JPH0514246A - 双方向増幅器 - Google Patents

双方向増幅器

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JPH0514246A
JPH0514246A JP18690291A JP18690291A JPH0514246A JP H0514246 A JPH0514246 A JP H0514246A JP 18690291 A JP18690291 A JP 18690291A JP 18690291 A JP18690291 A JP 18690291A JP H0514246 A JPH0514246 A JP H0514246A
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Naoyuki Yamaguchi
直行 山口
Koichi Ichimura
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Iwatsu Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2線回線伝送路において、減衰した信号を増
幅する双方向増幅器。 【構成】 2線4線交換をするハイブリッド回路11a
の入力端に無音期間にホワイト・ノイズ14aを印加
し、その入力端と出力端間に適応フィルタ12aを設
け、疑似エコー信号d0p(n)をつくり、適応フィルタ
11aの最適化動作を行い最適値を求めそれを設定して
通信を行う。最適化動作が無音期間中に完了すれば成功
とし、未完了ならば失敗として成功失敗判定器13aで
判定し、次の無音期間に再度最適化動作をくり返す。 【効果】 通信開始時のわずかな無音期間に最適化動作
が完了しない場合には、通信中の無音期間を検出して最
適化動作をするようにしたから、通信回線の減衰量の大
きな変化に対しても確実に対処できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電話、ファクシミリ、デ
ータなどの2線回線伝送路において減衰した信号の増幅
をするための双方向増幅器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電話、ファクシミリ、データなどの伝送
を行う2線回線を用いた双方向通信において減衰した信
号の増幅を目的として双方向増幅を行う場合、ハイブリ
ッド回路により2線4線変換を行った後に、単方向増幅
器にてそれぞれの方向の増幅を行う方法がとられる。し
かし、一般の加入者線はその回線毎に、線種、線路長が
異なるためインピーダンスが一定とならず、固定された
定数をもつハイブリッド回路では完全なインピーダンス
整合をとることができない。インピーダンス整合がとれ
ない場合、すなわちハイブリッド・バランスがくずれた
場合、ハイブリッド回路の4線側入力端の信号が4線側
出力端に回り込んでしまう。この回り込み信号を除去し
ないままに増幅を行うと、極端な場合、ハイブリッド回
路が形成する4線ループで発振を起こし、また発振を起
こさない場合でも、大きなエコーが生じる。このために
固定された定数をもつハイブリッド回路のみで2線4線
変換を行った場合において、回線条件が変動すると、増
幅はほとんどできない。
【0003】この問題を解決する技術として、エコー・
サプレッサ方式あるいはエコー・キャンセラ方式を用い
た双方向増幅器がある。
【0004】エコー・サプレッサ方式を用いた双方向増
幅器は、通常の音声通信が会話型すなわち非同時双方向
通信であるという性質を利用する。たとえば話者Aの信
号レベルが話者Bの信号レベルより大きい時は話者Bの
信号が無いものと見做し、話者Aの信号のみを増幅し話
者Bの信号は抑制して減衰させる。このように通話方向
制御を行えば、4線ループの利得を抑えながら信号を増
幅することが可能となる。エコー・サプレッサ方式は制
御が簡単であり安価に構成できるという利点をもつ。反
面、話者Aまたは話者Bの信号レベルを検出していずれ
の信号を抑制するかを判断してからでないと制御を行え
ないために、話頭切断が必然的に存在し、また本質的に
同時通話を許さないので自然な通話を阻害しがちである
という欠点を有する。
【0005】エコー・キャンセラ方式を用いた双方向増
幅器は、内部に疑似回り込み信号生成部をもち、2線4
線変換をするハイブリッド回路での送信側の信号が受信
側の線路に回り込む信号を、疑似回り込み信号生成部か
ら出力される疑似回り込み信号で打ち消し、4線ループ
内を一巡する信号を、減衰させることで増幅を可能にす
る。疑似回り込み信号生成部は、減衰量および遅延時間
を可変できるタップ係数可変型のトランスバーサル・フ
ィルタで構成され、ハイブリッド回路で生じる回り込み
信号を観測しながら、それが最小になるようにタップ係
数を修正する。したがって、電話回線の条件が変化して
もそれに適応して回り込み信号を低減させることが可能
となる。エコー・キャンセラ方式では通話方向制御を行
う必要がないのでエコー・サプレッサ方式において発生
する話頭切断は存在せず、また同時双方向通話も支障な
く行える。
【0006】エコー・キャンセラ方式を用いた双方向増
幅器は、その制御方式の面からプリセット型と常時適応
型に大別される。エコー・キャンセラ方式のプリセット
型では疑似回り込み信号の減衰量および遅延時間を設定
するためにトランスバーサル・フィルタのタップ係数を
決定する必要があり、そのタップ係数を得るために、ト
レーニング信号をハイブリッド回路の4線側入力端(送
信側)から送出し、その4線側入力端(受信側)に現わ
れるトレーニング信号の回り込み量を監視し、前記トラ
ンスバーサル・フィルタのタップ係数の最適値を決定
(最適化)する。この最適化動作は通信信号の存在しな
い一定時間内に終了させ、その後は最適化されたタップ
係数の値を保持したまま通信が行われる。
【0007】通常適応型では、特別なトレーニング信号
を用いないで通信中に現われるハイブリッド回路の4線
側入力端の信号を用い、その信号がハイブリッド回路の
4線側出力端に回り込む量を監視することによって前記
トランスバーサル・フィルタのタップ係数を最適化して
いる。
【0008】プリセット型の長所としては、通信信号の
存在しない期間にトレーニングが行われるから、トレー
