JPH05115541A - 湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具及びその製造方法 - Google Patents
湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH05115541A JPH05115541A JP3281721A JP28172191A JPH05115541A JP H05115541 A JPH05115541 A JP H05115541A JP 3281721 A JP3281721 A JP 3281721A JP 28172191 A JP28172191 A JP 28172191A JP H05115541 A JPH05115541 A JP H05115541A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copolymer
- hydrophilic
- medical device
- lubricity
- wet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Materials For Medical Uses (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【構成】 ポリウレタンシートの表面に、10%メタク
リル酸メチル−CH2 =C(Me)COOCH2 −(C
F2 )6 −CF3 −スチレン−ポリウレタン−トリメト
キシリール共重合体のトルエン溶液でコーティングし、
100℃,1時間大気中で加温乾燥する。4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート 1%メチルエチルケ
トン溶液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥後、
メチルビニールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%
メチルエチルケトン溶液をコーティングし、60℃ 3
0分間乾燥後、加湿加温(100WET %、50℃)下1
時間放置後精製水にて洗浄する。その後、60℃ 24
時間乾燥し、湿潤性付与の抗血栓性血管造影用ポリウレ
タンを得た。 【効果】加水分解性シリル基を有するため、基材表面
(有機材質、無機材質)の種類を問わず抗血栓性を有す
る共重合体を容易に固定できる。湿潤時に潤滑性を有
し、安全で安価である。
リル酸メチル−CH2 =C(Me)COOCH2 −(C
F2 )6 −CF3 −スチレン−ポリウレタン−トリメト
キシリール共重合体のトルエン溶液でコーティングし、
100℃,1時間大気中で加温乾燥する。4,4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート 1%メチルエチルケ
トン溶液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥後、
メチルビニールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%
メチルエチルケトン溶液をコーティングし、60℃ 3
0分間乾燥後、加湿加温(100WET %、50℃)下1
時間放置後精製水にて洗浄する。その後、60℃ 24
時間乾燥し、湿潤性付与の抗血栓性血管造影用ポリウレ
タンを得た。 【効果】加水分解性シリル基を有するため、基材表面
(有機材質、無機材質)の種類を問わず抗血栓性を有す
る共重合体を容易に固定できる。湿潤時に潤滑性を有
し、安全で安価である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は湿潤時において潤滑性
と抗血栓性を合わせもつ医療用具及びその製造方法に関
するものであり、特に血液と接触するカテーテル類、ガ
イドワイヤ、針類、血液体外循環システムに使用される
用具類等に広く使用可能な有用な発明である。
と抗血栓性を合わせもつ医療用具及びその製造方法に関
するものであり、特に血液と接触するカテーテル類、ガ
イドワイヤ、針類、血液体外循環システムに使用される
用具類等に広く使用可能な有用な発明である。
【0002】
【従来の技術】医療用具技術の向上にともない、より安
全性を有する医療用具が求められている。特に、近年血
管造影用にも使用されるカテーテル類、ガイドワイヤ
や、検査のみならずPTCA法等による用具として血液
と接触する医療用具類の進歩には目覚しいものがある。
全性を有する医療用具が求められている。特に、近年血
管造影用にも使用されるカテーテル類、ガイドワイヤ
や、検査のみならずPTCA法等による用具として血液
と接触する医療用具類の進歩には目覚しいものがある。
【0003】これらに使用される医療用具の安全性をよ
り高める目的で二つの条件を満たすことが必要とされて
いる。すなわち、第一は使用性をより円滑に行うための
医療用具表面の潤滑性であり、第二は血液との接触によ
って生ずる血液凝固の防止(抗血栓性)である。
り高める目的で二つの条件を満たすことが必要とされて
いる。すなわち、第一は使用性をより円滑に行うための
医療用具表面の潤滑性であり、第二は血液との接触によ
って生ずる血液凝固の防止(抗血栓性)である。
【0004】第一の医療用具の表面に潤滑性をもたせる
方法として、従来滑り性のよい基材を使用したり、シリ
コンオイル、オリーブオイル等を基材表面に塗布したり
しているが、効果の点で充分とは言えない。
方法として、従来滑り性のよい基材を使用したり、シリ
コンオイル、オリーブオイル等を基材表面に塗布したり
しているが、効果の点で充分とは言えない。
【0005】又、別法として基材表面に親水性化合物で
あるポリビニルピロリドンとポリウレタンとのインター
ポリマーを用いる方法(特開昭59−19852号公
報、米国特許第4100309号)、反応性官能基を共
重合した親水性ポリマーとイソシアネートを用いた方法
(特開昭59−81341号公報)、イソシアネートを
用いてポリエチレンオキサイドを固定する方法(特開昭
58−193766)等が知られている。これらの方法
は、潤滑性という点で有効な医療用具を提供している
が、抗血栓性については充分ではない。
あるポリビニルピロリドンとポリウレタンとのインター
ポリマーを用いる方法(特開昭59−19852号公
報、米国特許第4100309号)、反応性官能基を共
重合した親水性ポリマーとイソシアネートを用いた方法
(特開昭59−81341号公報)、イソシアネートを
用いてポリエチレンオキサイドを固定する方法(特開昭
58−193766)等が知られている。これらの方法
は、潤滑性という点で有効な医療用具を提供している
が、抗血栓性については充分ではない。
【0006】第二の医療用具の表面に抗血栓をもたせる
方法として抗血栓性を有する医療用具に関しては親水性
ヘパリン化材料を使用したもの(特公昭54−1851
8号公報)、線溶治性物質を使用するもの、ミクロドメ
