 、R2 およびR3 は同一であっても相異
なっていてもよい〕(以下、「本発明化合物」と略称す
ることもある)およびその塩を提供するものである。
【0011】また、本発明は、上記一般式〔I〕で表わ
される2−置換アデノシン誘導体またはその薬学的に許
容される塩を有効成分として含有することを特徴とする
循環器疾患用薬を提供するものである。
【0012】一般式〔I〕において、R1 、R2 および
/またはR3 が水酸基の保護基である場合、これらはヌ
クレオシドの水酸基の保護基として常用されている置換
基であり、二以上が同一であるか、それぞれ異なるもの
である。具体的にはアセチル、クロロアセチル、ジクロ
ロアセチル、トリフルオロアセチル、メトキシアセチ
ル、プロピオニル、n−ブチリル、(E)−2−メチル
ブテノイル、イソブチリル、ペンタノイル、ベンゾイ
ル、o−(ジブロモメチル)ベンゾイル、o−(メトキ
シカルボニル)ベンゾイル、p−フェニルベンゾイル、
2,4,6−トリメチルベンゾイル、p−トルオイル、
p−アニソイル、p−クロロベンゾイル、p−ニトロベ
ンゾイル、α−ナフトイルなどのアシル基;ベンジル、
フェネチル、3−フェニルプロピル、p−メトキシベン
ジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、p−
ハロベンジル、p−シアノベンジル、ジフェニルメチ
ル、トリフェニルメチル(トリチル)、αもしくはβ−
ナフチルメチル、α−ナフチルジフェニルメチルなどの
アラルキル基;トリメチルシリル、トリエチルシリル、
ジメチルイソプロピルシリル、イソプロピルジメチルシ
リル、メチルジ−t−ブチルシリル、t−ブチルジメチ
ルシリル、t−ブチルジフェニルシリル、トリイソプロ
ピルシリル、テトライソプロピルジシロキサニルなどの
シリル基;メトキシメチル、エトキシメチルなどのアル
コキシメチル基;イソプロピリデン、エチリデン、プロ
ピリデン、ベンジリデン、メトキシメチリデンなどのア
セタール型もしくはケタール型保護基などを例示するこ
とができる。
【0013】R1 、R2 および/またはR3 がりん酸残
基である場合、これらは、式〔A〕または〔B〕
【化3】 で表される。式〔A〕または〔B〕におけるMはりん酸
残基の陰電荷に対応する陽電荷を有する1個または複数
個のカチオンを示し、具体的には水素イオン、ナトリウ
ムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、バリウ
ムイオン、マグネシウムイオン、アンモニウムイオンな
どが例示される。式〔A〕のりん酸残基は一般式〔I〕
におけるリボース骨格の1個の水酸基とりん酸エステル
を形成し、式〔B〕のりん酸残基は一般式〔I〕におけ
るリボース骨格の2個の水酸基と環状りん酸エステルを
形成する。
【0014】一般式〔I〕で表わされる2−置換アデノ
シン誘導体のうち、R1 、R2 およびR3 が水素原子で
ある化合物を以下の第1表(A)(B)に例示する。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】また、一般式〔I〕で表わされるアデノシ
ン誘導体のR1 、R2 およびR3 が水素原子以外の置換
基であるものとしては、第1表(A)(B)に例示され
た化合物の2′,3′,5′−トリ−O−アシル体、
5′−O−アシル体、5′−O−アラルキル体、3′−
O−アラルキル体、5′−りん酸エステル体、3′,
5′−環状りん酸エステル体などが例示される。
【0018】一般式〔I〕で表わされるアデノシン誘導
体は遊離型または塩型として存在しうる。塩型として
は、例えば塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩の如き無機酸
塩、あるいはシュウ酸塩、クエン酸塩、リンゴ酸塩の如
き有機酸塩などの酸付加塩;ナトリウム塩、カリウム塩
などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、バリウム塩、マ
グネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;アンモニウム
塩などが挙げられる。このうち、塩酸塩、シュウ酸塩、
クエン酸塩、リンゴ酸塩、ナトリウム塩などの薬学的に
許容される塩が好ましい。
【0019】以下、本発明化合物の合成法の一例につい
て説明する。 〔合成法1〕本発明化合物は、一般式〔II〕
【化4】 〔式中、R1'〜R3'は水素原子、水酸基の保護基(前記
のR1 〜R3 として例示したものと同様の保護基)また
はりん酸残基(前記のR1 〜R3 として例示したものと
同様のりん酸残基)を示し、Xはヨウ素または臭素を示
す〕で表わされる2−ハロゲノアデノシン類(以下、
「原料化合物」と略称することもある)を溶媒中、パラ
ジウム触媒および銅化合物の存在下で一般式〔III 〕
【化5】 〔式中、m、nおよびRは前記と同意議〕で表わされる
アセチレン化合物と反応(クロスカップリング反応)さ
せ、必要に応じて糖部水酸基の保護基を除去し、または
糖部水酸基に保護基もしくはりん酸残基を導入する方法
により合成することができる。クロスカップリング反応
は2−アルキニルアデノシンの公知の合成法(特公平1
−33477号および特公平2−17526号公報参
照)に準じて行うことができる。
【0020】アセチレン化合物〔III 〕は、目的とする
本発明化合物の種類に応じたm数、n数およびRを有す
るものを選択する。
【0021】反応溶媒としては、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン、トリオクチルアミン、N,N,N’,N’−テトラ
メチル−1,8−ナフタレンジアミン、ジメチルアニリ
ン、ジエチルアニリン、ピリジンなどの塩基性溶媒単
独、またはアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムア
ミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、
N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン
(THF)、1,4−ジオキサンなどの非プロトン性極
性溶媒と上記塩基性溶媒との混合溶媒を用いることがで
きる。
【0022】パラジウム触媒としては、ビス(アセトニ
トリル)パラジウムジクロリド、ビス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウムジクロリド、ビス(ベンゾニトリ
ル)パラジウムジクロリド、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウムジアセテートなどを用いることができ
る。また、上記のパラジウム触媒のうち、ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウムジクロリド、ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウムジアセテートなどは、
パラジウムクロリドまたはパラジウムジアセテートとト
リフェニルホスフィンとを反応液中に別々に添加するこ
とにより生成させたものをそのまま使用してもよい。
【0023】パラジウム触媒の使用量は式〔II〕で表わ
される原料化合物1モルに対して0.001〜0.1倍
モル程度の、いわゆる触媒量程度でよい。
【0024】パラジウム触媒のほかにクロスカップリン
グ反応を促進するために銅化合物を反応液中に添加す
