JP5285871B2 - 気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ - Google Patents

気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ Download PDF

Info

Publication number
JP5285871B2
JP5285871B2 JP2007139463A JP2007139463A JP5285871B2 JP 5285871 B2 JP5285871 B2 JP 5285871B2 JP 2007139463 A JP2007139463 A JP 2007139463A JP 2007139463 A JP2007139463 A JP 2007139463A JP 5285871 B2 JP5285871 B2 JP 5285871B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
bearing
rotating shaft
dynamic pressure
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007139463A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008291946A (ja
Inventor
明義 高橋
俊哉 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Copal Electronics Corp
Original Assignee
Nidec Copal Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Copal Electronics Corp filed Critical Nidec Copal Electronics Corp
Priority to JP2007139463A priority Critical patent/JP5285871B2/ja
Priority to PCT/JP2008/001264 priority patent/WO2008146468A1/ja
Priority to CN2008800174947A priority patent/CN101743682B/zh
Priority to US12/451,665 priority patent/US8449189B2/en
Publication of JP2008291946A publication Critical patent/JP2008291946A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5285871B2 publication Critical patent/JP5285871B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/10Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for both radial and axial load
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/02Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only
    • F16C17/026Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with helical grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure, e.g. herringbone grooves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C17/00Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement
    • F16C17/04Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only
    • F16C17/045Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for axial load only with grooves in the bearing surface to generate hydrodynamic pressure, e.g. spiral groove thrust bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1005Construction relative to lubrication with gas, e.g. air, as lubricant
    • F16C33/101Details of the bearing surface, e.g. means to generate pressure such as lobes or wedges
    • F16C33/1015Pressure generating grooves
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/06Sliding surface mainly made of metal
    • F16C33/10Construction relative to lubrication
    • F16C33/1025Construction relative to lubrication with liquid, e.g. oil, as lubricant
    • F16C33/106Details of distribution or circulation inside the bearings, e.g. details of the bearing surfaces to affect flow or pressure of the liquid
