JPH0515826Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は、予備トイレツトペーパーの収納手段
としてトイレツトペーパーホルダーに取り付けら
れる補助ホルダーに関する。

【従来の技術】

一般に、ロール状トイレツトペーパー（以下、
ペーパーロールという）を保持する手段として壁
面に取り付けられるトイレツトペーパーホルダー
（以下、適宜ペーパーホルダーという）は、その
取着面の左右両側に一対の支持アームを形成し
て、それらのアームによつてペーパーロールを回
動可能に保持すると共に、両アームの上部間にペ
ーパーロールを覆うカツター付き覆い板を揺動可
能に設けた構成であるが、この種のペーパーホル
ダーには、予備トイレツトペーパー収納用の補助
ホルダーが取り付けられることが多い。 このような補助ホルダーとして、従来において
は、例えば実公昭第57−36076号公報に記載され
たようなものがある。これは、ペーパーホルダー
の取着面に沿つて垂下される板状部材の上部に横
長の取り付け孔を形成し、この孔に布製カバー部
材の基端部を差し込んで折り返し縫着すると共
に、下部に予備トイレツトペーパー収納部を備え
た構成である。そして、ペーパーホルダーからの
ズリ落ちを防ぐ手段として上記板状部材の上端部
の両側に係止突部を形成し、これらの係止突部を
ペーパーホルダーにおける両支持アーム縁に係止
させ得るようになつている。 また、従来においては、ペーパーホルダーから
のズリ落ちを防止する手段として上記のような係
止突部の代わりに紐を設け、この紐をペーパーホ
ルダーにおける支持アームや覆い板の支軸等に括
り付けることによつてペーパーホルダーに取着さ
れるようにした補助ホルダーも実用されている。

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記公報に記載されたような補
助ホルダーにおいては、板状部材の上端部に所定
寸法の係止突部や横長の布製カバー部材用取り付
け孔を形成し且つそのカバー部材の基端縁部を折
り返し縫着して所定厚みに形成した上で、上記取
り付け孔内にカバー部材の先端側から差し込んで
取り付ける作業が必要なため製作に比較的手間が
掛かり、その分だけコストが高く付くという難点
がある。 一方、ペーパーホルダーにおける支持アームや
覆い板の枢支軸等に紐で括り付けるようにした補
助ホルダーにあつては、支持アームや覆い板等が
邪魔になつて取り付け難いという欠点がある。 本考案は、トイレツトペーパーの補助ホルダー
に関する上記のような実情に鑑みてなされたもの
で、ペーパーホルダーに簡単に取り付けることが
でき、しかもペーパーホルダーからのズリ落ちを
確実に防止することができる補助ホルダーとし
て、比較的低コストで容易に製造し得る簡素な構
成の補助ホルダーを提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

上記目的達成のため、本考案は、壁面への取着
面の左右両側に突設された一対の支持アームによ
つてペーパーロールを回動可能に保持し且つそれ
らのアームの上部間にペーパーロールを覆うカツ
ター付き覆い板を揺動可能に設けてなるトイレツ
トペーパーホルダーに挿着される補助ホルダーに
おいて、次のように構成したことを特徴とする。 即ち、トイレツトペーパーホルダーにおける取
着面と覆い板の後縁部との間に形成される〓間か
ら該取着面に沿つて下方に挿入可能とされた板材
と、この板材の上端部に基端側が縫着されて上記
覆い板を覆うカバー部と、板材の下部に着脱可能
に取り付けられた予備トイレツトペーパー収納用
の収納部とを備え、上記カバー部と板材との縫着
部の厚みを、上記〓間から板材を下方に挿入した
時にその〓間を当該縫着部が通過し得ない寸法に
設定する。 ここで、板材としては耐久性や加工性或いはカ
バー部との縫着性更にはコスト等の面からプラス
チツク板を使用するのが望ましく、またカバー部
及び収納部の素材としては主として布帛を使用す
る。

【作用】

上記の構成によれば、補助ホルダーにおける板
材とカバー部との縫着部がペーパーホルダーにお
ける取着面と覆い板後縁部との間の〓間を通過し
得ない厚み寸法を有するから、その補助ホルダー
から予備トイレツトペーパー収納用の収納部を取
り外した状態で、該ホルダーの板材をペーパーホ
ルダーにおける上記〓間から下方に所定位置まで
差し込んだ時に、板材とカバー部との縫着部が上
記〓間の周縁部によつて係止されて該〓間を通過
しなくなる。従つて、この状態で板材の下部に上
記収納部を取り付けることにより、ペーパーホル
ダーに当該補助ホルダーをズリ落ちないように確
実に装着することができる。 要するに、上記の構成によれば、補助ホルダー
の製作時に板材とカバー部とを縫着して当該縫着
部が所定厚みを有するようにするだけで、ペーパ
ーホルダーからのズリ落ちを防止することができ
るから、従来のものよりも簡単に製作することが
できる。

