JPH05118322A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JPH05118322A
JPH05118322A JP10238392A JP10238392A JPH05118322A JP H05118322 A JPH05118322 A JP H05118322A JP 10238392 A JP10238392 A JP 10238392A JP 10238392 A JP10238392 A JP 10238392A JP H05118322 A JPH05118322 A JP H05118322A
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JP
Japan
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shaft
sleeve
dynamic pressure
thermal expansion
temperature
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Pending
Application number
JP10238392A
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English (en)
Inventor
Yasuo Suzuki
康夫 鈴木
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温および高温時において、高速、高精度で
かつ信頼性の高い機能が達成できる動圧流体軸受を提供
する。 【構成】 相互に回転可能に嵌合する軸1とスリーブ2
とを有し、前記軸の外周面とこれに対向するスリーブの
内周面間に浅溝14による動圧発生部を形成した動圧軸
受装置において、前記軸1はスリーブ2より熱膨張係数
の大きい材料で構成する。好ましくは、前記軸1の半径
をr、その熱膨張係数をa、前記スリーブ2の熱膨張係
数をb、当該軸受の使用温度範囲上限温度と下限温度と
の温度差を△tとして、 0<a−b<5×10-3/(r×△t) の関係を成立させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動圧軸受装置に関し、
例えばレーザービームプリンタ等において偏向走査装置
の回転装置として用いる動圧軸受装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、高速および高精度の回転を行なう
回転装置に関する要求が高まり、特に、レーザービーム
プリンタ等では高速かつ高精度な回転装置を得るために
非接触で回転する動圧流体軸受が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術においては、動圧流体軸受回転装置を高温および低温
の環境条件で使用する場合、以下のような欠点があっ
た。
【0004】まず、低温環境において用いる場合、室温
時より流体の粘性が大きくなり、抵抗損失が増大しモー
タの電流値を大きくしなければならない。また、負荷変
動が大きくなりモータを高精度で制御することが困難に
なる。
【0005】一方、高温環境で使用する場合、室温時よ
り流体の粘性が小さくなり、損失が小さくなりすぎてモ
ータのラジアル剛性が低下する。このため、回転多面鏡
の倒れが大きくなり、高精度の偏向機能が得られなくな
る。
【0006】本発明は、上記従来技術の欠点に鑑みなさ
れたものであって、低温および高温時において、高速、
高精度でかつ信頼性の高い機能が達成できる動圧流体軸
受の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用】前記目的を達
成するため、本発明においては、軸材料をスリーブより
熱膨張係数の大きい材料で構成する。これにより、高温
時および低温時において、高精度で制御性の良好な偏向
装置が得られる。
【0008】
【実施例】図2は、本発明が適用される動圧流体軸受を
用いたレーザービームプリンタの偏向走査装置の回転装
置を示す。回転軸1とスリーブ2は相互に回転可能に嵌
合されている。スリーブ2の下端部にはスラスト板3が
固定板4とともに配置され、外筒5が固定されている。
回転軸1にはフランジ6が固定される。フランジ6の上
部には回転多面鏡7が固定され、下部には駆動用マグネ
ット8を内面に装着したヨーク9が固定される。駆動用
マグネット8と対向する位置には外筒5に固定されたス
テータ10が配置される。スラスト板3には、回転軸1
の下端部と対向する面に浅溝11が刻設され動圧スラス
ト軸受が構成される。また、回転軸1の外周面には、ス
リーブ2の内周面と対向する位置にヘリングボーン状の
浅溝14が上下2ヵ所に刻設され動圧ラジアル軸受が構
成される。さらに、スリーブ開口部近傍には動圧スラス
ト軸受に潤滑流体が流れるようなスパイラル状の浅溝1
5が刻設されている。また、スリーブ2には前記ヘリン
グボーン状の浅溝14とスパイラル状の浅溝15の間の