    • F16C33/107Grooves for generating pressure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Description

この発明は、回転軸と固定部材との軸受隙間に気体動圧を発生させて、回転軸と固定部材との相対的な回転運動を滑らかに行わせる気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータに関する。特に、周囲湿度の高い環境下で、回転によって生ずる動圧の圧力変化によって、上記の軸受隙間中に結露することがあるが、簡単なへリングボーン溝の構成でその結露を防止して、滑らかな回転運動を得る技術に係る。
近年における情報関連機器の発達とともに、レーザスキャナや複写機には文字や画像をより高速かつ高密度に印字することが求められている。このような高速・高密度化には、レーザを走査するポリゴンミラーの高速、且つ安定な回転が必要になる。現在のレーザスキャナ用軸受には、剛性や高速でのホワール(HFW)に対する安定性の観点から、ヘリングボーン(以下、適宜、「HB」と略記する)溝付の気体動圧軸受機構が使用される場合が多い。
しかし、従来のへリングボーン溝付の気体動圧軸受機構200は、図18(a)に示すように、一般的に、へリングボーン溝210aが固定側の固定シャフト210に形成され、回転側の回転スリーブ220が回転するようになっており、図18(b)に示すように、多数本のへリングボーン溝210aが複雑に形成された形状であるために、製作コストが高くなるという欠点があり、より単純な溝形状で、かつ低コストで製作できる気体動圧軸受機構が求められていた。特に、レーザスキャナ用軸受機構では、回転数が50krpm(50000回転/分)を超えるものも開発されている。しかし、このような気体動圧軸受機構では、性能向上とともに生産コストの低下も強く求められていることから、従来、多数本のへリングボーン溝を用いていたので、生産コストの点で問題があった。
一方、ポンプインし軸受内の気体の圧力を高めることにより剛性と安定性とを得る気体動圧軸受機構は、特に高温・多湿環境下では気体中の水蒸気が回転による動圧の変動によって等温圧縮に近い状態で圧縮(以下、「等温圧縮」という。)することにより結露して液状となるため、本来、軸受を構成する軸受隙間内は気体を潤滑媒体とするはずのところ、この等温圧縮により結露した液体が潤滑膜となってしまいやすい。
軸受表面(図18(a)の固定シャフト210の外周面および回転スリーブ220の内周面)と潤滑媒体との間に働くせん断力τは、回転軸の周速度をu、隙間間隔をhとすると、τ=μ×du/dhで示される。ここで、μは潤滑媒体の粘性係数であり、このμの値は、液体では気体の1000倍以上である。すなわち、軸受内の潤滑媒体が気体のときよりも液体である場合の方が1000倍以上のせん断力を発生する。このため、前記結露し液状になると、軸受表面には通常の潤滑媒体が気体であるときの1000倍以上のせん断力が発生するため、軸受の摩擦損失が1000倍以上となる他に、この大きなせん断力により軸受表面が破損・剥離し、このときに発生した軸受表面の剥離分は軸受隙間を埋めてしまい、気体動圧軸受機構がロックするといった問題がある。
そこで、調べてみると、へリングボーン溝の数(間隔)で交互に変化する動圧の極大圧力値と極小圧力値との比がへリングボーン溝の数(間隔)に応じて変化し、その動圧発生の溝数が少ないほど極小圧力値が下がることが、そして、その数が少なくても回転の安定性が確保できることが見出された。
例えば、図19は、へリングボーン溝210aが3対6本(固定シャフト210の軸方向の端部のそれぞれに3本のみぞが軸方向の中心に対して対象に配置された、計6本の溝)の場合で、横軸が固定シャフト210の円周方向の位置を示し、縦軸が圧力の強さを示し、実線がある任意の時間Tにおける圧力分布を示す図である。これを横軸が星印の位置で、時間Tから時間T+Δtまで圧力の変化を定点観測してみると、圧力の極大圧力値と極小圧力値とが交互に連続して変化するのがわかる。そして、時間Tでは、極大圧力値を示す圧力によって蒸気が結露し液体粒子(星印)となるが、極小圧力値を示す時間(T+Δt)では、急激な圧力の低下により結露は解消され、液体粒子は再び気化する。
図20は、へリングボーン溝210aが15対30本の例で、他は図19と同じ座標である。図20では、図19に比べ、極小圧力値と極大圧力値との差が縮まり、圧力の分布が全体として高圧側に移動している。したがって、図20の時間Tでは、圧力は極大圧力値で蒸気が結露し液体粒子(星印)となっているが、これは時間(T+Δt)になっても、極小圧力値自体が高くほとんど低下しないため、液体粒子はほとんど気化せず液体粒子(星印)のまま残る傾向にある。
そして、図20で回転による等温圧縮により結露した液体粒子は、図21に示すように、円周方向に移動しながら次第に大きな粒径となり、液体膜を生じて液体のせん断力により固定シャフト210の表面が破損・剥離し、このときに発生した固定シャフト210の表面の剥離分が軸受隙間を埋め、気体動圧軸受機構200がロックするという障害を発生させることになる。しかし、上記したように、図19では、このような障害を防止できる。
そのためには、図19のように極小圧力値は結露が生じる圧力以下の値になる必要であり、そのためには、へリングボーン溝210aは少ない方がよいことが理解できる。
この発明の目的は、上記の調査の結果を受けて、例え、動圧が極大圧力値で結露しても次に到来する動圧の極小圧力値でその結露を防止或いは結露を解消する圧力値の範囲に入る溝構成を採用することにより、簡易な構成で、結露から液体に変化することを防止できる気体動圧軸受機構、及びそれを備えるモータを提供することにある。
請求項に記載の発明は、回転軸と、該回転軸の面と所定の軸受隙間を置いて相対する面を有する固定部材と、該回転軸の面にその回転方向に等間隔に配置された複数N本の溝で構成され前記軸受隙間に回転したときに動圧を発生させるヘリングボーン溝と、を含む気体動圧軸受機構であって、 前記へリングボーン溝を構成する複数N本の溝は、前記回転軸の軸方向の一端部の縁を一端とし該回転軸の軸方向の中央に向けて所定吸入角β(0<β≦90度)で、前記溝の軸方向の長さと該回転軸の軸径との比がα(0.2<α<0.8)で設けられており、さらに、前記溝は、ほぼ周囲湿度60%RHの環境下で前記回転軸がM(40<M≦60:単位krpm)の回転数で回転したときに発生する前記軸受隙間内の動圧変化の極大圧力値が現れる位置で、前記極大圧力値と交互に現れるN個の極小圧力値が、結露する圧力値1.7atm以下となる間隔になる本数Nで構成されることを特徴とする気体動圧軸受機構である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の気体動圧軸受機構であって、前記Nは、3〜5のいずれかの整数であることを特徴とする請求項1に記載の気体動圧軸受機構である。
