JPH0514997Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はALC板外壁の下端にホルダを介して
複数の金属製下端笠木材を長手方向に連続させて
なる下端笠木装置において、上記ホルダが下端笠
木取着機能だけでなく、そのジヨイント機能をも
付与させる下端笠木装置に関する。

（従来技術） 一般に、建物躯体の屋外側に配設されたALC
板外壁の開口部上端においてALC板外壁の下端
に下端笠木を配設してなる下端笠木装置において
は、下端笠木ALC板外壁の下端に沿つて複数の
下端笠木材を長手方向に連続することにより構成
されている。各下端笠木材はALC板外壁の下端
に直接又はホルダを介して取着されるとともに、
その両端又は一端において他の下端笠木材の端部
に別部材で構成されたジヨイント材を突き合せ接
合されている。したがつて、下端笠木装置の施工
にあたりホルダを使用するときは、ホルダととも
にジヨイント材が必要となり、施工手間や費用が
かかる又は、ジヨイント材の取付強度が得られな
い欠点があつた。

（考案の目的） 本考案は上記欠点を解消し、特に施工が容易
で、費用も節減することと、下端笠木材の端部と
ホルダ取付強度を備えることができる下端笠木装
置を提供することをその目的とする。

（目的を達成するための手段） 上記目的を達成するため、本考案に係るALC
板外壁の下端笠木装置は、建物躯体の屋外側に配
設されたALC板外壁の下端にホルダを介して複
数の金属製下端笠木材を取着するとともにこれら
下端笠木材を長手方向に連続接合させてなる下端
笠木装置において、上記ホルダに上記下端笠木材
の内面形状と略同一の外面形状を備える接面部を
形成し、該接面部に上記下端笠木材の内面を接面
させて添設するとともに、上記ホルダを上記
ALC板外壁の下端面に取着し、かつ上記下端笠
木材の屋内側に上記ホルダと下端笠木材とによつ
て天井板支持部を形成し、該天井板支持部上に天
井板を載置したことを特徴とする。

（考案の作用、効果） 上述のように本考案によれば、下端笠木装置を
施工する際には、ALC板外壁の下端にホルダを
取着固定した後、該ホルダの接面部に各下端笠木
材の端部を突き合わせると、ホルダの接面部は下
端笠木材の内面形状と略同一であるから、隣り合
う下端笠木材は接面部において面一に連続して接
合するとともに、ホルダに取付けられることにな
る。したがつて、ホルダの他に格別のジヨイント
材を必要とすることがないので、施工が容易とな
り、費用も節減できる。

また、天井板を支持する天井板支持部は下端笠
木材とホルダとによつて形成されているから強度
が高く、天井板を確実・強固に支持することがで
きる。

（実施例 １） 以下、図面によつて本考案の実施例について説
明する。

第１図及び第２図において、符号Ａは下端笠木
装置を示す。この下端笠木装置は、建物躯体の屋
外側に配設されたALC板外壁１の下端下面部に
離間して取着された複数のホルダ２に複数の金属
製下端笠木材３を添設するとともに、さらに上記
下端笠木材３をホルダ２を介して長手方向に連続
接合させて構成したものである。ＳはALC板外
壁１の下方に形成された開口部である。

ALC板外壁１の下端にはＬ字形部材４が固定
され、該Ｌ字形部材４に上記ホルダ２が取着され
ている。

ホルダ２は上記Ｌ字形部材４に取着される巾取
付け用長孔２０を備えた取着縁５を有するととも
に、その屋外側には下端笠木材３の内面形状と略
同一の外面形状を備える接面部６が形成されてい
る。

