JPH05123183A - モノクローナル抗体 - Google Patents

モノクローナル抗体

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JPH05123183A
JPH05123183A JP3311442A JP31144291A JPH05123183A JP H05123183 A JPH05123183 A JP H05123183A JP 3311442 A JP3311442 A JP 3311442A JP 31144291 A JP31144291 A JP 31144291A JP H05123183 A JPH05123183 A JP H05123183A
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monoclonal antibody
laci
human
cells
mouse
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JP3311442A
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Yukiya Koike
行也 小池
Koji Suzuki
宏治 鈴木
Yataro Ichikawa
弥太郎 市川
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リポプロテイン結合性凝固系インヒビター
(LACI)の特定部位を認識するモノクローナル抗体
の提供。 【構成】 下記アミノ酸配列 で表わされるポリペプチドを認識するモノクローナル抗
体、及びそれを用いたLACIの精製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液凝固インヒビター
の特定部位に結合するモノクローナル抗体に関するもの
である。さらに詳しくは、組織因子インヒビター(Tiss
ue Factor Inhibitor :TFI)、リポプロテイン結合
性凝固系インヒビター(LipoproteinAssociated Coagul
ation Inhibitor:LACI)あるいは組織因子経路イ
ンヒビター(Tissue Factor Pathway Inhibitor :TF
PI)の特定部位に結合するモノクローナル抗体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】外因系血液凝固は、血液が組織トロンボ
プラスチン(以下、組織因子あるいはTFと呼ぶ)に接
触することによって開始される。組織因子(TF)は、
膜タンパク質であって、特に脳及び肺に多量に存在す
る。TFと接触するとVII 因子またはその活性型VII a
因子がTFと複合体を形成し、ついで蛋白分解的にX因
子がXa因子に活性化される。
【0003】TFによって開始する外因系血液凝固の調
節に関するこれまでの研究で、TFを血清とともにイン
キュベーションするとそのin vitroでの活性が
抑制されることが明らかにされている。この因子の少く
とも1つは組織因子インヒビター(TFI)あるいはリ
ポプロテイン結合性凝固系インヒビター(LACI)と
定義されるものである。
【0004】Broze らによれば、Hep G2細胞(ヒト
ヘパトーマ セルライン)が、血清(血漿)中に存在す
るTFIと同様の特性を有する抑制成分を分泌すること
が示されている(Broze et al; Blood, 69, 150-155 (1
987))。またLACIについてはNature, vol.338, 518
-520 (1989) にアミノ酸配列及び2次構造が記載されて
いる。
【0005】このリポプロテイン結合性凝固系インヒビ
ター(以下LACIと称す)の生体内における機能、及
び生理的な活性については、最近の研究から、血栓症や
動脈硬化との関連で重要性が示唆されている。
【0006】従って、LACIの作用機構を明らかに
し、また蛋白の構造・活性の相関を解明することができ
れば、基礎医学、臨床医学の領域において非常に重要な
意味を持つと考えられる。
【0007】一方モノクローナル抗体は単一の抗原決定
基に対して特異的であり、かつ同一の特異性を有する抗
体を安定的に産生できるという利点から抗原蛋白質の機
能及び構造の解析あるいは免疫測定(EIA,RIA)
に近年、一般的に広く利用されるようになってきた。特
に生理活性を有する蛋白質の機能解析、分子解析には当
該蛋白の機能に関与する部位、または特殊な構造部位を
認識する抗体を見出すことが有力な手段となり得る。
【0008】そこで本発明者らは、LACIの3個のク
ーニッツ(Kunitz)ドメインと呼ばれる構造部位に着目
し、各クーニッツドメインに対応する部分合成ペプチド
を抗原として研究を進めた結果、本発明のモノクローナ
ル抗体を見出した。
【0009】
【発明の構成】すなわち本発明は、LACIのN端から
3番目のクーニッツ部位(以下、K3部位と称す)のア