イン構造を有するグラフト・ブロック共重合体を使用す
るもの(特開昭60−12069、特開昭62−381
71、特開昭63−296762)等が知られている。
これらの方法は抗血栓材料により基材表面を血栓形成抑
制型表面に変えており、有効な抗血栓性医療用具を提供
している。しかし、潤滑性については充分ではなかっ
た。
方法として抗血栓性を有する医療用具に関しては親水性
ヘパリン化材料を使用したもの(特公昭54−1851
8号公報)、線溶治性物質を使用するもの、ミクロドメ
イン構造を有するグラフト・ブロック共重合体を使用す
るもの(特開昭60−12069、特開昭62−381
71、特開昭63−296762)等が知られている。
これらの方法は抗血栓材料により基材表面を血栓形成抑
制型表面に変えており、有効な抗血栓性医療用具を提供
している。しかし、潤滑性については充分ではなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】潤滑性と抗血栓性とを
相互に持ち合せたものとしては特開平2−144070
が提案されている。この方法は、親水性共重合体に酸性
多糖類(なかでもヘパリン化合物)を共有結合又はイオ
ン結合により、従来法で基材に固定する方法で、湿潤下
での易溶性と抗血栓性物質であるヘパリン化合物の応用
で抗血栓性を有する優れた医療材料を提供している。
相互に持ち合せたものとしては特開平2−144070
が提案されている。この方法は、親水性共重合体に酸性
多糖類(なかでもヘパリン化合物)を共有結合又はイオ
ン結合により、従来法で基材に固定する方法で、湿潤下
での易溶性と抗血栓性物質であるヘパリン化合物の応用
で抗血栓性を有する優れた医療材料を提供している。
【0008】しかし、この抗血栓性作用をもつ酸性多糖
類は血栓形成抑制の機構が血液凝固因子抑制型と言われ
ており、固定化に伴う失活や、in vivo埋殖中で
の失活が懸念される。又、固定化が煩雑であり、材料も
高価である。
類は血栓形成抑制の機構が血液凝固因子抑制型と言われ
ており、固定化に伴う失活や、in vivo埋殖中で
の失活が懸念される。又、固定化が煩雑であり、材料も
高価である。
【0009】この発明は、潤滑性と抗血栓性を相互に持
ち合せるとともに、より安全性を高め、安価に提供でき
る医療用具及びその製造方法を提供することを目的とし
ている。
ち合せるとともに、より安全性を高め、安価に提供でき
る医療用具及びその製造方法を提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、医療用具
の基材表面に抗血栓性を有する共重合体を被覆し、その
共重合体の親水部表面に親水性化合物を共有結合により
被膜固定することをその要旨とするものである。
の基材表面に抗血栓性を有する共重合体を被覆し、その
共重合体の親水部表面に親水性化合物を共有結合により
被膜固定することをその要旨とするものである。
【0011】この発明でいう抗血栓性を有する共重合体
とはグラフト共重合体、又はブロック共重合を含むもの
である。そして、この共重合体は血小板接触活性化阻止
機能をもつ親水・疎水型ミクロドメイン構造を有し、加
水分解性シリル基をもつものであって、医療用具の基材
表面に対して湿気下でシリル基の加水分解によるシラン
架橋により強固に固定して、ミクロドメイン構造を有す
る共重合体の被膜を形成させ、次いで、湿潤時における
潤滑性を発現させるために上記共重合体の親水部表面に
湿潤時に潤滑性を有する親水性化合物を共有結合させる
ことである。
とはグラフト共重合体、又はブロック共重合を含むもの
である。そして、この共重合体は血小板接触活性化阻止
機能をもつ親水・疎水型ミクロドメイン構造を有し、加
水分解性シリル基をもつものであって、医療用具の基材
表面に対して湿気下でシリル基の加水分解によるシラン
架橋により強固に固定して、ミクロドメイン構造を有す
る共重合体の被膜を形成させ、次いで、湿潤時における
潤滑性を発現させるために上記共重合体の親水部表面に
湿潤時に潤滑性を有する親水性化合物を共有結合させる
ことである。
【0012】すなわち、親水・疎水型ミクロドメイン構
造の親水部を湿潤時に潤滑性を有する親水性部と疎水部
からなるミクロドメイン構造に変えることによって抗血
栓と潤滑性の相互作用を合わせもつよう構成したことを
特徴とする製造方法である。
造の親水部を湿潤時に潤滑性を有する親水性部と疎水部
からなるミクロドメイン構造に変えることによって抗血
栓と潤滑性の相互作用を合わせもつよう構成したことを
特徴とする製造方法である。
【0013】この発明で使用される親水・疎水性型ミク
ロドメイン構造を有する共重合体は、特に限定するもの
ではないが、加水分解性シリル基をもつ共重合誘導体で
あることが望ましい。
ロドメイン構造を有する共重合体は、特に限定するもの
ではないが、加水分解性シリル基をもつ共重合誘導体で
あることが望ましい。
【0014】前記加水分解性シリル基を有する共重合体
は、親水性部分としてのビニール系単量体単位(a)と
疎水性部分としての含弗系ビニール系単量体単位(b)
から構成されるビニル系グラフト・ブロック共重合体で
あって、少なくとも片末端に加水分解性シリル基(c)
を有するビニール系グラフト・ブロック共重合体であ
る。
は、親水性部分としてのビニール系単量体単位(a)と
疎水性部分としての含弗系ビニール系単量体単位(b)
から構成されるビニル系グラフト・ブロック共重合体で
あって、少なくとも片末端に加水分解性シリル基(c)
を有するビニール系グラフト・ブロック共重合体であ
る。
【0015】或いは、親水性部分としてのビニール系単
量体単位(a’)と疎水性部分としての含弗系ビニール
系単量体単位(b’)と加水分解性シリル基を含有する
単量体単位(c’)から構成されるグラフト・ブロック
共重合体である。
量体単位(a’)と疎水性部分としての含弗系ビニール
系単量体単位(b’)と加水分解性シリル基を含有する
単量体単位(c’)から構成されるグラフト・ブロック
共重合体である。
【0016】親水性部分としてのビニール系単量体単位
(a),(a’)となるモノマーとしてはアクリル酸、
メタクリル酸、及びその誘導体であり、具体的には、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸メ
チル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸n−ブチ
ル、ジメチルアミノ、ビニールアルコール、エチルメタ
アクリレート、アクリル酸アミド、メタアクリル酸アミ
ド、N−ビニール−2−ピロリドン、2−ヒドロキシメ
チル−(メタ)アクリレート等で好ましいものはメタク
リル酸である。
(a),(a’)となるモノマーとしてはアクリル酸、
メタクリル酸、及びその誘導体であり、具体的には、ア
クリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリル酸メ
チル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸n−ブチ
