JPH05125768A - 外壁パネルの縦ジヨイナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 縦ジョイナー１は、その前面Ａに外壁パネル
３の裏面に形成した係止突部４と掛合する掛止突起５を
有し、前面Ａの掛止突起５の左右又は左右側面Ｂに上下
方向の防水堤６を形成している。 【効果】 外壁パネル３を釘又は留め金具なしで簡単に
留めておける上に、防水堤６により、外壁パネル３から
回り込む雨水を排除でき、柱２の方へ雨水が回り込むの
を防止することができ、且つ縦ジョイナー１の強度向上
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、住宅等の建物に使用さ
れる外壁パネルの縦ジョイナーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、木造住宅等の建物における外壁パ
ネルは、柱又は間柱に通気防風シートを張った上に、通
気空間を確保するための縦胴縁を釘止めし、縦胴縁に縦
ジョイナーを固着し、この縦ジョイナーの中央部を挟む
ように外壁パネルの左右端を当接した後、各外壁パネル
をその前側から釘又は留め金具により前記縦胴縁に固着
している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の外壁パネルは、
裏面が平面状とされていて安価に製作することができる
が、外壁施工に際して、多くの付属品、例えば釘、胴
縁、役物等を必要とする上、施工能率が悪く施工性に問
題がある。そこで、外壁パネルの裏面に係止突部を形成
し、縦ジョイナーに係止突部と掛合する掛止突起を形成
し、縦ジョイナーに外壁パネルを掛止して取り付けるこ
とにより、外壁施工に際して付属品の点数を少なくし
て、コスト低下を図り且つ能率及び施工性の向上を図る
ことが考えられている。

【０００４】しかしこの場合、外壁パネルを釘留めせず
に引っ掛けて留め付けるラフな施工になるため、外壁パ
ネルから奥（柱側）に雨水が回り込む可能性があり、雨
水が回り込むとその排除が困難になる。本発明は、外壁
パネル掛止用縦ジョイナーの前面又は左右側面に防水堤
を形成することにより、雨水を奥に回り込ませず、その
途中で排除できるようにした外壁パネルの縦ジョイナー
を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明における課題解決
のための具体的手段は、柱２に取り付けられていて、そ
の前面Ａに外壁パネル３の裏面に形成した係止突部４と
掛合する掛止突起５を有し、前面Ａの掛止突起５の左右
又は左右側面Ｂに上下方向の防水堤６を形成しているこ
とである。

【０００６】

【作用】建物に外壁パネル３を施工するに際し、建物の
柱２、間柱等に防水又は通気防風シート７を張った上
に、胴縁を用いることなく直接縦ジョイナー１を固着
し、縦ジョイナー１の掛止突起５に外壁パネル３の裏面
の係止突条４を上側から載せるように引っ掛け、順次外
壁パネル３を掛け止めする。

【０００７】縦ジョイナー１は左右側面Ｂ（又は前面
Ａ）に防水堤６が形成されていて、外壁パネル３の接合
部分から入り込む雨水を排除し、通気防水シート７及び
柱２側に達するのを防止する。この防水堤６は縦ジョイ
ナー１の強度も向上する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１〜４に示す第１実施例において、縦ジョイナ
ー１Ａは縦胴縁を兼ねており、通気防風シート７を張っ
た柱（間柱）２の外面に、ビス又は釘８を介して取り付
けられていて、その前面Ａの掛止突起５に外壁パネル３
の裏面の係止突部４が掛合して引っ掛けられて取り付け
られている。

【０００９】この縦ジョイナー１Ａは板金を折り曲げ
て、又は引き抜き成形により略断面コ字状に形成し、そ
の前面Ａに上下方向複数の掛止突起５を突出し、掛止突
起５間に釘８用の孔１０を穿設し、左右各側面Ｂに防水
堤６を形成し、両側縁を内方に折り曲げて水返し部９を
形成している。掛止突起５は前面Ａの中央部分をコ字状
に切り込みを入れ且つ舌状に起こして、前上向き傾斜状
の舌片として形成している。また、防水堤６は断面円弧
形状で、外向き凹状であり、縦ジョイナー１Ａの全長に
わたって上下方向に形成され、左右側面Ｂの幅方向に複
数本形成することもできる。

