JPH05147646A - シート分配ケース - Google Patents

シート分配ケース

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Publication number
JPH05147646A
JPH05147646A JP33411891A JP33411891A JPH05147646A JP H05147646 A JPH05147646 A JP H05147646A JP 33411891 A JP33411891 A JP 33411891A JP 33411891 A JP33411891 A JP 33411891A JP H05147646 A JPH05147646 A JP H05147646A
Authority
JP
Japan
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cutting member
teeth
case
cutting
wrap film
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP33411891A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Konno
勉 今野
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Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
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Publication of JPH05147646A publication Critical patent/JPH05147646A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D83/00Containers or packages with special means for dispensing contents
    • B65D83/08Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession
    • B65D83/0847Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls
    • B65D83/0852Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls with means for assisting dispensing
    • B65D83/0882Containers or packages with special means for dispensing contents for dispensing thin flat articles in succession through an aperture at the junction of two walls with means for assisting dispensing and for cutting interconnected articles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cartons (AREA)
  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラップフィルムなどのシートを切断する機能
を有する分配ケースにおいて、切断部材の歯により指な
どを傷つける問題をなくし、且つ切断部材をケース本体
と共にごみ処理できるようにする。 【構成】 箱状のケース本体10と、このケース本体1
0と一体に設けられ且つ本体ケース10の開口部15を
塞ぐ蓋板17と、この蓋板17の先端に接続された掩蓋
片18の下縁18aに設けられて前記開口部15から引
出されたラップフィルムWを切断する切断部材20とを
有しており、前記切断部材20は、植物性繊維を膨潤剤
によって表面膨潤させた後に圧着し膨潤剤を除去した膠
化繊維板に歯20aを突出形成したものである。また、
前記切断部材20の歯20aの少なくとも縁部を炭化さ
せて硬化し、あるいは合成樹脂により硬化処理すること