ニング信号を任意に選定できる点である。タップ係数の
最適化動作においては、如何に速く最適値に収束させう
る(最適値を求める)かが問題であり、それには疑似回
り込み信号生成部の入力(ハイブリッド回路の4線側入
力端の信号)として自己相関の少ない信号が要求され
る。トレーニング信号に自己相関の少ない信号を選べば
高速に最適値に収束させることが可能となる。プリセッ
ト型の短所としては最適化動作を一定期間内に終了させ
なければならない点、また通信の途中で回線条件が変化
した場合には対処できない点がある。しかし、一旦接続
された電話回線の条件が通信の途中で変化することは稀
であるから致命的な欠点とはなりえない。
【0009】常時適応型の長所としては前記最適化が通
信中いつでも実行可能であること、また通信途中で回線
条件が変化した場合にも対処できることがあげられる。
しかしながら、音声やモデム信号等の信号を用いて最適
化動作を行うため、比較的自己相関の強い信号を前提に
しなければならないという欠点がある。このような信号
を前提とした場合、最適値への収束はかなり緩やかにな
り、通信開始後初期においてはタップ係数が最適化され
ない事態も生じる。したがって増幅器の増幅率は通信開
始後初期の段階では小さく設定し、その後徐々に増大さ
せるよう制御する必要があり、自然な通話もしくは正常
な通信を損なう場合がある。
【0010】以上において述べたエコー・キャンセラ方
式のプリセット型および常時適応型の長所短所の比較に
おいて、一旦接続された電話回線の条件が通信中に変化
することは稀であるという前提を認めるならば、プリセ
ット型が優れている。エコー・キャンセラ方式を用いた
プリセット型の場合、初期のトレーニングに失敗すると
その後は前記タップ係数の最適化が行われないのでその
通信は継続できず、通信回線の接続を放棄せざるを得な
い。したがって、通信におけるどの時点でトレーニング
を行うかが非常に重要となる。トレーニングを成功させ
るために必要となる条件は3つある。第1はトレーニン
グの対象となる回線の接続が完了していること(市内交
換機側で回線が終端されていること)、第2は通信が無
音状態にあること、第3はその無音状態の一定期間が予
測できることである。
【0011】第1の条件は、通信回線が接続されてはじ
めてトレーニングが可能となるのであるから、当然であ
る。
【0012】第2の条件はトレーニングは無音状態にお
いてのみ可能であることから、トレーニングの成功/失
敗に係わる条件であり重要である。疑似回り込み信号生
成部は、ハイブリッド回路の4線側入力端子の信号が4
線側出力端子にどの程度洩れてくるかを監視し疑似回り
込み信号を発生させる。もし、4線側出力端子に回り込
み信号以外の信号、たとえば音声信号が2線側端子から
重畳されると、監視内容が真の回り込み信号とは異なっ
たものとなる。その結果、タップ係数は最適値に収束し
なくなってしまい、トレーニングは失敗に終わる。2線
側端子に予定しない信号が重畳されているか否かをトレ
ーニング信号送出中に知るのは困難であるから、トレー
ニングは無音状態で行う必要がある。
【0013】第3の条件は、トレーニングの制御に必要
となる条件で、トレーニング開始後は必要とされる期間
無音状態の継続が保障されなければならない。通信には
トレーニング期間を満足させうる無音期間が多く存在す
るが、これらの内ほとんどは通信内容に依存するため予
めトレーニング期間として予定するのは困難である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】エコー・キャンセラ方
式のプリセット型において、前記3つの条件を満たす可
能性が高い無音期間としては、回線接続完了直後から実
際に通信信号が出力されるまでの期間が考えられる。こ
の期間は、人間が受話器を持ち上げて会話を始めるまで
の時間あるいは通信機械がタイマで応答するまでの時間
であり、ほとんどの通信において存在する。すなわち、
トレーニング期間を回線接続完了直後に設定すれば、ほ
とんどの通信においてトレーニングに成功する。しかし
ながら、小さな確率ではあるが回線接続完了直後ただち
に通信信号が出力されることがあり、また即時に出力さ
れない場合でもトレーニング終了前に通信信号が混入す
ることがあり、このような場合にはトレーニングに失敗
するという未解決の課題が残されていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】エコー・キャンセラ方式
のプリセット型において、通信信号が存在しないことを
検出する通信制御回路と、最適化動作を実行するために
2線4線変換をするハイブリッド回路の4線側入力端か
ら印加するホワイト・ノイズ発生器と、4線側入力端に
おいてホワイト・ノイズと通信信号とを切換える切換ス
イッチと、切換スイッチを介してホワイト・ノイズと通
信信号のうちの一方を4線側入力端から得て、適応許可
信号にもとづいて減衰し、遅延した信号をハイブリッド
回路の4線側出力端へ疑似回り込み信号として印加する
ための適応フィルタと、通信制御回路からの通信信号が
存在しないことを示す不存在信号を得たとき切換スイッ
チをホワイト・ノイズ発生器側に切換えて適応フィルタ
に最適化動作を行わしめ、それが完了したときにはその
最適化動作により得られた最適値である減衰量および遅
延量を保持するように指示し、最適化動作中に不存在信
号の印加がなくなったときには、切換スイッチを通信信
号側に切換え、今回の最適化動作を中止し、前回の最適
化動作により得られた最適値をそのまま保持するように
適応フィルタに指示するための成功失敗判定器とを設け
た。
【0016】
【作用】通信回線の接続完了直後にトレーニング信号で
あるホワイト・ノイズによりトレーニングを行い、一定
時間経過後ハイブリッド回路の4線側出力端のトレーニ
ング信号(ホワイト・ノイズ)のレベルが所定のレベル
を十分下回っているかを判定し、下回っている場合には
その時点でトレーニングを終了し、下回らない場合には
継続してトレーニング動作を行うことにより、通信回線
の接続完了直後にトレーニング時間が確保できるような
通信であれば通信信号が出力される前までにトレーニン
グを終了させる。通信回線の接続完了直後にトレーニン
グ時間を確保できず通信信号が重畳されるような状態で
あっても、その通信信号が無音状態となったときに最適
化動作を行うようにしたから、最適化動作の失敗する可