【実施例】

以下、本考案の実施例を説明する。 第１図は本実施例に係る補助ホルダー１を示す
単体斜視図、第２図は該補助ホルダーが装着され
るペーパーホルダー１０の単体斜視図、第３図は
該ペーパーホルダー１０に補助ホルダー１を装着
した状態を示す斜視図である。 先ず、第２，３図に基づいて後者のペーパーホ
ルダー１０について予め簡単に説明すると、該ペ
ーパーホルダー１０は、壁面への取着面１１の左
右両側に一対の支持アーム１２，１２を突設し、
これらの支持アーム１２，１２間に支持ロール１
３を介してペーパーロールＡを回転可能に保持す
ると共に、それらの支持アーム１２，１２の上部
間にペーパーロールＡを覆う覆い板１４を備えた
構成である。この覆い板１４は、その前縁１４ａ
がトイレツトペーパー切断用のカツターとされて
いると共に、後縁部１４ｂに枢支軸１４ｃが設け
られており、その枢支軸１４ｃを介して両支持ア
ーム１２，１２の上部間に取り付けられている。
そして、枢支軸１４ｃを中心にして覆い板１４が
揺動し得るように、上記覆い板後縁部１４ｂと取
着面１２との間には所定寸法の〓間ｌが設けられ
ている。 次に、上記補助ホルダー１について説明する
と、該補助ホルダー１は、第１，３図に示すよう
に、所定厚みを有する四角形状の板材２と、この
板材２の上部及び下部に夫々取り付けられた布製
のカバー部３及び予備ロール収納部４とで構成さ
れている。 このうち予備ロール収納部４は、ロール状の予
備トイレツトペーパー（以下、予備ロールとい
う）Ｂを収納保持し得るように一枚の布材の両端
部を縫い合わせて筒状に形成したもので、その縫
い合わせ部分には所定長さの紐４ａ，４ａが備え
られている。 また、上記板材２は、第２図に示したペーパー
ホルダー１０における取着面１１と覆い板後縁部
１４ｂとの間に形成される〓間ｌから取着面１１
に沿つて下方に挿入し得る厚さ及び横幅寸法を有
するプラスチツク型薄板によつて構成されてい
る。そして、この板材２の下部両側には一対の紐
挿通孔２ａ，２ａが形成されており、これらの孔
２ａ，２ａに上記予備ロール収納部４の紐４ａ，
４ａが挿通されて結ばれていることにより、該収
納部４が板材２の下部に着脱可能に連結されてい
る。 また、上記カバー部３は、その基端側が板材２
の上端部に縫着されており、ペーパーホルダー１
０に当該補助ホルダー１を装着した状態で上記覆
い板１４を覆うようになつている。 そして、本考案の特徴として、この補助ホルダ
ー１においては、上記カバー部３の基端側と板材
２の上端部との縫着部３ａの厚みl′が、上記ペー
パーホルダー１０における〓間ｌから板材２を下
方に挿入した時にその〓間ｌを当該縫着部３ａが
通過し得ない寸法（つまり、l′＞ｌ）に設定され
ている。 このような構成によれば、次のようにしてペー
パーホルダー１０に補助ホルダー１を簡単且つ確
実に装着することができる。 即ち、先ず板材２の下部に連結された予備ロー
ル収納部４の紐４ａ，４ａを解いて該収納部４を
板材２から取り外した上で、ペーパーホルダー１
０における取着面１１と覆い板後縁部１４ｂとの
間の〓間ｌに板材２の下部を差し込むと、その板
材２の大部分が〓間ｌから下方に位置するように
なつた時点で、板材２とカバー部３との縫着部３
ａが該〓間ｌの周縁部に当接する。この時、該〓
間ｌを通過し得ないように縫着部３ａの厚みl′が
設定されているから、上記の当接状態で縫着部３
ａが〓間ｌの周縁部によつて係止されることにな
る。従つて、この状態で板材２の下部の紐挿通孔
２ａ，２ａに上記予備ロール収納部４の紐４ａ，
４ａを通して、該収納部４を当初のように板材下
部に取り付けることにより、第４図に示すように
ペーパーホルダー１０にズリ落ちないように確実
に装着することができる。 換言すると、この補助ホルダー１によれば、上
記のようにペーパーホルダー１０からのズリ落ち
を防止するのに板材２とカバー部３との縫着部３
ａを所定の厚さ寸法l′とするだけで足り、従来の
ように板材に所定の係止突部やカバー部用の横長
の取り付け孔を形成しなくても済むから、その分
だけ手間を掛けずに簡単に製作することができ
る。これにより、ペーパーホルダー１０に簡単に
取り付けることができ、しかも該ホルダー１０か
らのズリ落ちを確実に防止することができる補助
ホルダーとして、従来のものよりも製作手間の掛
からない低コストの製品が実現されることにな
る。 尚、上記ペーパーホルダー１０に対する補助ホ
ルダー１の装着作業は、ペーパーホルダー１０に
ペーパーロールＡや支持ロール１３が取り付けら
れていない状態（つまり、それらのロールを取り
外した状態）の方が行い易いことは言うまでもな
い。また、上記紐４ａ，４ａの結び方は、図示の
ものに限らないことは勿論であり、例えば板材２
の前面側から紐挿通孔２ａ，２ａに該紐４ａ，４
ａに挿通した後、それらの先端部同士を板材２の
裏面側で結ぶようにしてもよい。 また、上記実施例の補助ホルダー１において
は、板材２の下部に予備ロール収納部４用の紐挿
通孔２ａ，２ａを形成したが、このような孔に代
えて、第５，６図に示す第２実施例の補助ホルダ
ー１′のように、板材２′の両側下部に切り欠き部
２a′，２a′を形成し、これらの切り欠き部２a′，
２a′に予備ロール収納部４′の紐４a′，４a′を引
つ掛けて締結するようにしてもよい。 更に、上記のような予備ロール収納部に備えた
紐によつて板材の下部に該収納部を連結する構成
に代えて、第７，８図に示す第３実施例に係る補
助ホルダー１″のように、板材２″の下部と予備ロ
ール収納部４″の片面上部とに所謂マジツクテー
プ（登録商標）４a″を取り付け、このテープ４
a″によつて両者を連結させる構成としてもよい。