位置に凹部16を設けるとともに小径孔17を設けるこ
とによって、油やグリース等の液体潤滑流体を用いて動
圧流体軸受の安定性を確保している。
【0009】本発明の実施例を図1に基づいてさらに説
明する。図1において、(a)(b)(c)はそれぞ
れ、高温時、室温時、および低温時の軸受断面を示すも
のであり、回転軸1、スリーブ2および潤滑流体が充填
された嵌合隙間20が描かれている。室温(b図)にお
ける嵌合隙間20は通常片側10μm程度である。これ
に対し、高温(a図)においては嵌合隙間20は小さく
なり、一方低温(c図)においては嵌合隙間20は大き
くなる。これは、回転軸1がスリーブ2よりも熱膨張係
数が大きいためである。例えば、回転軸1をアルミニウ
ム、マグネシウム、銅などの金属で構成した場合、スリ
ーブ2は鉄系合金で構成する。また、回転軸1をプラス
チックで構成した場合、スリーブ2はアルミニウム、マ
グネシウム、あるいは銅系合金で構成する。この場合、
潤滑流体の粘度によっては、スリーブ2を鉄系合金で構
成してもよい。また、回転軸1を鉄系合金で構成した場
合、スリーブ2をセラミックで構成してもよい。
【0010】本発明の実施例の効果を以下に詳細に説明
する。図3は一般的な潤滑流体の温度による粘度の変化
を示す。図3に示すように、潤滑流体は、低温では粘度
が大きく、高温では粘度が小さくなる。このことは、モ
ータの負荷抵抗に関していうと、低温ではモータのロス
が大きく、高温ではモータのロスが小さいことになる。
即ち、温度変化によるモータの電流値の変動が大きくな
る。
【0011】図4は、回転軸1とスリーブ2との間の嵌
合隙間20に対するモータのロスの関係を示す。図から
分るように、嵌合隙間20が小さければモータのロスが
大きく、逆に嵌合隙間20が大きければモータのロスが
小さい。これを、ηを潤滑流体の粘性、ΔRを嵌合隙
間、ωを回転数、Rを軸半径として式で表せば、 (モータのロス) ηω24 /ΔR となる。
【0012】一方、回転軸1とスリーブ2の嵌合隙間2
0が5μm以下になると焼付きやかじり等が発生しやす
くなる。従って、回転軸1の半径をr[mm]、使用温
度範囲上限と下限との温度差を△tとすると、焼付きや
かじり等を発生しにくくするためには、回転軸1の熱膨
張係数aとスリーブ2の熱膨張係数bが以下の関係を満
たすことが必要である。
【0013】
【数1】 よって
【0014】
【数2】
【0015】さらに回転軸1は、図2に示すように、ロ
ーター部である回転多面鏡7、フランジ6、駆動用マグ
ネット8、ヨーク9等が取り付けられており、落下や衝
撃による回転軸1の座屈がないような剛性が必要であ
る。すなわち、下記の関係を満足させる必要がある。
【0016】
【数3】
【0017】ここで、例えば、回転軸1にはおよそ10
0g程度の加重があるとし、落下や衝撃による加速度を
6G程度とし、衝撃荷重であるので一般的に行なうよう
に静加重の2倍の力と考えると、W=0.1×6×2で
ある。また、L=40、回転半径を2mmとして最小断
面2次モーメントI=24 /64とすると、回転軸1の
剛性に関し、下記の関係が得られる。
【0018】
【数4】 よって
【0019】
【数5】
【0020】ここで、例えば軸1をアルミニウム、スリ
ーブ2を鉄系合金で構成すれば、5℃〜45℃の温度変
化では軸1とスリーブ2間に2μm程度の嵌合隙間20
の変化がある。また、軸1を鉄系合金にし、スリーブ2
をセラミック(アルミナ)にすれば、5℃〜45℃の温
度変化では1μm程度の嵌合隙間の変化がある。
【0021】回転軸1の半径が2mm、長さが40mm
程度であれば、アルミニウムおよび鉄の縦弾性係数はそ
れぞれ7800と21000[Kg/mm2 ]であり、
回転軸1は要求される剛性を充分満たしている。最近の
エンジニアリングプラスチックにおいては、縦弾性係数
は3000[Kg/mm2 ]以上の製品も種々ある。ま
た、熱膨張係数がアルミニウムとほぼ同等の2.4×1
-5程度の製品も種々できているので、回転軸1をプラ
スチック製にして上述の効果を得ることも可能である。
【0022】すなわち、図2の動圧軸受は、図5に示す
ように、低温時においては、軸1とスリーブ2との嵌合
隙間20が大きくなり、モータロスが小さくなるが、潤
滑流体についてみれば粘性が大きくなりモータロスは逆
に大きくなる。従って、この2つの現象により、図6に
示すように、モータロスの変動はなくなる。
【0023】一方、高温時においては、軸1とスリーブ
2との嵌合隙間20が小さくなり、モータロスが大きく
なるが、潤滑流体の粘性が小さくなりモータロスが小さ
くなる。従って、高温においても、この2つの現象によ
り、モータロスの変動がなくなる。特に高温において
は、嵌合隙間20が小さくなるので、軸の振れ回り量を
小さくすることができる。
【0024】本発明の別の実施例を図7に示す。この実
施例においては、スリーブを2つの部材で構成し、スリ
ーブ2の内周にセラミックの軸受部材21が装着されて
いる。このような構成においては、凹部16や小径孔1
7のような複雑な加工部分を別材料のスリーブ部材で構