により、さらに切断機能を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は食品包装などに用いられ
る合成樹脂製のラップフィルム、アルミホイル、台所用
紙シートなどの各種シートを、所望長さに切断して使用
するシート分配ケースに係り、特に前記各種シートを切
断する切断部材を焼却処理や再生処理が可能な材料によ
り製作したシート分配ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】図12は従来の樹脂製のラップフィルム
の分配ケースを示す斜視図である。この従来例は例えば
実公昭61-22823号公報に開示されているものと同種のも
のである。図12において、符号1は厚紙により製作さ
れたケース本体であり、このケース本体1は、底板1a
と、両端板1b,1cと、前側板1dならびに背板1e
とを有する直方体の箱である。ケース本体1の背板1e
の上縁部には蓋板2が一体に延長され、背板1eと蓋板
2の境界部が折り癖をつけたヒンジ部2aとなってい
る。この蓋板2の先部には掩蓋片3が一体に延長され、
その先端縁部に鋸歯を有する切断部材4が設けられてい
る。コアにラップフィルムWが巻かれたフィルムロール
5はケース本体1内に収納されている。ラップフィルム
Wはケース本体1の上方の開口部1fから前側板1dと
掩蓋片3との間へ導かれて外方へ引き出される。ラップ
フィルムWが所望の長さに引き出された後、ケース本体
1と引き出されたラップフィルムWとを相対的に捻るな
どして、切断部材4の鋸歯4aによりラップフィルムW
を切断する。
【0003】図12に示す従来例では、前側板1dの前
面中央部で且つ掩蓋片3が重ねられる部分にフィルム保
留手段として粘着材6が設けられており、切断された後
のラップフィルムWを掩蓋片3の外側から指で押して粘
着材6に圧接することにより、ケース本体1内への戻り
止めがなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図12に示すような従
来の分配ケースは、切断部材4が金属製であり、例えば
ブリキ板をプレス打ち抜きすることにより、鋸歯4aを
有する形状に成形される。この金属製の切断部材4は、
紙製の掩蓋片3の先端部裏側にかしめ固定または接着な
どの手段により取り付けられている。この金属により製
作された切断部材では、その鋸歯4aにより、薄い合成
樹脂フィルムであるラップフィルムを容易に切断できる
ようになる。
【0005】しかしながら、金属板により製作された切
断部材4は、鋸歯4aが鋭利であるため、使用中に指な
どを傷つける危険性がある。さらに使用後の分配ケース
の廃棄に際しては、紙製であるケース本体1、蓋板2お
よび掩蓋片3と、金属製の切断部材4とを分離してから
廃棄処理する必要があり、廃棄処理作業が非常に面倒で
ある。また上記の紙と金属との分離処理を行わず、使用
後の分配ケースを可燃性のごみとして焼却処分した場合
には、金属製の切断部材4が焼け残り、ごみ処理上の問
題となる。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、切断部材を金属製でなく硬質の植物性繊維を主体
としたものとすることにより、使用中に指などを傷つけ
る問題をなくし、さらに金属製の切断部材を使用した場
合のようなごみ処理上の問題が生じないようにしたシー
ト分配ケースを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の材質の
切断部材を使用することにより、合成樹脂製のラップフ
ィルムなどの各種シートを容易に切断でき、且つ切断部
材をケース本体と同等に廃棄処理できることに着目して
なされたものである。
【0008】この着目に基づく本発明は、箱状のケース
本体と、このケース本体と一体に設けられ且つ本体ケー
スの開口部を塞ぐ蓋板と、この蓋板の先端に接続された
掩蓋片または前記ケース本体のいずれかに設けられて前
記開口部から引出されたシートを切断する切断部材とを
有するシート分配ケースにおいて、前記切断部材は、植
物性繊維を膨潤剤によって表面膨潤させた後に圧着し膨
潤剤を除去した膠化繊維板に歯を突出形成したものであ
ることを特徴とするものである。
【0009】また、前記切断部材の歯の少なくとも縁部
を炭化させて硬化し、あるいは合成樹脂により硬化処理
することにより、さらにシート切断機能の優れたシート