請求項3に記載の発明は、回転軸と、該回転軸の面と所定の軸受隙間を置いて相対する面を有する固定部材と、該回転軸の面にその回転方向に等間隔に配置された数N本の溝で構成され前記軸受隙間に回転したときに動圧を発生させるヘリングボーン溝とを含む気体動圧軸受機構を有し、前記回転軸に取り付けられる、レーザ光を走査する走査部材、又は風を吹き付けるファンを回転させるために利用されるモータであって、前記へリングボーン溝は、数N本の溝からなり、各該溝は、前記回転軸の軸方向の一端部の縁を一端とし該回転軸の軸方向の中央に向けて吸入角βが約30度で、前記該溝の軸方向の長さと該回転軸の軸径との比αがほぼ0.2〜0.8の範囲に設けられ、さらに、前記溝の本数Nは、ほぼ、周囲温度が60℃以下、周囲湿度60%RHの環境下で前記回転軸がM(40<M≦60:単位krpm)の回転数で回転したときに発生する前記軸受隙間内の動圧変化の極大圧力値が現れる位置で、前記極大圧力値と交互に現れるN個の極小圧力値が1.7atm以下となる間隔になる数で構成されることを特徴とするモータである。
請求項に記載の発明は、請求項3に記載のモータであって、前記円周方向に等間隔で配置された前記各溝の該円周方向の長さの合計が、前記回転軸の円周の長さより短くされていることを特徴とするモータである。
請求項に記載の発明は、請求項3又は4に記載のモータであって、前記Nは、3〜5のいずれかの整数であることを特徴とするモータである。
この発明によると、軸受隙間に発生する気体の圧力分布が高速で移動するように回転軸にへリングボーン溝を設け、ヘリングボーン溝は、回転軸が回転したときに発生する軸受隙間内の動圧変化の極大圧力値が現れる位置で、極大圧力値と交互に現れるN個の極小圧力値が結露する圧力値より低い圧力値となる間隔になる本数Nで構成されるので、等温圧縮により結露した液体粒子が液体膜になる前に減圧により再び気化するので液体膜が形成されないという効果がある。このため、等温圧縮により結露した液体のせん断力により軸受表面が破損・剥離し、このときに発生した軸受表面の剥離分が軸受隙間を埋めてしまい、軸受がロックするといった問題が生じることが回避される信頼性の高い気体動圧軸受機構、及びそれを備えるモータができた。
本発明は、結露をしない、或いは結露をしても結露が解除される構造の軸受機構及びそれを用いたモータを提供するものである。そこで、実施形態を説明する前に図8を基に結露する圧力等の環境(条件)について説明する。図8は、上記の図19及び図20で示される圧力と結露の傾向を把握する情報として取得したものである。図8は、等温圧縮した場合に結露を発生する圧力を調査したものである。結露発生圧力Pc(hPa)は、ほぼ100×Po/U(hPa)となる。ただし、Poは標準大気圧(1013hPa)、Uは相対湿度(%RH)を示す。断熱圧縮の場合、内部温度が上昇し、飽和水蒸気圧が上昇し、水蒸気圧が上昇する。ただし、飽和水蒸気圧>水蒸気圧となり、結露は発生しない、と考えられる。したがって、等温圧縮状態で、結露をしないよう状態にすることが重要である。
図8から、使用状態における相対湿度RH=60%では、結露発生圧力が約1.7atmである。したがって、これを一時的にせよこの圧力を下回る状態を作り出すことが必要である。
以下、この発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1(a),(b)は、この発明に係る気体動圧軸受機構1の実施例1の模擬的な構造を示す。へリングボーン溝付の気体動圧軸受機構には溝付きでない部材が固定される平滑部材回転型と、溝付き部材が回転する溝付部材回転型とがある。本実施例1に係る気体動圧軸受機構1は、溝付部材回転型である。詳しくは、本実施例1に係る気体動圧軸受機構1は、図1(a)に示すように、外周面にヘリングボーン溝10aが形成された回転シャフト10(回転軸)が回転し、円筒状の構成を有しその円筒内部に回転シャフト10の外周面を軸受け用の隙間を置いて包み込む固定スリーブ20(固定部材)であって、へリングボーン溝なし部材である固定スリーブ20が固定されるようになっている。回転シャフト10の外周面には、図1(b)の展開図(回転シャフト10を平面上に展開した図であって、図1(b)の上下方向が図1(a)の軸方向である。)に示すように、回転シャフト10の軸方向の一端部に(片側に)そこを一端とし溝角度βgで斜めに配置された軸方向に長さlgの溝を3本、更に軸方向の中心部(図1(b)の軸長Lの1/2の付近)を挟み対象に3本の計6本のヘリングボーン溝10aが形成されている。これは本数が少ない単純な溝形状であるので、低コストで製作できる。換言すれば、回転シャフト10の軸方向の両端部の外周面に軸方向の溝長さがlgのヘリングボーン溝10aを3対6本有し、ヘリングボーン溝10aによるポンピング効果により無偏心状態においても軸受内部圧力は周囲圧力よりも高く、十分な、剛性および高速安定性を得られる。
本実施例1に係る気体動圧軸受機構1は、回転シャフト10と、回転シャフト10を支持する固定スリーブ20との軸受隙間にヘリングボーン溝10aにより気体を流し込んで回転シャフト10の回転運動を滑らかにさせる気体動圧軸受機構であって、回転シャフト10の回転によって生ずる等温圧縮により結露した液体粒子が累積し液体膜になる前に減圧により再び気化して液体膜が形成されないように、回転シャフト10の端部にその円周方向に配置されているヘリングボーン溝10a間の円周方向距離を離すようにしたものである。そのための条件としては、溝の本数と形状とがある。実施例1は、片側、最小の数として3本を採用し、且つ等間隔には配置している。
