JPH0511160U - コロナチヤージヤのグリツト位置決め構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】グリットを簡単且つ高精度に装着することので
きるコロナチャージャのグリット位置決め構造。 【構成】感光ドラムを支持するフレーム７の基部７０
に、チャージャ設置開口部７０Ａが形成され、その内壁
に上側が傾斜ガイド面８１Ａとされ他端が内壁面と略直
角な係止面８１Ｂとして形成された近接方向係止突起８
１と、上側が内壁面と略直角で且つ対応する近接方向係
止突起８１の傾斜ガイド面８１Ａ部位より背の低い係止
面８２Ａを形成する離反方向係止突起８２と、が突設さ
れ、グリット９の近接方向係止突起８１及び離反方向係
止突起８２と夫々対応する位置に係合孔９１，９２が形
成されて構成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電子写真法を利用して記録紙上に画像形成する画像形成装置に於て 、露光前に感光ドラム表面を一様に帯電させるコロナチャージャのグリット位置 決め構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

近時、コンピュータ，ワードプロセッサ及びファクシミリ等の出力情報を記録 紙上に印字乃至描画してハードコピーを得る画像形成装置（所謂プリンタ）に、 感光ドラムの表面の光導電性材料（感光体）を一様に帯電させた後露光して電荷 の抜け落ちた潜像を形成すると共に、この潜像にトナーを付着させて現像（トナ ー像化）し、該トナー像を記録紙に転写し、更に定着装置でトナー像を記録紙に 定着させる、所謂電子写真法が利用されている。 このような電子写真法を利用する画像形成装置では、感光ドラム表面の感光体 の帯電は、通常、コロナチャージャを感光ドラムに隣接配置して行なうように構 成される。コロナチャージャは、金属細線の周囲を感光ドラム側に開放する電極 板で囲み、金属細線に高電圧を加えて感光ドラムに向って放電を起させるもので ある。 コロナチャージャには、そのチャージ電圧を一定化する為に感光ドラムと対向 する電極板の開口部にグリットが設けられると共に、該グリット（電極板）とア ースの間にバリスタが介設されて構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如き従来構成に於て、良好な画像形成を行なう為には感光ドラム表面の 帯電電位を一定化することが必要であり、その為には、感光ドラム表面に対する グリットの位置（間隔）を高精度としてコロナチャージャを設置しなければなら ず、その装着が極めて面倒なものであった。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は、上記の如き事情に鑑み、グリットを簡単且つ高精度に装着すること のできるコロナチャージャのグリット位置決め構造の提供、を目的とする。

【０００５】

【課題を解決する為の手段】

上記目的達成の為、本考案に係るコロナチャージャのグリット位置決め構造は 、感光ドラムを支持する支持フレーム部材に、グリットが嵌装可能なグリット装 着開口部が形成されると共に、該グリット装着開口部の内壁面に、感光ドラム側 が傾斜ガイド面とされ他端が内壁面と略直角な係止面として形成された近接方向 係止突起と、感光ドラム側が内壁面と略直角で且つ対応する近接方向係止突起の 傾斜ガイド面部位より背の低い係止面を形成する離反方向係止突起と、が突設さ れ、グリットの近接方向係止突起及び離反方向係止突起と夫々対応する位置に係 合孔が形成されて構成されている。

【０００６】

【考案の実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明する。 図１は、本考案に係るコロナチャージャのグリット位置決め構造の一実施例を 適用した画像形成装置である電子写真式ファクシミリ装置の概略構成を示す。図 は側面から見た図に相当し、図中右側が装置の前面側である。 図示ファクシミリ装置は、装置本体１０の後端側上部に受信用の記録紙乃至送 信用の原稿を装置内に供給乃至導入させる給紙部３０が設けられ、この給紙部３ ０より装置前端側上部は、装置本体１０の給紙部３０側（後方側）端部にアーム ２１Ａを介して枢支された上部構成体２０により構成されている。 給紙部３０は、カット紙である受信用の記録紙を収容した記録紙カセット４０ が記録紙導入部位に着脱可能に装着されるカセット装着部３１と、該カセット装 着部３１の装置前端側（図中右側）に送信原稿用の原稿ホルダ３２を備えて構成 されている。カセット装着部３１の記録紙カセット４０に収容された記録紙の先 端部上側と対応する位置には、記録紙導入ローラ３３が配置されている。 上部構成体２０の上面は装置前端側に向かって低くなる緩い傾斜面として形成 されており、この傾斜面部分は表示パネルや操作釦等が配置された操作部２３と なっている。 上部構成体２０内には、読取りセンサ５１及びその原稿ホルダ３２側に原稿導 入ローラ５２が隣接配置された読取りヘッド５０が設けられており、給紙部３０ の原稿ホルダ３２に載置された送信原稿を原稿導入ローラ５２によって上部構成 体２０内に導入すると共に図１中一点鎖線で示す経路で搬送し、読取りセンサ５ １によって記載情報を読取って装置前端側から排出するように作用するものであ る。