る。たとえばヨウ化第一銅、臭化第一銅などのハロゲン
化銅化合物を式〔II〕化合物1モル当り0.06倍モル
程度、反応液中に添加すればよい。
【0025】原料化合物とアセチレン化合物との反応
は、パラジウム触媒と銅化合物の存在下、原料化合物1
モルに対してアセチレン化合物1〜2倍モルを用いて、
反応温度10〜90℃で1〜100時間反応させること
により実施することができる。
【0026】クロスカップリング反応終了後、得られた
化合物の単離精製は、ヌクレオシドの通常の単離精製手
段(吸着クロマトグラフィー処理、再結晶法など)を利
用して行うことができる。さらに、必要に応じて硫化水
素処理もしくは有機溶媒−水による抽出・分配処理を適
宜組み合わせて適用し、反応液から銅化合物を分離する
ことができる。
【0027】次いで、水酸基の保護基を除去する場合、
常法にしたがって行うことができる。例えば、保護基が
アセタール型もしくはケタール型保護基である場合、ト
リフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、酢酸、蟻酸、硫酸、
塩酸などの酸を用いて加水分解することによって保護基
を除去することができる。保護基がシリル基である場
合、適当な溶媒(THF、DMSO、アセトニトリル、
1,4−ジオキサンなど)中、トリフルオロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、トシル酸、硫酸、塩酸などの酸、テトラブ
チルアンモニウムフルオリド、フッ化水素ピリジン塩、
フッ化アンモニウムなどを用いて保護基を除去すること
ができる。保護基がアシル基である場合、メタノール性
アンモニア、濃アンモニア水、ナトリウムメトキシド、
ナトリウムエトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどを用いて加水分解することによって保護基を除
去することができる。かくして、一般式〔I〕のR1
3 が保護基である化合物から、これらが水素原子であ
る化合物を得ることができる。
【0028】一般式〔I〕のR1 〜R3 が保護基または
りん酸残基である化合物を目的化合物とする場合、原料
化合物として一般式〔II〕のR1'〜R3'が目的化合物の
1 〜R3 に対応する保護基またはりん酸残基である化
合物を選択すれば、該化合物を上記クロスカップリング
反応に付すことによって該目的化合物を合成することが
できる。
【0029】また、一般式〔I〕のR1 〜R3 が水素原
子である化合物を予め合成した後に2′、3′および/
または5′位に常法によって保護基を導入することも可
能である。例えば、導入すべき保護基の反応性誘導体
(アラルキル基、シリル基の場合はそのハロゲン化物
(臭化物、塩化物、ヨウ化物)など、アシル基の場合は
対応するカルボン酸の酸無水物、活性化エステルもしく
はハロゲン化物(臭化物、塩化物、ヨウ化物)など)
を、適当な反応溶媒(ピリジン、ジオキサン、THF、
アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、メタ
ノール、エタノール、水など)中で一般式〔I〕のR1
〜R3 が水素原子である化合物と反応させることによっ
て保護基を導入することができる。なお、ハロゲン化ア
ラルキルを用いてアラルキル基を導入する場合は水素化
ナトリウム(ナトリウムヒドリド)などを、ハロゲン化
シリルを用いてシリル基を導入する場合はイミダゾール
などを、ハロゲン化アシル、カルボン酸の酸無水物を用
いてアシル基を導入する場合はトリエチルアミンなどの
三級アミン、ピリジン、ピコリン、ジメチルアミノピリ
ジンなどの有機塩基、アルカリ金属水酸化物、アルカリ
金属炭酸塩などを、それぞれ反応系に存在させることに
よって反応を促進させることができる。
【0030】一般式〔I〕のR1 〜R3 が水素原子であ
る化合物を予め合成した後に2′、3′および/または
5′位に常法によってりん酸残基を導入することもでき
る。この場合、一般式〔I〕化合物の糖部の、りん酸残
基を導入すべき部位以外の部位に予め保護基を導入し、
その後にりん酸化剤(例えば、オキシ塩化りんなど)を
作用させて、目的部位にりん酸残基を導入すればよい。
【0031】一般式〔I〕が2′,3′,5′−トリ−
O−アシル体、5′−O−アシル体、5′−O−アラル
キル体、3′−O−アラルキル体または5′−りん酸エ
ステル体である化合物について、その代表的な合成法の
概略を以下に示す。
【0032】2′,3′,5′−トリ−O−アシル体 (1)
【化6】 [式中、m、n、RおよびXは前記と同意義であり、R
A 、RB およびRC は一般式[I]または[II]におい
てR1 〜R3 またはR1'〜R3'がアシル基である場合を
示す。]
【0033】(2)
【化7】 [式中、m、n、R、RA 、RB およびRC は前記と同
意義。]
【0034】5′−O−アシル体 (1)
【化8】 [式中、m、n、R、RC およびXは前記と同意義。]
【0035】(2)
【化9】 [式中、m、n、RおよびRC は前記と同意義。]
【0036】5′−O−アラルキル体 (1)
【化10】 [式中、m、n、RおよびXは前記と同意義であり、R
D は一般式[I]または[II]においてR3 またはR3'
がアラルキル基である場合を示す。]
【0037】(2)
【化11】 [式中、m、n、R1 、R2 およびRD は前記と同意
義。]
【0038】3′−O−アラルキル体 (1)
【化12】 [式中、m、n、RおよびXは前記と同意義であり、R
E は一般式[I]または[II]においてR2 またはR2'
がアラルキル基である場合を示す。]
【0039】(2)
【化13】 [式中、m、n、R、R1 、R2 およびRE は前記と同
意義。]
【0040】5′−りん酸エステル体
【化14】 [式中、m、n、RおよびXは前記と同意義であり、R
1 およびR2 は水素原子または水酸基の保護基を示し、
1'およびR2'はそれぞれR1 およびR2 と同一の水酸
基の保護基を示し、○のPは前記式[A]を示す。]
【0041】〔合成法2〕一般式〔I〕で表される本発
明化合物を上記とは異なる方法で合成することもでき
る。例えば、先に本発明者らによって開発された以下の
合成法(WO 90/15812公報参照)を採用する
ことができる。
【0042】すなわち、一般式〔IV〕
【化15】 〔式中、R1'〜R3'、Xは前記と同意議であり、Yは脱
離基(アセチレン化合物との反応性が低く、アミノ化剤
と反応させることによって容易にアミノ基と置き換える
ことのできる官能基;具体的にはベンゼンスルホニルオ
キシ、p−トルエンスルホニルオキシ、メシチレンスル
ホニルオキシ、2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルホニルオキシなどのアリールスルホニルオキシ基、
塩素原子など)を示す〕で表わされる化合物を、反応溶
媒中、前記と同様のパラジウム触媒の存在下、前記一般
式〔III 〕で表わされるアセチレン化合物と反応(クロ
スカップリング反応)させて一般式〔V〕
【化16】 〔式中、m、n、R、R1'、R2'、R3'およびYは前記
と同意議〕で表わされる合成中間体を合成する。
【0043】このクロスカップリング反応は、前記のク
ロスカップリング反応と基本的には同様の方法および条
件で行うことができるが、反応液中に必ずしも銅化合物
を存在させる必要はない。銅化合物を使用する場合、一
般式〔IV〕で表わされる化合物に対して、0.001〜