能性が著しく減少し、通信の信頼性向上が得られるよう
になった。
【0017】また、本発明による双方向増幅器は、外部
からの特別の制御を必要とするものではないので従来の
電話装置に組込まれた従来の双方向増幅器に置換えるこ
とが可能である。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例を図1を用いて説明する。
【0019】図1は、局線L0と局線L1(以下では、
通信回線を局線と呼ぶ)を双方向増幅器で接続したもの
である。図中、中央の一点鎖線の左右で全く同じ回路構
成となっているので左側の局線L0側の回路について説
明する。
【0020】図1において、局線L0は局線インタフェ
ース20aを介して、ハイブリッド回路11aと通話制
御回路30aに接続されている。15aはA/D変換器
であり、ハイブリッド回路11aからのアナログ信号を
デジタル信号である受話信号y0 (n)に変換する。1
6aはD/A変換器であり、送話信号u0 (n)をアナ
ログ信号に変換してハイブリッド回路11aに印加し、
2線4線変換を行い、局線インタフェース20aを介し
て局線L0へ送出する。局線L0とのインピーダンス整
合が完全にとれていない場合には、受話信号y0 (n)
には送話信号u0 (n)のハイブリッド回路11aから
の回り込み成分d0 (n)が含まれる。疑似回り込み成
分である疑似エコー信号d0p(n)を生成する適応フィ
ルタ12aは、送話信号u0 (n)を入力とし、受話信
号y0 (n)に含まれる回り込み成分d0 (n)を推定
し、この推定値を疑似エコー信号d0p(n)として出力
する遅延フィルタ動作と、適応許可信号INH0 、送話
信号u0 (n)、残差信号e0 (n)を入力とし疑似エ
コー信号d0p(n)が回り込み成分d0 (n)に近づく
ようにフィルタ係数を最適化する適応動作(以下、トレ
ーニングという。)を行う。減算器18aは、受話信号
0 (n)から疑似エコー信号d0p(n)を減算し、残
差信号e0 (n)を出力する。したがって、残差信号e
0 (n)においては、局線L0からの受話信号y0
(n)の成分は保存され、回り込み成分d0 (n)は抑
圧される。乗算器19aは増幅器であり、残差信号e0
(n)と利得定数α0 を乗算し、増幅受話信号x
1 (n)として出力する。ホワイト・ノイズ発生器14
aは、分散σN 2の無相関な信号(たとえばガウス雑音)
をホワイト・ノイズN0 (n)に出力する。ホワイト・
ノイズ発生器14aは、たとえば、ROM(リード・オ
ンリ・メモリ)にあらかじめ分散σN 2の無相関な信号を
蓄えておき、これを逐次読出すことで実現される。切換
スイッチ17aは、適応許可信号INH0 によって切換
えられ、適応許可信号INH0 が適応許可を示している
ときにはホワイト・ノイズN0 (n)を送話信号u
0 (n)として出力する。適応禁止を示している時には
切換スイッチ17aを切換えて局線L1側の回路の出力
である増幅受話信号x0 (n)を送話信号u0 (n)に
出力する。成功失敗判定器13aは、通話状態信号
0 、残差信号e0 (n)を入力されて、適応動作を許
可するか禁止するかを制御する信号を適応許可信号IN
0 として出力する。通話制御回路30aは、局線L0
が通話状態であるか終話状態であるかを局線インタフェ
ース20aからの信号を受けて判断して通話状態信号S
0 として成功失敗判定器13aに対して出力する。
【0021】図2は、適応フィルタ12の一構成例を示
す。図2において、適応フィルタ12はフィルタ動作を
行う適応フィルタ群101と適応動作を行うタップ係数
修正回路110とタップ係数器111によって構成され
る。適応フィルタ群101は単位遅延時間Tを得るため
の適応フィルタ素子102−1〜102−(N−1),
乗算器103−1〜103−N,加算器104−1〜1
04−(N−1)で構成され、疑似エコー信号d
0p(n)は、 d0p(n)=Σhk (n)u0 (n−k) (1) で表わされる。ただし、Σはk=0からN−1までの合
計を表わし、kは同じく時間kTを表わし、hk (n)
は時刻nTにおいてkT時間遅延した信号に乗ずべき係
数であり、適応フィルタ群101に印加する各タップ係
数器111−1〜111−Nからのタップ係数を表わ
し、Nは適応フィルタ群101のタップ数を表わす。
【0022】タップ係数修正回路110は、演算回路に
よって構成され、適応許可信号INH0 が“適応禁止”
を指示しているときには、適応動作を停止させるため
に、タップ係数の修正を行わず、 hk (n+1)=hk (n) (2) ただし、k=0〜N−1 を出力する。適応許可信号INH0 が“適応許可”を指
示しているときには、適応動作を行い、タップ係数修正
回路110は、 hk (n+1)=hk (n)+μAe0 (n) (3) を出力する。 ただし、A=u0 (n−k)(NσN 2-1 であり、k=0〜N−1、0<μ<2であり、μは修正
係数、σN 2はホワイト・ノイズN0 (n)の分散(電
力)を表わす。式(3)の右辺第2項はタップ係数の修
正量を表わし、N・σN 2で送話信号u0 (n−k)を正
規化し、残差信号e0 (n)に比例させる。
【0023】図3は、成功失敗判定器13の構成を示す
もので、タイマ131,電力検出器132,比較器13
3,判定回路134で構成される。
【0024】タイマ131は、判定回路134において
用いる判定タイミング信号TMを出力する。通話状態信
号S0 (n)が“終話状態”を示しているときにはタイ
マ131はクリアされ、判定タイミング信号TMは出力
されない。通話状態信号S0 (n)が“通話状態”を示
しているときには、一定時間τ(適応フィルタ12aの
入力信号である送話信号u0 (n)がホワイト・ノイズ
であるときの適応フィルタ12aの収束時間より大きな
値に選ぶ。本実施例では、τ=75msとしている。)
毎に判定タイミング信号TMを出力する。たとえば、残
差信号電力p(n)は、つぎの式(4)を用いて残差信
号e0 (n)の2乗振幅値e0 (n)2 の移動平均値と
して求めることができる。
【0025】 p(n)=λp(n−1)+(1−λ)e0 (n)2 (4) ただし、λは過去のデータ程重みを小とする忘却係数で
あり、0<λ<1に選ぶ。比較器133は、残差信号電