【０００７】 一方、装置本体１０側には、電子写真法の各作用機構部を備えた画像形成作用 部としての記録部６が設けられている。 記録部６は、図示しない駆動モータにより所定の周速で回転駆動される感光ド ラム６１を中心として、その周囲に、弾性体によって形成されたブレードを感光 ドラム６１の表面に当接させてその表面に残存するトナーをクリーニングするク リーニング機構６２，感光ドラム６１の表面の感光体を一様に帯電させるコロナ チャージャ６３，画像情報に基づいてＯＮ・ＯＦＦされるレーザビームで感光ド ラム６１の表面を露光走査する走査光学系ユニット６４，露光により電荷が抜け 落ちて潜像化した感光体部分にトナーを付着させてトナー像化させる現像装置６ ５，記録紙を帯電させてトナー像を記録紙上に転写させる転写チャージャ６６， が夫々配置されると共に、転写チャージャ６６でトナー像を転写された記録紙の 搬送方向前方に、所定の温度で加熱されるヒートローラ６７Ａの装置前端側斜め 上方にプレスローラ６７Ｂを圧接させて構成された定着装置６７が配置されてい る。

【０００８】 そして、カセット装着部３１の記録紙導入ローラ３３の回転によって記録紙カ セット４０内に収容された記録紙をその上側から順次記録紙通路内に導入する一 方、受信された印字乃至画像情報に基いて変調された走査光学系ユニット６４か らのレーザービームで感光ドラム６１の表面をその回転軸方向に主走査（露光） すると共に感光ドラム６１を回転（副走査）させて感光ドラム６１表面に静電潜 像を形成し、この潜像に現像装置６５で現像してトナー像とし、該トナー像を図 １中二点鎖線で示す経路で搬送され転写チャージャ６６によって帯電された記録 紙に転写し、更に定着装置６７で記録紙にトナー像を定着させて装置前端側から 排出するように作用するものである。

【０００９】 ここで、上記記録部６の感光ドラム６１とクリーニング機構６２及びコロナチ ャージャ６３は、図２にその斜視図を示す如く一つのユニットフレーム７に装着 一体化されてドラムユニット６０としてユニット化されており、感光ドラム６１ の感光体の劣化等による交換は、このユニット単位で行なわれるようになってい る。 ユニットフレーム７は、その分解斜視図を図３に示す如く、基部７０の左右両 端に側板７１，７１が立設されると共に、一方側方にクリーニング機構ケース部 ７２が形成されて構成され、感光ドラム６１は側板７１に軸受部材６１Ａを介し て回転可能に支持されるようになっている。 基部７０には、側板７１，７１によって支持される感光ドラム６１に沿って、 コロナチャージャ６３が備えられるチャージャ設置開口部７０Ａが上下方向（厚 さ方向）に貫通に形成されている。 チャージャ設置開口部７０Ａは、後述するグリッド９が嵌入可能な幅及び長さ であってその長さは略感光ドラム６１と対応し、その長手方向両側の内壁面の左 右両端近傍に、夫々係止部８０…が形成されている。

【００１０】 係止部８０は、左右二個の近接方向係止突起８１，８１の間に一つの離反方向 係止突起８２が突設されて形成されている。 近接方向係止突起８１及び離反方向係止突起８２は、共に断面形状が直角三角 形状であって、近接方向係止突起８１は、感光ドラム６１側が所定の角度の傾斜 ガイド面８１Ｂとされ下端がチャージャ設置開口部７０Ａの内壁面と略直角な係 止面８１Ａとして突設され、離反方向係止突起８２はこれとは上下逆に感光ドラ ム６１側がチャージャ設置開口部７０Ａの内壁面と略直角な係止面８２Ａとされ 下側が傾斜面８２Ｂとして形成されている。 ここで、離反方向係止突起８２のチャージャ設置開口部７０Ａの内壁面からの 高さ（即ち係止面８２Ａのチャージャ設置開口部７０Ａの内壁面からの高さ）は 、当該係止部８０の部分拡大側面図である図４に示す如く、当該離反方向係止突 起８２の係止面８２Ａと対応する近接方向係止突起８１のガイド傾斜面８１Ｂ部 位のチャージャ設置開口部７０Ａの内壁面からの高さより低く、即ち、水平方向 から見ると、離反方向係止突起８２の頂部が近接方向係止突起８１に隠れて見え ないような高さに設定されている。