0.02倍モル程度の極めて微量を反応液中に添加すれ
ばよい。
【0044】反応終了後、得られた合成中間体〔V〕
は、必要によりヌクレオシドの通常の単離精製手段(吸
着クロマトグラフィー処理、再結晶法など)、さらに銅
化合物を反応液中に添加した場合においては有機溶媒−
水による抽出・分配処理などの銅化合物を除去するため
の処理を施して、次の、本発明化合物を調製するための
アミノ化反応工程に供する。
【0045】次いで、合成中間体〔V〕をアミノ化剤と
反応させ、さらに必要に応じて保護基を除去して一般式
〔I〕で表わされる本発明化合物を合成することができ
る。この反応で使用するアミノ化剤としては、液体アン
モニア、アルコール性アンモニア(メタノール性アンモ
ニア、エタノール性アンモニアなど)、有機溶媒(アセ
トニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオ
キサン、THFなど)にアンモニア水を混合したものな
どを挙げることができる。反応は上記合成中間体と上記
アミノ化剤とを室温〜100℃で2時間〜2週間反応さ
せることにより実施することができる。反応後、必要に
応じて脱保護し、そして常法により単離精製して本発明
化合物を得ることができる。
【0046】なお、保護基としてアシル基を使用した場
合、合成中間体〔V〕とアミノ化剤との反応と同時にア
シル基も除去されて脱保護されるので、アミノ化剤との
反応後に脱保護を行うことなく、一般式〔I〕のR1
3 が水素原子である化合物を得ることができる。
【0047】なお、合成法2によって一般式〔I〕のR
1 〜R3 が保護基またはりん酸残基である化合物を合成
する際には、一般式〔I〕のR1 〜R3 が水素原子であ
る化合物を上記の方法で合成した後に2′、3′および
/または5′位に目的とする保護基またはりん酸残基を
導入する方法が好ましい。
【0048】本発明化合物またはその薬学的に許容され
る塩(以下の医薬品製剤の説明に関しては、これらの塩
も含めて「本発明化合物」という)を有効成分とする薬
剤は、ヒトを含む哺乳動物の高血圧、虚血性疾患(虚血
性心疾患、虚血性脳疾患など)などの循環器疾患を治療
または予防するための医薬品として使用される。本発明
化合物は上記循環器疾患を治療あるいは予防するため
に、通常薬学的に許容される担体とともに経口的あるい
は非経口的に投与することができる。
【0049】経口投与剤としては通常、散剤、顆粒剤、
カプセル剤、錠剤等の固形製剤あるいはシロップ剤、エ
リキシル剤などの液状製剤が用いられる。また、非経口
投与剤としては通常、注射剤、直腸投与剤、皮膚外用
剤、吸入剤が用いられる。これらの製剤は本発明化合物
に薬学的に許容される製剤補助剤を加えることにより常
法に従って製造される。さらに公知の技術により持続性
製剤とすることも可能である。
【0050】経口投与用の固形製剤を製造するには本発
明化合物と賦形剤(乳糖、デンプン、結晶セルロース、
乳酸カルシウム、りん酸水素カルシウム、メタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム、無水ケイ酸など)とを混合して
散剤とするか、さらに必要に応じて結合剤(白糖、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンな
ど)、崩壊剤(カルボキシメチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロースカルシウムなど)などを加えて湿式
または乾式造粒して顆粒剤とする。錠剤を製造するに
は、これらの散剤および顆粒剤をそのまま、あるいは滑
沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルクなど)を加え
て打錠すればよい。また、これらの顆粒または錠剤を腸
溶性基剤(ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレ
ート、メタアクリル酸メチルコポリマーなど)で被覆し
て腸溶性製剤、あるいはエチルセルロース、カルナウバ
ロウ、硬化油などで被覆して持続性製剤とすることもで
きる。さらに、カプセル剤を製造するには、散剤または
顆粒剤を硬カプセルに充填するか、本発明化合物をグリ
セリン、ポリエチレングリコール、ゴマ油、オリーブ油
などに溶解したのち、ゼラチン膜で被覆し、軟カプセル
剤とすることもできる。
【0051】経口投与用の液状製剤を製造するには、本
発明化合物と甘味剤(白糖、ソルビトール、グリセリン
など)とを水に溶解して澄明なシロップ剤とするか、さ
らに精油、エタノールなどを加えてエリキシル剤とする
か、またはアラビアゴム、トラガント、ポリソルベート
80、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどを加
えて乳剤または懸濁剤としてもよい。これらの液状製剤
には所望により矯味剤、着色剤、保存剤などを加えても
よい。
【0052】注射剤を製造するには、本発明化合物を必
要に応じ、pH調整剤(塩酸、水酸化ナトリウム、乳
酸、乳酸ナトリウム、りん酸一水素ナトリウム、りん酸
二水素ナトリウムなど)、等張化剤(塩化ナトリウム、
ブドウ糖など)とともに注射用蒸留水に溶解し、無菌濾
過してアンプルに充填するか、さらにマンニトール、デ
キストリン、シクロデキストリン、ゼラチンなどを加え
て真空下凍結乾燥し、用時溶解型の注射剤としてもよ
い。また、本発明化合物に乳化剤(レシチン、ポリソル
ベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油など)を
加えて水中で乳化せしめ注射用乳剤とすることもでき
る。
【0053】直腸投与剤を製造するには、本発明化合物
を坐剤用基剤(カカオ脂肪酸のトリ、ジもしくはモノグ
リセリド、ポリエチレングリコールなど)とともに加温
して溶融し、型に流し込んで冷却するか、本発明化合物
をポリエチレングリコール、大豆油などに溶解したの
ち、ゼラチン膜で被覆すればよい。
【0054】皮膚外用剤を製造するには、本発明化合物
を白色ワセリン、ミツロウ、流動パラフィン、ポリエチ
レングリコールなどに加え、必要ならば加温して練合
し、軟膏剤とするか、粘着剤(ロジン、アクリル酸アル
キルエステル重合体など)と練合したのち、ポリエチレ
ンなどの不織布に展延してテープ剤とする。
【0055】吸入剤を製造するには、本発明化合物を噴
射剤(フロンガスなど)に溶解または分散して耐圧容器
に充填してエアゾール剤とする。本発明化合物の投与量
は患者の年齢、体重および病態によって異なるが、通常
1日1個体あたり約0.1mg〜100mgであり、単回ま
たは数回に分けて投与することが望ましい。
【0056】
【発明の効果】本発明化合物は、A2 受容体に対して高
い親和性を有する一方、A1 受容体に対しては低い親和
性を有する。すなわちA2 受容体に対する選択性が極め
て高い化合物である。また、本発明化合物は、顕著な血
圧降下作用を示す一方、心臓に対する抑制作用は低いも
のである。したがって、これらの化合物を、高血圧、虚
血性疾患(虚血性心疾患、虚血性脳疾患など)などを治
療または予防するための循環器疾患用薬として使用する
ことが期待できる。
【0057】以下、本発明化合物のイン・ビトロ(in v
itro)およびイン・ビボ(in vivo)の薬理活性試験に
よって、本発明化合物の上記したような効果を具体的に
説明する。
【0058】試験例 1 (アデノシン受容体に対する親和性)アデノシン受容体
