JPH051104Y2

JPH051104Y2 -

Info

Publication number: JPH051104Y2
Application number: JP3012988U
Authority: JP
Priority date: 1988-03-07
Filing date: 1988-03-07
Publication date: 1993-01-12
Anticipated expiration: 2003-01-12
Also published as: JPH01133786U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案は、テレビ信号の変調に用いられる発振
器のケースの改良に関する。

［従来の技術］従来、この種の発振器のケースは、第４図に示
すように金属板を折曲して形成されたプリント基
板収納用のケース１と、同じく金属板を折曲して
形成された可変コンデンサ（以下、「バリコン」
とも言う）収納用のケース２を、第６図に示す如
く半田付けして一体化したものである。Ｈが半田
付け部分である。そして、プリント基板収納用ケ
ース１側については、ケース１の底部にプリント
基板を水平に保持させ、その下にシールド板を設
けて主基板に固定し、またバリコン収納ケース２
側については、側方の開口部３から内部にバリコ
ンのロータ４を挿入し、その状態で主基板に固定
している。

［考案が解決しようとする課題］ところで、従来の発振器ケースは、別々のケー
スを半田付けにより一体化したものであるため、
部品点数が多く、かつ半田付けの手間がかかると
いう問題があつた。

［課題を解決するための手段］本考案は、上記の問題を解決するために提供さ
れたもので、発信回路を構成したプリント基板の
収納部と該プリント基板に接続される可変コンデ
ンサの収納部とを隣接させ、前記プリント基板の
収納部には、上面に前記プリント基板挿入用の開
口部を形成するとともに、底面に前記プリント基
板の端子部を該底面から外方に突出させるための
溝を設け、前記可変コンデンサの収納部には、前
記プリント基板の収納部と接する側と反対側に前
記可変コンデンサの挿入口を設け、これらプリン
ト基板収納部と可変コンデンサ収納部を一枚の金
属板を折曲して一体に形成したことを特徴として
いる。

［作用］本考案のケースにプリント基板を挿入するには
プリント基板収納部の上面の開口部から挿入す
る。そして、プリント基板の端子部を底面の溝か
ら外部に突出させる。また、バリコンのステータ
及びロータは、可変コンデンサの挿入口から一度
に組み込む。

［実施例］以下、第１図〜第３図を参照して本考案の一実
施例を説明する。

第１図において、１０はケース、１１は蓋であ
る。ケース１０は、発信回路を構成したプリント
基板Ｐを収納する収納部１０Ａと、該プリント基
板Ｐに接続される可変コンデンサ（図示せず）を
収納する収納部１０Ｂとを、互いに隣接して有す
るものであり、プリント基板収納部１０Ａには、
上面にプリント基板挿入用の開口部１３が形成さ
れ、底面にプリント基板の端子部を外方に突出さ
せるための溝１４（第３図参照）が設けられてい
る。

また、可変コンデンサ収納部１０Ｂには、プリ
ント基板収納部１０Ａと接する側と反対側に可変
コンデンサの挿入口１５が設けられている。そし
て、このケース１０は、一枚の金属板を適当な形
状に裁断しかつ必要箇所を折曲させることによつ
て、全体として略長方形箱状に形成されている。

その詳細を第３図を併せて参照しながら説明す
ると、長方形箱状のケースを構成する左右側板２
０，２１は後側板２２の左右辺に連設され、折曲
線Ｌ１，Ｌ２で前側に折曲されたものである。ま
た、底板２３は後側板２２に連設され、折曲線Ｌ
３で前側に折曲されたものである。そして、左右
側板２０，２１の下縁と底板２３の左右縁は隙間
がないように接しており、かつ底板２３の左右縁
に形成された固定片２４，２４を左右側板２０，
２１に加締めることにより、左右側板２０，２１
と底板２３とは互いに固定されている。