分配ケースを得ることができる。
【0010】さらに、前記切断部材をV字状に突出した
形状とし、且つ前記切断部材のV状部分の先部に、歯を
有する補強部材を添着することも可能である。
【0011】
【作用】上記手段では、合成樹脂製のラップフィルムな
どの各種シートを切断するための切断部材の材質として
植物性繊維を膨潤剤によって表面膨潤させた後に圧着し
膨潤剤を除去した膠化繊維(バルカナイズド・ファイバ
ー)板を使用し、この膠化繊維板に鋸歯状などの歯を形
成している。この膠化繊維板は薄く硬質であるため、こ
れに形成された歯によりラップフィルムシートなどを容
易に切断できるようになる。また膠化繊維板により製作
された切断部材の歯の少なくとも縁部を炭化させまたは
合成樹脂により硬化処理することによりあるいは切断部
材の一部に補強部材を設けることによりラップフィルム
などに対する切断機能がより優れたものとなる。
【0012】ただし、この切断部材の歯は、従来のよう
にブリキ板などから打ち抜いたものに比べて歯の鋭利性
が過剰なものではないため、使用時に歯によって指など
を傷つける危険性は少なく、また切断部材が紙材と同等
の可燃性であるため、使用後の廃棄の際にケース本体な
ど分離して処理する必要がなく、またケース本体などと
ともに切断部材を再生処理することも可能である。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を図面によって説明す
る。図1は本発明の一実施例としてラップフィルムの分
配ケースを示す斜視図、図2はその断面図である。この
分配ケースのケース本体10は、底板11、前側板1
2、背板13ならびに、底板11と前側板12と背板1
3の両側端部どうしをつなぐ2枚の端板14とから成
り、これらの各板部により5面が覆われ且つ上方の1面
が開口部15となる立方体形状の箱となっている。ケー
ス本体10の背板13の上縁部には連続して蓋板17が
延びている。背板13と蓋板17の境界部は、素材であ
る厚紙に折り癖を付けたヒンジ部16となっている。さ
らに蓋板17の前縁には掩蓋片18がほぼ直角に折曲げ
られて一体に延長されている。また蓋板17の左右端部
と掩蓋片18の左右端部は側蓋片19により接続されて
いる。蓋板17と掩蓋片18がケース本体10に閉じら
れたとき、側蓋片19は端板14の外側に重ねられる。
【0014】前記掩蓋片18の下縁部18aはほぼV字
形状となっており、この下縁部18aに沿って鋸歯を有
する切断部材20が取付られている。切断部材20は鋸
歯20aを下向きにして掩蓋片18の内側下部に取付ら
れている。本実施例では、この切断部材20が膠化繊維
板により形成されており、またその他の部分すなわちケ
ース本体10、これと一体の蓋板17、掩蓋片18、側
蓋片19は、全て厚紙により製作されている。
【0015】さらに前側板12の前面の左右ほぼ中央位
置であって蓋板17が閉じられたときに掩蓋片18によ
り覆われる部分には、フィルム保留部21が形成されて
いる。このフィルム保留部21は、粘着材の層が設けら
れた粘着部21aとその表面を二重丸状に覆う樹脂層2
1bとから構成されている。この樹脂層21bを設けて
粘着部21aの面積を適度な広さとしラップフィルムW
に対する粘着力を適度な強さに調節しているため、引出
され切断された後にケース側に残ったラップフィルムW
がこのフィルム保留部21に留められ状態で、次にこの
ラップフィルムWをフィルム保留部21から引き剥がす
ときに、ラップフィルムWは破られることなく容易に剥
がされるようになる。
【0016】前記ラップフィルムWはコアに円筒状に巻
かれたものであり、この巻かれたフィルムロール5がケ
ース本体10内に収納されている。このラップフィルム
Wは例えば塩化ビニリデン系、塩化ビニール系、ポリエ
チレン系、ポリプロピレン系、あるいはブタジエン系な
どの合成樹脂フィルムである。
【0017】図3は、図1に示したラップフィルムの分
配ケースに用いられている切断部材20を単独にて示し
ている。この切断部材20は膠化繊維(バルカナイズド
・ファイバー)板により形成されている。この膠化繊維
板の製造方法は、コウゾ、ミツマタ、木材パルプなどか
ら得られる植物性繊維を、塩化亜鉛、硫酸などのセルロ
ース膨潤剤により表面膨潤させた状態で加圧圧着し、そ
の後に前記膨潤剤を除去したものである。さらにこれに