ミノ酸配列: Leu Thr Pro Ala Asp Arg Gly Leu CysArg Ala Asn Glu Asn Arg Phe Tyr Tyr Asn Ser Val …[I] のポリペプチドを認識し、結合するモノクローナル抗体
であり、血液凝固系のインヒビターであるLACIを、
高い凝固活性を維持したまま精製することを可能とする
モノクローナル抗体である。
【0010】ここで、本明細書において、アミノ酸配列
はIUPAC―IUB生化学委員会(CBN)で採用さ
れた方法により略記するものとし、たとえば下記の略号
を用いる。 Ala L―アラニン Arg L―アルギニン Asn L―アスパラギン Asp L―アスパラギン酸 Cys L―システイン Gln L―グルタミン Glu L―グルタミン酸 Gly グリシン His L―ヒスチジン Ile L―イソロイシン Leu L―ロイシン Lys L―リジン Met L―メチオニン Phe L―フェニルアラニン Pro L―プロリン Ser L―セリン Thr L―スレオニン Trp L―トリプトファン Tyr L―チロシン Val L―バリン
【0011】本発明のモノクローナル抗体を用いて精製
されたLACIは後述の実施例で示される如く、高いX
a因子阻害活性とTF阻害活性を有する。
【0012】しかして本発明はまた、ヒトLACIに対
する上記モノクローナル抗体を不溶性担体と結合させた
吸着体に、ヒトLACI含有混合物を接触せしめて、該
吸着体にヒトLACIを結合せしめることを特徴とする
ヒトLACI含有混合物からの高い凝固活性を有するヒ
トLACIの分離方法及び精製方法である。
【0013】本発明のモノクローナル抗体を産生するハ
イブリドーマ細胞はケーラーとミルシュタインの方法
[Kohler & Milstein; Nature: 256, 495-497 (1975)]
によって得られる。
【0014】すなわち、前記アミノ酸配列[I]で表わ
される、LACIの部分合成ペプチドでマウスを免疫し
た後、このマウスの脾臓細胞をマウスミエローマ細胞と
融合させ、得られたハイブリドーマ細胞はマイクロタイ
タープレートに固定された前記ペプチドと反応する抗体
に対し、系統的に検査し、選択される。
【0015】本発明のモノクローナル抗体はかかる新規
なハイブリドーマ細胞が産生する産生物から得られ、ヒ
トLACIのK3部位に対し、特異的に作用する。
【0016】本発明のモノクローナル抗体は、ヒトLA
CIのK3部位に対し高度に特異的に結合する性質を有
するため、ヒトLACIを高い凝固活性を維持したまま
分離・精製する場合、非常に有利である。すなわち、不
溶性担体に本発明におけるモノクローナル抗体の1種類
を固定化し、血液または、他のヒトLACI含有混合
物、あるいはそれらの粗抽出物、粗精製物及び溶液から
ヒトLACIを吸着、分離し、適当な緩衝液(例えば2
0mM Tris―HCl,0.5MNaCl,pH
7.4)で洗浄後、溶液をカオトロピックイオンを含む
溶液等(例えば3M NaSCN,pH7.0)に置き
換えて高活性のヒトLACIを溶出することができる。
【0017】次に本発明におけるモノクローナル抗体を
製造する具体的方法について詳細に説明する。
【0018】A.抗原 本発明において用いられる抗原としては、下記式[I] Leu Thr Pro Ala Asp Arg Gly Leu CysArg Ala Asn Glu Asn Arg Phe Tyr Tyr Asn Ser Val …[I] で表わされるアミノ酸配列を有する合成ペプチド、特
に、該ペプチドをKLH(Keyhole Limpet Hemocyanin
)などのキャリアー蛋白に結合したものが好ましい。
【0019】B.上記抗原によるマウスの免疫 雌Balb/cマウスを用いることができるが、他の系(st
rain)のマウスを使用してもよい。その際、免疫計画、
及び抗原の濃度は十分な量の抗原刺激を受けた、リンパ
球が形成されるように選ばれるべきである。例えばマウ
スに50μgの抗原を2週間間隔で腹腔に3回免疫後、
さらに30μgを静脈に投与する。最終免疫の数日後に
融合のために脾臓細胞をとり出す。
【0020】C.細胞融合 上記の如く免疫したマウスの脾臓を無菌的に取り出し、
そこから単細胞懸濁液を調製する。それらの脾臓細胞を
適当なラインからのマウス骨髄腫細胞と適当な融合促進
剤の使用により、細胞融合させる。脾臓細胞対、骨髄腫
細胞の好ましい比率は約20:1〜約2:1の範囲であ
る。約108 個の脾臓細胞について0.5〜1.5mlの
融合媒体の使用が適当である。
【0021】細胞融合に用いるマウス骨髄腫細胞は、良
く知られているが、本発明では、P3―X63―Ag8
―U1細胞(P3―U1)[Yelton, D.F et al, Curre
nt.Topics in Microbiology and Immunology, 81, 1 (1
978) 参照]が好ましい。
【0022】好ましい融合促進剤としては、例えば、平