力p(n)とあらかじめ定めた残差信号電力閾値PSH
の大小比較を行い、比較結果を比較値CP(n)として
出力する。判定回路134は、通話状態信号S0 、判定
タイミング信号TM、比較値CP(n)を入力とし、適
応許可信号INH0 を出力する。
【0026】図4に判定回路134の動作を説明するた
めのタイミング・チャートを示す。(a)の通話状態信
号S0 が“終話状態”であるときには、(b)の判定タ
イミング信号TM、(e)の比較値CP(n)にかかわ
らず、(d)の適応許可信号INH0 を“適応禁止”と
する。(a)の通話状態信号S0 が“終話状態”から
“通話状態”になった時点で、(d)の適応許可信号I
NH0 を“適応許可”とする。その後、(b)の判定タ
イミング信号TMの判定タイミングにおける(e)の比
較値CP(n)が、p(n)>PSHであることを示し
ているならば、(d)の適応許可信号INH0 を“適応
許可”のままとし、(b)の判定タイミング信号TMの
周期τごとに実行される判定タイミングにおいて、
(e)の比較値CP(n)がp(n)≦PSHであるこ
とを示したならば、(d)の適応許可信号INH0
“適応禁止”とする。一旦“適応禁止”となった後に
は、(a)の通話状態信号S0 が再び“終話状態”から
“通話状態”になるまでは、(b)の判定タイミング信
号TMおよび(e)の比較値CP(n)の状態にかかわ
らず適応許可信号INH0 を“適応禁止”とする。
【0027】以上のように構成された双方向増幅器の動
作について、局線L0側の回路を例にとり説明する。
【0028】図1において局線L0が終話状態のとき通
話制御回路30aは通話状態信号S0 に“終話状態”で
あることを出力する。このとき、成功失敗判定器13a
は適応許可信号INH0 に“適応禁止”を出力する。ま
た、適応フィルタ12aのタップ係数hk (n)の値は
全て0に初期化される(あるいは前回に行われた通話状
態での適応値を用いてもよい)。
【0029】つぎに、局線L0が通話状態になると通話
制御回路30aは通話状態信号S0に“通話状態”であ
ることを出力する。成功失敗判定器13aは通話状態信
号S0 が“通話状態”になると、適応許可信号INH0
を“適応許可”とし、切換えスイッチ17aを制御し、
送話信号u0 (n)としてホワイト・ノイズN0 (n)
を出力させ、適応フィルタ12aに適応動作を開始させ
る。
【0030】適応動作中、局線L0に音声あるいはモデ
ム等の信号が存在していなければ、適応動作にあたって
の雑音が存在しないことになるので、受話信号y
0 (n)にはハイブリッド回路11aでの回り込み成分
0 (n)のみが出力される。それはハイブリッド回路
11aの回り込み特性を忠実に反映している。したがっ
て、この場合、疑似エコー信号d0p(n)は時間ととも
に回り込み成分d0 (n)に近づき、残差信号e
0 (n)が0に近くなり、残差信号電力p(n)も0に
近づく。一方、適応動作中、局線L0に音声あるいはモ
デム等の信号が存在すれば、それは適応動作に対して雑
音として働くので、受話信号y0 (n)はハイブリッド
回路11aの回り込み特性を忠実に反映しなくなり、適
応動作により得られた伝達関数(適応フィルタ)は、ハ
イブリッド回路11aでの回り込み成分d0(n)を生
じさせる伝達関数とはかけ離れたものとなってしまう。
したがって、回り込み成分d0 (n)は疑似エコー信号
0p(n)を用いて相殺できず、さらに、残差信号e0
(n)には音声あるいはモデム等の信号も保存されるの
で、残差信号電力p(n)は大きな値となる。
【0031】そこで成功失敗判定器13aは“適応許
可”の開始から一定の周期τごとに、残差信号電力p
(n)を観測し、適応が成功したか失敗したかを監視す
る。すなわち、残差信号電力p(n)とあらかじめ定め
た残差信号電力閾値PSHとを比較し、残差信号電力p
(n)が残差信号電力閾値PSHより大きいときは、何
らかの雑音が混入した(失敗した)と判定する。失敗と
判定したときは、適応フィルタ12aに再度適応動作を
させるため、適応許可信号INH0を“適応許可”のま
まとし、再度一定時間τ経過後、残差信号電力p(n)
を観測し、適応動作が成功したか失敗したかを判定す
る。これらの動作は成功と判定するまで繰返し行う。成
功と判定したときは、以後、適応許可信号INH0
“適応禁止”とし、適応フィルタ12aの適応動作を停
止(タップ係数を保持)し、スイッチを制御し送話信号
0 (n)に増幅受話信号x0 (n)を出力する。以
後、受話信号y0 (n)に重畳されている送話信号u0
(n)の回り込み成分d0 (n)を、適応動作を停止し
た適応フィルタ12aの出力である疑似エコー信号d0p
(n)を用いて、減算器18aにて相殺する。
【0032】以上に述べた適応動作を局線L1側の回路
においても並行して行う。局線L0、局線L1の両者に
おいて上記適応動作が終了すると、局線L0側の受話信
号y0 (n)が乗算器19aにてα0 倍に増幅され局線
L1側の送話信号u1 (n)となり、また局線L1側の
受話信号y1 (n)が乗算器19bにてα1 倍に増幅さ
れ局線L0側の送話信号u0 (n)となって出力され
る。なお、利得定数α0 , α1 は、発振防止のためハイ
ブリッド回路11aと適応フィルタ12aで得られる回
り込み減衰量よりも小さい値に設定される。
【0033】なお、前記の成功失敗判定器13aでは残
差信号e0 (n)の電力を用いて比較を行っているが、
残差信号e0 (n)の電圧あるいは波高値を用いて比較
を行ってもよい。これは電力が大きいときには電圧、電
力が小さいときには振幅値も小さくなるという関係があ
るからである。また、適応動作中に局線L0に音声等の
自己相関の強い信号が存在する場合、残差信号e
0 (n)も自己相関が強くなるから、残差信号e
0 (n)の電力のかわりに残差信号e0 (n)の自己相
関値を用いて比較を行ってもよい。
【0034】つぎに、本実施例による双方向増幅器を電
話交換装置の主装置に応用した場合の実施例について図
5を用いて説明する。
【0035】図5は、主装置とこれに接続された複数の
電話機で構成された例を示す。主装置には、局線L0,
L1が接続されている。主装置は、局線インタフェース
として局線トランク50−1,50−2、内線インタフ
ェースとして内線トランク60−1,60−2、本発明
に関わる双方向増幅トランク10、各トランク間を接続