以下、ヘリングボーン溝10aの形成が容易にできる気体動圧軸受機構1として溝本数を少なくした3対6本のヘリングボーン溝10a付の気体動圧軸受機構1をモータに採用し、そのモータの回転シャフト10に取り付けられるレーザスキャナ用のポリゴンミラーを回転させるのに十分に使用できる軸受として提案し、数値計算と実験により、その静的特性および高速安定性を明らかにする。
図2は、図1の気体動圧軸受機構1を試験する実験装置の概略主要部を示す。図2の実験装置では、回転シャフト10を1つの固定スリーブ20で支持している。図2中、動圧スラスト軸受51,52は、回転シャフト10を図2の縦方向から支える軸受け機構であり、タービンノズル53,54は気体の流入口、隙間プローブ35は回転シャフト10の外周面と固定スリーブ20の内周面との間の軸受隙間hを測定するためのプローブを示す。図2で軸受けの試験を行うとともに、シミュレーションを行った。それに用いた固定スリーブ20および回転シャフト10の軸受諸元を表1に示す。表1における溝は、ヘリングボーン溝10aのことを示す。なお、軸受隙間hの変更は、直径の異なる回転シャフト10を使用することで行った。
Figure 0005285871
表1の主な諸元に用いられる符号は、図1(a)(b)に用いられる符号と一致するものは同一事項を意味する。表1における溝、ヘリングボーン溝10aを表す。軸受隙間hは、回転シャフト10の外周面と固定スリーブ20の内周面の隙間間隔である。溝本数ngは、ヘリングボーン溝10aの本数で、回転シャフト10の軸方向の両端部に対称的に配置された場合に対で1本として数える。例えば、図1(b)に示す場合は、ng=3本である。溝角度βg(吸入角度とも呼ばれる。)は、ヘリングボーン溝10aの回転シャフト10の円周方向の線と交叉する角度である。溝幅比は、表示1のようにヘリングボーン溝10aの円周方向の長さbr及びヘリングボーン溝10aの円周方向の幅bgにより求められる。
次に、表1の緒元を基に軸受シミュレーション(実験)を行って圧力分布を求め、それを考察する。なお、軸受シミュレーションでは、表1の緒元を基に、ヘリングボーン溝本数ng等の条件を変更して求めるとともに、回転数等の条件とも加えて求めている。
軸受けシミュレーションでは、粘性流体におけるナビエ・ストークスの方程式を元に、次条件を参酌して求めた。
(1)軸受内(軸受隙間hの空間を表す。)の他方向(軸受隙間hの空間のx,y方向)に比べ隙間方向(z方向)が十分小さく2次元として扱える、
(2)軸受内の気体の流れが完全に発達した境界層の流れである、
(3)気体に作用する力は、圧力勾配による力と粘性力とし、慣性力は無視し、さらに粘性力はせん断力のみで他は無視する、
の条件にて導き出されたレイノルズ方程式である軸受シミュレーションの基本方程式(数1)により計算し求めた圧力である。
Figure 0005285871
ここで、x,yは隙間間隔hを展開した2次元座標、ρは気体の密度、pは圧力、hは隙間間隔、μは気体の粘性係数、Uは気体の流速、tは時間である。
静特性の計算では、微小格子において質量流量連続条件を仮定し、境界適合法を用いたダイバージェンス・フォーミュレーション法により計算を行った。これにより、溝本数の影響を考慮することができる。求まった軸受内圧力分布を積分することにより、回転シャフト10が偏心率εのときの負荷容量wが求まる。ただし、無次元負荷容量Wは、W=w/pLDである。ここで、pは、周囲圧力である。
図3に、へリングボーン溝10a(以下、「ヘリングボーン」を「HB」と言うことがある。)付軸受および真円軸受の無次元負荷容量Wの数値計算による比較を示す。基本的な軸受諸元は表1のとおりである。図3より、HB軸受は真円軸受と比較し、軸受定数Λが大きくなるのに比例して高い無次元負荷容量Wを得ることがわかる。また、表1に示した軸受諸元においては、HB溝本数ng=3と12の違いによる無次元負荷容量Wの差は小さいと言える。
図4に、3対6本のへリングボーン溝10a付の気体動圧軸受機構1の隙間間隔hが5.5μmにおける偏心率εと、無次元負荷容量Wの実験結果(図4の「ExP」)と数値計算(図の「CAL」)との比較を示す。実験では、図2に示した実験装置を傾けることにより軸受方向ヘの荷重を発生させている。また、このときの回転シャフト10の変位を非接触式変位計により測定することで荷重に対する回転シャフト10の偏心率εを求めた。図4から実験結果と計算結果とが良い一致を示していることがわかる。
安定性の計算には、角変位および平行変位を考慮した運動方程式を適用し、非線形軌道法を用いて軸心軌跡を求めた。
非線形軌道法では、回転シャフト10の軸心軌跡が軸受中心ヘと収束していく場合を安定、反対に軸受中心から離れて行く場合を不安定と判断する。さらに、回転シャフト10は、高速回転ではホワール(HFW)と呼ばれる振れ回りによる不安定状態を生ずる。
図5に、表1に示した軸受諸元の数値計算による軸心X方向変位を示す。図5は、隙間間隔hが7.5μm、軸回転数が20krpmの場合のZ=0(軸受中心)とZ=L/2(軸受端部)における軸心X方向変位を示す。図5を参照すると、回転シャフト10の変位は軸受中心よりも軸受端部の方が大きく、角変位をともなう円錐モードであることがわかる。
図6には、表1に示した軸受諸元において非線形軌道法により計算した回転シャフト10の軸心軌跡を示す。図6(a)は回転シャフト10が安定状態の場合であり、軸心軌跡が軸受中心ヘと収束する。反対に、図6(b)は不安定状態の場合であり、軸心軌跡は軸受中心から外側へと大きくなって行く。図5に示したように角変位をともなう円錐モードでの振れ回りは、軸受中心よりも軸受端部の方が大きい。このことから、本実施例1における回転シャフト10の安定判別には軸受端部の軸心軌跡を用いた。
図7は、表1(提案する軸受けの一つとしてHB溝本数ng=3本)に示した固定スリーブ20と回転シャフト10における安定性の実験と数値計算結果とを示す。実験における安定限界速度Vはホワール(HFW)の発生する直前とした。また、実験は無偏心状態とするために、回転シャフト10を垂直に設置した。実験結果(図7の「ExP」)と計算結果(図7の「CAL」)とは良い一致を示しており、隙間間隔hが小さくなるほど安定限界速度Vが高くなることがわかる。また、実際のレーザスキャナに用いられる回転体の質量は30g程度と実験に用いた回転シャフト10より軽い。このことより、3対6本のへリングボーン溝10a付の気体動圧軸受機構1は十分な高速安定性を持つといえる。