均分子量1000〜4000ポリエチレングリコールを
有利に使用できるが、この分野で知られている他の融合
促進剤を使用することもできる。
【0023】D.融合した細胞の選択 別の容器内(例えばマイクロタイタープレート)で未融
合の脾臓細胞,未融合のマウス骨髄腫細胞および融合し
たハイブリドーマ細胞の混合物を未融合のマウス骨髄腫
細胞を支持しない選択培地で希釈し、未融合の細胞を死
滅させるのに十分な時間(約1週間)培養する。培地
は、薬物抵抗性(例えば8―アザグアニン抵抗性)で未
融合のマウス骨髄腫細胞を支持しないもの、(例えばH
AT培地)が使用される。この選択培地中では、未融合
の骨髄腫細胞は死滅する。この未融合の脾臓細胞は非腫
瘍性細胞なので、ある一定期間後(1週間後)死滅す
る。これらに対して融合した細胞は、骨髄腫の親細胞の
腫瘍性と、親脾細胞の性質を合せ持つため、選択培地中
で生存できる。
【0024】E.各容器中の抗体の確認 かくして、ハイブリドーマ細胞が検出された後、その培
養上清を採取し、前期式[I]の合成ペプチドに対する
抗体について酵素免疫定量法(Enzyme LinkedImmuno-So
rbent Assay) によりスクリーニングする。
【0025】F.目的の抗体を産生するハイブリドーマ
細胞のクローン化 目的の抗体を産生するハイブリドーマ細胞を適当な方法
(例えば限界希釈法)でクローン化すると、抗体は2つ
の異なった方法で産生される。その第1の方法によれ
ば、ハイブリドーマ細胞を一定時間、適当な培地で培養
することにより、その培養上清からそのハイブリドーマ
細胞の産生するモノクローナル抗体を得ることができ
る。第2の方法によれば、ハイブリドーマ細胞は同質遺
伝子、または半同質遺伝子を持つマウスの腹腔に注射す
ることができる。一定時間後の宿主動物の血液中及び腹
水中より、そのハイブリドーマ細胞の産生するモノクロ
ーナル抗体を得ることができる。
【0026】G.ヒトLACI含有混合物からのヒトL
ACIの分離・精製 本発明のヒトLACIに対するモノクローナル抗体を不
溶性担体に固定化または結合させて吸着体を得る。その
際使用される不溶性担体としては、モノクローナル抗体
を用いた測定試薬または測定用キットの基材として一般
的に使用されるものであればよい。例えば材質としてセ
ファローズ、ポリアクリルアミド、セルロース、デキス
トラン、またはマレイン酸ポリマーあるいはこれらの混
合物が好ましく用いられる。これら不活性担体の形態と
しては、粉末状、粒状、ペレット状、ビーズ状、繊維状
など種々の形態であることができる。また一般に血漿、
またはその分画成分の測定や分離に用いられる多数の凹
状のくぼみを有するプレート(ウエル)を用いることが
有利である。
【0027】前記吸着体を用い、これにヒトLACI含
有混合物を接触せしめると、該吸着体に固着したモノク
ローナル抗体とヒトLACIとが結合して、結果的にヒ
トLACIが該吸着体に結合する。かくすることにより
ヒトLACIを分離または除去することが可能である。
【0028】また前記の如くしてヒトLACIを吸着体
に結合させ、出来れば残余の混合物を洗滌して除去し、
次いで吸着体に結合したヒトLACIをカオトロピック
イオン(SCN- )等を含む適当な溶液と接触または洗
滌すると、ヒトLACIは該吸着体から離脱し、これを
単離することによって、高い凝固活性を有するヒトLA
CIを単離することができる。
【0029】かくして前記本発明の分離法によれば、ヒ
トLACIを含有する混合物からのヒトLACIの除
去、該混合物からのヒトLACIの分離及び精製、該混
合物中のヒトLACIの含有量の測定などが極めて簡単
な操作で達成される。
【0030】本発明者らは別に、LACIのN端から第
1番目のクーニッツを認識するモノクローナル抗体を作
成し、それを用いてLACIの精製を試みたが、得られ
たLACIは弱い活性を有するものであった。
【0031】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明する。
【0032】
【実施例1】合成ペプチド―ヘモシアニン(KLH)複合体の作製 KLH(keyhole limpet hemocyanin )0.3mgと合成
ペプチド[アミノ酸配列;Leu Thr Pro Ala Asp Arg Gl
y Leu Cys Arg Ala Asn Glu Asn Arg Phe TyrTyr Asn S
er Val ]1mgを0.5mlの蒸留純水に溶解した。この
溶液にEDCI(1―ethyl ―3―(3―dimethylamin
opropyl) carbodiimide ―HCl)30mgを加え、遮光
して室温で1晩反応させた。反応液を蒸留水2リットル
に対して充分に透析した。かくして合成ペプチド結合K
LH溶液(約0.6mg/ml濃度)を得た。該溶液を抗原
として免疫に用いた。
【0033】
【実施例2】マウスの免疫 実施例1で得られた合成ペプチド結合KLH溶液(0.