【００１０】外壁パネル３は窯業系材料からなる不燃材
で、高温高圧蒸気養生処理が施されたものである。この
外壁パネル３は横長の長方板状を呈し、表面には必要に
応じ模様、目地等が形成され、その裏面には、断面側面
視形状が鳩尾状で且つ横長の短冊状係止突部４が、上下
及び左右 (横) 方向に夫々所定の間隔をもって突設され
ており、上端には合いじゃくり受け部１１が、下端には
合いじゃくり押え部１２が夫々形成されている。

【００１１】前記各係止突部４は、その左右方向に間隔
１３を有し、パネル裏面に廻り込んだ雨水等をすばやく
下方へ流すことができるようになており、上下係止突部
４は左右方向に半ピッチづつずれており、少なくとも上
下方向１つおきの係止突部４は、縦ジョイナー１Ａの掛
止突起５との掛合が確保できるようになっている。ま
た、係止突部４は外壁パネル３を上下逆にしても掛止突
起５と掛合可能になっており、合いじゃくり受け部１１
及び合いじゃくり押え部１２も、上下逆に使用できるよ
うに同形同寸となっている。

【００１２】図５は第２実施例を示し、この縦ジョイナ
ー１Ｂは縦ジョイナー１Ａの水返し部のないものであ
る。図６は第３実施例を示しており、この縦ジョイナー
１Ｃは前面Ａの掛止突起５の左右に上下方向全長にわた
って防水堤６を形成したものであり、水返し部９も備え
ている。

【００１３】図７は第４実施例を示しており、この縦ジ
ョイナー１Ｄは前記縦ジョイナー１Ｃの水返し部のない
ものである。図８は第５実施例を示しており、この縦ジ
ョイナー１Ｅは縦目地用であり、コ字形状の中央部１５
の両側端から左右側方に翼部１６を延設した形状であ
り、左右翼部１６の前面Ａに前方突出状の掛止突起５が
形成され、この左右各掛止突起５に掛合される外壁パネ
ル３の小口面に面する中央部１５の左右側面Ｂに、断面
円弧状の防水堤６が上下全長にわたって形成されてい
る。

【００１４】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、柱２に取
り付けられていて、その前面Ａに外壁パネル３の裏面に
形成された係止突部４と掛合する掛止突起５を有し、前
面Ａの掛止突起５の左右又は左右側面Ｂに上下方向の防
水堤６を形成しているので、外壁パネル３を釘又は留め
金具なしで簡単に留めておける上に、防水堤６により、
外壁パネル３から回り込む雨水を排除でき、柱２の方へ
雨水が回り込むのを防止することができ、且つ縦ジョイ
ナー１の強度向上もできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す斜視説明図である。

【図２】同断面側面図である。

【図３】同断面平面図である。

【図４】同裏面から見た斜視図である。

【図５】第２実施例を示す斜視図である。

【図６】第３実施例を示す斜視図である。

【図７】第４実施例を示す斜視図である。

【図８】第５実施例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 縦ジョイナー ２ 柱 ３ 外壁パネル ４ 係止突部 ５ 掛止突起 ６ 防水堤 ７ 通気防水シート ８ 釘 ９ 水返し部 Ａ 前面 Ｂ 側面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 柱（２）に取り付けられていて、その前
   面（Ａ）に外壁パネル（３）の裏面に形成した係止突部
   （４）と掛合する掛止突起（５）を有し、前面（Ａ）の
   掛止突起（５）の左右又は左右側面（Ｂ）に上下方向の
   防水堤（６）を形成していることを特徴とする外壁パネ
   ルの縦ジョイナー。