ル、ジメチルアミノ、ビニールアルコール、エチルメタ
アクリレート、アクリル酸アミド、メタアクリル酸アミ
ド、N−ビニール−2−ピロリドン、2−ヒドロキシメ
チル−(メタ)アクリレート等で好ましいものはメタク
リル酸である。
【0017】疎水性部分としては含弗系ビニール系単量
体(b)(b’)として使用されるモノマーとしては、
C7 F15CH2 OCO−CH=CH2 ,C8 F17SO2
N(Pr)CH2 CH2 OCO−CH=CH2 ,C8 F
17SO2 N(Me)CH2 CH2 OCO−C(Me)H
=CH2 ,
体(b)(b’)として使用されるモノマーとしては、
C7 F15CH2 OCO−CH=CH2 ,C8 F17SO2
N(Pr)CH2 CH2 OCO−CH=CH2 ,C8 F
17SO2 N(Me)CH2 CH2 OCO−C(Me)H
=CH2 ,
【0018】
【化1】 C7 F15CON(Et)CH2 CH2 OCO−C(M
e)=CH2 ,CF3 (CF2 )9 CH2 CH2 OCO
−CH=CH2,C8 F17(CH2 )11OCO−C(M
e)=CH2 ,C8 F17CH2 CH(OH)CH2 OC
O−C(Me)=CH2 ,C8 F17SO2 N(CH2 C
H2OCO−CH=CH)2 ,C8 F17SO2 N(M
e)(CH2 )10OCO−CH2 CH=CH2 ,C8 F
17SO2 N(Et)CH2 CH2 OCO−CH=CH−
COOEt,C6 F13SO2 N(Me)CH2 CH2 O
CO−CH=CH2 ,CF3 (CF2 )2 CH2 OCO
−C(Me)=CH2 ,CF3 (CF2 )4 CH2CH
2 OCO−C(Me)=CH2 ,HCF2 (CF2 )7
CH2 OCO−CH=CH2 等のパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エ
ステル;例えば C7 F15CH2 OCH=CH2 ,C7 F15CH2 OCO
−CH=CH2 等の上記と同様のパーフルオロアルキル基を有するビニ
ルエーテルまたはアリールエーテル;例えば C8 F17(CH2 )11−OCO−CH=CH−COOM
e,C8 F17(CH2 )11−OCO−CH=CH−CO
OCH2 C7 F15 などの上記(メタ)アクリル酸エステルの場合と同様の
パーフルオロアルキル基を持つマレイン酸モノあるいは
ジエステル;例えば C8 F17SO2 NHCH2 CH2 SO2 CH=CH2 等の上記パーフルオロアルキル基を有すビニルスルホン
酸;クロロトリフルオロエチレン,テトラフルオロエチ
レンなどのフルオロオレフィン系単量体があげられる。
なお、上記及び下記において、Me,Et,Prはそれ
ぞれメチル,エチル,プロピル基を示す。
e)=CH2 ,CF3 (CF2 )9 CH2 CH2 OCO
−CH=CH2,C8 F17(CH2 )11OCO−C(M
e)=CH2 ,C8 F17CH2 CH(OH)CH2 OC
O−C(Me)=CH2 ,C8 F17SO2 N(CH2 C
H2OCO−CH=CH)2 ,C8 F17SO2 N(M
e)(CH2 )10OCO−CH2 CH=CH2 ,C8 F
17SO2 N(Et)CH2 CH2 OCO−CH=CH−
COOEt,C6 F13SO2 N(Me)CH2 CH2 O
CO−CH=CH2 ,CF3 (CF2 )2 CH2 OCO
−C(Me)=CH2 ,CF3 (CF2 )4 CH2CH
2 OCO−C(Me)=CH2 ,HCF2 (CF2 )7
CH2 OCO−CH=CH2 等のパーフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エ
ステル;例えば C7 F15CH2 OCH=CH2 ,C7 F15CH2 OCO
−CH=CH2 等の上記と同様のパーフルオロアルキル基を有するビニ
ルエーテルまたはアリールエーテル;例えば C8 F17(CH2 )11−OCO−CH=CH−COOM
e,C8 F17(CH2 )11−OCO−CH=CH−CO
OCH2 C7 F15 などの上記(メタ)アクリル酸エステルの場合と同様の
パーフルオロアルキル基を持つマレイン酸モノあるいは
ジエステル;例えば C8 F17SO2 NHCH2 CH2 SO2 CH=CH2 等の上記パーフルオロアルキル基を有すビニルスルホン
酸;クロロトリフルオロエチレン,テトラフルオロエチ
レンなどのフルオロオレフィン系単量体があげられる。
なお、上記及び下記において、Me,Et,Prはそれ
ぞれメチル,エチル,プロピル基を示す。
【0019】これらのうちで好ましいのは炭素数3〜2
1のパーフルオロアルキル基を含む(メタ)アクリル酸
エステルである。この発明でいう加水分解性シリル基の
導入にはシリルメルカプタンが使用され、前記(a)及
び(b)と反応してグラフト・ブロック共重合体を形成
し、湿気下で加水分解反応を起こし、シラン架橋を形成
し、強固な被膜をつくる。
1のパーフルオロアルキル基を含む(メタ)アクリル酸
エステルである。この発明でいう加水分解性シリル基の
導入にはシリルメルカプタンが使用され、前記(a)及
び(b)と反応してグラフト・ブロック共重合体を形成
し、湿気下で加水分解反応を起こし、シラン架橋を形成
し、強固な被膜をつくる。
【0020】又、シリル基を含有する単量単位体
(c’)としては、例えば、ビニルメチルジメトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合
物、メチルジメトキシシラン、メチルジアセトキシシラ
ン等のヒドロシラン化合物、又、シリル基含有ビニルビ
ニル重合体、シリル基含有ポリウレタン等が挙げられ、
(a)−(b),(a’)−(b’)とグラフト・ブロ
ック共重合し、(a)−(b)−(c),(a’)−
(b’)−(c’)が形成される。
(c’)としては、例えば、ビニルメチルジメトキシシ
ラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン化合
物、メチルジメトキシシラン、メチルジアセトキシシラ
ン等のヒドロシラン化合物、又、シリル基含有ビニルビ
ニル重合体、シリル基含有ポリウレタン等が挙げられ、
(a)−(b),(a’)−(b’)とグラフト・ブロ
ック共重合し、(a)−(b)−(c),(a’)−
(b’)−(c’)が形成される。
【0021】ミクロドメイン構造による抗血栓性を発現
する表面は親水・疎水型のラメラ構造形態にその分子配
合が大きく影響されると言われており、シリル基を含有
する単量単位体で親水、疎水型分子構造を調整すること
が可能である。
する表面は親水・疎水型のラメラ構造形態にその分子配
合が大きく影響されると言われており、シリル基を含有
する単量単位体で親水、疎水型分子構造を調整すること
が可能である。
【0022】好ましい化合物は;メタクリル酸メチル−
CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 −CF
3 −ポリウレタン−シリルのグラフト・ブロック共重合