【考案の効果】

以上のように本考案に係るトイレツトペーパー
の補助ホルダーによれば、板材とカバー部との縫
着部の厚みを所定厚みにすることによりペーパー
ホルダーに係止されるようにしたから、比較的簡
素な構成でありながらペーパーホルダーに簡単に
取り付けることができ、しかも該ホルダーからの
ズリ落ちを確実に防止することができる。これに
より、ペーパーホルダーに簡単に取り付けること
ができ、しかも該ホルダーからのズリ落ちを確実
に防止することができる補助ホルダーとして、従
来のものよりも製作手間が掛からない低コストの
製品が実現されることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
第１実施例に係る補助ホルダーの全体斜視図、第
２図は該補助ホルダーが装着されるペーパーホル
ダーの単体斜視図、第３図は該ペーパーホルダー
に補助ホルダーを装着した状態を示す斜視図、第
４図は第３図−線で切断した縦断面図であ
る。また、第５図は本考案の第２実施例に係る補
助ホルダーを壁面側から見てその使用状態を示す
一部省略斜視図、第６図は該ホルダーにおける板
材の単体正面図、第７図は本考案の第３実施例に
係る補助ホルダーを壁面側から見てその使用状態
を示す一部省略斜視図、第８図は該ホルダーにお
ける板材の単体正面図である。 １，１′，１″……補助ホルダー、２，２′，
２″……板材、３……カバー部、３ａ……縫着部、
４，４′，４″……収納部（予備ロール収納部）、
１０……トイレツトペーパーホルダー（ペーパー
ホルダー）、１１……取着面、１２……支持アー
ム、１４……覆い板、１４ｂ……覆い板の後縁
部、ｌ……〓間、l′……縫着部の厚み、Ａ……ト
イレツトペーパー（ペーパーロール）、Ｂ……予
備トイレツトペーパー（予備ロール）、Ｗ……壁
面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 壁面への取着面の左右両側に一対の支持アーム
   を形成して、それらのアームによつてロール状ト
   イレツトペーパーを回動可能に保持すると共に、
   両アームの上部間にトイレツトペーパーを覆うカ
   ツター付き覆い板を揺動可能に設けてなるトイレ
   ツトペーパーホルダーに挿着される補助ホルダー
   であつて、上記取着面と覆い板の後縁部との間に
   形成される〓間から取着面に沿つて下方に挿入可
   能とされた板材と、この板材の上端部に基端側が
   縫着されて上記覆い板を覆うカバー部と、板材の
   下部に着脱可能に取り付けられた予備トイレツト
   ペーパー収納用の収納部とを有し、上記カバー部
   と板材との縫着の厚みが、上記〓間から板材を下
   方に挿入した時にその〓間を当該縫着部が通過し
   得ない寸法に設定されていることを特徴とするト
   イレツトペーパーの補助ホルダー。