ウレタン樹脂、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂など
の合成樹脂を含浸させて防湿性を高めまた硬度を増強さ
せたものが好ましく使用される。切断部材20の材料と
なる膠化繊維板の厚さは、切断すべきラップフィルムの
材質などに応じて任意であり、例えば0.05mmない
し2.0mm程度の厚さ寸法のものが使用される。
【0018】図3に示すように膠化繊維板により製作さ
れた切断部材20の下縁には、鋸歯20aが形成されて
いる。この鋸歯20aはV字形状に配列しており、図1
と図2に示すように、切断部材20が掩蓋片18の裏面
に接着または金具などの手段により固定された状態で
は、前記鋸歯20aが掩蓋片18のV字形状の縁部18
aから突出するようになる。
【0019】図3の実施例では、三角形状の複数の歯が
連続して並んで鋸歯20aが形成されている。そしてV
字状に配列された歯のうちのV字状の頂点に位置してい
る歯(a)が一番大きく、次にその両側に位置する歯
(b)が二番目に大きく、その他の歯(c)はこれらよ
りも小さい形状である。このようにV字状の頂点に位置
している歯(a)の形状を大きくすることにより、ケー
ス本体10内からラップフィルムWを引き出して切断部
材20により切断するときに前記歯(a)によりフィル
ム中央に切れ目が入りやすく、またこの切れ目をきっか
けとしてラップフィルムWを容易に切断できるようにな
る。
【0020】ただし鋸歯20aの構造は図3に示す構造
に限られるものではなく、全ての歯が同じ大きさのもの
であってもよい。あるいはV字状の頂点付近の歯は小さ
くV字の頂点を挟む両側の傾斜配列部((d)部)の途
中または両端部を大きな歯としてもよい。また歯は必ら
ずしも連続して配列されている必要はなく、複数の歯が
間欠的に配列されていてもよく、あるいはV字状に小さ
な歯が連続して並んでおり、そのうちの数個が間隔を開
けて大きな歯とされていてもよい。さらに歯の形状は、
正三角形、細く突出する二等辺三角形、あるいは両側の
傾斜配列部((d)部)の全ての歯の歯先が切断部材の
下縁のV字形状の頂点方向へ向けられた形状でもよい。
または全ての歯の歯先が図3の右縁方向あるいは左縁方
向へ向けられて配列されていてもよい。
【0021】上記の鋸歯20aの各歯の配列ならびに歯
の形状の例を図6と図7に示す。図6に示す例では、鋸
歯20aのそれぞれの歯の歯先角度のニ等分線をO1,
O2,…Onで示している。このニ等分線O1,O2,
…はV字状配列の頂点に近づくにしたがってV字頂点の
方向に向いている。すなわち例えばO1はO4よりもV
字頂点方向に傾斜している。したがって各歯は、V字の
配列の頂点に近づくにしたがって歯先角度が鋭角になっ
ていく。例えば塩化ビニリデン系などのラップフィルム
Wの場合には、最初にフィルム中央に切れめを入れると
きにフィルムの伸びによりこの切れ目が入れにくいが、
V字の頂点に位置する歯の歯先を鋭角にすることによ
り、V字の頂点付近の歯によってラップフィルムWに切
れ目が入れやすくなり、効果的なフィルム切断ができる
ようになる。
【0022】次に図7に示す例では、V字状に配列され
た鋸歯20aのそれぞれの歯の歯先のニ等分線Oa,O
b,Oc,…Onが全てケース本体10の底板11方向
に垂直に延びている。ラップフィルムWの切断動作とし
ては、ラップフィルムWをケース本体10から引出して
ほぼ水平に引き、ケース本体10を図2においてα方向
にひねり、このひねり動作によりラップフィルムWを切
断するようにするのが好ましい。よって図7に示すよう
に全ての歯の歯先角度のニ等分線Oa,Ob,Oc,…
Onを底板11と垂直な方向に向けることにより、ケー
ス本体10を前記α方向にひねったときに、全ての歯の
歯先がこのαのひねり方向ヘ向いていることになり、ラ
ップフィルムWがその縁部に至るまで確実に切断される
ようになる。
【0023】切断部材20を膠化繊維板により製造する
と、鋸歯20aの切れ味は金属製の鋸歯に比べて劣るこ
とになるが、上記の各例に示したように、各歯の歯先形
状や歯先角度あるいは歯先の向きを工夫することによ
り、膠化繊維板で製造された鋸歯であっても、ラップフ
ィルムに対して十分な切断機能を発揮できるようにな
る。なお鋸歯20aの歯が連続してあるいは一定ピッチ
にて配列される場合、その配列密度は1cmあたり2個
から20個程度の範囲が好ましい。
【0024】次に、膠化繊維板から切断部材20ならび