体の溶解した有機溶媒溶液が挙げられる。
CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 −CF
3 −ポリウレタン−シリルのグラフト・ブロック共重合
体の溶解した有機溶媒溶液が挙げられる。
【0023】次にこの発明で使用される湿潤時に潤滑性
を形成する親水性高分子化合物は公知の化合物として多
種あるが、特に限定はしない。例として、デンプン系、
セルロース系、無水マレイン酸系、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール等を挙げることができるが、
好ましくは、無水マレイン酸、ポリビニルアルコール−
デンプンの混合物、ポリビニルピロリドン等が挙げられ
る。これらの親水性高分子化合物の基材表面に対する固
定は、先に、シラン架橋によって基材に固定されたグラ
フト・ブロック共重合体に従来公知の種々の方法によっ
て適用可能である。
を形成する親水性高分子化合物は公知の化合物として多
種あるが、特に限定はしない。例として、デンプン系、
セルロース系、無水マレイン酸系、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルコール等を挙げることができるが、
好ましくは、無水マレイン酸、ポリビニルアルコール−
デンプンの混合物、ポリビニルピロリドン等が挙げられ
る。これらの親水性高分子化合物の基材表面に対する固
定は、先に、シラン架橋によって基材に固定されたグラ
フト・ブロック共重合体に従来公知の種々の方法によっ
て適用可能である。
【0024】例えば、イソシアネート基等を含む化合物
を予め被膜し、親水性高分子化合物を共有結合により固
着させる方法が好ましい。イソシアネート基を含む化合
物としては、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンイソシアネート等が挙げられる。
を予め被膜し、親水性高分子化合物を共有結合により固
着させる方法が好ましい。イソシアネート基を含む化合
物としては、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジ
フェニルメタンイソシアネート等が挙げられる。
【0025】医療用具の基材は種々のプラスチック、種
々の無機材料、金属材料等がよく、具体的には、ポリウ
レタン、ポリアミド系のナイロン、塩化ビニール、ポリ
エステル、ポリウレア、ステンレス、弾性金属、セラミ
ックス、木材、紙等が挙げられる。
々の無機材料、金属材料等がよく、具体的には、ポリウ
レタン、ポリアミド系のナイロン、塩化ビニール、ポリ
エステル、ポリウレア、ステンレス、弾性金属、セラミ
ックス、木材、紙等が挙げられる。
【0026】
【作用】第一の発明によれば、血小板活性化抑制物質等
の生理活性物質を使用せず、親水・疎水型ミクロドメイ
ン構造自体のキャッピング・コントロール機能により、
血小板接触活性化を阻止することで、医療用具の表面を
加水分解性シリル基をもつグラフト・ブロック共重合体
で抗血栓性を発現する表面化を行い、次に公知の方法で
湿潤時に湿潤性を有する親水性化合物を共有結合により
被膜固定する。
の生理活性物質を使用せず、親水・疎水型ミクロドメイ
ン構造自体のキャッピング・コントロール機能により、
血小板接触活性化を阻止することで、医療用具の表面を
加水分解性シリル基をもつグラフト・ブロック共重合体
で抗血栓性を発現する表面化を行い、次に公知の方法で
湿潤時に湿潤性を有する親水性化合物を共有結合により
被膜固定する。
【0027】この発明によれば、医療用具の基材を構成
する種類に左右されることなく、湿潤時に潤滑性を有す
る抗血栓性医療用具を得ることが可能である。すなわ
ち、従来の方法によれば医療用具の基材、金属類、ガラ
ス、木材、その他の無機材料等に対しては予めこれらの
基材表面に対して有機高分子化合物をコーティングさせ
て反応性官能基を導入したり、基材に反応性官能基を有
する物質を混在させる前処理が必須条件であったが、本
発明によればこのような前処理の必要性はなく、容易に
製造される。
する種類に左右されることなく、湿潤時に潤滑性を有す
る抗血栓性医療用具を得ることが可能である。すなわ
ち、従来の方法によれば医療用具の基材、金属類、ガラ
ス、木材、その他の無機材料等に対しては予めこれらの
基材表面に対して有機高分子化合物をコーティングさせ
て反応性官能基を導入したり、基材に反応性官能基を有
する物質を混在させる前処理が必須条件であったが、本
発明によればこのような前処理の必要性はなく、容易に
製造される。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば加水分解性シリル基を
有するため、基材表面(有機材質、無機材質)の種類を
問わず抗血栓性を有する共重合体を容易に固定できる。
有するため、基材表面(有機材質、無機材質)の種類を
問わず抗血栓性を有する共重合体を容易に固定できる。
【0029】又、上記の方法で製造された抗血栓性医療
用具は抗血栓性のみならず湿潤時に潤滑性を有し、しか
も従来の抗血栓性及び潤滑性を有したものよりも安全性
を高めることができるとともに安価なものとなる。
用具は抗血栓性のみならず湿潤時に潤滑性を有し、しか
も従来の抗血栓性及び潤滑性を有したものよりも安全性
を高めることができるとともに安価なものとなる。
【0030】
【実施例】以下、実施例について説明する。まず、下記
実施例で使用する抗血栓性を有する共重合体の製造方法
の一例を説明する。
実施例で使用する抗血栓性を有する共重合体の製造方法
の一例を説明する。
【0031】コルベンにトルエン100部を入れ、攪拌
しながら加温して100°Cに昇温させ、メタクリル酸
メチルを35部、CH2 =C(Me)COOCH2 (C
F2 )6 CF3 を55部、スチレン20部のγ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシランを7部、アゾビスイソ
ブチロニトリルを3部、トルエン5部の混合溶液を2時
間を要して滴下し、その他同温度で2時間反応させる。
しながら加温して100°Cに昇温させ、メタクリル酸
メチルを35部、CH2 =C(Me)COOCH2 (C
F2 )6 CF3 を55部、スチレン20部のγ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシランを7部、アゾビスイソ
ブチロニトリルを3部、トルエン5部の混合溶液を2時
間を要して滴下し、その他同温度で2時間反応させる。
【0032】さらに、アゾビスイソブチロニトリル1部
を添加した後、2時間同温度で反応させ、重合体を得
る。これに、シリル基含有ポリウレタン20部をトルエ
ン50部の混合液を加え、アゾビスイソブチロニトリル
を更に1部添加後、2時間同温度で反応させ、メタクリ
ル酸メチル−CH2 =C(Me)COOCH2 (C
F2 )6 CF3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキ
シリール共重合体を得る。この重合体には弗素−炭素二
重結合にによる、1648cm-1の赤外吸収スペクトルは
なく、GPCでの分子量測定で1200であった。
を添加した後、2時間同温度で反応させ、重合体を得
る。これに、シリル基含有ポリウレタン20部をトルエ
ン50部の混合液を加え、アゾビスイソブチロニトリル
を更に1部添加後、2時間同温度で反応させ、メタクリ
ル酸メチル−CH2 =C(Me)COOCH2 (C
F2 )6 CF3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキ
シリール共重合体を得る。この重合体には弗素−炭素二
重結合にによる、1648cm-1の赤外吸収スペクトルは
なく、GPCでの分子量測定で1200であった。
【0033】(実施例1)ポリウレタン(商品名「ペレ
セン」、ダウケミカル社製) シート 5cm×5cm
×0.5tm/mの表面に、10%メタクリル酸メチル
−CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 −C
F3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキシリール共
重合体のトルエン溶液でコーティングし、100℃,1
時間大気中で加温乾燥する。4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート 1%メチルエチルケトン溶液をコ
ーティングし、60℃ 30分間乾燥後、メチルビニー
ルエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチルエチル
ケトン溶液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥
後、加湿加温(100WET %、50℃)下1時間放置後
精製水にて洗浄する。その後、60℃ 24時間乾燥
し、湿潤性付与の抗血栓性血管造影用ポリウレタンを得
た。
セン」、ダウケミカル社製) シート 5cm×5cm
×0.5tm/mの表面に、10%メタクリル酸メチル
−CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 −C
F3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキシリール共
重合体のトルエン溶液でコーティングし、100℃,1
時間大気中で加温乾燥する。4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート 1%メチルエチルケトン溶液をコ
ーティングし、60℃ 30分間乾燥後、メチルビニー
ルエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチルエチル
ケトン溶液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥
後、加湿加温(100WET %、50℃)下1時間放置後
精製水にて洗浄する。その後、60℃ 24時間乾燥
し、湿潤性付与の抗血栓性血管造影用ポリウレタンを得
た。
【0034】この血管造影用ポリウレタンを使用する
と、血栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例2)5Fr(外径1.67m/m、内径1.1
m/m)、ナイロンエラストマー(商品名「ペバック
ス」、東レ社製)の血管造影用カテーテルの表面に10
%メタクリル酸メチル−CH2 =C(Me)COOCH
2 −(CF2 )6 −CF3 −スチレン−ポリウレタン−
トリメトキシリール共重合体のトルエン溶液でコーティ
ングし、100℃,1時間乾燥後、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート 1%メチルエチルケトン溶
液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥後、メチル
ビニールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチル
エチルケトン溶液をコーティングし、60℃ 30分間
乾燥後、加湿加温に1時間放置後精製水にて洗浄する。
その後、60℃ 24時間乾燥し、湿潤性付与の抗血栓
性血管造影用カテーテルを得た。
と、血栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例2)5Fr(外径1.67m/m、内径1.1
m/m)、ナイロンエラストマー(商品名「ペバック
ス」、東レ社製)の血管造影用カテーテルの表面に10
%メタクリル酸メチル−CH2 =C(Me)COOCH
2 −(CF2 )6 −CF3 −スチレン−ポリウレタン−
トリメトキシリール共重合体のトルエン溶液でコーティ
ングし、100℃,1時間乾燥後、4,4’−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート 1%メチルエチルケトン溶
液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥後、メチル
ビニールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチル
エチルケトン溶液をコーティングし、60℃ 30分間
乾燥後、加湿加温に1時間放置後精製水にて洗浄する。
その後、60℃ 24時間乾燥し、湿潤性付与の抗血栓
性血管造影用カテーテルを得た。
【0035】この血管造影用カテーテルを使用すると、
血栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例3)4Fr(外径1.85m/m、内径0.9
m/m)、ポリウレタン(商品名「ペレセン」、ダウケ
ミカル社製)からなるリザーバー用カテーテルの表面に
10%メタクリル酸メチル−CH2 =C(Me)COO
CH2 −(CF2 )6 CF3 −スチレン−ポリウレタン
−トリメトキシリール共重合体のトルエン溶液でコーテ
ィングし、100℃,1時間乾燥後、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート 1%メチルエチルケトン
溶液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥後、メチ
ルビニールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチ
ルエチルケトン溶液をコーティングし、60℃ 30分
間乾燥後、加湿加温に1時間放置後生成水にて洗浄す
る。その後、60℃ 24時間乾燥し、湿潤性付与のリ
ザーバー用カテーテルを得た。
血栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例3)4Fr(外径1.85m/m、内径0.9
m/m)、ポリウレタン(商品名「ペレセン」、ダウケ