に対する親和性は、R. F. Bruns 等、Mol. Pharmacol.,
29,331-346,(1986);R. F. Bruns 等、Proc. Natl. Ac
ad. Sci.,U.S.A. ,77,5547,(1980) ;特開昭63−2
01196号および特開昭62−111996号公報に
記載された方法と実質的に同様の方法に従って測定し
た。すなわち、A1 受容体に対する親和性は、ウィスタ
ー系ラットの脳の膜調製品を用いて測定し、 2.5nM〔 3
H〕−N6 −シクロヘキシルアデノシン(〔 3H〕−C
HA)の膜調製品への特異的結合を50% 置換させる被検
化合物の濃度から親和性定数(Ki)を算出した。ま
た、A2 受容体に対する親和性は、ウィスター系ラット
の線状体の膜調製品を用いて測定し、5nM 〔 3H〕−
5’−N−エチルカルボキサミドアデノシン(〔 3H〕
−NECA)の膜調製品への特異的結合を50% 置換させ
る被検化合物の濃度から親和性定数(Ki)を算出し
た。具体的には、放射性リガンド(〔 3H〕−CHAま
たは〔 3H〕−NECA)の上記各膜調製品への飽和結
合実験の結果から、コンピュータプログラムを利用して
最小二乗法を用いて計算し、Scatchard 解析(直線的デ
ータ変換)を行って解離定数(KD )および最大結合部
位数(Bmax )を求めた。さらに各種濃度の被検化合物
を添加してインキュベートした結果から置換曲線を描
き、上記濃度の放射性リガンドの特異的結合を50% 置換
させる被検化合物の濃度(IC50)を求めた。これらの
結果からCheng およびPrusoff の計算式(Biochem.Phar
macol., 22,3099(1973))によって親和性定数(Ki)
を算出した(「神経伝達物質とレセプター結合」,第8
3〜119頁,1987年9月15日,(株)星和書店
発行参照)。また、A1 受容体とA2 受容体に対する選
択性は、上記各Ki値の比(A1 /A2 )から算出し
た。結果を第2表に示す。
【0059】試験例 2 (SHRの血圧および心拍数に対する作用)雄性自然発
症高血圧ラット(SHR)をウレタンとα−クロラロー
スを用いて麻酔した。血圧および心拍数は、頸動脈に挿
入したカニューレを介して圧トランスデューサーを用い
て測定した。被検化合物の投与は、大腿静脈より0.03〜
100μg/kg、公比3の用量で5分間隔で行い、各用量投
与後、5分間における血圧および心拍数を測定し、その
最大値を求めた。この結果から各SHRの被検化合物投
与前の血圧を30% 降下させる被検化合物の用量(E
30)と、投与前の心拍数を10% 低下させる被検化合物
の用量(ED10)をそれぞれ求めた。各被検化合物の血
圧および心拍数に与える作用を各々ED30およびED10
を指標として比較した。この結果も第2表に示す。
【0060】
【表3】
【0061】第2表に示されるとおり、A1 受容体およ
びA2 受容体に対する親和性(Ki)について、本発明
化合物と対照化合物とを比較すると、本発明化合物のA
1 /A2 値は対照化合物のそれに比べて高値を示す。す
なわち、アデニン環の2位に直鎖状炭素鎖のアルキニル
基を有する対照化合物のアルキニル基を、本発明のシク
ロアルキル基を有するアルキニル基に置換することによ
って、A2 受容体に対する選択性が高まったことが示さ
れている。また、SHRの心拍数を10% 低下させる用量
(ED10)と血圧を30% 降下させる用量(ED30)の比
(ED10/ED30)を本発明化合物と対照化合物につい
て比較すると、本発明化合物ではその値は高値を示す傾
向がある。すなわち、本発明化合物は心拍数に与える影
響が少ない用量で十分に血圧を降下させる効果を有して
いることが示された。
【0062】以上のとおり本発明化合物は、公知の2−
アルキニルアデノシンと比べてA2 受容体に対する選択
性を高めることができ、心拍数に著しい影響を与えるこ
となく優れた循環改善作用(血圧降下作用など)を示
す。
【0063】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳しく
説明する。実施例 1 2−(シクロヘキシルエチニル)アデノシン(化合物N
o.25 ): 2−ヨードアデノシン1.95g(5mmol)をN,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)20mlに溶解し、ビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド0.18g 、
ヨウ化第一銅0.1g、トリエチルアミン2.8ml およびシク
ロヘキシルアセチレン0.8ml を加え、90℃にて2時間攪
拌した。反応液を放冷後、濃縮乾固して得られた残渣を
クロロホルムに溶解し、硫化水素ガスを激しく一分間通
じた。減圧乾固後の残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製し、エタノール−水より結晶化して2−
(シクロヘキシルエチニル)アデノシンの結晶 1.11g
(2.97mmol, 収率59% )を得た。
【0064】融点〔mp〕:135-141℃(再結晶EtOH−
O) 赤外線吸収スペクトル〔IR〕(KBr,cm-1):2220(アセチ
レン) 核磁気共鳴スペクトル〔 1H-NMR 〕(400MHz,DMSO-d6 ) δppm :1.29-1.84(10H, m, シクロヘキシル),2.61(1
H, m, CH−C三C−),3.54-3.68(2H, m, H-5'),
3.95(1H, m, H-4'),4.12(1H, dd, H-3'),4.52(1H, d
d, H-2'),5.86(1H, d, H-1', J=5.86Hz),7.43(2H, b
rs, NH2 ),8.39(1H, s, H-8)
【0065】紫外線吸収スペクトル〔UV〕〔nm( ε) 〕 HO: λmax 285(sh),270(14,700) λmin 247(7,100) 50mM HCl: λmax 294(12,000),271(15,800) λmin 283(11,400),247(6,800) 50mM NaOH :λmax 285(sh),270(14,700) λmin 247(7,400)
【0066】元素分析(C1823・HOとし
て) 計算値(% ):C,55.23 ;H,6.44;N,17.89 実測値(% ):C,55.30 ;H,6,46;N,17.72
【0067】実施例 2 2−〔(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イル)エ
チニル〕アデノシン (化合物No.29 ): 実施例1の方法
において、原料として2−ヨードアデノシン1.14g(2.9m
mol)を使用し、シクロヘキシルアセチレンの代わりに1
−エチニル−1−シクロヘキサノールを使用し、反応を
100 ℃で1時間行ったほかは実施例1と同様に反応させ
て精製し、エタノール−水より結晶化して2−〔(1−
ヒドロキシシクロヘキサン−1−イル)エチニル〕アデ
ノシンの結晶0.91g (2.3mmol,収率79% )を得た。
【0068】mp:142-147℃( 再結晶EtOH−HO) IR(KBr,cm-1):2230(アセチレン) 1 H-NMR(400MHz,DMSO- d6 ) δppm: 1.25-1.87(10H, m, シクロヘキシル),3.56-
3.71(2H, m, H-5'),3.97(1H, m, H-4'),4.15(1H, dd, H