さらに、図7には、表1に示した軸受諸元においてHB溝本数ngを12本とした気体動圧軸受機構の数値計算により求めた安定限界速度Vも示す。図7より、表1に示した軸受諸元ではHB溝本数の違いによる安定限界速度Vの違いはわずかであることがわかる。
本実施例1では、3対6本のへリングボーン溝10a付の気体動圧軸受機構1の静的特性および高速安定性を実験的および数値的に明らかにした。その結果、以下のことが示された。
(1)3対6本のへリングボーン溝10a付の気体動圧軸受機構1は、実験および数値計算から、非常に高い無次元負荷容量Wを得ることがわかった。また、その無次元負荷容量Wは多数本のへリングボーン溝付の気体動圧軸受機構との差が小さく、レーザスキャナ用軸受として十分な性能であることがわかった。
(2)本実施例1で示した条件では、3対6本のへリングボーン溝10a付の気体動圧軸受機構1の安定限界速度Vは隙間間隔hが3.5μmにおいて60krpmを超える安定性を持つことが示された。よって、本実施例1に係る気体動圧軸受機構1は、レーザスキャナ用軸受として十分な高速安定性を有することがわかった。
次に、軸受け内における圧力分布にして説明する。軸受け内の圧力分布の極大値は、図1(b)に最大圧断面位置、つまり回転シャフト10の端部から軸方向へのHB溝10a長さlgだけ中側の位置で最大を示す。図1(b)は片側だけで示すが、両側で発生する。つまり回転シャフト10の端部から内側へ距離lgの位置では、回転に応じて、HB溝10aがその位置へきたときに極大値を示し、HB溝10aと隣り合うHB溝10aとの中間になったときに極小値を示す。図9にその圧力の分布図を示す。図9は、横軸を回転シャフト10の円周方向とし、縦軸を圧力(atm)とする座標上に圧力分布を示している。上記した最大圧力断面位置を固定して、圧力を観測する場合は、図9の圧力分布で示される圧力値の変化を回転シャフト10の回転に応じて受けることになる。
このようng=3本のHB溝10a付の気体動圧軸受機構1を回転させると、図9に示すように、圧力が脈動するように変動することになり、極大圧力値max.は上記したように結露発生圧力値約1,7atmを越えて結露する可能性があるが、直ぐに圧力は結露発生圧力値約1.7以下に下がり結露が解かれ、気化する。
次に、下記(イ)〜(ハ)に示すように、回転シャフト10の直径、回転数等の諸元の幾つかを変えた条件で、かつ同じ条件でHB溝本10aを3から15本変化させ、圧力分布を調べてみる。
(イ)主な緒元を表2に示すような気体動圧軸受機構1において、回転数60krpmおよび回転数70krpmで回転させて実験を行った。
Figure 0005285871
軸径8mmの回転シャフト10を回転数60krpmで回転させると、HB溝10aの本数に応じて、図10に示すような極大圧力値max.および極小圧力値min.が得られた。表2の条件では、HB溝10aの本数の如何にかかわらず、極小圧力値min.がすべて1.7atm以下となり、たとえ、液体粒子が発生しても直に気化してしまうことがわかる。
また、軸径8mmの回転シャフト10を回転数70krpmで回転させると、HB溝10aの本数に応じて、図11に示すような極大圧力値max.および極小圧力値min.が得られた。表2の条件では、HB溝10aの本数の如何にかかわらず、極小圧力値min.がすべて1.7atm以下となり、たとえ、液体粒子が発生しても直に気化してしまうことがわかる。
(ロ)次に、主な緒元を表2に示すような気体動圧軸受機構1において、回転数60krpmおよび回転数70krpmで回転させて実験を行った。
Figure 0005285871
軸径9mmの回転シャフト10を回転数60krpmで回転させると、HB溝10aの本数に応じて、図12に示すような極大圧力値max.および極小圧力値min.が得られた。表3の条件では、HB溝10aの本数の如何にかかわらず、極小圧力値min.がすべて1.7atm以下となり、たとえ、液体粒子が発生しても直に気化してしまうことがわかる。
また、軸径9mmの回転シャフト10を回転数70krpmで回転させると、HB溝10aの本数に応じて、図13に示すような極大圧力値max.および極小圧力値min.が得られた。表3の条件でも、HB溝10aの本数が10本以上になると、極小圧力値min.が1.7atmを越えることになり、等温圧縮により結露した液体粒子が完全には気化せずに累積して残る可能性がある。したがってこの条件で結露の問題を避けるには、HB溝10aの本数は10本以下であることが望ましいことがわかる。
(ハ)続いて、主な緒元を表2に示すような気体動圧軸受機構1において、回転数50krpmおよび回転数60krpmで回転させて実験を行った。
Figure 0005285871
軸径14mmの回転シャフト10を回転数50krpmで回転させると、HB溝10aの本数に応じて、図14に示すような極大圧力値max.および極小圧力値min.が得られた。表4の条件では、HB溝10aの本数が11本以上になると、極小圧力値min.が1.7atm以下を越えることになり、等温圧縮により結露した液体粒子が完全には気化せずに累積して残る可能性がある。したがって、結露問題を避けるにはHB溝10aの本数は11本以下であることが望ましいことがわかる。
また、軸径14mmの回転シャフト10を回転数60krpmで回転させると、HB溝10aの本数に応じて、図15に示すような極大圧力値max.および極小圧力値min.が得られた。表4の条件では、HB溝10aの本数が5本以上になると、極小圧力値min.が1.7atm以下を越えることになり、等温圧縮により結露した液体粒子が完全には気化せずに累積して残る可能性がある。したがって、結露問題を避けるには、HB溝10aの本数は5本以下であることが望ましいことがわかる。
以上の結果、以下のような点を主張することができる。
(1)軸受シミュレーション結果より、HB溝10aが6〜9本以下の場合に、極大圧力値max.および極小圧力値min.が(大きく)低下する傾向が見られる。
(2)周囲湿度が60%RHを実用的な使用湿度と捉え、結露発生圧力は1.7atm程度(図8の結露発生圧力のグラフより)とすれば、軸径が直径14mmと比較的大きな軸受であっても、HB溝10aが5本以下であれば、結露による不具合の発生を防止できる。このようなシミュレーションからして、所定吸入角β(0<β≦90度)で、前記溝の軸方向の長さlgと該回転軸の軸径Dとの比α=lg・Dが0.2<α<0.8で設けられていて、使用時湿度が40〜60%RH、ほぼ周囲湿度40から60%RHの環境下で回転数M(40<M≦60:単位krpm)の範囲での使用条件において、HB溝10aの本数ngは、少なくとも前記極小圧力値が1.7atm以下となる間隔になることであり、それは、3から5本であれば、ほぼ満足できることが分かる。