ミカル社製)からなるリザーバー用カテーテルの表面に
10%メタクリル酸メチル−CH2 =C(Me)COO
CH2 −(CF2 )6 CF3 −スチレン−ポリウレタン
−トリメトキシリール共重合体のトルエン溶液でコーテ
ィングし、100℃,1時間乾燥後、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート 1%メチルエチルケトン
溶液をコーティングし、60℃ 30分間乾燥後、メチ
ルビニールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチ
ルエチルケトン溶液をコーティングし、60℃ 30分
間乾燥後、加湿加温に1時間放置後生成水にて洗浄す
る。その後、60℃ 24時間乾燥し、湿潤性付与のリ
ザーバー用カテーテルを得た。
【0036】このリザーバー用カテーテルを使用する
と、血栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例4)ポリウレタン(商品名「ペレセン」、ダウ
ケミカル社製)被膜からなる、φ0.87×1500m
/mのガイドワイヤの表面に、5%メタクリル酸メチル
−CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 CF
3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキシリール共重
合体のトルエン溶液でコーティングし、100℃,1時
間大気中で加温乾燥する。4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート1%メチルエチルケトン溶液をコーテ
ィングし、60℃ 30分間乾燥後、さらにメチルビニ
ールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチルエチ
ルケトン溶液をコーティングし、80℃ 2時間乾燥
後、加湿加温(100WET %、50℃)下1時間放置後
精製水にて洗浄する。その後、60℃ 24時間乾燥
し、湿潤性付与の抗血栓性を有するガイドワイヤを得
た。
と、血栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例4)ポリウレタン(商品名「ペレセン」、ダウ
ケミカル社製)被膜からなる、φ0.87×1500m
/mのガイドワイヤの表面に、5%メタクリル酸メチル
−CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 CF
3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキシリール共重
合体のトルエン溶液でコーティングし、100℃,1時
間大気中で加温乾燥する。4,4’−ジフェニルメタン
ジイソシアネート1%メチルエチルケトン溶液をコーテ
ィングし、60℃ 30分間乾燥後、さらにメチルビニ
ールエーテル無水マレイン酸共重合体の3%メチルエチ
ルケトン溶液をコーティングし、80℃ 2時間乾燥
後、加湿加温(100WET %、50℃)下1時間放置後
精製水にて洗浄する。その後、60℃ 24時間乾燥
し、湿潤性付与の抗血栓性を有するガイドワイヤを得
た。
【0037】このガイドワイヤを使用すると、長時間血
栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例5)ポリウレタン(商品名「ペレセン」、ダウ
ケミカル社製)被膜からなる、φ0.87×1500m
/mのガイドワイヤの表面に、5%メタクリル酸メチル
−CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 CF
3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキシリール共重
合体のトルエン溶液でコーティングし、室温下10分間
放置した後、メチルビニールエーテル無水マレイン酸共
重合体の3%メチルエチルケトン溶液をコーティング
し、80℃ 12時間乾燥後、加湿加温(100WET
%、50℃)下1時間放置後、精製水にて洗浄する。そ
の後、60℃24時間乾燥し、湿潤性付与の抗血栓性を
有するガイドワイヤを得た。
栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。 (実施例5)ポリウレタン(商品名「ペレセン」、ダウ
ケミカル社製)被膜からなる、φ0.87×1500m
/mのガイドワイヤの表面に、5%メタクリル酸メチル
−CH2 =C(Me)COOCH2 −(CF2 )6 CF
3 −スチレン−ポリウレタン−トリメトキシリール共重
合体のトルエン溶液でコーティングし、室温下10分間
放置した後、メチルビニールエーテル無水マレイン酸共
重合体の3%メチルエチルケトン溶液をコーティング
し、80℃ 12時間乾燥後、加湿加温(100WET
%、50℃)下1時間放置後、精製水にて洗浄する。そ
の後、60℃24時間乾燥し、湿潤性付与の抗血栓性を
有するガイドワイヤを得た。
【0038】このガイドワイヤを使用しても、長時間血
栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。
栓の発生がなく、又、優れた潤滑性が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 雄康 千葉県船橋市若松2丁目8街区4号棟302 号
Claims (7)
- 【請求項1】 医療用具の基材表面に抗血栓性を有する
共重合体を被覆し、その共重合体の親水部表面に親水性
化合物を共有結合により被膜固定することを特徴とする
湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具の製造方法。 - 【請求項2】 前記抗血栓性を有する共重合体は湿気下
で加水分解性シリル基を保つ共重合体であって、医療用
具の基材表面に対しシラン架橋させて被膜層を形成して
固定することを特徴とする請求項1に記載の湿潤時に潤
滑性を有する抗血栓性医療用具の製造方法。 - 【請求項3】 医療用具の基材は高分子樹脂化合物、金
属類、無機材料のいずれか一つからなる請求項1又は2
に記載の湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具の製
造方法。 - 【請求項4】 共重合体は、親水・疎水性型ミクロドメ
イン構造を有する化合物である請求項1,2,3のうち
いずれかに記載の湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療
用具の製造方法。 - 【請求項5】 親水性化合物は湿潤時に潤滑性を有する
化合物である請求項1に記載の湿潤時に潤滑性を有する
抗血栓性医療用具の製造方法。 - 【請求項6】 医療用具の基材表面に固定されるととも
にシラン架橋された共重合体からなる被膜層に対し、そ
の共重合体の親水部表面に親水性化合物が共有結合によ