する交換装置80、終話状態符号送出部70、ハイウェ
イ・バスHW、主装置の動作を制御するマイクロコンピ
ュータ90、制御バス99で構成される。
【0036】ハイウェイ・バスHWは、局線トランク5
0−1,50−2、内線トランク60−1,60−2、
双方向増幅トランク10、終話状態符号送出部70から
交換装置80へ向かう複数の上りハイウェイHWU と交
換装置80から局線トランク50−1,50−2、内線
トランク60−1,60−2、双方向増幅トランク10
へ向かう複数の下りハイウェイHWD とから成る。局線
トランク50−1,50−2は、局線L0,L1からの
音声,信号等をA/D変換し、上りハイウェイHWU
送出し、下りハイウェイHWD からの音声,信号等をD
/A変換し、局線L1,L0へ送出する。
【0037】内線トランク60−1,60−2は、電話
機からの音声,信号等をA/D変換し、上りハイウェイ
HWU へ送出し、下りハイウェイHWD からの音声,信
号等をD/A変換し、電話機へ送出する。終話状態符号
送出部70は、終話状態を示す信号(たとえば無音)を
上りハイウェイHWU へ出力する。交換装置80はマイ
クロコンピュータ90の指示に従い、上りハイウェイH
U と下りハイウェイHWD の音声信号を交換接続する
ことにより、局線L0,L1と電話機との間の接続、電
話機相互間の接続、局線L0,L1と双方向増幅トラン
ク10の接続、電話機と双方向増幅トランク10の接続
を行い通話路を形成する。また、終話状態のトランク
(双方向増幅トランク10,局線トランク50,内線ト
ランク60)に対しては、終話状態符号送出部70の上
りハイウェイHWU を終話状態のトランクの下りハイウ
ェイHWD に交換接続する。マイクロコンピュータ90
は制御バス99を介して主装置の動作を制御する。
【0038】図6は、局線トランク50の構成を示した
もので、局線インタフェース回路51、ハイブリッド回
路52、A/D変換回路53、D/A変換回路56、ハ
イウェイ送信回路54、ハイウェイ受信回路55で構成
される。
【0039】局線インタフェース回路51は、局線L0
とのインタフェースをとるもので、図示されてはいない
直流閉結回路、ダイヤル送出回路、着信検出回路、リバ
ース検出回路を有する。これらの各検出回路は、検出結
果を制御バス99を介してマイクロコンピュータ90に
知らせ、図示されてはいない直流閉結回路、ダイヤル送
出回路は、制御バス99を介してマイクロコンピュータ
90によって制御される。ハイブリッド回路52は、2
線4線変換を行う。
【0040】A/D変換回路53は、局線L0からのア
ナログ信号をデジタル信号(たとえば、μ−1awまた
はA−1awと呼ばれる符号則でデジタル化されたPC
M信号)に変換する。ハイウェイ送信回路54は、A/
D変換回路53の出力を主装置内で定められた伝送規定
に従い、上りハイウェイHWU に出力する。また、ハイ
ウェイ送信回路54は、局線インタフェース回路51が
直流閉結を行っていない期間には無音信号を出力する。
【0041】ハイウェイ受信回路55は、主装置内で定
められた伝送規定に従い、下りハイウェイHWD からデ
ジタル信号を入力する。D/A変換回路56は、下りハ
イウェイHWD から入力されたデジタル信号をアナログ
信号に変換する。図6の局線トランク50に含まれたハ
イブリッド回路52,A/D変換回路53,D/A変換
回路56は、図1のハイブリッド回路11a,A/D変
換器15a,D/A変換器16aに相当する。
【0042】図7は、内線トランク60の構成を示した
もので、内線インタフェース回路61、ハイブリッド回
路62、A/D変換回路63、D/A変換回路66、ハ
イウェイ送信回路64、ハイウェイ受信回路65で構成
される。
【0043】内線インタフェース回路61は、マイクロ
コンピュータ90から制御バス99を介して制御されて
伝送路を介して接続された電話機と音声信号や制御情報
の送受信を行う。ハイブリッド回路62は、2線4線変
換を行う。A/D変換器63は、電話機からのアナログ
信号をデジタル信号に変換する。ハイウェイ送信回路6
4は、A/D変換器63の出力を主装置内で定められた
伝送規定に従い、上りハイウェイHWU に出力する。ま
た、ハイウェイ送信回路64は、内線インタフェース回
路61が電話と音声信号の送受信を行っていない期間に
は無音信号を出力する。ハイウェイ受信回路65は、主
装置内で定められた伝送規定に従い、下りハイウェイH
D からデジタル信号を入力する。D/A変換回路66
は、下りハイウェイHWD から入力されたデジタル信号
をアナログ信号に変換する。なお、本回路のハイブリッ
ド回路62,A/D変換器63,D/A変換器66は、
図1のハイブリッド回路11a,A/D変換器15a,
D/A変換器16aに相当する。
【0044】図8(a)は、終話状態符号送出部70の
構成を示すもので、終話状態符号発生回路71とハイウ
ェイ送信回路72で構成される。終話状態符号送出部7
0は終話状態を示す信号を出力する回路であり、主装置
内で規定される一定の符号を出力する。この符号の例と
しては、無音符号があり、μ−1aw符号則の場合16
進数で“00”、A−1aw符号則の場合16進数で
“2A”あるいは“AA“である。ハイウェイ・バスH
Wの信号極性が負論理の場合には、符号μ−1aw符号
則の場合“FF”、A−1aw符号則の場合“D5”あ
るいは“55”となる。これらの符号は無音を表現して
おり、主装置では通話状態への移行時にクリツク音を発
生させないための終話状態符号として一般的に用いられ
る。
【0045】図8(b)は、終話状態符号発生回路71
が発生する終話状態符号79が“00”の場合の終話状
態符号発生回路71の状態を示したものである。ハイウ
ェイ送信回路72は、終話状態符号79を主装置内で定
められた規定に従い上りハイウェイHWU に出力する。
【0046】図9は、双方向増幅トランク10の構成を
示したものである。双方向増幅トランク10は、下りハ
イウェイHWD 1と上りハイウェイHWU 2および下り
ハイウェイHWD 2と上りハイウェイHWU 1を増幅を
行いつつ接続するものである。図中、中央の一点鎖線の
左右では全く同じ回路構成となっているので左側の回路
についてのみ説明する。図1に示した構成要素に同じも
のについては同じ記号を付した。