つまり、HB溝10aが5本以下である場合は、仮に、極大圧力値max.が結露発生圧力を上回っていたとしても、極小圧力値min.が結露発生圧力に達していなければ、結露水分は連続して存在することができないため、結露による不具合の発生を抑制することができる。補足すると、図1(b)の最大圧力断面を考えた場合、HB溝10aが形成されている部分に典型的に極大、極小圧力値が現れ、その先端部が特に高い極大圧力値max.を受けることになり、HB溝10aが形成されていない部分はそれよりも圧力が低くなる。
図16(a),(b),(c)は、へリングボーン溝の形成例を示したものであるが、これに限定されるものではない。
ところで、上記実施例1では、へリングボーン溝付の気体動圧軸受機構を固定スリーブ20内で回転シャフト10を回転する溝付部材回転型としたが、同じ溝付部材回転型であっても、溝なし部材である固定シャフトの周りで溝付部材である回転スリーブを回転させることもできる。
図17は、このような気体動圧軸受機構を備えるこの発明の実施例2に係るモータ300を示す断面である。このモータ300は、気体動圧軸受機構の回転スリーブ40から軸方向に延伸する先端部に取り付けられる、レーザ光を走査する走査部材であるポリゴンミラー42を回転させるために利用されるモータであって、円柱体でなる固定シャフト30,固定シャフト30の下端部外周を固定するブッシュ31,ブッシュ31に取り付けられた回路基板32,回路基板32に設けられた巻き線33,および固定シャフト30の上端部に固着されたアキシャルマグネット34からなる固定部と、固定シャフト30の外周に回転自在に嵌挿された回転スリーブ40,回転スリーブ40の外周中程に固着されたハブ41,ハブ41に固定されたポリゴンミラー42,ポリゴンミラー42をハブ41に押さえ付けるミラー押さえばね43,ハブ41の下端部に固着されたバックヨーク44,45,バックヨーク45に固着されたマグネット46,回転スリーブ40の上端内周面に固着されたアキシャルマグネット47,およびアキシャルマグネット47を隠すように回転スリーブ40の上端内周面に被せられたカバー48からなる回転部とから構成されている。
回転スリーブ40の内周面には、3対6本のへリングボーン溝40aが形成されている。
このように構成されたモータ300では、軸受隙間に発生する気体の圧力分布が高速で移動するように回転スリーブ40にへリングボーン溝40aを設け、ヘリングボーン溝40aは、回転スリーブ40が回転したときに発生する軸受隙間内の動圧変化の極大圧力値が現れる位置で、極大圧力値と交互に現れるN個の極小圧力値が結露する圧力値より低い圧力値となる間隔になる本数N(例えば、3〜5本)で構成されるので、等温圧縮により結露した液体粒子が累積し液体膜になる前に減圧により再び気化して液体膜が形成されないという効果がある。このため、等温圧縮により結露した液体のせん断力により軸受表面が破損・剥離し、このときに発生した軸受表面の剥離分が軸受隙間を埋めてしまい、軸受がロックするといった問題が生じることが回避される信頼性の高いモータ300を提供することができる。
以上、この発明の各実施例を説明したが、これらはあくまでも例示にすぎず、この発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
(a),(b)はこの発明の実施例1に係る気体動圧軸受機構の斜視図、および回転シャフトの外周面展開図。 実験装置の概略を示す図。 軸受乗数と無次元負荷容量の関係を示すグラフ。 偏心率と無次元負荷容量の関係を示すグラフ。 無次元時間と回転シャフト変位の関係を示すグラフ。 (a),(b)は軸心軌跡の安定状態および不安定状態を示す図。 隙間間隔と安定限界速度の関係を示すグラフ。 等温圧縮の場合の結露発生圧力を示すグラフ。 圧力が変動することを示すグラフ。 軸径8mmの回転シャフトを回転数60krpmで回転させたときの、HB溝の本数に応じた極大圧力値および極小圧力値を示す棒グラフ。 軸径8mmの回転シャフトを回転数70krpmで回転させたときの、HB溝の本数に応じた極大圧力値および極小圧力値を示す棒グラフ。 軸径9mmの回転シャフトを回転数60krpmで回転させたときの、HB溝の本数に応じた極大圧力値および極小圧力値を示す棒グラフ。 軸径9mmの回転シャフトを回転数70krpmで回転させたときの、HB溝の本数に応じた極大圧力値および極小圧力値を示す棒グラフ。 軸径14mmの回転シャフトを回転数50krpmで回転させたときの、HB溝の本数に応じた極大圧力値および極小圧力値を示す棒グラフ。 軸径14mmの回転シャフトを回転数60krpmで回転させたときの、HB溝の本数に応じた極大圧力値および極小圧力値を示す棒グラフ。 (a),(b),(c)はヘリングボーン溝の形状の変形例をそれぞれ示す展開図。 この発明の実施例2に係るモータを示す断面図。 (a),(b)は従来の気体動圧軸受機構の斜視図、および固定シャフトの外周面展開図。 中圧力での圧力分布の時間移動と結露した液体粒子位置の関係を説明するグラフ。 高圧力での圧力分布の時間移動と結露した液体粒子位置の関係を説明するグラフ。 圧力分布の時間移動と結露した液体粒子位置の関係を説明するグラフ。
符号の説明
1 気体動圧軸受機構
10 回転シャフト(回転軸)
10a,10b,10c へリングボーン溝
20 固定スリーブ(固定部材)
30 固定シャフト(固定部材)
31 ブッシュ
32 回路基板
33 巻き線
34 アキシャルマグネット
40 回転スリーブ(回転軸)
41 ハブ
42 ポリゴンミラー
43 ミラー押さえばね
44,45 バックヨーク
46 マグネット
47 アキシャルマグネット
48 カバー
300 モータ

Claims (5)

  1. 回転軸と、該回転軸の面と所定の軸受隙間を置いて相対する面を有する固定部材と、該回転軸の面にその回転方向に等間隔に配置された本数N本の溝で構成され前記軸受隙間に回転したときに動圧を発生させるヘリングボーン溝と、を含む気体動圧軸受機構であって、