り被膜固定されていることを特徴とする湿潤時に潤滑性
を有する抗血栓性医療用具。 - 【請求項7】 医療用具の基材は高分子樹脂化合物、金
属類、無機材料のいずれか一つからなる請求項6に記載
の湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3281721A JP2744155B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3281721A JP2744155B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05115541A true JPH05115541A (ja) | 1993-05-14 |
JP2744155B2 JP2744155B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=17643059
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3281721A Expired - Lifetime JP2744155B2 (ja) | 1991-10-28 | 1991-10-28 | 湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2744155B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0747120A (ja) * | 1993-06-18 | 1995-02-21 | Dia Medical Supply Kk | 潤滑性表面を有する医療用具、その製造法及びそのためのコーティング剤 |
JP2009509718A (ja) * | 2005-10-04 | 2009-03-12 | アイエルエイチ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー | 潤滑ライニングを有するカテーテル並びにその製造方法および使用方法 |
WO2015060129A1 (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-30 | 住友ゴム工業株式会社 | 潤滑性、低タンパク質吸着性および/または低細胞吸着性を有する金属医療用具及びその製造方法 |
JP2016052346A (ja) * | 2014-09-02 | 2016-04-14 | 住友ゴム工業株式会社 | 金属医療用具 |
CN107029299A (zh) * | 2015-11-26 | 2017-08-11 | 住友橡胶工业株式会社 | 橡胶或弹性体制医疗用具及其制造方法 |
CN107029303A (zh) * | 2015-11-26 | 2017-08-11 | 住友橡胶工业株式会社 | 金属医疗用具及其制造方法 |
US10647829B2 (en) | 2013-06-20 | 2020-05-12 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Surface modification method and surface modification body |
US10759918B2 (en) | 2015-08-03 | 2020-09-01 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Surface modification method and surface-modified elastic body |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59500800A (ja) * | 1982-05-14 | 1984-05-10 | アストラ・メデイテツク・アクチエボラ−グ | バイオコンパチブルな表面層を有する物品およびそのような表面層を有する物品の製造方法 |
JPS5981341A (ja) * | 1981-05-18 | 1984-05-11 | アストラ・テック・アクチエボラーグ | 基質上での親水性コ−テイングの形成方法 |
JPS6096259A (ja) * | 1983-10-31 | 1985-05-29 | ユニチカ株式会社 | 抗血栓性医療材料の製造法 |
JPS6145775A (ja) * | 1984-08-07 | 1986-03-05 | テルモ株式会社 | 医療用チューブガイドワイヤーおよびその製造方法 |
JPH01250265A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-10-05 | Terumo Corp | 医療用器具 |
JPH02144070A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-06-01 | Toray Ind Inc | 易滑性医療材料 |
JPH02277458A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-11-14 | Union Carbide Chem & Plast Co Inc | 改良された親水性滑性被膜 |
JPH03184557A (ja) * | 1989-06-16 | 1991-08-12 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 医療用器具の被覆方法 |
-
1991
- 1991-10-28 JP JP3281721A patent/JP2744155B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5981341A (ja) * | 1981-05-18 | 1984-05-11 | アストラ・テック・アクチエボラーグ | 基質上での親水性コ−テイングの形成方法 |
JPS59500800A (ja) * | 1982-05-14 | 1984-05-10 | アストラ・メデイテツク・アクチエボラ−グ | バイオコンパチブルな表面層を有する物品およびそのような表面層を有する物品の製造方法 |
JPS6096259A (ja) * | 1983-10-31 | 1985-05-29 | ユニチカ株式会社 | 抗血栓性医療材料の製造法 |
JPS6145775A (ja) * | 1984-08-07 | 1986-03-05 | テルモ株式会社 | 医療用チューブガイドワイヤーおよびその製造方法 |
JPH01250265A (ja) * | 1987-12-28 | 1989-10-05 | Terumo Corp | 医療用器具 |
JPH02144070A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-06-01 | Toray Ind Inc | 易滑性医療材料 |
JPH02277458A (ja) * | 1989-01-17 | 1990-11-14 | Union Carbide Chem & Plast Co Inc | 改良された親水性滑性被膜 |