に鋸歯20aを切り出す方法としては、プレス打ち抜
き、ピンキング鋏などのカッターを使用した切断作業な
どが採用できる。またレーザ切断装置を使用して、切断
部材20ならびに鋸歯20aを切り出すことも可能であ
る。図4では、図3に示した形状の鋸歯20aをレーザ
切断装置により切断する作業を示している。この作業で
は、図4に示すように、膠化繊維板をレーザビームによ
り鋸歯の形状に沿って切断していく。この作業はレーザ
切断装置の制御部に設定されたプログラムに応じて行わ
れる。図4ではレーザビームによる切断軌跡を(e)に
て示している。
【0025】図5はレーザにより切断された鋸歯を示す
VーV断面の拡大図である。同図に示すように、切断に
使用されるレーザビームの照射方向が膠化繊維板に対し
て矢印L方向からであるとすると、鋸歯20aの歯と歯
の空間がレーザビームの照射方向Lに向かって徐々に狭
められる形状となる。さらにこの場合レーザビームの熱
により歯の縁部が符号(g)で示すように炭化される。
この炭化は膠化繊維板の繊維が加熱されて炭化温度とな
ることにより生じる。あるいは前述のように合成樹脂が
含浸されている場合には、この合成樹脂が炭化温度まで
加熱されることにより炭化が生じる。この炭化により歯
の縁部における繊維のまくれなどが生じにくくなり、ま
た歯の縁部自体が硬化して、歯の切断機能が向上される
ことになる。
【0026】またレーザビームにより切断された切断部
材20を使用する場合には図5における図示上方の面を
ラップフィルムWに向けて掩蓋片18に取り付けること
が好ましく、図5の図示上方のエッジ部がラップフィル
ムWに当ることにより、ラップフィルムWの切断が行い
やすくなる。これは鋸歯20aをプレス打ち抜きにより
形成した場合においても同じであり、例えば図5に示す
レーザビームLの照射方向と同じ方向から歯をプレス打
ち抜きした場合には、図5の図示上方側をラップフィル
ムWに向けるようにして掩蓋片18に取り付けることが
好ましい。鋸歯20aをプレス打ち抜きなどにより形成
した場合であっても、歯の縁部を炭化させて硬化させる
ことは、切断機能を向上させるために有効である。この
場合の炭化処理方法としては、膠化繊維板から切断部材
20および鋸歯20aを打ち抜き成形した後に、バーナ
ーなどの火炎を放射して歯の縁部を炭化処理してもよ
い。
【0027】なお、鋸歯20aの歯の強度を高めて切断
機能を向上させる方法は、上記のような炭化処理のみに
限られず、樹脂の含浸またはコーティングにより行って
もよい。前述の膠化繊維板の製造工程の説明では、繊維
を加圧圧着して膨潤剤を除去した後に、繊維板全体に合
成樹脂を含浸させて硬度の増強を図るものとしたが、こ
の合成樹脂の含浸は必らずしも繊維板全体に対して行う
必要はなく、例えば鋸歯20aを成形した後にこの鋸歯
20aの歯の縁部または歯の部分全体に合成樹脂を含浸
させてもよい。または膠化繊維板の歯を成形する部分に
帯状に合成樹脂を含浸させ、この含浸された部分にて鋸
歯20aを切断してもよい。または歯の縁部に合成樹脂
をコーティングしてもよい。さらにこの樹脂の含浸また
はコーティングと合わせて前記の炭化処理を行ってもよ
い。
【0028】次に上記ラップフィルムの分配ケースの使
用方法について説明する。ケース本体10内のフィルム
ロール5から引出されたラップフィルムWは、ケース本
体10の開口部15から前側板12と掩蓋片18との間
を経て外部に導かれる。所望の長さのラップフィルムW
が引き出されたとき、このラップフィルムWをトレイな
どの被包装物の上にほぼ水平状態に広げる。そして一方
の手で蓋板17あるいは掩蓋片18を押さえ、蓋板17
が開口部15を覆い、掩蓋片18が前側板12の前方に
重なり、さらに側蓋片19が端板14の外側に重なるよ
うにする。他方の手でラップフィルムWを水平方向へ引
き、ケースを図2に示すα方向へ少し捻る。これにより
V字状に配置された切断部材20の鋸歯の中央の歯(例
えば図3の例では歯(a)(b)など)によりラップフ
ィルムWの中央部に切れ目が入れられ、切断のきっかけ
が作られる。そのままラップフィルムWを水平方向へ引
くと、V字状に並んだ鋸刃に沿ってほぼV字形状にラッ
プフィルムWが切断される。切断されてケース本体側に
残ったラップフィルムWのうち、前側板12と掩蓋片1
8とで挟まれている部分は、掩蓋片18を指で押さえる
ことによって、図1に示すフィルム保留部21の粘着部