また、左右側板２０，２１の前部側は幅狭に形
成されており、左側板２０の幅狭部の上下縁に
は、可変コンデンサ収納部１０Ｂを構成する天板
２５及び底板２６が連設され、これらは折曲線Ｌ
４，Ｌ５で右側板２１側に折曲されている。そし
て、その天板２５及び底板２６は、その先端に形
成された係合片２７を、右側板２１に形成された
係合孔２８に係合させることにより、右側板２１
に固定されている。以上により、可変コンデンサ
収納部１０Ｂ及びプリント基板収納部１０Ａが区
分されている。なお、可変コンデンサ収納部１０
Ｂの天板２５の中央には、ロータの上端を突出さ
せるためのＵ字状切欠２９が前端から形成されて
いる。

また、このように区分された可変コンデンサ収
納部１０Ｂの底板２６とプリント基板収納部１０
Ａの底板２３は高さが異なつており、そのため底
板２３の前端は上方に向けて湾曲し、可変コンデ
ンサ収納部１０Ｂの底板２６の下面に接してい
る。そして、両者の接触部分は加締固着され、底
板２３から底板２６にかけて連続した底面となつ
ている。

なお、プリント基板収納部１０Ａの底板２３の
中央には、プリント基板の端子部を外部に突出さ
せるための前述した溝１４が開口しており、主基
板（図示略）に該端子部を接続できるようになつ
ている。また左右側板２０，２１の前後長さ方向
中央部には、ケース１０を主基板に固定するため
の脚部３０がそれぞれ設けられている。さらに後
側板２２の上縁にはプリント基板Ｐの上部を係合
させるための係合溝３１が形成されている。

また、前述の加締固着した部分Ｋの構造は第２
図に示すように、一方の板にテーパ穴３２を形成
し、そのテーパ穴３２に他方の板の材料をつぶし
て食い込ませることにより両者を固着したもので
ある。

このような構成のケースを組み立てるには、単
に金属板を折曲して、ある部分は加締固着し、あ
る部分は係合片を挿入するだけで、組み立てを完
了する。したがつて、全く半田付けが不要であ
る。また、このケース１０は折曲部が多く、切り
離し部分が少ないから、隙間が少なくシールド性
に優れたものである。また、底板２３を一体に有
しているから底部に別のシールド板を設ける必要
もない。

上記構成のケース１０にプリント基板Ｐを挿入
するには、プリント基板収納部１０Ａの上面の開
口部１３から縦にして挿入し、ケース１０の後側
板２２の係合溝３１にプリント基板Ｐの上部を係
合させる。そして、プリント基板Ｐの端子部を底
板２３の溝１４から外部に突出させる。また、可
変コンデンサを組み込むには、可変コンデンサの
ステータ及びロータを、可変コンデンサ挿入口１
５から一度に挿入して組み込む。そして、このケ
ース１０の脚部３０を主基板に挿入し、プリント
基板Ｐの端子部を主基板の回路に接続する。以上
により主基板に対する取り付けを完了する。

［考案の効果］本考案によれば、プリント基板収納部と可変コ
ンデンサ収納部を一枚の金属板を折曲して一体に
形成したので、部品点数が減り部品費が安価にな
る上、両収納部同士を半田付けする必要がなく製
作が容易となる。また、半田付けしないから、半
田付けによる２次不良が少なくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示すもの
で、第１図はケース及び蓋の斜視図、第２図は第
１図の部の断面図、第３図はケースの分解図、
第４図〜第６図はは従来のケースを説明するため
の図であり、第４図はプリント基板収納用ケース
の分解図、第５図は可変コンデンサ収納用ケース
の分解図、第６図は両ケースを一体化した発振器
ケースの図である。Ｐ……プリント基板、１０……ケース、１０Ａ
……プリント基板収納部、１０Ｂ……可変コンデ
ンサ収納部、１３……開口部、１４……溝、１５
……挿入口。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

発信回路を構成したプリント基板の収納部と該
プリント基板に接続される可変コンデンサの収納
部とを隣接させ、前記プリント基板の収納部に
は、上面に前記プリント基板挿入用の開口部を形
成するとともに、底面に前記プリント基板の端子
部を該底面から外方に突出させるための溝を設
け、前記可変コンデンサの収納部には、前記プリ
ント基板の収納部と接する側と反対側に前記可変
コンデンサの挿入口を設け、これらプリント基板
収納部と可変コンデンサ収納部を一枚の金属板を
折曲して一体に形成したことを特徴とする発振器
ケース。