-3'),4.50(1H, dd, H-2'),5.1(1H, d, OH),5.2(1H, t,
OH),5.4(1H, d, OH),5.5(1H, s,−C三C−C−O
H),5.89(1H, d, H-1', J=5.86Hz),7.4(2H, s, NH
),8.39(1H, s, H-8)
【0069】UV〔nm( ε) 〕 HO: λmax 287(sh),270(14,400) λmin 246(7,100) 50mM HCl: λmax 294(10,800),271(15,600) λmin 284(10,300),247(7,300) 50mM NaOH :λmax 287(sh),270(14,000) λmin 247(7,400)
【0070】元素分析(C1823・HOとし
て) 計算値(% ):C,53.06 ;H,6.18;N,17.19 実測値(% ):C,53.22 ;H,6,23;N,17.01
【0071】実施例 3 2−(3−シクロペンチル−1−プロピニル)アデノシ
ン( 化合物No.18): 実施例1の方法において、原料とし
て2−ヨードアデノシン1.56g(3.98mmol)を使用し、シ
クロヘキシルアセチレンの代わりに3−シクロペンチル
プロピンを使用したほかは実施例1と同様に反応させて
精製し、エタノール−水より結晶化して2−(3−シク
ロペンチル−1−プロピニル)アデノシンの結晶1.05g
(2.8mmol,収率70.3%)を得た。
【0072】mp:125-127℃( 再結晶EtOH−HO) IR(KBr,cm-1):2230(アセチレン) 1 H-NMR(400MHz,DMSO- d6 ) δppm: 1.29-1.84,2.10(9H, m, シクロペンチル) 2.40(2H, d, CHC三C),3.55-3.71(2H, m, H-5'),
3.98(1H, m, H-4'),4.15(1H, dd, H-3'),4.53(1H, dd,
H-2'),5.12(1H, d, OH),5.25(1H, dd,OH),5.41(1H, d,
OH),5.88(1H, d, H-1', J=5.86Hz),7.36(2H, s, N
),8.39(1H, s, H-8)
【0073】UV〔nm( ε) 〕 HO: λmax 286(sh),271(14,900) λmin 246(6,800) 50mM HCl: λmax 293(12,000),272(16,700) λmin 284(11,600),248(6,600) 50mM NaOH :λmax 286(sh),271(14,900) λmin 247(7,200)
【0074】元素分析(C1823・2/3H
Oとして) 計算値(% ):C,56.09 ;H,6.36;N,18.17 実測値(% ):C,56.30 ;H,6.29;N,17.90
【0075】実施例 4 2−〔(1−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)エ
チニル〕アデノシン(化合物No.21 ): 9−(2,3,
5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−
6−クロロ−2−ヨードプリン4.0g(7.4mmol)、ビス
(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド190
mg(0.27mmol)およびヨウ化第一銅28mg( 0.15mmol )
を1,4−ジオキサン30mlに懸濁し、トリエチルアミン
2.0ml 、1−エチニル−1−シクロペンタノール0.98g
(8.9mmol )を加え、室温にて10時間攪拌反応させ
た。反応後、反応液を濃縮し、得られた残渣にクロロホ
ルム200ml を加えて溶解させ、EDTA(エチレンジア
ミン四酢酸)・2Na水溶液、次いで飽和食塩水を用い
て数回ずつ分配、洗浄して銅イオンを除去し、有機層を
濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィー処理に付し
て溶出溶媒(クロロホルム:酢酸エチル=2:1)によ
る溶出部分から9−(2,3,5−トリ−O−アセチル
−β−D−リボフラノシル)−6−クロロ−2−〔(1
−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)エチニル〕プ
リン2.5g(収率64.6% )をアメ状物質として得た。
【0076】 1H-NMR(400MHz,DMSO- d6 ) δppm: 8.28(1H, s, H-8),6.22(1H, d, H-1'),5.90(1
H, t, H-2'),5.73-5.71(1H, m, H-3'),4.51-4.43(3H,
m,H-4', H-5'),2.85(1H, s, OH),2.18(3H, s,アセチル),2.1
3(3H, s,アチセル),2.09(3H, s,アセチル),1.93-1.67(8H, m,シ
クロペンチル)
【0077】9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−
β−D−リボフラノシル)−6−クロロ−2−〔(1−
ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)エチニル〕プリ
ン2.5g(4.8mmol )にジオキサン−濃アンモニア水(2:
1,v/v )90mlを加えて封管し、70℃で20時間加熱して
アミノ化と同時にアセチル基を除去した。反応後、反応
液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
して溶出溶媒(クロロホルム:メタノール=7:1)に
よる溶出画分に2−〔(1−ヒドロキシシクロペンタン
−1−イル)エチニル〕アデノシンを得、エタノール−
水から再結晶して目的化合物の結晶0.93g (収率51.7%
)を得た。
【0078】mp:138-144℃( 再結晶EtOH−HO) IR(KBr,cm-1):2232(アセチレン) 1 H-NMR(400MHz,DMSO- d6 ) δppm: 8.41(1H, s, H-8),7.43(2H, s, NH),5.87
(1H, d, H-1'),5.46(1H, d, OH),5.41(1H, s, −C三C
−C−OH),5.18-5.15(2H, m, OH ×2),4.48(1H, d
d, H-2'),4.11(1H, dd, H-3'),3.95(1H, dd, H-4'),3.6
9-3.53(2H, m, H-5'),1.93-1.66(8H, m,シクロペンチ
ル)
【0079】UV〔nm( ε) 〕 HO: λmax 270(14,900) λmin 248(8,800) 50mM HCl: λmax 271(16,300) λmin 248(8,600) 50mM NaOH :λmax 270(15,000) λmin 247(8,400)
【0080】元素分析(C1721・HOとし
て) 計算値(% ):C,51.90 ;H,5.89;N,17.80 実測値(% ):C,52.00 ;H,5.83;N,17.54
【0081】実施例 5 5’−O−ベンジル−2−〔(1−ヒドロキシシクロヘ
キサン−1−イル)エチニル〕アデノシン(化合物No.2
1 の5'−O−ベンジル体): (1)5’−O−ベンジル−2−ヨード−2’,3’−
O−イソプロピリデンアデノシンの合成:2−ヨード−
2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシン433mg(1.