    前記へリングボーン溝を構成する数N本の溝は、前記回転軸の軸方向の一端部の縁を一端とし該回転軸の軸方向の中央に向けて所定吸入角β(0<β≦90度)で、前記溝の軸方向の長さと該回転軸の軸径との比がα(0.2<α<0.8)で設けられており、さらに、
    前記溝は、ほぼ周囲湿度60%RHの環境下で前記回転軸がM(40<M≦60:単位krpm)の回転数で回転したときに発生する前記軸受隙間内の動圧変化の極大圧力値が現れる位置で、前記極大圧力値と交互に現れるN個の極小圧力値が、結露する圧力値1.7atm以下となる間隔になる本数Nで構成されることを特徴とする気体動圧軸受機構。
  2. 前記Nは、3〜5のいずれかの整数であることを特徴とする請求項1に記載の気体動圧軸受機構。
  3. 回転軸と、該回転軸の面と所定の軸受隙間を置いて相対する面を有する固定部材と、該回転軸の面にその回転方向に等間隔に配置された数N本の溝で構成され前記軸受隙間に回転したときに動圧を発生させるヘリングボーン溝とを含む気体動圧軸受機構を有し、前記回転軸に取り付けられる、レーザ光を走査する走査部材、又は風を吹き付けるファンを回転させるために利用されるモータであって、
    前記へリングボーン溝は、数N本の溝からなり、各該溝は、前記回転軸の軸方向の一端部の縁を一端とし該回転軸の軸方向の中央に向けて吸入角β(0<β≦90度)で、前記該溝の軸方向の長さと該回転軸の軸径との比αがほぼ0.2〜0.8の範囲に設けられ、
    さらに、前記溝の本数Nは、ほぼ、周囲温度が60℃以下、周囲湿度60%RHの環境下で前記回転軸がM(40<M≦60:単位krpm)の回転数で回転したときに発生する前記軸受隙間内の動圧変化の極大圧力値が現れる位置で、前記極大圧力値と交互に現れるN個の極小圧力値が1.7atm以下となる間隔になる数で構成されることを特徴とするモータ。
  4. 前記円周方向に等間隔で配置された前記各溝の該円周方向の長さの合計が、前記回転軸の円周の長さより短くされていることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
  5. 前記Nは、3〜5のいずれかの整数であることを特徴とする請求項3又は4に記載のモータ。
JP2007139463A 2007-05-25 2007-05-25 気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ Active JP5285871B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007139463A JP5285871B2 (ja) 2007-05-25 2007-05-25 気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ
PCT/JP2008/001264 WO2008146468A1 (ja) 2007-05-25 2008-05-21 気体動圧軸受機構を備えたモータ
CN2008800174947A CN101743682B (zh) 2007-05-25 2008-05-21 具备气体动压轴承机构的马达
US12/451,665 US8449189B2 (en) 2007-05-25 2008-05-21 Motor with aerodynamic pressure bearing mechanism

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007139463A JP5285871B2 (ja) 2007-05-25 2007-05-25 気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008291946A JP2008291946A (ja) 2008-12-04
JP5285871B2 true JP5285871B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=40074744

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007139463A Active JP5285871B2 (ja) 2007-05-25 2007-05-25 気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8449189B2 (ja)
JP (1) JP5285871B2 (ja)
CN (1) CN101743682B (ja)
WO (1) WO2008146468A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5770039B2 (ja) * 2011-07-27 2015-08-26 日本電産コパル電子株式会社 空気動圧軸受および該空気動圧軸受を用いた送風機
JP2015014370A (ja) * 2014-09-09 2015-01-22 サムスン電機ジャパンアドバンスドテクノロジー株式会社 ディスク駆動装置
JP6618757B2 (ja) * 2015-10-15 2019-12-11 株式会社三共製作所 流体動圧軸受
JP2020165471A (ja) 2019-03-29 2020-10-08 日本電産株式会社 気体動圧軸受、モータおよび送風装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0833266A (ja) * 1994-07-15 1996-02-02 Toshiba Corp 動圧軸受形モータ及びポリゴンミラー駆動用スキャナモータ
JP3069039B2 (ja) * 1996-02-02 2000-07-24 日本電産コパル電子株式会社 動圧気体軸受
JPH11190329A (ja) * 1997-12-25 1999-07-13 Copal Electron Co Ltd 周回流型の動圧軸受
JP3539876B2 (ja) * 1998-09-17 2004-07-07 日本電産株式会社 ディスク駆動装置
JP2003222124A (ja) * 1999-07-14 2003-08-08 Sumitomo Electric Ind Ltd スピンドルモータ