【0047】図9において、ハイウェイ受信回路21a
(図中ではR0 と略記)は主装置内で定められた伝送規
定に従い下りハイウェイHWD 1からPCM受信信号c
0 (n)を入力する。PCM−リニア変換器22a(図
中ではP/Lと略記)は、PCM受信信号c0 (n)を
リニア信号に変換し、受話信号y0 (n)として出力す
る。リニア−PCM変換器23a(図中ではL/Pと略
記)は、リニア信号である送話信号u0 (n)を符号化
し、PCM送話信号b0 (n)として出力する。ハイウ
ェイ送信回路24a(図中ではT0 と略記)は、PCM
送話信号b0 (n)を主装置内で定められた伝送規定に
従い上りハイウェイHWU 1へ出力する。
【0048】通話状態検出器40aは、PCM受話信号
0 (n)を入力とし、通話状態を示す信号として通話
状態信号S0 を出力する。適応フィルタ12a,減算器
18a,成功失敗判定器13a,切換スイッチ17a,
ホワイト・ノイズ発生器14a,乗算器19aは、図1
で説明したものと、同じ構成である。したがって、図1
におけるA/D変換器15aの出力y0 (n)がハイウ
ェイバスHW0 1を介して伝達され、あるいは、図1に
おけるD/A変換器16aの入力u0 (n)がハイウェ
イバスHWU 1を介して伝達される以外は、図1の回路
と全く同じ動作をする。ただし、図1の通話制御回路の
もつ機能は、図9の実施例では通話状態検出器40a,
図5の交換装置80,マイクロコンピュータ90および
終話状態符号送出部70の組み合わせで実現される。こ
れらの組み合わせによって終話状態にする場合は、マイ
クロコンピュータ90が終話状態符号送出部70と双方
向増幅トランク10を交換接続するように交換装置80
に指示する。したがって、双方向増幅トランク10は下
りハイウェイHWD 1から受信したPCM受話信号c0
(n)を通話状態検出器40aにおいて観測することで
終話状態を知りうる。同様に通話状態にする場合は、マ
イクロコンピュータ90が局線トランク50あるいは内
線トランク60と双方向増幅トランク10を交換接続す
るように交換装置80に指示する。したがって、双方向
増幅トランク10は下りハイウェイHWD 1から受信し
たPCM受話信号c0 (n)を通話状態検出器40aに
おいて終話状態符号を検出できなくなったことをもって
通話状態を知りうる。
【0049】図10(a)は、図9における通話状態検
出器40aの構成を示したもので、終話状態符号発生回
路41,照合回路42,判定回路43で構成される。終
話状態符号発生回路41は終話状態を示す信号MUCを
出力する回路であり、主装置内で規定される一定の符号
(図8の終話状態符号送出部70の終話状態符号発生回
路71が出力する終話状態符号79と同一符号)を出力
する。照合回路42は、図10(b)にその動作の流れ
を示すように、時刻n毎にPCM受信信号c0(n)と
終話状態符号符号MUCとの照合を行い(S1)、一致
なら(S1Y)照合信号PC(n)=“1”を(S
2)、不一致なら照合信号PC(n)=“0”を(S
3)出力する。判定回路43は、カウンタUCを内蔵
し、照合信号PC(n)をカウントし、PC(n)=
“1”の発生回数が多くなったなら通話状態信号S0
“終話状態”を出力する。
【0050】終話状態においては、PCM受信信号c0
(n)には終話状態符号が受信されるので、ノイズ等に
よる妨害がなければ照合信号PC(n)=“1”の発生
確率は1(毎サンプル一致)となる。通話状態において
は、PCM受話信号c0 (n)には局線トランク50あ
るいは内線トランク60のA/D変換器53(図6),
63(図7)の出力が接続される。局線L0からの音声
あるいは信号が存在する場合には、PCM受話信号c0
(n)は様々な値をとるので、照合信号PC(n)=
“1”の発生確率は1をかなり下回ることになる。局線
L0からの音声あるいは信号がない場合は、A/D変換
器53,63は無音を表わす符号を出力するはずである
が、実際には、A/D変換器53,63には量子化ノイ
ズが存在するため、PCM受話信号c0(n)のLSB
(最下位)ビットが変化するので、照合信号PC(n)
=“1”の発生確率は1よりもかなり小さくなる。
【0051】このように、局線L0からの音声あるいは
信号の有無にかかわらず通話状態においては、照合信号
PC(n)=“1”の発生確率は1よりもかなり小さく
なる。以上の経験的に知られた統計的性質を利用し、照
合信号PC(n)=“1”の発生確率が1に近いときに
は“終話状態”とし照合信号PC(n)=“1”の発生
確率が0に近いときには“通話状態”とする。
【0052】図11は、図10(a)の判定回路43の
動作フローを示したもので、時刻n毎に保護カウンタU
Cのカウント動作および通話状態の判定を行う。以下で
は、“終話状態”をS0 =“0”で表わし“通話状態”
をS0 =“1”で表わす。判定回路43に含まれた図示
されてはいないカウンタUCのカウント方式にはリセッ
ト計数形式を用い、S0 =“1”の場合(S11N)、
通話信号を検出し照合信号PC(n)=0では(S12
Y)、カウンタUCを初期値0にリセットとし(S1
3)、通話状態S0 =“1”を出力し続ける(S1
4)。照合信号PC(n)=“1”では(S12N)、
通話信号を検出しないからカウンタUCの値を増加させ
る(S15)。カウンタUCの値があらかじめ定めた値
M(たとえば47)に達していない場合は(S16
N)、カウンタUCの値はそのまま保持し(S17)、
判定回路43は通話状態信号S0 =“1”を出力したま
まの状態とする(S18)。つぎの周期においても通話
信号が検出されないならばステップS11においてもS
11Nを選びS12〜S18の動作が繰返され、やが
て、カウンタUCの値M(たとえば47)が検出される
と(S16Y)、カウンタUCの値をリセットして(S
19)、通話状態信号S0 を“0”にして(S20)、
終話状態を表示する。
【0053】通話状態信号S0 が“0”で終話状態を表
示しているとき(S11Y)、通話信号が検出されない
ときはPC(n)=“1”であり(S21Y)、カウン
タUCの値はUC=0のままに保持され(S22)、通
話状態信号S0 もS0 =“0”のまま保持されて、終話
状態を表示する(S23)。
【0054】つぎにこの状態から通話状態(PC(n)
=“0”)に遷移すると(S21N)、PCM受信信号