0mmol)をTHF20mlに溶解し、室温下、60% ナトリウム
ヒドリド150mg( 3.8mmol) を加え、30分攪拌した。次
いで、ベンジルブロミド190mg(1.1mmol)を加え、室温で
一晩攪拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出
し、水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧
下、溶媒を溜去し、得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーによって分離精製し、目的化合物120m
g (収率33.5% )を泡状物質として得た。
【0082】 1H-NMR(400MHz, CDCl3 ) δppm: 7.86(1H, s, H-8),7.33-7.25(5H, m, H−φ),
6.10(1H, d, H-1'),6.01(2H, s, NH),5.24(1H, dd,
H-2'),5.00(1H, dd, H-3'),4.56-4.46(3H, m,φ−CH
, H-4'),3.73-3.63(2H, m, H-5'),1.61(3H, s,メチル),
1.39(3H, s,メチル)
【0083】(2)5’−O−ベンジル−2−〔(1−
ヒドロキシシクロヘキサン−1−イル)エチニル〕−
2’,3’−O−イソプロピリデンアデノシンの合成:
5’−O−ベンジル−2−ヨード−2’,3’−O−イ
ソプロピリデンアデノシン230mg( 0.44 mmol) をDMF
10mlに溶解し、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジ
ウムジクロリド30mg(10mol%),1−エチニル−1−シク
ロヘキサノール70mg(0.56mmol)、ヨウ化第一銅8mg(10mo
l%) およびトリエチルアミン0.5ml を加え、アルゴン雰
囲気下、70℃で20時間攪拌した。減圧下、溶媒を溜去
してクロロホルムおよびEDTA・2Na水溶液を用い
て分配し、クロロホルム層を水で洗浄した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、減圧下、溶媒を溜去し、得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、溶出
溶媒(クロロホルム:メタノール=50:1)による溶
出画分から目的化合物190mg (収率82.6% )を得た。
【0084】 1H-NMR(400MHz,CDCl3 ) δppm: 8.03(1H, s, H-8),7.31-7.22(5H, m, H−φ),
6.20(1H, d, H-1'),5.63(2H, brs, NH),5.24(1H, d
d, H-2'),5.01(1H, dd, H-3'),4.55-4.46(3H, m,φ−C
, H-4'),3.70-3.64(2H, m, H-5'),1.62(3H, s,メチ
ル),1.39(3H, s,メチル),2.04-1.39(10H, m,シクロヘキシ
ル)
【0085】(3)5’−O−ベンジル−2−〔(1−
ヒドロキシシクロヘキサン−1−イル)エチニル〕アデ
ノシンの合成:5’−O−ベンジル−2−〔(1−ヒド
ロキシシクロヘキサン−1−イル)エチニル〕−2’,
3’−O−イソプロピリデンアデノシン190mg( 0.37mmo
l)をトリフルオロ酢酸2ml に溶解し、水 0.5mlを加え、
室温で1時間攪拌した。減圧下、溶媒を溜去して残渣を
クロロホルムに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
および水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下、溶媒を溜去し、得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーに付し、溶出溶媒(クロロホルム:
メタノール=10:1)によって溶出し、エーテルより
結晶化して目的化合物46mg(収率26.3% )を得た。
【0086】mp:179-180℃(再結晶EtOH−HO) IR(KBr,cm-1):2220(アセチレン) 1 H-NMR(400MHz,DMSO- d6 ) δppm: 8.28(1H, s, H-8),7.43(2H, s, NH),7.37-
7.29(5H, m, H−φ),5.89(1H, d, H-1'),5.56(1H, s,
−C三C−C−OH),5.55(1H, d, OH),5.31(1H, d,
OH),4.54-4.52(3H, m, φ−CH, H-2'),4.16(1H, d
d, H-3'),4.08(1H, dd, H-4'),3.75-3.64(2H, m,H-5'),
1.81-1.26(10H, m,シクロヘキシル)
【0087】元素分析(C2529として) 計算値(% ):C,62.61 ;H,6.10;N,14.60 実測値(% ):C,62.56 ;H,6,11;N,14.48
【0088】実施例 6 一般式〔I〕化合物の合成(化合物 No.17,19,2
6,27,28,37,45) : (1)合成中間体〔V〕の合成:9‐(2,3,5‐ト
リ‐O‐アセチル‐β‐D‐リボフラノシル)‐6‐ク
ロロ‐2‐ヨードプリン(一般式〔IV〕)、ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(触媒)
(0.05当量)およびヨウ化第一銅(銅化合物)
(0.05当量)を1,4‐ジオキサン(溶媒)に懸濁
し、トリエチルアミンおよび目的化合物に対応するシク
ロアルキルアルキニル鎖を有するアセチレン化合物(一
般式〔III 〕)を加え、室温にて12時間攪拌反応させ
た。
【0089】反応後、反応液を濃縮し、得られた残渣に
酢酸エチル200mlを加えて溶解させ、EDTA・2N
a水溶液、次いで飽和食塩水を用いて数回ずつ分配、洗
浄して銅イオンを除去し、有機層を濃縮後シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー処理に付して溶出溶媒(クロロ
ホルム:酢酸エチル)による溶出部分から9‐(2,
3,5‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐リボフラノシ
ル)‐6‐クロロ‐2‐シクロアルキルアルキニルプリ
ン(一般式〔V〕)を油状物質として得た。上記反応の
原料化合物の種類および使用量、試薬の使用量、目的合
成中間体の種類および収量(収率)、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーの溶出溶媒の組成を第3表に示す。