成することができ、加工性、コストの点で有利になる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、回転軸をスリーブ
より熱膨張係数が大きい材料で構成することにより、高
温時および低温時ともにレーザープリンタ等の偏向走査
装置を高精度で信頼性高く制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)(b)(c)はそれぞれ異なる温度に
おける本発明に係る動圧流体軸受の横断面図である。
【図2】 本発明が適用される動圧流体軸受の縦断面図
である。
【図3】 潤滑流体の温度と粘性(トルク)の関係のグ
ラフである。
【図4】 動圧流体軸受の嵌合隙間とトルクの関係のグ
ラフである。
【図5】 本発明に係る動圧流体軸受における、温度変
化に対する嵌合隙間の変化を示すグラフである。
【図6】 本発明に係る動圧流体軸受における、温度変
化に対するモータロスの変化を示すグラフである。
【図7】 本発明の別の実施例に係る動圧流体軸受の要
部断面図である。
【符号の説明】
1:回転軸、2:スリーブ、14:浅溝、20:嵌合隙
間。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に回転可能に嵌合する軸とスリーブ
    とを有し、前記軸の外周面とこれに対向するスリーブの
    内周面間に浅溝による動圧発生部を形成した動圧軸受装
    置において、前記軸はスリーブより熱膨張係数の大きい
    材料で構成されたことを特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記スリーブを複数の部材で構成し、前
    記軸と対向する部分に該軸より熱膨張係数の小さい材料
    からなる部材を装着したことを特徴とする請求項1記載
    の動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記軸の半径をr、その熱膨張係数を
    a、前記スリーブの熱膨張係数をb、当該動圧軸受装置
    の使用温度範囲上限温度と下限温度との温度差を△tと
    して、 0<a−b<5×10-3/(r×△t) の関係が成立することを特徴とする請求項1記載の動圧
    軸受装置。
  4. 【請求項4】 前記軸は一端をスラスト板で支承され他
    端側に回転負荷を取り付けられており、前記軸の縦弾性
    係数をE、その最小断面モーメントをI、前記スラスト
    板から回転負荷までの距離をL、前記軸への加重をWと
    して、 E>L2 W/0.25π2 I の関係が成立することを特徴とする請求項3記載の動圧
    軸受装置。
JP10238392A 1991-06-10 1992-03-30 動圧軸受装置 Pending JPH05118322A (ja)

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JP10238392A JPH05118322A (ja) 1991-06-10 1992-03-30 動圧軸受装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-163400 1991-06-10
JP16340091 1991-06-10
JP10238392A JPH05118322A (ja) 1991-06-10 1992-03-30 動圧軸受装置

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JPH05118322A true JPH05118322A (ja) 1993-05-14

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JP10238392A Pending JPH05118322A (ja) 1991-06-10 1992-03-30 動圧軸受装置

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JP (1) JPH05118322A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5628569A (en) * 1993-10-18 1997-05-13 Kabushiki Kaisha Sankyo Seiki Seisakusho Fluid bearing unit and manufactured method thereof
US6206572B1 (en) * 1998-02-05 2001-03-27 Koyo Seiko Co., Ltd. Bearing device
WO2005036001A1 (ja) * 2003-10-14 2005-04-21 Ntn Corporation 動圧軸受装置
JP2008309199A (ja) * 2007-06-12 2008-12-25 Toyota Motor Corp 軸受構造

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