6mg/ml)0.5mlと完全フロインド アジュバント
(Complete Freund's Adjuvant)0.5mlとを連結した
2本の注射筒を用いて混合し、この混合液を2匹のマウ
スの腹腔に0.5mlずつ投与した。
【0034】2週間後に、同様にマウスの腹腔に上記混
合液を0.5mlずつ投与した。続いて4週間後に合成ペ
プチド結合KLH溶液(0.6mg/ml)0.5mlと不完
全フロインド アジュバント(Incomplete Freund's Ad
juvant)0.5mlとを混合し、この混合液を上記マウス
の腹腔に0.5mlずつ投与した。4週間後に合成ペプチ
ド結合KLH溶液50μg/100μlを上記2匹のマ
ウスに静脈内投与し、その3日後に脾臓を摘出し、以
下、実施例3に示すように細胞融合を行なった。
【0035】
【実施例3】細胞融合及び目的とするモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマ細胞の選択と取得 摘出したマウスの脾臓細胞と、同系マウスの骨髄腫細胞
(P3U1)とを約6:1の割合で混合し、50%ポリ
エチレングリコール1540を融合促進剤として細胞融
合を行なった。融合後の細胞は1×106 cells /mlの
細胞濃度となるように10%牛血清を含むRPMI 1
640培地に懸濁し、96ウエル マイクロプレートに
1ウエルあたり100μlずつ分注した。
【0036】ハイブリドーマ(融合細胞)は、CO2
ンキュベーター(5%CO2 ,37℃)中で培養し、ヒ
ポキサンチン、アミノプテリン、チミジンを含む培地
(HAT培地)で培地交換を行ない、HAT培地中で増
殖させて、脾臓細胞と骨髄腫細胞からなるハイブリドー
マのスクリーニングを行なった。
【0037】ハイブリドーマの培養上清中の抗体は、前
記合成ペプチドを吸着させたマイクロタイタープレート
を用い、ELISA法により検出した。抗体産生陽性ウ
エルのうちハイブリドーマの増殖能、及び前記合成ペプ
チドに対する結合性の強い、8ウエルについて限界希釈
法によるクローニングを2回繰り返して行なった。EL
ISA法により、抗体産生能が高く抗原結合性が強いモ
ノクローン4個を選別した。得られたクローンは、10
%DMSOを含む90%牛血清溶液中に懸濁させ、液体
窒素中に保存した。各クローンの産生するモノクローナ
ル抗体は、クローンをBalb/cマウスの腹腔内で増殖さ
せ、その腹水からプロテインA―セファロース4Bカラ
ムを用いて精製した。
【0038】
【実施例4】精製モノクローナル抗体のクラスの決定 マウス腹水から精製した各クローンのIgGについてオ
クタロニー法によりサブクラスを選定した。
【0039】
【表1】
【0040】2A1C5と2A1H8とは異なるエピト
ープを認識し、サンドイッチ法での利用が可能であっ
た。3B1E7と3B1G3は競合阻害した。2A1系
と3B1系は全く異なるエピトープを認識した。2A1
C5と2A1H8でLACIを精製したら両方とも高活
性のLACIが得られた。その1例を以下に示す。
【0041】
【実施例5】ヒト肝細胞(Hep G2)無血清培養上清からのモノクロ
ーナル抗体カラムによるLACIの精製 実施例4記載のモノクローナル抗体2A1H8 5mgを
ブロムシアン(CNBr)活性化セファロース(ファル
マシア(株))にカップリングさせ、抗体セファロース
カラム2.5mlを作製した。続いてヒト肝細胞(Hep G
2)の無血清培養上清(ITES―eRDF培地)1リ
ットルを該カラムに40ml/時間の流速で通し、接触せ
しめた。0.5M NaCl、0.05%Tween 20及
び10U/mlアプロチニンを含む20mM Tris―
HCl(pH7.4)200mlでカラムを洗浄後、3M
NaSCH(pH7.0)15mlでカラムに吸着した
蛋白を溶出した。溶出した画分の総蛋白量は、約50μ
gであった。
【0042】
【実施例6】モノクローナル抗体カラムにより精製したLACIのX
a因子活性に及ぼす影響 モノクローナル抗体(2A1H8)カラムにより精製
し、いろいろな濃度に調製したLACI 10μlとX
a因子(ウシ、0.15μg/ml)10μl、及び50
mM Tris―HCl pH7.8(0.15M N
aCl、5mg/mlBSA、5mM CaCl2 を含有)
10μlとを混合し、37℃で10分間反応した。続い
て、あらかじめ160μl/ウエル50mM Tris
―HClpH7.8(0.15M NaCl、5mg/ml
BSAを含有)を入れた96ウエル マイクロプレート
に該反応液20μlを加えた。最後に2.5mM Spec
trozyme Xa(合成基質MeO―CO―D―CHG―G