【0090】 第 3 表 種 類 原料化合物 目的合成 試 薬(使用量) 溶出溶媒 中 間 体 の組成 式[IV] 式[III] 式 [V] 触媒 銅化 溶媒 トリエ (クロロホル n m R 使用量 使用量 収量(g) 合物 チル ム:酢酸エ (g) (g) アミン チル) (m mol) (収率(%))(mg) (mg) (ml) (ml) 0 4 H 5.38 1.1 (イ) 4.8 350 95 50 2.1 2:1 (10) (95) 2 4 H 4.00 1.2 (ロ) 3.3 260 70 40 1.6 2:1 (7.4) (84) 1 5 H 5.38 1.5 (ハ) 5.6 350 95 50 2.1 2:1 (10) (100) 2 5 H 5.38 1.7 (ニ) 5.5 350 95 50 2.1 2:1 (10) (100) 3 5 H 5.38 1.8 (ホ) 2.7 350 95 50 2.1 3:1 (10) (48) 0 6 OH 4.00 1.3 (ヘ) 3.9 260 70 40 1.6 2:1〜1:1 (7.4) (71) 0 7 OH 5.38 1.7 (ト) 5.5 350 95 50 2.1 2:1〜1:1 (10) (98)
【0091】また、目的合成中間体の同定データ〔 1
−NMR(400MHz 、CDCl3 )のデータ〕を以下
に示す。合成中間体(イ) δppm :1.24〜1.84(8H,m,シクロペンチ
ル),2.08(3H,s,アセチル),2.16(3
H,s,アセチル),2.17(3H,s,アセチ
ル),2.88〜2.92(1H,m,−C三C−C
<),4.41(2H,d,H−5′),4.46(1
H,dd,H−4′),5.58(1H,dd,H−
3′),5.81(1H,t,H−2′),6.32
(1H,d,H−1′),8.30(1H,s,H−
8)
【0092】合成中間体(ロ) δppm :1.10〜1.97(11H,m,C5 9
2 ),2.08(3H,s,アセチル),2.16
(3H,s,アセチル),2.17(3H,s,アセチ
ル),4.41(2H,d,H−5′),4.46(1
H,dd,H−4′),5.57(1H,dd,H−
3′),5.81(1H,t,H−2′),6.32
(1H,d,H−1′),8.31(1H,s,H−
8)
【0093】合成中間体(ハ) δppm :1.05〜1.92(11H,m,シクロヘキ
シル),2.08(3H,s,アセチル),2.16
(3H,s,アセチル),2.17(3H,s,アセチ
ル),2.38(2H,d,−C三C−C2 −),
4.41(2H,d,H−5′),4.47(1H,d
d,H−4′),5.58(1H,dd,H−3′),
5.81(1H,t,H−2′),6.31(1H,
d,H−1′),8.30(1H,s,H−8)
【0094】合成中間体(ニ) δppm :0.88〜1.77(13H,m,C6 11
2 −),2.08(3H,s,アセチル),2.16
(3H,s,アセチル),2.17(3H,s,アセチ
ル),2.49(2H,t,−C三C−C2 −),
4.41(2H,d,H−5′),4.46(1H,d
d,H−4′),5.57(1H,dd,H−3′),
5.80(1H,t,H−2′),6.32(1H,
d,H−1′),8.31(1H,s,H−8)
【0095】合成中間体(ホ) δppm :0.84〜1.72(15H,m,C6 11
2 CH2 ),2.08(3H,s,アセチル),2.
16(3H,s,アセチル),2.17(3H,s,ア
セチル),2.46(2H,t,−C三C−C
2 −),4.41(2H,d,H−5′),4.47
(1H,dd,H−4′),5.57(1H,dd,H
−3′),5.80(1H,t,H−2′),6.32
(1H,d,H−1′),8.31(1H,s,H−
8)
【0096】合成中間体(ヘ) δppm :1.63〜2.04(12H,m,シクロヘプ
チル),2.10(3H,s,アセチル),2.12
(3H,s,アセチル),2.17(3H,s,アセチ
ル),2.82(1H,s,−C三C−C−OH),
4.44〜4.52(3H,m,H−5′,H−
4′),5.75(1H,dd,H−3′),5.90
(1H,t,H−2′),6.21(1H,d,H−
1′),8.27(1H,s,H−8)
【0097】合成中間体(ト) δppm :1.51〜2.14(14H,m,シクロオク
チル),2.10(3H,s,アセチル),2.12
(3H,s,アセチル),2.17(3H,s,アセチ
ル),2.65(1H,s,−C三C−C−OH),
4.42〜4.51(3H,m,H−4′,H−
5′),5.75(1H,dd,H−3′),5.89
(1H,t,H−2′),6.20(1H,d,H−
1′),8.27(1H,s,H−8)
【0098】(2)一般式〔I〕化合物の合成:9‐
(2,3,5‐トリ‐O‐アセチル‐β‐D‐リボフラ
ノシル)‐6‐クロロ‐2‐シクロアルキルアルキニル
プリン(一般式〔V〕)を1,4‐ジオキサン120ml
に溶解し、濃アンモニア水60mlを加え、封管中70℃
で18時間加熱してアミノ化と同時にアセチル基を除去
した。反応後、反応液を濃縮し、得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付して溶出溶媒(クロ
ロホルム:メタノール)による溶出画分から粗結晶また
は泡状物質として2‐シクロアルキルアルキニルアデノ
シン(一般式〔I〕)を得た。
【0099】上記反応の原料化合物(上記(1)の合成
中間体)の種類および使用量、目的化合物の種類および
収量(収率)、シリカゲルカラムクロマトグラフィーの
溶出溶媒の組成を第4表に示す。
【0100】 第 4 表 種 類 原料化合物 目的化合物 溶出溶媒の組成 (合成中間体) n m R 式〔V〕 化 式〔I〕 (クロロホルム 使用量(g) 合 収量(g) :メタノール) 物 (収率(%)) No. 0 4 H 4.8 17 2.3 10:1 (67) 2 4 H 2.8 19 1.7 10:1 (85) 1 5 H 5.6 26 2.6 10:1 (67) 2 5 H 5.5 27 2.8 10:1 (70) 3 5 H 2.7 28 1.1 10:1 (55) 0 6 OH 3.4 37 1.6 5:1 (65) 0 7 OH 5.5 45 2.3 5:1 (56)
【0101】また、目的化合物の同定データを以下に示
す。化合物 No.17 mp:127〜133℃(再結晶EtOH−H2 O) IR(KBr,cm-1):2232(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :1.56〜1.99(8H,m,シクロペンチ
ル),2.84(1H,m,−C三C−C<),3.