0 (n)には局線トランク50あるいは内線トランク
60のA/D変換器53,63の出力が接続され、c0
(n)には終話状態符号でない符号(たとえば音声符
号)が出力される。本実施例では、終話状態S0
“0”におけるカウンタUCの上限値Nは1にえらばれ
ている。これは、ハイウェイHW等に混入するノイズは
実際上無視でき、終話状態符号が2回程度連続して検出
されないような場合、すなわち音声符号を2回連続して
検出したときは通話状態と見なすことができるからであ
る。したがって、終話状態符号でない符号が照合回路4
2において2回連続して検出されると(2回連続してP
C(n)=“0”)、判定回路43は“通話状態”と判
定し(S24Y)、UC=0にリセットし(S25)、
0 =1を出力(S26)する。カウンタの値UCがN
に達していないとき(S24N)、カウンタの値を1進
め(S27)、設定されたカウント値Nに達し、通話状
態信号S0 を“0”に保持したままにする(S28)。
そこで通話信号が検出されると(S21N)、カウント
値UC=Nに達しているから(S24Y)カウンタはリ
セットされ(S25)、通話状態信号S0 は“1”にな
り(S26)、通話状態を表示する。
【0055】このように動作するから、終話状態(S0
=“0”)にあるときに通話信号が検出されると、ただ
ちにS0 =“1”に変更されて通話状態を表示し、一度
通話状態になると、通話信号がたとえば47回連続して
検出されれば、S0 =“0”となって終話状態が表示さ
れる。なお、ハイウェイHWの誤り率を10-11 、S0
=“1”における照合信号PC(n)の発生確率を1/
2、N=1、M=47としたとき、判定回路43が正し
い通話状態信号S0 を出力し続ける平均時間は数百年以
上となるから、事実上、常に正しい通話状態信号S0
出力し続けると考えてよい。
【0056】図10の通話状態検出器40の説明におい
ては、終話状態符号は主装置内において1種類に定めら
れ、通話状態検出器40がそれを承知していることを前
提として説明したが、必ずしも終話状態符号を特定する
必要はない。すなわち、主装置内の終話状態符号がどの
ような符号に選定されているかを通話状態検出器40は
知らなくても動作可能であり、そのような通話状態検出
器40Bの構成を図12に示す。
【0057】図12において、照合回路42,判定回路
43は、図10(a)で説明したものと同じである。照
合回路42は、入力される符号列のうち現周期のPCM
受話信号c0 (n)と遅延回路44からの1周期過去の
PCM受話信号c0 (n−1)とを照合し、一致したな
ら照合信号PC(n)=“1”を出力し、不一致の場合
は照合信号PC(n)=“0”を出力する。すでに述べ
たように局線トランク50あるいは内線トランク60の
A/D変換器53,63から連続した1種類の符号が出
力されることは皆無であるから、このような照合を行う
照合回路42の出力PC(n)に“1”が連続的に出力
されるのは、双方向増幅トランク10が終話状態符号送
出部70に接続されている場合、すなわち、完全に終話
状態にあるときに限定される。
【0058】この通話状態検出回路40Bでは、符号化
された信号である受話信号c0 (n)を入力としている
が、これをPCM−リニア変換器22a(図9)の出力
である受話信号y0 (n)に代えても上記説明と同様の
目的を果たすことができる。ただし、その場合、受話信
号y0 (n)はPCM受話信号c0 (n)に比べてビッ
ト数が多くなり(たとえば、μ−law PCM信号は
8ビットであり、それをリニア信号に変換した場合は1
4ビットになる)、照合回路42の規模は大きくなる。
図5の主装置の説明においてはマイクロコンピュータ9
0の制御に要する時間を無視していたが、実際には10
0ms程度の周期で図5の交換装置80,局線トランク
50−1,50−2,内線トランク60−1,60−2
等の制御が行われる。このため実際に局線トランク50
−1,50−2が局線L0,L1に接続される時点とマ
イクロコンピュータ90が交換装置80に双方向増幅ト
ランク10と局線トランク50−1,50−2との交換
接続を指示する時点とでは数百msの時間差がでる。も
し本発明の通話状態検出器40,40B(図10,1
2)を用いず、双方向増幅トランク10にもマイクロコ
ンピュータ90からの指示で制御バス99を介して通話
状態を知らしめるようにすれば、さらに数百msが時間
差に加算される。マイクロコンピュータ90の指示がラ
ンダムな順序でなされるとすると、交換装置80が交換
接続を行う前に双方向増幅トランク10がマイクロコン
ピュータ90の指示で適応動作を開始してしまったり、
双方向増幅トランク10へのマイクロコンピュータ90
からの指示が遅れてしまう場合が生じる。交換接続が完
了する以前に適応動作が開始してしまう場合には、適応
動作はハイブリッド回路が接続されていない状態で行わ
れるので全くの誤動作となり、マイクロコンピュータ9
0からの指示が遅れてしまう場合は、適応動作が理想と
する時点で行われなくなるので通信に支障をきたす。し
かしながら、本発明では通話状態検出器40,40Bを
用いるために、通信に妨害を与える可能性の少ない局線
接続直後の時点において適応動作を完了させることがで
きる。本発明による通話状態検出器40,40Bを設け
て通話状態を知る方法を用いれば、双方向増幅トランク
10に入力されるPCM受信信号から直接的に通話状態
を知ることができるから、マイクロコンピュータ90が
制御に要する時間の影響をほとんど無視できる。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、プリセット型のエコーキャンセラ方式による双
方向増幅器に成功失敗判定器を設けることによって、回
線接続完了直後にトレーニング時間を確保することがで
き、また、仮に回線接続完了直後に通信信号が重畳され
るような通信においても、その後に存在する通信の無音
期間を利用して正しい適応動作を行える。また、ホワイ
ト・ノイズのような自己相関の少ない信号をトレーニン
グ信号として用いることができ、収束時間は極めて短
く、わずかな無音期間が通信中に存在すればトレーニン
グに成功する。通信の初期段階は人間の会話であっても
機械間の通信であっても発信者および受信者の双方が送
信する全二重通信となる場合は無く、一方のみが送信す