【００１１】 上記の如く構成されたチャージャ設置開口部７０Ａには、その係止部８０に係 合してグリッド９が設置されると共に、該チャージャ設置開口部７０Ａの中央長 手方向に図示しないが金属細線が張設され、該金属細線とグリッド９によってコ ロナチャージャ６３が構成される。 グリッド９は、その両側に側板９Ａ，９Ａを垂下屈折した断面形状逆Ｕ字状の 電極板の上面（Ｕ字状の底面）に開口部９Ｂを形成すると共に、該開口部９Ｂに 導電性の金属線９Ｃを所定間隔で配設して構成され、チャージャ設置開口部７０ Ａの所定位置に嵌装した状態（即ち感光ドラム６１に対して所定位置関係にある 状態）に於て、その両側板９Ａ，９Ａの係止部８０…と対応する位置に、係合孔 部９０…が形成されている。 係合孔部９０は、近接方向係止突起８１及び離反方向係止突起８２と夫々対応 する位置に、当該係止突起８１，８２が嵌入可能な形状として近接方向係合孔９ １及び離反方向係合孔９２が開口形成されており、ここで、係合孔部９０の部分 拡大平面図である図５に示す如く、近接方向係合孔９１の、近接方向係止突起８ １の係止面８１Ａと対向する縁部９１Ａと、離反方向係合孔９２の、離反方向係 止突起８２の係止面８２Ａと対向する縁部９２Ａとの上下方向間隔：ｈは、図４ に示す近接方向係止突起８１の係止面８１Ａと離反方向係止突起８２の係止面８ ２Ａとの間隔：Ｈより、間隔：Ｈが間隔：ｈにガタつくことなく嵌入可能な所定 公差で形成されている。

【００１２】 而して、上記の如き構成によれば、グリッド９をユニットフレーム７のチャー ジャ設置開口部７０Ａにその上側（感光ドラム６１配置側）から嵌挿すると、側 板９Ａ，９Ａの下端が近接方向係止突起８１の傾斜ガイド面８１Ａに当接して側 板９Ａ，９Ａが内側に弾性変形し、所定位置迄嵌挿された状態で弾性変形復帰力 によって係合孔部９０と係止部８０が離脱不能に係合する。即ち、近接方向係止 突起８１が近接方向係合孔９１に、離反方向係止突起８２が離反方向係合孔９２ に、夫々嵌入し、近接方向係止突起８１によって上方（感光ドラムに近接する側 ）への移動が規制されると共に、離反方向係止突起８２によって下方（感光ドラ ムから離間する側）への移動が規制されることとなる。尚、離反方向係止突起８ ２の高さは前述の如く対応する近接方向係止突起８１のガイド傾斜面８１Ｂ部位 の高さより低く、該離反方向係止突起８２がグリッド９の嵌挿時に於る側板９Ａ ，９Ａの移動変形を妨げることはない。 近接方向係合孔９１の縁部９１Ａと離反方向係合孔９２の縁部９２Ａの上下方 向間隔：ｈと、近接方向係止突起８１の係止面８１Ａと離反方向係止突起８２の 係止面８２Ａの間隔：Ｈとは、前述の如く間隔：ｈに間隔：Ｈがガタなく嵌合可 能な所定の公差として設定されており、グリッド９はチャージャ設置開口部７０ Ａ（即ちユニットフレーム７）に、上下方向に位置決めされて装着されることと なるものである。つまり、当該ユニットフレーム７に、その感光ドラム６１の装 着位置に対して近接方向係止突起８１及び離反方向係止突起８２を所定精度で形 成しておくことにより、グリッド９を上側からチャージャ設置開口部７０Ａに嵌 挿させるのみで、係合孔部９０と係止部８０が係合し、グリッド９は感光ドラム ６１に対して所定精度の所定間隔で位置決め装着されるものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案に係るコロナチャージャのグリット位置決め構造に よれば、グリットをグリット装着開口部に嵌挿するのみで、グリットを簡単且つ 高精度に装着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコロナチャージャのグリット位置
決め構造の一実施例を適用した電子写真式ファクシミリ
装置の概略構成を示す側面図相当図。

【図２】ドラムユニットの斜視図。

【図３】ドラムユニットの分解斜視図。

【図４】係合部の部分拡大側面図。

【図５】係合孔部の部分拡大平面図。

【符号の説明】

７…フレーム（支持フレーム） ９…グリット ６１…感光ドラム ６３…コロナチャージャ ７０Ａ…チャージャ設置開口部（グリット装着開口部） ８１…近接方向係止突起 ８１Ａ…係止面 ８１Ｂ…ガイド傾斜面 ８２…離反方向係止突起 ８２Ａ…係止面 ９１，９２…係合孔

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】電子写真法を利用して記録紙上に画像形成
   する画像形成装置に於て、感光ドラム表面を一様に帯電
   させるコロナチャージャのグリット位置決め構造であっ
   て、 前記感光ドラムを支持する支持フレーム部材に、グリッ
   トが嵌装可能なグリット装着開口部が形成されると共
   に、 該グリット装着開口部の内壁面に、前記感光ドラム側が
   傾斜ガイド面とされ他端が前記内壁面と略直角な係止面
   として形成された近接方向係止突起と、前記感光ドラム
   側が前記内壁面と略直角で且つ対応する近接方向係止突
   起の傾斜ガイド面部位より背の低い係止面を形成する離
   反方向係止突起と、が突設され、 前記グリットの前記近接方向係止突起及び前記離反方向
   係止突起と夫々対応する位置に係合孔が形成されて構成
   されていること、を特徴とするグリット位置決め構造。