ly―Arg―pNA)10μlをウエルに加え、EL
ISA ANALYZER(東洋測器(株)、ETY―
96)で吸光度A405 nmを測定した。
【0043】その結果、LACIは濃度依存的にXa因
子の活性を阻害することが判明した。
【0044】
【実施例7】モノクローナル抗体カラムにより精製したLACIのT
F活性に及ぼす影響 ウサギ脳トロンボプラスチン(40mgアセトン粉末、シ
グマ社、2ml)を1mg/mlBSAを含む0.125M
NaCl溶液によって1/20に希釈し、TF溶液を調
製した。TF溶液200μlと25mM CaCl2
液20μlとを混合し、37℃で2分間反応させた。こ
のうち200μlを、20μg/ml濃度のLACI溶液
20μlを添加したヒト血漿120μlに加え、プロト
ロンビン時間(PT)を血液凝固時間測定装置(Sysmex
社、CA―100)を用いて測定した。
【0045】その結果、LACIはTF活性を阻害し、
血液凝固時間(PT)を延長することが判明した。
【0046】以上の実施例6及び実施例7の検討の結果
から、モノクローナル抗体2A1H8によって精製した
LACIは、Xa因子阻害活性とTF阻害活性を有する
ことが確かめられた。
【0047】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:21 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 配列: Leu Thr Pro Ala Asp Arg Gly Leu Cys Arg Ala Asn Glu Asn Arg Phe 1 5 10 15 Tyr Tyr Asn Ser Val 20
【図面の簡単な説明】
【図1】モノクローナル抗体カラムによって精製したL
ACIのXa因子活性に及ぼす影響を示したものであ
る。
【図2】モノクローナル抗体カラムによって精製したL
ACIのTF活性に及ぼす影響を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/06 (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列 Leu Thr Pro Ala Asp Arg Gly Leu CysArg Ala Asn Glu Asn Arg Phe Tyr Tyr Asn Ser Val のポリペプチドを認識し、結合するモノクローナル抗
    体。
  2. 【請求項2】 リポプロテイン結合性凝固系インヒビタ
    ー(Lipoprotein Associated Coagulation Inhibitor:
    LACI)のN端から3番目のクーニッツ部位を認識
    し、結合するモノクローナル抗体。
  3. 【請求項3】 組織因子阻害活性と血液凝固Xa因子阻
    害活性とを有する蛋白物質を認識し結合するモノクロー
    ナル抗体。
  4. 【請求項4】 上記第1,2及び3項のいずれかのモノ
    クローナル抗体を不溶性担体に結合させた吸着体に、ヒ
    トLACI含有混合物を接触せしめ、該吸着体にヒトL
    ACIを結合せしめることを特徴とするヒトLACI含
    有混合物からの高活性ヒトLACIの分離方法。
JP3311442A 1991-10-31 1991-10-31 モノクローナル抗体 Pending JPH05123183A (ja)

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US07/969,368 US5369038A (en) 1991-10-31 1992-10-30 Method for immunological assay of free lipoprotein associated coagulation inhibitor (LACI) and kit therefor
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013533871A (ja) * 2010-06-30 2013-08-29 ノヴォ ノルディスク アー/エス 組織因子経路インヒビターに特異的に結合することが可能な抗体

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JP2013533871A (ja) * 2010-06-30 2013-08-29 ノヴォ ノルディスク アー/エス 組織因子経路インヒビターに特異的に結合することが可能な抗体
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