21aに粘着されて保持され、フィルムロール5への巻
き戻しが防止できる。なお、切断部材20の鋸歯20a
の形状は図1、図6ならびに図7の各実施例に限られる
ものではない。
【0029】図8に示す切断部材20は全体がV字状の
平行な縁部を有する帯状に形成されているものである。
この切断部材20は前記と同様に、膠化繊維板により形
成されているものであり、V字の配列の頂点に位置する
歯(a)が大きくその両側の歯(b)が次に大きく、そ
の他の歯(c)は小さい三角形状である。図8の実施例
では、膠化繊維板により形成された切断部材20の中央
部の裏側に小片の補強部材31が取り付けられている。
この補強部材31は金属製あるいは合成樹脂製であり、
その下縁には切断部材20の鋸歯20aと同じ形状の鋸
歯31aが形成されている。この鋸歯31aはV字状に
連続して配列されており、切断部材20の鋸歯の歯
(a)(b)(c)と同じ寸法形状の歯(a)(b)
(c)が設けられている。この小片の補強部材31が取
り付けられると、鋸歯31aが切断部材20の鋸歯20
aの裏側にて歯が一致する状態に取り付けられる。これ
により膠化繊維板により形成された切断部材20の鋸歯
20aのうちのV字配列の中央付近にあるものが補強さ
れ、ラップフィルムWに対する切断機能が向上される。
なお、切断部材20に金属または合成樹脂の板を取り付
けてから、切断部材20とこの板の下縁に対し同時に一
緒に歯(a)(b)(c)をプレス打ち抜きあるいは切
断して、補強部材31を形成してもよい。
【0030】さらに、図9に示すように、膠化繊維板に
より形成された切断部材20の下縁には小さい歯(c)
のみを間欠的に設け、V字の縁部の頂点部分に歯を形成
せず、この切断部材20の裏面に金属板や合成樹脂製の
小片の補強切断部材32を取り付け、この補強切断部材
32の鋸歯32aとして大きい歯(a)とその両側に位
置する次に大きい歯(b)を形成してもよい。この実施
例では切断部材20の裏面に補強切断部材32を取り付
けた状態で、歯(a)(b)が切断部材20の下縁の中
央から下方向へ突出した状態となる。
【0031】前述のようにV字状に配列された鋸歯が設
けられた分配ケースでは、ケース本体10内から引出さ
れたラップフィルムWを水平に引き延ばし、ケース本体
10を図2においてαで示す方向へひねることによりV
字状に配列された鋸歯のうちのV字頂点に位置する歯
(a)(b)などによりフィルムに切れ目が入れられ、
この切れ目をきっかけとしてラップフィルムWが切断さ
れる。よって図8と図9に示すように切断部材20の中
央部付近を補強部材31または補強切断部材32により
補強することにより、前記のα方向へのひねり動作の際
に、ラップフィルムWの中央部に切れ目が入れやすくな
る。すなわち塩化ビニリデン系などの伸びやすいフィル
ムであっても、前記補強部材31または補強切断部材3
2を設けることによりフィルム中央に切れ目が入れやす
くなり、金属の鋸歯に比べて切れ味の劣る膠化繊維板の
切断部材を使用しても、十分なフィルム切断効果を期待
できるようになる。
【0032】なお図8と図9の実施例では、小片の補強
部材31または32のみが金属または合成樹脂により形
成され、切断部材20自体は膠化繊維板により製作され
ているため、図12に示す従来例のように鋸歯全体が金
属板により形成されているものに比較して、使用中に指
を傷つけるおそれは少なくなり、また補強部材31また
は32が小片であるため、ごみ処理の点でも従来のもの
よりも優れたものとなる。さらに補強部材31または3
2を粘着テープなどにより切断部材20に貼り付けてお
き、使用後に切断部材20から補強部材31または32
を簡単に剥がすことができるようにしておけば、使用後
の廃棄処理において金属製または樹脂製の補強部材31
または32の分離処理が容易になる。
【0033】また膠化繊維板により形成された切断部材
は図1に示すような掩蓋片18のV字形状の下縁18a
に取り付けられることが好ましいが、これに限られるも
のではなく、例えば図12に示した従来例と同様に掩蓋
片3の縁部が直線形状であり、直線に配列された鋸歯を
有する切断部材をこの掩蓋片3に設ける場合であって
も、前記の膠化繊維板により成形された切断部材を用い
ることができる。
【0034】また図10に示すように、厚紙により形成
されたケース本体10Aの底板11Aに、膠化繊維板に