下端笠木材３は水返し縁７と水切り縁８と垂下
縁９と天井板載置縁付きの下底縁１０とを備えて
いる。そして、その内面を上記接面部６に接面さ
せることによりホルダ２に添設されている。同じ
に隣り合う下端笠木材３の端部は突き合せられて
接合されているが、その突き合せ部には雨仕舞兼
用の上記ホルダ２が配設されている。これによ
り、隣り合う下端笠木材３の端部は共通のホルダ
２の接面部６に接面されているので、両下端笠木
材３は突き合せ部において面一に連続して接合す
ることになる。なお、下底縁１０の端部には天井
板１１が支持されている。１２はバツクアツプ材
を屋内側に介してこの屋外側に備えたコーキング
材である。

なお、下端笠木材３の屋内側に、ホルダ２と下
端笠木材３とによつて天井いた支持部２１を形成
し、該天井板支持部２１上に天井板１１が載置さ
れている。

このように、各下端笠木材３自体の裏側と端部
にはホルダ２によつてALC板外壁１の下端に配
設されるとともに、同じ笠木装置の施工を容易に
行なうことができるとともに、費用も節減するこ
とができる、又、端部の取付けが確実強固に取付
け施工できるという特有の効果を得ることができ
る。

また、天井板支持部２１は下端笠木材３とホル
ダ２とによつて形成されているから強度が高く、
天井板１１を確実・強固に支持することができ
る。

（実施例 ２） 第３図はホルダ２の他の例で、取着縁５を二股
状に形成し、一方の縁５ａをALC板外壁１の下
端とＬ字形部材４との間にたたき込む位置調整可
能に固定したものである。

（実施例 ３） 第４図はホルダ２のさらに他の例で、取着縁５
を二つに分け、一方の取着縁５ｃと他方の取着縁
５ｄをＬ字形部材４に係止した止め金具１４の下
端にネジ等で止着することにより取着したもので
ある。なお、取着縁５ｃと止め金具１４を上方へ
一体に延出してその上端をＬ字形部材４に弾発的
に係止させるように構成してもよい。

（実施例 ４） 第５図はホルダ２の別の例で、二つの取着縁５
を接面部６を構成する下底縁１０の上方に立上げ
形成して、各取着縁５の先端に係止部１５を形成
する一方、ALC板外壁１のＬ字形部材４に取付
部材１６を固定し、長尺又は短尺の該取付部材１
６の下方に二つの垂下縁１７を垂下形成し、該垂
下縁１７の先端係止部１８に上記ホルダ２の取着
縁５の係止部１５を弾性状に係止させることによ
り、ホルダ２をALC板外壁１の下端に取着した
ものである。この場合、ホルダ２には予め下端笠
木材３を添設しておく。

（実施例 ５） 第６図はホルダ２のさらに他の例を示すもの
で、ホルダ２を中空状とし、このホルダの下底縁
１０側のホルダ下壁に作業孔や切欠き等の作業部
１９を形成し、この作業部１９からドライバ（図
示せず）を入れて取着縁５を第５図の例と同じ構
成の取付部材１６にビス止めするものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本考案に係る下端
笠木装置の要部の斜視図及び断面図であり、第３
図、第４図、第５図及び第６図はホルダの他の実
施例を示す断面図である。 符号Ａ……下端笠木装置、１……ALC板躯体、
２……ホルダ、３……下端笠木材、４……Ｌ字形
部材、５……取着縁、６……接面部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 建物躯体の屋外側に配設されたALC板外壁の
   下端にホルダを介して複数の金属製下端笠木材を
   取着するとともにこれら下端笠木材を長手方向に
   連続接合させてなる下端笠木装置において、上記
   ホルダに上記下端笠木材の内面形状と略同一の外
   面形状を備える接面部を形成し、該接面部に上記
   下端笠木材の内面を接面させて添設するととも
   に、上記ホルダを上記ALC板外壁の下端に取着
   し、かつ上記下端笠木材の屋内側に上記ホルダと
   下端笠木材とによつて天井板支持部を形成し、該
   天井板支持部上に天井板を載置したことを特徴と
   するALC板外壁の下端笠木装置。