JPH03184557A (ja) * | 1989-06-16 | 1991-08-12 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 医療用器具の被覆方法 |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0747120A (ja) * | 1993-06-18 | 1995-02-21 | Dia Medical Supply Kk | 潤滑性表面を有する医療用具、その製造法及びそのためのコーティング剤 |
JP2009509718A (ja) * | 2005-10-04 | 2009-03-12 | アイエルエイチ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー | 潤滑ライニングを有するカテーテル並びにその製造方法および使用方法 |
US10647829B2 (en) | 2013-06-20 | 2020-05-12 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Surface modification method and surface modification body |
WO2015060129A1 (ja) * | 2013-10-21 | 2015-04-30 | 住友ゴム工業株式会社 | 潤滑性、低タンパク質吸着性および/または低細胞吸着性を有する金属医療用具及びその製造方法 |
JP2015107312A (ja) * | 2013-10-21 | 2015-06-11 | 住友ゴム工業株式会社 | 潤滑性、低タンパク質吸着性および/または低細胞吸着性を有する金属医療用具及びその製造方法 |
CN105636615A (zh) * | 2013-10-21 | 2016-06-01 | 住友橡胶工业株式会社 | 具有润滑性以及低蛋白质吸附特性和/或低细胞吸附特性的金属医疗器械及其生产方法 |
JP2016052346A (ja) * | 2014-09-02 | 2016-04-14 | 住友ゴム工業株式会社 | 金属医療用具 |
US10092680B2 (en) | 2014-09-02 | 2018-10-09 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Metal medical device |
US10759918B2 (en) | 2015-08-03 | 2020-09-01 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Surface modification method and surface-modified elastic body |
CN107029299A (zh) * | 2015-11-26 | 2017-08-11 | 住友橡胶工业株式会社 | 橡胶或弹性体制医疗用具及其制造方法 |
CN107029303A (zh) * | 2015-11-26 | 2017-08-11 | 住友橡胶工业株式会社 | 金属医疗用具及其制造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2744155B2 (ja) | 1998-04-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7544381B2 (en) | Lubricious coatings for medical device | |
JP3115590B2 (ja) | 湿潤摩耗に耐性な潤滑親水性被膜 | |
US6340465B1 (en) | Lubricious coatings for medical devices | |
US5804318A (en) | Lubricious hydrogel surface modification | |
EP0991701B1 (en) | A hydrophilic coating and a method for the preparation thereof | |
EP1790702B1 (en) | Amphiphilic copolymer compositons | |
JP3253082B2 (ja) | 微生物付着の減少法 | |
WO2004091685A2 (en) | Coating for biomedical devices | |
JP2008119499A (ja) | 基体に親水性被膜を形成する方法およびこのような被膜を備えた基体、特に医療用装置 | |
EP0747071A1 (en) | Lubricious coatings containing polymers with vinyl and carboxylic aced moieties | |
WO1989007521A1 (en) | Process for coating polymer surfaces and coated products produced using such process | |
WO2009127698A1 (en) | Improved medical device with hydrophilic coating | |
JP3631781B2 (ja) | 湿潤時に表面が潤滑性を有する医療用具 | |
JPH05115541A (ja) | 湿潤時に潤滑性を有する抗血栓性医療用具及びその製造方法 | |
JP3522839B2 (ja) | 湿潤時に表面が潤滑性を有する医療用具及びその製造方法 | |
JPH0819599A (ja) | 湿潤時に表面が潤滑性を有する医療用具及びその製造方法 | |
JP2696053B2 (ja) | 潤滑性表面を有する医療用具、その製造法及びそのためのコーティング剤 | |
CN114845746B (zh) | 用于医疗装置的uv固化涂层 | |
JP3776194B2 (ja) | 医療用具及びその製造方法 | |
JPH02144070A (ja) | 易滑性医療材料 | |
JPH10201840A (ja) | 易滑性医療用具およびその製造方法 | |
JPH07289630A (ja) | 抗血栓性塗料、およびこれを塗布した医療、生理衛生用品 | |
JPH10201841A (ja) | 易滑性医療用具およびその製造方法 | |
JP2004024418A (ja) | 抗菌性組成物 | |
JPH10110134A (ja) | コーティング剤、易滑性医療用具およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206 Year of fee payment: 14 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120206 Year of fee payment: 14 |