より形成された切断部材20Aを接着などの手段により
取り付け、その鋸歯20Bを前側板12Aの下縁から前
方へ突出させてもよい。あるいは図11に示すように、
ケース本体10Aの前側板12Aの上縁の内側に膠化繊
維板により形成された切断部材20Aを取り付け、鋸歯
20Bを前側板12Aの上縁から上方へ突出させてもよ
い。さらに本発明による分配ケースは合成樹脂製のラッ
プフィルムWの切断のみに適するものではなく、アルミ
ホイル、台所用紙シートなどの各種シートの切断に使用
できる。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シートを
切断するための切断部材を膠化繊維板により構成したの
で、従来の金属板などによる切断部材のように鋸歯が過
剰に鋭利なものとはならず、よって使用中に指などに傷
をあたえるようなことはなくなる。また膠化繊維板は植
物繊維を主体として構成されているため、紙製のケース
本体などと一緒にごみ処理できるようになる。
【0036】さらに、膠化繊維板による切断部材の歯を
炭化させ、あるいは樹脂により硬化処理し、または補強
部材を設けることにより、歯による切断機能をさらに向
上させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の一例としてラップフィルムの
分配ケースを示す斜視図、
【図2】図1に示す分配ケースの断面図、
【図3】図1の分配ケースに取り付けられた切断部材を
単体で示す正面図、
【図4】切断部材の鋸歯を切り出す一例としてレーザビ
ームを使用した場合を示す切断工程の説明図、
【図5】図4の工程により切断された歯を示すV−V断
面拡大図、
【図6】切断部材の鋸歯形状の他の例を示す拡大図、
【図7】同じく切断部材の鋸歯形状の他の例を示す拡大
図、
【図8】切断部材の他の形状を説明する斜視図、
【図9】同じく切断部材の他の形状を説明する斜視図、
【図10】切断部材の取り付け箇所の他の実施例を示す
斜視図、
【図11】切断部材の取り付け箇所のさらに他の実施例
を示す斜視図、
【図12】従来のラップフィルムの分配ケースを示す斜
視図、
【符号の説明】
W ラップフィルム 5 フィルムロール 10 ケース本体 11 底板 12 前側板 13 背板 14 端板 15 開口部 16 ヒンジ部 17 蓋板 18 掩蓋片 19 側蓋片 20 切断部材 20a 鋸歯 31,32 補強部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱状のケース本体と、このケース本体と
    一体に設けられ且つ本体ケースの開口部を塞ぐ蓋板と、
    この蓋板の先端に接続された掩蓋片または前記ケース本
    体のいずれかに設けられて前記開口部から引出されたシ
    ートを切断する切断部材とを有するシート分配ケースに
    おいて、前記切断部材は、植物性繊維を膨潤剤によって
    表面膨潤させた後に圧着し膨潤剤を除去した膠化繊維板
    に歯を突出形成したものであることを特徴とするシート
    分配ケース。
  2. 【請求項2】 前記切断部材の歯の少なくとも縁部が炭
    化されて硬化されている請求項1記載のシート分配ケー
    ス。
  3. 【請求項3】 前記切断部材の歯の少なくとも縁部が合
    成樹脂により硬化処理されている請求項1記載のシート
    分配ケース。
  4. 【請求項4】 前記切断部材がV字状に突出した形状で
    あり、且つ前記切断部材のV状部分の先部に、歯を有す
    る補強部材が添着されている請求項1記載のシート分配
    ケース。
JP33411891A 1991-11-22 1991-11-22 シート分配ケース Withdrawn JPH05147646A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0642653U (ja) * 1992-06-08 1994-06-07 本州製紙株式会社 切歯付カートン
JPH0744503U (ja) * 1993-09-03 1995-11-21 本州製紙株式会社 切歯付きカートン
JP2009132405A (ja) * 2007-11-29 2009-06-18 Kureha Corp 包装容器用の切断刃及び包装容器

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