KR20010080462A (ko) * 1999-09-17 2001-08-22 오카야마 노리오 기동 특성을 개선한 동압 베어링
JP2001330026A (ja) * 2000-05-19 2001-11-30 Tokyo Parts Ind Co Ltd 動圧軸受と動圧軸受を用いたスピンドルモータ
CN2617988Y (zh) * 2003-06-02 2004-05-26 奇臻微机电股份有限公司 气体动压轴承结构
WO2006049114A1 (ja) * 2004-11-02 2006-05-11 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. スラスト動圧軸受およびこれを用いたスピンドルモータならびにこのスピンドルモータを用いた情報記録再生装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20100166348A1 (en) 2010-07-01
WO2008146468A1 (ja) 2008-12-04
CN101743682B (zh) 2012-07-18
CN101743682A (zh) 2010-06-16
US8449189B2 (en) 2013-05-28
JP2008291946A (ja) 2008-12-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Agrawal Foil air/gas bearing technology—an overview
JP5285871B2 (ja) 気体動圧軸受機構、及びそれを備えたモータ
Kim et al. Stability analysis of a disk-spindle system supported by coupled journal and thrust bearings considering five degrees of freedom
JP2003083323A (ja) 動圧軸受装置及びこれを備えたモータ
Sim et al. Design of flexure pivot tilting pads gas bearings for high-speed oil-free microturbomachinery
US5746515A (en) Dynamic-pressure gas bearing
Hirayama et al. Optimization of groove dimensions in herringbone-grooved journal bearings for improved repeatable run-out characteristics
Hansen et al. Estimation of nonconservative aerodynamic pressure leading to flutter of spinning disks
US20160245336A1 (en) Squeeze film damper
Walton et al. Application of foil bearings to turbomachinery including vertical operation
Liu et al. Effects of bearing stiffness anisotropy on hydrostatic micro gas journal bearing dynamic behavior
Lee et al. Dynamic analysis of flexible rotors subjected to torque and force
KR20050117730A (ko) 스핀들 모터
Dang et al. Behavior of a tilting–pad journal bearing with different load directions
JP4373928B2 (ja) ディスクドライブ用スピンドルモータ
US20100278464A1 (en) Blade Gasodynamic Bearing
Agrawal Foil air bearings cleared to land
Liu et al. Effects of bearing stiffness anisotropy on hydrostatic micro gas journal bearing dynamic behavior
KR100788548B1 (ko) 비대칭 급기공 저널 베어링
Ravikumar et al. Experimental studies on performance of air foil thrust bearing load carrying capabilities considering different foil materials
JPH05118322A (ja) 動圧軸受装置
US20100142868A1 (en) Gas journal bearing systems and related methods
Dixit et al. Effect of Pad Preload on Fluid Film Coefficients in Tilting Pad Journal Bearing
US20230400056A1 (en) Fluid dynamic bearing, fluid dynamic bearing device, and motor
Vinogradov et al. Dry gas face seal design with arbitrary gap shape

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090423

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121009

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130603

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5285871

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250