55〜3.65(2H,m,H−5′),3.95(1
H,d,H−4′),4.12(1H,dd,H−
3′),4.51(1H,dd,H−2′),5.18
(1H,d,OH),5.22(1H,dd,H−O
H),5.45(1H,d,OH),5.85(1H,
d,H−1′),7.41(2H,brs,NH2 ),
8.38(s,1H,H−8)
【0102】元素分析(C17215 4・1H2 Oと
して) 計算値(%) :C,54.10;H,6.14;N,1
8.56 実測値(%) :C,54.15;H,6.15;N,1
8.64
【0103】化合物 No.19 mp:108〜114℃(再結晶EtOH−H2 O) IR(KBr,cm-1):2236(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :1.09〜1.95(11H,m,C
),2.40(2H,t,−C三C−C −),
3.53〜3.68(2H,m,H−5′),3.95
(1H,dd,H−4′),4.12(1H,dd,H
−3′),4.53(1H,dd,H−2′),5.1
6(1H,d,OH),5.21(1H,t,OH),
5.44(1H,d,OH),5.85(1H,d,H
−1′),7.41(1H,brs,NH2 ),8.3
8(1H,s,H−8)
【0104】化合物 No.26 mp:97〜103℃(再結晶EtOH−H2 O) IR(KBr,cm-1):2236(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :1.03〜1.83(11H,m,シクロヘキ
シル),2.31(2H,d,−C三C−C2 −),
3.53〜3.68(2H,m,H−5′),3.95
(1H,dd,H−4′),4.12(1H,dd,H
−3′),4.53(1H,dd,H−2′),5.1
8(1H,d,OH),5.23(1H,dd,O
H),5.45(1H,d,OH),5.85(1H,
d,H−1′),7.41(2H,brs,NH2 ),
8.38(1H,s,H−8)
【0105】化合物 No.27 mp:104〜111℃(再結晶EtOH−H2 O) IR(KBr,cm-1):2240(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :0.87〜1.76(13H,m,C6 11
2 ),2.41(2H,t,−C三C−C2 −),
3.57〜3.68(2H,m,H−5′),3.95
(1H,dd,H−4′),4.12(1H,d,H−
3′),4.53(1H,dd,H−2′),5.16
(1H,d,OH),5.22(1H,brs,O
H),5.44(1H,d,OH),5.85(1H,
d,H−1′),7.41(2H,brs,NH2 ),
8.38(1H,s,H−8)
【0106】元素分析(C20275 4・2/3 H2
として) 計算値(%) :C,58.09;H,6.91;N,1
6.94 実測値(%) :C,58.09;H,6.80;N,1
7.06
【0107】化合物 No.28 mp:117〜127℃(再結晶EtOH−H2 O) IR(KBr,cm-1):2232(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :0.86〜1.71(15H,m,C6 11
2 CH2 ),2.38(2H,t,−C三C−C2
−),3.55〜3.68(2H,m,H−5′),
3.95(1H,d,H−4′),4.12(1H,d
d,H−3′),4.54(1H,dd,H−2′),
5.18(1H,d,OH),5.24(1H,dd,
OH),5.85(1H,d,OH),7.42(2
H,brs,NH2 ),8.39(1H,s,H−8)
【0108】元素分析(C21295 4・1H2 Oと
して) 計算値(%) :C,58.18;H,7.21;N,1
6.15 実測値(%) :C,58.27;H,7.15;N,1
6.17
【0109】化合物 No.37 mp:128〜140℃(foam) IR(KBr,cm-1):2228(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :1.49〜2.00(12H,m,シクロヘプ
チル),3.53〜3.69(2H,m,H−5′),
3.95(1H,dd,H−4′),4.11(1H,
dd,H−3′),4.50(1H,dd,H−
2′),5.14〜5.17(2H,m,OH×2)
5.41(1H,s,−C三C−C−OH),5.45
(1H,d,OH),5.87(1H,d,H−
1′),7.44(2H,brs,NH2 ),8.42
(1H,s,H−8)
【0110】化合物 No.45 mp:132〜142℃(foam) IR(KBr,cm-1):2232(アセチレン) 1 H−NMR(400MHz ,DMSO−d6 ) δppm :1.45〜1.93(14H,m,シクロオク
チル),3.54〜3.68(2H,m,H−5′),
3.95(1H,dd,H−4′),4.12(1H,
dd,H−3′),4.50(1H,t,H−2′),
5.87(1H,d,H−1′),7.45(2H,b
rs,NH2 ),8.41(1H,s,H−8)
【0111】元素分析(C20275 5・1.5H2
Oとして) 計算値(%) :C,54.04;H,6.80;N,1
5.76 実測値(%) :C,54.23;H,6.80;N,1
5.49
【0112】製剤例 1 上記成分を均一に混合し、硬カプセルに200 mgずつ充填
した。
【0113】製剤例 2 2−〔(1−ヒドロキシシクロヘキサン−1−イル)エ
チニル〕アデノシン、乳糖、バレイショデンプン、結晶
セルロースおよび軽質無水ケイ酸を混合し、ヒドロキシ
プロピルセルロースの10% メタノール溶液を加えて練合
造粒し、径0.8mmのスクリーンで押し出して顆粒を調製
し、乾燥したのちステアリン酸マグネシウムを加えて圧
縮成形し、 200mgの錠剤とした。
【0114】製剤例 3 2−(シクロヘキシルエチニル) アデノシン(化合物No.25 ) 25mg プロピレングリコール 全量 10ml 2−(シクロヘキシルエチニル)アデノシンをプロピレ
ングリコールに溶解して無菌濾過した後、アンプルに0.
2ml ずつ充填した。
【0115】製剤例 4 上記成分を60℃で加温溶融して均一に混合した後プラ
スチックの型に流し込んで冷却し、1gの坐剤とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松 田 彰 北海道札幌市北区北23条西13丁目文部省用 地(番地なし) 南新川公務員宿舎10− 501号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕 【化1】 〔式中、Rは水素原子または水酸基を示し、mは2〜7
    の整数を示し、nは0または1〜3の整数を示し、
    1 、R2 およびR3 はそれぞれ水素原子、水酸基の保
    護基またはりん酸残基を示し、R1 、R2 およびR3
    同一であっても相異なっていてもよい〕で表わされる2
    −置換アデノシン誘導体およびその塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載の2−置換アデノシン誘導体
    またはその薬学的に許容される塩を有効成分として含有
    することを特徴とする循環器疾患用薬。
  3. 【請求項3】循環器疾患用薬が血圧降下剤である、請求
    項2記載の循環器疾患用薬。
JP3-34249A 1990-11-30 1991-02-28 2−置換アデノシン誘導体および循環器疾患用薬 Expired - Lifetime JP3025541B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995005832A1 (fr) * 1993-08-25 1995-03-02 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. Analeptique des fonctions cardiaques
US5852000A (en) * 1993-08-25 1998-12-22 Otsuka Pharmaceutical Factory, Inc. Cardiac rehabilitation agent
JP2005508933A (ja) * 2001-10-01 2005-04-07 ユニバーシティ オブ バージニア パテント ファウンデーション A2aアゴニスト活性を有する2−プロピルアデノシン・アナログおよびその組成物

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