る半二重通信である場合がほとんどであるから、必ず無
音状態が生ずる。したがって通信の初期段階で適応動作
を完了させることができ、その時点から双方向に対し増
幅を行えるから、不快感を感じたり通信が滞るようなこ
とはなくなる。また、既存の交換器の主装置において、
本発明の双方向増幅器をマウントしたプリント基板を従
来の双方向増幅器に挿し替えることができるから、従来
の主装置に対しても本発明を適用可能である。
【0060】さらに、マイクロコンピュータの制御時間
による制約を受けることなくトレーニングを行うことが
できる。したがって、本発明の効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回路構成図である。
【図2】図1に示した回路に含まれた構成要素である適
応フィルタの一実施例の回路構成図である。
【図3】図1に示した回路に含まれた構成要素である成
功失敗判定器の一実施例の回路構成図である。
【図4】図3に示した成功失敗判定器の構成要素である
判定回路の動作を示すタイミング・チャートである。
【図5】本発明の双方向増幅器を電話交換装置の主装置
に組込んだ場合の回路構成図である。
【図6】図5に示した主装置の構成要素である局線トラ
ンクの回路構成図である。
【図7】図5に示した主装置の構成要素である内線トラ
ンクの回路構成図である。
【図8】図5に示した主装置の構成要素である終話状態
送出部の回路構成図およびそこから発生される終話状態
符号を示す符号図である。
【図9】図5に示した主装置の構成要素である本発明に
関わる双方向増幅トランクの一実施例の回路構成図であ
る。
【図10】図9に示した双方向増幅トランクの構成要素
である通話状態検出器の回路構成図およびそこに含まれ
た照合回路の動作の流れを示すフローチャートである。
【図11】図10に示した通話状態検出器の構成要素で
ある判定回路の動作の流れを示すフローチャートであ
る。
【図12】通話状態検出器の他の実施例の回路構成図で
ある。
【符号の説明】
10 双方向増幅トランク 11a,11b ハイブリッド回路 12a,12b 適応フィルタ 13a,13b 成功失敗判定器 14a,14b ホワイト・ノイズ発生器 15a,15b A/D変換器 16a,16b D/A変換器 17a,17b 切換スイッチ 18a,18b 減算器 19a,19b 乗算器 20a,20b 局線インタフェース 21a,21b ハイウェイ受信回路 22a,22b PCM−リニア変換器 23a,23b リニア−PCM変換器 24a,24b ハイウェイ送信回路 30a,30b 通信制御回路 40a,40b 通信状態検出器 41 終話状態符号発生回路 42 照合回路 43 判定回路 50 局線トランク 51 局線インタフェース回路 52 ハイブリッド回路 53 A/D変換器 54 ハイウェイ送信回路 55 ハイウェイ受信回路 56 D/A変換器 60 内線トランク 61 内線インタフェース回路 62 ハイブリッド回路 63 A/D変換器 64 ハイウェイ送信回路 65 ハイウェイ受信回路 66 D/A変換器 70 終話状態符号送出部 71 終話状態符号発生回路 72 ハイウェイ送信回路 79 終話状態符号 80 交換装置 90 マイクロコンピュータ 99 制御バス 101 適応フィルタ群 102 適応フィルタ素子 103 乗算器 104 加算器 110 タップ係数修正回路 111 タップ係数器 131 タイマ 132 電力検出器 133 比較器 134 判定回路 α0 ,α1 利得定数 b0 (n),b1 (n) PCM送話信号 c0 (n),c1 (n) PCM受話信号 d0 (n),d1 (n) 回り込み成分 d0p(n),d1p(n) 疑似エコー信号 e0 (n),e1 (n) 残差信号 h0 (n)〜hN-1 (n) タップ計数 p(n) 残差信号電力 τ 周期 u0 (n),u1 (n) 送話信号 x0 (n),x1 (n) 増幅受話信号 y0 (n),y1 (n) 受話信号 CP(n) 比較値 HW ハイウェイ HWD 下りハイウェイ HWU 上りハイウェイ INH0 ,INH1 適応許可信号 L0,L1 局線 N0(n),N1 (n) ホワイト・ノイズ PC(n) 照合信号 PSH 残差信号電力閾値 S0 ,S1 通話状態信号 TM 判定タイミング信号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号の一部が受信信号に回り込み信
    号となって現われる量をあらかじめ測定するために通信
    信号の無音期間においてホワイト・ノイズを発生するた
    めのホワイト・ノイズ発生手段(14)と、 前記ホワイト・ノイズを前記無音期間において減衰し遅
    延せしめて疑似エコー信号(dop(n))を得て前記受
    信信号に差となるように重畳して前記受信信号が最小値
    を示すように最適化するための動作をする適応フィルタ
    手段(12)と、 前記最適化するための動作が前記無音期間内に完了した
    ときには成功と判断して前記適応フィルタ手段の状態を
    保持し、前記無音期間内に前記最適化するための動作が
    完了しなかった場合には失敗と判断して、つぎに生じる
    無音期間において前記最適化する動作を前記適応フィル
    タにくり返して実行せしめるための成功失敗判定手段
    (13)とを含む双方向増幅器。
  2. 【請求項2】 前記送信信号および前記受信信号を符号
    化し、現周期の符号値と1周期前の符号値とが一致する
    頻度が大きい場合は終話状態と判断し、前記一致する頻
    度が小さい場合には通話状態と判断し、前記通話状態と
    判断した期間を前記無音期間とするための通話状態検出
    手段(40,40B)を具備した請求項1記載の双方向
    増幅器。
  3. 【請求項3】 前記適応フィルタ手段が、前記疑似エコ
    ー信号を前記受信信号に差となるように重畳され前記受
    信信号が最小値を示すように最適化する動作をする場合
    に、前記最小値を、前記重畳された受信信号の電圧値、
    波高値、自己相関値のうちの1つの値により求めるもの
    である請求項1記載の双方向増幅器。
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